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JP4447051B2 - 地上デジタル放送の再送信装置 - Google Patents

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JP4447051B2 JP2009256396A JP2009256396A JP4447051B2 JP 4447051 B2 JP4447051 B2 JP 4447051B2 JP 2009256396 A JP2009256396 A JP 2009256396A JP 2009256396 A JP2009256396 A JP 2009256396A JP 4447051 B2 JP4447051 B2 JP 4447051B2
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Description

本発明は、地上デジタル放送の再送信装置に関わり、地上デジタルテレビジョン放送の部分受信部のセグメントまたは地上デジタル音声放送を受信し、その受信した信号を再送信する再送信装置に関する。
日本の地上デジタルテレビジョン放送は、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting−Terrestrial)方式と呼ばれるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multhiplex)変調方式を採用しており、13個のセグメント(合計帯域幅6MHz)として送信データを放送している。
家庭内に設けられたテレビは、固定されたアンテナによりこの13セグメントを一括して受信するが、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯・移動体向けの放送では、この13セグメントのうちの中央の1セグメントのみを受信する、いわゆる部分受信を行う。
ここで、携帯・移動体向け放送のセグメントは、屋外のビル陰、ビル内、地下街等においても良好に受信できるようにする必要があり、そのためには、部分受信部のセグメントを再送信する再送信装置が必要となる。
従来、地上デジタル放送の再送信方法として、以下の4つが知られている。すなわち、第1の再送信方法は、13セグメント全てを再送信するに際し、複数の送信所または中継所から同一の周波数を用いて同一内容の信号を送信する単一周波数ネットワークにより実現するものである(例えば、特許文献1,2,3を参照)。第2の再送信方法は、13セグメント全てを再送信するに際し、中継局で受信した受信信号に対して周波数変換を行い、受信周波数とは別の周波数で送信する二周波数ネットワークにより実現するものである(例えば、非特許文献1を参照)。
また、第3の再送信方法は、部分受信のみを行うネットワークを構築することにより、部分受信部のみをフィルタで抽出し、部分受信部のみを再送信するものである(例えば、特許文献4を参照)。第4の再送信方法は、部分受信のみを行うネットワークを構築することにより、部分受信部のみをフィルタで抽出し、フーリエ変換を行い周波数領域の処理により複数個のセグメントを連結して再送信するものである(例えば、特許文献5を参照)。
特開平10−75262号公報 特開平10−75263号公報 特開平10−28105号公報 特開2005−341195号公報 特開2006−109283号公報
都竹愛一郎他、「OFDMによる地上デジタル放送−二周波放送中継の検討−」、1995年テレビジョン学会年次大会予稿集277頁〜278頁
前述した第1及び第2の再送信方法は、地上デジタルテレビジョン放送の場合、13セグメント全体の送信データを1チャンネル当たり6MHzの帯域幅を使って再送信するものである。しかしながら、この再送信方法では、屋外のビル陰、ビル内、地下街等の携帯・移動体向けに再送信するときであっても、部分受信部の1セグメントのみを再送信すれば済むにもかかわらず、1チャンネル当たり13セグメントの信号帯域幅6MHz全体を再送信しなければならない。例えば、二周波数によって8チャンネル分の再送信を行う場合、8チャンネル分のチャンネル幅48MHz(6MHz×8チャンネル)の帯域を確保する必要がある。この場合、現状の国内の送信割当周波数は混み合っているので、このような帯域を確保することは困難であるという問題があった。
また、前述した第3の再送信方法は、部分受信部のみを抽出して再送信するものであるが、再送信する帯域は1チャンネルあたり6MHzであるため、結局8チャンネルの場合48MHzの帯域が必要である点において前述の第1及び第2の再送信方法と同様の問題があった。また、再送信点付近にある固定受信の特性を劣化させるおそれがあるという問題もあった。
また、前述した第4の再送信方法は、複数個のセグメントを連結して再送信するものであるが、周波数領域での処理を必要とするためフーリエ変換及び逆フーリエ変換を行うことになり、信号を受信してから再送信するまでの遅延時間が大きくなると共に、回路規模も大きくなるという問題があった。
そこで、本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、地上デジタル放送の再送信装置において、無駄な周波数割り当てをすることなく、遅延時間が短くかつ小型化を実現可能な、携帯・移動体向け放送の再送信装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による地上デジタル放送の再送信装置は、地上デジタル放送波の部分受信部のみをフィルタで抽出し、時間領域におけるデジタル処理だけで、複数の地上デジタル放送波の部分受信部を隣接する各セグメントに連結して1つの地上デジタル放送波として再送信する。これにより、フーリエ変換や逆フーリエ変換を行うことなく、少ない帯域幅で再送信することができる。
すなわち、本発明による地上デジタル放送の再送信装置は、複数のセグメントにより構成される地上デジタル放送を複数波受信し、これらの地上デジタル放送波から一つのセグメントをそれぞれ抜き出し、この抜き出したセグメントを連結して地上デジタル放送波として再送信する地上デジタル放送の再送信装置において、複数のチューナー部、前記チューナー部にそれぞれ対応した複数のデジタル処理部、加算部、及び再送信部を備え、前記チューナー部は、前記受信した地上デジタル放送の複数波のうちの一つの放送波を選択し、この放送波のRF帯の信号をIF帯の信号に変換する受信変換手段と、前記受信変換手段により変換されたIF信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、等価ベースバンド信号を出力する直交復調手段とを有し、前記デジタル処理部は、前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するための位置に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、前記加算部は、前記複数のデジタル処理部のセグメント配置手段により周波数変換されたそれぞれの1つのセグメントの等価ベースバンド信号を加算合成する手段を有し、前記再送信部は、前記加算部により加算合成された等価ベースバンド信号に直交変調を施し、デジタルIF信号を出力する直交変調手段と、前記直交変調手段により出力されたデジタルIF信号をアナログIF信号に変換するDA変換手段と、前記DA変換手段により変換されたアナログIF信号を、地上デジタル放送波として再送信するためのRF帯の信号に変換し、該変換した信号を増幅する送信変換手段とを有する、地上デジタル放送の再送信装置において、
さらに、前記複数のデジタル処理部における等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
前記デジタル処理部は、
前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
前記遅延時間調整部は、
前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のタイミングに合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有する。
上記とは別に、当該地上デジタル放送の再送信装置において、
さらに、前記複数のデジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
前記デジタル処理部は、
前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
前記周波数誤差補正手段により補正された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するFFT手段と、
前記FFT手段により変換された周波数領域の信号について、SPパターンを検出するSPパターン検出手段と、
前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
前記遅延時間調整部は、
前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングと、前記複数のデジタル処理部のSPパターン検出手段によりそれぞれ検出されたSPパターンとを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のシンボルタイミング及びSPパターンを合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有することを特徴とする。
上記とは別に、当該地上デジタル放送の再送信装置において、
さらに、前記複数のデジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
前記デジタル処理部は、
前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
前記周波数誤差補正手段により補正された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、この時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するFFT手段と、
前記FFT手段により変換された周波数領域の信号についてのTMCC信号を用いて、フレーム同期のためのフレームタイミングを検出するフレーム同期検出手段と、
前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
前記遅延時間調整部は、
前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングと、前記複数のデジタル処理部のフレーム同期検出手段によりそれぞれ検出されたフレームタイミングとを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のフレームタイミングを合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、地上デジタル放送の再送信装置において、無駄な周波数割り当てをすることなく、遅延時間が短くかつ小型化を実現可能な再送信装置を実現することができる。
本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例1)を示すブロック図である。 ISDB−T方式のセグメントの構成と番号を示す図である。 受信チャンネルと送信チャンネルの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例2)を示すブロック図である。 図4のGI付け換え回路の処理を説明する図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例3)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例4)を示すブロック図である。 SPの配列を示すパターン図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例5)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例6)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例7)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例8)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例9)を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例10)を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態は、地上デジタルテレビジョン放送を受信し、再送信する再送信装置を例にして説明する。
図2は、ISDB−T方式のセグメントの構成と番号を示す図である。ISDB−T方式では、OFDM信号を構成する5600本余りのサブキャリアを13のグループに分割し、その1つ1つをセグメントと称している。セグメントは0〜12のセグメント番号で区別されており、セグメント番号0のセグメントは部分受信部のセグメントであり、携帯・移動体向け放送用のデータが割り付けられている。この13セグメントは1チャンネルに相当し、帯域幅は6MHzである。放送事業者には、13セグメントから構成される帯域幅6MHzの1チャンネルが割り当てられ、各放送事業者は、それぞれ割り当てられたこの1チャンネルの中でISDB−T方式のOFDM信号を放送する。
図3は、地上デジタル放送の再送信装置において、受信チャンネル及び送信チャンネルの構成例として、8チャンネルの各ワンセグ部分を連結する例を示す図である。図3に示すように、複数の放送事業者には、8つのチャンネル(UHF13,14,15,16,17,18,19,20ch)のうちのいずれか1チャンネルがそれぞれ割り当てられているものとする。地上デジタル放送の再送信装置は、これらの複数の地上デジタル放送波を受信し、それぞれの地上デジタル放送波からセグメント番号0の部分受信部を抜き出し、それぞれの部分受信部を連結し、連結した信号を再送信信号として、空いているRF信号例えばUHF53chで送信する装置である。
以下、地上デジタル放送の再送信装置について、実施例1〜10により具体的に説明する。実施例1による地上デジタル放送の再送信装置は、地上デジタルテレビジョン放送をチャンネルの系統毎にフーリエ変換することなく受信処理し、抽出した各部分受信部を連結して再送信するものである。実施例2による地上デジタル放送の再送信装置は、実施例1のように系統毎にフーリエ変換することなく受信処理するものであるが、抽出した各部分受信部に対しGI(Guard Interval)の付け換えを行って再送信するものである。実施例3による地上デジタル放送の再送信装置は、抽出した各部分受信部に対しそれぞれのシンボルタイミングを合わせて再送信するものである。実施例4による地上デジタル放送の再送信装置は、抽出した各部分受信部に対しそれぞれのシンボルタイミング及びSP(Scattered Pilot)パターンを合わせて再送信するものである。実施例5による地上デジタル放送の再送信装置は、抽出した各部分受信部に対しそれぞれのフレームタイミングを合わせて再送信するものである。実施例6〜10による地上デジタル放送の再送信装置は、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS(Transport Stream)信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信するものであり、それぞれ実施例1〜5の手法を用いるものである。
まず、実施例1について説明する。図1は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例1)を示すブロック図である。この再送信装置1は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200(200−1,200−2,・・・,200−N)、N個のデジタル処理部311(311−1,311−2,・・・,311−N)、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。尚、チューナー部200及びデジタル処理部311はN系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、チューナー部200は、受信変換回路201、AD変換回路202及び直交復調回路203から構成され、デジタル処理部311は、LPF(Low Pass Filter)回路301及びセグメント配置回路302から構成され、再送信部500は、直交変調回路501、DA変換回路502及び送信変換回路503から構成される。尚、N≦13である(以下同じ)。
受信アンテナ部100により受信した地上デジタル放送は、分配器(図示せず)により地上デジタル放送波数分(N波分)に分配される。チューナー部200が分配された地上デジタル放送であるRF信号を入力すると、チューナー部200の受信変換回路201は、入力したRF信号を、一度中間周波数(例えば、家庭用受信機で使用している57MHz)に変換し、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを通過させた後、低周波数(例えば、FFT(Fast Fourier Transform)周波数の半分である4MHz)に再度周波数を変換する。これにより、各系統毎に予め設定されたチャンネルのみが選択される。
AD変換回路202は、受信変換回路201により周波数変換された信号を入力し、サンプリング周波数(例えば、FFT周波数の2倍である16MHz)でデジタル信号にA/D変換する。直交復調回路203は、AD変換回路202によりA/D変換されたデジタル信号を入力し、直交復調して等価ベースバンド信号に変換する。
デジタル処理部311のLPF回路301は、直交復調回路203により変換された等価ベースバンド信号を入力し、フィルタ処理によってワンセグ部分(部分受信部)の信号のみを抜き出す。セグメント配置回路302は、LPF回路301により抜き出されたワンセグ部分の信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
加算回路400は、N系統のデジタル処理部311によりデジタル処理されたワンセグ部分の等価ベースバンド信号を入力し、これらの等価ベースバンド信号を加算合成する。
再送信部500の直交変調回路501は、加算回路400により加算合成された等価ベースバンド信号を入力し、直交変調して変換する。DA変換回路502は、直交変調回路501により変換されたデジタル信号を入力し、AD変換回路202と同じサンプリング周波数(例えば、4MHzの4倍である16MHz)を使って、入力したデジタル信号をD/A変換して低周波数(例えば4MHz)の信号を生成する。送信変換回路503は、DA変換回路502によりD/A変換された低周波数の信号を入力し、一度中間周波数(例えば、IF信号の周波数37.15MHz)に周波数変換した後、再送信するためのRF信号に再度周波数変換し、所望の送信電力に増幅する。このように送信変換回路503により周波数変換され増幅されたRF信号は、送信アンテナ部600を介して再送信される。
以上のように、実施例1による地上デジタル放送の再送信装置1によれば、地上デジタル放送の携帯・移動体向けサービス放送である部分受信部のみをフィルタで抽出し、フーリエ変換及び逆フーリエ変換することなく、時間領域におけるデジタル処理だけで、複数の地上デジタル放送波の部分受信部を隣接する各セグメントに連結して1つのRF信号として再送信するようにした。これにより、屋外のビル陰、ビル内、地下街等の受信装置に向けて、無駄な周波数を割り当てることなく少ない帯域幅(1チャンネル=6MHz)で再送信することができる。また、再送信される本線系のデータに対してフーリエ変換及び逆フーリエ変換する必要がなく、これらの回路が不要であるから、遅延時間が短く、かつ簡易な小型化を実現することができる。
次に、実施例2について説明する。この実施例2は、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止すると共に、LPF回路301のフィルタ処理により生じる信号の歪みを除去するものである。
図4は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例2)を示すブロック図である。この再送信装置2は、受信アンテナ部100(図示せず)、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部312、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600(図示せず)から構成される。尚、デジタル処理部312はN系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、デジタル処理部312は、LPF回路301、周波数誤差補正回路303、シンボル同期検出回路304、GI付け換え回路305及びセグメント配置回路302から構成される。図1に示した実施例1の再送信装置1とこの再送信装置2とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置2のデジタル処理部312は、再送信装置1のデジタル処理部311の構成に加えて、周波数誤差補正回路303、シンボル同期検出回路304及びGI付け換え回路305を備えている点で相違する。以下、図4において、図1と共通する部分には図1と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
デジタル処理部312がチューナー部200により選択されたチャンネルの等価ベースバンド信号を入力すると、LPF回路301は、フィルタ処理によってワンセグ部分(部分受信部)の信号のみを抜き出す。LPF回路301の出力は2分配され、一方が周波数誤差補正回路303に入力され、他方がシンボル同期検出回路304に入力される。
シンボル同期検出回路304は、LPF回路301により抜き出されたワンセグ部分の信号を入力し、ワンセグ部分の信号の周波数誤差量及びシンボルの先頭位置を検出し、周波数誤差量を周波数誤差補正回路303に出力し、シンボルの先頭位置情報をGI付け換え回路305に出力する。
シンボル同期を検出する一例を以下に示す。一般に、OFDMシンボルは、ガード期間及び有効シンボル期間で構成され、ガード期間の信号が有効シンボルの後ろの一部から巡回的に複写されている。シンボル同期検出回路304は、この構成を利用してガード相関を求め、周波数誤差量及びシンボルの先頭位置を検出する。具体的には、入力した信号(ガード期間及び有効シンボル期間から構成される信号)と、この入力信号を有効シンボル期間だけ遅延させた信号とについて、これらの信号を乗算してガード期間幅の移動平均を求めることにより両信号のガード相関を求める。そして、求めたガード相関の値がピークとなる箇所をシンボルの境界(すなわちシンボルの先頭位置)として検出する。また、入力した信号(等価ベースバンド信号)のI軸データと有効シンボル期間だけ遅延させたI軸データとの相関(Sii)、及び、入力した信号のI軸データと有効シンボル期間だけ遅延させたQ軸データとの相関(Siq)をそれぞれ求め、これらの相関値に基づいて周波数誤差量を検出する。尚、シンボルの先頭位置及び周波数誤差量の検出手法の詳細については、“関隆史他、「OFDMにおけるガード期間を利用した新しい周波数同期方式の検討」、テレビジョン学会技術報告、1995年8月24日”を参照されたい。
周波数誤差補正回路303は、LPF回路301からワンセグ部分の信号を入力し、シンボル同期検出回路304から周波数誤差量を入力し、入力したワンセグ部分の信号における周波数誤差を、入力した周波数誤差量を用いて補正する。受信変換回路201では、周波数変換を行う際に用いるローカル周波数にジッタが含まれることから、周波数成分に誤差が生じてしまい、加算回路400では各チャンネルのワンセグ部分の信号を合成する際にキャリア間干渉を引き起こしてしまう可能性がある。この周波数誤差補正回路303により、周波数変換の際の周波数成分誤差に起因したキャリア間干渉を防止することができる。
GI付け換え回路305は、周波数誤差補正回路303から補正されたワンセグ部分の信号を入力し、シンボル同期検出回路304からシンボル先頭位置情報を入力し、入力したワンセグ部分の信号に対し、入力したシンボル先頭位置情報を基準にして1シンボル長の信号を抽出してGIの付け換えを行う。
図5は、GI付け換え回路305の処理を説明する図である。GI付け換え回路305は、ガード期間及び有効シンボル期間で構成されたOFDMシンボルのうちのガード期間の信号が有効シンボルの後部に複写されていることを利用して、入力したワンセグ部分の信号に対し、1シンボル長の信号における先頭部分の歪みを以下の処理により除去する。まず、GI付け換え回路305は、入力したシンボル先頭位置情報に基づいてシンボル先頭位置を特定し(1)、そこからGI/2の位置を始点として、有効シンボル長の信号を抽出する(2)。そして、抽出した有効シンボル長の信号の先頭からGI/2の位置までの間の信号を後部に配列して並び替え(3)、予め設定されたGI比に応じて、並び替えた信号の後部を先頭にGIとして付加する(4)。このようにして、新たな1シンボル長の信号を得る。LPF回路301では、フィルタ処理により1シンボル長の先頭及び後ろの箇所に歪みが生じる可能性がある。このGI付け換え回路305により、フィルタ処理に起因した信号の歪みを除去することができる。
図4に戻って、セグメント配置回路302は、GI付け換え回路305によりGIが付け替えられたワンセグ部分の信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
以上のように、実施例2による地上デジタル放送の再送信装置2によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、周波数誤差補正回路303によって、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止することができる。また、GI付け換え回路305によって、LPF回路301のフィルタ処理により生じる信号の1シンボル長の先頭及び後ろの箇所の歪みを除去することができる。この結果、再送信装置2からの再送信信号を受信する受信装置において、シンボル同期の精度が向上し、周波数誤差補正量が正確になり、再送信装置2内の劣化を低減することができる。
次に、実施例3について説明する。この実施例3は、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止すると共に、各系統のワンセグ部分の信号に対しシンボルタイミングを合わせて再送信するものである。
図6は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例3)を示すブロック図である。この再送信装置3は、受信アンテナ部100(図示せず)、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部313、遅延時間調整回路307−3、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600(図示せず)から構成される。尚、デジタル処理部313はN系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、デジタル処理部313は、LPF回路301、周波数誤差補正回路303、シンボル同期検出回路304、デジタル遅延回路306及びセグメント配置回路302から構成される。図4に示した実施例2の再送信装置2とこの再送信装置3とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置3のデジタル処理部313は、再送信装置2のデジタル処理部312とは異なる構成になっており、再送信装置3は、さらに遅延時間調整回路307−3を備えている点で相違する。以下、図6において、図4と共通する部分には図4と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
シンボル同期検出回路304は、LPF回路301により抜き出されたワンセグ部分の信号を入力し、ガード相関によりワンセグ部分の信号の周波数誤差量及びシンボルの先頭位置を検出し、周波数誤差量を周波数誤差補正回路303に出力し、シンボルの先頭位置情報を遅延時間調整回路307−3に出力する。
遅延時間調整回路307−3は、各系統のデジタル処理部313−1〜Nのシンボル同期検出回路304からシンボルの先頭位置情報をそれぞれ入力し、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして、各系統の等価ベースバンド信号のシンボル先頭タイミングが一致するように、各系統の遅延時間を算出する。
各系統のデジタル遅延回路306は、周波数誤差補正回路303により周波数誤差補正されたワンセグ部分の信号を入力し、遅延時間調整回路307−3により算出された遅延時間を入力し、周波数誤差補正された信号を遅延時間分だけ遅延させる。チューナー部200によるチューナー処理及びデジタル処理部313によるデジタル処理は、系統毎に行われるため、各系統のシンボルタイミングにずれが生じる可能性がある。このデジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−3により、各系統のワンセグ部分の信号のシンボルタイミングを合わせることができる。
セグメント配置回路302は、デジタル遅延回路306により遅延処理されたワンセグ部分の信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
以上のように、実施例3による地上デジタル放送の再送信装置3によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、周波数誤差補正回路303によって、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止することができる。
さらに、デジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−3によって、各系統のワンセグ部分の信号のシンボルタイミングを合わせることができる。これにより、各等価ベースバンド信号のシンボル先頭位置を揃えることができるため、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、全13セグメントのシンボル同期のタイミングを揃えて再送信することが可能となる。この結果、再送信装置3からの再送信信号を受信する受信装置において、シンボル同期の精度が向上し、周波数誤差補正量が正確になる。
次に、実施例4について説明する。この実施例4は、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止すると共に、各系統のワンセグ部分の信号のシンボル先頭位置及びSPパターンが一致するように、シンボルタイミングを合わせて再送信するものである。
図7は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例4)を示すブロック図である。この再送信装置4は、受信アンテナ部100(図示せず)、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部314、遅延時間調整回路307−4、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600(図示せず)から構成される。尚、デジタル処理部314はN系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、デジタル処理部314は、LPF回路301、周波数誤差補正回路303、シンボル同期検出回路304、FFT回路308、SPパターン検出回路309、デジタル遅延回路306及びセグメント配置回路302から構成される。図6に示した実施例3の再送信装置3とこの再送信装置4とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置4のデジタル処理部314は、再送信装置3のデジタル処理部313の構成に加えて、FFT回路308及びSPパターン検出回路309を備えている点、及び、再送信装置3の遅延時間調整回路307−3とは異なる構成の遅延時間調整回路307−4を備えている点で相違する。以下、図7において、図6と共通する部分には図6と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
シンボル同期検出回路304は、LPF回路301により抜き出されたワンセグ部分の信号を入力し、ガード相関によりワンセグ部分の信号の周波数誤差量及びシンボルの先頭位置を検出し、周波数誤差量を周波数誤差補正回路303に出力し、シンボルの先頭位置情報を遅延時間調整回路307−4に出力する。また、ワンセグ部分の信号について有効シンボル期間の開始を示すタイミング信号を生成し、FFT回路308に出力する。
周波数誤差補正回路303は、LPF回路301からワンセグ部分の信号を入力し、シンボル同期検出回路304から周波数誤差量を入力し、ワンセグ部分の信号における周波数誤差を周波数誤差量を用いて補正し、周波数誤差補正したワンセグ部分の信号をデジタル遅延回路306及びFFT回路308に出力する。
FFT回路308は、周波数誤差補正回路303から周波数誤差補正されたワンセグ部分の信号を入力し、シンボル同期検出回路304から有効シンボルのタイミング信号を入力し、フーリエ変換により、時間領域のワンセグ部分における有効シンボルの信号を周波数領域の信号に変換する。
SPパターン検出回路309は、FFT回路308から周波数領域のワンセグ部分の信号を入力し、ISDB−T方式のSPの配置パターン(全4パターン)のうちのどのパターンであるかを検出する。
図8は、SPの配列を示すパターン図である。図8に示すように、ISDB−T方式のSPパターンにはSPパターン1〜4の4つが存在する。SPパターン検出回路309は、入力した周波数領域のワンセグ部分の信号に対し、4つのSPパターン1〜4のうちのいずれかのパターンを検出する。
遅延時間調整回路307−4は、各系統のデジタル処理部314−1〜Nのシンボル同期検出回路304からシンボルの先頭位置情報をそれぞれ入力し、SPパターン検出回路309からSPパターン情報をそれぞれ入力し、全ての等価ベ―スバンド信号のシンボル先頭位置及びSPパターンが一致するように、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして各系統の遅延時間を算出する。
各系統のデジタル遅延回路306は、周波数誤差補正回路303により周波数誤差補正されたワンセグ部分の信号を入力し、遅延時間調整回路307−4により算出された遅延時間を入力し、周波数誤差補正された信号を遅延時間分だけ遅延させる。チューナー部200によるチューナー処理及びデジタル処理部314によるデジタル処理は、系統毎に行われるため、各系統のシンボルタイミングにずれが生じる可能性がある。このデジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−4により、各系統のワンセグ部分の信号のシンボルタイミングを、シンボルの先頭位置及びSPパターンが一致するように合わせることができる。
セグメント配置回路302は、デジタル遅延回路306により遅延処理されたワンセグ部分の信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
以上のように、実施例4による地上デジタル放送の再送信装置4によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、周波数誤差補正回路303によって、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止することができる。
さらに、デジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−4によって、各系統のワンセグ部分の信号のシンボルタイミング及びSPパターンを合わせることができる。これにより、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、全13セグメントのシンボル同期のタイミングを揃えると共にSPパターンを揃えて再送信することが可能となる。この結果、再送信装置4からの再送信信号を受信する受信装置において、シンボル同期の精度が向上し、周波数誤差補正量が正確になり、かつ、等化処理を行う際に隣のセグメントのSPを使用することが可能となる。
次に、実施例5について説明する。この実施例5は、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止すると共に、各系統のワンセグ部分の信号に対しフレームの先頭位置を合わせて再送信するものである。
図9は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例5)を示すブロック図である。この再送信装置5は、受信アンテナ部100(図示せず)、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部315、遅延時間調整回路307−5、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600(図示せず)から構成される。尚、デジタル処理部315はN系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、デジタル処理部315は、LPF回路301、周波数誤差補正回路303、シンボル同期検出回路304、FFT回路308、フレーム同期検出回路310、デジタル遅延回路306及びセグメント配置回路302から構成される。図7に示した実施例4の再送信装置4とこの再送信装置5とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置5のデジタル処理部315は、再送信装置4のデジタル処理部314におけるSPパターン検出回路309の代わりにフレーム同期検出回路310を備えている点、及び、再送信装置5は、再送信装置4の遅延時間調整回路307−4とは異なる構成の遅延時間調整回路307−5を備えている点で相違する。以下、図9において、図7と共通する部分には図7と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
フレーム同期検出回路310は、FFT回路308から周波数領域のワンセグ部分の信号を入力し、このISDB−T方式の信号に含まれるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号からフレーム先頭位置を検出し、復調する。そして、検出したフレーム先頭位置情報を遅延時間調整回路307−5に出力する。ここで、ISDB−T方式のTMCC信号にはフレーム情報が付加されているため、TMCC信号を監視することにより、フレーム先頭位置を検出することができる。
遅延時間調整回路307−5は、各系統のデジタル処理部315−1〜Nのシンボル同期検出回路304からシンボル先頭位置情報をそれぞれ入力し、フレーム同期検出回路310からフレーム先頭位置情報をそれぞれ入力し、全ての等価ベースバンド信号のシンボル先頭位置及びフレーム先頭位置が一致するように、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして各系統の遅延時間を算出する。
各系統のデジタル遅延回路306は、周波数誤差補正回路303により周波数誤差補正されたワンセグ部分の信号を入力し、遅延時間調整回路307−5により算出された遅延時間を入力し、周波数誤差補正された信号を遅延時間分だけ遅延させる。チューナー部200によるチューナー処理及びデジタル処理部315によるデジタル処理は、系統毎に行われるため、各系統のフレームタイミングにずれが生じる可能性がある。このデジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−5により、各系統のワンセグ部分の信号のシンボルタイミングを、フレーム先頭位置が一致するように合わせることができる。この場合、フレーム先頭位置が一致すると、シンボル先頭位置及びSPパターンも一致する。
セグメント配置回路302は、デジタル遅延回路306により遅延処理されたワンセグ部分の信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
以上のように、実施例5による地上デジタル放送の再送信装置5によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、周波数誤差補正回路303によって、受信変換回路201が周波数変換を行う際にローカル周波数に含まれるジッタに起因した周波数成分の誤差をなくし、加算回路400でのキャリア間干渉を防止することができる。
さらに、デジタル遅延回路306及び遅延時間調整回路307−5によって、各系統のワンセグ部分の信号のフレーム先頭位置を合わせることができる。これにより、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、全13セグメントのフレーム同期のタイミングを揃えると共に、シンボル同期のタイミング及びSPパターンも揃えて再送信することが可能となる。この結果、再送信装置5からの再送信信号を受信する受信装置において、シンボル同期の精度が向上し、周波数誤差補正量が正確になり、かつ、等化処理を行う際に隣のセグメントのSPを使用することが可能となる。
次に、実施例6について説明する。この実施例6は、実施例1の手法を用いて、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信するものである。すなわち、受信するN波の地上デジタル放送におけるN個の部分受信部の信号とM個の独自TS信号とを、1つのチャンネル内(帯域6MHz)に連結して送信するものである。尚、N+M≦13である(以下同じ)。
図10は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例6)を示すブロック図である。この再送信装置6は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部311、M個の変調部721、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。尚、変調部721はM系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、変調部721は、OFDM変調回路701、OFDMフレーム化処理回路702、逆フーリエ変換回路703、GI付加回路704及びセグメント配置回路705から構成される。図1に示した実施例1の再送信装置1とこの再送信装置6とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部311、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置6は、再送信装置1の構成に加えてさらにM個の変調部721を備えている点で相違する。以下、図10において、図1と共通する部分には図1と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。
変調部721に自治放送、コミュニティー放送、コマーシャル、自主制作等の独自TS(例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)− TS)信号を入力すると、変調部721のOFDM変調回路701は、入力した独自TS信号に誤り訂正符号を付加し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調、64QAM変調等のレートや目的に合わせたキャリア変調を行い、各種インターリーブ処理を施す。
OFDMフレーム化処理回路702は、OFDM変調回路701により変調された信号を入力し、地上デジタル放送の部分受信部と同じ配置にパイロットキャリア、AC(Auxiliary Channel)及びTMCCを付加してOFDMフレーム化処理を行う。
逆フーリエ変換回路703は、OFDMフレーム化処理回路702によりOFDMフレーム化処理された信号を入力し、その信号の1シンボル分のキャリアデータを時間領域の信号に逆フーリエ変換する。GI付加回路704は、逆フーリエ変換回路703により逆フーリエ変換された時間領域の信号を入力し、予め設定されたGI比に応じてGIの付加を行う。セグメント配置回路705は、GI付加回路704によりGIが付加された信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。このセグメント配置回路705は、機能的にセグメント配置回路302と同一である。
加算回路400は、N系統のデジタル処理部311によりデジタル処理されたワンセグ部分の等価ベースバンド信号を入力し、M系統の変調部721により変調が施された独自TS信号の等価ベースバンド信号を入力し、これらの等価ベースバンド信号を加算合成する。
以上のように、実施例6による地上デジタル放送の再送信装置6によれば、実施例1と同様の効果を得ることができると共に、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信することができる。
次に、実施例7について説明する。この実施例7は、実施例2の手法を用いて、受信するN波の地上デジタル放送におけるN個の部分受信部の信号とM個の独自TS信号とを、1つのチャンネル内に連結して送信するものである。
図11は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例7)を示すブロック図である。この再送信装置7は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部312、M個の変調部721、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。図2に示した実施例2の再送信装置2とこの再送信装置7とを比較すると、再送信装置7が、再送信装置2の構成に加えてさらに変調部721を備えている点で相違する。また、図10に示した実施例6の再送信装置6とこの再送信装置7とを比較すると、再送信装置7が、再送信装置6のデジタル処理部311とは異なる構成のデジタル処理部312を備えている点で相違する。
受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部312、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600は、実施例2における再送信装置2のものと同一であるので、説明を省略する。また、変調部721は、実施例6における再送信装置6のものと同一であるので、説明を省略する。
以上のように、実施例7による地上デジタル放送の再送信装置7によれば、実施例2と同様の効果を得ることができると共に、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信することができる。
次に、実施例8について説明する。この実施例8は、実施例3の手法を用いて、受信するN波の地上デジタル放送におけるN個の部分受信部の信号とM個の独自TS信号とを、1つのチャンネル内に連結して送信するものであり、特に、各系統の部分受信部の信号及び独自TS信号におけるシンボルタイミングを合わせて送信するものである。
図12は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例8)を示すブロック図である。この再送信装置8は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部313、M個の変調部723、遅延時間調整回路307−8、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。尚、変調部723はM系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。また、変調部723は、OFDM変調回路701、OFDMフレーム化処理回路702、逆フーリエ変換回路703、GI付加回路704、デジタル遅延回路706及びセグメント配置回路705から構成される。図3に示した実施例3の再送信装置3とこの再送信装置8とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部313、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置8は、M個の変調部723を備えている点、及び再送信装置3の遅延時間調整回路307−3とは異なる構成の遅延時間調整回路307−8を備えている点で相違する。以下、図12において、図3と共通する部分には図3と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。また、変調部723のOFDM変調回路701、OFDMフレーム化処理回路702及び逆フーリエ変換回路703は、図10に示した再送信装置6の変調部721のものと同一であるので、その詳しい説明は省略する。
変調部723のGI付加回路704は、逆フーリエ変換回路703により逆フーリエ変換された時間領域の信号を入力し、予め設定されたGI比に応じてGIの付加を行う。また、シンボルの先頭位置情報を遅延時間調整回路307−8に出力する。
遅延時間調整回路307−8は、各系統のデジタル処理部313−1〜Nのシンボル同期検出回路304からシンボルの先頭位置情報をそれぞれ入力し、各系統の変調部723−1〜MのGI付加回路704からシンボルの先頭位置情報をそれぞれ入力し、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして、各系統の等価ベースバンド信号のシンボル先頭タイミングが一致するように、各系統の遅延時間を算出する。
変調部723における各系統のデジタル遅延回路706は、GI付加回路704によりGIが付加された時間領域の信号を入力し、遅延時間調整回路307−8により算出された遅延時間を入力し、遅延時間分だけ遅延させる。
セグメント配置回路705は、デジタル遅延回路706により遅延させた信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
加算回路400は、N系統のデジタル処理部313によりデジタル処理されたワンセグ部分の等価ベースバンド信号を入力し、M系統の変調部723により変調が施された独自TS信号の等価ベースバンド信号を入力し、これらの等価ベースバンド信号を加算合成する。
以上のように、実施例8による地上デジタル放送の再送信装置8によれば、実施例3と同様の効果を得ることができると共に、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信することができる。
また、各系統のワンセグ部分の信号及び独自TS信号のシンボルタイミングを合わせることができる。これにより、各等価ベースバンド信号のシンボル先頭位置を揃えることができるため、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、シンボル同期のタイミングを揃えて送信することが可能となる。
次に、実施例9について説明する。この実施例9は、実施例4の手法を用いて、受信するN波の地上デジタル放送におけるN個の部分受信部の信号とM個の独自TS信号とを、1つのチャンネル内に連結して送信するものであり、特に、各系統の部分受信部の信号及び独自TS信号におけるシンボルタイミング及びSPパターンを合わせて送信するものである。
図13は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例9)を示すブロック図である。この再送信装置9は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部314、M個の変調部723、遅延時間調整回路307−9、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。尚、変調部723はM系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。図4に示した実施例4の再送信装置4とこの再送信装置9とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部314、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置9は、M個の変調部723を備えている点、及び再送信装置4の遅延時間調整回路307−4とは異なる構成の遅延時間調整回路307−9を備えている点で相違する。また、図12に示した実施例8の再送信装置8とこの再送信装置9とを比較すると、再送信装置9は、再送信装置8のデジタル処理部313及び遅延時間調整回路307−8とは異なる構成のデジタル処理部314及び遅延時間調整回路307−9を備えている点で相違する。以下、図13において、図4と共通する部分には図4と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。また、変調部723のOFDM変調回路701、OFDMフレーム化処理回路702及び逆フーリエ変換回路703は、図12に示した再送信装置8の変調部723のものと同一であるので、その詳しい説明は省略する。
変調部723のGI付加回路704は、逆フーリエ変換回路703により逆フーリエ変換された時間領域の信号を入力し、予め設定されたGI比に応じてGIの付加を行う。また、シンボルの先頭位置情報及びSPパターン情報を遅延時間調整回路307−9に出力する。
遅延時間調整回路307−9は、各系統のデジタル処理部313−1〜Nからシンボルの先頭位置情報及びSPパターン情報をそれぞれ入力し、各系統の変調部723−1〜MのGI付加回路704からシンボルの先頭位置情報及びSPパターン情報をそれぞれ入力し、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして、各系統の等価ベースバンド信号のシンボル先頭タイミング及びSPパターンが一致するように、各系統の遅延時間を算出する。
変調部723における各系統のデジタル遅延回路706は、GI付加回路704によりGIが付加された時間領域の信号を入力し、遅延時間調整回路307−9により算出された遅延時間を入力し、遅延時間分だけ遅延させる。
セグメント配置回路705は、デジタル遅延回路706により遅延させた信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
加算回路400は、N系統のデジタル処理部314によりデジタル処理されたワンセグ部分の等価ベースバンド信号を入力し、M系統の変調部723により変調が施された独自TS信号の等価ベースバンド信号を入力し、これらの等価ベースバンド信号を加算合成する。
以上のように、実施例9による地上デジタル放送の再送信装置9によれば、実施例4と同様の効果を得ることができると共に、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信することができる。
また、各系統のワンセグ部分の信号及び独自TS信号のシンボルタイミング及びSPパターンを合わせることができる。これにより、各等価ベースバンド信号のシンボル先頭位置及びSPパターンを揃えることができるため、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、シンボル同期のタイミングを揃えると共にSPパターンを揃えて送信することが可能となる。
次に、実施例10について説明する。この実施例10は、実施例5の手法を用いて、受信するN波の地上デジタル放送におけるN個の部分受信部の信号とM個の独自TS信号とを、1つのチャンネル内に連結して送信するものであり、特に、各系統の部分受信部の信号及び独自TS信号におけるフレーム先頭位置を合わせて送信するものである。
図14は、本発明の実施の形態による地上デジタル放送の再送信装置の構成(実施例10)を示すブロック図である。この再送信装置10は、受信アンテナ部100、N個のチューナー部200、N個のデジタル処理部315、M個の変調部723、遅延時間調整回路307−10、加算回路400、再送信部500、及び送信アンテナ部600から構成される。尚、変調部723はM系統により構成され、それぞれの系統は同じ回路で構成されるので、以下、1系統のみについて説明する。図5に示した実施例5の再送信装置5とこの再送信装置10とを比較すると、両装置共に、受信アンテナ部100、チューナー部200、デジタル処理部315、加算回路400、再送信部500及び送信アンテナ部600を備えている点で同一であるが、再送信装置9は、M個の変調部723を備えている点、及び再送信装置5の遅延時間調整回路307−5とは異なる構成の遅延時間調整回路307−10を備えている点で相違する。また、図13に示した実施例9の再送信装置9とこの再送信装置10とを比較すると、再送信装置10は、再送信装置9のデジタル処理部314及び遅延時間調整回路307−9とは異なる構成のデジタル処理部315及び遅延時間調整回路307−10を備えている点で相違する。以下、図14において、図5と共通する部分には図5と同一の符号を付し、その詳しい説明は省略する。また、変調部723のOFDM変調回路701、OFDMフレーム化処理回路702及び逆フーリエ変換回路703は、図13に示した再送信装置9の変調部723のものと同一であるので、その詳しい説明は省略する。
変調部723のGI付加回路704は、逆フーリエ変換回路703により逆フーリエ変換された時間領域の信号を入力し、予め設定されたGI比に応じてGIの付加を行う。また、フレームの先頭位置情報を遅延時間調整回路307−10に出力する。
遅延時間調整回路307−10は、各系統のデジタル処理部313−1〜Nからフレームの先頭位置情報をそれぞれ入力し、各系統の変調部723−1〜MのGI付加回路704からフレームの先頭位置情報をそれぞれ入力し、いずれかの等価ベースバンド信号の受信タイミングを基準にして、各系統の等価ベースバンド信号のフレーム先頭タイミングが一致するように、各系統の遅延時間を算出する。
変調部723における各系統のデジタル遅延回路706は、GI付加回路704によりGIが付加された時間領域の信号を入力し、遅延時間調整回路307−10により算出された遅延時間を入力し、遅延時間分だけ遅延させる。
セグメント配置回路705は、デジタル遅延回路706により遅延させた信号を入力し、1つの等価ベースバンド信号に連結する際に配置されるセグメントへの周波数変換を行う。
加算回路400は、N系統のデジタル処理部315によりデジタル処理されたワンセグ部分の等価ベースバンド信号を入力し、M系統の変調部723により変調が施された独自TS信号の等価ベースバンド信号を入力し、これらの等価ベースバンド信号を加算合成する。
以上のように、実施例10による地上デジタル放送の再送信装置10によれば、実施例5と同様の効果を得ることができると共に、地上デジタルテレビジョン放送とは別に独自に生成したTS信号を付加して、地上デジタルテレビジョン放送と共に送信することができる。
また、各系統のワンセグ部分の信号及び独自TS信号のフレーム先頭位置を合わせることができる。これにより、各等価ベースバンド信号のフレーム先頭位置を揃えることができるため、加算回路400において1つの等価ベースバンド信号として連結した際、フレーム同期のタイミングを揃えると共に、シンボル同期のタイミング及びSPパターンも揃えて再送信することが可能となる。
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、前記実施例では、受信アンテナ部100が1つのアンテナにより構成されているが、必ずしも1つである必要はなく、複数のアンテナにより構成されるようにしてもよい。この場合、各チューナー部200は、複数のアンテナのうちのいずれか一つのアンテナにより受信した地上デジタル放送を入力する。
また、前記実施例では、チューナー部200の受信変換回路201が、中間周波数による受信方式として、入力信号を中間周波数に変換しSAWフィルタを通過させた後、低周波数に再度周波数変換するようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、入力信号を0.5〜1.0MHz程度の低中間周波数信号に直接変換するLow−IF(低中間周波数)方式、入力信号を一度高い周波数(例えば2GHz)に変換してSAWフィルタを通過させた後、低い周波数(例えば1MHz)に変換するダブル・コンバージョン(二重変換)方式、入力信号を等価ベースバンド信号に直接変換するダイレクト・コンバージョン(直接変換)方式を用いるようにしてもよい。尚、中間周波数による受信方式の詳細については、“羽鳥光俊監修、「1セグ放送教科書」、株式会社インプレスR&D発行”を参照されたい。
また、上記実施例では、地上デジタル放送を対象としたが、地上デジタル音声放送についても適用することができる。
1〜10 再送信装置
100 受信アンテナ部
200 チューナー部
201 受信変換回路
202 AD変換回路
203 直交復調回路
301 LPF回路
302,705 セグメント配置回路
303 周波数誤差補正回路
304 シンボル同期検出回路
305 GI付け換え回路
306,706 デジタル遅延回路
307 遅延時間調整回路
308 FFT回路
309 SPパターン検出回路
310 フレーム同期検出回路
311〜315 デジタル処理部
400 加算回路
500 再送信部
501 直交変調回路
502 DA変換回路
503 送信変換回路
600 送信アンテナ部
701 OFDM変調回路
702 OFDMフレーム化処理回路
703 逆フーリエ変換回路
704 GI付加回路
721,723 変調部

Claims (4)

  1. 複数のセグメントにより構成される地上デジタル放送を複数波受信し、これらの地上デジタル放送波から一つのセグメントをそれぞれ抜き出し、この抜き出したセグメントを連結して地上デジタル放送波として再送信する地上デジタル放送の再送信装置であって、
    複数のチューナー部、前記チューナー部にそれぞれ対応した複数のデジタル処理部、加算部、及び再送信部を備え、
    前記チューナー部は、
    前記受信した地上デジタル放送の複数波のうちの一つの放送波を選択し、この放送波のRF帯の信号をIF帯の信号に変換する受信変換手段と、
    前記受信変換手段により変換されたIF信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、
    前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、等価ベースバンド信号を出力する直交復調手段とを有し、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記加算部は、
    前記複数のデジタル処理部のセグメント配置手段により周波数変換されたそれぞれの1つのセグメントの等価ベースバンド信号を加算合成する手段を有し、
    前記再送信部は、
    前記加算部により加算合成された等価ベースバンド信号に直交変調を施し、デジタルIF信号を出力する直交変調手段と、
    前記直交変調手段により出力されたデジタルIF信号をアナログIF信号に変換するDA変換手段と、
    前記DA変換手段により変換されたアナログIF信号を、地上デジタル放送波として再送信するためのRF帯の信号に変換し、該変換した信号を増幅する送信変換手段とを有する、地上デジタル放送の再送信装置において、
    さらに、前記複数のデジタル処理部における等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
    前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記遅延時間調整部は、
    前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のタイミングに合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有することを特徴とする再送信装置。
  2. 複数のセグメントにより構成される地上デジタル放送を複数波受信し、これらの地上デジタル放送波から一つのセグメントをそれぞれ抜き出し、この抜き出したセグメントを連結して地上デジタル放送波として再送信する地上デジタル放送の再送信装置であって、
    複数のチューナー部、前記チューナー部にそれぞれ対応した複数のデジタル処理部、加算部、及び再送信部を備え、
    前記チューナー部は、
    前記受信した地上デジタル放送の複数波のうちの一つの放送波を選択し、この放送波のRF帯の信号をIF帯の信号に変換する受信変換手段と、
    前記受信変換手段により変換されたIF信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、
    前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、等価ベースバンド信号を出力する直交復調手段とを有し、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記加算部は、
    前記複数のデジタル処理部のセグメント配置手段により周波数変換されたそれぞれの1つのセグメントの等価ベースバンド信号を加算合成する手段を有し、
    前記再送信部は、
    前記加算部により加算合成された等価ベースバンド信号に直交変調を施し、デジタルIF信号を出力する直交変調手段と、
    前記直交変調手段により出力されたデジタルIF信号をアナログIF信号に変換するDA変換手段と、
    前記DA変換手段により変換されたアナログIF信号を、地上デジタル放送波として再送信するためのRF帯の信号に変換し、該変換した信号を増幅する送信変換手段とを有する、地上デジタル放送の再送信装置において、
    さらに、前記複数のデジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
    前記周波数誤差補正手段により補正された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するFFT手段と、
    前記FFT手段により変換された周波数領域の信号について、SPパターンを検出するSPパターン検出手段と、
    前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記遅延時間調整部は、
    前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングと、前記複数のデジタル処理部のSPパターン検出手段によりそれぞれ検出されたSPパターンとを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のシンボルタイミング及びSPパターンを合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有することを特徴とする再送信装置。
  3. 複数のセグメントにより構成される地上デジタル放送を複数波受信し、これらの地上デジタル放送波から一つのセグメントをそれぞれ抜き出し、この抜き出したセグメントを連結して地上デジタル放送波として再送信する地上デジタル放送の再送信装置であって、
    複数のチューナー部、前記チューナー部にそれぞれ対応した複数のデジタル処理部、加算部、及び再送信部を備え、
    前記チューナー部は、
    前記受信した地上デジタル放送の複数波のうちの一つの放送波を選択し、この放送波のRF帯の信号をIF帯の信号に変換する受信変換手段と、
    前記受信変換手段により変換されたIF信号をデジタルIF信号に変換するAD変換手段と、
    前記AD変換手段により変換されたデジタルIF信号に直交復調を施し、等価ベースバンド信号を出力する直交復調手段とを有し、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記加算部は、
    前記複数のデジタル処理部のセグメント配置手段により周波数変換されたそれぞれの1つのセグメントの等価ベースバンド信号を加算合成する手段を有し、
    前記再送信部は、
    前記加算部により加算合成された等価ベースバンド信号に直交変調を施し、デジタルIF信号を出力する直交変調手段と、
    前記直交変調手段により出力されたデジタルIF信号をアナログIF信号に変換するDA変換手段と、
    前記DA変換手段により変換されたアナログIF信号を、地上デジタル放送波として再送信するためのRF帯の信号に変換し、該変換した信号を増幅する送信変換手段とを有する、地上デジタル放送の再送信装置において、
    さらに、前記複数のデジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号に対し、タイミングを合わせるための遅延時間を調整する遅延時間調整部を備え、
    前記デジタル処理部は、
    前記チューナー部の直交復調手段により出力された等価ベースバンド信号から一つのセグメントを抜き出すフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、シンボル同期のためのシンボルタイミング及び周波数誤差量を検出するシンボル同期検出手段と、
    前記フィルタ手段により抜き出された一つのセグメントの等価ベースバンド信号と、前記シンボル同期検出手段により検出された周波数誤差量とを用いて周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
    前記周波数誤差補正手段により補正された一つのセグメントの等価ベースバンド信号について、この時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するFFT手段と、
    前記FFT手段により変換された周波数領域の信号についてのTMCC信号を用いて、フレーム同期のためのフレームタイミングを検出するフレーム同期検出手段と、
    前記周波数誤差補正手段により補正された1セグメントの等価ベースバンド信号と、前記遅延時間調整部により調整された遅延時間とを用いて、前記1セグメントの等価ベースバンド信号を前記遅延時間だけ遅延させる遅延部と、
    前記遅延部により遅延した1セグメントの等価ベースバンド信号を、複数のセグメントを連結するように所定の帯域幅内に周波数変換するセグメント配置手段とを有し、
    前記遅延時間調整部は、
    前記複数のデジタル処理部のシンボル同期検出手段によりそれぞれ検出されたシンボルタイミングと、前記複数のデジタル処理部のフレーム同期検出手段によりそれぞれ検出されたフレームタイミングとを用いて、前記デジタル処理部におけるそれぞれの等価ベースバンド信号のフレームタイミングを合わせるように、それぞれの遅延時間を算出する手段を有することを特徴とする再送信装置。
  4. 請求項1からまでのいずれか一項に記載の再送信装置において、
    前記デジタル処理部のフィルタ手段により抜き出される一つのセグメントを、携帯・移動体向け放送の部分受信部のセグメントまたは地上デジタル音声放送のセグメントとすることを特徴とする再送信装置。
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