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JP2012164756A - 電子制御装置 - Google Patents

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JP2012164756A JP2011022925A JP2011022925A JP2012164756A JP 2012164756 A JP2012164756 A JP 2012164756A JP 2011022925 A JP2011022925 A JP 2011022925A JP 2011022925 A JP2011022925 A JP 2011022925A JP 2012164756 A JP2012164756 A JP 2012164756A
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亮一 白石
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板橋  徹
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貴彦 古田
Hironori Mikami
裕基 三上
Shigenori Nishiyama
茂紀 西山
Hiroaki Nakamura
洋明 中村
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化を図り得る電子制御装置を提供する。
【解決手段】一方のランド26と電源配線23との間には、遮断配線30が配置されている。この遮断配線30は、第1配線部31とこの第1配線部31よりも配線長が短い第2配線部32とが所定の角度で接続されて形成されている。この所定の角度は、第1配線部31が電源配線23に接続され、第2配線部32がランド26に接続されるように設定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板上に過電流保護用の遮断配線が設けられる電子制御装置に関するものである。
近年、小型部品により高密度化される電子制御装置では、小型化された部品内での短絡故障時に生じる短絡電流が大電流に至らないために、電子制御装置に関する故障に対応して設けられるヒューズでの遮断までに長時間を要することとなり、特にヒューズ設置数を削減してコスト低減を目的とした複数の電子制御装置を保護する大型ヒューズでは遮断に更に長時間を要することとなる。このため、遮断時に部品の高温度化や電源配線等での長時間の電圧低下などの問題が生じる。一方、電子制御の高度化や多機能化に伴い搭載される多くの回路や部品に共用されて作動に必要な電源を供給する電源配線(例えばバッテリ経路とアース経路)等の共用配線には、通常装置作動時でも比較的大きな電流が流れることとなる。このため、共用配線経路に設けられる大型ヒューズの遮断電流は更に大きくなる傾向から、個々の回路や部品の短絡故障で十分な遮断性能が確保出来ないことが懸念される。例えば、車両用の電子制御装置の様に、環境温度が高いだけでなく搭載装置が多い装置では、上述した問題が顕著となる。
このため、下記特許文献1に開示されるプリント基板制御装置の様に、各基板上での電源配線経路に遮断配線を設けて、過電流が流れた時に遮断配線を溶断することで、短絡故障時には基板毎または装置毎に電源配線経路を遮断している。
特開2007−311467号公報
ところで、遮断配線は、その配線長に応じて抵抗値等が変化することから、溶断タイミング等、必要な遮断条件に応じて配線長を調整する必要がある。また、高密度化された基板面では、電子部品が実装されて接続されるランドなどの部品搭載配線とこの電子部品を含めた複数の電子部品により共用される共用配線とが近接するように配置される。このため、必要な配線長が確保された遮断配線、特に低電流で溶断するために配線長を長くした遮断配線を、近接して配置される共用配線と部品搭載配線との間に配置することが困難であり、遮断配線を配置するために実装領域が大きくなり装置が大型化してしまう問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化を図り得る電子制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の電子制御装置では、基板上にて複数の電子部品がそれぞれ実装されて接続される部品搭載配線と前記複数の電子部品により共用される共用配線とを接続する配線間に、少なくとも1つの過電流保護用の遮断配線が設けられる電子制御装置であって、前記遮断配線は、過電流による発熱に応じて溶断することで当該遮断配線を介した接続を遮断する配線であって、第1配線部とこの第1配線部よりも配線長が短い第2配線部とが所定の角度で接続されて形成され、前記所定の角度は、前記第1配線部および前記第2配線部のうち一方が前記共用配線に接続され他方が前記部品搭載配線に接続されるように設定されることを特徴とする.
請求項2の発明は、請求項1に記載の電子制御装置において、前記第1配線部は、蛇行状に形成されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電子制御装置において、前記遮断配線は、前記部品搭載配線の周縁のうち当該部品搭載配線に実装される電子部品の端子から離れた位置に接続されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記遮断配線に接続される前記部品搭載配線に対して、他の部品搭載配線が当該遮断配線を介在させるように近接して配置されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記遮断配線のうち、その全長の中央近傍部位の配線幅が他の部位の配線幅より細く形成されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記第1配線部と前記第2配線部との接続部は、その配線幅が、前記第1配線部の配線幅および前記第2配線部の配線幅と等しくなるように形成されることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記遮断配線は、前記第1配線部と前記第2配線部との接続部位近傍に接続され前記第1配線部よりも配線長が短い第3配線部を1または2以上備え、前記第2配線部は、前記複数の電子部品のうちの1つが実装されて接続される前記部品搭載配線に接続され、前記第3配線部は、前記第2配線部が接続される部品搭載配線と異なる部品搭載配線に接続されることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記基板は、複数の配線層が絶縁層を介して積層されて形成されており、前記第1配線部は、その一部が前記複数の配線層のうち内層側の配線層の一部を利用して形成されることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記基板には、前記遮断配線を含めた基板面を被覆する保護層が設けられており、前記保護層には、前記遮断配線のうちその全長の中央近傍部位を露出させる開口が形成されることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9に記載の電子制御装置において、前記開口は、前記遮断配線のうち前記中央近傍部位に加えてこの中央近傍部位を除く部位をも露出させるように形成されることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項9または10に記載の電子制御装置において、前記開口により露出する前記遮断配線とこの開口に近接して配置される前記部品搭載配線との間には、当該遮断配線の溶断により生成された溶融導体の流出を抑制する壁部が設けられることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記共用配線は、前記複数の電子部品の1つが実装されて接続される一対の前記部品搭載配線間を通るように配置されることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の電子制御装置において、遮断配線は、前記共用配線および前記部品搭載配線の少なくともいずれか一方の接続対象に対して接続配線を介して接続されており、前記接続配線は、前記遮断配線との接続部位での断面積が前記接続対象との接続部位での断面積よりも小さくなるように形成されることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項13に記載の電子制御装置において、前記接続配線は、前記接続対象との接続部位の断面積が当該接続配線の中央側の断面積に対して絞られるように小さく形成されることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記共用配線には、前記遮断配線に接続される電子部品を除く他の複数の電子部品よりも当該遮断配線に対して配線距離が短くなる位置に当該共用配線と同一材料からなる放熱部が形成されることを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記遮断配線の近傍には、当該遮断配線にて過電流により発生した熱を拡散させる熱拡散用配線が形成されることを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項1〜16のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記遮断配線の近傍には、前記遮断配線の溶断に伴い生成された溶融導体を付着させる付着手段が設けられることを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項1〜17のいずれか一項に記載の電子制御装置において、前記共用配線は、電源配線であることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項18に記載の電子制御装置において、前記電源配線は、当該電子制御装置と異なる他の装置にも電力を供給する電源に接続されており、当該電子制御装置および前記他の装置を保護するための共通のヒューズが、前記電源からの電源経路上に設けられることを特徴とする。
請求項1の発明では、遮断配線は、第1配線部とこの第1配線部よりも配線長が短い第2配線部とが所定の角度で接続されて形成され、この所定の角度は、第1配線部および第2配線部のうち一方が共用配線に接続され他方が部品搭載配線に接続されるように設定される。このため、遮断配線が直線状に形成される場合と比較して、近接する共用配線と部品搭載配線とを接続しつつその配線長を長くすることができる。これにより、限られた実装領域であっても必要な遮断配線の配線長を確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化を図ることができる。
請求項2の発明では、第1配線部は、蛇行状に形成されるため、必要な遮断配線の配線長をより確保しやすくなり、遮断配線を設けた装置の小型化をさらに図ることができる。
請求項3の発明では、遮断配線は、部品搭載配線の周縁のうち当該部品搭載配線に実装される電子部品の端子から離れた位置に接続されるため、部品搭載配線に実装される電子部品に対する遮断配線にて生じた熱の影響を抑制することができる。また、この電子部品が発熱するものであれば、この発熱による遮断配線への影響も抑制することができる。
請求項4の発明のように、遮断配線に接続される部品搭載配線に対して、他の部品搭載配線が当該遮断配線を介在させるように近接して配置される場合であっても、必要な遮断配線の配線長が確保しやすいため、遮断配線を設けた装置の小型化を図ることができる。
請求項5の発明では、遮断配線のうち、その全長の中央近傍部位の配線幅が他の部位の配線幅より細く形成される。このため、この幅細部にて溶断しやすくなるので、装置の小型化を図りつつ、溶断位置のばらつきを抑制することができる。
請求項6の発明では、第1配線部と第2配線部との接続部は、その配線幅が両配線部の配線幅と等しくなるように形成されるため、溶断時には、遮断配線の全長の中央近傍部位が、共通配線や部品搭載配線に接続される端部などの他の部位と比較して熱が集中しやすくなる。これにより、溶断時には遮断配線の中央近傍部位にて溶断しやすくできるので、装置の小型化を図りつつ、溶断位置のばらつきを確実に抑制することができる。
請求項7の発明では、第1配線部よりも配線長が短い第3配線部が、第1配線部と第2配線部との接続部位近傍に1または2以上接続されており、第3配線部は、第2配線部が接続される部品搭載配線と異なる部品搭載配線に接続される。
第1配線部は共用配線に接続されることとなるので、この第1配線部と第3配線部とから構成される遮断配線が上記異なる部品搭載配線と共用配線とを接続する配線間に設けられることとなる。これにより、遮断配線の一部が複数の電子部品により過電流保護用として共用されるため、複数の遮断配線を個別に設ける場合と比較して、各遮断配線が占める実装領域を小さくでき装置の小型化を図ることができる。
請求項8の発明では、第1配線部は、その一部が基板を構成する複数の配線層のうち内層側の配線層の一部を利用して形成されるため、第1配線部が基板面にて占める面積を大きくすることなく遮断配線の配線長を長くすることができる。これにより、必要な遮断配線の配線長をさらに確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化をさらに図ることができる。
請求項9の発明では、基板面を被覆する保護層には、遮断配線のうちその全長の中央近傍部位を露出させる開口が形成される。このため、過電流による発熱に応じて遮断配線が溶断すると、この溶断により生成された溶融導体が開口から流れ出ることとなる。これにより、溶融導体が溶断前の遮断配線の位置に滞留しにくくなるので、溶融導体の滞留に起因する溶断位置や溶断時間のばらつきが抑制されて、遮断配線による遮断性能の低下を抑制することができる。
請求項10の発明では、開口は、遮断配線のうち上記中央近傍部位に加えてこの中央近傍部位を除く部位をも露出させるように形成されるため、遮断配線の溶断により生成された溶融導体が開口内にて中央近傍部位を除く部位に付着しやすくなる。これにより、溶融導体の滞留を抑制するとともに、高温の溶融導体が開口から流れ出て他の電子部品に影響を及ぼすことを抑制することができる。
請求項11の発明では、開口により露出する遮断配線とこの開口に近接して配置される部品搭載配線との間には、当該遮断配線の溶断により生成された溶融導体の流出を抑制する壁部が設けられる。これにより、高温の溶融導体が開口から流れ出て他の電子部品に影響を及ぼすことを確実に抑制することができる。
請求項12の発明のように、共用配線は、複数の電子部品の1つが実装されて接続される一対の部品搭載配線間を通るように配置される場合であっても、この共用配線と一方の部品搭載配線との位置に応じて上記所定の角度が設定されるので、共用配線と部品搭載配線とを接続しつつその配線長を長くすることができる。これにより、必要な遮断配線の配線長を確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化をさらに図ることができる。
請求項13の発明では、遮断配線は、共用配線および部品搭載配線の少なくともいずれか一方の接続対象に対して接続配線を介して接続されており、この接続配線は、遮断配線との接続部位での断面積が接続対象との接続部位での断面積よりも小さくなるように形成される。
このため、過電流により遮断配線に生じた熱が接続配線を介して接続対象(共用配線・部品搭載配線)に伝わる場合には、直接接続対象に伝わる場合と比較して、当該接続対象への熱の拡散が抑制される。これにより、遮断配線における温度上昇のばらつきが抑制されるので、高密度化された基板面に設けられる遮断配線による遮断性能の低下を抑制することができる。また、遮断配線および部品搭載配線間に上記接続配線が設けられる場合には、過電流により遮断配線に生じた熱は、接続配線内では拡散して部品搭載配線に伝わるため、部品搭載配線における局所的な温度上昇が緩和される。これにより、部品搭載配線に比較的融点の低いはんだを用いる場合であっても、遮断配線からの熱によるはんだの溶融を抑制することができる。
請求項14の発明では、接続配線は、接続対象との接続部位(以下、絞り部ともいう)の断面積が当該接続配線の中央側の断面積に対して絞られるように小さく形成される。このため、遮断配線を介して接続配線に伝わる熱は、絞り部から接続対象に伝わりにくくなり、接続配線のうち絞り部を除く部位(以下、熱保持部ともいう)に蓄熱されることとなる。このように熱保持部にて遮断配線からの熱が蓄熱されるため、遮断時における熱保持部の温度が比較的高温に維持されているので、遮断配線における温度上昇のばらつきが抑制されて、遮断配線による遮断性能の低下を確実に抑制することができる。特に、接続配線および遮断配線を所定の形状・材質等に設定することで、ばらつきが抑制されるように遮断条件が一義的に決まるので、遮断配線および接続配線を1つの組み合わせとして汎用的に適用することができる。また、熱保持部の体積を変更することで接続配線の蓄熱量を制御できるので、遮断配線の溶断タイミングを容易に調整することができる。
請求項15の発明では、共用配線には、遮断配線に接続される電子部品を除く他の複数の電子部品よりも当該遮断配線に対して配線距離が短くなる位置に当該共用配線と同一材料からなる放熱部が形成される。このため、過電流により遮断配線にて発生した熱が共用配線に伝わると、この熱は、近接する放熱部に伝わり放熱されて、当該共用配線に接続される他の電子部品に伝わりにくくなる。これにより、高密度化された基板面に設けられる遮断配線にて生じた熱による他の電子部品への影響を抑制することができる。
請求項16の発明では、過電流により発生した熱が、基板などを介して周囲に伝達される際、熱源である遮断配線に近接して設けられた熱拡散用配線により拡散されることによって、熱から保護すべき他の電子部品への熱の伝達が抑制される。これにより、遮断配線による遮断性能の低下を抑制するとともに、上記他の電子部品の正常な動作を維持することができる。
請求項17の発明では、遮断配線の溶断時に高温の溶融導体が生成されると、この溶融導体は、基板の表面を流動する際に、当該遮断配線に近接して設けられた付着手段に付着する。これにより、溶融導体は、付着手段に付着した状態で保持され、放熱とともに硬化することによって流動性を失う。したがって、遮断配線による遮断性能の低下(溶断時間および遮断電流のばらつきや増大)を抑制するとともに、溶融導体の流動による他の電子部品等への影響を抑制することができる。
請求項18の発明では、共用配線は、電源配線であるため、大電流が流れるために比較的配線幅が広く形成される電源配線と部品搭載配線との間に上記遮断配線が設けられる場合であっても、必要な遮断配線の配線長を確保しやすくなり、遮断配線を設けた装置の小型化を図ることができる。
請求項19の発明では、電源配線は、当該電子制御装置と異なる他の装置にも電力を供給する電源に接続されており、当該電子制御装置および他の装置を保護するための共通のヒューズが、電源からの電源経路上に設けられる。これにより、遮断配線を設けた電子制御装置が短絡故障等する場合であっても、その遮断配線が溶断することで、他の装置への電源供給に関する影響をなくすことができる。
第1実施形態に係るトラクションコントロール装置を備える車両制御システムの概略構成を示すブロック図である。 図1のトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第2実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第3実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第4実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第5実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第6実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 図7の8−8線相当の切断面による断面図である。 第7実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 検証用遮断配線および検証用開口の詳細形状を説明するための説明図である。 検証用開口の有無について遮断電流値および溶断時間の関係を示すグラフである。 第7実施形態の第1変形例に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第7実施形態の第2変形例に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 図14(A)は、第7実施形態の第3変形例に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図であり、図14(B)は、図14(A)の14B−14B線相当の切断面による拡大断面図である。 第8実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第9実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第10実施形態に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第10実施形態の第1変形例に係るトラクションコントロール装置の要部を示す説明図である。 第11実施形態に係る電子制御装置の要部を示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る電子制御装置について、図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るトラクションコントロール装置20を備える車両制御システム11の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両制御システム11は、自動車10に車載される各種機器を制御するエンジンECUやブレーキECU,ステアリングECUをはじめボディECUやナビゲーション装置などの複数の電子制御装置12を備えて構成されている。
また、車両制御システム11には、上記複数の電子制御装置12に加えて、本第1実施形態に係る電子制御装置が適用されたトラクションコントロール装置20が設けられている。このトラクションコントロール装置20は、駆動輪の加速スリップを防止する加速スリップ防止機能を有する装置で、走行制御等の主要な車両制御に関して他の電子制御装置よりも比較的重要性が低い装置である。
トラクションコントロール装置20を含めた複数の電子制御装置12は、過電流保護用として採用されるヒューズ14aおよびヒューズ14bのいずれかを介して直流電源(以下、バッテリ13という)に電気的に接続されている。ヒューズ14aおよびヒューズ14bとしては、多くの電子制御装置等に対して作動に必要な電力を供給する経路に設けられるために、例えば15A用や20A用の大型のヒューズが採用されている。これにより、例えば、ヒューズ14aに接続される各種電子制御装置12のうちのいずれかに不具合が生じ所定の電流値を超える過電流が発生すると、この過電流によりヒューズ14aが溶断し、当該ヒューズ14aを介した電力供給が遮断されて、他の電子制御装置12への悪影響が防止される。なお、本実施形態では、各電子制御装置12は、2つの大型ヒューズ14aおよびヒューズ14bのいずれかを介してバッテリ13にそれぞれ電気的に接続されているが、これに限らず、単一の大型ヒューズを介してバッテリ13にそれぞれ電気的に接続されてもよいし、3つ以上のヒューズのいずれかを介してバッテリ13にそれぞれ電気的に接続されてもよい。
次に、本第1実施形態に係るトラクションコントロール装置20の構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1のトラクションコントロール装置20の要部を示す説明図である。
トラクションコントロール装置20は、上述した加速スリップ防止機能を実現するための複数の電子部品22を高密度化して実装した回路基板21が図略のケースに収容されて構成されている。この回路基板21は、図略のコネクタ等を介して外部の機器や他の電子制御装置12と電気的に接続されており、外部から入力される所定の信号に応じて駆動輪の加速スリップを防止するための制御を実行する。
図2に示すように、回路基板21には、バッテリ13からの電力を供給する電源配線23が、各電子部品22に対してそれぞれ電気的に接続されている。このため、電源配線23は、各電子部品22により共用される共用配線として機能する。
また、回路基板21には、複数の電子部品22の1つとして、セラミックコンデンサ24が実装されている。このセラミックコンデンサ24は、温度特性や周波数特性を向上させ小型で大容量を実現するため、例えば、チタン酸バリウム系の高誘電率セラミック誘電体と内部電極とを層状に積み重ねて一体化して構成されている。
電源配線23は、高密度化を図るため、セラミックコンデンサ24の両外部電極24aが実装されてそれぞれ接続されるランド26間を通るように配置されている。なお、ランド26は、特許請求の範囲に記載の「部品搭載配線」の一例に相当し得る。
一方のランド26と電源配線23との間には、遮断配線30が配置されている。この遮断配線30は、過電流による発熱に応じて溶断することで過電流保護機能を発揮して当該遮断配線30を介した電気的接続を遮断する配線である。これにより、その基板に応じた過電流保護を実現することができる。
遮断配線30は、第1配線部31とこの第1配線部31よりも配線長が短い第2配線部32とが所定の角度で接続されて形成されている。この所定の角度は、第1配線部31が電源配線23に接続され、第2配線部32がランド26に接続されるように、例えば90°に設定される。特に、第2配線部32は、ランド26の周縁のうち当該ランド26に実装されるセラミックコンデンサ24の外部電極24aから離れた位置に接続されている。
また、遮断配線30は、その配線幅(基板面上で電流の方向に直交する配線の幅)が電源配線23の配線幅に対して十分に小さくなるように設定されている。具体的には、例えば、遮断配線30の配線幅が0.2〜0.3mm程度に設定され、電源配線23の配線幅が2mm程度に設定されている。
そして、セラミックコンデンサ24と異なる他の電子部品(以下、他の電子部品22aともいう)に接続されるためのランド26aが、実装領域を小さくするために、遮断配線30が接続されるランド26に対して、当該遮断配線30を介在させるように近接して配置されている。
このように構成されるトラクションコントロール装置20では、例えば、セラミックコンデンサ24が損傷等して短絡し過電流が遮断配線30を流れると、この遮断配線30がその過電流に応じて発熱する。そして、この発熱が所定の温度以上になると、遮断配線30が溶断し、当該遮断配線30を介した電気的接続が遮断される。これにより、電源配線23に接続される他の電子部品22が上記過電流から保護される。また、上記遮断時の電流はヒューズ14aを遮断するほど大きくならないので、当該ヒューズ14aを介して電力供給される他の電子制御装置12に対して、トラクションコントロール装置20の損傷が影響することもない。さらに、過電流の発生から遮断配線30の溶断までの時間は、数mS(ミリ秒)程度であり、上述した大型ヒューズ14a,14b等の溶断時間は通常0.02S(秒)程度であることから、処理速度の向上が図られる電子制御装置や電子部品であっても好適に過電流保護を実施することができる。
特に、遮断配線30を所定の角度で曲げて形成することで、遮断配線が直線状に形成される場合と比較して、近接する電源配線23とランド26とを接続しつつその配線長を長くすることができる。これにより、限られた実装領域であっても必要な遮断配線30の配線長を確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線を設ける場合でも装置の小型化を図ることができる。
また、遮断配線30は、ランド26の周縁のうち当該ランド26に実装されるセラミックコンデンサ24の外部電極24aから離れた位置に接続されるため、ランド26に実装されるセラミックコンデンサ24に対する遮断配線30にて生じた熱の影響を抑制することができる。また、このランド26にセラミックコンデンサ24と異なり発熱する電子部品22が実装されている場合には、この発熱による遮断配線30への影響も抑制することができる。
また、遮断配線30に接続されるランド26に対して、他のランド26aが当該遮断配線30を介在させるように近接して配置される場合であっても、上述したように必要な遮断配線30の配線長が確保しやすいため、遮断配線30を設けた装置の小型化を図ることができる。
また、電源配線23が、複数の電子部品22の1つとしてセラミックコンデンサ24が実装されて接続される一対のランド26間を通るように配置される場合であっても、この電源配線23と一方のランド26との位置に応じて上記所定の角度が設定されるので、電源配線23とランド26とを接続しつつその配線長を長くすることができる。これにより、必要な遮断配線30の配線長を確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線30を設ける場合でも装置の小型化をさらに図ることができる。
また、電源配線23は、トラクションコントロール装置20と異なる他の電子制御装置12にも電力を供給するバッテリ13から電線を介して各々のコネクタに接続されており、当該トラクションコントロール装置20および他の電子制御装置12を過電流保護するための共通のヒューズ14aが、バッテリ13からの電源経路上に設けられている。これにより、遮断配線30を設けたトラクションコントロール装置20が短絡故障等する場合であっても、その遮断配線30が溶断することで、他の電子制御装置12への電源供給に関する影響をなくすことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るトラクションコントロール装置について図3を用いて説明する。図3は、第2実施形態に係るトラクションコントロール装置20aの要部を示す説明図である。
本第2実施形態では、トラクションコントロール装置20aにおいて、遮断配線30に代えて遮断配線30aを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、遮断配線30aの第1配線部31aは、限られた実装領域にて必要な遮断配線の配線長を確保するために、蛇行状に形成されている。
これにより、必要な遮断配線30aの配線長をより確保しやすくなり、遮断配線30aを設けた装置の小型化をさらに図ることができる。なお、上述した遮断配線30aの構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るトラクションコントロール装置について図4を用いて説明する。図4は、第3実施形態に係るトラクションコントロール装置20bの要部を示す説明図である。
本第3実施形態では、トラクションコントロール装置20bにおいて、遮断配線30に代えて遮断配線30bを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、遮断配線30bの第1配線部31bには、当該第1配線部31bおよび第2配線部32をあわせた全長の中央近傍部位の配線幅を他の部位の配線幅より細くした幅細部33が形成されている。
これにより、遮断配線30bの溶断時には、幅細部33にて溶断しやすくなるので、装置の小型化を図りつつ、溶断位置のばらつきを抑制することができる。なお、上述した遮断配線30bの構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るトラクションコントロール装置について図5を用いて説明する。図5は、第4実施形態に係るトラクションコントロール装置20cの要部を示す説明図である。
本第4実施形態では、トラクションコントロール装置20cにおいて、遮断配線30に代えて遮断配線30cを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、遮断配線30cは、第1配線部31と第2配線部32との接続部の配線幅が両配線部31,32の配線幅と等しくなるように形成されている。
このため、溶断時には、遮断配線30cの全長の中央近傍部位が、電源配線23やランド26に接続される端部などの他の部位と比較して熱が集中しやすくなる。これにより、溶断時には遮断配線30cの中央近傍部位にて溶断しやすくできるので、装置の小型化を図りつつ、溶断位置のばらつきを確実に抑制することができる。なお、上述した遮断配線30cの構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るトラクションコントロール装置について図6を用いて説明する。図6は、第5実施形態に係るトラクションコントロール装置20dの要部を示す説明図である。
本第5実施形態では、トラクションコントロール装置20dにおいて、遮断配線30に代えて遮断配線30dを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、遮断配線30dは、第1配線部31および第2配線部32に加えて、第1配線部31よりも配線長が短い第3配線部34を備えている。この第3配線部34は、その一端にて第1配線部31および第2配線部32の接続部位近傍に接続されている。また、第3配線部34は、その他端にて第2配線部32が接続されるランド26と異なる他の電子部品22aのランド26aに接続されている。
このため、第1配線部31は電源配線23に接続されることから、この第1配線部31と第3配線部34とから構成される遮断配線がランド26aと電源配線23とを接続する配線間に設けられることとなる。これにより、遮断配線30dの一部が複数の電子部品22により過電流保護用として共用されるため、複数の遮断配線を個別に設ける場合と比較して、各遮断配線が占める実装領域を小さくでき装置の小型化を図ることができる。なお、さらに他のランドと接続される第3配線部34を両配線部31,32の接続部位近傍に接続することで、当該遮断配線30dをさらに多くの電子部品22にて共用してもよい。なお、上述した遮断配線30dの構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るトラクションコントロール装置について図7および図8を用いて説明する。図7は、第6実施形態に係るトラクションコントロール装置20eの要部を示す説明図である。図8は、図7の8−8線相当の切断面による断面図である。
本第6実施形態では、トラクションコントロール装置20eにおいて、遮断配線30に代えて遮断配線30eを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図7および図8に示すように、回路基板21は、複数の配線層21aが絶縁層21bを介して積層されて形成されている。そして、遮断配線30eの第1配線部35は、その一部が各配線層21aのうち内層側の一部(以下、内層側配線部35b)を利用して形成されている。具体的には、第1配線部35は、表面側に形成される表面側配線部35aと内層側配線部35bとがビア35cを介して接続されて構成されている。そして、第1配線部35は、内層側配線部35bに接続されるビア35dを介して電源配線23に接続されている。なお、第1配線部35上には、基板面を保護するための保護層であるソルダレジスト28が設けられている。
このように、第1配線部35の一部として内層側配線部35bを利用することで、当該第1配線部35が基板面にて占める面積を大きくすることなく遮断配線30eの配線長を長くすることができる。これにより、必要な遮断配線30eの配線長をさらに確保しやすくなるので、高密度化された基板面に遮断配線30eを設ける場合でも装置の小型化をさらに図ることができる。なお、上述した遮断配線30eの構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係るトラクションコントロール装置について図9を用いて説明する。図9は、第7実施形態に係るトラクションコントロール装置20fの要部を示す説明図である。なお、図9では、便宜上、開口28aを除き基板面を保護するソルダレジストの図示を省略している。
本第7実施形態では、トラクションコントロール装置20fにおいて、基板面を保護するための保護層であるソルダレジストに、遮断配線30の少なくとも一部を露出させる開口28aが形成される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、ソルダレジストには、遮断配線30のうち最も発熱する部位であるその全長の中央近傍部位を外方に露出させるための開口28aが形成されている。
ここで、開口28aを形成する理由について、図10および図11を用いて説明する。図10は、検証用遮断配線101および検証用開口102の詳細形状を説明するための説明図である。図12は、検証用開口102の有無について遮断電流値Iおよび溶断時間tの関係を示すグラフである。
図10に示す寸法の検証用開口102により一部が露出する検証用遮断配線101に対して所定の電流を流し、この検証用遮断配線101が溶断するときの遮断電流値Iと当該検証用遮断配線101が溶断するまでの溶断時間tとを測定する。また、検証用開口102が形成されない検証用遮断配線101に対して所定の電流を流したときの遮断電流値Iおよび溶断時間tを測定する。ここで、検証用遮断配線101は、その全体長さL1が2.85mmに設定され、その幅W1が0.25mmに設定される。また、検証用開口102は、L1に平行な開口長L2が0.6mmに設定され、その開口幅W2が0.25mmに設定される。なお、図10では、説明の便宜上、開口幅W2が幅W1よりも長くなるように図示されている。
上述のように測定された遮断電流値Iおよび溶断時間tの関係を図11のグラフに示す。ここで、図11に示す太実線S1は、検証用開口102により一部が露出する検証用遮断配線101における遮断電流値Iと溶断時間tとの関係を示し、太実線S1を中心に太破線にて囲まれる範囲は、その遮断電流値Iにおける溶断時間tのばらつきの範囲を示す。また、図11に示す細実線S2は、検証用開口102が形成されない検証用遮断配線101における遮断電流値Iと溶断時間tとの関係を示し、細実線S2を中心に細破線にて囲まれる範囲は、その遮断電流値Iにおける溶断時間tのばらつきの範囲を示す。
図11からわかるように、同じ遮断電流値では、検証用開口102を形成することで、溶断時間tが短くなっている。さらに、同じ遮断電流値では、溶断時間tのばらつきが小さくなっている。一方、検証用開口102が形成されない検証用遮断配線101では、検証用開口102が形成される場合と比較して、各過大電流域で溶断時間tが長くなり、かつ、溶断時間tのばらつきが生じている。これは、検証用遮断配線101が溶断することで生成された溶融導体が、検証用開口102から流れ出て、溶断前の検証用遮断配線101の位置に滞留しにくくなるからである。
このようなことから、開口28aにより遮断配線30の少なくとも一部を露出させることで、溶断時間tが短くなり保護作用が早期に得られ、保護対象となる部品の温度上昇を抑制することができる。さらに、遮断配線30の遮断時における電源配線23への電圧低下の影響時間を大きく短縮することができる。また、溶断時間tのばらつきが小さくなることで、各装置や回路で遮断配線30の溶断時間を考慮した安定化コンデンサなど(電源安定化手段)について容量のより小さなものを採用することができ、低コスト化や小型化を図ることができる。さらに電流の定格領域でも溶断時間tを小さくできるので、回路設計における自由度を向上させることができる。
このため、過電流による発熱に応じて遮断配線30が溶断すると、この溶断により生成された溶融導体が開口28aから流れ出ることとなる。これにより、溶融導体が溶断前の遮断配線30の位置に滞留しにくくなるので、溶融導体の滞留に起因する溶断位置や溶断時間のばらつきが抑制されて、遮断配線30による遮断性能の低下を抑制することができる。なお、上述した遮断配線30の少なくとも一部を露出させる開口28aの構成は、他の実施形態および変形例に採用されてもよい。
図12は、第7実施形態の第1変形例に係るトラクションコントロール装置20fの要部を示す説明図である。図13は、第7実施形態の第2変形例に係るトラクションコントロール装置20fの要部を示す説明図である。図14(A)は、第7実施形態の第3変形例に係るトラクションコントロール装置20fの要部を示す説明図であり、図14(B)は、図14(A)の14B−14B線相当の切断面による拡大断面図である。
図12に示すように、第7実施形態の第1変形例として、ソルダレジストに設けられる開口28aは、遮断配線30のうち上記中央近傍部位に加えてこの中央近傍部位を除く部位をも露出させるように形成されてもよい。このため、遮断配線30の溶断により生成された溶融導体が開口28a内にて中央近傍部位を除く部位に付着しやすくなる。これにより、溶融導体の滞留を抑制するとともに、高温の溶融導体が開口28aから流れ出て他の電子部品22aに影響を及ぼすことを抑制することができる。
また、図13に示すように、第7実施形態の第2変形例として、遮断配線30の近傍には、当該遮断配線30の溶断に伴い生成された溶融導体を付着(吸着)させる付着手段(吸着手段)として例えば電源配線23等と同じ配線材料にて形成される付着用配線29が設けられてもよい。これにより、遮断配線30の溶断時に高温の溶融導体が生成されると、この溶融導体は、回路基板21の表面を流動する際に、当該遮断配線30に近接して設けられた付着用配線29に付着する。
これにより、溶融導体は、付着用配線29に付着した状態で保持され、放熱とともに硬化することによって流動性を失う。したがって、遮断配線30による遮断性能の低下を抑制するとともに、溶融導体の流動による他の電子部品等への影響を抑制することができる。なお、付着用配線29は、開口28aが設けられる遮断配線30に対して形成されることに限らず、開口28aが設けられることなくソルダレジスト28にて全面が覆われる遮断配線30に対して形成される場合や、ソルダレジスト28が設けられない遮断配線30に対して形成される場合であっても同様の作用効果を奏する。
また、図14(A),(B)に示すように、第7実施形態の第3変形例として、ソルダレジスト28には、遮断配線30に近接する領域を露出させる第2開口28bが、開口28aに連通するように形成されてもよい。具体的には、第2開口28bは、遮断配線30の短手方向(図14(A)の上下方向)にて配線部が設けられていない部分のソルダレジスト28を除去することで開口28aに連通するように形成される。
このため、遮断配線30の溶断により生成された溶融導体が第2開口28bに流れ込むこととなる。これにより、溶融導体の滞留を抑制するとともに、高温の溶融導体が開口28aから流れ出て他の電子部品22aに影響を及ぼすことを抑制することができる。
特に、遮断配線30の第1配線部31とランド26aとの間には、図14(B)に例示するように、第2開口28bの壁部を構成するソルダレジスト28が配置されることとなるので、遮断配線30の溶断により生成された溶融導体が開口28a,28bから流れ出てランド26aに影響を及ぼすことを確実に抑制することができる。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係るトラクションコントロール装置について図15を用いて説明する。図15は、第8実施形態に係るトラクションコントロール装置20gの要部を示す説明図である。
本第8実施形態では、遮断配線30が接続配線40を介して電源配線23に接続される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図15に示すように、遮断配線30は、その一端にて接続配線40を介して電源配線23に電気的に接続されている。接続配線40は、遮断配線30や電源配線23と同じ銅などの導電性材料により、遮断配線30よりも導体体積が大きくなるように形成されている。具体的には、接続配線40は、その配線幅が電源配線23側ほど広くなるように略円弧状(R状)に形成されることで、遮断配線30との接続部位での断面積S1aが接続対象である電源配線23との接続部位での断面積S1bよりも小さくなるように構成されている。
このため、過電流により遮断配線30に生じた熱が接続配線40を介して電源配線23に伝わる場合には、直接電源配線23に伝わる場合と比較して、当該電源配線23への熱の拡散が抑制される。これにより、遮断配線30における温度上昇のばらつきが抑制されるので、高密度化された基板面に設けられる遮断配線30による遮断性能の低下を抑制することができる。また、接続配線40は、遮断配線30よりも導体体積が大きいため、遮断配線30からの熱をそれぞれ好適に蓄熱することができる。
特に、接続配線40は、その側縁が遮断配線30の側縁となだらかに連続しており電源配線23に向かうにつれて徐々に広がるように、形成されている。このように、遮断配線30および接続配線40の側縁がなだらかに連続するため、これら各配線30,40をエッチング液を用いて形成する場合には、遮断配線30の側縁と接続配線40の側縁との接続部位でエッチング液が均一に流れやすくなる。これにより、上記接続部位でのエッチング液の滞留が抑制されて遮断配線30の配線幅のばらつきが抑えられるので、基板面に設けられる遮断配線30による遮断性能の低下を抑制することができる。
なお、遮断配線30は、さらに、他端にて他方の接続配線を介してランド26に電気的に接続されてもよい。この他方の接続配線は、遮断配線30と同じ銅などの導電性材料により、遮断配線30よりも導体体積が大きくなるように形成され、特に、その配線幅がランド26側ほど広くなるように略円弧状(R状)に形成される。このようにしても、過電流により遮断配線30に生じた熱が他方の接続配線を介してランド26に伝わる場合には、直接ランド26に伝わる場合と比較して、当該ランド26への遮断配線が溶断するために必要な熱が過渡に吸い出されてしまうことを抑制する。これにより、遮断配線30における温度上昇のばらつきが抑制されるので、高密度化された基板面に設けられる遮断配線30による遮断性能の低下を抑制することができる。特に、過電流により遮断配線30に生じた熱は、他方の接続配線内では徐々に拡散してランド26に広く伝わるため、当該ランド26における局所的な温度上昇も緩和される。これにより、ランド26に比較的融点の低いはんだを用いる場合であっても、遮断配線30からの熱によるはんだの溶融を抑制することができる。また、他方の接続配線は、遮断配線30よりも導体体積が大きいため、遮断配線30からの熱をそれぞれ好適に蓄熱することができる。なお、上述した接続配線40および他方の接続配線の構成は、他の実施形態および変形例に採用されてもよい。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態に係るトラクションコントロール装置について図16を用いて説明する。図16は、第9実施形態に係るトラクションコントロール装置20hの要部を示す説明図である。
本第9実施形態では、トラクションコントロール装置20hにおいて、接続配線40に代えて接続配線40aを採用する点が主に上記第8実施形態と異なる。このため、第8実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、接続配線40aは、遮断配線30近傍の部位である熱保持部41と、電源配線23近傍の部位である絞り部42とから構成されている。絞り部42は、接続配線40aにおける電源配線23との接続部位の総断面積S3aが、当該接続配線40aの中央側の断面積、すなわち、熱保持部41の断面積S3bに対して絞られるように小さく形成されている。
このため、遮断配線30を介して接続配線40aに伝わる熱は、絞り部42から電源配線23に伝わりにくくなり、熱保持部41に蓄熱されることとなる。このように熱保持部41にて遮断配線30からの熱が蓄熱されるため、遮断時における熱保持部41の温度が比較的高温に維持されているので、遮断配線30における温度上昇のばらつきが抑制されて、遮断配線30による遮断性能の低下を確実に抑制することができる。
特に、遮断配線30と接続配線40aとを所定の形状・材質等に設定することで、ばらつきが抑制されるように遮断条件が一義的に決まるので、遮断配線30と接続配線40aとを1つの組み合わせとして汎用的に適用することができる。また、熱保持部41の体積を変更することで接続配線40aの蓄熱量を制御できるので、遮断配線30の溶断タイミングを容易に調整することができる。
また、接続配線40aは、電源配線23との接続部位が2個所絞られて絞り部42として形成されるため、遮断配線30からの熱が両絞り部42を介して電源配線23に伝わる場合であっても、両絞り部42にて分散されて電源配線23に伝わることとなる。このため、電源配線23における局所的な温度上昇を緩和することができる。
なお、接続配線40aに設けられる絞り部42は、2つ形成されることに限らず、3つ以上形成されてもよい。また、遮断条件によっては、1つの絞り部42を設けるようにしてもよい。
なお、遮断配線30は、さらに、他端にて上述のような絞り部が設けられる他方の接続配線を介してランド26に電気的に接続されてもよい。このようにしても、接続配線40aを設けた場合と同様の効果を奏する。また、上述した接続配線40aおよび他方の接続配線の構成は、他の実施形態および変形例に採用されてもよい。
[第10実施形態]
次に、本発明の第10実施形態に係るトラクションコントロール装置について図17を用いて説明する。図17は、第10実施形態に係るトラクションコントロール装置20iの要部を示す説明図である。
本第10実施形態では、トラクションコントロール装置20iにおいて、電源配線23に対して放熱部29aが新たに設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、放熱部29aは、電源配線23と同一材料からなる配線であって、遮断配線30に接続される電子部品22(本実施形態ではセラミックコンデンサ24)を除く他の複数の電子部品22よりも当該遮断配線30に対して配線距離が短くなる位置にて電源配線23に接続するように配置されている。
このため、過電流により遮断配線30にて発生した熱が電源配線23に伝わると、この熱は、近接する放熱部29aに伝わり放熱されることとなる。これにより、遮断配線30にて発生した熱を、電源配線23に接続される他の電子部品22に伝わりにくくすることができる。なお、放熱部29aは、配線状に形成されることに限らず、例えば、基板に設けられるスルーホールの内部に形成される導電部から構成されてもよい。また、上述した放熱部29aの構成は、他の実施形態および変形例に採用されてもよい。
図18は、第10実施形態の第1変形例に係るトラクションコントロール装置20iの要部を示す説明図である。
図18に示すように、第10実施形態の第1変形例として、遮断配線30の近傍には、当該遮断配線30にて過電流により発生した熱を拡散させる熱拡散用配線29bが形成されてもよい。これにより、過電流により発生した熱が、周囲に伝達される際、熱源である遮断配線30に近接して設けられた熱拡散用配線29bにより拡散されることによって、熱から保護すべき他の電子部品22への熱の伝達が抑制される。これにより、遮断配線30による遮断性能の低下を抑制するとともに、上記他の電子部品22の正常な動作を維持することができる。
[第11実施形態]
次に、本発明の第11実施形態に係る電子制御装置について図19を用いて説明する。図19は、第11実施形態に係る電子制御装置110の要部を示す説明図である。
本第11実施形態に係る電子制御装置110では、同一の基板120上に、上記第1実施形態に係るトラクションコントロール装置20の機能を回路ブロック化した回路ブロック130と、さらに他の機能を回路ブロック化した回路ブロック140,150とを配置して構成されている。なお、他の機能としては、回路ブロック130の機能よりも重要性が高い機能であって、例えば、エンジンECUに対応する機能やブレーキECUに対応する機能であり、回路ブロック140は、エンジンECUに対応する機能を回路ブロック化して構成され、回路ブロック150は、ブレーキECUに対応する機能を回路ブロック化して構成されている。
図19に示すように、各回路ブロック130,140,150には、コネクタ121を介してバッテリ13からの電力を供給する電源配線23が、それぞれ分岐配線131,141,151を介して電気的に接続されている。そして、上述した遮断配線30が回路ブロック130の分岐配線131上に当該回路ブロック130に対して過電流保護として機能するように配置されている。そして、電源配線23上に、当該基板120に対して過電流保護として機能する遮断配線122が設けられている。すなわち、基板120上には、全ての回路ブロック130〜150を含めた基板120を保護する遮断配線122と、回路ブロック130を保護する遮断配線30との2つの遮断配線が設けられている。
これにより、遮断配線30が設けられる回路ブロック130において短絡故障等により過電流が生じることから当該遮断配線30が溶断する場合でも、他の回路ブロック140,150では、分岐配線141,151を介した電源配線23との接続が維持されるので、溶断した遮断配線30を有する回路ブロック130のみ機能を停止して、他の回路ブロック140,150での機能を継続することができる。特に、回路ブロック130の機能は、他の回路ブロック140,150よりも重要性が低いので、重要性が低い回路ブロック130の機能停止が、重要性が高い回路ブロック140,150の機能に影響を及ぼすことを抑制することができる。また、遮断配線30が設けられない回路ブロック140,150において短絡故障等により過電流が生じる場合でも、その過電流が電源配線23を流れることで遮断配線122が溶断して各回路ブロック130,140,150での機能が停止するので、発生した過電流が他の回路ブロックへ流れることを抑制することができる。
特に、遮断配線30を、遮断配線122に対して遮断時の電流値が小さくなるようにその配線幅を小さく形成することで、遮断配線30が設けられる回路ブロック130において短絡故障等により過電流が生じる場合には、遮断配線30が遮断配線122よりも確実に早く溶断する。これにより、他の回路ブロック140,150への影響を確実に抑制することができる。
なお、本実施形態における1つの基板上に2つの遮断配線を設ける構成は、他の実施形態や変形例に採用されてもよい。
なお、本発明は上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)上述した遮断配線30,30a〜30eは、電源配線23に代えて、過電流保護の対象である各電子部品22にて共用される共用配線に電気的に接続されてもよい。
(2)上述した遮断配線30,30a〜30eは、ランド26に電気的に接続されることに限らず、例えば、ソルダレジスト等の保護膜により保護されて露出しない内層側の配線など、電子部品を搭載するための部品搭載配線に電気的に接続されてもよい。
(3)上述した遮断配線30,30a〜30eは、上述したエンジンECUやブレーキECU,ステアリングECUをはじめボディECUやナビゲーション装置などの複数の電子制御装置12の過電流保護用として基板ごとに採用されてもよい。
(4)遮断配線30は、その一部または全部が電源配線23やランド26よりも熱伝導率の低い材料、例えばアルミニウム等により形成してもよい。これにより、過電流により遮断配線30に生じた熱が電源配線23やランド26に伝わりにくくなるので、遮断配線30における温度上昇のばらつきが抑制されて、遮断配線30による遮断性能の低下を確実に抑制することができる。他の遮断配線30a〜30eについても同様の作用効果を奏する。
10…自動車
11…車両制御システム
12…電子制御装置
13…バッテリ
14a,14b…ヒューズ
20,20a〜20i…トラクションコントロール装置(電子制御装置)
21…回路基板
22,22a…電子部品
23…電源配線
24…セラミックコンデンサ(電子部品)
26,26a…ランド(部品搭載配線)
28…ソルダレジスト(保護層)
28a…開口
28b…第2開口
29…付着用配線
29a…放熱部
29b…熱拡散用配線
30,30a〜30e…遮断配線
31,31a,31b,35…第1配線部
32…第2配線部
33…幅細部
34…第3配線部
40…接続配線

Claims (19)

  1. 基板上にて複数の電子部品がそれぞれ実装されて接続される部品搭載配線と前記複数の電子部品により共用される共用配線とを接続する配線間に、少なくとも1つの過電流保護用の遮断配線が設けられる電子制御装置であって、
    前記遮断配線は、過電流による発熱に応じて溶断することで当該遮断配線を介した接続を遮断する配線であって、第1配線部とこの第1配線部よりも配線長が短い第2配線部とが所定の角度で接続されて形成され、
    前記所定の角度は、前記第1配線部および前記第2配線部のうち一方が前記共用配線に接続され他方が前記部品搭載配線に接続されるように設定されることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記第1配線部は、蛇行状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記遮断配線は、前記部品搭載配線の周縁のうち当該部品搭載配線に実装される電子部品の端子から離れた位置に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。
  4. 前記遮断配線に接続される前記部品搭載配線に対して、他の部品搭載配線が当該遮断配線を介在させるように近接して配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  5. 前記遮断配線のうち、その全長の中央近傍部位の配線幅が他の部位の配線幅より細く形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  6. 前記第1配線部と前記第2配線部との接続部は、その配線幅が、前記第1配線部の配線幅および前記第2配線部の配線幅と等しくなるように形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  7. 前記遮断配線は、前記第1配線部と前記第2配線部との接続部位近傍に接続され前記第1配線部よりも配線長が短い第3配線部を1または2以上備え、
    前記第2配線部は、前記複数の電子部品のうちの1つが実装されて接続される前記部品搭載配線に接続され、
    前記第3配線部は、前記第2配線部が接続される部品搭載配線と異なる部品搭載配線に接続されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  8. 前記基板は、複数の配線層が絶縁層を介して積層されて形成されており、
    前記第1配線部は、その一部が前記複数の配線層のうち内層側の配線層の一部を利用して形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  9. 前記基板には、前記遮断配線を含めた基板面を被覆する保護層が設けられており、
    前記保護層には、前記遮断配線のうちその全長の中央近傍部位を露出させる開口が形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  10. 前記開口は、前記遮断配線のうち前記中央近傍部位に加えてこの中央近傍部位を除く部位をも露出させるように形成されることを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置。
  11. 前記開口により露出する前記遮断配線とこの開口に近接して配置される前記部品搭載配線との間には、当該遮断配線の溶断により生成された溶融導体の流出を抑制する壁部が設けられることを特徴とする請求項9または10に記載の電子制御装置。
  12. 前記共用配線は、前記複数の電子部品の1つが実装されて接続される一対の前記部品搭載配線間を通るように配置されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  13. 遮断配線は、前記共用配線および前記部品搭載配線の少なくともいずれか一方の接続対象に対して接続配線を介して接続されており、
    前記接続配線は、前記遮断配線との接続部位での断面積が前記接続対象との接続部位での断面積よりも小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  14. 前記接続配線は、前記接続対象との接続部位の断面積が当該接続配線の中央側の断面積に対して絞られるように小さく形成されることを特徴とする請求項13に記載の電子制御装置。
  15. 前記共用配線には、前記遮断配線に接続される電子部品を除く他の複数の電子部品よりも当該遮断配線に対して配線距離が短くなる位置に当該共用配線と同一材料からなる放熱部が形成されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  16. 前記遮断配線の近傍には、当該遮断配線にて過電流により発生した熱を拡散させる熱拡散用配線が形成されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  17. 前記遮断配線の近傍には、前記遮断配線の溶断に伴い生成された溶融導体を付着させる付着手段が設けられることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  18. 前記共用配線は、電源配線であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  19. 前記電源配線は、当該電子制御装置と異なる他の装置にも電力を供給する電源に接続されており、
    当該電子制御装置および前記他の装置を保護するための共通のヒューズが、前記電源からの電源経路上に設けられることを特徴とする請求項18に記載の電子制御装置。
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