JP4475366B2 - 複数の貯留タンク付き乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、穀物を長期または短期貯蔵するためのサイロまたはタンクを備えてなるカントリーエレベーターやライスセンター等の穀類共同乾燥調製施設に係り、特に穀類共同乾燥調製施設における乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀類共同乾燥調製施設には、荷受装置、粗選機、計量機、乾燥装置、籾摺機、精選機及び貯蔵サイロなどが備えられている。収穫期に各農家で収穫された穀物は、トラック等で穀類共同乾燥調製施設に運搬し荷受装置に張り込む。荷受された穀物は、粗選機及び計量機を通過した後乾燥装置に到達し、該乾燥装置で乾燥して貯蔵サイロに貯蔵する。このなかの乾燥装置について次に述べる。
【0003】
例えば、下方に乾燥部を設けるとともに上方に貯留部を設け、前記乾燥部の排出部と前記貯留部の供給部とに接続する穀物循環用の昇降機を並設し、貯留部に張り込んだ穀物が乾燥部を通過した後に、昇降機によって再び貯留部に循環することにより、乾燥部での乾燥と貯留部での調質とを繰り返し乾燥させる自己循環式乾燥装置(特公平7−98151号公報等)がある。
【0004】
また、連設されたサイロと、該サイロに並設した乾燥部と、前記サイロの排出部と前記乾燥部の供給部とを接続する穀物循環用の昇降機とを立設してなる構造とし、サイロに貯留した穀物を昇降機を介して乾燥部に張り込み、乾燥部を通過した後に再び昇降機を介してサイロに張り込むことにより、乾燥部での乾燥とサイロでの調質とを繰り返し、乾燥させる連続流下式乾燥装置(特開昭49−69445号公報等)がある。
【0005】
さらに、通気性床板を設けた略円筒状のタンクと、該タンク内に調質空気を流通させるための送風機と、タンク内の穀物を攪拌するための攪拌スクリューとを備え、タンク内に穀物を上部から堆積させ、調質空気を送風機によって流通させながら攪拌スクリューによって攪拌を行う累積攪拌式乾燥装置(特開平7−332852号公報等)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、昨今の農業では良食味米で生産の差別化が求められており、穀類共同乾燥調製施設に搬入された穀物を一括してプール処理するのではなく、良質な穀物は良質なものだけで処理する個別処理や、多品種の穀物が同時に搬入された場合の品種別処理が求められている。上述の自己循環式乾燥装置、連続流下式乾燥装置及び累積攪拌式乾燥装置では個別乾燥又は多品種の乾燥を行う場合、複数の小型乾燥装置が必要となり、かなり広い設置面積が必要となるばかりでなく、コスト面では高価なものとなってしまう。
【0007】
そこで、横方向及び縦方向に複数個の棚状の乾燥装置を配設し、通風乾燥可能に形成したコンテナと、該コンテナの搬入及び搬出を行うクレーンを設けたコンテナ式乾燥装置(特開平11−173754号公報等)が提案されている。
【0008】
ところが、コンテナ式乾燥装置は、乾燥速度が自己循環式乾燥装置や連続流下式乾燥装置に比べて遥かに遅く、乾燥時間が長く掛り、次の日の荷受までに乾燥を終了させることができないので、仕上げ水分まで達していない穀物をコンテナから排出することができず、次の荷受が行えない。そのため、次の日でも荷受を行えるようにするためにはコンテナの数を増やし、コンテナを収容する棚も数多く設ける必要があり、多額の設備費が必要となり、自己循環式乾燥装置、連続流下式乾燥装置を複数連設するよりも安価ではあるが、まだまだ高価なものとなっていた。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて、穀類共同乾燥調製施設に搬入された穀物をプール処理するのではなく、良質な穀物は良質なものだけで処理する個別処理や、多品種の穀物が同時に搬入された場合の品種別処理が可能で、設備費を安価にでき、乾燥仕上がり時間も速い複数の貯留タンク付き乾燥装置の提供を技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、本願請求項1に係る発明は、上方にあって、穀物を一時貯留する複数の貯留タンクと、下方にあって、前記穀物を乾燥する乾燥部と、前記個々の貯留タンクと前記乾燥部とを接続する供給用搬送路とをそれぞれ設け、前記乾燥部の排出部と供給部とに接続する穀物循環用の昇降機を並設し、さらに、該昇降機排出部と前記個々の貯留タンクとを切換弁を介して搬送路で接続するという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項1に係る発明は、以下の作用を有する。
【0011】
個々の貯留タンクに投入された穀物は、貯留タンク毎に乾燥部に投入される。まず、1つの貯留タンクに一時貯留されていた穀物は自重によって乾燥部にすべて投入される。貯留タンクの穀物がすべて乾燥部に投入されたことが確認されると、乾燥が開始される。このとき、切換弁は、穀物が昇降機を介して循環するように切り換えられる。そして、乾燥は穀物が1循環すると停止され、切換弁が切り換わり、穀物を先ほど排出して空になっている元の貯留タンクに昇降機を介して戻し、調質時間に入る。乾燥部の穀物がすべて排出されたことが確認されると、次の貯留タンクに一時貯留している穀物が自重によって乾燥部に投入される。この一連の動作は乾燥が終了するまで繰り返される。
【0012】
本願の請求項2に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、前記乾燥部に熱風胴と排風胴とを備え、該熱風胴及び該排風胴にはそれぞれ上下に複数に分割する仕切り板を設けるとともに、該仕切り板で仕切られた熱風胴及び排風胴の個々に該風胴を開閉する開閉装置を設け、投入された穀物量に応じて前記開閉装置によって開放される開口数を変更するという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項2に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、以下の作用を有する。
【0013】
貯留タンクから穀物が投入されると穀物量に応じて熱風胴及び排風胴の開閉装置の開閉が行われる。
【0014】
本願の請求項3に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、前記個々の貯留タンクでの穀物の調質時間を常に一定とするよう、複数設けた貯留タンクのうち、穀物を投入していない貯留タンクの数によってアイドル時間を調節する手段を設けたという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項3に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、以下の作用を有する。
【0015】
すべての貯留タンクに穀物を投入して複数の貯留タンク付き乾燥装置を連続運転するときにアイドル時間を0とし、1つの貯留タンクが空であった場合の複数の貯留タンク付き乾燥装置のアイドル時間は、1つの貯留タンクの穀物を乾燥部に投入し、1循環の乾燥を行い、乾燥部から排出して元の貯留タンクに投入し終わるまでの1工程時間となる。また2つの貯留タンクが空であった場合のアイドル時間は2工程分の時間となる。つまり、貯留タンクに投入されている穀物は常に一定の調質時間となるようにアイドル時間が調節される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1と図2に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の好適な一実施例を示す複数の貯留タンク付き乾燥装置である。複数の貯留タンク付き乾燥装置Aは、上方に、穀物を一時貯蔵することができ、1段分の容量が2トンである貯留タンク1を傾斜状態に4段に積み重ね、下方に、乾燥部容量が2トンである乾燥部2を設ける。
【0018】
前記個々の貯留タンク1には、傾斜状態の下端部に備えられた排出部の開閉が行えるシャッター3をそれぞれ設け、シャッター3に近接して、残量の有無を検知するレベル計4を設け、貯留タンク1の上端部に備えられた供給部に近接して、満量を検知するレベル計5を設けている。
【0019】
前記乾燥部2は、有孔鉄板で構成されたスクリーン6によって穀物が通過する乾燥路7と、乾燥路7に熱風を送り込むための熱風胴8と、前記乾燥路7を通過した熱風が流入する排風胴9とに区切られ構成されている。また、熱風胴8及び排風胴9は中間付近で仕切り板10によって上下に分割されており、仕切り板10で仕切られた熱風胴8又は排風胴9の上段には開閉ダンパー11をそれぞれ設ける。そして、前記乾燥路7には穀物の投入量を検知するために、上段用レベル計12と、中段用レベル計13と、穀物の残量を検知するための下段用レベル計14とをそれぞれ設けている。さらに、乾燥部2の上部にある穀物供給部15付近に、穀物が乾燥部に分散して均等に投入できるように分散機16を設けている。
【0020】
前記個々の貯留タンク1と前記乾燥部2とは、個々の貯留タンク1からの搬送路17と、乾燥部2の穀物供給部15か又は次工程へのラインのどちらかに切り換わるようになっている切換弁18と、供給用搬送路19とを介して接続している。
【0021】
穀物循環用の昇降機20は、複数の貯留タンク1と、乾燥部2とに付設している。前記昇降機20は下部に投入口21、22を設け、下部投入口21は、前記乾燥部2の下方に備えた穀物排出用のロータリーバルブ23と、穀物搬送用のスクリューコンベア24と、穀物の水分を測定する水分計25とを介して乾燥部2と接続している。また、昇降機20の上方に設けられた排出部26と各貯留タンク1とは、該排出部26から排出された穀物をそれぞれの前記貯留タンク1に投入できるように4つの切換弁27を介して搬送路28で接続している。そして、前記乾燥部2に投入した穀物を前記昇降機20を介して該乾燥部2に循環できるように4つの前記切換弁27と、4つの搬送路29とで前記穀物供給部15に接続している。
【0022】
図2は本発明の好適な他の実施例を示す複数の貯留タンク付き乾燥装置である。複数の貯留タンク付き乾燥装置Bは、先の実施例における複数の貯留タンク付き乾燥装置Aと基本的には同じであるが大きな違いは、貯留タンクの構造と、該貯留タンクと他の機器への接続方法である。貯留タンクの構造は、複数の貯留タンク付き乾燥装置Aのように多段タンク型にせず、縦に細長い貯留タンク41を4つ連設している。
【0023】
前記個々の貯留タンク41には、下端部に備えられた排出部の開閉が行えるシャッター42を設け、残量の有無を検知するレベル計43を前記シャッター42に近接して設け、満量を検知するレベル計44を、前記貯留タンク41の上端部に備えられた供給部に近接して設けている。
【0024】
前記貯留タンク41の下方に設けた乾燥部45は、前記乾燥部2と同じものである。しかし、乾燥部と個々の貯留タンクとの接続方法が異なる。前記個々の貯留タンク41のシャッター42から接続したそれぞれの搬送路46は、集合管47と接続することによって1つに収束した後、共通の搬送路48を介して乾燥部45の穀物供給部49に接続する。
【0025】
また、前記貯留タンク41と前記乾燥部45に昇降機50を並設し、該昇降機50の排出部51と、前記個々の貯留タンク41の供給部との接続は、次工程へのラインと貯留タンク41との切り換えができる切換弁52と、搬送路53と、個々の貯留タンク41へラインを切り換えることが可能な切換機54とを介して行う。
【0026】
次に、前記実施の形態における作動について図1に基づいて説明する。各農家よりトラック等によって穀類共同乾燥調製施設に搬入された穀物は、荷受装置、粗選機、計量機等で処理された後、投入口22より昇降機20に投入される。該昇降機20によって上方に搬送された穀物は、昇降機20の排出部26より排出され、貯留タンク1に投入できるように切換えられた切換弁27と、搬送路28とを通過して貯留タンクに投入される。このとき、4段設けられた貯留タンクのうちどの貯留タンクに穀物を投入するかは、スイッチ(図示せず)によって選択できるようになっている。
【0027】
穀物を貯留タンク1に投入するまでの上述の工程は、処理する穀物の品種又は個別の数だけ繰り返す。
【0028】
各貯留タンク1への穀物の投入が終了すると、次に、貯留タンク1の穀物を乾燥部2に投入する工程に移る。まず、切換弁18が乾燥部2に投入する側に切り換わり、分散機16が回転し始める。貯留タンク1の下端部に設けられたシャッター3が開き、穀物は搬送路17と、切換弁18と、供給用搬送路19とを自然流下によって通過し、分散機16で分散されて乾燥路7に高低差なく均等に投入される。貯留タンク1のレベル計4がOFFになると乾燥部2の投入が完了したとみなして乾燥工程に移る。乾燥部2への穀物の投入時間は満量である2トンを投入したときで約10分間である。
【0029】
乾燥工程では乾燥部2内の穀物が循環できるように4つの切換弁27が切り換わり、昇降機20、スクリューコンベア24、ロータリーバルブ23の順に駆動する。乾燥部2内ではレベル計12が穀物を検知すると開閉ダンパー11は開状態となり熱風胴8からの熱風はスクリーン6全体から乾燥路7を通過し、乾燥路7を挟んで設けられたスクリーン6を通過し、排風胴9に抜けていく。穀物は乾燥路7を通過するときに、この熱風に接触することによって乾燥していく。また、穀物の量が少なく、レベル計12がOFFでレベル計13が検知しているときは、開閉ダンパー11は閉状態となり、スクリーン6の下半分しか熱風は通過しない。ところで、仮に穀物投入量が最低投入量1トンに満たなかった場合は、レベル計12とレベル計13とがOFFとなり、開閉ダンパー11は閉状態となるが、投入穀物の上方より熱風の吹き抜けを起こし、能力が低下する。
【0030】
乾燥路7を通過した穀物は、ロータリーバルブ23と、スクリューコンベア24とによって搬送され、水分計25で水分を測定し、投入口21より昇降機20に投入される。その後、穀物は昇降機20によって上方に搬送され、排出部26、4つの切換弁27、4つの搬送路29を自然流下し、穀物供給部15より分散機16で分散されて再び乾燥部2に投入される。穀物が1循環すると乾燥路7への熱風供給は停止され乾燥工程は終了となる。
【0031】
穀物が乾燥部2を1循環する時間は、穀物投入量に関係なく、例えば17分間に設定されており、穀物の循環量は、各貯留タンク1の投入量を計量機(図示せず)から読み取り、各投入量設定スイッチ(図示せず)を設定することによって、ロータリーバルブ23の作動時間で調節される。なお、穀物の1循環時間の17分間は、乾燥部2の容量が2トンで循環量が毎時7トンとしたとき乾燥部2が満量であるときの最大循環時間である17分間に設定されている。また、投入量設定スイッチを設けず、計量機(図示せず)から貯留タンク付き乾燥機へ直接信号が送信されるようにしてもよい。
【0032】
乾燥部排出工程では、穀物が元の貯留タンク1に投入されるように切換弁27が切り換わり、乾燥部2の排出が始まる。乾燥部2の穀物の排出が始まると、ロータリーバルブ23は連続運転を行い、乾燥時の循環量とは異なる最大流量が毎時12トンで排出される。穀物は、前記ロータリーバルブ23と、スクリューコンベア24とを通過し、水分計25で水分測定された後、昇降機20を介して元の貯留タンク1に投入される。レベル計14がOFFとなると乾燥部2の排出は終了となるが、排出時間は満量である2トン投入時で約10分間で終了する。
【0033】
元の貯留タンク1に投入された1循環乾燥後の穀物は調質時間に入り、次の貯留タンク1の穀物が乾燥部2に投入される。これまでの一連の工程を次々に行い、4段分の貯留タンクの処理が終了すると、最初に処理した貯留タンクの処理に戻り、目標水分値になるまで繰り返される。前記調質時間は、1ローテーション後に再び乾燥部2に投入されるまでの待ち時間(=調質時間)である。乾燥部投入時間10分間、乾燥時間17分間、排出時間10分間で1段分の貯留タンク処理時間は合計37分間となり、該37分間の貯留タンク3段分の処理時間である総合計111分間が調質時間である。
【0034】
上述の複数の貯留タンク付き乾燥装置の一連の処理時間は、例えば、貯留タンク4段分に穀物が投入され水分25%を15%まで乾燥する場合、熱風温度65度から70度で1トン当り風量比毎秒2.5立方メートルとすると、穀物の乾燥部1循環で水分が平均2%下がる。穀物水分を25%から15%まで10%下げなければならないので、貯留タンク1段当り5循環させる必要がある。その5循環分の時間に乾燥部投入時間10分間、乾燥部排出時間10分間がそれぞれ5回ずつ加わると、乾燥時間17分間*5循環=85分間、乾燥部投入時間10分間*5回=50分間、乾燥部排出時間10分間*5回=50分間で貯留タンク1段当りの処理時間は合計185分間となる。これが、4段分あるので185分間*4段=740分間=12時間20分間となる。つまり乾燥開始から乾燥終了までの処理時間は12時間20分で乾減率は毎時約0.81%となる。これは通常の乾燥機に優るとも劣らない乾燥速度である。
【0035】
上記実施の形態では、貯留タンクを4段設けたが、4段に限定されることなく、状況に合わせて数を増やすことも可能である。また、貯留タンク容量2トンとしたが、一農家の平均持ち込み量に合わせてタンクの大きさを自由に設定することが可能である。そして、貯留タンクの容量を変更した場合は、乾燥部の容量と送風量も変更する必要がある。そのとき、1トン当りの風量比は毎秒2.5立方メートルになるように送風量を変更することは守らなくてはならない。
【0036】
また、熱風胴及び排風胴に仕切り板をいれて上下二分割にしたが、上下二分割に限ることなく、仕切り板を2枚設けて三分割、仕切り板を3枚設けて四分割と状況に合わせて数を増やすことも可能である。また、そのときの対応として、穀物の投入量を検知するためのレベル計と開閉ダンパーの数も増やす必要がある。
【0037】
乾燥中に、4段の貯留タンクのうち、他の貯留タンクより早く乾燥終了した貯留タンクがでた場合は、1段の貯留タンクであれば1工程のアイドル時間(複数の貯留タンク付き乾燥装置が作動していない時間)、2段の貯留タンクであれば2工程のアイドル時間になる。また、該アイドル時間中に乾燥終了した穀物を排出することも可能であり、次の穀物を空いている貯留タンクに投入することも可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、上方にあって、穀物を一時貯留する複数の貯留タンクと、下方にあって、前記穀物を乾燥する乾燥部と、前記個々の貯留タンクと前記乾燥部とを接続する供給用搬送路とをそれぞれ設け、前記乾燥部の排出部と供給部とに接続する穀物循環用の昇降機を並設し、さらに、該昇降機排出部と前記個々の貯留タンクとを切換弁を介して搬送路で接続するという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項1に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、以下の効果をもたらす。
【0039】
上方に複数の貯留タンクを設け、下方に乾燥部を設けたことにより、貯留タンクより排出した穀物を、搬送機を利用することなく自然流下によって乾燥部に投入することができる。このことより、搬送機を設置するコストが安価になるばかりでなく、貯留タンクを連接する必要がないので設置面積が少なくて済む。
【0040】
本願の請求項2に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、前記乾燥部に熱風胴と排風胴とを備え、該熱風胴及び該排風胴にはそれぞれ上下に複数に分割する仕切り板を設けるとともに、該仕切り板で仕切られた熱風胴及び排風胴の個々に該風胴を開閉する開閉装置を設け、投入された穀物量に応じて前記開閉装置によって開放される開口数を変更するという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項2に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、以下の効果をもたらす。
【0041】
投入された穀物量が満量のときは、開閉装置を全開にし、穀物量が少量のときは、穀物がない部分の開閉装置を閉じる。このことより、穀物の投入されてない部分への熱風の吹き抜けを防止することができ、無駄な熱損失をなくせるので効率よく乾燥を行うことができる。
【0042】
本願の請求項3に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、前記個々の貯留タンクでの穀物の調質時間を常に一定とするよう、複数設けた貯留タンクのうち、穀物を投入していない貯留タンクの数によってアイドル時間を調節する手段を設けたという技術的手段を講じるものである。よって、該請求項3に係る複数の貯留タンク付き乾燥装置は、以下の効果をもたらす。
【0043】
穀物を投入し使用した貯留タンクの数に限定されることなく、アイドル時間を調整することで穀物に常に一定の調質時間をもたせることができる。このことより、穀物の変質や、乾燥ムラを防ぐことができ、良品質の穀物に仕上げることができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示す複数の貯留タンク付き乾燥装置の全体図
【図2】本発明の好適な他の実施形態を示す複数の貯留タンク付き乾燥装置の全体図
【符号の説明】
A 複数の貯留タンク付き乾燥装置
B 複数の貯留タンク付き乾燥装置
1 貯留タンク
2 乾燥部
3 シャッター
4 レベル計
5 レベル計
6 スクリーン
7 乾燥路
8 熱風胴
9 排風胴
10 仕切り板
11 開閉ダンパー
12 レベル計
13 レベル計
14 レベル計
15 穀物供給部
16 分散機
17 搬送路
18 切換弁
19 供給用搬送路
20 昇降機
21 投入口
22 投入口
23 ロータリーバルブ
24 スクリュウコンベア
25 水分計
26 排出部
27 切換弁
28 搬送路
29 搬送路
41 貯留タンク
42 シャッター
43 レベル計
44 レベル計
45 乾燥部
46 搬送路
47 集合管
48 搬送路
49 穀物供給部
50 昇降機
51 排出部
52 切換弁
53 搬送路
54 切換機
Claims (3)
- 上方にあって、穀物を一時貯留する複数の貯留タンクと、下方にあって、前記穀物を乾燥する乾燥部と、前記個々の貯留タンクと前記乾燥部とを接続する供給用搬送路とをそれぞれ設け、穀物が自重によって前記乾燥部に投入される構造とするとともに、
前記乾燥部の排出部と供給部とに接続する穀物循環用の昇降機を並設し、さらに、該昇降機排出部と前記個々の貯留タンクとを切換弁を介して搬送路で接続することで、乾燥後の穀物を、該穀物が乾燥前に貯留されていた元の貯留タンクに戻すことを特徴とする複数の貯留タンク付き乾燥装置。 - 前記乾燥部に熱風胴と排風胴とを備え、該熱風胴及び該排風胴にはそれぞれ上下に複数に分割する仕切り板を設けるとともに、該仕切り板で仕切られた熱風胴及び排風胴の個々に該風胴を開閉する開閉装置を設け、投入された穀物量に応じて前記開閉装置によって開放される開口数を変更することを特徴とする請求項1記載の複数の貯留タンク付き乾燥装置。
- 前記個々の貯留タンクでの穀物の調質時間を常に一定とするよう、複数設けた貯留タンクのうち、穀物を投入していない貯留タンクの数によってアイドル時間を調節する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の複数の貯留タンク付き乾燥装置。
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