JP3932625B2 - 刺繍縫製可能なミシン及び模様データ編集装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺繍縫製可能なミシン及び模様データ編集装置に関し、特に縫製に供する刺繍模様の縫製データに対して、加工布上に描いた縫製指定マークで指示される位置と方向、更には模様サイズとなるように自動的に編集処理を施すようにしたものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、家庭用の電子制御式刺繍ミシンは、上下駆動される縫針とこの縫針と協働する糸輪捕捉器とを含む縫製機構と、加工布が着脱自在に取付けられる刺繍枠を直交する２方向へ独立に移動駆動する駆動機構と、「乗り物」、「花」、「動物」などの複数種類の刺繍模様の模様データを格納した模様データメモリと、ディスプレイ及び操作パネル等を有し、オペレータが操作パネル等を操作し、所望の刺繍模様をディスプレイに表示させて選択してから刺繍縫製処理を実行すると、刺繍模様の模様データに基づいて駆動機構が制御され、駆動機構と縫製機構との協働により、刺繍枠に装着された加工布に前記所望の刺繍模様が複数色でカラフルに縫製される。
【０００３】
ところで、刺繍模様を縫製するに際しては、加工布の所定の位置に、しかも指定する方向に向けて、更に所望の大きさで、とするこれら３つの縫製条件が特に要求されている。そのためには、先ず第１に加工布を刺繍枠に対する取付け位置及び取付け方向において精度良く取付ける必要があり、次に予め作成してある縫製データをこれら縫製条件となるように編集処理するようにしている。
ところで、縫製に供する加工布の刺繍枠に対する一般的な取付け方について簡単に説明すると、先ず外枠の上側に加工布をある程度張った状態で載置する一方、内枠に位置決めシートを載置する。
【０００４】
次に、位置決めシートに印刷されている基準線（縦線と横線とからなる）と、加工布に予め記した基準マーク（例えば、「＋」のマーク）とが合致するように、加工布を移動させる。次に、これら基準線と基準マークとがズレないように内枠を外枠の内側に押し込むことで、加工布を外枠と内枠とで挟持して装着する。このときに、基準マークが基準線に対して少しでもズレたり、または加工布の取付け方向が基準線に対して傾いたり、更には加工布の張り状態が良好でない場合には、これらの取付け要素の全てが良好になるまで、外枠を外してから加工布の位置や方向や張り状態を修正し、再度外枠を取付ける修正作業を繰り返するようにしている。
【０００５】
一方、加工布が刺繍枠に取付けできたときには、予め作成してある縫製データにこれらの縫製条件となるように編集処理を施すようにしてから、その編集後の縫製データに基づいて刺繍縫製するようにしている。
例えば、特開昭６３−２４２２９７号公報には、直線などの実用縫いを行なう場合においては、その実用縫いの為の縫目予定線を加工布上に予め描いておき、その縫目予定線をイメージセンサーで読み込むことで縫目線を求める一方、その縫目線に基づいてパターン縫いするようにした自動縫製機が記載されている。
【０００６】
また、特開平７−１８５１５９号公報には、選択した文字列の画像をディスプレイに表示させて、縦方向と横方向に夫々拡大又は縮小したり、イタリック体のように傾斜させたり、または文字列を扇形に湾曲配置するなどの種々の編集処理を施しておき、刺繍枠を開始位置に移動させてから刺繍縫製するようにした刺繍ミシンが記載されている。
更に、特開平８−２９４５９０号公報には、加工布上に刺繍基準位置を予め付与しておき、刺繍枠を移動させながらその刺繍基準位置に縫針を合わせ、その基準位置を登録する一方、ディスプレイ上にクロスラインを表示し、そのクロスラインを模様の中心に合致させて位置決めしてから縫製するようにした刺繍ミシンが記載されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、位置決めシートなどを用いて、位置決めシートの基準線と加工布上の基準マークとを合致させるように加工布を刺繍枠に取付ける際には、加工布の取付け位置や取付け方向、更には張り状態などの取付け要素の全てが良好になるまで、外枠を外して加工布の取付け状態を修正し再度外枠を取付けるという、面倒な修正作業を繰り返すことになり、加工布を刺繍枠に取付ける準備作業が複雑化且つ手間がかかり、縫製作業能率が低下することなどの問題がある。
【０００８】
また、特開平７−１８５１５９号公報や特開平８−２９４５９０号公報に記載の刺繍ミシンにおいては、加工布に刺繍縫いする実際の模様サイズに基づいて、刺繍縫いに供する刺繍模様の縫製データを所定の拡大率で縦方向と横方向とに夫々拡大又は縮小するなどの編集処理を実行することで、縫製に供する最終的な縫製データを作成しておき、刺繍枠を移動させることで加工布の縫製開始位置（縫製基準位置）に縫針を対応させた状態で刺繍縫製を開始するので、縫針の位置合わせの為に微小距離の移動を伴う刺繍枠の移動操作が複雑化し且つ多大の操作時間を要すること、編集処理の実行に際してパラメータ入力などの種々のキー操作が必要となり、同様に準備作業が複雑化且つ縫製作業能率が低下すること、などの問題がある。
【０００９】
また、前記特開昭６３−２４２２９７号公報に記載の自動縫製機においては、加工布上に予め描いた縫目予定線を読み込んで、その縫目線に基づいて実用模様を縫製するだけなので、面的に広がりを有する刺繍模様に対しては、大きさや刺繍模様の向きなどの縫製条件を指定するようにはなっていない。
本発明の目的は、刺繍模様の模様データを、加工布の刺繍枠への取付け状態に応じて縫製位置や方向、更には模様サイズに及んで自動的に編集処理できるようにすること。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
請求項１の刺繍縫製可能なミシンは、刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、模様データ記憶手段から縫製対象の刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置と方向との何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置と方向との何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段とを備えたことを特徴とするものである。ここで、模様データ記憶手段は、ミシンの制御装置に固定的に設けられたものであってもよく、またミシンに着脱可能に設けられたものであってもよい。
【００１１】
画像読取り手段により、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた、例えば、矢印付きの直線のような縫製指定マークが読取られたときには、マーク解析手段は、その画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求める。そして、編集処理手段は、模様データ記憶手段から縫製対象の刺繍模様の模様データを受ける一方、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置と方向との何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置と方向との何れか１つ又は両方となるように、模様データの特に針落ちデータについて座標変換するなどして編集処理する。即ち、その編集処理された模様データ（縫製データ）で刺繍縫製することで、縫製指定マークで指示した位置と方向との何れか１つ又は両方に合わせて、縫製対象の刺繍模様を簡単に形成することができる。
【００１２】
請求項２の刺繍縫製可能なミシンは、刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、模様データ記憶手段から縫製対象の刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【００１３】
画像読取り手段により、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた、例えば縫製領域を指示するような枠形状の縫製指定マークが読取られたときには、マーク解析手段や編集処理手段は、基本的に請求項１と略同様に作用するが、加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めたり、その求めた位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方となるように模様データを編集処理する。即ち、その編集処理された模様データ（縫製データ）で刺繍縫製することで、縫製指定マークで指示した位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方に合わせて、縫製対象の刺繍模様を簡単に形成することができる。
【００１４】
請求項３の刺繍縫製可能なミシンは、請求項１または２の発明において、前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであることを特徴とするものである。
この場合、ハンディスキャナを手動操作して、加工布上に予め描かれた縫製指定マークの画像を読取るので、加工布を取付けた刺繍枠の形状や大きさに関係なく、画像読取り処理を迅速に且つ簡単化することができる。その他、請求項１または２と同様の作用を奏する。
【００１５】
請求項４の模様データ編集装置は、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、模様データ記憶手段から刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置と方向との何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置と方向との何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【００１６】
この請求項４の模様データ編集装置には、請求項１と同様の画像読取り手段と、マーク解析手段と、編集処理手段とが設けられているので、請求項１と同様に作用する。即ち、その編集処理された模様データ（縫製データ）をミシンなどの縫製装置にケーブルを介して転送、或いは記録媒体などを介して供給して刺繍縫製することで、縫製指定マークで指示した位置と方向との何れか１つ又は両方に合わせて、縫製対象の刺繍模様を簡単に形成することができる。
【００１７】
請求項５の模様データ編集装置は、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、模様データ記憶手段から刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
【００１８】
この請求項５の模様データ編集装置には、請求項２と同様の画像読取り手段と、マーク解析手段と、編集処理手段とが設けられているので、請求項２と同様に作用する。即ち、その編集処理された模様データ（縫製データ）をミシンなどの縫製装置にケーブルを介して転送、或いは記録媒体などを介して供給して刺繍縫製することで、縫製指定マークで指示した位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方に合わせて、縫製対象の刺繍模様を簡単に形成することができる。
【００１９】
請求項６の刺繍縫製可能なミシンは、請求項４または５の発明において、前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであることを特徴とするものである。
この場合、ハンディスキャナを手動操作して、加工布上に予め描かれた縫製指定マークの画像を読取るので、加工布を取付けた刺繍枠の形状や大きさに関係なく、画像読取り処理を迅速に且つ簡単化することができる。その他、請求項４または５と同様の作用を奏する。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態は、刺繍装置を着脱可能に装着して種々の刺繍模様の縫製が可能な刺繍装置付き電子制御式刺繍ミシンに本発明を適用した場合の例である。
電子制御式刺繍ミシンＭ（刺繍縫製可能なミシンに相当する）は、図１に示すように、ミシンベッド部１と、ベッド部１の右端部から立設された脚柱部２と、脚柱部２の上端からベッド部１に対向するように左方へ延びるアーム部３を有する。
【００２１】
ベッド部１には、送り歯を上下動させる送り歯上下動機構（図示略）及び前後動させる送り歯前後動機構（図示略）、下糸ボビンを収容し縫針６と協働する糸輪捕捉器（例えば、水平釜）等が設けられている。脚柱部２には、オプション的に追加される多数の刺繍模様の模様データ（縫製データと模様表示データ）を記録したＲＯＭカード２７（模様データ記憶手段の一部に相当する）を、内部のカード用コネクタ１８（図２参照）に接続する為のカード用スロット２ａが形成されている。ここで、画像を読取るハンディスキャナ８（画像読取り手段に相当する）はベッド部１の本体フレームを介して後述する制御装置２０に接続されている。
【００２２】
アーム部３には、下端に縫針６を装着した針棒５を上下動させる針棒駆動機構、針棒５を布送り方向と直交する方向に揺動させる針棒揺動機構（図示略）、天秤を針棒５の上下動に調時して上下動させる天秤駆動機構（図示略）等が設けられている。尚、送り歯上下動機構と針棒駆動機構と天秤駆動機構とはミシンモータ１４で駆動され、針棒揺動機構は針棒揺動用ステッピングモータ１５で駆動され、送り歯前後動機構は送り歯駆動用ステッピングモータ１６で駆動される（図２参照）。アーム部３の頭部４には、縫製作業の起動と停止を指令する起動・停止スイッチ１２が設けられている。
【００２３】
アーム部３の前面には大型の液晶ディスプレイ１０が設けられ、この液晶ディスプレイ１０には、実用模様や刺繍模様等の種々の縫目模様や各種の機能名、更には種々のメッセージ等が表示される。この液晶ディスプレイ１０の前面には、複数の刺繍模様や機能を示す機能名の表示位置の各々に対応させて、透明電極からなるタッチキー１１がマトリックス状に設けられている。即ち、所望の刺繍模様の選択や機能の指示を、これら刺繍模様や機能名に対応するタッチキー１１を押圧操作することで実現することができる。
【００２４】
前記ベッド部１の左端側部分には、通称フリーアームと称されるフリーベッド部が形成され、このフリーベッド部に刺繍装置３０が着脱可能に装着される。
刺繍装置３０は、その本体ケース３０ａと、加工布３９を着脱自在に装着する刺繍枠３４と、刺繍枠３４をＹ方向（前後方向）へ駆動するＹ方向駆動機構を内蔵した収容ケース３１と、収容ケース３１とその内部のＹ方向駆動機構をＸ方向（左右方向）へ駆動するＸ方向駆動機構であって本体ケース３０ａ内に収容されたＸ方向駆動機構とを備えており、Ｘ方向駆動機構は第１ステッピングモータ３２で駆動され、Ｙ方向駆動機構は第２ステッピングモータ３３で駆動される（図２参照）。
【００２５】
刺繍装置３０がフリーベッド部に装着されると、第１，第２ステッピングモータ３２，３３が、コネクタ１９を介して刺繍ミシンＭの制御装置２０に電気的に接続され、制御装置２０により第１，第２ステッピングモータ３２，３３が駆動制御され、刺繍枠３４と加工布３９とをＸ方向とＹ方向とに独立に移動駆動しつつ刺繍縫製できる状態になる。ここで、刺繍装置３０や針棒駆動機構や天秤駆動機構などで縫製手段が構成されている。
次に、刺繍ミシンＭの制御系について説明する。
図２に示すように、制御装置２０は、入力インターフェース２１と、ＣＰＵ２３とＲＯＭ２４とＲＡＭ２５とを含むコンピュータと、出力インターフェース２６と、これらを接続するバス２２などで構成されている。
【００２６】
入力インターフェース２１には、起動・停止スイッチ１２、タッチキー１１、ミシン主軸の複数の回転位相を検出するタイミング信号発生器１３、ハンディスキャナ８が夫々接続され、出力インターフェース２６には、ミシンモータ１４、針棒揺動用ステッピングモータ１５、送り歯駆動用ステッピングモータ１６、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）１０の為のディスプレイコントローラ（ＬＣＤＣ）１７と、刺繍装置３０の第１，第２ステッピングモータ３２，３３が夫々接続されたコネクタ１９等が接続されている。前記ＲＯＭカード２７のＲＯＭ２８は、コネクタ１８を介してバス２２に接続されている。
【００２７】
ＲＯＭ２４（模様データ記憶手段の一部に相当する）には、実用模様を縫製する縫製制御や表示制御の一般的な制御プログラムに加えて、選択した刺繍模様に対して拡大や回転などの種々の編集処理を施す編集処理制御、選択された刺繍模様を刺繍縫製する縫製処理制御などを含む本願特有の後述の刺繍模様縫製制御の制御プログラム等が予め格納されている。
【００２８】
更に、ＲＯＭ２４には、数字やアルファベットの文字模様の各々に関する表示データとその縫製データとからなる文字模様データ、複数の実用模様の各々に関する表示データとその縫製データとからなる実用模様データが格納されるとともに、図３に示すように、比較的使用頻度の高い多数の刺繍模様（第１刺繍模様、第２刺繍模様、第３刺繍模様・・・・・）の模様データが格納され、多数の刺繍模様の模様データは、刺繍模様の種類別にグループ分けし模様番号を付して格納されている。
【００２９】
ところで、ＲＯＭカード２７としては、複数枚分準備されており、これらＲＯＭカード２７のＲＯＭ２８には、図３に示すように、比較的使用頻度の低い多数の刺繍模様（第１刺繍模様、第２刺繍模様、第３刺繍模様・・・・・）の模様データ、種々の種類の文字、図形や形象、マーク、キャラクタ（例えば、テレビや映画等に登場する著名な人物、動物、ロボット等）等の刺繍模様の模様データが、刺繍模様の種類別にグループ分けし模様番号を付して、ＲＯＭ２４と同様に記録されている。
【００３０】
即ち、各刺繍模様の模様データは同様の構成なので、第１刺繍模様の模様データについて説明すると、図３に示すように、模様データには、刺繍模様と刺繍模様に含まれる複数の色別模様部を表示する為の模様表示データと、刺繍縫製の為の縫製データと、各表示画面に付随情報を表示させる為の付随情報表示データとが区別して格納されている。
第１刺繍模様の模様表示データは、例えば、図４に示す「パンダ」の刺繍模様の場合、第１色別模様部「顔と体の輪郭と手」、第２色別模様部「目の周り」、第３色別模様部「足と興奮マーク」とからなる３つの色別模様部を表示する為に、第１〜第３色別模様部のビットデータが格納されている。
【００３１】
また、縫製データとして、例えば「パンダ」のように３色用のときには、前述した第１〜第３色別模様部の３色分の縫製データ（針落ちデータ）が夫々格納されている。また、付随情報の表示データとしては、種々の表示画面の際に付随的に表示する文字や機能名の為の表示データが格納されている。即ち、各色別模様部の縫製データは、所定のＸ−Ｙ座標の原点を基準位置とする多数の針落ち位置の座標データからなっており、これら３色分の色別縫製データからなる刺繍模様「パンダ」の縫製データを図４に示す。ここで、その縫製データには、「パンダ」の矩形状の外形サイズを示す４つの基点ｐａ〜ｐｄの座標が別途記憶されている。
【００３２】
前記ＲＡＭ２５には、種々の制御に必要なメモリ類（フラグやポインタやカウンタ等のメモリ、レジスタやバッファ等）が設けられている。
次に、制御装置２０で実行される刺繍模様縫製制御のルーチンについて、図５のフローチャートを参照して説明する。尚、図中符号Ｓｉ（ｉ＝１０，１１，１２・・・）は各ステップを示すものである。
電源の投入によりこの制御が開始されると、ディスプレイ１０には、模様の種類（分類）を選択する為の初期画面が表示される（Ｓ10）。
【００３３】
例えば、ディスプレイ１０には図７に示すように、文字模様を選択する模様選択キー１１ａ〜１１ｃ、実用模様を選択する模様選択キー１１ｄ、刺繍模様を選択する模様選択キー１１ｅ、更には装着されているＲＯＭカード２７に記録されている刺繍模様を選択する模様選択キー１１ｆを含む初期画面（模様選択種類選択画面）が表示される。
そして、所望の模様群の種類を、その種類に対応するタッチキー１１を押圧操作することで選択する模様種類選択処理が実行されると（Ｓ11）、その選択された模様群に含まれる多数の刺繍模様が所定数ずつ表示される（Ｓ12）。
【００３４】
例えば、模様選択キー１１ｅを操作してＲＯＭ２４に格納されている刺繍模様群が選択されたときには、図８に示すように、４０個もの動物や乗り物に関する刺繍模様を有する模様群のうちから、最初の刺繍模様「パンダ（１／４０）」と、次の刺繍模様「象（２／４０）」とが表示される。ここで、「次ページ」キーを操作することで、順次次の刺繍模様を表示させることができる。
次に、所望の刺繍模様に対応するタッチキー１１を操作することで模様選択処理が実行されたときには（Ｓ13）、その選択された刺繍模様に含まれる色別模様部がディスプレイ１０に表示される（Ｓ14）。
【００３５】
例えば、動物「パンダ」を選択したときには、図９に示すように、ディスプレイ１０には、刺繍模様「パンダ」に含まれる３つの色別模様部のうちの、最初の色別模様部と、次の色別模様部とが表示されるとともに、ディスプレイ１０の右端部には、「確認」や「時間」などの４つの機能キーが表示される。ここで、「確認」キーは刺繍縫製に用いる糸色を確認するキー、「時間」キーは縫製時間を表示させるキー、「大／小」キーは縫製サイズを切換えるキーであり、「情報」キーはミシンの「使い方」や「縫い方」や「メンテナンス」などに関する種々の情報を表示させるキーである。
【００３６】
ところで、その色別模様部表示画面に表示される「編集」の機能キーが操作されることで、刺繍模様を縫製したときの位置と方向と模様サイズが、加工布３９上に描いた縫製指定マークで指示した位置と方向と模様サイズとなるように、縫製データを編集する編集処理制御（図６参照）が実行される（Ｓ15）。
ところで、この編集処理制御が開始されるまでには、図１０に示すように、刺繍枠３４に加工布３９が取付けられており、この加工布３９の表面にはチャコペンにより矢印付きの十字線からなる簡易縫製指定マーク４０が描かれている。
【００３７】
即ち、加工布３９の刺繍枠３４への取付けに際しては、予め描かれた簡易縫製指定マーク４０を刺繍枠３４の内部に配置させることだけに注意して、加工布３９を刺繍枠３４に簡単に取付けただけである。
この編集処理制御が開始されると、先ずディスプレイ１０にメッセージ「加工布に描いた縫製指定マークを読取ってください」が表示されるので、図１０に示すように、ハンディスキャナ８を刺繍枠３４の内壁で案内されながら手動で手前に移動させることにより、簡易縫製指定マーク４０がハンディスキャナ８で読取られる（Ｓ20）。
【００３８】
次に、ハンディスキャナ８で読取られた簡易縫製指定マーク４０の画像データについて検索され、その簡易縫製指定マーク４０の読取り画像データが良好なとき、つまりハンディスキャナ８の移動距離が略所定距離であって、刺繍枠３４内を所定方向に確実に移動させた状態であって、しかも簡易縫製指定マーク４０を構成する各直線や矢印の画像データが欠損部を有することなく明瞭なときには（Ｓ21：Yes ）、その読み取った簡易縫製指定マーク４０の画像データが解析処理される（Ｓ22）。即ち、この解析処理においては、簡易縫製指定マーク４０を構成する各直線や矢印の画像データを分析して、加工布３９に刺繍模様を縫製する為の指定位置と指定方向とが夫々求められる。
【００３９】
次に、解析処理された結果の解析情報が良好なとき、つまり簡易縫製指定マーク４０の縫製指定位置（簡易縫製指定マーク４０を構成する２つの直線の交点）４１や指定方向（矢印で指示される模様の向き）などが正確に求められたときには（Ｓ23：Yes ）、選択された刺繍模様の縫製データについて、その解析結果として得られた縫製指定位置４１と指定方向となるように編集する編集処理が実行される（Ｓ24）。
【００４０】
即ち、図６に示す簡易縫製指定マーク４０の画像データに基づいて、縫製指定位置４１と指定方向とが求められているので、刺繍模様「パンダ」の場合には、４つの基点ｐａ〜ｐｄから求められる外形サイズの中心点Ｃ（図４参照）をその縫製指定位置４１に合わせるように、各針落ちデータの座標値を変更するとともに、刺繍模様の模様方向が求められた指定方向となるように、各針落ちデータの座標値が更に変更され、最終的に縫製可能な縫製データが求められる。勿論、縫製対象の刺繍模様に複数の色別模様部が含まれているときには、各色別模様部の縫製データ毎に、これらの編集処理が実行される。
【００４１】
次に、縫製データの編集処理が正常に終了したとき、つまり縫製指定位置４１や指定方向に応じて編集した縫製データが刺繍枠３４から外部にはみ出すことがなく、刺繍縫製が可能なときには（Ｓ25：Yes ）、この制御を終了して、刺繍模様縫製制御のＳ16にリターンする。しかし、解析処理された結果の解析情報に種々の欠陥が存在するとき（Ｓ23：No）、また縫製データの編集処理が異常終了したときには（Ｓ25：No）、エラーメッセージをディスプレイ１０に表示するなどのエラー処理が実行される（Ｓ26）。
【００４２】
そして、刺繍模様縫製制御において、起動・停止スイッチ１２が操作されたときには（Ｓ16：Yes ）、ミシンモータ１４が駆動されるとともに、刺繍装置３０が駆動されて、刺繍模様を縫製する縫製処理が実行される（Ｓ17）。そして、刺繍縫製の終了に伴ってＳ10にリターンする。
即ち、編集処理された縫製データに基づいて刺繍縫製された結果、図１１に示すように、刺繍模様「パンダ」は、加工布３９上に予め描いた簡易縫製指定マーク４０で指示した縫製指定位置４１と指定方向となるように刺繍縫製される。
【００４３】
ところで、図１２に示すように、刺繍枠３４に取付けられた加工布３９の表面に、矩形枠４６と矢印付き方向指定線４７とからなる標準縫製指定マーク４５がチャコペンにより描かれている場合には、ハンディスキャナ８により標準縫製指定マーク４５が読取られた結果、Ｓ22の画像解析処理においては、標準縫製指定マーク４５の画像データに基づいて、矩形枠４６による縫製指定位置と模様サイズとが求められるとともに、矢印付き方向指定線４７により指定方向が求められる。
【００４４】
更に、刺繍模様「パンダ」の４つの基点ｐａ〜ｐｄが矩形枠４６の４つの基点４６ａ〜４６ｄに夫々対応させる為の縦方向拡大率と横方向拡大率とが夫々求められる。そして、Ｓ24の編集処理においては、各針落ちデータをこれら縦方向拡大率と横方向拡大率に応じて変更するとともに、刺繍模様の模様方向が指定方向となるように、各針落ちデータの座標値が更に変更され、最終的に縫製可能な縫製データが求められる。そして、最終的に編集された縫製データに基づいて、刺繍模様「パンダ」が刺繍縫製されると、図１３に示すように、刺繍模様「パンダ」は、加工布３９上に予め描いた標準縫製指定マーク４５で指示した縫製指定位置と指定方向と模様サイズとなるように刺繍縫製される。
【００４５】
ここで、編集処理制御のＳ22などでマーク解析手段が構成され、またＳ24などで編集処理手段が構成されている。
次に、前記編集処理制御の作用・効果について説明する。
刺繍模様の縫製に際して、刺繍枠３４に取付けた加工布３９の表面に簡易縫製指定マーク４０を予め描いておき、その簡易縫製指定マーク４０をハンディスキャナ８により読取るだけで、刺繍模様を加工布３９上に縫製したときの位置と模様方向とが、簡易縫製指定マーク４０で指示した縫製指定位置と指定方向となるように、縫製対象の刺繍模様の縫製データを編集処理できることから、加工布３９を刺繍枠３４に取付ける準備作業が簡単化し、また手動操作による縫製データの編集処理を省略でき、縫製作業能率を大幅に向上させることができる。
【００４６】
一方、加工布３９の表面に標準縫製指定マーク４５が予め描かれているときにも同様に、その標準縫製指定マーク４５をハンディスキャナ８により読取るだけで、刺繍模様を加工布３９上に縫製したときの位置と模様方向と模様サイズとが、標準縫製指定マーク４５で指示した縫製指定位置と指定方向と模様サイズとなるように、縫製対象の刺繍模様の縫製データを編集処理できることから、加工布３９を刺繍枠３４に取付ける準備作業が簡単化し、また手動操作による縫製データの編集処理を省略でき、縫製作業能率を大幅に向上させることができる。
【００４７】
ところで、図１４に示すように、カラーハンディスキャナ５４を備えた模様データ編集装置５０により、原稿５６に描いた図柄を刺繍模様として読取る一方、その刺繍模様の縫製データを縫製指定マークで指示するように編集し、その編集した縫製可能な縫製データをＲＡＭカード５３に記録する一方、そのＲＡＭカード５３を刺繍ミシンＭのカード用スロット２ａを介して刺繍ミシンＭに供給するようにしてもよい。
【００４８】
即ち、模様データ編集装置５０は、小型の液晶ディスプレイ５１と、キーボード５２と、カラーハンディスキャナ５４とを備えるとともに、ＲＡＭカード５３を着脱可能に装着可能であり、画像の読取り処理や画像の解析処理や編集処理などの種々の処理制御が可能なマイクロコンピュータで構成された制御装置が内蔵されたものである。
【００４９】
そして、３原色を用いたカラフルな図柄「花」を刺繍模様として加工布３９に刺繍縫製する場合には、図１５に示すように、縫製データ編集制御が実行される。
この制御が開始されると、先ず、模様データ編集装置５０のカバー部材５５の内面の所定位置にカラフルな図柄「花」を描いた原稿５６を載置し、その図柄のカラー画像がカラーハンディスキャナ５４で読取られる（Ｓ30）。次に、その読み取ったカラーの画像データに基づいて、例えば３原色（「赤」，「青」，「黄」）の色別模様部の刺繍領域が夫々画像解析により求められ、更に各色別模様部毎に針落ち位置データ、つまり縫製データが演算で求められる（Ｓ31）。
【００５０】
次に、その刺繍模様「花」の縫製データを編集する編集処理制御が、図６に示す編集処理制御と同様の編集処理制御が実行されるとともに、、その編集処理された最終的に縫製可能な縫製データがＲＡＭカード５３に書き込まれる（Ｓ32）。そして、そのＲＡＭカード５３を刺繍ミシンＭのカード用コネクタ１８に接続して、そのＲＡＭカード５３から最終的に縫製可能な縫製データが読み出されて刺繍縫製される。その結果、刺繍模様「花」を加工布３９上に縫製したときの位置と模様方向と模様サイズとが、刺繍枠３４に装着した加工布３９に描いた縫製指定マーク４０，４５で指示した縫製指定位置と指定方向と模様サイズとなるように、刺繍模様「花」の縫製データを自動的に編集処理できることから、加工布３９を刺繍枠３４に取付ける準備作業が簡単化し、また手動操作による縫製データの編集処理を省略でき、縫製作業能率を大幅に向上させることができる。
【００５１】
前記実施形態の変更形態として、刺繍枠３４に取付けた加工布３９上に描いた縫製指定マーク４０，４５を、光の照射などにより据え置き型の画像読取り装置で読取るようにしてもよい。更に、刺繍ミシンＭの頭部４に、ＣＣＤカメラのような画像読取り装置を下向きに取付けて、刺繍枠３４を主走査方向と副走査方向とに駆動させることで、加工布３９上の縫製指定マーク４０，４５を読取るようにしてもよく、また頭部４に設けたその画像読取り装置で、縫製指定マーク４０，４５を一度に撮影するようにしてもよい。
【００５２】
また、読取った簡易縫製指定マーク４０の画像データに基づいて、縫製指定位置と指定方向との何れか１つについて、縫製対象の刺繍模様の縫製データを編集するようにしてもよく、また読取った標準縫製指定マーク４５の画像データに基づいて、縫製指定位置と指定方向と模様サイズとの何れか１つについて、縫製対象の刺繍模様の縫製データを編集するようにしてもよい。
前記ＲＯＭカード２７の代わりに、磁気ディスクに複数の模様の模様データを格納し、その磁気ディスクを制御装置２０のＦＤＤに着脱自在に装着するように構成することもあるし、その他コンパクトディスクやＣＤ−ＲＯＭ、更には磁気光ディスクを適用することも可能である。前記実施形態に係る刺繍模様縫製制御や編集処理制御は一例を示すものにすぎず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施し得る。
【００５３】
【発明の効果】
請求項１の発明によれば、刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、編集処理手段とを設けたので、加工布上に描いた簡単な縫製指定マークの画像を読取るだけで、その縫製指定マークで指示した位置と方向との何れか１つ又は両方に合わせるように模様データを編集処理できることから、加工布を刺繍枠に取付ける準備作業が簡単化し、また手動操作による模様データの編集処理を省略でき、縫製作業能率を大幅に向上させることができる。
【００５４】
請求項２の発明によれば、刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、編集処理手段とを設けたので、加工布上に描いた簡単な縫製指定マークの画像を読取るだけで、その縫製指定マークで指示した位置と方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方に合わせるように模様データを編集処理できることから、請求項１と同様の効果が得られる。
【００５５】
請求項３の発明によれば、請求項１または２と同様の効果を奏するが、前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであるので、加工布を取付けた刺繍枠の形状や大きさに関係なく、画像読取り処理を迅速に且つ簡単化することができる。
【００５６】
請求項４の発明によれば、模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、編集処理手段とを設けたので、請求項１と同様に、加工布上に描いた簡単な縫製指定マークの画像を読取るだけで、その縫製指定マークで指示した位置と方向との何れか１つ又は両方に合わせるように模様データを編集処理できることから、請求項１と同様の効果が得られる。
【００５７】
請求項５の発明によれば、模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、編集処理手段とを設けたので、請求項２と同様に、加工布上に描いた簡単な縫製指定マークの画像を読取るだけで、その縫製指定マークで指示した位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方に合わせるように模様データを編集処理できることから、請求項１と同様の効果が得られる。
【００５８】
請求項６の発明によれば、請求項４または５と同様の効果を奏するが、前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであるので、加工布を取付けた刺繍枠の形状や大きさに関係なく、画像読取り処理を迅速に且つ簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る電子制御式刺繍ミシンの斜視図である。
【図２】前記刺繍ミシンの制御系のブロック図である。
【図３】内部のＲＯＭやＲＯＭカードのＲＯＭに記憶されている各種のデータ構造を説明する図表である。
【図４】刺繍模様「パンダ」の縫製データを説明する説明図である。
【図５】刺繍模様縫製制御のルーチンのフローチャートである。
【図６】編集処理制御のルーチンのフローチャートである。
【図７】初期画面の表示例を説明する説明図である。
【図８】刺繍模様群「動物」を選択した表示例を説明する説明図である。
【図９】「パンダ」に含まれる色別模様部の表示例を説明する説明図である。
【図１０】簡易縫製指定マークを描いた加工布を取付けた刺繍枠の平面図である。
【図１１】加工布に刺繍縫製された刺繍模様「パンダ」の説明図である。
【図１２】標準縫製指定マークを描いた図１０相当図である。
【図１３】加工布に刺繍縫製された刺繍模様「パンダ」の説明図である。
【図１４】模様データ編集装置の概略斜視図である。
【図１５】縫製データ編集制御のルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
Ｍ 電子制御式刺繍ミシン
８ ハンディスキャナ
２０ 制御装置
２４ ＲＯＭ
２７ ＲＯＭカード
３０ 刺繍装置
３４ 刺繍枠
３９ 加工布
４０ 簡易縫製指定マーク
４５ 標準縫製指定マーク
５０ 模様データ編集装置

Claims (6)

1. 刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、
   前記刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、
   前記画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、
   前記模様データ記憶手段から縫製対象の刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置と方向との何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置と方向との何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段と、
   を備えたことを特徴とする刺繍縫製可能なミシン。
2. 刺繍枠に取付けた加工布に刺繍模様を縫製可能な縫製手段を備え、複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて刺繍縫製する刺繍縫製可能なミシンにおいて、
   前記刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、
   前記画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、
   前記模様データ記憶手段から縫製対象の刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段と、
   を備えたことを特徴とする刺繍縫製可能なミシン。
3. 前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであることを特徴とする請求項１または２に記載の刺繍縫製可能なミシン。
4. 複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、
   前記刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、
   前記画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、少なくとも加工布に刺繍模様を縫製する位置と方向との何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、
   前記模様データ記憶手段から刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置と方向との何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置と方向との何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段と、
   を備えたことを特徴とする模様データ編集装置。
5. 複数の刺繍模様に関する模様データを記憶した模様データ記憶手段から供給される模様データを受けて編集処理を施す模様データ編集装置において、
   前記刺繍枠に取付けた加工布上に予め描かれた縫製指定マークを読取る画像読取り手段と、
   前記画像読取り手段で読取られた縫製指定マークの画像データに基づいて、加工布に刺繍模様を縫製する位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方を求めるマーク解析手段と、
   前記模様データ記憶手段から刺繍模様の模様データを受けて、その刺繍模様を加工布上に縫製したときの位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方がマーク解析手段で求めた位置及び方向と模様サイズとの何れか１つ又は両方となるように、模様データを編集処理する編集処理手段と、
   を備えたことを特徴とする模様データ編集装置。
6. 前記画像読取り手段は、手動操作を介して画像を読取るハンディスキャナであることを特徴とする請求項４または５に記載の模様データ編集装置。

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