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JP4374371B2 - デジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置 - Google Patents

デジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置 Download PDF

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JP4374371B2 JP2006296975A JP2006296975A JP4374371B2 JP 4374371 B2 JP4374371 B2 JP 4374371B2 JP 2006296975 A JP2006296975 A JP 2006296975A JP 2006296975 A JP2006296975 A JP 2006296975A JP 4374371 B2 JP4374371 B2 JP 4374371B2
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Description

本発明は、放送チャンネルのチャンネル検出を高速に行うデジタル放送のチャンネル検出方法と、この方法を用いた地上デジタル受信装置等の受信装置に関するものである。
図2(a),(b)は、従来のデジタル放送の復調方法を示す図である。同図(a)は、放送波の概略の処理を示す図、及び同図(b)はベースバンド信号(これは放送波信号といわれる。)のフレーム構成図である。
従来の放送波UHFの処理は、放送局から送信されたチャンネル番号と物理周波数を含む放送波UHFを受信処理してから行う。受信処理された放送波UHFは、チューナ処理で選択され、所定の周波数に同調して、ベースバンド信号S11bとして出力される。ベースバンド信号S11bは、復調処理されて、トランスポートストリーム(以下「TS」という。)信号Stsとして出力される。
ベースバンド信号S11bは、複数の伝送シンボルSBをひとまとめにして1フレームFMが構成される。各伝送シンボルSBは、ガードインターバルGIと有効シンボルSとにより構成されている。
従来のデジタル放送の復調方法では、伝送路に歪みやマルチパスが存在すると、受信信号の直交性は損傷を受けて乱され、復調信号に符号間干渉(Inter Carrier Interference、以下「ICI」という。)を生じることになり、誤り率を悪化させる。これを解決するために、緩衝データ部分として無効なICI吸収用のガードインターバルGIが設けられる。
このような従来におけるデジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置の例としては、例えば、次のような文献等に記載されるものがあった。
特開2004−179928号公報 特開2005−333190号公報
特許文献1では、受信環境が安定でない場合において、デジタル放送チャンネルを確実にチャンネルリストに記憶させるチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置が記載されている。また、特許文献2では、ネットワークインフォメーションテーブル(以下「NIT」という。)に含まれる放送パラメータを取得して、対象の放送波であるか否かの判定を行う処理を、一部のチャンネルのみで行うチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1,2に記載されたデジタル放送の受信方法及び受信装置では、受信装置が設置場所から動かされないことが前提で、携帯電話やカーナビ等の頻繁に放送エリアがかわる携帯端末に適用した場合は、放送チャンネルを誤検出することがあるという欠点があった。このような欠点を解決するために、図3のような放送エリアが頻繁にかわる携帯電話や、カーナビ等の携帯端末に搭載が可能な地上デジタル放送受信装置が提案されている。
図3は、従来の地上デジタル放送受信装置を示す概略の構成図である。
この地上デジタル放送受信装置は、放送波UHFを受信してベースバンド信号S11bを出力する受信部11と、ベースバンド信号S11bを復調してTS信号Stsとして出力する直交波周波数分割多重(以下「OFDM」という。)復調部12とを有している。OFDM復調部12の出力側には、TS信号Stsを復号して出力データDoutを出力すると共に、デコード信号S13を出力するデコーダ13が接続され、更に、このデコーダ13に、制御信号S14−1,S14−2,S14−3を出力するCPU14が接続されている。
受信部11は、放送波UHFを受信するアンテナ11aと、放送波UHFに対して所定の周波数帯域のチャンネルを選択して同調をとり、ベースバンド信号S11bを出力するチューナ11bとで構成されている。OFDM復調部12は、ベースバンド信号S11bに同期確立を行って同期再生信号S12aを出力する同期確立部12aと、同期再生信号S12aに高速フーリエ変換を行って復調信号S12bを出力する復調部12bと、復調信号S12bの誤りを訂正して、デインタリーブ処理を行い、TS信号Stsを出力する誤り訂正部12cとにより構成されている。
次に、図3の地上デジタル放送受信装置の動作を説明する。
先ず、アンテナ11aで放送波UHFを受信し、チューナ11bに入力する。チューナ11bは、放送波UHFを所定の周波数に同調させ、図示されていないバンドパスフィルタにて不要周波数帯を除去し、ベースバンド信号S11bとしてOFDM復調部12に出力する。
ベースバンド信号S11bは、最初に同期確率部12aで同期確立され、同期再生信号S12aとして出力される。同期再生信号12aは、復調部12bで復調処理が行われ、復調信号S12bとして出力される。復調信号S12bは、誤り訂正部12cで誤り訂正やデインタリーブ処理が施され、TS信号Stsとしてデコーダ13に出力される。
TS信号Stsは、デコーダ13で多重化された各種情報に分離され、図示されていないスピーカ、イヤホン、表示デバイス等へ出力データDoutとして出力される。出力データDoutに基づき、画像表示、音声再生が行われる。更に、デコーダ13は、デコード状況の情報であるデコード信号S13をCPU14へ出力する。CPU14は、チューナ11bへ同調制御信号S14−1を出力し、OFDM復調部12へ制御信号S14−2を出力し、デコーダ13へ制御信号S14−3を出力する。
リモコンチャンネル番号と物理周波数との対応付けを行うための放送パラメータは、デコーダ13にて得ることができる。放送パラメータを得るためには、チューナ11bに与えられた所定の放送波UHFを、OFDM復調部12で復調処理してTS信号Stsとして出力し、デコーダ13でTS信号Stsから放送パラメータの抽出を行う。放送波スキャンでは、与えられた全てのチャンネルに対して、放送パラメータの検索を行うことが課せられる。
図3の地上デジタル放送受信装置において、放送波スキャンを実施するならば、チューナ11bの同調処理時間をT11b、OFDM復調部12の復調処理時間をT12、デコーダ13のデコード処理時間をT13、CPU14から各ブロックへの制御を行う制御処理時間をT14とすると、一つのチャンネルの放送波スキャンを実施するスキャン時間Tscanは、下記の(1)式で表される。
Tscan=(T11b+T12+T13+T14) ・・・・・・(1)
更に、OFDM復調部12の復調処理時間T12は、同期確立部12aの同期確立処理時間T12a、復調部12bの変換処理時間T12b、誤り訂正部12cの誤り訂正処理時間T12cと詳細化できるので、(1)式から下記の(2)式が得られる。
Tscan=(T11b+T12a+T12b+T12c+T13+T14)
・・・・・・(2)
ここで、与えられた全てのチャンネル数をNとし、放送波スキャン全体で必要となる合計時間をTtとすると、下記の(3)式が得られる。
Tt=Tscan×N
=(T11b+T12a+T12b+T12c+T13+T14)×N
・・・・・・(3)
しかしながら、図3の地上デジタル放送受信装置では、以下のような課題があった。
現状のデジタルテレビジョン放送では、図2に示すように、与えられた全てのチャンネル数は50チャンネルあり、その地域で放送が行われている数は10チャンネルに満たないという状況である。残りの40チャンネル以上のチャンネルについては、放送がされていないということを正しく認識する必要があるので、充分に放送の有無が判定できるスキャン時間Tscanをとる必要があり、放送パラメータがあるチャンネルに対して、検索し判定するスキャン時間Tscanはより長い時間が必要となる。そのため、与えられた全てのチャンネルを検索する合計時間Ttは、膨大な時間を要することになり、放送エリアが頻繁にかわる携帯端末では、重大な課題となっていた。
本発明におけるデジタル放送のチャンネル検出方法では、同調処理と、同期確立処理と、第1の判定処理と、誤り訂正処理と、第2の判定処理と、デコード処理と、遷移処理とを実行している。
ここで、前記同調処理は、放送波のスキャン指示に基づいて、前記放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルが設定され、設定された前記チャンネルを選択して同調をとる。前記同期確立処理は、前記同調処理の同調結果に対し、同期確立を行って同期再生信号及び同期確立信号を出力すると共に、第1の時間の計時を開始する。前記第1の判定処理は、前記第1の時間の計時が完了する前に、前記同期確立信号に対する受領の有無を判定してこの同期確立信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する。前記誤り訂正処理は、前記同期再生信号を復調し、復調された前記同期再生信号の誤りを訂正してTS信号及び正常復号信号を出力すると共に、第2の時間の計時を開始する。前記第2の判定処理は、前記第2の時間の計時が完了する前に、前記正常復号信号に対する受領の有無を判定してこの正常復号信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する。
前記デコード処理は、前記TS信号を復号すると共に、前記TS信号から、第1の放送局情報を含む放送パラメータの抽出を行う。更に、前記遷移処理は、前記放送パラメータの抽出が完了または抽出不可能のときに次の前記チャンネルへの遷移指示が与えられるか、前記同期確立信号受領判定結果が受領無しで前記第1の時間の計時が完了しているか、または、前記正常復号信号受領判定結果が受領無しで前記第2の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルであるか否かの判定を行い、この最終チャンネル判定結果が最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記同調処理に対して設定し、前記最終チャンネル判定結果が最終チャンネルであれば、チャンネル検出を終了する。
また、本発明におけるデジタル放送の受信装置では、チューナと、同期確立部と、第1の計時手段と、第1の判定手段と、復調部と、誤り訂正部と、第2の計時手段と、第2の判定手段と、デコード手段と、制御手段とを有している。
ここで、前記チューナは、放送波のスキャン指示に基づいて、前記放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルが設定され、設定された前記チャンネルを選択して同調をとる。前記同期確立部は、前記チューナの同調の結果に対し、同期確立を行って同期再生信号及び同期確立信号を出力する。前記第1の計時手段は、前記同期確立部が同期確立を行ったときに、第1の時間の計時を開始する。前記第1の判定手段は、前記第1の時間の計時が完了する前に、前記同期確立信号に対する受領の有無を判定してこの同期確立信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する。前記復調部は、前記同期再生信号を復調する。前記誤り訂正部は、復調された前記同期再生信号の誤りを訂正してTS信号及び正常復号信号を出力する。前記第2の計時手段は、前記誤り訂正部が誤りを訂正したときに、第2の時間の計時を開始するものである。
前記第2の判定手段は、前記第2の時間の計時が完了する前に、前記正常復号信号に対する受領の有無を判定してこの正常復号信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する。前記デコード手段は、前記TS信号を復号すると共に、前記TS信号から、第1の放送局情報を含む放送パラメータの抽出を行う。更に、前記制御手段は、前記放送パラメータの抽出が完了、または、抽出不可能のときに次の前記チャンネルへの遷移指示が与えられるか、前記同期確立信号受領判定結果が受領無しで前記第1の時間の計時が完了しているか、または、前記正常復号信号受領判定結果が受領無しで前記第2の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルであるか否かの判定を行い、この最終チャンネル判定結果が最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記チューナに対して設定し、前記最終チャンネル判定結果が最終チャンネルであれば、チャンネル検出を終了するものである。
本発明のデジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置によれば、第1の時間を計時する処理(第1の計時手段)と、第2の時間を計時する処理(第2の計時手段)とを用い、同期確立信号の受領の有無と、正常復号信号の受領の有無とにより、それぞれ放送の有無を判定するようにしたので、放送の有無の検出精度を高く保ちつつ、高速にスキャン処理が可能になる。
チャンネル検出方法では、放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルを設定して、前記設定したチャンネルを選択して同調をとる。同調結果に対し、同期確立を行って同期再生信号を出力すると共に、所定の時間の計時を開始する。前記所定の時間の計時が完了する前に、前記チャンネルにおいて放送が行われているかの判定を行う。前記同期再生信号を復調してTS信号を出力する。
更に、前記TS信号を復号すると共に、前記TS信号に対する放送パラメータの抽出を行う。前記放送パラメータの抽出が完了、または、抽出不可能のときに次の前記チャンネルへの遷移指示が与えられて、前記所定の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記同調処理に対して設定し、前記最終チャンネルであればチャンネル検出を終了する。
受信装置は、チューナ、同期確立部、計時手段、判定手段、復調手段、デコード手段及び制御手段を有している。
前記チューナは、放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルを設定して、前記設定したチャンネルを選択して同調をとる。前記同期確立部は、同調結果に対し、同期確立を行って同期再生信号を出力する。前記計時手段は、所定の時間の計時を行う。判定手段は、前記チャンネルにおいて放送が行われているかの判定を行う。前記復調手段は、前記同期再生信号を復調してTS信号を出力する。
前記デコード手段は、前記TS信号を復号し、放送パラメータの抽出を行う。前記制御手段は、次のチャンネルへの遷移指示が与えられて、前記所定の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記同調処理に対して設定し、前記最終チャンネルであればチャンネル検出を終了する。
(実施例1の構成)
図4は、本発明の実施例1におけるデジタル放送の受信装置(例えば、地上デジタル放送受信装置)を示す概略の構成図である。
この地上デジタル放送受信装置は、デジタル放送波からなる放送波UHFを受信してベースバンド信号S21bを出力する受信部21と、ベースバンド信号S21bを復調してTS信号Stsとして出力するOFDM復調部22とを有している。
OFDM復調部22の出力側には、TS信号Stsを復号して出力データDoutを出力すると共に、デコード信号S26を出力するデコード手段(例えば、デコーダ)26が接続され、更に、このデコーダ26は、放送波スキャン開始・終了指示S27−1及び制御信号S27−2を出力するCPU27が接続されている。
受信部21は、放送波UHFを受信するアンテナ21aと、同調制御信号S25−1が入力され、放送波UHFに対して所定の周波数帯域のチャンネルを選択して同調をとり、ベースバンド信号S21bを出力するチューナ21bとにより構成されている。
OFDM復調部22は、ベースバンド信号S21bに同期確立を行って同期再生信号S22a−1を出力すると共に、同期確立信号S22a−2を出力する同期確立部22aと、同期再生信号S22a−1に高速フーリエ変換を行って復調信号S22bを出力する復調部22bと、復調信号S22bの誤りを訂正して、デインタリーブ処理を行い、TS信号Stsを出力する誤り訂正部22cと、チューナ21bに同調制御信号S25−1を出力し、同期確立部22a、復調部22b、誤り訂正部22cの制御を行うチューナ・OFDM復調制御部23とにより構成されている。
チューナ・OFDM復調制御部23は、タイマ満了信号S24を出力するタイマ24と、判定手段であり、制御手段でもある制御回路25とにより構成されている。タイマ24は、制御信号S25−3に基づき、所定の時間の計時をする計時手段(例えば、同期確立タイマ部)24aを有している。制御回路25は、放送波スキャン開始・終了指示S27−1及び同期確立信号S22a−2が入力され、同調制御信号S25−1、制御信号S25−2,制御信号S25−3、放送波スキャン完了信号S25−4を出力し、TS信号Stsが出力されていることの通知を行う。
(実施例1の方法)
図1は、本発明の実施例1の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートである。
本実施例1の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法は、以下の処理手順(1)〜(6)に従って実行される。
(1)同調処理
制御回路25は、CPU27から放送波スキャン開始・終了指示S27−1を受領し(処理P1)、チューナ21bに対して所定の周波数への同調制御を行う(処理P2)。
(2)同期確立処理
チューナ21bが所定の周波数への同調が完了した時点で、制御回路25から制御信号S25−2が出力され、同期確立部22a、復調部22b、誤り訂正部22cは、初期化され、動作を開始する。また、同期確立タイマ部24aをリセットし、カウント開始する(処理P3)。
(3)判定処理
同期確立タイマ部24aが満了する前に(処理P4−2)、同期確立部22aからの同期確立信号S22a−2を受領した場合は、所定の周波数帯域のチャンネルにおいて放送が行われていると判断する(処理P4−1)。
(4)復調処理
OFDM復調部22からデコーダ26にTS信号Stsを出力する。更に、制御回路25は、デコーダ26で放送パラメータを検出中であることをCPU27に通知する(処理P5)。
(5)デコード処理
TS信号Stsを復号すると共に、TS信号Stsに対する放送パラメータの抽出を行う(図示はされていない)。
(6)遷移処理
CPU27は、該チャンネルの放送パラメータの抽出が完了、または抽出不可能と判断した時点で次のチャンネルへの遷移を指示する(処理P6)。最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。また、同期確立部22aからの同期確立信号22a−2を受領せずに、同期確立タイマ部24aが満了したときには(処理P4−2)、該チャンネルには放送がされていないと判断し、最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
ここで、前記処理手順を実行したときの図4における地上デジタル放送受信装置の放送波スキャン時間は、次のように計算される。チューナ21bの処理P2の時間をT21b、同期確立部22aの処理P4−1の時間をT22a、復調部22bの変換処理時間をT22b、誤り訂正部22cの誤り訂正処理時間をT22c、デコーダ26のデコード処理時間をT26、CPU27から各ブロックへの制御を行う処理P1,P6の時間をT27、与えられた全てのチャンネル数をNとすると、合計時間Ttは、下記の(4)式で表される。
Tt=(T21b+T22a+T22b+T22c+T26+T27)×N
・・・・・・(4)
更に、放送が行われていることを同期確立部22aで検出したチャンネル数をN1、放送が行われていることを同期確立部22aで検出しなかったチャンネル数をN2とすると、放送が行われていないときは、復調部22b、誤り訂正部22c、デコーダ26は動作しない。また、CPU27は、放送波スキャンが開始及び終了するときに動作をするので、(4)式から下記の(5)式が得られる。
Tt=(T21b+T22a+T22b+T22c+T26+T27)×N1
+(T21b+T22a)×N2+T27 ・・・・・・(5)
(5)式より、従来のデジタル放送のチャンネル検出方法に比べて、合計時間Ttが短縮できることがわかる。
(実施例1の効果)
本実施例1におけるデジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置によれば、同期確立タイマ部24aを用い、同期確立部22aからの同期確立信号S22aに基づいて放送の有無を判断するようにしたことにより、次の(a),(b)のような効果がある。
(a) 放送が行われていないときは、処理時間T22b,T22c,T26を省略できるので、放送波スキャンの合計時間Ttを短縮できる。
(b) チューナ21b、同期確立部22a、復調部22b、誤り訂正部22cへの制御を自動的に行うことが可能となったことで、CPU27の負荷を軽減でき、他の画像処理や音声処理を行える。更に、他の処理もなければ省電力動作を行うこともできる。
(実施例2の構成)
図5は、本発明の実施例2におけるデジタル放送の受信装置(例えば、地上デジタル放送受信装置)を示す概略の構成図であり、実施例1を示す図4中の要素と共通の要素には、共通の符号が付されている。
この実施例2の地上デジタル放送受信装置では、実施例1と同様の受信部21と、実施例1とは構成の異なるOFDM復調部22Aと、実施例1と同様のデコーダ26と、実施例1と同様のCPU27とで構成されている。
OFDM復調部22Aにおいて、実施例1のOFDM復調部22と異なるのは、誤り訂正部22cが誤りを元々含んでいない、または、全ての誤りを訂正できたという情報を示す正常復号信号S22cを出力することと、チューナ・OFDM復調制御部23Aの構成である。
チューナ・OFDM復調制御部23Aは、タイマ満了信号S24Aを出力するタイマ24Aと、第1及び第2の判定手段であり、制御手段でもある制御回路25Aで構成されている。タイマ24Aは、制御信号S25A−3に基づき、第1の時間の計時をする第1の計時手段(例えば、同期確立タイマ部)24aと、制御信号S25A−3に基づき、第2の時間の計時をする第2の計時手段(例えば、誤り訂正タイマ部)24bとを有している。制御回路25Aは、放送波スキャン開始・終了指示S27−1、同期確立信号S22a−2、正常復号信号S22cが入力され、同調制御信号S25A−1、制御信号S25A−2,制御信号S25A−3、放送波スキャン完了信号S25A−4を出力し、TS信号Stsが出力されていることの通知を行う。
(実施例2の方法)
図6は、図5の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートであり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には、共通の符号が付されている。
本実施例2の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法は、以下の処理手順(1)〜(7)に従って実行される。
(1) 同調処理
実施例1の同調処理と同様の処理P1,P2を行う。
(2) 同期確立処理
実施例1の同調処理と同様の処理P3を行う。
(3) 第1の判定処理
実施例1の判定処理と異なり、同期確立タイマ部24aが満了する前に(処理P11−2)、同期確立部22aからの同期確立信号S22a−2を受領した場合は、所定の周波数帯域のチャンネルにおいて放送が行われていると判断し、誤り訂正タイマ部24bをリセットし、カウント開始する(処理P11−1)。
(4) 第2の判定処理
実施例1の判定処理と異なり、誤り訂正タイマ部24bが満了する前に(処理P12−2)、誤り訂正部22cからの正常復号信号S22cを受領した場合は、所定の周波数帯域のチャンネルにおいて放送が行われていると判断する(処理P12−1)。
(5) 誤り訂正処理
実施例1の復調処理と異なり、誤り訂正部22cからデコーダ26にTS信号Stsを出力する。更に、制御回路25は、デコーダ26で放送パラメータを検出中であることをCPU27に通知する(処理P13)。
(6)デコード処理
実施例1のデコード処理と同様の処理を行う(図示はされていない)。
(7)遷移処理
実施例1の遷移処理と異なり、CPU27は、該チャンネルの放送パラメータの抽出が完了、または抽出不可能と判断した時点で次のチャンネルへの遷移を指示する(処理P6)。最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
また、同期確立部22aからの同期確立信号22a−2を受領せずに、同期確立タイマ部24aが満了したときには(処理P11−2)、該チャンネルには放送がされていないと判断し、最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
更に、同期確立信号S22a−2を受領した後、誤り訂正部22cからの正常復号信号S22cを受領せずに、誤り訂正タイマ部24bが満了したときには(処理P12−2)、該チャンネルには放送がされていないと判断し、最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
ここで、前記処理手順を実行したときの図5における地上デジタル放送受信装置の放送波スキャン時間は、次のように計算される。
誤り訂正処理において、正しく放送されていると判定するチャンネル数をN11、誤って放送されていると判定するチャンネル数をN12とすると、(5)式から下記の(6)式が得られる。
Tt=(T21b+T22a+T22b+T22c+T26+T27)
×(N11+N12)+(T21b+T22a)×N2+T27
・・・・・・(6)
誤って放送されていると判定した場合は、デコーダ26、CPU27の処理は省略されるので、(6)式から下記の(7)式が得られる。
Tt=(T21b+T22a+T22b+T22c+T26+T27)×N11
+(T21b+T22a+T22b+T22c)×N12
+(T21b+T22a)×N2+T27 ・・・・・・(7)
(7)式より、実施例1のデジタル放送のチャンネル検出方法に比べて、合計時間Ttが短縮できることがわかる。
(実施例2の効果)
本実施例2におけるデジタル放送のチャンネル検出方法及びそれを用いた受信装置によれば、誤り訂正タイマ部24bを用い、誤り訂正部22cからの正常復号信号S22cに基づいて放送の有無を判断するようにしたことにより、実施例1の効果に加えて、以下のような効果がある。
同期確立信号S22a−2に基づく誤判定が破棄されることで、放送波スキャンの合計時間Ttは短縮される。更に、デコーダ26、CPU27の消費電力を削減できる。
(実施例3の構成)
図7は、本発明の実施例3におけるデジタル放送の受信装置(例えば、地上デジタル放送受信装置)を示す概略の構成図であり、実施例2を示す図5中の要素と共通の要素には、共通の符号が付されている。
この実施例3の地上デジタル放送受信装置では、実施例2のデジタル放送の受信装置との相違点として、取得手段(例えば、CPU)27から参照できる第2の放送局情報を保有した放送局情報テーブル28が追加されている。その他の構成は、実施例2と同様である。
(実施例3の方法)
図8は、図7の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートであり、実施例2を示す図6中の要素と共通の要素には、共通の符号が付されている。
このフローチャートを使って、図7の地上デジタル放送受信装置の動作を以下の動作手順(1)〜(7)に従い説明する。
(1) 同調処理
実施例1,2の同調処理と同様の処理P1,P2を行う。
(2) 同期確立処理
実施例1,2の同調処理と同様の処理P3を行う。
(3)第1の判定処理
実施例2の第1の判定処理と同様の処理P4−1を行う。
(4) 第2の判定処理
実施例2の第2の判定処理と同様の処理P11−1を行う。
(5) 誤り訂正処理
実施例2の誤り訂正処理と同様の処理P13を行う。
(6) デコード処理
実施例1,2のデコード処理と同様の処理を行う(図示はされていない)。
(7) 遷移処理
実施例2の遷移処理と異なり、CPU27は、該チャンネルの放送パラメータの抽出が不可能と判断した時点で次のチャンネルへの遷移を指示する(処理P21)。最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
また、同期確立部22aからの同期確立信号22a−2を受領せずに、同期確立タイマ部24aが満了したときには(処理P11−2)、該チャンネルには放送がされていないと判断し、最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
更に、同期確立信号S22a−2を受領した後、誤り訂正部22cからの正常復号信号S22cを受領せずに、誤り訂正タイマ部24bが満了したときには(処理P12−2)、該チャンネルには放送がされていないと判断し、最終チャンネルでなければ(処理P7)、次のチャンネルへの遷移動作を行い(処理P8)、処理手順P3〜P7を繰り返す。そうでなければ終了する(処理P9)。
(8) 取得処理
実施例2の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法には、更に、CPU27は、該チャンネルの第1の放送局情報を含む放送パラメータの抽出が完了した時点で、終了を指示する(処理P22)。終了を指示した後に、放送局情報テーブル28に保有した第2の放送局情報を検索・展開して取得する(処理P23)。
ここで、前記処理手順を実行したときの図7における地上デジタル放送受信装置の放送
波スキャン時間は、次のように計算される。
最初に放送パラメータを確認した時点で、放送波スキャン結果を得られるのでN11=1である。また、放送パラメータを得るまでの放送されていないと判定するチャンネル数をN3とすると、(7)式から下記の(8)式が得られる。
Tt=(T21b+T22a+T22b+T22c+T26+T27)
+(T21b+T22a+T22b+T22c)×N12
+(T21b+T22a)×N3+T27 ・・・・・・(8)
(8)式より、実施例2のデジタル放送のチャンネル検出方法に比べて、合計時間Ttが短縮できることがわかる。
(実施例3の効果)
本実施例3の地上デジタル放送受信装置によれば、放送局情報テーブル28を設けたことで、実施例1,2の効果に加えて、以下のような効果がある。
放送波スキャンをするチャンネル数を減らすことが可能となり、非常に短時間で放送波スキャンを終了可能である。また、放送エリアの識別だけで、放送波スキャン結果を得られるので、放送エリアが頻繁にかわる携帯電話やカーナビ等の携帯端末での利用に適している。
(変形例)
本発明は、上記実施例1,2,3に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(a) 実施例2,3では、同期確立タイマ部24aと誤り訂正タイマ部24bは分かれていたが、時間的に分離していれば共用できる。共用することで実装面積を減らすことができる。
(b) 実施例1,2,3では、判定処理に制御回路25を用いたが、所定の周波数帯域のチャンネルにおいて放送が行われているかを判定できる回路構成であればよい。
(c) 実施例1,2,3のデコード処理は、デコーダ26を用いたが、NOT回路やAND回路等を組み合わせた論理回路で構成することもできる。
(d) 実施例1,2,3では、遷移処理に制御回路25を用いたが、設定したチャンネルで放送が行われていないと判定したときには、次のチャンネルのサーチに遷移するか、最終チャンネルの場合には終了するという制御を行う回路構成であればよい。
(e) 実施例1,2,3では、地上デジタル放送受信装置について説明したが、ワンセグに対応した携帯端末、カーナビ、BSデジタル等のその他のデジタル放送にも適用できる。
本発明の実施例1の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートである。 従来のデジタル放送の復調方法を示す図である。 従来の地上デジタル放送受信装置を示す概略の構成図である。 本発明の実施例1におけるデジタル放送の受信装置を示す概略の構成図である。 本発明の実施例2におけるデジタル放送の受信装置を示す概略の構成図である。 図5の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例3におけるデジタル放送の受信装置を示す概略の構成図である。 図7の地上デジタル放送受信装置におけるデジタル放送のチャンネル検出方法の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
11b,21b チューナ
12a,22a 同期確立部
12b,22b 復調部
12c,22c 誤り訂正部
13,26 デコーダ
14,27 CPU
24−1 同期確立タイマ
24−2 誤り訂正タイマ
25 制御回路

Claims (7)

  1. 放送波のスキャン指示に基づいて、前記放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルが設定され、設定された前記チャンネルを選択して同調をとる同調処理と、
    前記同調処理の同調結果に対し、同期確立を行って同期再生信号及び同期確立信号を出力すると共に、第1の時間の計時を開始する同期確立処理と、
    前記第1の時間の計時が完了する前に、前記同期確立信号に対する受領の有無を判定してこの同期確立信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する第1の判定処理と、
    前記同期再生信号を復調し、復調された前記同期再生信号の誤りを訂正してトランスポートストリーム信号及び正常復号信号を出力すると共に、第2の時間の計時を開始する誤り訂正処理と、
    前記第2の時間の計時が完了する前に、前記正常復号信号に対する受領の有無を判定してこの正常復号信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する第2の判定処理と、
    前記トランスポートストリーム信号を復号すると共に、前記トランスポートストリーム信号から、第1の放送局情報を含む放送パラメータの抽出を行うデコード処理と、
    前記放送パラメータの抽出が完了または抽出不可能のときに次の前記チャンネルへの遷移指示が与えられるか、前記同期確立信号受領判定結果が受領無しで前記第1の時間の計時が完了しているか、または、前記正常復号信号受領判定結果が受領無しで前記第2の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルであるか否かの判定を行い、この最終チャンネル判定結果が最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記同調処理に対して設定し、前記最終チャンネル判定結果が最終チャンネルであれば、チャンネル検出を終了する遷移処理と、
    を実行することを特徴とするデジタル放送のチャンネル検出方法。
  2. 請求項1記載のデジタル放送のチャンネル検出方法は、更に、
    最初に前記放送パラメータを抽出した際に、前記放送パラメータの中から前記第1の放送局情報を抽出し、抽出された前記第1の放送局情報に対応した第2の放送局情報に展開し、前記第2の放送局情報を取得する取得処理を実行することを特徴とするデジタル放送のチャンネル検出方法。
  3. 前記放送波は、逆フーリエ変換された送信データであることを特徴とする請求項1また
    は2記載のデジタル放送のチャンネル検出方法。
  4. 前記復調では、高速フーリエ変換を行って、前記同期再生信号を復調することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデジタル放送のチャンネル検出方法。
  5. 放送波のスキャン指示に基づいて、前記放送波に対する所定の周波数帯域のチャンネルが設定され、設定された前記チャンネルを選択して同調をとるチューナと、
    前記チューナの同調の結果に対し、同期確立を行って同期再生信号及び同期確立信号を出力する同期確立部と、
    前記同期確立部が同期確立を行ったときに、第1の時間の計時を開始する第1の計時手段と、
    前記第1の時間の計時が完了する前に、前記同期確立信号に対する受領の有無を判定してこの同期確立信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する第1の判定手段と、
    前記同期再生信号を復調する復調部と、
    復調された前記同期再生信号の誤りを訂正してトランスポートストリーム信号及び正常復号信号を出力する誤り訂正部と、
    前記誤り訂正部が誤りを訂正したときに、第2の時間の計時を開始する第2の計時手段と、
    前記第2の時間の計時が完了する前に、前記正常復号信号に対する受領の有無を判定してこの正常復号信号受領判定結果が受領有りのときには、前記チャンネルにおいて放送が行われていると判定する第2の判定手段と、
    前記トランスポートストリーム信号を復号すると共に、前記トランスポートストリーム信号から、第1の放送局情報を含む放送パラメータの抽出を行うデコード手段と、
    前記放送パラメータの抽出が完了、または、抽出不可能のときに次の前記チャンネルへの遷移指示が与えられるか、前記同期確立信号受領判定結果が受領無しで前記第1の時間の計時が完了しているか、または、前記正常復号信号受領判定結果が受領無しで前記第2の時間の計時が完了しているときには、前記チャンネルが最終チャンネルであるか否かの判定を行い、この最終チャンネル判定結果が最終チャンネルでなければ、次の前記チャンネルを前記チューナに対して設定し、前記最終チャンネル判定結果が最終チャンネルであれば、チャンネル検出を終了する制御手段と、
    を有することを特徴とするデジタル放送の受信装置。
  6. 請求項5記載のデジタル放送の受信装置は、更に、
    最初に前記放送パラメータを抽出した際に、前記放送パラメータの中から前記第1の放
    送局情報を抽出し、抽出された前記第1の放送局情報に対応した第2の放送局情報に展開
    し、前記第2の放送局情報を取得する取得手段を有することを特徴とするデジタル放送の
    受信装置。
  7. 前記復調部は、
    高速フーリエ変換を行って前記同期再生信号を復調することを特徴とする請求項5また
    は6記載のデジタル放送の受信装置。
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