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JP4565957B2 - ウエビング挿通部材 - Google Patents

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Description

この発明は、乗員を保護するためのシートベルト装置に用いられるウエビング挿通部材に関する。
自動車等における乗員を保護するためのシートベルト装置として、いわゆる3点式のものがある。一般的な3点式のシートベルトは、次の構成を有している。
すなわち、ウエビングの一端側がリトラクタ装置に巻取及び引出し自在に巻回収容されている。このリトラクタ装置は、車体における乗員の肩近傍部分に固定されている。また、ウエビングの他端部は、車体のフロア側部分に固定されている。ウエビングの途中は、ショルダーアンカ及びタングに挿通されている。そして、乗員がシートに着座した状態で、ウエビングを乗員の肩から腰部及び腰部周りに引回すようにして、タングをバックルに差込固定することにより、シートベルトが乗員に着用される。
ところで、上記シートベルトでは、プリテンショナ機構の作動等により、ウエビングが急激に引込まれたり、或は、プリテンショナ機構から引出されると、該ウエビングがショルダーアンカ及びタングの挿通孔部分を高速で移動する。この際、ウエビングが、挿通孔の一方側に片寄ることもあり得る。
このようなウエビングの片寄りを防止するため、特許文献1では、ウエビング挿通孔近傍に、ウエビングの幅方向への移動を抑止し得る程度のガイド凸部を設けている。
特開2002−308043号
しかしながら、特許文献1では、ウエビングの側縁部をガイド凸部に摺接させて、ウエビングの片寄りを防止している。このため、ウエビングが急激に引張られたとき等には、ウエビングの側縁部がガイド凸部に強く当接し、ウエビングの側縁が摩耗、劣化等してしまう恐れがある。
そこで、本発明は、ウエビングの側縁部の摩耗、劣化等を防止しつつ、ウエビングの片寄りを抑制できる、ウエビング挿通部材を提供することを目的とする。
この発明の第1の態様は、ウエビングを挿通ガイドするウエビング挿通部材であって、車体側への固定に供される固定部と、ウエビングを挿通可能な細長孔状のウエビング挿通孔を有する本体部と、を備え、前記本体部に、前記ウエビング挿通孔の端部からその長手方向に略直交する方向に沿って前記固定部とは反対側で突出するように形成され、前記ウエビングが乗上げるように摺接可能な突出部が形成されたものである。
なお、前記突出部は、前記ウエビング挿通孔よりも前記固定部とは反対側で突出寸法が最も大きいとよい。
また、前記突出部のうち前記固定部とは反対側にある先端側周縁部が丸みを帯びた曲面に形成されていてもよい。
また、前記突出部は、前記ウエビング挿通孔の長手方向内向きに指向する側面を有し、前記本体部から前記側面に至る部分は、曲面に形成されているとよい。
さらに、前記突出部は、樹脂により成形されているとよい。
また、ウエビング挿通部材は、前記ウエビング挿通孔の長手方向に略直交する面を挟んで面対称形状に形成されているとよい。
この発明の第1の態様によると、本体部に、ウエビング挿通孔の端部からその長手方向に略直交する方向に沿って前記固定部とは反対側で突出するように形成され、突出形成され、ウエビングが乗上げるように摺接可能な突出部が形成されているため、ウエビングが、片寄った状態でウエビング挿通孔を挿通しようとすると、乗上げるようにして突出部に摺接し、ウエビングの片寄りを抑制できる。この際、従来のように、ウエビングの側縁部に他のガイド用の部材を当接させる必要はないため、ウエビングの側縁の摩耗、劣化等を防止できる。
なお、突出部が、ウエビング挿通孔の長手方向内向きに指向する側面を有し、前記本体部から前記側面に至る部分が曲面に形成されていると、ウエビングが突出部に容易に乗上げることができる。
また、突出部の先端部は、曲面に形成されていると、ウエビングが、突出部に引っ掛かり難く、突出部上を円滑に摺接する。この際、ウエビングと突出部とが比較的広い面積で面接触するので、ウエビングの摩耗等を有効に防止できる。
さらに、突出部が、樹脂により成形されていると、突出部の成形が容易であり、かつ、設計の自由度にも優れる。
また、前記ウエビング挿通孔の長手方向に略直交する面を挟んで面対称形状に形成されていると、例えば、運転席用としても、助手席用としても使用することができ、汎用性に優れる。
以下、この発明の実施形態について説明する。本実施形態では、ウエビングを挿通ガイドするウエビング挿通部材としてのタングプレートが、車両の運転席や助手席等に用いられる3点式シートベルト装置に適用された例について説明する。
図1は3点式のシートベルト装置を示す説明図である。このシートベルト装置10は、ウエビング12と、リトラクタ装置14と、ショルダーアンカ16と、アンカープレート18と、バックル装置20とを備えている。
ウエビング12は、繊維材料により形成された帯状の部材であり、乗員の乗員の肩から腰部及び腰部周りに引回すことができるのに十分な長さを有している。
リトラクタ装置14は、ウエビング12の一端部を巻取及び引出し自在に巻回収容している。このリトラクタ装置14は、車室内のセンターピラー部分に固定されている。また、このリトラクタ装置14の上側に、ショルダーアンカ16が設けられている。そして、ウエビング12が、リトラクタ装置14からショルダーアンカ16を通って引出されている。
このリトラクタ装置14は、通常状態では、ウエビング12を巻取る方向に引張っている。そして、シートベルト装着にあたっては使用者が手等でリトラクタ装置14からウエビング12を引出すことができ、シートベルト装着終了後には、ウエビング12がリトラクタ装置14に巻取られ収容されるようになっている。
また、このリトラクタ装置14には、プリテンショナ機構及びエネルギー吸収機構が組込まれている。そして、車両衝突時等の緊急時には、シートベルトの引出しを停止し、プリテンショナ機構の動作によって、ウエビング12を所定長さ巻取って、乗員を座席にしっかりと拘束する。また、この後、エネルギー吸収機構の動作によりウエビング12を徐々に繰り出し、乗員に加えられる衝撃を吸収するようになっている。
なお、プリテンショナ機構がアンカープレート側に設けられ、腰部側でウエビングを引張る構成であってもよい。
アンカープレート18は、ウエビング12の他端部に取付けられた固定具であり、車室のフロア側部分にボルト締結等により固定されている。ウエビング12の他端部は、このアンカープレート18を介して車室内のフロア側部分に固定される。
バックル装置20は、バックル本体22と、タングプレート24とを備えている。
バックル本体22は、タングプレート24を係合及び解離可能に連結固定する部材である。
ここでは、バックル本体22は、ボルト等の固定具を介して、車室内のフロア側部分に固定されている。バックル本体22の先端部にタングプレート24を挿入することで、タングプレート24とバックル本体22とが係合し連結固定される。この状態で、バックル本体22の解除ボタン22aを押動操作することで、タングプレート24とバックル本体22との係合が解除され、両者が分離する。
タングプレート24は、ウエビング12を挿通ガイドする部材である。ここでは、タングプレート24は、ウエビング12の中間部に移動自在に配設されており、上記バックル本体22に連結固定されることで、乗員の腰部一側を経由するようにウエビング12を挿通ガイドする。
このタングプレート24についてより詳細に説明する。図2はタングプレートを示す平面図、図3はタングプレートを示す底面図、図4はタングプレートを示す側面図、図5はタングプレートのうち突出部を示す部分背面図であり、図6は図2のVI−VI線断面図である。
タングプレート24は、車体側への固定に供される固定部30と、ウエビング挿通孔33hを有するプレート本体部32とを備えており、左右面対称形状に形成されている。
本実施形態では、タングプレート24は、金属材料等により形成される略T字状のプレート部材26をインサート部材として樹脂成型することで、タングプレート24が形成されている。より具体的には、金属板材等により略T字状のプレート部材26が形成されている。プレート部材26のうちの幅広部分26aには、その幅方向に延びる細長孔26ahが形成されている。また、プレート部材26のうちの幅狭部分26bには、略方形状の係合孔26bhが形成されている。そして、プレート部材26のうちの幅広部分26aをインサートするようにして、該幅広部分26a周りに樹脂部分28を金型成型することで、本タングプレート24が形成されている。
このタングプレート24では、幅広部分26a周りに樹脂部分28が金型成形された構成によりプレート本体部32が形成されている。つまり、プレート本体部32の外面形状は、後述する突出部38を含み、樹脂により成形されている。また、プレート部材26のうちの幅狭部分26bが樹脂部分28より延出しており、この幅狭部分26bにより固定部30が形成されている。
上記固定部30は、車体側への固定に用いられる部分である。ここでは、固定部30は、係合孔26bhを有する板状に形成されている。そして、本固定部30をバックル本体22に挿入すると、該バックル本体22側のロック部材が係合孔26bhの周縁部に係合することで、固定部30がバックル本体22に連結固定される。これにより、タングプレート24がバックル本体22を介して車体側に固定される。
プレート本体部32は、固定部30の基端側に連設された部分であり、幅広かつ扁平な形状に形成されている。このプレート本体部32には、その幅方向に延びる細長孔状のウエビング挿通孔33hが形成されている。プレート本体部32のうちウエビング挿通孔33hよりも固定部30の反対側となる部分は、細長棒状の掛回部34に形成されている。また、プレート本体部32のうちウエビング挿通孔33hよりも固定部30側の部分は、掛回部34に対向する対向部36に形成されている。
上記ウエビング挿通孔33hは、ウエビング12を移動自在に挿通可能な孔形状に形成されている。掛回部34のうちウエビング挿通孔33hに臨む側面34aは、滑らかな円柱側面状に形成されている。また、対向部36の一方面36aは、上記掛回部34の一方面と同一平面上に延びるように形成され、対向部36の他方面36bは、ウエビング挿通孔33hから離間する方向に向けて外向き傾斜する移動ガイド面36bに形成されている。なお、本実施形態では、移動ガイド面36bの幅方向中央部に、略方形状の凹み36cが形成されている。また、このウエビング挿通孔33hの長手方向中央部を通る面を中心にして、本タングプレート24が面対称形状に形成されている。
ウエビング12は、上記ウエビング挿通孔33h内に移動自在に挿入されている。そして、移動ガイド面36bに沿って延びるようにウエビング12を配設することで、ウエビング12はウエビング挿通孔33h内を円滑に移動する(図6の2点鎖線参照)。つまり、タングプレート24がウエビング12を円滑に移動する。また、タングプレート24をバックル本体22に連結固定した状態では、ウエビング12は、肩から腰部、腰部で折返して腰部周りに引回される(図1参照)。この状態では、ウエビング12は掛回部34に巻掛けられるようにしてウエビング挿通孔33h内に挿通されている(図6の1点鎖線参照)。
さらに、プレート本体部32には、ウエビング12が乗上げるように摺接可能な一対の突出部38が突出形成されている。
この各突出部38は、ウエビング12がウエビング挿通孔33hの一端側に片寄るように前記ウエビング挿通孔33hを挿通しようとすると、該ウエビング12が乗上げるように摺接可能に構成されている(図9及び図10参照)。
ここでは、一対の突出部38は、プレート本体部32の一方面側に樹脂にて形成された部分である。より具体的には、一対の突出部38は、ウエビング挿通孔33hの端部からその長手方向に略直交する方向に沿って固定部30とは反対側に向けて延びる長尺状の凸部形状に形成されている。突出部38の突出寸法は、例えば4mm程度である。また、一対の突出部38は、ウエビング挿通孔33hの長手方向中央部を通りかつ該ウエビング挿通孔33hに略直交する面を挟んで面対称形状に形成されている。
一対の突出部38間には、ウエビング12の幅寸法と略同一の間隔寸法があけられており、通常状態では、ウエビング12は、両突出部38間を通るようにしてウエビング挿通孔33hを移動できるようになっている(図7及び図8参照)。
また、各突出部38は、上記したように、ウエビング挿通孔33hの長手方向に略直交する方向に沿って延びる長尺形状に形成されており、ウエビング挿通孔33hの長手方向内向きに指向する側面39を有している。そして、上記プレート本体部32の一方面から側面39に至る入隅状のコーナー部分39aは、丸みを帯びた曲面に形成されている。
さらに、各突出部38の先端側周縁部38aも角取りされ、丸みを帯びた曲面に形成されている。
そして、ウエビング12が、プレート本体部32の一方面側に押付けられつつ、ウエビング挿通孔33hの一端側に片寄るように該ウエビング挿通孔33hを挿通しようとすると、ウエビング12が曲面状のコーナー部分39aから側面39及び先端側周縁部38a上を円滑に滑って突出部38に乗上げるようになっている。また、ウエビング12が突出部38に乗上げた状態で、ウエビング12が曲面状の先端側周縁部38aに円滑に摺接するようになっている。
このように構成されたタングプレート24の動作について説明する。
まず、タングプレート24をバックル本体22に連結固定した状態で、乗員の姿勢変更によりウエビング12がウエビング挿通孔33h内を移動した場合等、通常の移動状態では、図7及び図8に示すようになる。すなわち、ウエビング12は、ウエビング挿通孔33hの長手方向に対して略直交する方向に延びると共に両突出部38間を通りつつ、ウエビング挿通孔33h内を挿通移動する。勿論、ウエビング12に加わる力の態様、引回し態様によっては、ウエビング12は、一方側の突出部38に軽く乗上げながらウエビング挿通孔33h内を移動することもあり得る。また、この状態では、ウエビング12は、掛回部34に巻掛けられるようにして該掛回部34に摺接しつつ、ウエビング挿通孔33h内を挿通移動する。
これに対して、例えば、プリテンショナ機構の動作等により、図9及び図10に示すように、ウエビング12の一端側が大きな力で引張られると、ウエビング12を支持する各部材(リトラクタ装置14やショルダーアンカ16、アンカープレート18、バックル装置20)の立体的な配置関係等に応じて、ウエビング12は、ウエビング挿通孔33hの一端側に片寄ると共にタングプレート24の一方面側に押し当てられるようにして、ウエビング挿通孔33h内を挿通移動する。
すると、ウエビング12は、ウエビング挿通孔33hの一端側に向けて作用する力とタングプレート24の一方面側に押し当てようとして作用する力との合力により、一対の突出部38間における掛回部34の一方側表面から曲面状のコーナー部分39a、側面39及び曲面状の先端側周縁部38a表面上を滑るようにして、突出部38に乗上げていく。これにより、図9〜図11に示すように、ウエビング12が一方側の突出部38に乗上げた状態となり、この状態で、ウエビング挿通孔33h内を挿通移動する。なお、図11は、図9のXI−XI線における突出部38とウエビング12との関係を図示している。
この際、ウエビング12は、突出部38に押し当てられつつ該突出部38に乗上げた状態となるので、ウエビング12をウエビング挿通孔33hの一端側に向けて片寄らせようとして作用する力が、突出部38でも分散して受止められる。これにより、ウエビング挿通孔33hでのウエビング12の片寄りを抑制できる。
以上のように構成されたタングプレートによると、プレート本体部32に、ウエビング挿通孔33hの端部からその長手方向に略直交する方向に沿って突出部38が形成されており、ウエビング12がウエビング挿通孔33hの一端側に片寄るようにウエビング挿通孔33hを挿通しようとすると、ウエビング12が乗上げるように突出部38に摺接する。これにより、ウエビング12を片寄らせようとする力が突出部38でも分散して受止められ、ウエビング12の片寄りを抑制できる。
この際、ウエビング12の引張り力や引回し態様等に応じて、ウエビング12の幅方向中間部における適宜部位を突出部38に押し当てることで、ウエビング12を片寄らせようとする力を分散させることができる。このため、従来のように、ウエビングの側縁部を他のガイド用の部材を当接させる必要はなく、従って、ウエビングの側縁部の摩耗、劣化等を防止できる。
ここで、力の分散に関しては、例えば、次のような作用を期待できる。
すなわち、プリテンショナ機構の動作により、ウエビング12をその一端側に向けて引張る力と、ウエビングをタングプレート24の一方面側に押し当てようとする力が加わる。そして、これらの合力が、タングプレート24の一方面と突出部38と交差部(コーナー部分39a)の方向に作用する。換言すれば、ウエビング12を、コーナー部分39aに押さえつけようとする力が作用する。
また、突出部38に乗上げたウエビング12の側縁部については、タングプレート24の掛回部34における折返しの曲率半径が大きくなる。これにより、ウエビング12はウエビング挿通孔33hをスムーズに挿通することができる。そして、片寄る側のウエビング12がウエビング挿通孔33hをスムーズに挿通するほど、ジャミングを生じ難く、ウエビング12はウエビング挿通孔33hをスムーズに挿通できる。また、図11に示すように、ウエビング12の乗上げ部分の断面を考えた場合、ウエビング挿通孔33hの一端側(ウエビング12の一側)での挿通が他方側より円滑に行われると、ウエビング12を一側から他側へ回転させようとする力が加わることになる。この力の向きは、ウエビング12を片寄らせようとする力とは反対方向に向く。これによっても、ウエビング12の片寄りを防止する。
さらに、ウエビング12を片寄らせる力は、突出部38への乗上げ方向へと偏向することになる。
また、突出部38が、ウエビング挿通孔33hの長手方向内向きに指向する側面39を有しており、プレート本体部32から側面39に至る部分が曲面状に形成されているため、ウエビング12は円滑かつ容易に突出部38に乗上げることができ、また、乗上げる際に、ウエビング12の側縁部が屈曲したり折れ曲ったりすることも防止できる。
さらに、突出部38の先端側周縁部38aも丸みを帯びた曲面に形成されているため、ウエビング12は、突出部38に引っ掛かり難く、突出部38に円滑かつ容易に乗上げ、また、乗上げた状態で円滑に摺接する。また、ウエビング12が突出部38に乗上げた状態で、ウエビング12と突出部38とが比較的広くかつ滑らかな曲面で面接触するため、ウエビング12の摩耗等を有効に防止できる。
なお、突出部38は、ウエビング12を片寄らせようとする力を分散させることができ、かつ、ウエビング12が乗上げることができる程度の突出寸法に形成されている必要がある。例えば、突出部38の突出寸法は、ウエビング挿通孔33hより垂直方向(より具体的には、ウエビング本体部32の一方面側に対する垂直方向)に、4mm以上であり、より好ましくは、4〜5mmである。
また、突出部38は、樹脂により形成されているため、その成形が容易でかつ設計の自由度にも優れる。
なお、本実施形態では、ウエビング挿通孔33hの両端部側に一対の突出部38を形成しているが、ウエビング12を支持する各部材の立体的な配置関係に応じて、ウエビング12がウエビング挿通孔33hのいずれの端部に片寄り易いかを特定できる場合には、突出部38を一方側のみに設けた構成であっても構わない。
もっとも、ウエビング挿通孔33hの両端部側に一対の突出部38を形成することで、例えば、運転席用及び助手席用のシートベルト装置におけるタングプレート24として用いることができ、従って、汎用性に優れ、低コスト化にも貢献する。
また、勿論、突出部38を、タングプレート24の両方の面に形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、ウエビング挿通部材としてバックル装置20の一部であるタングプレート24を想定しているが、その他、例えば、上記ショルダーアンカ16についても本発明を適用できる。要するに、ウエビング12を挿通ガイドする種々の部品について本発明を適用できる。
また、本発明をショルダーアンカ16に適用した場合には、上記固定部30としては、例えば、ボルト締結等で車体に固定される構成が採用される。要するに固定部30としては、着脱可能或は着脱不能に車体に固定される種々の構成が適用される。
3点式のシートベルト装置を示す説明図である。 タングプレートを示す平面図である。 タングプレートを示す底面図である。 タングプレートを示す側面図である。 タングプレートの突出部を示す図である。 図2のVI−VI線断面図である。 通常状態におけるウエビングの状態を説明する平面図である。 通常状態におけるウエビングの状態を説明する断面図である。 ウエビングが片寄るように引張られた状態におけるウエビングの状態を説明する平面図である。 ウエビングが片寄るように引張られた状態におけるウエビングの状態を説明する断面図である。 ウエビングが突出部に乗上げた状態を示す説明図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
12 ウエビング
20 バックル装置
22 バックル本体
24 タングプレート
26 プレート部材
28 樹脂部分
30 固定部
32 プレート本体部
33h ウエビング挿通孔
38 突出部
38a 先端側周縁部
39 側面
39a コーナー部分

Claims (6)

  1. ウエビングを挿通ガイドするウエビング挿通部材であって、
    車体側への固定に供される固定部と、
    ウエビングを挿通可能な細長孔状のウエビング挿通孔を有する本体部と、
    を備え、
    前記本体部に、前記ウエビング挿通孔の端部からその長手方向に略直交する方向に沿って前記固定部とは反対側で突出するように形成され、前記ウエビングが乗上げるように摺接可能な突出部が形成された、ウエビング挿通部材。
  2. 請求項1記載のウエビング挿通部材であって、
    前記突出部は、前記ウエビング挿通孔よりも前記固定部とは反対側で突出寸法が最も大きい、ウエビング挿通部材。
  3. 請求項1又は請求項2記載のウエビング挿通部材であって、
    前記突出部のうち前記固定部とは反対側にある先端側周縁部が丸みを帯びた曲面に形成されている、ウエビング挿通部材。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のウエビング挿通部材であって、
    前記ウエビング挿通孔の長手方向内向きに指向する側面を有し、前記本体部から前記側面に至る部分は、曲面に形成されている、ウエビング挿通部材。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のウエビング挿通部材であって、
    前記突出部は、樹脂により成形されている、ウエビング挿通部材。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のウエビング挿通部材であって、
    前記ウエビング挿通孔の長手方向に略直交する面を挟んで面対称形状に形成されている、ウエビング挿通部材。
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