JP4337043B2 - 乗員検知システム - Google Patents
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Description
シートに着座している乗員の判定を行う技術には、例えば、シートの着座面に作用する荷重を検出するセンサを設置し、このセンサが検出した荷重に基づいて、シートに着座している乗員が大人であるか子供であるかの判定を行う乗員検知システムがある(例えば、特許文献1参照)。
これに対し、例えば、大人着座状態から子供着座状態への判定に用いる状態振分荷重と、子供着座状態から大人着座状態への判定に用いる状態振分荷重とを異ならせて、誤判定を減少させるものがある。しかし、例えば、軽い大人が体重減少姿勢をとった場合には、子供着座状態であると誤判定されてしまう虞が残る。更に、一度子供着座状態と誤判定されると、子供着座状態から大人着座状態へ判定が切替わり難くなるように、子供着座状態から大人着座状態への判定に用いる状態振分荷重が大きく設定されている場合には、誤判定が維持され、判定復帰ができない虞があった。
通常、乗員が乗車しながら荷重減少姿勢をとることは少ないので、乗員の着座の際、つまり、非着座状態が他の着座状態に変更されたとき、当該着座状態の判定は比較的信頼性が高いと考えられる。従って、本特徴構成の如く、乗員の着座に際して最初に設定された着座状態が、更に、非着座状態及び他の着座状態に変更されることを抑制するように、状態振分荷重及び状態振分時間を変更することで、信頼性の高い着座状態から他の着座状態に変更され難くなる。この結果、判定の信頼性をより高めることができる。
また、乗員の着座の際に最初に設定した着座状態に応じて、適宜、当該着座状態と他の状態との間に設定した状態振分荷重及び状態振分時間を変更するので、特定の着座状態から他の着座状態への変更であっても、異なる複数の状態振分荷重及び状態振分時間を設定することができる。これによって、乗員の姿勢変更の態様の多様性に対応することができ、判定の信頼性を高めることができる。
また、これら判定の結果を安全装備等の制御に用いる場合には、これら安全装備等の制御をより適切に実施することができ、乗員の安全性を高めることができる。
エアバッグ等の安全装備の制御では、一般的に、大人であるか子供であるかに応じて制御が行われる。従って、本特徴構成の如く構成することにより、これら安全装備等に対応させることができる。
そこで、本特徴構成の如く、子供着座状態から大人着座状態に変更された後、子供着座
状態に判定復帰し易くなるように、状態変更荷重及び状態変更時間を再設定する。ここで、第2状態変更荷重は、子供着座状態への判定復帰を容易にするために、高めの値、つまり、第1状態変更荷重よりも大きく前記状態振分荷重よりも小さい値を設定する。これによって、子供着座状態に変更され易くなり、子供着座状態への判定復帰が容易になる。従って、本特徴構成の如く構成することにより、誤判定された場合であっても、判定復帰を容易にすることができる。
図1は、本発明に係る乗員検知システム及びその周辺の構成図である。本発明に係る乗員検知システムは、ECU1(Electronic Control Unit)に構築されており、車両用のシート2に作用する荷重を検出するセンサ3から荷重データを受取り、判定結果をエアバッグ制御回路8に出力するように構成されている。センサ3は、シート2のフロントの左右、リアの左右の少なくとも4ヶ所に設けられており、荷重データを電圧の形で出力する。
着座状態が、空虚状態及び子供着座状態から大人着座状態に変更される際の状態振分荷重として、状態振分荷重Aが設定されている。また、空虚状態から子供着座状態に変更される際の状態振分荷重、並びに、大人着座状態及び子供着座状態から空虚状態に変更される際の状態振分荷重として、状態振分荷重Cが設定されている。ここで、状態振分荷重Cは、子供の規定最大荷重である。このときの大人着座状態への変更には状態振分時間T1、子供着座状態への変更には状態振分時間T2、空虚状態への変更には状態振分時間T3が設定されている。
これ以外の場合には、ステップ#106に移行する。ステップ#101で算出された荷重が状態振分荷重C以上状態振分荷重A未満であり、これが状態振分時間T2以上連続しているとき、子供着座状態であると判定する(ステップ#107)。これ以外の場合には、ステップ#120に移行する。
これ以外の場合には、ステップ#111に移行する。ステップ#101で算出された荷重が状態振分荷重C未満であり、これが状態振分時間T3以上連続しているとき、空虚状態であると判定する(ステップ#112)。これ以外の場合には、ステップ#120に移行する。
また、本実施形態では、大人着座状態と子供着座状態との間に、子供着座状態から大人着座状態への変更と、大人着座状態から子供着座状態への変更とで異なる状態振分荷重及び状態変更荷重を設定したが、より多数の着座状態を設定する場合には、空虚状態及び複数の着座状態の一つから他の空虚状態及び複数の着座状態に変更する際、同様に異なる複数の状態振分荷重及び状態変更荷重を設定しても良いし、一部については状態振分荷重のみを設定する構成にしても良い。誤判定を防止し、誤判定からの復帰判定を容易にするように、適切な状態振分荷重及び状態振分時間、並びに、状態変更荷重及び状態変更時間を設定する。
2 シート
3 センサ
4 センサ信号入力回路
5 CPU
6 判定出力回路
7 電源回路
8 エアバッグ制御回路
Claims (3)
- 車両用のシートに作用する荷重をセンサによって検出し、当該センサの出力から、前記シートの着座状態が、乗員が着座していない非着座状態か、乗員が着座している着座状態かを判定する乗員検知システムであって、
前記着座状態は、予め設定した第一の状態振分荷重以上の荷重を検出した状態である第一の着座状態と、前記第一の状態振分荷重未満の荷重を検出した状態である第二の着座状態に区分けしてあり、
乗員の着座に際し、前記センサにより前記第一の状態振分荷重以上の荷重が検出され、前記第一の状態振分荷重以上の荷重が予め設定した第一の状態振分時間の間維持されたことで前記第一の着座状態になったと判定し、前記センサにより前記第一の状態振分荷重未満の荷重が検出され、前記第一の状態振分荷重未満の荷重が予め設定した第二の状態振分時間の間維持されたことで前記第二の着座状態になったと判定するとき、
前記非着座状態と判定された後に、更に前記第一の着座状態と判定した後は、前記センサにより前記第一の状態振分荷重よりも小さい第一の状態変更荷重を下回る荷重が検出され、且つ、前記第一の状態変更荷重を下回る荷重が前記第二の状態振分時間よりも長い第一の状態変更時間の間維持された場合に前記第二の着座状態になったと判定する乗員検知システム。 - 前記第二の着座状態と判定された後に、更に前記第一の着座状態と判定した後は、前記センサにより前記第一の状態振分荷重よりも小さく、前記第一の状態変更荷重よりも大きい第二の状態変更荷重を下回る荷重が検出され、且つ、前記第二の状態変更荷重を下回る荷重が前記第二の状態振分時間よりも長い第二の状態変更時間の間維持された場合に前記第二の着座状態になったと判定する請求項1に記載の乗員検知システム。
- 前記第一の着座状態が大人着座状態であり、前記第二の着座状態が子供着座状態である請求項1又は2に記載の乗員検知システム。
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