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JP4357932B2 - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents

車載用ナビゲーション装置 Download PDF

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Description

本発明は、車載用ナビゲーション装置に関し、特に、設定された目的地に向かって誘導経路上を走行中に当該目的地までの距離を感覚的に判断できるように適応された車載用ナビゲーション装置に関する。
従来の車載用ナビゲーション装置においては、ナビゲーションに係る一切の処理を制御するCPU、地図データを格納したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶装置、ディスプレイ装置、自車の現在位置を検出するためのGPS(Global Positioning System )受信機、自車の進行方位や走行速度等を検出するためのジャイロや車速センサ等が設けられている。そして、CPUにより、自車の現在位置を含む地図データを記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて自車位置周囲の地図画像をディスプレイ装置の画面に描画すると共に、自車の現在位置を指示する自車位置マークを画面上に重ね合わせて表示し、自車の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して自車位置マークを移動させたりして、自車が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、ユーザが目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能(経路誘導機能)が搭載されている。この経路誘導機能によれば、CPUにより、地図データを用いて出発地(典型的には自車の現在位置)から目的地までを結ぶ最適な経路を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に(例えば、色を変えたり、線幅を太くして)表示したり、また誘導経路上で接近中の交差点まで所定距離に達したとき、地図画像上にその交差点の案内図(交差点拡大図、該交差点での進行方向を示す矢印、該交差点までの距離、交差点名など)を表示したりすることで、いずれの道路を走行すればよいか、また交差点でどの方向に進んだらよいかをユーザが把握できるようになっている。
このような経路案内を行うにあたり、従来の車載用ナビゲーション装置では、経路案内用の道路データと表示用の道路データを別々に用意し、経路探索及び経路誘導には経路案内用の道路データを使用し、表示用の道路データは地図表示のために使用していた。この際、市街地等において多く存在する生活道路等の幅員の狭い「細街路」のデータについては、交通規制情報(右左折禁止、進入禁止等)が一部調査されていない箇所も存在するため、経路案内用の道路データには含めていなかった。このため、細街路については、表示用の道路データに基づいて地図表示はされるものの、実際上の経路探索(経路案内)の対象とはされていなかった。
また、本来の案内経路から外れて細街路に迷い込んだ場合、ユーザは、自車が現在走行している位置を確認し易くするために、細街路を含む地図画面を拡大表示させるのが普通である。しかし、このような拡大地図画面では当該目的地が画面上から外れてしまい(つまり、表示されない)、しかも、本来の案内経路の表示も行われないため、どの方向に向けて自車を走行させればよいのか容易に判断できず、ユーザは不安感を覚える。
このような場合にユーザの助けとなる案内情報として、画面上に目的地の方向を指示するガイドラインを表示するようにしたものがある。このガイドラインは、自車の現在位置から目的地までを直線で結んだ目的地案内情報(例えば、図2(b)においてGLで示すライン)であり、市街地や目的地近辺など地図画面を拡大表示する状況下において表示されることが多い。このガイドラインを参照することで、ユーザは目的地の大まかな方向を把握することができ、その目的地に向けて自車を走行させることができる。このガイドラインは、地図画面を拡大表示する状況下にない場合であっても、必要に応じてユーザ設定に基づき選択的に表示させることもできる。この場合には、案内経路の表示と共にガイドラインも併せて表示される。
また、目的地が画面上に表示されていない場合の補助的な別の案内情報として、画面上に自車の現在位置(自車位置)から目的地までの距離を数値や文字等で表示するようにしたものもある。
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、目的地が設定されたときに自車位置から当該目的地までの距離Xを求め、当該目的地に向けて経路案内中に各種センサから取得したデータに基づいて当該目的地までの残りの距離Yを求め、目的地までの到達の割合を示す「Y/X」グラフを画面上に表示するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−136271号公報
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、目的地まで案内する情報として本来の誘導経路の他に、経路探索(経路案内)の対象とされていない細街路等に迷い込んだ場合には当該目的地の方向を指示するガイドラインを表示したり、また、目的地が画面上に表示されていない場合に当該目的地までの距離を数値や文字等で表示するようにしている。
しかしながら、画面上に目的地までの距離を数値や文字等で表示した場合、運転中にその数値や文字等を判断して当該目的地までの距離を確認することは、容易ではなく、また安全上問題がある。
また、ガイドラインを表示するにしても、あくまで目的地の大まかな方向を把握することができるに留まり、目的地までの距離を画面上に表示しない限り、当該目的地までの距離を判断することはできない。しかし、目的地までの距離を数値等で表示すると、その判断のために上記のような安全上の問題がある。
また、車載用ナビゲーション装置には目的地に近くなると表示画面の縮尺率を縮小する方向に変えるものもあるが、この場合に、市街地図が小さくなりすぎて判り難く、当該目的地に近づいているのかどうかを容易に判断することができない。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、目的地までの距離を感覚的に判断できるようにすると共に、安全な走行に寄与することができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態に係る車載用ナビゲーション装置は、画面を通して案内情報を提供する表示手段と、地図データを格納した記憶手段と、ユーザが指示する目的地や経路案内用の情報等を入力する情報入力手段と、自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、前記表示手段、記憶手段、情報入力手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地までの誘導経路を画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の線幅を漸次太くして表示させることを特徴とする
この形態に係る車載用ナビゲーション装置によれば、自車の現在位置から目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の線幅を漸次太くして表示するようにしているので、その線幅の細い表示から太い表示への変化を見ることで、当該目的地までの距離を感覚的に(ビジュアル的に)判断することができ、当該目的地に近づいているのかどうかを容易に認識することができる。
また、従来のような数値や文字等に頼る目的地案内とは違い、目的地までの距離を誘導経路の線幅の変化(細い線幅から太い線幅への変化)で表示しているので、当該目的地までの距離の判断が容易であり、従来技術に見られたような安全上の問題は生じない。つまり、安全な走行に寄与する。
また、本発明の他の形態に係る車載用ナビゲーション装置は、画面を通して案内情報を提供する表示手段と、地図データを格納した記憶手段と、ユーザが指示する目的地や経路案内用の情報等を入力する情報入力手段と、自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、前記表示手段、記憶手段、情報入力手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地までの誘導経路を画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の色を明暗の度合いに従い漸次変化させて表示させることを特徴とする
この形態に係る車載用ナビゲーション装置によれば、自車の現在位置から目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の色を明暗の度合いに従い漸次変化させて表示するようにしているので、その色の変化(明暗の度合いに従った変化)を見ることで、上記の形態に係る車載用ナビゲーション装置と同様の効果を奏することができる。
さらに、上記の形態に係る車載用ナビゲーション装置において、前記制御手段が、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地の方向を指示するガイドラインを画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離に応じて当該ガイドラインの線幅及び色の少なくとも一方を変化させて表示させるようにしてもよい。
この形態によれば、自車の現在位置から目的地までの距離に応じてガイドラインの線幅及び色の少なくとも一方を変化させて表示するようにしているので、その線幅/色の変化を見ることで、上記の形態に係る車載用ナビゲーション装置と同様の効果を奏することができるとともに、当該目的地の方向を把握することができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を一部模式的にブロック図の形態で示したものである。
本実施形態の車載用ナビゲーション装置30において、1はDVDドライブを示し、このDVDドライブ1によって駆動されるDVD(DVD−ROM)1aには、各縮尺レベル(1/12500、1/25000、1/50000等)に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られた地図データが格納されている。この地図データには、表示用及び経路案内用の各道路データが含まれており、各データは、経緯度で表現された点(ノード)の座標集合で表されている。DVD1aには更に、道路周辺に存在する各種施設(コンビニエンスストア、スーパー・ディスカウントショップ、デパート、ガソリンスタンド等)に関するデータが格納されている。本実施形態では、地図データ等を記憶する媒体としてDVD−ROMを使用しているが、これに代えて、ハードディスクやCD−ROM等の他の記憶媒体を使用してもよい。
また、2は後述するナビゲーション装置本体10を操作するための操作部を示し、例えば、リモコン送信器(図示せず)の形態を有している。このリモコン送信器には、後述するディスプレイ装置6の表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択したり、選択したメニュー等を実行させるための各種操作ボタン、ジョイスティック等が設けられている。また、3は各種情報センタと通信するための携帯電話機や車載電話機等の通信機、4はGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して自車の現在位置の経度及び緯度を検出するGPS受信機、5は自立航法センサを示し、この自立航法センサ5は、自車の進行方位を検出するためのジャイロ等の角度センサと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサとから構成されている。
また、ディスプレイ装置6はLCD等の画面を有しており、基本的には、後述するナビゲーション装置本体10からの制御に基づいてナビゲーションに係る案内情報(自車の現在位置の周囲の地図、自車の現在位置(自車位置マーク)、自車位置から目的地までの誘導経路、自車位置から目的地までを直線で結ぶガイドラインなど)を画面上でユーザに提供する。さらにディスプレイ装置6は、後述するように本装置30が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る目的地案内情報を画面に表示する。また、7はスピーカを示し、上記のナビゲーションに係る案内情報を音声によりユーザに提供するものである。
また、ナビゲーション装置本体10において、11はDVDドライブ1を介してDVD1aから読み出した地図データを読み取るためのデータ読取制御部、12はデータ読取制御部11により読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、13〜16はそれぞれ操作部2、通信機3、GPS受信機4及び自立航法センサ5に接続されるインタフェース(I/F)を示す。
また、17はマイクロコンピュータ等により構成された制御部を示し、基本的には、GPS受信機4から出力される信号に基づいて自車の現在位置を検出したり、自立航法センサ5から出力される信号に基づいて自車の走行速度を算出したり、データ読取制御部11を制御して、表示させたい地図のデータをDVDドライブ1を介してDVD1aからバッファメモリ12に読み出したり、バッファメモリ12に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で自車位置から目的地までの誘導経路を探索したり、自車位置から目的地までを直線で結ぶガイドラインを生成したりするなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。さらに制御部17は、後述するように本装置30が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る目的地案内処理を制御する機能を有している。
また、18は制御部17からの制御に基づいてバッファメモリ12に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、19は動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)や自車位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、20は制御部17により探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表現された点の座標)に関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部、21は制御部17からの制御に基づいて誘導経路記憶部20から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出し、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様(例えば、色を変える、線幅を太くするなど)で描画する誘導経路描画部、22は制御部17において生成されたガイドラインの描画処理を行うガイドライン描画部を示す。制御部17では、後述するように、誘導経路に沿って目的地までの経路案内が行われている状態で細街路に進入したとき(つまり、当該誘導経路の表示が行われなくなったとき)に、目的地の方向を指示するガイドラインを生成する。
また、23は画像合成部を示し、制御部17からの制御に基づいて、地図描画部18で描画された地図画像に、誘導経路描画部21で描画された誘導経路、操作画面・マーク発生部19で生成された操作画面及び各種マークを重ね合わせ、また、必要に応じてガイドライン描画部22で描画されたガイドラインを重ね合わせて、ディスプレイ装置6の画面に表示させる機能を有している。さらに画像合成部23は、後述するように本装置30が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る目的地案内情報をディスプレイ装置6の画面に表示させる機能も有している。24は音声出力部を示し、制御部17からの制御に基づいて音声信号(ナビゲーションに係る案内情報)をスピーカ7に出力する。
以上のように構成された本実施形態の車載用ナビゲーション装置30において、DVDドライブ1は「記憶手段」に、操作部2は「情報入力手段」に、GPS受信機4は「自車位置検出手段」に、ディスプレイ装置6は「表示手段」に、制御部17は「制御手段」にそれぞれ対応している。
図2〜図6は、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る画面表示例を示したものである。
図2は、制御部17において探索/生成された誘導経路/ガイドラインを表示しているときの画面表示の一例を示したものである。図2(a)に示す表示例では、制御部17からの制御に基づき画像合成部23を介してディスプレイ装置6の表示画面40に表示された地図画像に、自車の現在位置を示す自車位置マークCMと共に、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの誘導経路GRが表示されており、一方、図2(b)に示す表示例では、同様に制御部17からの制御に基づいてディスプレイ装置6の表示画面40に表示された地図画像に、自車位置マークCMと共に、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までを直線で結ぶガイドラインGLが表示されている。
ここに、誘導経路GRは、ユーザが識別し易いように他の道路とは異なる表示態様で表示され、同様にガイドラインGLについても、ユーザが識別し易いように相対的に目立った表示態様で表示される。図示の例では、誘導経路GR及びガイドラインGL共に、線幅がW0 で、かつ「青色」の表示態様で表示されている。また、図2には特に示していないが、必要に応じてユーザ設定により選択された各種の施設(コンビニエンスストア、ガソリンスタンド等)のランドマークなども併せて表示される。
なお、図2に示す表示例では画面40上に目的地(GOAL)が表示されていないが、これは以下の理由による。すなわち、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの誘導経路GRの全行程を同一画面に表示させようとすると、目的地(GOAL)までの距離にも依るが一般に画面の表示縮尺率を相当小さくする必要があり、この場合に画面が見づらくなる。そこで、ユーザによる操作部2を介しての設定操作により、画面の表示縮尺率を少なくとも自車周辺の誘導経路GRが把握できる程度の表示スケールに調整する(つまり、画面表示を拡大する)。図2(a)はこの表示スケールを調整したときの画面表示例を示したものであり、図2(b)についても同様である。
図3は、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの距離に応じて誘導経路GRの線幅を変化させて表示したときの画面表示の一例を示したものである。図示の例では、後述するように目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときに誘導経路GRの線幅を漸次W0 →W1 →W2 に太くして表示した場合の画面表示例が示されている。
図4は、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの距離に応じて誘導経路GRの色を変化させて表示したときの画面表示の一例を示したものである。図示の例では、後述するように目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときに誘導経路GRの色を明暗の度合いに従い漸次「青色」→「黄色」→「赤色」に変化させて表示した場合の画面表示例が示されている。
ここに、誘導経路GRの線幅/色を変化させて表示するにあたり、「自車位置から目的地までの距離」とは、基本的には、当該誘導経路GRの距離を指しているが、変形例として、自車位置から目的地までの直線距離を使用することもある。
図5は図3の画面表示例に対応するもので、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの距離に応じてガイドラインGLの線幅を変化させて表示したときの画面表示の一例を示している。図示の例では、後述するように目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときにガイドラインGLの線幅を漸次W0 →W1 →W2 に太くして表示した場合の画面表示例が示されている。
図6は図4の画面表示例に対応するもので、自車位置(CM)から目的地(GOAL)までの距離に応じてガイドラインGLの色を変化させて表示したときの画面表示の一例を示している。図示の例では、後述するように目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときにガイドラインGLの色を漸次「青色」→「黄色」→「赤色」に変化させて表示した場合の画面表示例が示されている。
ここに、ガイドラインGLの線幅/色を変化させて表示するにあたり、「自車位置から目的地までの距離」とは、基本的には、自車位置から目的地までの直線距離を指しているが、変形例として、自車位置から目的地までの誘導経路の距離を使用することもある。
以下、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る目的地案内処理について、その処理フローの一例を示す図7を参照しながら説明する。
先ず、最初のステップS1では、ユーザ(例えば運転者)が、操作部2(リモコン送信器)からの入力操作により目的地を設定する。この際、必要に応じて、目的地に至る途中の通過点(立ち寄り地点)を設定したり、また、各種の条件(有料道路優先で行くのか又は一般道路優先で行くのか、走行距離の短縮又は走行時間の短縮のいずれを優先させるのかなど)も併せて設定する。これら設定された目的地等のデータは、インターフェース13を介して制御部17に入力される。
次のステップS2では、制御部17において、当該目的地まで自車が走行すべき誘導経路GRを探索し、その探索した誘導経路GRのデータを誘導経路記憶部20に格納すると共に、誘導経路GRをディスプレイ装置6の画面に表示する。具体的には、制御部17において、入力された目的地のデータとGPS受信機4で検出された自車の現在位置(出発地)のデータとに基づき、データ読取制御部11を制御して、出発地から目的地までが入る範囲の地図データをDVDドライブ1を介してDVD1aからバッファメモリ12に読み出し、その読み出された地図データを参照して、出発地から目的地までを結ぶ最適な誘導経路GRを横型探索法などにより探索する。そして、この探索した誘導経路GRを、図2(a)の画面表示例に示したように、ディスプレイ装置6の画面40上に自車位置マークCMと共に地図画像に重ね合わせて表示する。この誘導経路GRは、ユーザが識別し易いように相対的に目立つ表示態様で表示される。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置6の画面40を通して当該目的地(GOAL)に到る誘導経路GRを把握することができる。
このとき、必要に応じてユーザ設定に基づき制御部17において自車位置から当該目的地までを直線で結ぶガイドラインを生成し、図2(b)の画面表示例に示したように、ディスプレイ装置6の画面40上にガイドラインGLを表示させてもよい。このガイドラインGLの表示により、当該目的地の大まかな方向を把握することができる。
このように、当該目的地に向けて誘導経路GR上を走行している状態で、次のステップS3では、制御部17において、GPS受信機4で検出された自車の現在位置に基づき、バッファメモリ12に読み出した地図データと誘導経路記憶部20に格納されているデータとを参照して、当該目的地まで所定の距離L1 (例えば、5km)に達した(YES)か否(NO)かを判定する。ここでいう「当該目的地まで所定の距離」とは、誘導経路GR上で自車位置から目的地まで所定の距離であることをいう。そして、判定結果がYESの場合にはステップS4に進み、判定結果がNOの場合には当該所定の距離に達するまで判定処理を繰り返す。
次のステップS4では、制御部17からの制御に基づき画像合成部23を介してディスプレイ装置6の画面上に、図3(a)の画面表示例に示したように誘導経路GRの線幅をW0 からW1 に太くして表示し、あるいは、図4(a)の画面表示例に示したように誘導経路GRの色を「青色」から「黄色」に変化させて表示する。この誘導経路GRの線幅の変化もしくは色の変化により、ユーザは、目的地までの距離(この場合、あと5kmの位置に達していること)を感覚的に判断することができ、これによって、当該目的地に近づいていることを認識することができる。
このとき、ディスプレイ装置6の画面上にガイドラインGLが表示されていれば、誘導経路GRの場合と同様に、その線幅をW0 からW1 に太くして表示し(図5(a))、あるいは、その色を「青色」から「黄色」に変化させて表示する(図6(a))。
次のステップS5では、ステップS3で行った処理と同様にして、制御部17により、当該目的地まで所定の距離L2 (例えば、2km)に達した(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS6に進み、判定結果がNOの場合には当該所定の距離に達するまで判定処理を繰り返す。
次のステップS6では、ステップS4で行った処理と同様にして、制御部17からの制御に基づいてディスプレイ装置6の画面上に、図3(b)の画面表示例に示したように誘導経路GRの線幅をW1 からW2 に太くして表示し、あるいは、図4(b)の画面表示例に示したように誘導経路GRの色を「黄色」から「赤色」に変化させて表示する。この誘導経路GRの線幅の変化もしくは色の変化により、ユーザは、目的地までの距離(この場合、あと2kmの位置に達していること)を感覚的に判断することができると共に、当該目的地に更に近づいていることを認識することができる。
このとき、同様にガイドラインGLが表示されていれば、その線幅をW1 からW2 に太くして表示し(図5(b))、あるいは、その色を「黄色」から「赤色」に変化させて表示する(図6(b))。そして、本処理フローは「終了」となる。
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30によれば、自車位置から目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離(図7のL1,L2 )にそれぞれ達する毎に(つまり、当該目的地に近づくに従い)、誘導経路GR/ガイドラインGLの線幅を漸次W0 →W1 →W2 に太くして表示し、あるいは誘導経路GR/ガイドラインGLの色を明暗の度合いに従い漸次「青色」→「黄色」→「赤色」に変化させて表示するようにしているので、その線幅/色の変化を見ることで、当該目的地までの距離をビジュアル的に判断することができる。ガイドラインGLの場合には、さらに、当該目的地の方向を把握することができる。これによって、当該目的地に近づいているのかどうかを容易に認識することができる。
また、従来のような数値や文字等に頼る目的地案内とは違い、目的地までの距離を誘導経路GR/ガイドラインGLの線幅/色の変化で表示しているので、当該目的地までの距離の判断が容易であり、従来技術に見られたような安全上の問題は生じない。つまり、安全な走行に寄与する。
上述した実施形態では、誘導経路GR/ガイドラインGLについてその線幅もしくは色を漸次変化させて表示する場合(図3〜図6)を例にとって説明したが、本発明の要旨から明らかなように、誘導経路GR/ガイドラインGLの線幅/色の表示形態はこれに限定されないことはもちろんである。例えば、誘導経路GR/ガイドラインGLについてその線幅と色を共に変化させて表示するようにしてもよい。この場合、ディスプレイ装置6の画面40には、図3(a)と図4(a)の各画面表示を組み合わせたもの、図3(b)と図4(b)の各画面表示を組み合わせたもの、図5(a)と図6(a)の各画面表示を組み合わせたもの、図5(b)と図6(b)の各画面表示を組み合わせたものにそれぞれ相当する案内情報が表示される。
また、図7に例示した処理フローでは、誘導経路GRを画面に表示したときに必要に応じてガイドラインGLを選択的に表示させた場合を例にとって説明したが、ガイドラインを表示させるタイミングはこれに限定されないことはもちろんである。例えば、経路探索の対象とされていない細街路等に進入したときにガイドラインを表示させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を一部模式的に示すブロック図である。 誘導経路/ガイドラインの表示に係る画面表示例を示す図である。 誘導経路の線幅を変化させて表示したときの画面表示例を示す図である。 誘導経路の色を変化させて表示したときの画面表示例を示す図である。 ガイドラインの線幅を変化させて表示したときの画面表示例を示す図である。 ガイドラインの色を変化させて表示したときの画面表示例を示す図である。 図1の車載用ナビゲーション装置が行う誘導経路/ガイドラインの表示に係る目的地案内処理の一例を示すフロー図である。
符号の説明
1…DVDドライブ(記憶手段)、
2…操作部(情報入力手段)、
4…GPS受信機(自車位置検出手段)、
5…自立航法センサ、
6…ディスプレイ装置(表示手段)、
17…制御部(制御手段)、
18…地図描画部、
21…誘導経路描画部、
22…ガイドライン描画部、
23…画像合成部、
30…車載用ナビゲーション装置、
40…表示画面、
CM…自車位置マーク、
GOAL…目的地、
GR…誘導経路、
GL…ガイドライン。

Claims (5)

  1. 画面を通して案内情報を提供する表示手段と、
    地図データを格納した記憶手段と、
    ユーザが指示する目的地や経路案内用の情報等を入力する情報入力手段と、
    自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、
    前記表示手段、記憶手段、情報入力手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地までの誘導経路を画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の線幅を漸次太くして表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
  2. 画面を通して案内情報を提供する表示手段と、
    地図データを格納した記憶手段と、
    ユーザが指示する目的地や経路案内用の情報等を入力する情報入力手段と、
    自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、
    前記表示手段、記憶手段、情報入力手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地までの誘導経路を画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達する毎に、当該誘導経路の色を明暗の度合いに従い漸次変化させて表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
  3. 前記制御手段は、前記表示手段に対し、前記地図データに基づいて目的地の方向を指示するガイドラインを画面上に表示させるときに、自車の現在位置から当該目的地までの距離に応じて当該ガイドラインの線幅及び色の少なくとも一方を変化させて表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用ナビゲーション装置。
  4. 前記制御手段は、前記表示手段に対し、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときに、当該ガイドラインの線幅を漸次太くして表示させることを特徴とする請求項3に記載の車載用ナビゲーション装置。
  5. 前記制御手段は、前記表示手段に対し、自車の現在位置から当該目的地までの距離が短くなる方向で複数の所定の距離にそれぞれ達したときに、当該ガイドラインの色を明暗の度合いに従い漸次変化させて表示させることを特徴とする請求項3に記載の車載用ナビゲーション装置。
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