JP4707547B2 - 静電荷現像用トナー評価方法および静電荷現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
また、エンドレスベルトの電気特性をSPMを用いて行い、100V印加時の25μm×25μmの表面総和電流量の値を規定する技術についての提案もなされている(例えば、特許文献2参照。)。
ドットの再現性は、トナーや現像剤の帯電量等の他、流動性に影響を受け、細かい潜像部に均一なトナー層または現像剤層を安定して供給することが必要となってきている。
また、高画質化が進むにつれて、トナーは、小粒径化、高機能化が求められる。このため、トナーの微細な構造が複雑化しており、作製時の精密な制御が必要となってきている。
特に、トナーの流動性は、ドット再現性の他にも、種々の画像品質に対して大きな影響を与えるため、重要な課題であると言える。
また、トナーの作製方法を、粉砕方式から重合方式へと変更した際、製造条件が流動特性に及ぼす影響が大きく、粉砕方式の場合に比較して、細かい作製時のコントロール、及び評価が必要となっている。
また、好ましくは、前記工程を測定場所を変えて複数回行ったときの粒子間力の測定値のバラツキをトナー評価の指標として用いる。
この方法は、非常に分解能が高く、探針の走査方向(X方向)に対するZ方向の凹凸形状の測定ができる。
その結果、図1のような力特性になり、探針を近づけるときの特性と引離すときの特性の差によってトナー粒子同士の粒子間力を求めた。
基板ステージ1の上に、圧密されたトナー粉体相2を設ける。
続いて、このトナー粉体相2の表面上の1個粒子に、1個トナー粒子3が付いた探針4を、ピエゾスキャナー5を用いて近づけたり引離したりする操作を行う。
具体的には、(1)少なくとも樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、AFMの探針4の先端領域に取り付け、(2)前記トナー粒子からなるトナー粉体相2の表面に、前記探針4の先端領域を近づけて、前記探針の単一のトナー粒子3を前記トナー粉体相2の表面にある単一トナー粒子に接触させたとき、前記探針4に作用する第1の力(A)を測定し、(3)前記探針4を前記トナー粉体相2の表面から離したときに、前記探針4に作用する第2の力(B)を測定し、(4)前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針4の単一のトナー粒子と前記トナー粉体相2の単一のトナー粒子との間の粒子間力を求める。
探針4に発生する力変化は、探針4の裏側に、レーザ出射源6から出射されたレーザ光Lを照射し、その反射光の変化としてミラー7を介して検出部8で検出することにより測定できる。
測定のときには、探針4の先端領域に付着させた1個トナー粒子3に働くあらゆる力を高精度に検出する必要があり、探針4の先端領域に付着させた1個トナー粒子3を、同じトナー粒子からなるトナー粉体相2の表面の1個粒子に近づける際の距離が重要になる。
この距離が500nmより短い場合には、探針4をトナー粒子粉体相2の表面から引離すことができない場合等が生じるため、測定には不適当である。
また、この距離が2000nmより長い場合には、測定精度が悪くなり、探針4が近づくときの特性と、探針4を引離すときの特性の差を正確に測定することが困難となるため好ましくない。
また、探針4の構成材料は、Si3N4、Si単結晶等からなるものが好適である。
しかし、この圧縮圧力が100kg/cm2未満であると、部分的に充分に固定化されていないトナー粒子が存在してしまい、測定に適さなくなる。
一方、圧縮圧力が900kg/cm2を超えると、トナー粒子の変形が生じ、トナー粒子の構造が崩れた状態で、粒子が並んだ表面状態になり、またこれらの並んだ団子状粒子がプレスにより、のっぺらな平面状の表面状態になり、トナー粒子とトナー粒子という状態とは異なる状態になり、粒子間力の測定には適さなくなる。
この100〜900kg/cm2の圧力で圧縮された状態のトナー粒子粉体相は、10mm×10mm×5mmt以下の平板状のサイズにして測定に用いる。
測定の際には、この圧縮されたトナー粒子粉体相2をAFM装置の試料台に固定して測定する。
そのときに圧縮されたトナー粒子粉体相2が試料台表面に密着して、出来るだけ水平になるように固定する。
また、トナー粒子粉体相2として1個粒子をガラス等の平面基板表面の上の接着層の上にランダムに並べて固着させたものを用い、そのトナー粒子に、1個トナー粒子3を付着させた探針4をコンタクトさせて測定しても良い。
但しこの場合は、基板側の1個のトナー粒子の上に、探針4の先端のトナー粒子3をコンタクトさせるように位置を調整するのが難しい。
ピエゾのスキャン速度が0.16Hz未満である場合には、ピエゾがゆっくり動作するためトナー粒子表面の吸着状態の影響を強く受け、バラツキの大きい値になり測定条件として適していなかった。
ピエゾのスキャン速度が4.0Hzを超える場合には、ピエゾが速く動作するためトナー粒子同士の押し付け、引き離しという動作が充分でなくなり、1個トナー粒子が付着した探針4をトナー粉体相2の表面の1個粒子に近づけるときと引離すときの力の差により求まるトナー粒子同士の粒子間力が小さくなる傾向にあり測定条件としては適していなかった。
光学顕微鏡を用いて拡大像を見ながら、(1)探針4を接着剤を塗布したワイヤに近づけ、コンタクトさせて、探針4の先端に接着剤を付着させる、(2)先端に接着剤を付着させた探針4をトナー粒子1個1個をまばらに付けたワイヤや棒に近づけ、トナー1個粒子のみを探針4の先端に付着させる、(3)トナー1個粒子を付着させた探針4を室温にて24時間以上乾燥させるという手順で行う、という各方法が挙げられる。
上記接着剤は粒子間の力を正確に測定するため、硬化型接着剤が適している。
また、硬化時間が調整可能な2液混合タイプが適している。2液混合硬化樹脂接着剤の例としては、EP−330(セメダイン社製)等がある。
繰返しは同じ場所で繰返すのではなく、場所を変えながら(例えば50nm位の移動を行いながら)測定するのが好ましい。その際、粒子間力の分布を評価することも非常に重要である。
繰返し回数は多い方が良いが、多すぎると測定時間や解析時間がかかるので10〜50回とすることが好適である。
トナー粒子表面に細かい周期の凹凸がある場合と細かい凹凸の無いのっぺら表面の場合のトナー粒子間力を求めると以下のようになり、トナー粒子表面に細かい凹凸が存在する場合に粒子間力が小さくなることが確かめられた。
これは、トナー粒子表面の凹凸によりトナー粒子同士の距離が離れたり、トナー粒子同士の接触面積が小さくなったりして、粒子同士の相互作用が小さくなるためである。
細かい凹凸表面の場合:粒子間力22nN
のっぺらな表面の場合:粒子間力98nN
その結果、トナー粒子間力が大きい場合には、トナーの流動性が悪くなり、細かい画質再現性が悪くなることが確かめられた。
一方において、トナー粒子間力が小さい場合には、トナーの流動性が良くなり、細かい画質の再現性が良くなることが確かめられた。
具体的には、トナー粒子間力をAFMにより10〜50回繰返して測定し、その平均値が1〜60nNの場合には、トナーの流動性が良く、細かい画質の再現性が良くなった。
トナー粒子間力の平均値が1nN未満である場合には、トナーの搬送時に飛散等の問題が生じ適しておらず、粒子間力の平均値が60nNより大きい場合には、トナー流動性が悪くなり、高画質化を実現できず適していないことが確かめられた。
また、この場合に、トナー粒子間力の分布が、トナーの流動性や画質に影響を与え、粒子間力のバラツキσn−1が0.1〜10のときにトナー流動性が良くなり、細かい画質を表現するドット再現性が良くなった。粒子間力のバラツキσn−1を、0.1より小さくすることはトナー粒子を作製する場合に非常に困難であり、粒子間力のバラツキσn−1が10より大きい場合には、トナー流動性が低下し、ドット再現性も悪くなるという問題を生じる。
このトナーの形状は、円形度で測定するものとし、具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定できる。
平均円形度が0.90〜0.99のときにトナーの流動性は良くなり、高画質を実現できた。また、本条件範囲ではトナー粒子を1個探針の先端に付着させる関係から、粒子のどの部分を探針4の先端に付着させても、ほぼ同じ形状の粒子表面が圧縮されたトナー粒子粉体相2表面の1個粒子にコンタクトするようになるので、粒子間力の測定バラツキも小さくなる。平均円形度が0.90より小さい場合には、粒子のコンタクト面がトナー粒子を付着させた探針4を作る度に異なり、粒子間力のバラツキが大きくなる。また、微粒子の添加処理は微粒子を添加する前の粉体(母体)の形状によって影響されるが、微粒子を添加する前の粉体(母体)の平均円形度が0.9〜0.99である球形に近い場合に微粒子の添加処理の効果に優れ、ドット再現性に優れた高画質化を実現できる。
添加する微粒子としては、無機微粉体が最適であり、その平均粒径は10〜200nmの小さい粒径のものが好ましい。添加する無機微粒子の粒径が10nmより小さい場合には、小さい凹凸しか形成できず、添加効果が充分に得られなくなる。
粒径が200nmより大きい場合には、粒子同士の間に摩擦成分が生じ、流動性を阻害する要因になり不適当である。
また、少なくとも平均粒径10〜100nmの無機微粉体と平均粒径100〜200nmの無機微粉体からなる混合添加剤をトナーの表面に付着または固着しても良い。
上記添加剤である無機微粉体は、以下に示す材料が適用できる。
例えば、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適である。更に、疎水化処理剤等により表面改質処理を施したものも好適である。疎水化処理剤の代表例としては、以下のものが挙げられる。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。
無機微粉体の添加量については、トナーに対して0.1〜5重量%の範囲が好適である。
0.1重量%未満では、トナー流動性を改善する効果が乏しくなり、5重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
その平均粒径は10〜200nmのものが好適である。10nm未満であると凹凸を作り出すことが困難となり、200nmより大きい粒径の場合には粒子間に摩擦が生じるようになり不適当である。
電荷制御剤としては、ニグロシン及び四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類、サリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等がある。これらは単独で用いてもよく、二種類以上組み合わせてもよい。
添加する際の混合または固着注入条件についてであるが、主に混合回転数によってトナー粒子表面の状態を制御することができる。すなわち、混合回転数は粉体表面に微粉体を付着させる力を制御できるのである。この混合回転数は1000rpm〜6000rpmとすることが最適である。混合回転数が1000rpmより低回転数の場合には微粉体が粉体(母体)表面に非常に弱い力で付着するような形になり、表面形状の安定さが失われ、トナー飛散、機内汚染等が生じやすくなる。一方、混合回転数が6000rpmより高回転数とすると、添加された微粉体が添加される前の粉体(母体)表面内部に食込むと共に、表面の凹凸がならされて凹凸が小さくなり、流動性は逆に悪くなってしまう。
なお、これらの混合条件は、混合機の種類によって異なる。特に、注入が可能な混合機の場合には、微粉体が添加される前の粉体(母体)と微粉体との間に働くエネルギーが加わりやすい条件にあるので、細かく最適な条件を調整する必要がある。
このようにすると、粒子の表面状態に均一性が保たれ、粒子表面のどの部分でも同じ接触状態が実現でき、安定した流動性を実現できる。
図3にモデル図を示す。
例えば図3(a)に示すように完全に1層粉体表面に付着させる場合には実現できない。つまり、微粒子によるコーティング状態になり、細かい微粉体による周期が実現できない。
また、例えば図3(d)に示すように、粉体(母体)表面に1層未満形成する場合には、細かい微粉体による周期のある部分とない部分が形成され、最適な構造となる。
この構造を実現させるためには、粉体(母体)表面に微粉体が1層以下で整数層ではなく、図3(b)〜(e)のように、0.2層≦微粉体層≦0.8層とすることにより実現できる。
しかし、0.1層や0.9層とすると、細かい周期を持たせることができない。つまり、小さな周期を持つ構造を実現するためには、0.2層≦微粉体層≦0.8層の条件を満たすことが必要である。
つまり、微粉体が添加される前の粉体(母体)表面への微粉体の堆積構造により、小さい周期をもたせるのである。
よって、0.2層≦微粉体層≦0.8層の条件を満足するような微粉体の量を仕込んで、微粉体の堆積構造がならされて平均化されないような混合条件で混合させることが好ましい。
また、混合条件が不充分で、粉体(母体)表面に微粉体が均一に覆われないような混合条件(=不均一に覆われてしまう混合条件)とすることは不適切である。つまり、混合回転数は1000rpm〜6000rpmの最適な混合条件で実施する必要がある。
また、微粉体層が1層以上であると、微粉体層の部分的な剥がれが生じ、飛散現象等の原因となり、安定性が低下してしまい好ましくない。
重量平均粒径が4μm未満であると、長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。
また重量平均粒径が8μmを超えると、100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなくなり、非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣化する。
適用樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等が挙げられる。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
これは結晶性を有し、分子量分布がシャープでかつその低分子量分の絶対量を可能な限り多くした脂肪族系ポリエステルである。
この樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。この結晶性ポリエステル樹脂の使用により、樹脂のTgや分子量を下げ過ぎることなく低温定着化を達成することができる。そのため、Tg低下に伴う保存性の低下が回避される。
また、低分子量化に伴う高すぎる光沢や耐オフセット性の悪化も回避できる。
上述したように、結晶性ポリエステル樹脂を適用することにより、トナーの低温定着性の向上を図ることができる。
結晶性ポリエステルの含有量を1重量%未満とすると、低温定着性に効果がなく、50重量%を超える場合はホットオフセット性が悪化することが確かめられた。
また、離型剤含有量が2重量%未満とすると、耐オフセット性に対しての充分な効果が得られず、20重量%を超える場合には、トナー流動性の低下が生じることが確かめられた。
ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂は、従来適用されていたスチレン−アクリル系樹脂よりも低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的良いという点において優れている。
しかし、ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、スチレン−アクリル系樹脂に比べると、離型剤の分散性が悪いという欠点がある。分散性が悪いと、粉砕時に樹脂とワックスの界面に粉砕応力が集中し易いため、樹脂と離型剤の界面で粉砕され易く、粉砕されたトナーの表面には添加した離型剤の割合以上に離型剤が露出して、トナーの流動性を悪くなる。
[−O−CO−CR1=CR2−CO−O−(CH2)n−]m・・・(1)
(ここでn、mは繰り返し単位の数である。R1、R2は炭化水素基である。)
また、ポリエステル樹脂の結晶性、及び軟化点の観点から、非線状のポリエステルを合成するために、アルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールを追加し、酸成分に無水トリメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行っても良い。
結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましく、80〜130℃の範囲にあることが好ましい。
ガラス転移温度(Tg)が80℃以下の場合は耐熱保存性が悪化し、現像装置内部の温度でブロッキングが発生しやすくなり、130℃を超えると定着下限温度が高くなるため低温定着性が得られなくなる。
結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、DSCによる2nd昇温時の吸熱ピーク温度である。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
上記顔料は、一種のみで適用してもよく、あるいは二種以上を組み合わせてもよい。
特に、カラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境面に対する影響を考慮し、水を使用して分散させることが好ましい。
水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。
トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシン、及び四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、トナーを負電荷性に制御するものとして、サリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が適用できる。
離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス等の天然ワックス、モンタンワックス及びその誘導体、パラフィンワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラ温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
離型剤等の分散性を向上させるために分散剤を加えても良い。
分散剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合した物でも良い。分散剤の添加量としては、樹脂100部に対して10部以下が適している。10部より多くしてもWAXの分酸性の効果は見られず、逆に定着性や画像再現性が悪くなる。
従来公知の粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等がいずれも適用できるが、これらに限定されるものではない。
具体的に粉砕法を適用した一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行う。切断後のトナー混練物は破砕を行い、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、上記最適な混合条件により混合機により無機微粒子等からなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。
上記混合工程後、所定の粒子間力になっているかどうか評価するために、図2に示して説明したように、1個トナー粒子3を探針4の先端または周辺に付着させたものと圧縮されたトナー粒子粉体相2とを用いて本発明方法により評価を行う。
トナー評価の結果、所定の基準を満たしていた場合、風篩工程にて250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去し、その後、試料を充填工程を経ることにより、本発明の静電荷現像用トナーが得られる。
そのため、製造ラインでの評価や計測も可能であり、製造工程の中での各工程間に評価ポイントを設置して、工程途中での品質評価を行うことができる。
または、容器24を本発明に適用する図2に示した粒子間力評価装置10へ搬送し、ここで本発明評価を行うこともできる。
評価の結果、その数値が予め定めた設定範囲外であった場合、試料を充填工程へは贈らず、再処理工程へと搬送する。
このような仕組みは、混合工程前の工程である粉砕・分級工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等のいずれにも適用できる。
例えば、重合法の一例としては、モノマーに着色剤及び電荷制御剤等を添加したモノマー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることでトナー粒子を得る。
造粒法は特に限定されない。
例えば、有機溶媒中に、少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーを溶解し、顔料系着色剤を分散させ、離型剤を溶解ないし分散させて油性分散液を得、これを水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が適用できる。
評価の結果、その数値が予め定めた所定の設定範囲に入っていた場合、風篩工程へと搬送し、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去した後、試料を充填工程へ搬送し、最終的なトナーが得られる。
また、AFM法を用いた本発明の評価は、造粒後の検査、風力分級後の検査、電荷制御剤の処理後の検査、添加剤の混合工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等のいずれにも適用できる。
接触または非接触現像方式のいずれにおいても公知の方式が適用可能である。例えば、アルミスリーブを用いた接触現像法、導電性ゴムベルトを用いた接触現像法、アルミ素管の表面にカーボンブラック等を含む導電性樹脂層を形成した現像スリーブを用いる非接触現像法等がある。
また、本トナーは現像時にACバイアス電圧成分を用いて現像する場合に、流動性に優れているため、電界に従って忠実に振動し、細かい潜像に対しての忠実な現像が出来、ドット再現性の良い現像が可能となる。
また、1成分現像方式において、トナー供給部の出口にトナー層を均一にするためのローラ状のブレードを設けた現像方式に、本トナーを用いることを特徴とする。
図5に示す構造の画像形成装置30を用いた方式においては、トナー供給用ホッパー31から供給したトナーを、攪拌羽32にて攪拌された後、供給ローラ33を経て現像ローラ34に送られ、画像保持体35上で所定の画像が形成されるようになされる。
この方式においては、感光体36へのフィルミングだけではなく、ドクターローラ37や、供給ローラ33へのフィルミングが発生する。このため、トナー層が均一に形成できないばかりかトナー帯電が不均一になり、トナー電荷量も小さくなる。このため現像不良が生じる。
しかし本発明のトナー評価方法を適用して得られたトナーを用いると、ドクターローラ37や供給ローラ33へのフィルミングの発生が抑制され、安定した現像形成が可能となり、耐久特性に優れた方式となる。
カートリッジ容器としては、トナーを充填するトナーカートリッジと、少なくとも感光体と現像手段を具備し、現像手段のトナー収容部にトナーを充填するプロセスカートリッジとを挙げることができ、通常これらのトナーカートリッジ又はプロセスカートリッジを画像形成装置に装着して、画像形成が行われる。
図6に、プロセスカートリッジの一例の概略構成図を示す。
プロセスカートリッジ90は、少なくとも感光体60と現像装置50を具備し、現像装置のトナー収容部にトナーを充填するトナーカートリッジ56を具備している。
このプロセスカートリッジ90を所定の画像形成装置に装着して、画像形成が行なわれる。
磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金等の強磁性体等が考えられる。
磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。
磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
二成分現像剤に使用されるキャリアとしては、公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は20〜70μmが良い。好ましくは25〜65μmが良い。
キャリア表面は所定の材料で被覆することが好ましく、被覆材料としては、例えば、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
またポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、及びシリコン樹脂等が使用できる。
さらに、流動性向上剤として無機微粉体を添加することが好ましい。
トナー粒子粉体相の圧縮圧力は320kg/cm2で作製し、AFMでの測定は、以下の条件で行い、粒子間力の平均値、及びバラツキσn−1を求めた。
・探針の走査距離:1000nm
・ピエゾのスキャン速度:2.0Hz
・測定回数:30回
更に、2万枚のランニング耐久試験をOPCを用いた複写機を用いて行い、現像部でのブロッキング等のトナー搬送性の不具合点を評価した。不具合点の無かった場合を○、不具合点のあった場合を×として評価した。
トナーの流動性は、円錐ロータ評価装置を用いて圧密状態にして空間率を測定した後、円錐ロータがトナー粉体相表面から20mm侵入したときのトルクと荷重の値を測定した。円錐ロータの評価条件は以下のようにした。
・トナー相の空間率:0.53
・円錐ロータの頂角:60°
・円錐ロータの回転数:1rpm
・円錐ロータの侵入速度:5mm/min
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
樹脂 ポリエステル樹脂:100部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3):3.5部
(Lionol Blue FG−7351;東洋インキ社製)
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩:5部
(ボントロンE84、オリエント化学)
離型剤 低分子量ポリエチレン:5部
混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1600rpm
混合時間:150sec
混合機:θコンポーザ
上記作製方法により得られたトナーと、キャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例1と同様の原材料、作製方法で、混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1600rpm
混合時間:150sec
混合機:θコンポーザ
上記方法により作製したトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6.1μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1600rpm
混合時間:150sec
混合機:θコンポーザ
上記方法により作製したトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6.0μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:2.5部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1600rpm
混合時間:150sec
混合機:θコンポーザ
上記方法により作製したトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6.0μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:3.0部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1600rpm
混合時間:150sec
混合機:θコンポーザ
上記方法により作製したトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管を具備する反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイドを2モル付加物を724部、イソフタル酸を276部、及びジブチルチンオキサイドを2部入れ、常圧で230℃の条件下、8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。
次に、80℃まで冷却し、酢酸エチル中で、イソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行い、イソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。
次に、上記プレポリマー(1)を267部と、イソホロンジアミンを14部、50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を724部、テレフタル酸を276部、常圧下230℃の条件下で8時間重縮合し、次に、10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルAを得た。
上記ウレア変性ポリエステル(1)を200部と、上記変性されていないポリエステルAを800部、酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解し、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。分析の結果、ガラス転移温度Tgは62℃であった。
トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液:240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps):20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3):4部
(LionolBlue FG−7351;東洋インキ社製)
上記原材料を、ビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液:294部
(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:0.2部
上記材料を、ビーカー内で均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
次に、この混合液を、攪拌棒及び温度計を具備するフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。
体積平均粒径は6.3μmであった。
このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
添加剤 シリカ微粉末:1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上記に示した作製法で得られたトナーとキャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例6と同様の原材料、作製方法で、粉体の作製、分級を行い、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上述した作製法で得られたトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例6と同様の原材料、作製方法で粉体の作製、分級を行い、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上述した作製法で得られたトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。
画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
樹脂 ポリエステル樹脂:100部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤 マゼンタ顔料(C.I.ヒ゜ク゛メントレット゛122):3.5部
(HostapermPink E;クラリアント社製)
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩:5部
(ボントロンE84;オリエント化学社製)
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃混練機回転数110rpmで溶融混練した。
この混練物を、圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.7μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上述した作製法で得られたトナーを、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例9と同様の原材料、作製方法で粉体の作製、分級を行い、平均粒径が6.7μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上述した作製法で得られたトナーを、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例9と同様の原材料、作製方法で粉体の作製、分級を行い、平均粒径が6.7μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上述した作製法で得られたトナーを、潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、及びランニング実験を行った。画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6.0μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:0.1部
(R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
上述した作製法で得られたトナーと、キャリアとを、キャリア97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験及びランニング実験を行った。画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
上記実施例9と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行い、平均粒径が6.7μmの粒度分布に分級した。
更に、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末:0.1部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末:0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数:800rpm
混合時間:150sec
混合機:スーパーミキサー
上述した作製法で得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験及びランニング実験を行った。画像評価結果、及びランニング評価結果を、下記表1に示す。
また、多数枚ランニングを行った場合に、良好なトナー搬送性が得られなかった。
2 圧密されたトナー粉体相
3 トナー粒子
4 探針
5 ピエゾスキャナー
6 レーザ出射源
7 ミラー
8 検出器
10 粒子間力評価装置
20 混合機
21 抜取り部
22 シャッター
24 容器
30 画像形成装置
31 トナー補給用ホッパー
32 攪拌羽
33 供給ローラ
34 現像ローラ
35 画像形成装置
36 感光体
37 ドクターローラ
50 現像装置
56 トナーカートリッジ
60 感光体
90 プロセスカートリッジ
Claims (6)
- (1)少なくとも樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、AFMの探針の先端領域に取り付ける工程、
(2)前記トナー粒子からなるトナー粉体相の表面に、前記探針の先端領域を近づけて、前記探針の単一のトナー粒子を前記トナー粉体相の表面にある単一トナー粒子に接触させたとき、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程、
(3)前記探針を前記トナー粉体相の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程、及び
(4)前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針の単一のトナー粒子と前記トナー粉体相の単一のトナー粒子との間の粒子間力を求める工程、
を備え、前記工程を複数回行ったときの前記粒子間力の平均値をトナー評価の指標として用いることを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法。 - 前記(1)〜(4)の工程を、測定場所を変えて複数回行ったときの前記粒子間力の測定値のバラツキをトナー評価の指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナーの評価方法。
- 前記トナー粒子粉体相が、100〜900kg/cm2の圧力で圧縮された状態とすることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー評価方法。
- 前記トナー粒子一個が付着した探針を、500〜2000nmの距離から前記トナー粒子粉体相に近づけ、当該トナー粒子粉体相の表面の一個粒子に一度押し付けた後、探針を引離すようにすることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー評価方法。
- 前記探針の先端領域に付着させた一個のトナー粒子を、圧縮されたトナー粒子粉体相の一個粒子へ近づける際のピエゾのスキャン速度を0.16Hz〜4.0Hzにすることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー評価方法。
- 製造工程中、あるいは製造工程後に、請求項1に記載の静電荷現像用トナー評価方法によるトナー評価を行うことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
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