JP5270197B2 - 打撃工具 - Google Patents
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Description
また、アンビルの後端軸心には、スピンドルの先端が嵌合する軸受孔が形成され、アンビル内には、軸受孔とメタル軸受の内周面とを接続して両者を連通させる接続孔が半径方向に形成されて、軸受孔に溜まるグリスを接続孔を介してメタル軸受の内周面に供給し、アンビルとメタル軸受との間の潤滑を図るようにしている。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、接続孔における外溝への開口部分を拡開させて、接続孔を、外溝におけるアンビル軸方向の後端で開口するように受け溝の後方へ平行移動させたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、前記スピンドルと、アンビルと、打撃機構とを備え、スピンドルの前端に形成した軸受孔にアンビルの後端を同軸で嵌合させる一方、アンビルの外周に、メタル軸受の内周面に対向するリング状の外溝を形成した打撃工具であって、アンビルの外周に、外溝をアンビルの後方でハウジング内と連通させる連通路を形成したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方でハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端をハウジングの前方へ突出させたアンビルと、スピンドルの回転を回転打撃力としてアンビルに伝達する打撃機構とを備え、アンビルの後面に形成した軸受孔にスピンドルの前端を同軸で嵌合させる一方、メタル軸受の内周面にグリスの受け溝をリング状に設け、アンビルの外周に、メタル軸受の内周面に対向して受け溝と連通するリング状の外溝を形成すると共に、アンビル内に、軸受孔と外溝とを接続して両者を連通させる接続孔を半径方向に形成した打撃工具であって、外溝における後端部から半径方向へ伸びるように接続孔を形成したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方でハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端をハウジングの前方へ突出させたアンビルと、スピンドルの回転を回転打撃力としてアンビルに伝達する打撃機構とを備え、スピンドルの前端に形成した軸受孔にアンビルの後端を同軸で嵌合させる一方、アンビルの外周に、メタル軸受の内周面に対向するリング状の外溝を形成した打撃工具であって、アンビルとメタル軸受との間に、外溝の後端と接続され、軸方向後方へ伸びる隙間部を設け、隙間部をハウジング内と連通させたことを特徴とするものである。
[形態1]
図1は、打撃工具の一例であるインパクトドライバの縦断面図で、インパクトドライバ1は、左右の半割ハウジング3,3を組み付けて形成され、モータ4を収容する本体ハウジング2と、その本体ハウジング2の前方(図1の右側)に組み付けられ、スピンドル7、打撃機構8、アンビル9を収容する断面釣り鐘形状のハンマーケース6とを備えてなる。10は、本体ハウジング2の下方に延設されたハンドルで、ハンドル10の下端には電源となるバッテリーパック11が装着され、ハンドル10の上方には、スイッチトリガー13の押し込み操作でONしてモータ4を駆動させるスイッチ12が収容されている。また、本体ハウジング2におけるスイッチトリガー13の上方には、ハンマーケース6の下方部分を覆う延設部14が形成され、延設部14の内部には、アンビル9の前方へ向けたライトユニット15が装着されている。
打撃機構8は、スピンドル7の前端に外装されてアンビル9のフランジ28,28に係合するハンマー21と、そのハンマー21を前方へ付勢するコイルバネ22とを備え、ハンマー21は、その内面とスピンドル7の外面とに形成された溝23,23間に跨って嵌合するボール24,24を介してスピンドル7と連結される周知の構造となっている。
さらに、ハンマーケース6から突出するアンビル9の前端には、図示しないビットの挿着孔29が形成されると共に、挿着孔29に挿入されたビットを抜け止め装着するボール30,30及びスリーブ31等を備えたチャック機構が設けられている。
なお、この形態1では、接続孔32を一つ設けているが、複数設けることもできる。
[形態2]
図3,4に示すインパクトドライバ1aにおいては、アンビル9における外溝33の深さを深くせずに、接続孔32を、外溝33におけるアンビル軸方向の後端で開口するように後方へ平行移動させた上で、接続孔32における外溝33への開口部分の前方側に、接続孔32よりも一回り径が大きい有底孔を連通状態で形成することで、当該開口部分を、前方へ拡開する拡開部35としている。すなわち、拡開部35によって接続孔32の外溝33への出口を広くすることで、必要なグリスの経路面積を確保したものである。
このように、上記形態2のインパクトドライバ1aにおいても、接続孔32における外溝33への開口部分を拡開させて、接続孔32を、外溝33におけるアンビル軸方向の後端で開口するように後方へ平行移動させたことで、アンビル9とメタル軸受25との間での必要な潤滑を確保しつつ、アンビル9の短縮化が達成でき、全体のコンパクト化が可能となる。
図5,6に示すインパクトドライバ1bにおいては、従来と同じ位置から外溝33内に接続孔36を半径方向に形成するものであるが、ここではそのまま軸受孔26に接続せずに、接続孔36におけるアンビル9の軸線側の端部を後方へ90°折曲させて軸受孔26と接続したL字状に形成している。すなわち、接続孔36におけるアンビル軸心側の端部と挿着孔29との干渉を避けることで、挿着孔29を後方寄りに移動させたものである。
よって、ハンマーケース6内に充填されたグリスは、軸受孔26から接続孔36を介して外溝33内に排出され、連通する受け溝34に供給される。外溝33における接続孔36の開口位置は従来と変わらないため、アンビル9とメタル軸受25との間の潤滑性は維持される。
なお、接続孔の折曲形態は、90°折曲したL字状に限らず、角度の増減は可能である。また、角がRとなる曲線状に折曲させてもよいし、接続孔を複数設けてもよい。
図7,8に示すインパクトドライバ1cにおいては、スピンドル7とアンビル9との嵌め合いが先の形態1〜3と逆になっている。すなわち、スピンドル7の前端面に、同軸で軸受孔37が凹設される一方、アンビル9の後端面に、軸受孔37に嵌合する小径部38が形成されるものである。
また、ここでは、アンビル9内に半径方向の接続孔を設けずに、図9,10に示すように、アンビル9の外周に、小径部38を除くアンビル9の後端からフランジ28,28を貫通して外溝33に至る一対の連通路39,39を点対称に形成している。この連通路39,39により、外溝33はアンビル9の後方でハンマーケース6内と連通することになる。
よって、ハンマーケース6内に充填されたグリスは、連通路39,39を通って外溝33内に至り、メタル軸受25の内周面に供給されるため、アンビル9とメタル軸受25との間の潤滑性は維持される。
なお、連通路の数や適宜増減可能で、連通路の形態も、上記形態4のようにフランジを貫通する位置でなく、90°位相を変えて全長に亘って溝状に凹設される形態であっても差し支えない。勿論両者の併設も可能である。
Claims (5)
- ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方で前記ハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端を前記ハウジングの前方へ突出させたアンビルと、前記スピンドルの回転を回転打撃力として前記アンビルに伝達する打撃機構とを備え、前記アンビルの後面に形成した軸受孔に前記スピンドルの前端を同軸で嵌合させる一方、前記メタル軸受の内周面にグリスの受け溝をリング状に設け、前記アンビルの外周に、前記メタル軸受の内周面に対向して前記受け溝と連通するリング状の外溝を形成すると共に、前記アンビル内に、前記軸受孔と外溝とを接続して両者を連通させる接続孔を半径方向に形成した打撃工具であって、
前記外溝を、前記アンビルの外径の3%〜10%となる深さで形成して、前記接続孔を、前記外溝における前記アンビル軸方向の後端で開口するように前記受け溝の後方へ平行移動させたことを特徴とする打撃工具。 - ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方で前記ハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端を前記ハウジングの前方へ突出させたアンビルと、前記スピンドルの回転を回転打撃力として前記アンビルに伝達する打撃機構とを備え、前記アンビルの後面に形成した軸受孔に前記スピンドルの前端を同軸で嵌合させる一方、前記メタル軸受の内周面にグリスの受け溝をリング状に設け、前記アンビルの外周に、前記メタル軸受の内周面に対向して前記受け溝と連通するリング状の外溝を形成すると共に、前記アンビル内に、前記軸受孔と外溝とを接続して両者を連通させる接続孔を半径方向に形成した打撃工具であって、
前記接続孔における前記外溝への開口部分を拡開させて、前記接続孔を、前記外溝における前記アンビル軸方向の後端で開口するように前記受け溝の後方へ平行移動させたことを特徴とする打撃工具。 - ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方で前記ハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端を前記ハウジングの前方へ突出させたアンビルと、前記スピンドルの回転を回転打撃力として前記アンビルに伝達する打撃機構とを備え、前記スピンドルの前端に形成した軸受孔に前記アンビルの後端を同軸で嵌合させる一方、前記アンビルの外周に、前記メタル軸受の内周面に対向するリング状の外溝を形成した打撃工具であって、
前記アンビルの外周に、前記外溝を前記アンビルの後方で前記ハウジング内と連通させる連通路を形成したことを特徴とする打撃工具。 - ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方で前記ハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端を前記ハウジングの前方へ突出させたアンビルと、前記スピンドルの回転を回転打撃力として前記アンビルに伝達する打撃機構とを備え、前記アンビルの後面に形成した軸受孔に前記スピンドルの前端を同軸で嵌合させる一方、前記メタル軸受の内周面にグリスの受け溝をリング状に設け、前記アンビルの外周に、前記メタル軸受の内周面に対向して前記受け溝と連通するリング状の外溝を形成すると共に、前記アンビル内に、前記軸受孔と外溝とを接続して両者を連通させる接続孔を半径方向に形成した打撃工具であって、
前記外溝における後端部から半径方向へ伸びるように前記接続孔を形成したことを特徴とする打撃工具。 - ハウジング内でモータによって回転するスピンドルと、そのスピンドルの前方で前記ハウジングにメタル軸受を介して同軸で軸支され、ビットの挿着孔を有する前端を前記ハウジングの前方へ突出させたアンビルと、前記スピンドルの回転を回転打撃力として前記アンビルに伝達する打撃機構とを備え、前記スピンドルの前端に形成した軸受孔に前記アンビルの後端を同軸で嵌合させる一方、前記アンビルの外周に、前記メタル軸受の内周面に対向するリング状の外溝を形成した打撃工具であって、
前記アンビルと前記メタル軸受との間に、前記外溝の後端と接続され、軸方向後方へ伸びる隙間部を設け、前記隙間部を前記ハウジング内と連通させたことを特徴とする打撃工具。
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