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JP4702174B2 - プリント基板制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路装置のプリント基板制御装置における、パターン状導体から成るヒューズのパターン印刷に関するものである。
従来から商用電源に接続して使用する電気機器では、過電流が流れた場合、電流ヒューズを溶断させることにより電気部品等の焼損保護や感電の防止をしていた。電流ヒューズは機器の全電流の流れる回路に設置し、機器の定格電流よりも例えば130%とか150%等の過大電流が流れた場合に溶断するようにしている。
図10に示すような従来の電子回路例では、100Vの商用電源20とコネクタ10で接続された回路内に、並列にコンデンサ12、ZNR11、トランス13等の電子部材と、二次側に接続された制御機器23等から構成され、全電流の集中する回路に電流ヒューズ15が接続され、これらの回路はプリント基板の配線パターンにより形成されている。
前記電流ヒューズ15には大きく2種類あり、ガラス管内に線ヒューズを封入した管型ヒューズ等の電子部品を使用する場合と、配線パターンを他のパターンよりも細くすることでヒューズの役割を持たせるパターンヒューズが用いられるのが一般的である。
管型ヒューズは両端に端子金具を有し、透明なガラス管の内部に可溶体を収納した構造で、これをプリン基板にヒューズホルダを介して半田付けし、該ヒューズにより過電流を遮断する。これら電流ヒューズに過電流が流れ、溶断しているかどうかを判断するのには目視にて行うか、ヒューズホルダから取り外して詳細を確認するか、テスターなどの計測器を使って両端の導通状態から判断していた。
また、目視による溶断状態をよりわかりやすくした従来技術としては、ガラス管ヒューズのガラス管に対向する部分にプリント基板の色よりも明るい色を有する背景パターンを印刷していた(例えば、特許文献1参照)。これにより、ヒューズをプリント基板から外さなくても容易に確認作業をすることができる構成が記載されている。
特開平11−17293号公報
しかしながら従来の構成では、ガラス管等の電子部品を使用した場合は目視にて溶断状態がわかり易くなるという長所を有する反面、コストが高くなるという課題や、ガラス管サイズや高さのあるヒューズホルダによりスペースをとり、配線基板のコンパクト化が困難になるという課題があった。
一方、近年多用されるパターンヒューズを電流ヒューズとして使用すると、パターンヒューズの形状により溶断の仕方にばらつきが発生したり、さらには過電流の流れる大きさやタイミングによってもばらつきが出るという課題があった。
上記ばらつきが発生すると、パターンヒューズ形状部がきれいに溶断しているかと思えば、一方でパターンヒューズの一部のみが溶断しているものなど、色々なケースが生じ、慣れていない人が見るとパターンヒューズが切れているのを見逃すことがあった。
これにはプリント配線板の基板が茶色、茶褐色、の暗色系の色を有し、また、銅箔を保護するレジスト印刷も一般的には暗緑色等の暗色系の色を有していることも原因の一つであった。
その結果、修理を担当するサービスマンがパターンヒューズが溶断していることに気付
くのに時間を要したり、また、溶断している原因を知らずに(例えば100V定格にもかかわらず200V印加したような場合)プリント基板を交換したために、繰り返しパターンヒューズを溶断させてしまうこともあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、コストのかからないパターンヒューズを使用した場合、ヒューズが溶断しているか否かの確認を容易に行うことができるようにしたプリント基板制御装置を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、本発明のプリント基板制御装置は、商用電源と電気部品とをプリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有するものである。
これにより、パターンヒューズの溶断を不安定にさせることなく、パターンヒューズが溶断するときに印刷パターンも同時に溶断痕跡が生じるため、コントラストの違いにより溶断している箇所を明確に目視で判断することが可能となる。従ってコスト的に高くなるガラス管等の電流ヒューズを使わずに視認性が同等の効果を得ることができる。
また、本発明のプリント基板制御装置は、表裏両面銅箔を配した両面プリントを構成したプリント基板と、前記プリント基板を内装する上面開放した浅底の保護ケースと、かつ前記保護ケース内に充填して前記プリント基盤全周面を防湿保護する透過視認性を有するウレタン樹脂等の防湿材と、商用電源と電気部品とを前記プリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記パターンヒューズは、プリント基板の保護ケース上面開放部側に構成し、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有するものである。
これにより、パターンヒューズの溶断を不安定にさせることなく、防湿材を構成した場合であってもパターンヒューズが溶断したとき、溶断している箇所を明確に目視で判断することが可能となる。
本発明のプリント基板制御装置は、パターンヒューズの上にプリント配線板の基板の色よりも明るい色を有する印刷パターンを施し、この印刷パターンは、細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有するものであるから、パターンヒューズの溶断を不安定にさせることなく、パターンヒューズが溶断したときにはコントラストの違いからその状態を確実に目視することができる。
第1の発明は、商用電源と電気部品とをプリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電
気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有することにより、パターンヒューズの溶断を不安定にさせることなく、コストのかからないパターンヒューズを使用してもパターンヒューズが溶断しているか否かの確認を容易に行うことができる。
第2の発明は、表裏両面銅箔を配した両面プリントを構成したプリント基板と、前記プリント基板を内装する上面開放した浅底の保護ケースと、かつ前記保護ケース内に充填して前記プリント基盤全周面を防湿保護する透過視認性を有するウレタン樹脂等の防湿材と、商用電源と電気部品とを前記プリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記パターンヒューズは、プリント基板の保護ケース上面開放部側に構成し、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有するものであり、制御装置を防湿処理した上からでも、パターンヒューズの溶断を不安定にさせることなく、コントラストの違いにより、目視にてパターンヒューズの溶断状況を確認することができる
下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の本発明の実施の形態における片面プリント基板の半田面から見た平面図、図2は同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図を示すものである。
図1において、プリント基板1は茶色、茶褐色、暗緑色等の暗色系の色を有する絶縁板で構成される事が多く、裏面の部品をマップ3で示した箇所には、100V電源に接続するコネクタ10、およびZNR11、コンデンサ12、トランス13等の電子部品を接続配線されたマップ状態を示し、半田面にはリード線を挿入し半田付けするランド2を多数配置する。
ハッチング部(斜線部)4はプリント基板1の片面に銅箔にてプリントされた配線パターンで、各電子部品の端子部間を接続し、ランド2にて半田付けを行い電気的な接続を行っている。
パターンヒューズ4aは、配線パターン4の幅を通常のパターン幅よりも細く設定することで、過電流が流れた場合にはこのパターン部分を最初に溶断させることができる。
プリント基板1は絶縁板の上に銅箔を張り付け、エッチング処理をすることで、必要な配線パターン4を形成させ、その後、銅箔の腐食防止と半田付けのためにレジストを印刷するが、このレジストの半田付け部を抜いた形状でランド2を形成する。
印刷パターン5は、パターンヒューズ4aを完全に覆い被せる形状に設定する。この印刷パターン5にはプリント基板の色よりも明るい色が印刷されており、例えば白色や淡い水色などの淡色に設定する。また、本発明が対象とする印刷パターン5は、パターン印刷
専用に新たに版を製作しても良いが、通常はマップ3の印刷インクとして白色を使用することが多いので、マップ印刷の中で共用することにより、コストアップせずに白色で印刷パターン5を印刷することも可能である。
以上のように構成されたプリント基板について、以下その動作、作用を説明する。
図2において、ZNR11、又はコンデンサ12等の部品故障によるショートモードや、200Vなどの倍電圧印加によるZNR11の破壊モード、トランス13のレアショートなどにより、過電流が流れた場合の、パターンヒューズ4aが溶断した状態を示し、閉回路が開放状態になり通電を停止することになる。
このとき、パターンヒューズ4aの溶断により印刷パターン5の一部が剥がれ、溶断時の焼け跡が印刷パターン5内に焼損痕6の様に表れる。印刷パターン5が白色に対し、焼損痕6は一般的に対象的なダーク系であるため、コントラストの違いからひと目でパターンヒューズ4aが溶断していると判断できる。
なお、パターン配線の中にパターンヒューズ4aがあることをよりわかりやすくするために、パターン配線の形状にガラス管ヒューズをイメージする様なものや(図示せず)、印刷パターン5の横に「ヒューズ」の文字25を追加しておくとさらにわかり易い。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態における片面プリント基板の半田面から見た平面図、図4は同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図を示すものである。
図3の印刷パターン5の内部に、パターンヒューズ4aの形状に重ならない様に、印刷をしないでくり抜いた形状5aを設けるようにしたものである。他の構成は上記実施の形態1と同じであり、詳細な説明は省略する。
以上の構成より、印刷パターン5内部にパターンヒューズ4aが形成されていることがひと目で視認できる上、過電流によりパターンヒューズ4aが溶断した場合、図4のように印刷パターン5のパターンヒューズの形状をそのまま残して銅箔の焼損痕6が周囲に広がる為、サービスマンはもちろん、初めて基板を取り扱う人でも、パターンヒューズ4aがこの配線場所に存在して、かつそれが溶断したということを容易に確認できる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態における、銅箔を表裏に配した両面プリント基板の部品面から見た平面図、図6は同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図、図7は同プリント基板を防湿処理した場合の断面図を示すものである。
図5の破線部4bは半田面に配線する裏面の銅箔で、斜線部4cは図で表(おもて)面の部品面に配線する銅箔を表す。印刷パターン5は部品面に構成したパターンヒューズ4aを完全に覆い被せる形状に設定にする。
洗濯機など制御装置を機器の上面操作面内方に構成する場合、狭い空間に収納が必要であり、そのためプリント基板等はコンパクトにするため両面プリント基板を使用することが多い。また、水や温水を使う機器の結露しやすい洗濯機のような製品では、それによってプリント基板が誤動作する可能性がある場合は、プリント基板に防湿処理を施し、信頼性を高めるようにしている。
図7に示す様に、絶縁性のあるプラスチック材等にて構成された保護ケース14内に両
面プリントの両面プリント基板30を収め、前記保護ケース14の底部に形成した凸部14a、14bの段差により半田面と、保護ケース底面との隙間を確保している。
また、前記保護ケース14は上方に開放部14cを有する断面略コ字状の浅底有底ケースで構成され、前記保護ケース14内に透過視認性を有するウレタン樹脂などよりなるポッティング防湿材22を上部の前記開放部14cからポッティング注入器21により、プリント基板の表裏を含む全周面を前記ポッティング防湿材22で完全に充填し、両面プリント基板30を防湿処理して保護ケース一体型制御装置を構成している。
両面プリント基板30の上面即ち開放部14c側はZNR11、コンデンサ12、トランス13等の電子部品を挿入固定する部品面側であり、パターンヒューズ4aおよび印刷パターン5もまた同部品面側(即ち保護ケース上面開放部14c側)に配する。
以上の構成により、プリント基板を保護ケース14に入れてポッティングによる防湿処理する場合であっても、両面プリント基板30の場合は、部品面側にパターンヒューズ4aを形成することで目視による確認が可能となる。また、ウレタン樹脂により印刷パターン5面を覆い、印刷パターン5面が見難い状態となっても、パターンヒューズ4aが溶断した場合は、図6の焼損痕6に示す様に焼き切れてたパターンが黒い塊となってポッティング防湿処理材の内に留まり、印刷パターン5とのコントラストが鮮明となるため、透過視認性を有するウレタン樹脂のポッティング防湿材22内のパターンヒューズ4aの溶断を目視にて確認することができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の第4の実施の形態における、銅箔を表裏に配した両面プリント基板の部品面から見た平面図、図9は同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図を示すものである。
図8の印刷パターン5の内部に、パターンヒューズ4aの形状に重ならない様に、印刷をしないでくり抜いた形状5aを設けるようにしたものである。他の例えばポッティング防湿材22等の構成は上記実施の形態3と同じであり、詳細な説明は省略する。
以上の構成により、両面プリント基板30の場合であっても、部品面側にパターンヒューズ4aを形成することで印刷パターン5内部にパターンヒューズ4aが形成されていることを目視による確認が可能となり、過電流によりパターンヒューズ4aが溶断した場合、図9のように印刷パターン5のパターンヒューズ4aの形状をそのまま残して銅箔の焼損痕6が周囲に広がる為、過電流によりパターンヒューズ4aが溶断しているのが容易に判断が可能となり、サービスマンはもちろん、初めて基板を取り扱う人でも、パターンヒューズ4aがこの配線場所にあって、かつそれが溶断したということを容易に確認できる。
以上のように、本発明にかかるプリント基板制御装置は、パターンヒューズを用い、過電流によるパターンヒューズ切れが起こった場合でも、目視によりその状態を容易に確認することができるので、ガラス管ヒューズを使用している機器のコストダウン案として有用である。
本発明の実施の形態1における片面プリント基板の半田面から見た平面図 同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図 本発明の実施の形態2における片面プリント基板の半田面から見た平面図 同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図 本発明の実施の形態3における両面プリント基板の部品面から見た平面図 同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図 同プリント基板を防湿処理した場合の断面図 本発明の実施の形態4における両面プリント基板の部品面から見た平面図 同プリント基板のパターンヒューズが溶断した後の平面図 従来の電子回路の事例を示す配線図
1 プリント基板
2 ランド
3 マップ
4 配線パターン
4a パターンヒューズ
印刷パターン
14 保護ケース
14c 開放部
22 防湿材
30 両面プリント基板

Claims (2)

  1. 商用電源と電気部品とをプリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有することを特徴とするプリント基板制御装置。
  2. 表裏両面銅箔を配した両面プリントを構成したプリント基板と、前記プリント基板を内装する上面開放した浅底の保護ケースと、かつ前記保護ケース内に充填して前記プリント基盤全周面を防湿保護する透過視認性を有するウレタン樹脂等の防湿材と、商用電源と電気部品とを前記プリント基板上で閉回路に形成した配線パターンと、前記配線パターンの少なくとも一部を他部より細い配線パターンで形成し、前記電気部品又は閉回路の短絡時に、前記細い配線パターンを溶断させるパターンヒューズを形成したプリント基板とを備え、前記パターンヒューズは、プリント基板の保護ケース上面開放部側に構成し、前記プリント基板における前記細い配線パターン上に前記プリント基板の色よりも明るい色の印刷パターンを施し、この印刷パターンは、前記細い配線パターンのパターンヒューズの形状に被らない様に、細い配線パターン形状に沿ってくり抜いて印刷をしない部分を有することを特徴とするプリント基板制御装置。
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