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JP4370595B2 - ゲル状組成物、芳香剤、皮膚外用剤及び化粧料 - Google Patents

ゲル状組成物、芳香剤、皮膚外用剤及び化粧料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明乃至半透明のゲル状組成物に関する。より詳細には、ジェランガムとアンモニウムイオンを放出する電解質とを組み合わせて配合した、透明度が高く、かつ離水の少ない安定な透明乃至半透明のゲル状組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚外用剤及び化粧料(以下これらを総称して「外用剤組成物」という)を評価する上での重要な要素として、使用感触と安定性とが挙げられる。ジェランガムは、その独特の使用感触と電解質添加条件下にも増粘作用を示すという利点から、外用組成物に適用する試みがなされている。近年ではナトリウムやカルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の陽イオンを添加してジェランガムをゲル化させたゲルを粉砕して微小ゲルを調製し、増粘外用組成物に適用する検討が成されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、ジェランガムにアルカリ金属又はアルカリ土類金属の陽イオンを添加して形成されるゲルは、安定性を十分に維持することが困難であるという問題があった。より詳細には、電解質の存在下でジェランガムによって形成された寒天状ゲル及び該ゲルを粉砕して得られる微小ゲル状組成物は、時間経過や粉砕によって著しい離水を起こすという問題を有していた。またより高い粘性を付与させるべくジェランガムの配合量を増量させると、得られる外用組成物の透明度が低下し、外観上好ましくなくなるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−20649号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ジェランガム独特の使用感触と増粘作用を生かしつつ、高い透明度を有し、かつ時間経過や粉砕による離水の少ない安定な透明又は半透明ゲル状組成物を提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記従来の問題点を解決すべく鋭意研究をした結果、ジェランガムとアンモニウムイオンを放出する電解質とを組み合わせて配合することにより、これらの配合成分同士の相互作用によって、離水の少ない安定な透明乃至半透明のゲル状組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、ジェランガムとアンモニウムイオンを放出する電解質とを含有することを特徴とする透明乃至半透明のゲル状組成物に関する。
また本発明は、アンモニウムイオンを放出する電解質がアスコルビン酸誘導体の中和塩である請求項1記載のゲル状組成物に関する。
また本発明は、請求項1又は2記載のゲル状組成物を粉砕してなる粒子径0.001〜0.5mmの微小ゲル状組成物に関する。
また本発明は、請求項1又は2記載のゲル状組成物を配合してなる芳香剤に関する。
また本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状組成物を配合してなる皮膚外用剤に関する。
また本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状組成物を配合してなる化粧料に関する。
【0008】
以下、本発明の構成について詳述する。
本発明におけるジェランガムは、U.S.A.のケルコ社が開発したものであり、グルコースを主成分とする培地中でシュードモナス エロデア(Pseudomonas Elodea)が産出する、グルコース、グルクロン酸及びラムノースからなる(グルコース:グルクロン酸:ラムノース=2:1:1の割合)、ヘテロ多糖類を主成分とするものである。また、その分子量は670,000〜920,000程度のものであり、工業的には完全な製造管理下で生産される純度の高い工業製品である。構造式は次式に示すように、1−3結合したグルコース、1−4結合したグルクロン酸、1−4結合したグルコース、1−4結合したラムノースの繰り返し構造からなる直鎖の高分子多糖である。
【0009】
【化1】
Figure 0004370595
【0010】
本発明におけるジェランガムの配合量は、外用組成物全体に対して0.01〜1.5質量%が好ましく、特に、同0.02〜1.0質量%が好ましい。外用組成物全体に対して0.01質量%未満の配合量であると、外用組成物全体を十分にゲル化させることが実質上困難になり、外用組成物全体に対して1.5質量%を超えて配合すると、系に高分子特有の皮膜が形成され、外用組成物に適用した際にかえって使用感触が損なわれることになる。
【0011】
本発明においてジェランガムのゲル化剤として添加するアンモニウムイオンを放出する電解質は、外用組成物全体に対して0.01〜10質量%が好ましく、特に外用組成物全体に対して0.1質量%〜5質量%が好ましい。外用組成物全体に対して0.01質量%未満の配合量であると、外用組成物全体を十分にゲル化させることができず、外用組成物全体に対して10質量%を超えて配合すると、ゲル化に必要とする最適な電解質量を大きく越えることとなって過剰な電解質が無駄になるばかりでなく、外用組成物に適用した際にべたつきが顕著になり好ましくない。
【0012】
アンモニウムイオンを放出する電解質としては、有機アミン類や塩基性アミノ酸類に代表される含窒素塩基を酸により中和して得られるものであり、市販品をそのまま用いても、別途調製して用いても良い。いずれの方法で調整した電解質も、水溶液中では電離をしてアンモニウムイオンを放出することができる。
【0013】
塩基と酸から成る中和塩を電解質として用いる場合、塩基としては例えば、アンモニア、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールヒドロキシアミン等のヒドロキシアミン類;脂肪酸アミドアミン類;L−アルギニン、L−リシン等の塩基性アミノ酸;N−アルキルタウリンナトリウムに代表される塩基性部位を有するスルホン酸類が挙げられる。これらの塩基類は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
なかでも、ヒドロキシアミン類が好ましく用いられる。ヒドロキシアミン類は、透明度が高く安定性を有する寒天状ゲルを与えることができ、また、皮膚外用剤および化粧料への配合原料として汎用されているため、用いる塩基として好適である。
【0015】
塩基と酸から成る中和塩を電解質として用いる場合、酸としては例えば、クエン酸、酢酸、コハク酸、サリチル酸、安息香酸、エデト酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などの有機酸とその誘導体;L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸等の酸性アミノ酸類;塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。これらの酸は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】
なかでも、アスコルビン酸とその誘導体、コハク酸、エデト酸、クエン酸等が好ましく用いられる。これらの酸は皮膚外用剤および化粧料への配合原料として汎用されており、人体に対する安全性が高く、用いる酸として好適である。特に、アスコルビン酸とその誘導体を用いた場合、同時に美白効果を賦与することができ好適である。
【0017】
塩基と酸とから成る中和塩と従来用いられていたナトリウムやカルシウムなどのアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを放出する電解質とを、本発明の所期の効果を損なわない範囲で組み合わせて用いることもできる。アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを放出する電解質としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、乳酸カルシウム等、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基類を適当な酸で中和して調製し得る電解質が挙げられる。
【0018】
また、ジェランガムとアンモニウムイオン放出電解質との配合量比は、調製する外用組成物の剤型に応じて適宜選択し得るが、前記の配合量を考慮しつつ、概ね質量比でジェランガム:電解質=1:200〜100:1となるように配合するのが好ましく、特に1:50〜20:1となるように配合するのが好ましい。この配合比を逸脱してジェランガムの配合量が相対的に多いと、過剰のジェランガムと電解質が無駄になるばかりか、本発明の所期の効果を発揮することが困難にもなり、好ましくない。逆に電解質の量が相対的に多いと、著しく硬度の高いゲルが形成されてしまい、外用組成物に適用した場合に使用感触が低下してしまう。
【0019】
このようにして、ジェランガムとアンモニウムイオンを放出する電解質とを配合することにより、透明度が高く、かつ経時又は粉砕による離水が少ない安定な透明乃至半透明のゲル状組成物を得ることができる。またこのゲル状組成物をそのまま、或いは、粉砕して他の組成物に配合することにより、芳香剤、使用感の良好な皮膚外用薬剤や美容液を提供することが可能となる。
【0020】
本発明において、前記の必須成分に加えて、通常、外用組成物に配合され得る他の成分を、本発明の所期の効果を損なわない限りにおいて配合することができる。
例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類;
マカデミアナッツ油、オリーブ柚、ラノリン等の油脂類;ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン等のシリコーン類;カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール類;カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キチン、キトサン等の保湿剤;エタノール等の低級アルコール;ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、ヘキサクロロフェン等の抗菌剤等を適宜配合することができる。
【0021】
また、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、タウリン、ヒスチジン等のアミノ酸及びこれらのアルカリ金属塩と塩酸塩;アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン;クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸;ビタミンA及びその誘導体;ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類;ビタミンD類;ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類;ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカリプトール、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤;ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラ等の各種の溶媒で抽出した天然エキス;中和剤、酸化防止剤、色素、香料、精製水等を適宜配合することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。但し、配合量の単位は質量%である。
表1の処方に基づき、Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、ゲル状組成物を調製した。得られたゲル状組成物の透明度、硬度、離水安定性を、後に示す方法により評価した。
【0023】
【表1】
Figure 0004370595
【0024】
(1)透明度測定試験・評価:
透明度の評価は、スガ試験器株式会社製のデジタル測色色差計算機を用いて測定し、コントロールとして蒸留水の透明度を100としてL値を算出する。L値が85〜98未満の範囲のものを半透明、98〜99.5未満の範囲のものを透明、99.5〜100の範囲のものを極めて透明と判定した。また、L値0〜75を×、75〜85を△、85〜98を○、98〜100を◎として評価した。
【0025】
(2)硬度測定試験:
硬度はスプリングバランス式のカードメーターを用いて(5.6mmΦ,200g荷重、100目盛)の条件で測定を行い、破断硬度を測定した。
【0026】
(3)離水安定性試験・評価:
離水安定性の評価は、25℃で一週間静置した際の離水量で判断した。調製直後の寒天状組成物の重量に対する離水質量を離水率(%)とし、離水率が3以上を×、1〜3を△、0.1〜3を○、0.1未満を◎として評価した。
また、寒天状ゲルをホモミキサー等で十分に粉砕して粒径0.001〜0.5mm未満の微小ゲルを調製し、寒天状ゲルと同様に、25℃で一週間静置した際の離水率(%)を測定して、離水安定性を評価した。
【0027】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。断りのない限り、配合量の単位は質量%である。
表2の処方に基づき、ゲル状組成物を調整した。すなわち、Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、ゲル状組成物を得た。得られたゲル状組成物の透明度、硬度、離水安定性を、前記の方法により評価した。
【0028】
【表2】
Figure 0004370595
【0029】
Figure 0004370595
【0030】
[製法]Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価◎、硬度76の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで平均粒子径が0.001〜0.5mmとなるよう粉砕して、透明ジェル状の所望する美容液を得た。得られた美容液は、時間経過や粉砕による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0031】
Figure 0004370595
Figure 0004370595
【0032】
[製法]Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価◎、硬度77の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで粉砕して、透明ジェル状とした。このジェルに室温でCパーツを撹拌混合し、ホモミキサーで乳化粒子径を0.001〜0.5mmに調製して、所望する乳液を得た。得られた乳液は、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0033】
Figure 0004370595
【0034】
[製法]Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価◎、硬度80の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで粉砕して、透明ジェル状とした。このジェルに、予め混合・溶解したCパーツを撹拌混合し、ホモミキサーで乳化粒子径0.001〜0.5mmに調製して、所望する化粧水を得た。得られた化粧水は、透明度が高いうえ、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0035】
Figure 0004370595
【0036】
[製法]Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価◎、硬度77の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで粉砕して、透明ジェル状とした。このジェルに、予め混合・溶解したCパーツを撹拌混合し、ホモミキサーで乳化粒子径を0.001〜0.5mmに調整して、所望する乳液を得た。得られた乳液は、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0037】
(実施例10) 化粧水
配合成分 配合量(重量%)
A.主水相パーツ
精製水 74.78
1、3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 1.0
エリスリトール 1.0
エタノール 5.0
ジェランガム 0.2
メチルパラベン 0.15
エデト酸塩 0.05
B.電解質パーツ
精製水 10.0
コハク酸 0.5
L−アルギニン 0.8
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
C.油相パーツ
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.1
スクワラン 0.05
流動パラフィン 0.05
マカデミアナッツ油 0.01
香料 0.01
精製水 0.5
ポリエチレンメチルグルコシド 0.5
【0038】
[製法]Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価○、硬度92の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで平均粒子径が0.001〜0.5mmとなるように粉砕して、透明ジェル状とした。このジェルに、予め60℃で均一に撹拌混合したCパーツを撹拌しながら添加して、所望する化粧水を得た。得られた化粧水は、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0039】
(実施例11)
ゲル状芳香剤
配合成分 配合量(重量%)
A.主水相パーツ
水 62.645
ジェランガム 1.0
エデト酸塩 0.05
B.電解質パーツ
水 10.0
トリエチルアミン塩酸塩 1.0
C.アルコールパーツ
エタノール 10.0
フェノキシエタノール 0.3
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 5.0
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル 5.0
香料 5.0
苦味剤(安息香酸デナトニウム) 0.005
【0040】
[製法]
Aパーツを80℃に加熱して溶解した後、Bパーツを加えて冷却した。60℃になった時点で均一に溶解したCパーツを撹拌添加し、得られた溶液を容器に流し込み、室温まで静置冷却して固化させて、透明度評価◎、硬度75の透明芳香剤を得た。得られた芳香剤は、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0041】
Figure 0004370595
【0042】
[製法]
Aパーツを80℃に加熱して溶解した後Bパーツを加えて室温まで静置冷却し、透明度評価◎、硬度75の寒天状の透明ゲルを得た。このゲルをホモミキサーで粉砕して、透明ジェル状とした。このジェルに、予め混合・溶解したCパーツを撹拌混合し、ホモミキサーで乳化粒子径を0.001〜0.5mmに調整して、所望する皮膚外用剤を得た。得られた皮膚外用剤は、時間経過による離水がなく安定で、使用性は良好であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、高い透明度を有し、かつ時間経過や粉砕による離水の少ない安定な透明乃至半透明のゲル状組成物が提供できる。
また、本発明に係るゲル状組成物を配合することにより、みずみずしさ、さらさら感、肌なじみがよい等の使用感触を有するとともに、塗布中のよれや、塗布後の白浮きがない等の塗布操作性に優れた外用組成物が提供できる。

Claims (7)

  1. ジェランガムと、アンモニア、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールヒドロキシアミンから選択されるヒドロキシアミン類;脂肪酸アミドアミン類;L−アルギニン、L−リシンから選択される塩基性アミノ酸;N−アルキルタウリンナトリウムから選ばれる塩基を、クエン酸、酢酸、コハク酸、サリチル酸、安息香酸、エデト酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、アスコルビン酸から選択される有機酸及びその誘導体;L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸から選択される酸性アミノ酸類;塩酸、硫酸、硝酸から選択される無機酸から選ばれる酸により中和して得られる中和塩とを含有し、ジェランガムの含有量が0.01〜1.5質量%であることを特徴とする透明乃至半透明のゲル状組成物。
  2. 前記中和塩が、アスコルビン酸誘導体の中和塩である請求項1に記載のゲル状組成物。
  3. 前記中和塩の含有量が、0.01〜10質量%である請求項1または2に記載のゲル状組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のゲル状組成物を粉砕してなる粒子径0.001〜0.5mmの微小ゲル状組成物。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載のゲル状組成物を配合してなる芳香剤。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載のゲル状組成物を配合してなる皮膚外用剤。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載のゲル状組成物を配合してなる化粧料。
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