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JP4696586B2 - ホーニング砥石のドレス方法 - Google Patents

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Description

本発明はギヤの歯面をホーニング加工するホーニング砥石のドレス技術に関する。
自動車のトランスミッション等に用いられるギヤは熱処理が施された後に、ギヤノイズやピッチングを防止するために、その歯面にホーニング加工が施される。ホーニング加工は内歯式のホーニング砥石に熱処理を施した被削ギヤをかみ合わせてホーニング砥石を回転させ、相互の歯面を圧接しつつホーニング砥石と被削ギヤとを歯幅方向に相対的に往復動させることにより、被削ギヤの歯面形状を仕上げると共に歯面の面粗さを向上する加工方法である。
ホーニング加工はホーニング砥石の使用に伴って砥粒の磨耗及び目詰まりが発生するため、定期的に被削ギヤと略同一諸元のドレスギヤによりドレスされる。ホーニング砥石のドレスに関する技術は例えば特許文献1に記載されている。
特開2002−361556号公報
ここで、従来の技術においては、被削ギヤと略同一諸元のドレスギヤを用いるため、被削ギヤの歯面形状、特に圧力角誤差が変われば、それに対応したドレスギヤを用意してホーニング砥石をドレスする必要があり、ドレスギヤを複数種類用意しなければならない。
また、ホーニング砥石はホーニング加工やドレスといったその使用の度合いに伴って噛み合い状態や歯先歯厚が変化する。この現象によってホーニング砥石の使用度に伴って被削ギヤの歯面形状、主として図6に示すように歯形の圧力角誤差、が変化し、被削ギヤの歯面の加工結果として狙った歯面が得られなくなる。このため、ホーニング砥石の設計上の寿命に至る前に、予定していた歯面規格の被削ギヤの加工歯面を得られなくなり、実質的に寿命が尽きる。
従って、本発明の目的は、複数種類のドレスギヤを用意することなく、歯面形状、特に圧力角誤差が異なる被削ギヤに対応してホーニング砥石をドレス可能なホーニング砥石のドレス方法を提供することにある。
記目的を達成するために、本発明によれば、外歯式の被削ギヤの歯面をホーニング加工する内歯式のホーニング砥石と当該ホーニング砥石の歯面をドレスするドレスギヤとを同期回転し、前記ホーニング砥石の歯面と前記ドレスギヤの歯面とを圧接させた状態で、前記ドレスギヤを歯幅方向に所定ストロークで往復動させるホーニング砥石のドレス方法において、前記ドレスギヤとして、前記被削ギヤよりも歯幅が大きく、かつ、基準歯形に対する圧力角誤差が歯幅方向に連続的に変化する変化領域を有する歯面を備えたドレスギヤを用い、前記被削ギヤの歯面若しくは要求されるドレスギヤの歯面に応じて、前記ホーニング砥石の歯面に圧接させる前記変化領域上の位置を設定することを特徴とするホーニング砥石のドレス方法が提供される。
この方法では、被削ギヤよりも歯幅が大きく、かつ、基準歯形に対する圧力角誤差が歯幅方向に連続的に変化する変化領域を有する歯面を備えたドレスギヤを用い、被削ギヤの歯面若しくは要求されるドレスギヤの歯面に応じて、ホーニング砥石の歯面に圧接させる前記変化領域上の位置を設定することで、一つのドレスギヤにより様々なドレスが可能となる。従って、複数種類のドレスギヤを用意することなく、歯面形状、特に圧力角誤差が異なる被削ギヤに対応してホーニング砥石をドレスすることができる。
また、上記本発明においては、前記ホーニング砥石の歯面を片歯面毎にドレスすることが望ましい。
以上述べた通り、本発明によれば、複数種類のドレスギヤを用意することなく、歯面形状、特に圧力角誤差が異なる被削ギヤに対応してホーニング砥石をドレスすることができる。
<ホーニング加工機の構成>
図1(a)乃至(c)は、本発明のドレス方法を実施可能な数値制御式のホーニング加工機Mを示し、図1(a)はホーニング加工機Mの要部正面図、図1(b)はホーニング加工機の要部左側面図、図1(c)はホーニング加工機Mのワーク支持機構の構成図である。図1に示すように、ホーニング加工機Mは、砥石支持ハウジング10を備え、この砥石支持ハウジング10には、中空状のリング部11が設けられている。このリング部11の径方向内側には砥石用軸受け(図示略)を介して外向きの歯をもつリングスプロケット12が回転可能に保持され、このリングスプロケット12の径方向内側に砥石押え13により、内歯式のホーニング砥石14が固定されている。
ホーニング砥石14は、リングスプロケット12と一体的に回転するようになっており、リングスプロケット12の左右両側にはクーラント侵入防止用のドーナツ板状の水切り板15が固定されている。砥石支持ハウジング10の上部には、砥石駆動モータ16が横向きに固定されている。砥石駆動モータ16の出力軸17にはモータスプロケット18が固定されおり、モータスプロケット18とリングスプロケット12との間にはサイレントチェーン19が巻き回されて、砥石駆動モータ16の回転力がリングスプロケット12に伝達されるように構成されている。しかして、砥石駆動モータ16を回転駆動すると、ホーニング砥石14が回転することになる。
砥石支持ハウジング10の後部にはフランジ部20が設けられ、このフランジ部20はボルト21によって軸交差角調整装置22の回転出力軸23に固定されている。この軸交差角調整装置22は、回転出力軸23を不図示の動力伝達機構を介して回転駆動する砥石旋回モータ24を備え、この砥石旋回モータ24の回転駆動力により、ホーニング加工対象の被削ギヤ(不図示)またはドレスギヤ25に対するホーニング砥石14の傾き角(軸交差角)を調整するように構成されている。軸交差角調整装置22は、テーブル26上に固定されており、テーブル26は所定の切込み方向(図1の矢印D1)とその反対方向にスライド可能に設置されている。テーブル26には切込み駆動モータ27及びボールネジ機構等の駆動機構(図示略)が設けられ、これらの作動によって、軸交差角調整装置22、砥石支持ハウジング10及びホーニング砥石14の全体がテーブル26とともに切込み方向D1へスライド駆動されるように構成されている。
本実施形態では、ホーニング加工機Mでホーニング加工される被削ギヤとして、インボリュート歯形の複数の外歯を有するはすば歯車を想定しており、ホーニング砥石14は被削ギヤに噛合可能なインボリュート歯形の複数の内歯を有し、また、ホーニング砥石14をドレスするドレスギヤ25もホーニング砥石14に噛合可能なインボリュート歯形の複数の外歯を有するものである。
被削ギヤ及びドレスギヤ25は、図1(c)に示すワーク支持機構30に支持される。このワーク支持機構30は、被削ギヤ又はドレスギヤ25を軸方向に挟持する主軸台31と心押し台32とを備えている。主軸台31は主軸33を回転自在に支持し、この主軸33は主軸モータ34により回転駆動される。主軸33の先端には被削ギヤ又はドレスギヤ25の一端に圧接する挟持部35が形成されている。心押し台32はベッド36の上面に配設され、心押し軸37を図1(c)の矢印D2方向(被削ギヤ又はドレスギヤ25の軸方向)にスライド自在に支持している。
心押し台32には被削ギヤ又はドレスギヤ25の軸方向他端部に圧接する挟持部38がスラスト軸受けを介して回転可能に付設されており、これら挟持部38と心押し軸37がチャック用モータ39により主軸台31に接近する方向に駆動されて、被削ギヤ又はドレスギヤ25が挟持され、主軸33に伝達される回転駆動力が挟持部35から摩擦力を介して被削ギヤ又はドレスギヤ25に伝達される。主軸33と主軸モータ34との間には不図示のクラッチ機構が設けられており、主軸33と主軸モータ34との接続を解除することで、被削ギヤ又はドレスギヤ25をホーニング砥石14といわゆるつれ回りとすることができるが、本実施形態では、ドレス時において、主軸33を回転駆動することでドレスギヤ25とホーニング砥石14とを同期回転させる。また、両者の同期回転により、ホーニング砥石14の歯面を片歯面毎にドレスする。同期回転はホーニング砥石14の歯数とドレスギヤ25の歯数との比に応じて両者の回転速度を設定することで行うことができる。
主軸台31と心押し台32とは、テーブル26とは独立のテーブル36上に固定的に設けられており、このテーブル36は、テーブル駆動モータ40とボールネジ機構等の駆動機構(図示略)により図3の矢印D3方向へ往復移動可能である。ドレスギヤ25でホーニング砥石14をドレスする際には、テーブル36をドレスギヤ25の歯幅方向(軸心方向)に所定ストロークで往復動させる往復トラバース移動を行ってドレスするように構成されている。また、ホーニング砥石14に対してドレスギヤ25が噛合したことを検出する為の変位センサ52が心押し軸37の先端部に設けられている。
しかして、ホーニング加工機Mでは、ホーニング砥石14とドレスギヤ25とを同期回転し、図2(a)及び(b)に示すようにホーニング砥石14の歯面とドレスギヤ25の歯面とを圧接させた状態で、ドレスギヤ25を歯幅方向(図2(a)の軸心方向D3)に所定ストロークで往復動させることにより、ホーニング砥石14のドレスを行うことができる。
次に、ホーニング加工機Mの制御系について説明する。図3はホーニング加工機Mの制御系のブロック図である。図3に示すように、ホーニング加工機Mの複数のサーボモータを数値制御方式で制御するコントロールユニット50が設けられ、このコントロールユニット50には、操作パネル51が接続されるとともに、変位センサ52の検出信号が入力され、このコントロールユニット50により、砥石駆動モータ16、砥石旋回モータ24、切込み駆動モータ27、主軸モータ34、チャック用モータ39及びテーブル駆動モータ40等が制御される。コントロールユニット50は、CPU、メモリ、入出力インターフェイス、モータの駆動回路を有し、メモリにはホーニング加工の制御プログラム、ドレスの制御プログラム等が格納されている。
<ドレスギヤ>
次に、ドレスギヤ25の構成について説明する。本実施形態のドレスギヤ25は被削ギヤよりも歯幅が大きく、かつ、基準歯形に対する圧力角誤差が歯幅方向に連続的に変化する変化領域を有する歯面を備えたドレスギヤであり、本実施形態の場合、変化領域は歯面の略全体の領域に設定されている。図4(a)は基準歯形に対する圧力角誤差の説明図である。同図において、歯形S1は基準歯形を示しており、基本的にはインボリュート歯形であるが、これに歯形修整を行ったものも含まれ、要するに基準となる歯形である。
歯形S2は基準歯形S1よりも、歯の内側方向に傾倒しており、また、歯形S3は基準歯形S1よりも歯の外側方向に傾倒している。本実施形態では、便宜上、歯の上端における歯形間の距離を圧力角誤差の指標値とし、基準歯形S1の歯の上端部を原点0とする。そして、歯形S2のように基準歯形S1よりも歯の内側方向に傾倒している場合を−表記と、歯形S3のように基準歯型S1よりも歯の外側方向に傾倒している場合を+表記とし、歯形S2の場合は、歯の上端における基準歯形S1との距離αに−を付して圧力角誤差が−αと、歯端S3の場合は、歯の上端における基準歯形S1との距離α’に+を付して、圧力角誤差が+α’と、それぞれ呼ぶ。
次に、従来例と比較してドレスギヤ25の歯面の構成について説明する。図4(b)は従来のドレスギヤの歯面の構成説明図、図4(c)はドレスギヤ25の歯面の構成説明図、である。図4(b)に代表される従来のドレスギヤは、被削ギヤと略同一諸元とされ、その歯面は被削ギヤと同一とされる。図4(b)の例では、被削ギヤの歯面がその中央部が基準歯形となり、両端部間で圧力角誤差が−3μm〜+3μmの範囲で連続して変化している場合を想定しており、被削ギヤの歯面の圧力角誤差も同様に変化している。
これに対して本実施形態のドレスギヤ25では、被削ギヤよりも歯幅を大きくすることで、圧力角誤差が−3μm〜+12μmに渡って変化している。なお、左側の歯面と右側の歯面とでは圧力角誤差の増減が歯幅方向に逆向きの傾向となっている。歯幅を大きくすればするほど、圧力角誤差の変化の範囲も大きくとれることになる。ドレスギヤ25における圧力角誤差の変化の範囲は、ホーニング加工を予定している各種諸元の被削ギヤの圧力角誤差の変化の範囲を包含する範囲か、図6に示したホーニング砥石14の使用度に伴う被削ギヤの圧力角誤差の変化の範囲に対応した範囲を包含する範囲か、若しくは、これらの双方の範囲を包含する範囲とすることができる。
<ドレスギヤのホーニング砥石の圧接位置の設定>
上述した通り、本実施形態ではテーブル36の往復動によるドレスギヤ25のトラバース移動によりホーニング砥石14のドレスを行う。このため、ドレスギヤ25とホーニング砥石14との相互の歯面の圧接位置は、トラバース移動の中心位置と、ストロークと、により決定される。
図4(b)に代表される従来のドレスギヤでは、その歯幅方向の中心位置がトラバース移動の中心位置となるが、本実施形態では圧力角誤差の変化の範囲が被削ギヤの圧力角誤差の変化の範囲よりも大きくなるため、トラバース移動の中心位置は個別に定めることになる。そこで、ドレスギヤの圧力角誤差と、トラバース移動中心位置との関係を予め定めておき、コントロールユニット50のメモリに格納しておくことで、簡易な対応が可能となる。図5(a)はドレスギヤ25の圧力角誤差と、これに対応するトラバース移動の往復動中心位置と、の関係の例を示しており、トラバース移動の往復動中心位置はホーニング砥石14に対するテーブル36の移動座標により規定することができる。両者の関係は基本的に線形としており、これはドレスギヤ25の圧力角誤差の変化が、歯幅と線形であることを前提としている。
<ドレスギヤのホーニング砥石の圧接位置の設定例1>
ここでは、被削ギヤの歯面に応じて、ホーニング砥石の歯面に圧接させる、ドレスギヤ25の上記の変化領域上の位置を設定する場合について説明する。例えば、被削ギヤの歯面の圧力角誤差が−3μm〜+3μmの範囲で連続的に変化する場合を想定する。この場合、ドレスギヤ25の歯面における圧力角誤差の変化領域のうち、圧力角誤差が−3μm〜+3μmの範囲を使用することになる。トラバース移動の往復動中心位置は、圧力角誤差が0μmのところに対応する位置となり、図5(a)の対応関係からテーブル36の往復動の中心位置が設定される。往復動のストロークは圧力角誤差が−3μm〜+3μmの範囲に対応する距離となる。
また、例えば、被削ギヤの歯面の圧力角誤差が0〜+6μmの範囲で連続的に変化する場合を想定する。この場合、ドレスギヤ25の歯面における圧力角誤差の変化領域のうち、圧力角誤差が0μm〜+6μmの範囲を使用することになる。トラバース移動の往復動中心位置は、圧力角誤差が+3μmのところに対応する位置となり、図5(a)の対応関係からテーブル36の往復動の中心位置が設定される。往復動のストロークは圧力角誤差が0〜+6μmの範囲に対応する距離となる。
上記2例の場合における往復動の中心位置のオフセット量は、例えば、ドレスギヤ25の歯幅をDとし、圧力角誤差(−3μm〜+12μm)が歯幅と線形に変化しているとすると、
オフセット量=D/(12−(−3))×(3−0)=D/5
となる。
このように設定例1では、ドレスギヤ25とホーニング砥石14との圧接位置を変えることで、一つのドレスギヤ25により、圧力角誤差が異なる複数種類の被削ギヤに対応してホーニング砥石14をドレスすることができる。
<ドレスギヤのホーニング砥石の圧接位置の参考設定例
ここでは、ホーニング砥石14の使用度に応じて、ホーニング砥石14の歯面に圧接させる、ドレスギヤ25の上記の変化領域上の位置を設定する場合について説明する。ここでは、ホーニング砥石14の使用度に関わらず、被削ギヤの圧力角誤差をその規格内に収まるように、略同じ圧力角誤差の複数の被削ギヤをホーニング可能にし、ホーニング砥石14の設計上の寿命に実質的な寿命を近づける或いは一致させる。
図6に示したように、従来ではホーニング砥石14の使用が進むと、これによりホーニング加工された被削ギヤの圧力角誤差がマイナス方向に進行し、ホーニング砥石14は、その設計上の寿命よりも実質的な寿命が早期に訪れることになる。そこで、ホーニング砥石14の使用度に応じて、ドレス時にホーニング砥石14に圧接するドレスギヤ25の歯面の圧力角誤差を、図6に示した被削ギヤの圧力角誤差の変化傾向と逆の変化傾向で変えることにより、被削ギヤの圧力角誤差の変化をドレスギヤの歯面の圧力角誤差で相殺する。これにより、予定していた歯面形状、特に圧力角誤差の被削ギヤの加工歯面を各被削ギヤについて略均一に得られ、ホーニング砥石の実質的な寿命を延ばすことができる。
図5(b)は、ホーニング砥石14の使用度と、その使用度に応じたドレスギヤ15のホーニング砥石14に圧接させる歯面の圧力角誤差と、の関係、並びに、その結果得られ得る被削ギヤの圧力角誤差を示す図である。ホーニング砥石14の使用度は、例えば、ホーニング砥石14のドレス回数により規定する。ホーニング砥石14の歯面に圧接させる、ドレスギヤ25の上記の変化領域上の位置は、同図に示すようにその圧力角誤差がホーニング砥石14の使用度に応じてプラス傾向となるように設定される。図4(c)に示した例の場合、ホーニング砥石14が新品の場合は、−3μm側の領域が用いられ、ホーニング砥石14の使用度に応じてプラス側の領域を用い、ホーニング砥石14の設計上の寿命に近づくにつれて+12μm側の領域が用いられることになる。
しかして、ホーニング砥石14をドレスする場合には、予めそのホーニング砥石14の使用度(例えばドレス回数)を管理しておき、図5(b)に示す関係からその使用度に応じたドレスギヤ25の圧力角誤差を決定する。次に、決定した圧力角誤差と図5(a)の対応関係とからテーブル36の往復動の中心位置を設定する。本例では各被削ギヤについて均一な歯面を得ることを目的とするため、往復動のストロークはいずれのドレス時においても固定とすることができる。
このように参考設定例では、ホーニング砥石の使用度に伴う被削ギヤの圧力角誤差の変化を、ドレスギヤの歯面の圧力角誤差で相殺し、ホーニング砥石の使用度に関わらず、予定していた歯面形状、特に圧力角誤差の被削ギヤの加工歯面を得られ、ホーニング砥石の実質的な寿命を延ばすことができる。
なお、本実施形態においては、上記設定例以外にも、要求に応じてドレスギヤ25の歯面の任意の変化領域を用いてホーニング砥石14をドレスすることも可能である。
<ドレス手順>
まず、ホーニング砥石14及びドレスギヤ25をそれぞれセットする。操作パネル51からトラバース移動の中心位置、ストロークの設定を行い、ドレス作業を開始する。まず、ホーニング砥石14とドレスギヤ25とを、両者の中心間距離(図2(b)における、ホーニング砥石14の軸心O1とドレスギヤ25の軸心O2との距離L)が予め定めた初期距離となるようにドレスギヤ25を移動する。ホーニング砥石14とドレスギヤ25とを同期回転させ、その後、設定されたトラバース移動の中心位置までドレスギヤ25を初期位置から移動し、ホーニング砥石14の一方の歯面とドレスギヤ25の一方の歯面とを接触させる。ドレスギヤ25のトラバース移動を開始し、ホーニング砥石14とドレスギヤ25との中心間距離を徐々に長くして予め定めた切込み完了位置まで切り込む。
切り込み完了後、ドレスギヤ25を初期位置に戻し、ホーニング砥石14とドレスギヤ25との中心間距離が前記の初期距離となるようにドレスギヤ25を移動する。その後、同様の手順によりホーニング砥石14の他方の歯面とドレスギヤ25の他方の歯面とを接触させ、ホーニング砥石14の他方の歯面のドレスを行う。
<クラウニング>
被削ギヤがその歯幅方向にクラウニング形状を有するものである場合、従来であればドレスギヤにも同様のクラウニング形状を設け、ホーニング砥石14のドレスを行うが、本実施形態のドレスギヤ25は被削ギヤよりも歯幅が長く、圧力角誤差の範囲も広範である。従って、ドレスギヤ25にクラウニング形状を設けてホーニング砥石14のドレスを行うのは歯面形状管理が難しくなるが、ドレスギヤ25のクラウニング量は0とし、ドレス時にホーニング砥石14の軸交差角を連続的に変化させるリードクラウニング加工により対処することができる。
(a)乃至(c)は、本発明のドレス方法を実施可能な数値制御式のホーニング加工機Mを示し、(a)はホーニング加工機Mの要部正面図、(b)はホーニング加工機の要部左側面図、(c)はホーニング加工機Mのワーク支持機構の構成図である。 (a)及び(b)はドレス時のホーニング砥石14とドレスギヤ25の動作説明図である((a)において歯は一部のみ図示)。 ホーニング加工機Mの制御系のブロック図である。 (a)は基準歯形に対する圧力角誤差の説明図、(b)は従来のドレスギヤの歯面の構成説明図、図4(c)はドレスギヤ25の歯面の構成説明図、である。 (a)はドレスギヤ25の圧力角誤差と、これに対応するトラバース移動の往復動中心位置と、の関係の例を示す図、(b)は、ホーニング砥石14の使用度と、その使用度に応じたドレスギヤ15のホーニング砥石14に圧接させる歯面の圧力角誤差と、の関係、並びに、その結果得られ得る被削ギヤの圧力角誤差を示す図である。 ホーニング砥石の使用度と被削ギヤの圧力角誤差との関係を示す図である。
M ホーニング加工機
14 ホーニング砥石
25 ドレスギヤ

Claims (2)

  1. 外歯式の被削ギヤの歯面をホーニング加工する内歯式のホーニング砥石と当該ホーニング砥石の歯面をドレスするドレスギヤとを同期回転し、前記ホーニング砥石の歯面と前記ドレスギヤの歯面とを圧接させた状態で、前記ドレスギヤを歯幅方向に所定ストロークで往復動させるホーニング砥石のドレス方法において、
    前記ドレスギヤとして、前記被削ギヤよりも歯幅が大きく、かつ、基準歯形に対する圧力角誤差が歯幅方向に連続的に変化する変化領域を有する歯面を備えたドレスギヤを用い、
    前記被削ギヤの歯面若しくは要求されるドレスギヤの歯面に応じて、前記ホーニング砥石の歯面に圧接させる前記変化領域上の位置を設定することを特徴とするホーニング砥石のドレス方法。
  2. 前記ホーニング砥石の歯面を片歯面毎にドレスすることを特徴とする請求項1に記載のホーニング砥石のドレス方法。
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