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JP3894106B2 - インパクト工具 - Google Patents

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JP3894106B2
JP3894106B2 JP2002343114A JP2002343114A JP3894106B2 JP 3894106 B2 JP3894106 B2 JP 3894106B2 JP 2002343114 A JP2002343114 A JP 2002343114A JP 2002343114 A JP2002343114 A JP 2002343114A JP 3894106 B2 JP3894106 B2 JP 3894106B2
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JP
Japan
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anvil
hammer
metal
spindle
oil
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JP2002343114A
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義広 小室
和博 大森
光則 高梨
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インパクトドライバやインパクトレンチなどの回転打撃工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来のインパクトドライバの構造を示したものである。電池パック1を電源とし、モータ部3の駆動力によりインパクト機構部を動作させ、アンビル10を打撃することにより、先端工具に回転打撃力を与える。
【0003】
以下、インパクト機構部について説明する。モータ部3の駆動力は減速部5を介してスピンドル6を回転させる。スピンドル6とハンマ7は、スチールボール8とV字型カム溝6bで構成されたカム機構により連結されている。さらに、ハンマ7はスプリング9により常に先端方向に付勢されている。これにより、スピンドル10、ハンマ7間が相対的にねじられたとき、ハンマ7はモータ部3側へ後退し、ねじれから開放されるとスプリング9により加速されながら回転・前進する。また、ハンマ7、アンビル10はそれぞれ、回転平面上の2ヶ所に相対的に配置された凸7a,10Cを持つ。ボルト、先端工具、アンビル10は回転方向が互いに拘束されている。
【0004】
以上の構成により、インパクト機構部の動作について説明する。スピンドル6の回転力はカム機構を介してハンマ7に伝わり、共に回転しはじめる。半回転しないうちにハンマ7、アンビル10の凸部が係合する。スピンドル6、ハンマ7は相対的にねじられることにより、ハンマ7はスプリング9を縮めながら後退を始める。
【0005】
ついには、凸部の高さを乗り越え、離脱する。ハンマ7はスピンドル6の回転力に加え、スプリング9に蓄えられた弾性エネルギによって回転方向に急速に加速され、かつ前進を始める。ハンマ7が加速されているうちに、再び凸部が係合することになるが、このとき強力な回転打撃力がアンビルに加えられアンビル先端に装着されている先端工具を介し、ビスやボルトを締付ける。以上が、回転打撃のサイクルである。図4はスピンドル6とアンビル10及びメタル11の摺動可能に嵌合している、嵌合部を拡大したものである。スピンドル先端の嵌合軸6aは、アンビルに設けられた嵌合穴にはめあい、出力側に油だまり室10aを設けている。この油だまり室10aとメタル11に設けられた油溝11aは、アンビル10のスラスト方向に対して垂直に設けられた油穴10bで連通されており、油だまり室10aには潤滑剤としてグリースが充填されている。このグリースはボルトやビス締め時のハンマ7の往復運動により、ハンマーケース内の圧力が変化することによって徐々に押し出されアンビルの油穴10bを通り、メタルの油溝10aまで送られ、アンビル10とメタル11の潤滑を行っている。
例えば特許文献1に開示されている。
【0006】
ここで、アンビル10とメタル11のスムーズな潤滑を確保するにはアンビルとメタルの嵌合距離L1’をある一定寸法以上確保する必要がある。そのためアンビルの油穴10bの位置はアンビルとメタルの嵌合距離L1’よりもアンビルの出力側に設けなければならず、それに伴い、アンビルの嵌合穴深さL2’も長くとる必要がある。油だまり室端面とビット挿入穴端面の距離L3’もある寸法以上確保せねばならず、垂直に設けられたアンビルの油穴10bは、アンビルの全長を短くするのに弊害となっていた。また、ボルトを締め込んでいる最中は、ハンマ7やスピンドル6は高速で回転するが、アンビル10は非常に低速な回転となりグリスの遠心力が少なくなるため、従って、軸心に対して垂直な穴ではグリースの補給がスムーズにいかない場合があった。
【特許文献1】
特開2002―46078 図1
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以前から、建築現場などではインパクトドライバーを狭所で使う機会があり、より小型であることが望まれていた。ここで本発明が解決しようとする課題は、アンビルとメタルの嵌合距離を従来と同等に確保しながらもアンビルおよび工具本体の全長を短くすることとグリスのメタルへの補給をスムーズにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、図1のアンビルに設けているアンビルの油穴10bをスラスト方向に対し垂直ではなくある一定の角度を設けることでアンビルの嵌合穴深さL2を短くでき、油だまり室端面とビット挿入穴端面の距離L3を近づけることで、アンビル10の全長を短くすることができる。また、斜め穴にすることで油穴のグリースに径方向分力が発生し、ハンマからの軸方向からの振動で、よりスムーズにグリスがメタルに補給することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を電動工具に適用した一実施例を図1、図2及び図3を使用して説明する。
図3は、電池パック1を電源とし、モータ部3を駆動源とする電動工具である。アンビル10の形状以外は従来技術の項目で説明した通りである。アンビル10とメタル11のスムーズな潤滑を確保するにはアンビルとメタルの嵌合距離L1をある一定寸法以上確保する必要がある。そのためアンビルの油穴10bの位置はアンビルとメタルの嵌合距離L1よりもアンビルの出力側に設けなければならず、アンビルの嵌合穴深さL2も長くとる必要があるが、図1に示すように、アンビルの嵌合穴深さL2を短くし、油だまり室10aとメタルの油溝11aを連通するアンビルの油穴10bを、アンビルのスラスト方向に対し、ある角度をつけて設ければ、アンビルとメタルの嵌合距離L1を犠牲にすることなく、アンビル全長を短くすることができ、且つ、工具本体の全長も短くできる。このことにより、工具本体の軽量化や使用材料の減少、コストダウンもはかることができる。また、図2に示すように、ハンマ7の軸方向の振動がアンビル10に加わった場合にアンビルの油穴10bが斜めのため、油穴の中のグリース13には、軸方向分力faにより斜め穴にそって外側へ動く力frが発生する。この力で内側から外側へグリース13は移動しようとし、メタルへのグリース13の補給が補助される。この効果は特にボルトを締付け中のアンビル停止状態または間歇回転中、すなわち、回転による遠心力の小さい時効果が大きい。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、油だまり室とメタルの油溝を連通するアンビルの油穴にある角度をつけて設けることで、アンビルとメタルの嵌合長を犠牲にすることなく、アンビルの嵌合穴深さを短くし、ビット挿入穴をスピンドル側に移動することで、アンビルの全長を短くすることができ、工具本体の全長も短くすることができる。また、アンビルの全長短縮により、素材材料の使用料減少によりコストダウンや重量低減もすることができる。
また、メタルへのグリースの補給がスムーズになり、工具の長寿命化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインパクト工具の部分断面図
【図2】本発明の一実施例を示すインパクト工具の部分断面図
【図3】本発明の一実施例を示すインパクト工具の断面図
【図4】従来技術によるインパクト工具の部分拡大断面図
【図5】従来技術によるインパクト工具の断面図
【符号の説明】
1は電池パック、2はスイッチ、3はモータ部、4はハウジング、5は減速部、6はスピンドル、6aはスピンドルの嵌合軸、6bはV字型カム溝、7はハンマ、7bはハンマ凸部、8はスチールボール、9はスプリング、10はアンビル、10aは油だまり室、10bはアンビルの油穴、10cはアンビルの凸部、11はメタル、11aはメタルの油溝、12はハンマケース、13はグリース、L1,L1’はアンビルとメタルの嵌合距離、L2,L2’はアンビルの嵌合穴深さ、L3は油だまり室端面とビット挿入穴端面の距離、faは軸方向の振動による力、frは外向きの力である。

Claims (1)

  1. モータと、該モータの回転を減速する減速部と、該減速部を介して回転するスピンドルと、該スピンドルの回転力の伝わるハンマと、該ハンマの回転打撃力を先端工具に伝えるアンビルと、該アンビルの軸受として配設されたメタルで構成される電動工具において、該スピンドルと該アンビルの嵌合する嵌合穴の該先端工具側に油だまり室を設け、該油だまり室と該メタルは油穴で連通されており、該油穴は該アンビルのスラスト方向に対して傾斜していることを特徴とする電動工具。
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