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JP4073533B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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JP4073533B2
JP4073533B2 JP04465898A JP4465898A JP4073533B2 JP 4073533 B2 JP4073533 B2 JP 4073533B2 JP 04465898 A JP04465898 A JP 04465898A JP 4465898 A JP4465898 A JP 4465898A JP 4073533 B2 JP4073533 B2 JP 4073533B2
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本明細書で開示する発明は、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれる頭に装着し、目の前に画像を映し出す表示装置およびそれを用いた情報処理装置及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子情報を取り扱う使用者は、情報処理装置の概略図として図13に示したような装置を用いて情報処理操作を行っている。本明細書で情報処理操作とは、コンピュータ等を用いて情報の入力、取得、送信、交換、保存、整理等を行うことを指している。
【0003】
キーボード、マウス等の入力端末装置11は、使用者10が情報の入力操作を行うための装置である。また、入力端末装置11に接続されているコンピュ─タ─等の制御装置12は情報の記憶、演算、通信等の処理を行うための装置である。また、CRT等の表示装置13は、情報を表示画面に出力するための装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このうち、CRT等の表示装置13は装置自体が大きく、デスク上の空間を大幅に狭めていた。さらに、多くの表示情報(文字、画像等)を認識するために、画面サイズを大きくすると空間がさらに狭まるとともに、重量も相当なものとなり、日常的に使うディスプレイとしては適していない。また、人間の目に悪影響(疲れ、視力の低下等)を与えるため、長時間連続して使用することが敬遠されていた。
【0005】
そこで、CRTと比較して装置の奥行きが薄いため、軽量である液晶等を用いたフラットディスプレイパネルが表示装置として普及している。液晶パネルは、軽量であるため、小型のものであれば、携帯することが可能であった。また、人間の目に与える影響も低いという長所も有している。しかしながら、画面サイズが大きくなると、日常的に使うディスプレイとしては高価なものとなっていた。加えて、依然として表示装置がデスク上の空間を狭めていた。
【0006】
また、上記装置以外の表示装置として、小型の液晶パネルを利用したヘッドマウントディスプレイ(HMD)と呼ばれる表示装置が知られている。この表示装置は頭に装着して利用するため、空間を狭めることはなく、また、仮想表示画面のサイズが自由に変更可能であるという長所を有している。
【0007】
この表示装置(HMD)は、光学系を用いて目の前数センチ程度の場所に画像を映し出すことにより、人間の目には大型ディスプレイに表示されたような仮想現実感のある画像を認識するものである。その応用範囲としては、TVゲーム等の遊戯関係、映画鑑賞、教育やプレゼンテーション、医療といったものを挙げることができる。
【0008】
しかしながら、従来のHMDは解像度が低く、文字の認識が困難であった。また、このHMDは数時間(2〜3時間)連続使用すると、かなりの目の疲労を覚える。さらに、乗り物酔いに似た症状がでる場合もある。従って、情報処理装置の表示装置としては不適であった。これらの問題は、液晶パネルと目との距離が数cm程度と小さいのでチラツキが目立ち、目に悪影響を与えていると考えられている。
【0009】
このチラツキは、液晶材料の劣化を防ぎ、表示品位を保つため行われている交流化駆動が原因で生じている。各画素への印加電圧の正負の極性が反転する周期(極性反転周期)が、人間の目に視認できる周波数域(約30Hz程度)となると、映像信号の極性が正の時の表示と映像信号の極性が負の時の表示とが微妙に異なっているためチラツキとして視認される。
【0010】
また、ディスプレイの表示画素数は年々増加しており、高画素数のパネルでは、駆動周波数が非常に高くなる。例えば、NTSC規格で画素数は約40万個、HDTV規格では画素数は約200万個が必要とされている。従って、入力される映像信号の最高周波数は、NTSC規格で約6MHz、HDTV規格では約20MHz〜30MHzとなっている。この映像信号を正確に表示するためには、クロック信号は、この映像信号の数倍の周波数(例えば約50MHz〜60MHz)が必要である。今後、ますます高精細で高画質な表示が要求されることが予想され、非常に速いドットクロックを持つ映像信号が取り扱われることになる。
【0011】
従来、このように高い周波数帯域を有する映像信号およびクロック信号を正確に交流化させて液晶パネルを駆動することは困難であった。なぜなら、そのような高い周波数帯域で正確に動作可能な薄膜トランジスタ(TFT)を非晶質シリコンや多結晶シリコンを用いて作製することができなかったためである。
【0012】
そして、非常に速いドットクロックを持つ映像信号が取り扱われるようになると、表示画素への映像信号の書き込み期間が短くなり、従来のTFTでは、位相ずれ、ノイズ、信号波形のなまり等が生じ、不正確な表示になるという問題が生じていた。
【0013】
本明細書で開示する発明は、空間を狭めずに日常的に使う表示装置として、ヘッドマウントディスプレイを用い、この表示装置を用いて、容易に情報処理操作を行うことが可能な情報処理装置及びそのシステムに関する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本実施例で開示する本発明の第1の構成は、
右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、
前記表示装置と接続された制御装置と、
前記制御装置と接続された入力操作装置とを有し、
前記表示装置、前記制御装置及び前記入力操作装置は、前記使用者によって情報処理操作われるものであることを特徴とする情報処理装置である。
【0015】
更に、本発明の第2の構成は、
右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、前記表示装置に接続された通信装置と、入力操作装置と有し、
前記通信装置を用いて、使用者に通信相手から情報の受信が行われ
前記入力操作装置を用いて、前記使用者から前記通信相手に情報の送信が行われるものであることを特徴とする情報処理装置である。
【0016】
更に、本発明の第3の構成は、
右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、通信装置と、入力操作装置と、使用者の声データを文字変換する装置とを有し、
前記入力操作装置は、使用者の声のデータ入力され
声データを文字変換する前記装置は、前記使用者の声データを文字に変換して通信相手に送信するものであることを特徴とする情報処理装置である。
【0017】
更に、本発明の第4の構成は、
右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、通信装置と、入力操作装置と、通信相手の声データを文字変換する装置とを有し、
前記入力操作装置は、前記通信相手の声のデータ入力され
前記表示装置によって前記使用者に提供される仮想表示画面には、通信相手との会話が文字として表示されるものであることを特徴とする情報処理装置である。
【0018】
上記第1乃至4の構成において、入力操作装置は、集音装置であることを特徴としている。
【0019】
上記第1乃至4の構成において、入力操作装置は、撮像装置であることを特徴としている。
【0020】
上記各構成において、前記表示装置のフラットパネルディスプレイの画素電極に接続されているTFTのチャネル形成領域は、絶縁表面上に形成された複数の棒状または偏平棒状結晶の集合体からなる半導体薄膜で構成されていることを特徴としている。
【0021】
また、上記構成において、前記チャネル形成領域の面方位は概略{110}配向である。
【0022】
また、上記各構成において、前記チャネル形成領域の結晶粒界において90%以上の結晶格子に連続性がある。
【0023】
上記各構成において、前記情報処理装置における、前記フラットパネルディスプレイは、45Hz〜180Hzで1画面の書き込みわれ、且つ、1画面毎に画素電極に印加する電圧の極性を反転させることにより画面表示られる表示装置であることを特徴としている。
【0024】
上記各構成において、前記フラットパネルディスプレイの液晶材料が、実質的にしきい値を持たない反強誘電性液晶である。
【0025】
上記各構成において、右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置は、使用者に仮想平面映像を提供することを特徴としている。
【0026】
上記各構成において、右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着して利用する表示装置は、使用者に仮想立体映像を提供することを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明は、図1にその概略図を示すように、使用者100は表示装置103(ヘッドマウントディスプレイ)を頭部に装着し、仮想表示画面104を見ながら入力端末装置101及び制御装置102を用いて情報処理操作を行う情報処理装置及びそのシステムである。
【0028】
本発明の表示装置103としては、右目用と左目用の液晶パネルを頭部に装着し、文字が認識可能な解像度を有する仮想表示画面(平面画像または立体画像表示画面)が得られる表示装置であれば、特に限定されない。
【0029】
また、本発明の表示装置の液晶パネルにおいては、スイッチング素子の半導体膜が連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon:CGS)で構成されている液晶パネルを用いているのであれば特に限定されない。
【0030】
また、本発明の表示装置は、液晶パネルと目との距離が数cm程度と小さくとも、人間の目に視認できない周波数域(約45Hz以上)で1フレーム(1画面)毎に、全ての画素の印加電圧の正負の極性を反転させるフレーム反転駆動で駆動させている。本発明の液晶パネルにおいては、画素TFTの線順次走査を行い、人間の目に視認できない周波数域(約45Hz以上)で交流化駆動されている液晶パネルであれば特に限定されない。
【0031】
また、本発明の入力端末装置101としては、使用者が情報を制御装置に入力できる装置であれば、特に限定されない。代表的な装置としてキーボードや、マウス、コントローラ、カメラ、マイク等が挙げられる。
【0032】
また、制御装置102は、入力端末装置からの情報を受け取る手段と、電子情報を記憶する手段と、表示装置に画像情報を送る手段とを少なくとも有している装置であれば特に限定されない。
【0033】
情報を制御装置に入力する手段及び表示装置に画像情報を送る手段として、電気コード配線、光ファイバーを用いることが可能である。また、コードレスとして、光で情報を送信する構成としてもよい。
【0034】
【実施例】
以下、本実施例の実施例を説明するが、この実施例に限定されないことは勿論である。
〔実施例1〕
図1に本実施例に示す情報処理装置の概略図を示す。また、図2に本実施例に示す表示装置(ヘッドマウントディスプレイ)の外観図を示す。本実施例の画像の表示方法としては、2D(平面画像)を表示する。
【0035】
図1に示すように、表示装置103は、入力端末装置101や制御装置102(コンピューター等)と電気的に接続されている。なお、それらで情報処理装置及びそのシステムが構成されている。
【0036】
図2に示す表示装置の構成は、本体201を頭に固定するためのバンド203、画像を表示するためのアクティブマトリクス型の0.2〜2.6インチの小型液晶パネル202を備えている。本実施例では、1.4インチの小型液晶パネルを用いた。
【0037】
液晶パネルは、右目用と左目用とにそれぞれ1枚づつ配置されている。液晶パネルの配置方法としては、図示する構成以外に液晶パネルで光学変調された画像をミラーやハーフミラーに写し、それを目で見る形式のものを挙げることができる。この場合も液晶パネルは、本体201に配置される。本実施例において、光学系は従来と同様の機能を有するものを用いた。
【0038】
また、本体201に、仮想表示される画像サイズを拡大する光学系(凹面ハーフミラー等)を設けてもよい。その場合には、拡大された映像の粗さを防止するために液晶パネル前面にディフューザ(拡散板)を設けることが好ましい。また、バックライトを設ける構成、目幅などの調節機能を設ける構成、さらに音響装置等を本体201に内蔵する構成としてもよい。
【0039】
また、本実施例に示す液晶パネルは、カラーフィルタを設け、R(赤)、G(緑)、B(青)でカラー映像を形成する場合の構成とした。なお、カラー表示を行うために必要とする原色は上記構成に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0040】
また、R(赤)、G(緑)、B(青)の発光ダイオードをバックライトとして用いて本体201に内蔵し、カラー映像を得る構成としてもよい。この場合のカラー表示としては、例えば、1画面の書き込み期間(フレーム周波数)の3倍の周波数で発光ダイオードのR、G、Bの点滅を各色毎にR、G、B、R、G、B、R・・・と時系列的に繰り返せば人間の目にはカラー映像として認識される。この場合は、カラーフィルターは必要としないため、明るい表示を得ることができる。
【0041】
液晶パネルの形式としては、バックライトが必要とされる透過型のものが一般に利用される。しかし、光学系を適宜変更すれば、反射型を利用することもできる。
【0042】
本実施例に示す構成においては、202で示される2つの液晶パネルの構造、特に画素の配置に関しての構造を図3に示すようなものとしている。画素サイズは、4μm×4μm〜45μm×30μmの範囲内であることが望ましい。本実施例では、画素サイズは、28μm×28μmとした。アクティブマトリクス領域306の画素は、開口率を向上させるため、画素面積が小さくなるように設定することが望ましい。
【0043】
図3において、307で示すのが左目用の液晶パネルのガラス基板(または石英基板)である。この基板307上には、周辺駆動回路301及び302が配置されている。また、アクティブマトリクス領域(画素マトリクス領域)303が配置されている。
【0044】
また、308で示すのが右目用の液晶パネルのガラス基板(または石英基板)である。この基板308上には、周辺駆動回路304及び305が配置されている。また、アクティブマトリクス領域(画素マトリクス領域)306が配置されている。
【0045】
アクティブマトリクス領域は、ゲイト線309とソース線310とが格子状に配置され、その交点近くに薄膜トランジスタ311が配置されている。そしてこの薄膜トランジスタによって、画素電極312に保持される電荷量が制御され、液晶の透過光量を制御し、他の画素との組み合わせで液晶パネル全体で映像を得る構造となっている。
【0046】
また、周辺駆動回路の配置が左右の液晶パネルにおいて、その間を通る軸300に対して線対称となっている。この軸300は一般に顔の中心を縦に2分する線と概略一致する。
【0047】
こうすることにより、右目で見る右側の液晶パネル対する見た目の構造と、左目で見る左側の液晶パネル対する見た目の構造との対称性を得ることができる。また、液晶パネルの配置を対称軸300に対して対称にすることができる。
【0048】
これは、構造上のバランスを確保する上で重要なものとなる。特にヘッドマウントディスプレイにおいては、液晶パネルの位置が目に近いものとなるので、この点は重要なものとなる。
【0049】
図4に表示装置内部のブロック図の1例を示した。なお、図4の液晶パネルは図3に対応している。表示装置内部には、液晶コントローラ401a、401b、タイミング発生回路402等を有している。
【0050】
タイミング発生回路402では、表示するタイミングを調節するためのクロック信号等の同期信号を形成している。本実施例においては外部装置(制御装置等)により、左右の液晶パネルに信号を2つに分離する処理を行っている。液晶コントローラ(回路)401a、401bは、主に、外部からの信号〔制御装置(コンピュ─タ等)、画像を記憶した記憶装置(光磁気記憶媒体や磁気記憶媒体等)、TVチューナー等からの映像情報信号405〕を、左右の液晶パネルが表示可能な信号に変換する処理を行うものである。但し、この表示装置本体400内での信号の処理の順序を、回路設計により適宜変更することが可能であることはいうまでもない。
【0051】
また、液晶コントローラ401a、401b及びタイミング発生回路402は、液晶パネルの周辺回路として同一基板上に形成すると、さらなる軽量化及び集積化が図れる。
【0052】
また、表示装置に、外界の様子の情報を遮断する機能や、周囲の景色に重ねて仮想画面を表示する機能を備えた構成としてもよい。情報処理操作中、外界の様子を遮断する場合は、使用者は、仮想表示画面に集中できる。また、周囲の環境から切り離されるのでリラックスできる。また、周囲の景色に重ねて仮想画面を表示する機能を備えた場合は、仮想表示画面と入力装置(キーボード等)を同時に見ることができるため、情報処理の操作を容易とすることができる。勿論、前記両方の機能を備え、それらの切替えを使用者が自由に決定する切替え装置を設ける構成とすることが望ましい。また、入力される映像信号によって、自動的に切替えをする機能を表示装置に設ける構成としてもよい。
【0053】
本実施例の画像の表示方法としては、2D(平面画像)を表示するため、右目用の映像信号406と左目用の映像信号407が同じ信号を液晶コントローラで形成し、液晶パネルに入力する。
【0054】
また、本発明の表示装置に用いられる液晶パネル(右目用の液晶パネル403、左目用の液晶パネル404)は、画素TFTの線順次走査を行い、その画素数は、今後のATV(Adovanced TV)に対応できる程莫大である。よって、XGA以上のもの、例えば、横1920×縦1280のような高解像度を有している。
【0055】
また、本発明の表示装置は、液晶パネルと目との距離が数cm程度と小さくとも、人間の目に視認できない周波数域(約60Hz以上)で1フレーム(1画面)毎に、全ての画素の印加電圧の正負の極性を反転させるフレーム反転駆動で駆動させている。本実施例においては、周波数60Hzで、1フレーム(1画面)毎に、全ての画素の印加電圧の正負の極性を反転させた。
【0056】
本発明の液晶パネルにおいては、スイッチング素子(TFT)のチャネル形成領域が連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon:CGS)で構成され、且つ、画素TFTの線順次走査を行い、人間の目に視認できない周波数域(約45Hz〜180Hz、好ましくは60〜85Hz)で交流化駆動されている液晶パネルであれば特に限定されない。
【0057】
〔実施例2〕
本実施例においては、表示装置(ヘッドマウントディスプレイ)を利用し、3D(立体画像)映像を仮想表示させた例を示す。本実施例を図4を用いて説明する。表示装置の液晶パネルとしては、スイッチング素子の半導体膜が連続粒界結晶シリコン(CGS)で構成され、且つ、画素TFTの線順次走査を行い、人間の目に視認できない周波数域(約45Hz〜180Hz)で交流化駆動している液晶パネルであれば特に限定されない。
【0058】
3D(立体画像)映像は、2つの異なる画像情報、即ち、右目用の映像信号406と左目用の映像信号407とを用意する。本実施例では、外部装置(制御装置、記憶装置等)で、2つの異なる映像信号を形成し、それぞれ右目用の液晶パネルと左目の液晶パネルに入力する構成として、表示装置の簡略化を図った。
【0059】
また、立体映像を撮像するために、2つの撮像装置で2つの映像信号406、407を得た場合は、直接、得られた映像情報を用いればよい。
【0060】
上記2つの異なる映像信号を液晶コントローラ401aまたは401bで形成し、それぞれ右目用の液晶パネルと左目用の液晶パネルに入力することにより、3D(立体画像)映像が得られる。即ち、液晶コントローラ401aまたは401bでは、液晶パネルに表示される画像が3D(立体画像)映像として人間の目に認識される信号に映像情報信号405を変換している。但し、この表示装置本体400内での信号の処理の順序を、回路設計により適宜変更することが可能であることはいうまでもない。
【0061】
加えて、表示装置本体400に切替えスイッチ等を備え、2D(平面画像)も表示することが可能な構成とすることが好ましい。
【0062】
〔実施例3〕
本実施例では、1枚のガラス基板または石英基板上にアクティブマトリクス領域と周辺駆動回路とを集積化して、さらに液晶パネルを作製する作製工程の1例を図5を用いて示す。本実施例で示す作製工程を利用することにより、図2乃至4に示すような液晶パネルを得ることができる。
【0063】
まず図5(A)に示すように絶縁性基板501上に下地膜として、酸化珪素膜502を3000Åの厚さにスパッタリング法によって成膜する。
【0064】
次に図示しない非晶質珪素膜を減圧熱CVD法により、400Åの厚さに成膜する。さらにこの非晶質珪素膜を結晶化させて、連続粒界結晶シリコン(CGS)と呼ばれる結晶シリコン膜を得る。そしてこの結晶シリコン膜をパターニングすることにより、図5(A)の503、504、505で示されるパターンを形成する。
【0065】
このパターンが、薄膜トランジスタの活性層となる。ここで、503は周辺駆動回路のCMOS回路を構成するNMOS(Nチャネル型の薄膜MOSトランジスタ)の活性層となる。
【0066】
また、504は周辺駆動回路のCMOS回路を構成するPMOS(Pチャネル型の薄膜MOSトランジスタ)の活性層となる。
【0067】
また、505は画素に配置されるNMOS(Nチャネル型の薄膜MOSトランジスタ)の活性層となる。
【0068】
このようにして図5(A)に示す状態を得る。次に図5(B)に示すようにアルミニウムでなるゲイト電極のパターン507、508、509を形成する。
【0069】
ここでは、まずスカンジウムを0.18重量パーセント含有させたアルミニウム膜をスパッタリング法により、4000Åの厚さに成膜する。ここで、スカンジウムを含有させるのは、後の工程においてアルミニウムの異常成長によりヒロックやウィスカーといった突起物が形成されることを抑制するためである。
【0070】
アルミニウム膜を成膜したら、その表面に緻密な膜質を有する図示しない陽極酸化膜を100Å程度の厚さに成膜する。
【0071】
ここでは、電解溶液として3%の酒石酸を含んだエチレングルコール溶液をアンモニア水で中和したものを用いる。そして、この電解溶液中において、白金を陰極、アルミニウムを陽極として、両電極間に電流を流すことにより、アルミニウム膜の表面に陽極酸化膜を形成することができる。
【0072】
この陽極酸化膜は、緻密な強固な膜質を有し、後に形成されるレジストマスクとアルミニウム膜との密着性を高める機能を有している。この陽極酸化膜の膜厚は、印加電圧によって概略制御することができる。
【0073】
図示しない陽極酸化膜を形成した図示しないアルミニウム膜を得たら、その表面にレジストマスクを形成し、そのマスクを利用してパターニングを行なう。こうして、図5(B)の507、508、509で示されるゲイト電極パターンを得る。
【0074】
507、508、509で示されるゲイト電極パターンを得たら、再度の陽極酸化膜を形成する。この陽極酸化膜の形成も電解溶液として3%の酒石酸を含んだエチレングルコール溶液をアンモニア水で中和したものを用いて行なう。
【0075】
ここでは、この陽極酸化膜の膜厚を1000Åとする。この陽極酸化膜は、アルミニウムでなるゲイト電極の表面を電気的、及び物理的に保護する機能を有している。
【0076】
次にゲイト電極とその表面の陽極酸化膜をマスクとして導電型を付与する不純物のドーピングを行なう。この工程では、選択的にレジストマスクを配置して、P(リン)及びB(ボロン)のドーピングをプラズマドーピング法により交互に選択的に行ない、N型領域50、52、56、58を形成する。また、P型領域53、55を形成する。
【0077】
ドーピングの終了後、レーザー光の照射を行なうことにより、ドーピングされた不純物の活性化とドーピング時における損傷のアニールとを行なう。
【0078】
ここで、50はNMOSのソース領域、52がNMOSのドレイン領域、53がPMOSのドレイン領域、55がPMOSのソース領域となる。また56がNMOSのドレイン領域、58がNMOSのソース領域となる。また、51、54、57が各薄膜トランジスタのチャネル形成領域となる。
【0079】
こうして、図5(B)に示す状態を得る。そして、第1の層間絶縁膜を構成する窒化珪素膜513を2000Åの厚さにプラズマCVD法でもって成膜する。
【0080】
さらに、第1の層間絶縁膜を構成するポリイミド樹脂でなる膜514をスピンコート法を用いて成膜する。ポリイミド樹脂の他には、ポリアミド、ポリイミドアミド等を利用することができる。ここで、樹脂材料を層間絶縁膜に利用するのは、その表面を平坦にできるからである。
【0081】
こうして図5(C)に示す状態を得る。そして、コンタクトホールの形成を行い、チタン膜とアルミニウム膜とチタン膜との積層膜でなる電極515、516、517、518を形成する。
【0082】
ここで、チタン膜の厚さは1000Å、アルミニウム膜の膜厚は2000Åとする。また各膜は、スパッタ法で成膜する。
【0083】
この状態で周辺駆動回路を構成するCMOS回路が形成される。また、518で示される電極は、アクティブマトリクス回路のソース線またはソース線から延在したものとなる。
【0084】
こうして図5(D)に示す状態を得る。次にポリイミド樹脂でなる第2の層間絶縁膜519を成膜する。そして、コンタクトホールの形成を行いITOでなる画素電極520を形成する。
【0085】
こうして図5(E)に示す状態を得る。図5(E)に示す状態を得たら、350℃の水素雰囲気中において加熱処理を1時間行う。こうしてTFTを作製する。
【0086】
本実施例においては、トップゲイト型TFTの例を示したが、ボトムゲイト型TFTを用いた構成としてもよい。図6にボトムゲイト型TFTの構造の一例を示す。601は基板、602は下地膜、603はゲイト電極、604は、ゲイト絶縁膜、605はソース領域、606はドレイン領域、607はLDD領域、608は、チャネル形成領域、609はチャネル保護膜、610は層間絶縁膜、611はソース電極、612はドレイン電極である。
【0087】
TFTの構造をボトムゲイト型とする場合は、同様に、チャネル形成領域608をCGSと呼ばれる連続粒界結晶シリコン膜を用いて構成する。即ち、本発明においては、TFTの構造に限定されず、CGSと呼ばれる連続粒界結晶シリコン膜を用いているスイッチング素子であれば、特に限定されない。
【0088】
その後、CGSでもって形成された複数のTFTは、基板上に画素マトリクス回路703、ゲイト側駆動回路704、ソース側駆動回路705、ロジック回路706を構成する。その様なアクティブマトリクス基板に対して対向基板707が貼り合わされる。アクティブマトリクス基板と対向基板707との間には液晶層(図示せず)が挟持される。
【0089】
また、図7に示す構成では、アクティブマトリクス基板の側面と対向基板の側面とをある一辺を除いて全て揃えることが望ましい。こうすることで大版基板からの多面取り数を効率良く増やすことができる。また、前述の一辺では、対向基板の一部を除去してアクティブマトリクス基板の一部を露出させ、そこにFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)708を取り付ける。ここには必要に応じてICチップ(単結晶シリコン上に形成されたMOSFETで構成される半導体回路)を搭載しても構わない。
【0090】
CGSを活性層としたTFTは極めて高い動作速度を有しているため、数百MHz〜数GHzの高周波数で駆動する信号処理回路を画素マトリクス回路と同一の基板上に一体形成することが可能である。即ち、図7に示す液晶モジュールはシステム・オン・パネルを具現化したものである。
【0091】
なお、本発明は、駆動回路一体型の液晶表示装置にのみ適用されるものではなく、駆動回路が液晶パネルと異なる基板に形成されたいわゆる外付け型の表示装置に適用することも可能である。
【0092】
なお、本実施例では本願発明を液晶表示装置に適用した場合について記載しているが、アクティブマトリクス型EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置などを構成することも可能である。また、光電変換層を具備したイメージセンサ等を同一基板上に形成することも可能である。
【0093】
なお、上述の液晶表示装置、EL表示装置及びイメージセンサの様に光学信号を電気信号に変換する、又は電気信号を光学信号に変換する機能を有する装置を電気光学装置と定義する。本願発明は絶縁表面を有する基板上に半導体薄膜(CGS)を利用して形成しうる電気光学装置ならば全てに適用することができる。
【0094】
〔実施例4〕
上記実施例3の連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon:CGS)の作製方法及びその構造を図8〜10を用いて、以下に説明する。
【0095】
〔CGSの作製工程〕
まず、絶縁性基板上に非晶質半導体薄膜を減圧熱CVD法、プラズマCVD法またはスパッタ法により形成する。
【0096】
なお、非晶質半導体薄膜としては代表的には非晶質珪素膜を用いれば良い。この他、半導体薄膜としてSix Ge1-x (0<X<1)で示される珪素とゲルマニウムの化合物を利用することも可能である。非晶質半導体薄膜の膜厚は25〜100nm (好ましくは30〜60nm)とする。
【0097】
なお、成膜中に混入する炭素、酸素、窒素等の不純物は後の結晶化を阻害する恐れがあるので徹底的に低減することが好ましい。具体的には炭素及び窒素の濃度はいずれも 5×1018atoms/cm3 未満(代表的には 5×1017atoms/cm3 以下)とし、酸素の濃度は 1.5×1019atoms/cm3 未満(代表的には 1×1018atoms/cm3 以下)とするこのが望ましい。成膜時に上記濃度としておけば、完成したTFTにおける上記不純物の濃度も上述の範囲に収まる。
【0098】
なお、成膜時にTFTのしきい値電圧(Vth)を制御するための不純物元素(13族元素、代表的にはボロン又は15族元素、代表的にはリン)を添加することは有効である。添加量は上記Vth制御用不純物を添加しない場合のVthを鑑みて決定する必要がある。
【0099】
次に、非晶質半導体薄膜の結晶化工程を行う。結晶化の手段としては本発明者らによる特開平7-130652号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1および実施例2のどちらの手段でも良いが、本願発明では実施例2に記載した技術内容(特開平8-78329 号公報に詳しい)を利用するのが好ましい。
【0100】
特開平8-78329 号公報記載の技術は、まず触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜を形成する。そして、非晶質半導体薄膜の結晶化を助長する触媒元素を含有した溶液をスピンコート法により塗布し、触媒元素含有層を形成する。
【0101】
なお、触媒元素としてはニッケル(Ni)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、ゲルマニウム(Ge)、鉛(Pb)から選ばれた一種または複数種の元素を用いることができる。特に、珪素との格子の整合性に優れたニッケルを用いることが好ましい。
【0102】
また、上記触媒元素の添加工程はスピンコート法に限らず、マスクを利用したイオン注入法またはプラズマドーピング法を用いることもできる。この場合、添加領域の占有面積の低減、横成長領域の成長距離の制御が容易となるので、微細化した回路を構成する際に有効な技術となる。
【0103】
次に、触媒元素の添加工程が終了したら、500 ℃2時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、水素雰囲気または酸素雰囲気中において 500〜700 ℃(代表的には 550〜650 ℃、好ましくは570 ℃)の温度で 4〜24時間の加熱処理を加えて非晶質半導体薄膜の結晶化を行う。
【0104】
この時、非晶質半導体薄膜の結晶化は触媒元素を添加した領域で発生した核から優先的に進行し、基板の基板面に対してほぼ平行に成長した結晶領域が形成される。本発明者らはこの結晶領域を横成長領域と呼んでいる。横成長領域は比較的揃った状態で個々の結晶が集合しているため、全体的な結晶性に優れるという利点がある。
【0105】
結晶化のための加熱処理が終了したら、マスク絶縁膜を除去した後、触媒元素を除去するための加熱処理(触媒元素のゲッタリング工程)を行う。この加熱処理は処理雰囲気中にハロゲン元素を含ませ、ハロゲン元素による金属元素のゲッタリング効果を利用するものである。
【0106】
なお、ハロゲン元素によるゲッタリング効果を十分に得るためには、上記加熱処理を700 ℃を超える温度で行なうことが好ましい。この温度以下では処理雰囲気中のハロゲン化合物の分解が困難となり、ゲッタリング効果が得られなくなる恐れがある。そのため加熱処理温度を好ましくは800 〜1000℃(代表的には950 ℃)とし、処理時間は 0.1〜 6hr、代表的には 0.5〜 1hrとする。
【0107】
代表的には酸素雰囲気に対して塩化水素(HCl)を0.5 〜10体積%(好ましくは3体積%)の濃度で含有させ、950 ℃、30分の加熱処理を行えば良い。HCl濃度を上記濃度以上とすると、横成長領域の表面に膜厚程度の凹凸が生じてしまうため好ましくない。
【0108】
また、ハロゲン元素を含む化合物してはHClガス以外にもHF、NF3 、HBr、Cl2 、ClF3 、BCl3 、F2 、Br2 等のハロゲン元素を含む化合物から選ばれた一種または複数種のものを用いることが出来る。
【0109】
この工程においては横成長領域中の触媒元素が塩素の作用によりゲッタリングされ、揮発性の塩化物となって大気中へ離脱して除去される。そして、この工程後の横成長領域中における触媒元素の濃度は 5×1017atoms/cm3 以下(代表的には 2×1017atoms/cm3 以下)にまで低減される。
【0110】
こうして得られた横成長領域は棒状または偏平棒状結晶の集合体からなる特異な結晶構造を示す。以下にその特徴について示す。
【0111】
〔横成長領域の結晶構造に関する知見〕
上記作製工程に従って形成した横成長領域は、微視的に見れば複数の棒状(または偏平棒状)結晶が互いに概略平行に特定方向への規則性をもって並んだ結晶構造を有する。このことはTEM(透過型電子顕微鏡法)による観察で容易に確認することができる。
【0112】
また、本発明者らは本願発明の半導体薄膜の結晶粒界をHR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法)で詳細に観察した(図8(A))。ただし、本明細書中において結晶粒界とは、断りがない限り異なる棒状結晶同士が接した境界に形成される粒界を指すものと定義する。従って、例えば別々の横成長領域がぶつかりあって形成される様なマクロな意味あいでの粒界とは区別して考える。
【0113】
ところで前述のHR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法)とは、試料に対して垂直に電子線を照射し、透過電子や弾性散乱電子の干渉を利用して原子・分子配列を評価する手法である。同手法を用いることで結晶格子の配列状態を格子縞として観察することが可能である。従って、結晶粒界を観察することで、結晶粒界における原子同士の結合状態を推測することができる。
【0114】
本発明者らが得たTEM写真(図8(A))では異なる二つの結晶粒(棒状結晶粒)が結晶粒界で接した状態が明瞭に観察された。また、この時、二つの結晶粒は結晶軸に多少のずれが含まれているものの概略{110}配向であることが電子線回折により確認されている。
【0115】
ところで、前述の様なTEM写真による格子縞観察では{110}面内に{111}面に対応する格子縞が観察された。なお、{111}面に対応する格子縞とは、その格子縞に沿って結晶粒を切断した場合に断面に{111}面が現れる様な格子縞を指している。格子縞がどの様な面に対応するかは、簡易的には格子縞間の距離により確認できる。
【0116】
この時、本発明者らは本願発明の半導体薄膜のTEM写真を詳細に観察した結果、非常に興味深い知見を得た。写真に見える異なる二つの結晶粒ではどちらにも{111}面に対応する格子縞が見えていた。そして、互いの格子縞が明らかに平行に走っているのが観察されたのである。
【0117】
さらに、結晶粒界の存在と関係なく、結晶粒界を横切る様にして異なる二つの結晶粒の格子縞が繋がっていた。即ち、結晶粒界を横切る様にして観測される格子縞の殆どが、異なる結晶粒の格子縞であるにも拘らず直線的に連続していることが確認できた。これは任意の結晶粒界で同様であった。
【0118】
この様な結晶構造(正確には結晶粒界の構造)は、結晶粒界において異なる二つの結晶粒が極めて整合性よく接合していることを示している。即ち、結晶粒界において結晶格子が連続的に連なり、結晶欠陥等に起因するトラップ準位を非常に作りにくい構成となっている。換言すれば、結晶粒界において結晶格子に連続性があるとも言える。
【0119】
なお、図8(B)に、本発明者らはリファレンスとして従来の多結晶珪素膜(いわゆる高温ポリシリコン膜)についても電子線回折およびHR−TEM観察による解析を行った。その結果、異なる二つの結晶粒において互いの格子縞は全くバラバラに走っており、結晶粒界で整合性よく連続する様な接合は殆どなかった。即ち、結晶粒界では格子縞が途切れた部分が多く、結晶欠陥が多いことが判明した。
【0120】
本発明者らは、本願発明で利用する半導体薄膜の様に格子縞が整合性良く対応した場合の原子の結合状態を整合結合と呼び、その時の結合手を整合結合手と呼ぶ。また、逆に従来の多結晶珪素膜に多く見られる様に格子縞が整合性良く対応しない場合の原子の結合状態を不整合結合と呼び、その時の結合手を不整合結合手(又は不対結合手)と呼ぶ。
【0121】
本願発明で利用する半導体薄膜は結晶粒界における整合性が極めて優れているため、上述の不整合結合手が極めて少ない。本発明者らが任意の複数の結晶粒界について調べた結果、全体の結合手に対する不整合結合手の存在割合は10%以下(好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下)であった。即ち、全体の結合手の90%以上(好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上)が整合結合手によって構成されているのである。
【0122】
また、前述の工程に従って作製した横成長領域を電子線回折で観察した結果を図9(A)に示す。なお、図9(B)は比較のために観察した従来のポリシリコン膜(高温ポリシリコン膜と呼ばれるもの)の電子線回折パターンである。
【0123】
図9(A)、(B)に示す電子線回折パターンは電子線の照射エリアの径が4.25μmであり、十分に広い領域の情報を拾っている。ここで示している写真は任意の複数箇所を調べた結果の代表的な回折パターンである。
【0124】
図9(A)の場合、〈110〉入射に対応する回折スポット(回折斑点)が比較的きれいに現れており、電子線の照射エリア内では殆ど全ての結晶粒が{110}配向していることが確認できる。一方、図9(B)に示す従来の高温ポリシリコン膜の場合、回折スポットには明瞭な規則性が見られず、{110}面以外の面方位の結晶粒が不規則に混在することが判明した。
【0125】
この様に、結晶粒界を有する半導体薄膜でありながら、{110}配向に特有の規則性を有する電子線回折パターンを示す点が本願発明で利用する半導体薄膜の特徴であり、電子線回折パターンを比較すれば従来の半導体薄膜との違いは明白である。
【0126】
以上の様に、前述に示した作製工程で作製された半導体薄膜は従来の半導体薄膜とは全く異なる結晶構造(正確には結晶粒界の構造)を有する半導体薄膜であった。本発明者らは本願発明で利用する半導体薄膜について解析した結果を特願平9-55633 、同9-165216、同9-212428でも説明している。
【0127】
また、上述の様な本願発明で利用する半導体薄膜の結晶粒界は、90%以上が整合結合手によって構成されているため、キャリアの移動を阻害する障壁(バリア)としては機能は殆どない。即ち、本願発明で利用する半導体薄膜は実質的に結晶粒界が存在しないとも言える。
【0128】
従来の半導体薄膜では結晶粒界がキャリアの移動を妨げる障壁として機能していたのだが、本願発明で利用する半導体薄膜ではその様な結晶粒界が実質的に存在しないので高いキャリア移動度が実現される。そのため、本願発明で利用する半導体薄膜を用いて作製したTFTの電気特性は非常に優れた値を示す。この事については以下に示す。
【0129】
(TFTの電気特性に関する知見)
本願発明で利用する半導体薄膜は実質的に単結晶と見なせる(実質的に結晶粒界が存在しない)ため、それを活性層とするTFTは単結晶シリコンを用いたMOSFETに匹敵する電気特性を示す。本発明者らが試作したTFTからは次に示す様なデータが得られている。
【0130】
(1)TFTのスイッチング性能(オン/オフ動作の切り換えの俊敏性)の指標となるサブスレッショルド係数が、Nチャネル型TFTおよびPチャネル型TFTともに60〜100mV/decade(代表的には60〜85mV/decade )と小さい。
(2)TFTの動作速度の指標となる電界効果移動度(μFE)が、Nチャネル型TFTで200 〜650cm2/Vs (代表的には250 〜300cm2/Vs )、Pチャネル型TFTで100 〜300cm2/Vs (代表的には150 〜200cm2/Vs )と大きい。
(3)TFTの駆動電圧の指標となるしきい値電圧(Vth)が、Nチャネル型TFTで-0.5〜1.5 V、Pチャネル型TFTで-1.5〜0.5 Vと小さい。
【0131】
以上の様に、極めて優れたスイッチング特性および高速動作特性が実現可能であることが確認されている。
【0132】
なお、CGSを形成するにあたって前述した結晶化温度以上の温度(700〜1100℃)でのアニール工程は、結晶粒内の欠陥低減に関して重要な役割を果たしている。そのことについて以下に説明する。
【0133】
図10(A)は、前述の結晶化工程までを終了した時点での結晶シリコン膜を25万倍に拡大したTEM写真であり、結晶粒内(黒い部分と白い部分はコントラストの差に起因して現れる)に矢印で示されるようなジグザグ上に見える欠陥が確認される。
【0134】
このような欠陥としては主としてシリコン結晶格子面の原子の積み重ね順序が食い違っている積層欠陥であるが、転位などの場合もある。図10(A)は{111}面に平行な欠陥面を有する積層欠陥と思われる。そのことは、ジグザグ状に見える欠陥が約70°の角度をなして折れ曲がっていることからも確認できる。
【0135】
一方、図10(B)に示すように、同倍率で見た本発明に用いた結晶シリコン膜は、結晶粒内にはほとんど積層欠陥や転位などに起因する欠陥が見られず、非常に結晶性が高いことが確認できる。この傾向は膜面全体について言えることであり、欠陥数をゼロにすることは現状では困難であるものの、実質的にはゼロと見なせる程度にまで低減することができる。
【0136】
即ち、本発明に用いた結晶シリコン膜は、結晶粒内の欠陥がほとんど無視しうる程度にまで低減され、且つ、結晶粒界が高い連続性によってキャリア移動の障壁になりえないため、単結晶または実質的に単結晶と見なせる。
【0137】
このように図10(A)と(B)の写真が示した結晶シリコン膜はどちらも結晶粒界にほぼ同等の連続性を有しているが、結晶粒内の欠陥数には大きな差がある。本発明の結晶シリコン膜が図10(A)に示した結晶シリコン膜よりも遙に高い電気特性を示す理由はこの欠陥数の差による所が大きい。
【0138】
以上のことから、本発明にとって、触媒元素のゲッタリングプロセスは必要不可欠な工程であることが判る。本発明者らは、この工程によって起こる現象について次のようなモデルを考えている。
【0139】
まず、図10(A)に示す状態では結晶粒内の欠陥(主として積層欠陥)には触媒元素(代表的にはニッケル)が偏析している。即ち、Si-Ni-Siといった形の結合が多数存在していると考えられる。
【0140】
しかしながら、触媒元素のゲッタリングプロセスを行うことで欠陥に存在するNiが除去されるとSi-Ni 結合は切れる。そのため、シリコンの余った結合手は、すぐにSi-Si 結合を形成して安定する。こうして欠陥が消滅する。
【0141】
勿論、高い温度での熱アニールによって結晶シリコン膜中の欠陥が消滅することは知られているが、ニッケルとの結合が切れて、未結合手が多く発生するためのシリコンの再結合がスムーズに行われると推測できる。
【0142】
また、本発明者らは結晶化温度以上の温度(700〜1100℃)で加熱処理を行うことで結晶シリコン膜とその下地との間が固着し、密着性が高まることで欠陥が消滅するというモデルも考えている。
【0143】
こうして得られた本発明に用いた結晶シリコン膜(図10(B))は、単に結晶化をおこなっただけの結晶シリコン膜(図10(A)と比較して格段に結晶粒内の欠陥数が少ないという特徴を有している。この欠陥数の差は電子スピン共鳴分析(Electron Spin Resonance :ESR)によってスピン密度の差となって現れる。現状では本発明に用いた結晶シリコン膜のスピン密度は少なくとも1×1018個/cm3 以下(代表的には5×1017個/cm3 以下)である。
【0144】
以上のような結晶構造および特徴を有する本発明に用いた結晶シリコン膜を、連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon:CGS)と呼んでいる。
【0145】
〔実施例5〕
上記実施例の表示装置において、高解像度を実施する場合には、書き込み期間を短くする必要がある。本実施例では、上記各実施例で用いられている液晶パネルの液晶材料として、比較的高画質な映像情報を用いる場合は、実質的にしきい値を持たない反強誘電性液晶を用いた例を示す。
【0146】
従来のLCDで用いられている液晶材料は、電圧が印加されてからの反応速度(数十ms〜数百ms)が遅く、駆動回路を、例えば結晶シリコン(CGS)を用いて高い周波数帯域で動作可能なTFTより構成しても、液晶材料がその高速動作に反応できない。
【0147】
しかしながら、本実施例では、結晶シリコン(CGS)を用い、高い周波数帯域で動作可能なTFTを液晶パネルのスイッチング素子として用い、さらに、電圧が印加されてからの反応速度が速く、実質的にしきい値を持たない反強誘電性液晶を用いたことで、チラツキのない高精細、高解像度の表示装置を実現できた。
【0148】
〔実施例6〕
本実施例は、R(赤)、G(緑)、B(青)の発光ダイオードをバックライトとして用いて表示装置本体に内蔵し、カラー映像を得る構成とした場合の例を示す。この場合のカラー表示としては、例えば、1画面の書き込み期間(フレーム周波数と呼ぶ)の3倍の周波数で発光ダイオードのR、G、Bの点滅を各色毎にR、G、B、R、G、B、R・・・と時系列的に繰り返せば人間の目にはカラー映像として認識される。本実施例においては、60Hzで1画面を書き込み、その3倍の180Hzで発光ダイオードのR、G、Bの点滅を各色毎にR、G、B、R、G、B、R・・・と時系列的に繰り返した。この1画面の書き込み期間(フレーム周波数と呼ぶ)は45Hz以上、好ましくは60Hz以上であれば特に限定されない。この場合は、カラーフィルターは必要としないため、明るい表示を得ることができる。
【0149】
また、発光ダイオードの代わりに、EL素子のような発光素子を用いてバックライトを構成してもよい。
【0150】
〔実施例7〕
本実施例においては、上記各実施例の表示装置(液晶パネルのスイッチング素子のチャネル形成領域にCGSを用いた)を用いて情報通信操作を行った例を図11を用いて説明する。
【0151】
図11では、情報処理装置およびそのシステムを表示装置1103と通信装置1102と、集音装置1105と、撮像装置1106とで構成し、仮想映像(平面映像または立体画像)を使用者に提供することが可能なテレビ電話とした例を示した。
【0152】
使用者1100は、電話器等の通信装置1102と電話回線または通信ケーブルによって接続し、マイク等の集音装置1105やカメラ等の撮像装置1106を用いて、通信相手と情報処理操作(使用者の声デ─タの送信、使用者の表情等の映像の送信等)を行うことができる。また、コンピュータ等の制御装置を介して通信装置と表示装置を接続する構成としてもよい。
【0153】
使用者の表情等の仮想立体画像を送信する場合は、右目用の映像信号を形成する撮像装置と、左目用の映像信号を形成する撮像装置を表示装置、通信装置または制御装置に、別々に設けて2つの映像信号を送る構成とすることが望ましい。
【0154】
この情報処理装置およびそのシステムを用いると、使用者は、通信相手から送られてくる仮想映像を見ながら情報処理操作(会話、電子文書交換等)をすることができる。使用者は、情報処理操作中、外界の様子を遮断することも可能であるため、仮想表示画面に集中できる。また、周囲の環境から切り離されるのでリラックスできる。加えて、周囲の景色に重ねて仮想画面を表示することもできるため、便利である。
【0155】
また、従来のCRT等の表示装置を用いたテレビ電話では、使用者以外の周囲の人に情報を見られる心配があったが、本実施例の情報処理装置およびそのシステムは、仮想映像を用いているため、表示装置を装着した使用者以外にその仮想映像を見られる心配がなく、周囲の人の目を気にせず、安心して情報の交換をすることができる。
【0156】
また、表示装置と接続する通信装置を携帯可能な小型のもの、例えば携帯電話器等を用いれば、どのような場所であっても、情報通信が可能である。さらに、この小型通信装置に小型の撮像装置1206を搭載とすることで、携帯型のテレビ電話とすることができる。小型通信装置を用いて情報通信操作を行った例を図12を用いて説明する。
【0157】
図12では、情報処理装置およびそのシステムを表示装置1203と小型通信装置1202と、撮像装置1206とで構成し、仮想表示画面1204(平面映像または立体画像)を使用者1200に提供することが可能なテレビ電話とした例を示した。なお、小型通信装置1202は使用者の声を声データとして入力できる集音装置(マイク等)は内蔵されている。また、簡単な文字の入力のできる入力装置も備えている。
【0158】
加えて、表示装置、通信装置または制御装置に、使用者の声データを自動的に文字に変換する装置1208を具備させることによって、会話等を文字として同時に仮想表示することが可能である。こうした機能を加えることによって、図12に示したように、使用者1200から見た仮想画面1209には、通信相手1210から送信された映像(通信相手の上半身等の映像)を見ながら対話すると同時に会話の文章表示欄1207にその会話が文字に変換されて表示され、また、電子情報欄1205に電子情報が表示される。なお、使用者1200から見た仮想画面1209は、仮想表示画面1204に対応している。また、前記の表示欄1206、1207の表示される箇所は特に限定されない。
【0159】
また、会話を文字として同時に記憶させることも可能であるため、メモをとる必要なく、正確に情報交換を行うことができる。また、使用者の耳が不自由であっても、仮想表示される文字を見ながら正確に会話をすることができる。
【0160】
従来のHMDでは、細かい文字を正確に認識できる程の解像度を得ることは不可能であったが、チャネル形成領域にCGSを用いた本実施例のHMDにより、初めて可能とすることができた。
【0161】
本実施例では、従来のような表示画面(CRT等)が必要ではなく、仮想表示するだけであるので、どのような場所、どのような環境であっても情報処理操作(通信相手との会話、通信相手との映像情報の交換等)が可能である。
【0162】
【発明の効果】
本発明の表示装置(HMD)を備えた情報処理装置において、液晶パネルの薄膜トランジスタの活性層を構成する結晶シリコンは、CGSであるため、比較的高画質な映像信号(60Hz 以上)にも対応することができ、高解像度を有する仮想映像(2Dまたは3D)を得ることができた。
【0163】
また、液晶パネルと目との距離が数cm程度と小さいにもかかわらず、フレーム反転駆動の極性反転周期が短い(45Hz〜180Hz)ため、チラツキが生じないため、人間の目に与える影響を低減することができた。即ち、従来よりも使用時間を延長することができた。
【0164】
加えて、従来のHMDでは、解像度が低く、細かい文字の読み取りが困難であったが、本発明の液晶パネルは、細かい文字も鮮明に認識することができるため、正確に情報処理操作を行うことができる。即ち、本明細書に開示するHMDは、情報処理装置の表示装置として最適なものである。
【0165】
本明細書に開示する情報処理装置において、使用者は、情報処理操作中、外界の様子を遮断することも可能であるため、仮想表示画面に集中できる。また、周囲の環境から切り離されるのでリラックスできる。また、周囲の景色に重ねて仮想画面を表示することもできる。
【0166】
また、デスク上などの空間を狭めないので、空間を有効に使用することができる。また、軽量であるため、持ち運んであらゆる場所で情報処理操作ができる。
【0167】
例えば、携帯電話や公衆電話の通信回線を用いて、その回線と本発明の表示装置とを接続することにより、通信相手の映像または情報を仮想画面で見ながら情報交換(会話等)を行うことができる。
【0168】
また、反応速度が速い液晶材料(例えば、無しきい値AFLC等)を用いれば、さらに高解像度な映像を得ることが可能である。
【0169】
このように、本明細書に開示するヘッドマウントディスプレイは、情報処理操作時の表示装置として最適なものとすることができ、それを備えた情報処理装置及びそのシステムを用いて、良好な情報処理操作環境を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 情報処理装置の概略を示す図。
【図2】 ヘッドマウントディスプレイの概要を示す図。
【図3】 液晶パネルの配置構造を示す図。
【図4】 表示装置本体のブロック図
【図5】 TFT作製工程
【図6】 ボトム型TFTの構造の1例
【図7】 液晶パネルの構造の1例
【図8】 TEM写真図
【図9】 電子線回折パターン図
【図10】 TEM写真図
【図11】 通信装置を用いた1例を示す図
【図12】 小型の通信装置を用いた1例を示す図
【図13】 従来の情報処理装置の概略を示す図。
【符号の説明】
10 使用者
11 入力端末装置
12 制御装置
13 表示装置
14 表示画面
100 使用者
101 入力端末装置
102 制御装置
103 表示装置(HMD)
104 仮想表示画面
201 本体
202 液晶パネル
203 バンド部
301 周辺駆動回路
302 周辺駆動回路
303 アクティブマトリクス回路
304 周辺駆動回路
305 周辺駆動回路
306 アクティブマトリクス回路
307 ガラス基板(または石英基板)
308 ガラス基板(または石英基板)
309 ゲイト線
310 ソース線
311 薄膜トランジスタの活性層
312 画素電極
313 画素電極

Claims (8)

  1. 画素マトリクス領域と周辺駆動回路とが絶縁性の同一基板上に設けられた右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、
    前記表示装置と接続された制御装置と、
    前記制御装置と接続された入力操作装置とを有し、
    記制御装置及び前記入力操作装置は、前記使用者によって情報処理操作が行われるものであり、
    前記画素マトリクス領域と前記周辺駆動回路とを構成するトランジスタのチャネル形成領域は結晶粒界において90%以上の結晶格子に連続性を有し、
    前記右目用と左目用のフラットパネルディスプレイが有する前記周辺駆動回路の配置は、前記右目用のフラットパネルディスプレイと前記左目用のフラットパネルディスプレイとの間を通る軸に対して線対称であることを特徴とする情報処理装置。
  2. 画素マトリクス領域と周辺駆動回路とが絶縁性の同一基板上に設けられた右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置と、
    前記表示装置接続された制御装置と、
    前記制御装置と接続された通信装置及び入力操作装置とを有し、
    前記制御装置及び前記入力操作装置は、前記使用者によって情報処理操作が行われるものであり、
    前記画素マトリクス領域と前記周辺駆動回路とを構成するトランジスタのチャネル形成領域は結晶粒界において90%以上の結晶格子に連続性を有し、
    前記右目用と左目用のフラットパネルディスプレイが有する前記周辺駆動回路の配置は、前記右目用のフラットパネルディスプレイと前記左目用のフラットパネルディスプレイとの間を通る軸に対して線対称であり、
    前記通信装置を用いて通信相手と情報の送信が行われるものであることを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項2において、
    前記通信装置は声を声データとして入力可能な集音装置を有し、
    前記通信装置または制御装置は、声データを文字変換する装置を具備し、
    前記集音装置より入力された前記使用者の声データを、声データを文字変換する前記装置により文字に変換して前記通信装置を用いて通信相手に送信することを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項2において、
    前記通信装置は声を声データとして入力可能な集音装置を有し、
    前記通信装置または制御装置は、声データを文字変換する装置を具備し、
    前記集音装置より入力された前記使用者の声データを、声データを文字変換する前記装置により文字に変換し、
    前記表示装置によって前記使用者に提供される仮想表示画面には、通信相手との会話が文字として表示されるものであることを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    前記フラットパネルディスプレイは、45Hz〜180Hzで1画面の書き込みが行われ、且つ、1画面毎に前記フラットパネルディスプレイの画素電極に印加する電圧の極性を反転させることにより画面表示が得られる表示装置であることを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    前記フラットパネルディスプレイの液晶材料が、実質的にしきい値を持たない反強誘電性液晶である表示装置を備えた情報処理装置。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着する表示装置は、使用者に仮想平面映像を提供することを特徴とする情報処理装置。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか一項において、
    右目用と左目用のフラットパネルディスプレイを具備し、使用者の頭に装着して利用する表示装置は、使用者に仮想立体映像を提供することを特徴とする情報処理装置。
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