JP3943374B2 - 内視鏡の引張操作機構 - Google Patents
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Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、内視鏡の引張操作機構に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
内視鏡には、操作部に設けた回動ノブの回動操作により操作ワイヤを長さ方向に移動させ、操作ワイヤに結合されている体内挿入部先端の可動要素、例えば焦点距離を可変とした対物光学系の可動焦点距離調節要素や鉗子起上台を動作させる機構が備えられる。
【0003】
しかしながら、従来例では、回動ノブの単位回転角の動作と操作ワイヤの移動量が固定されていたため、微調整が困難であり、不便であった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、以上の問題意識に基づき、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量が微調整可能である内視鏡の引張操作機構を目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、内視鏡の操作部に設けた回動ノブの回動操作により、内視鏡の体内挿入部先端部の可動要素に結合された操作ワイヤを長さ方向に移動させる内視鏡の引張操作機構において、上記内視鏡の操作部に、上記回動ノブの回動中心軸とは異なる位置に枢着した中間レバー;上記中間レバーに形成した、その回動中心から放射方向に向かうガイド部;及び回動ノブの偏心位置に一端部を枢着したリンク;を有し、上記リンクの他端部と上記操作ワイヤとのいずれか一方を、上記中間レバーの自由端部に枢着し、他方を、上記ガイド部に放射方向への位置調節を可能に支持したことを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、回動ノブに枢着されたリンクの他端部と操作ワイヤとの一方の中間レバーのガイド部に対する位置を調節することにより、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量を微調整することができる。
【0007】
体内挿入部先端の可動要素としては、例えば、ズーム機構の可動焦点距離調節要素、或いは処置具の起上台がある。
【0008】
中間レバーのガイド部は、例えば長溝で構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を拡大電子内視鏡に適用した実施形態について説明する。図1に示すように、内視鏡本体1は、可撓性を有する先端側の体内挿入部1aと、基部の操作部1bと、図示しない外部装置に接続されるコネクタ1cを有している。
【0010】
図2に示すように、内視鏡本体1の体内挿入部1aの先端硬性部1dには、物体側から順に、固定位置に設けた固定レンズ系3aと、この固定レンズ系3aに対して相対移動可能な対物レンズ系(対物光学系)3bと、これらの固定レンズ系3a及び対物レンズ系3bを通した光信号を電気信号に変換する、固定レンズ系3a及び対物レンズ系3bに対して相対移動可能な撮像素子3cとが備えられている。撮像素子3cには、CCDが用いられている。この実施形態では、対物レンズ系3bとCCD3cがズーム機構の可動焦点距離調節要素(可動要素)であり、この可動焦点距離調節要素により、対物レンズ系3bの焦点距離を調節して、その観察視野を、比較的観察範囲が広い通常観察視野と、狭い拡大観察視野とに切り換えられる。
【0011】
具体的に説明すると、体内挿入部1aの先端硬性部1dには、固定レンズ系3aを固定した固定レンズ枠3dが固定されている。この固定レンズ枠3dの内側には、同軸にカム環3eが回動可能に設けられ、このカム環3eには、図3(c)に示すような光軸方向成分と円周方向成分がそれぞれ異なる2種類のカム溝3f、3hが光軸方向に位置をずらして形成されている。また、周方向位置を異ならせて回転角規制リード溝3gが形成されている。
【0012】
上記カム環3eの内側には、筒状の対物枠3iが固定レンズ枠3dに固定して設けられ、対物枠3iには、光軸と平行な2本の直線案内溝3j、3kが光軸方向への位置をずらして設けられている。この対物枠3iの外側には、スライド環3nが光軸方向に摺動可能に嵌め込まれている。また、筒状の外筒管3wが固定レンズ枠3dに固定して設けられ、固定レンズ枠3dの前端から対物枠3iの後端に至る、体内挿入部1aの先端硬性部1dにほぼ等しい長さ範囲が外筒管3wで覆われている。この外筒管3wには、図3(a)、(b)に示すように、光軸と平行な方向の直線状ガイド部3xが形成されている。この直線状ガイド部3xには、スライド環3nの上部突起3yが摺動自在に嵌まり込み、スライド環3nが回転せずに、カム環3e上を光軸方向に直線移動する。スライド環3nと対物枠3iのばね座の間にはバネ3pが介装されている。
【0013】
上記スライド環3nの鍔部には、操作ワイヤ3oの一端部が固定されている。この操作ワイヤ3oは、外筒管3wに保持されたガイドパイプ3zに通され、さらに体内挿入部1aを介して内視鏡本体1の操作部1bに向けて延長されている。
【0014】
上記対物枠3iの内側には、対物レンズ系3bを固定した筒状の対物移動枠3m、及びCCD3cを固定した筒状のCCD移動枠3rが移動可能にそれぞれ嵌め込まれている。この対物移動枠3mとCCD移動枠3rの間には、バネ3vが介装されている。
【0015】
さらに、スライド環3nに植立したカムピン3qはカム環3eの回転角規制リード溝3gに、対物移動枠3mに植立したカムピン3sはカム溝3fに、CCD移動枠3rに植立したカムピン3tはカム溝3hにそれぞれ係合されている。
【0016】
上記構成のズーム機構は、スライド環3nが外筒管3wの直線状ガイド部3xに案内されて固定レンズ系3aから離れる光軸方向に直線移動すると、このスライド環3nの直線移動に伴い、対物移動枠3mが直線案内溝3jで案内されて対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに接近する光軸方向に直線移動する。同様に、カムピン3tとカム溝3hの係合による回転力の伝達に応じて、CCD移動枠3rが直線案内溝3kで案内されてCCD3cが対物レンズ系3bに対して離れる光軸方向に直線移動し、対物光学系の観察視野が拡大観察視野に切り換る。図3(c)において、カムピン3q、3g、3sの通常観察位置は実線で示し、その拡大観察位置は一点鎖線で示している。
【0017】
一方、内視鏡本体1の操作部1bには、図5、図6に示すように、ズーム用回動ノブ2が軸4を中心に回動操作可能に支持されている。ズーム用回動ノブ2には、軸4を中心とする環状溝2aが形成され、この環状溝2a内には弧状の駒10が固定されている。この駒10には、リンク7の一端部がピン7aによって枢着されている。
【0018】
また、内視鏡の操作部1bには、中間レバー11がズーム用回動ノブ2の回動中心軸4とは異なる位置Oに枢着され、この中間レバー11には、その回動中心から放射方向に向うガイド部としての長溝11aが形成されている。そして、リンク7の他端部7bは、中間レバー11の自由端部にピン11bによって枢着されている。
【0019】
体内挿入部1aから延長された上述の操作ワイヤ3oは、中間レバー11の長溝11a内の任意位置に枢着されている。すなわち、操作部1bに固定されたシリンダ9にはピストン8が摺動可能に嵌め込まれ、シリンダ9の開口端から中間レバー11側に突き出たピストン8の一端部にはシャフト12の一端部が結合されており、ピストン8の他端部には、シリンダ9の内部に挿通された操作ワイヤ3oがに結合されている。そして、シャフト12の他端部に設けたピン12aは、中間レバー11の長溝11a内にスライド可能に、かつ該長溝11a内の任意位置に枢支可能に嵌められている。これにより、操作ワイヤ3oの他端部は、実質的に、中間レバー11の長溝11aの範囲内の任意位置に枢着することができる。
【0020】
また、ズーム用回動ノブ2を支持する軸4の外周面には、周方向に向けて回動範囲規制溝4aが一定角度範囲に設けられ、この回動範囲規制溝4aに嵌まるピン2bがズーム用回動ノブ2に取付けられている。この回動範囲規制溝4aは、ズーム用回動ノブ2の回動範囲を規制する。
【0021】
上記構成の本装置は、次のように作動する。図5は、ズーム用回動ノブ2が中立位置にある場合を示している。この中立位置からズーム用回動ノブ2を拡大観察視野に切換える方向(図中の反時計方向)に回動すると、リンク7がズーム用回動ノブ2の回動方向に牽引され(図6参照)、このリンク7の動きに伴って中間レバー11が枢着点Oを中心として反時計方向に回動し、この中間レバー11の動きに伴って操作ワイヤ3oに引張力が作用する。すると、この引張力を受けて、スライド環3nが外筒管3wの直線状ガイド部3xに案内されて固定レンズ系3aから離れる光軸方向に直線移動する(図4)。このスライド環3nの直線移動に伴い、対物移動枠3mが直線案内溝3jで案内されて対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに接近する光軸方向に直線移動する(図4)。同様に、カムピン3tとカム溝3hの係合による回転力の伝達に応じて、CCD移動枠3rが直線案内溝3kで案内されてCCD3cが対物レンズ系3bに対して離れる光軸方向に直線移動し、対物光学系の観察視野が拡大観察視野に切り換る。
【0022】
逆に、ズーム用回動レバー2を通常観察位置側(時計方向)に回動すると、リンク7が図6の点線で示すように繰出され、このリンク7の動きに伴って中間レバー11が枢着点Oを中心として時計方向に回動する。すると、図2に示すように、対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに対して最も遠ざかり、かつCCD3cが対物レンズ系3bに最も接近した位置に、対物移動枠3mとCCD移動枠3rが配置され、対物光学系の観察視野が通常観察視野に切り換る。
【0023】
以上の構成において、回動ノブ2の単位回動角に対する中間レバー11の揺動角度は、中間レバー11の長溝11aに対するシャフト12(操作ワイヤ3o)の取付位置によって調整することができる。具体的には、回動ノブ2を最大角度範囲だけ往復回動させるときの操作ワイヤ3oの移動量aを大小に調節し、スライド環3nの移動量に合致させることができる。
【0024】
図7は、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態は、体内挿入部先端の可動要素として、処置具用起上台を示している。すなわち、体内挿入部1aの先端部に至る鉗子チャンネル14には、処置具、例えば鉗子などの処置具15が挿通され、この処置具15の先端部を体内挿入部1aの外側に起上させる起上台16が枢着されている。そして、起上台16には遠隔操作用の操作ワイヤ17の一端部が結合され、操作ワイヤ17の他端部が体内挿入部1a内を通って内視鏡操作部1b側に延長されている。図7では、起上台16が操作ワイヤ17の遠隔操作で起上している状態を実線で示し、起上台16が起上していない状態(非起上状態)を一点鎖線で示している。
【0025】
この操作ワイヤ17の操作部側の端部は、図5、図6に示す回動ノブ2に結合されている。すなわち、この実施形態では、回動ノブ2は鉗子起上台の遠隔操作用であり、該回動ノブ2の正逆の回動動作により、起上台16(処置具15)を起上させる動作(図7の実線で示す状態)と、起上台16を収納させる動作(図7の1点鎖線で示す状態)とを行うことができる。従って、この実施形態においても、中間レバー11の長溝11aに対するシャフト12(操作ワイヤ3o)の取付位置の調整によって、回動ノブ2を最大角度範囲だけ往復回動させるときの操作ワイヤ17の移動量aを大小に調節することができる。
【0026】
なお、以上の実施形態では、リンク7の他端部を中間レバー11の自由端部に枢着し、操作ワイヤ3o、17(シャフト12)を、中間レバー11の長溝11aに放射方向への位置調節を可能に支持したが、操作ワイヤの他端部を中間レバー11の自由端部に枢着し、リンク7の他端部を、中間レバーの長溝11aに放射方向への位置が調節されるように支持してもよい。長溝11aは、ガイド部として例示したものであるが、例えば長突起等から構成してもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回動ノブに枢着されたリンクの他端部と操作ワイヤとのいずれか一方を、回動ノブの回動中心軸と異なる位置に枢着された中間レバーの自由端に枢着し、他方を、ガイド部に放射方向への位置が調節されるように支持したため、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る拡大内視鏡を示す全体図である。
【図2】可動焦点距離調節要素による通常観察状態を示す断面図である。
【図3】(a)は、図2のB−B線断面図、(b)は、図2のC−C線断面図、(c)は、カムピンとカム(リード溝)の関係を示す平面図である
【図4】可動焦点距離調節要素による拡大観察状態を示す断面図である。
【図5】内視鏡操作部に設けたズーム用回動ノブと操作ワイヤの連結状態を示す図である。
【図6】図5に示す実施形態の動作を説明する断面図である。
【図7】操作ワイヤに結合されている体内挿入部先端に備えられる可動要素としての、処置具用起上台を動作させる機構を示す図である。
【符号の説明】
1 内視鏡本体
1a 体内挿入部
1b 操作部
1c コネクタ
1d 先端硬性部
2 ズーム用回動ノブ(鉗子起上台の遠隔操作用回動ノブ)
3b 対物レンズ系(対物光学系)
3o 17 操作ワイヤ
7 リンク
11 中間レバー
11a 長溝(ガイド部)
【技術分野】
本発明は、内視鏡の引張操作機構に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
内視鏡には、操作部に設けた回動ノブの回動操作により操作ワイヤを長さ方向に移動させ、操作ワイヤに結合されている体内挿入部先端の可動要素、例えば焦点距離を可変とした対物光学系の可動焦点距離調節要素や鉗子起上台を動作させる機構が備えられる。
【0003】
しかしながら、従来例では、回動ノブの単位回転角の動作と操作ワイヤの移動量が固定されていたため、微調整が困難であり、不便であった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、以上の問題意識に基づき、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量が微調整可能である内視鏡の引張操作機構を目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、内視鏡の操作部に設けた回動ノブの回動操作により、内視鏡の体内挿入部先端部の可動要素に結合された操作ワイヤを長さ方向に移動させる内視鏡の引張操作機構において、上記内視鏡の操作部に、上記回動ノブの回動中心軸とは異なる位置に枢着した中間レバー;上記中間レバーに形成した、その回動中心から放射方向に向かうガイド部;及び回動ノブの偏心位置に一端部を枢着したリンク;を有し、上記リンクの他端部と上記操作ワイヤとのいずれか一方を、上記中間レバーの自由端部に枢着し、他方を、上記ガイド部に放射方向への位置調節を可能に支持したことを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、回動ノブに枢着されたリンクの他端部と操作ワイヤとの一方の中間レバーのガイド部に対する位置を調節することにより、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量を微調整することができる。
【0007】
体内挿入部先端の可動要素としては、例えば、ズーム機構の可動焦点距離調節要素、或いは処置具の起上台がある。
【0008】
中間レバーのガイド部は、例えば長溝で構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を拡大電子内視鏡に適用した実施形態について説明する。図1に示すように、内視鏡本体1は、可撓性を有する先端側の体内挿入部1aと、基部の操作部1bと、図示しない外部装置に接続されるコネクタ1cを有している。
【0010】
図2に示すように、内視鏡本体1の体内挿入部1aの先端硬性部1dには、物体側から順に、固定位置に設けた固定レンズ系3aと、この固定レンズ系3aに対して相対移動可能な対物レンズ系(対物光学系)3bと、これらの固定レンズ系3a及び対物レンズ系3bを通した光信号を電気信号に変換する、固定レンズ系3a及び対物レンズ系3bに対して相対移動可能な撮像素子3cとが備えられている。撮像素子3cには、CCDが用いられている。この実施形態では、対物レンズ系3bとCCD3cがズーム機構の可動焦点距離調節要素(可動要素)であり、この可動焦点距離調節要素により、対物レンズ系3bの焦点距離を調節して、その観察視野を、比較的観察範囲が広い通常観察視野と、狭い拡大観察視野とに切り換えられる。
【0011】
具体的に説明すると、体内挿入部1aの先端硬性部1dには、固定レンズ系3aを固定した固定レンズ枠3dが固定されている。この固定レンズ枠3dの内側には、同軸にカム環3eが回動可能に設けられ、このカム環3eには、図3(c)に示すような光軸方向成分と円周方向成分がそれぞれ異なる2種類のカム溝3f、3hが光軸方向に位置をずらして形成されている。また、周方向位置を異ならせて回転角規制リード溝3gが形成されている。
【0012】
上記カム環3eの内側には、筒状の対物枠3iが固定レンズ枠3dに固定して設けられ、対物枠3iには、光軸と平行な2本の直線案内溝3j、3kが光軸方向への位置をずらして設けられている。この対物枠3iの外側には、スライド環3nが光軸方向に摺動可能に嵌め込まれている。また、筒状の外筒管3wが固定レンズ枠3dに固定して設けられ、固定レンズ枠3dの前端から対物枠3iの後端に至る、体内挿入部1aの先端硬性部1dにほぼ等しい長さ範囲が外筒管3wで覆われている。この外筒管3wには、図3(a)、(b)に示すように、光軸と平行な方向の直線状ガイド部3xが形成されている。この直線状ガイド部3xには、スライド環3nの上部突起3yが摺動自在に嵌まり込み、スライド環3nが回転せずに、カム環3e上を光軸方向に直線移動する。スライド環3nと対物枠3iのばね座の間にはバネ3pが介装されている。
【0013】
上記スライド環3nの鍔部には、操作ワイヤ3oの一端部が固定されている。この操作ワイヤ3oは、外筒管3wに保持されたガイドパイプ3zに通され、さらに体内挿入部1aを介して内視鏡本体1の操作部1bに向けて延長されている。
【0014】
上記対物枠3iの内側には、対物レンズ系3bを固定した筒状の対物移動枠3m、及びCCD3cを固定した筒状のCCD移動枠3rが移動可能にそれぞれ嵌め込まれている。この対物移動枠3mとCCD移動枠3rの間には、バネ3vが介装されている。
【0015】
さらに、スライド環3nに植立したカムピン3qはカム環3eの回転角規制リード溝3gに、対物移動枠3mに植立したカムピン3sはカム溝3fに、CCD移動枠3rに植立したカムピン3tはカム溝3hにそれぞれ係合されている。
【0016】
上記構成のズーム機構は、スライド環3nが外筒管3wの直線状ガイド部3xに案内されて固定レンズ系3aから離れる光軸方向に直線移動すると、このスライド環3nの直線移動に伴い、対物移動枠3mが直線案内溝3jで案内されて対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに接近する光軸方向に直線移動する。同様に、カムピン3tとカム溝3hの係合による回転力の伝達に応じて、CCD移動枠3rが直線案内溝3kで案内されてCCD3cが対物レンズ系3bに対して離れる光軸方向に直線移動し、対物光学系の観察視野が拡大観察視野に切り換る。図3(c)において、カムピン3q、3g、3sの通常観察位置は実線で示し、その拡大観察位置は一点鎖線で示している。
【0017】
一方、内視鏡本体1の操作部1bには、図5、図6に示すように、ズーム用回動ノブ2が軸4を中心に回動操作可能に支持されている。ズーム用回動ノブ2には、軸4を中心とする環状溝2aが形成され、この環状溝2a内には弧状の駒10が固定されている。この駒10には、リンク7の一端部がピン7aによって枢着されている。
【0018】
また、内視鏡の操作部1bには、中間レバー11がズーム用回動ノブ2の回動中心軸4とは異なる位置Oに枢着され、この中間レバー11には、その回動中心から放射方向に向うガイド部としての長溝11aが形成されている。そして、リンク7の他端部7bは、中間レバー11の自由端部にピン11bによって枢着されている。
【0019】
体内挿入部1aから延長された上述の操作ワイヤ3oは、中間レバー11の長溝11a内の任意位置に枢着されている。すなわち、操作部1bに固定されたシリンダ9にはピストン8が摺動可能に嵌め込まれ、シリンダ9の開口端から中間レバー11側に突き出たピストン8の一端部にはシャフト12の一端部が結合されており、ピストン8の他端部には、シリンダ9の内部に挿通された操作ワイヤ3oがに結合されている。そして、シャフト12の他端部に設けたピン12aは、中間レバー11の長溝11a内にスライド可能に、かつ該長溝11a内の任意位置に枢支可能に嵌められている。これにより、操作ワイヤ3oの他端部は、実質的に、中間レバー11の長溝11aの範囲内の任意位置に枢着することができる。
【0020】
また、ズーム用回動ノブ2を支持する軸4の外周面には、周方向に向けて回動範囲規制溝4aが一定角度範囲に設けられ、この回動範囲規制溝4aに嵌まるピン2bがズーム用回動ノブ2に取付けられている。この回動範囲規制溝4aは、ズーム用回動ノブ2の回動範囲を規制する。
【0021】
上記構成の本装置は、次のように作動する。図5は、ズーム用回動ノブ2が中立位置にある場合を示している。この中立位置からズーム用回動ノブ2を拡大観察視野に切換える方向(図中の反時計方向)に回動すると、リンク7がズーム用回動ノブ2の回動方向に牽引され(図6参照)、このリンク7の動きに伴って中間レバー11が枢着点Oを中心として反時計方向に回動し、この中間レバー11の動きに伴って操作ワイヤ3oに引張力が作用する。すると、この引張力を受けて、スライド環3nが外筒管3wの直線状ガイド部3xに案内されて固定レンズ系3aから離れる光軸方向に直線移動する(図4)。このスライド環3nの直線移動に伴い、対物移動枠3mが直線案内溝3jで案内されて対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに接近する光軸方向に直線移動する(図4)。同様に、カムピン3tとカム溝3hの係合による回転力の伝達に応じて、CCD移動枠3rが直線案内溝3kで案内されてCCD3cが対物レンズ系3bに対して離れる光軸方向に直線移動し、対物光学系の観察視野が拡大観察視野に切り換る。
【0022】
逆に、ズーム用回動レバー2を通常観察位置側(時計方向)に回動すると、リンク7が図6の点線で示すように繰出され、このリンク7の動きに伴って中間レバー11が枢着点Oを中心として時計方向に回動する。すると、図2に示すように、対物レンズ系3bが固定レンズ系3aに対して最も遠ざかり、かつCCD3cが対物レンズ系3bに最も接近した位置に、対物移動枠3mとCCD移動枠3rが配置され、対物光学系の観察視野が通常観察視野に切り換る。
【0023】
以上の構成において、回動ノブ2の単位回動角に対する中間レバー11の揺動角度は、中間レバー11の長溝11aに対するシャフト12(操作ワイヤ3o)の取付位置によって調整することができる。具体的には、回動ノブ2を最大角度範囲だけ往復回動させるときの操作ワイヤ3oの移動量aを大小に調節し、スライド環3nの移動量に合致させることができる。
【0024】
図7は、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態は、体内挿入部先端の可動要素として、処置具用起上台を示している。すなわち、体内挿入部1aの先端部に至る鉗子チャンネル14には、処置具、例えば鉗子などの処置具15が挿通され、この処置具15の先端部を体内挿入部1aの外側に起上させる起上台16が枢着されている。そして、起上台16には遠隔操作用の操作ワイヤ17の一端部が結合され、操作ワイヤ17の他端部が体内挿入部1a内を通って内視鏡操作部1b側に延長されている。図7では、起上台16が操作ワイヤ17の遠隔操作で起上している状態を実線で示し、起上台16が起上していない状態(非起上状態)を一点鎖線で示している。
【0025】
この操作ワイヤ17の操作部側の端部は、図5、図6に示す回動ノブ2に結合されている。すなわち、この実施形態では、回動ノブ2は鉗子起上台の遠隔操作用であり、該回動ノブ2の正逆の回動動作により、起上台16(処置具15)を起上させる動作(図7の実線で示す状態)と、起上台16を収納させる動作(図7の1点鎖線で示す状態)とを行うことができる。従って、この実施形態においても、中間レバー11の長溝11aに対するシャフト12(操作ワイヤ3o)の取付位置の調整によって、回動ノブ2を最大角度範囲だけ往復回動させるときの操作ワイヤ17の移動量aを大小に調節することができる。
【0026】
なお、以上の実施形態では、リンク7の他端部を中間レバー11の自由端部に枢着し、操作ワイヤ3o、17(シャフト12)を、中間レバー11の長溝11aに放射方向への位置調節を可能に支持したが、操作ワイヤの他端部を中間レバー11の自由端部に枢着し、リンク7の他端部を、中間レバーの長溝11aに放射方向への位置が調節されるように支持してもよい。長溝11aは、ガイド部として例示したものであるが、例えば長突起等から構成してもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回動ノブに枢着されたリンクの他端部と操作ワイヤとのいずれか一方を、回動ノブの回動中心軸と異なる位置に枢着された中間レバーの自由端に枢着し、他方を、ガイド部に放射方向への位置が調節されるように支持したため、回動ノブの単位回転角に対する操作ワイヤの移動量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る拡大内視鏡を示す全体図である。
【図2】可動焦点距離調節要素による通常観察状態を示す断面図である。
【図3】(a)は、図2のB−B線断面図、(b)は、図2のC−C線断面図、(c)は、カムピンとカム(リード溝)の関係を示す平面図である
【図4】可動焦点距離調節要素による拡大観察状態を示す断面図である。
【図5】内視鏡操作部に設けたズーム用回動ノブと操作ワイヤの連結状態を示す図である。
【図6】図5に示す実施形態の動作を説明する断面図である。
【図7】操作ワイヤに結合されている体内挿入部先端に備えられる可動要素としての、処置具用起上台を動作させる機構を示す図である。
【符号の説明】
1 内視鏡本体
1a 体内挿入部
1b 操作部
1c コネクタ
1d 先端硬性部
2 ズーム用回動ノブ(鉗子起上台の遠隔操作用回動ノブ)
3b 対物レンズ系(対物光学系)
3o 17 操作ワイヤ
7 リンク
11 中間レバー
11a 長溝(ガイド部)
Claims (4)
- 内視鏡の操作部に設けた回動ノブの回動操作により、内視鏡の体内挿入部先端部の可動要素に結合された操作ワイヤを長さ方向に移動させる内視鏡の引張操作機構において、
上記内視鏡の操作部に、上記回動ノブの回動中心軸とは異なる位置に枢着した中間レバー;
上記中間レバーに形成した、その回動中心から放射方向に向かうガイド部;及び
回動ノブの偏心位置に一端部を枢着したリンク;
を有し、
上記リンクの他端部と上記操作ワイヤとのいずれか一方を、上記中間レバーの自由端部に枢着し、他方を、上記ガイド部に放射方向への位置調節を可能に支持したことを特徴とする内視鏡の引張操作機構。 - 請求項1記載の内視鏡の引張操作機構において、可動要素は、ズーム機構の可動焦点距離調節要素である内視鏡の引張操作機構。
- 請求項1記載の内視鏡の引張操作機構において、可動要素は、処置具の起上台である内視鏡の引張操作機構。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の内視鏡の引張操作機構において、上記中間レバーのガイド部は長溝からなる内視鏡の引張操作機構。
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