JP3871455B2 - 等速ジョイント - Google Patents
等速ジョイント Download PDFInfo
- Publication number
- JP3871455B2 JP3871455B2 JP36479398A JP36479398A JP3871455B2 JP 3871455 B2 JP3871455 B2 JP 3871455B2 JP 36479398 A JP36479398 A JP 36479398A JP 36479398 A JP36479398 A JP 36479398A JP 3871455 B2 JP3871455 B2 JP 3871455B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- constant velocity
- velocity joint
- stem
- wheel
- mounting hub
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の車輌のエンジン動力を車輪に伝達するために、駆動輪用の車輪軸受ユニットに組込まれる等速ジョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の高速化に伴って、駆動輪用の車輪軸受ユニットにおいて、ブレーキジャダ及び振動、音がより厳しく制限される傾向にある。
【0003】
従来、ブレーキジャダについては、ブレーキロータ組立体のアキシャル振れを少なくするための対策が取られたり、また、音についてはエンジントルクによる軸の捩れによるスティックスリップ音が発生しないように様々な対策が取られつつあるが、いまだ充分とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、駆動輪用の車輪軸受ユニットに組込まれる等速ジョイントの信頼性を高めることにより、ブレーキロータの振れ減少と、スティックスリップ音の防止を図ろうとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、車軸軸受の内輪端面が当接する肩部と、車輪取付け用ハブに連結するステムとを、外輪に形成した駆動輪用の等速ジョイントにおいて、上記車軸軸受の内輪端面が当接する上記肩部側面のステム軸心に対する直角度と振れ幅とを規格値内に規制したものである。
【0006】
このように、等速ジョイントの外輪の肩部の側面を規制すると、車輪取付け用ハブを介してのホイール及びブレーキロータの振れが抑制されるため、ブレーキジャダやスティックスリップ音の発生を防止することが可能となる。
【0007】
上記ブレーキロータの振れ防止とスティックスリップ音の防止に効果的な上記規格値は、30μm以下、より好ましくは8μm以下である。
【0008】
また、上記等速ジョイントの肩部の側面と、車輪軸受の内輪端面との接触面圧をより小さくするために、上記肩部の側面に、摩擦抵抗を小さくする表面処理を施すことが好ましい。
【0009】
この表面処理としては、上記肩部の側面に円周方向のグリース溝を刻設したり、ステムの軸心に対して同心状の筋目を研削加工によって形成したり、滑り剤をコーティングしたりする手段を採用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る等速ジョイントを組込んだ駆動輪用の車輪軸受ユニットの実施形態を説明する。
【0011】
図1に示す駆動輪用の車輪軸受ユニットは、この発明の第一の実施形態であり、ブレーキロータ1と共に、ホイール2が装着される車輪取付け用ハブ3と、この車輪取付け用ハブ3を複列の転動体5a、5bを介して回転自在に支持する車軸軸受4と、車輪取付け用ハブ3に連結されてドライブシャフト6の動力を車輪取付け用ハブ3に伝達する等速ジョイント7とによって構成されている。
【0012】
上記車輪取付け用ハブ3は、フランジ部8と、このフランジ部8から軸方向に沿ってインナー側に延びる軸部9とを有し、軸部9には、フランジ部8の閉口部と連通する軸孔が貫通して形成され、この軸孔の内径面にスプラインが形成されている。車輪取付け用ハブ3は、ブレーキロータ1の内径面に挿通され、そのフランジ部8に、ブレーキロータ1と共に、ホイール2がハブボルト10によって装着されている。
【0013】
上記車軸軸受4は、車輌ボディから延びるナックル11に取付けられ、複列の外側軌道面が形成された外輪12と、車輪取付け用ハブ3の軸部9の外周に配置され、複列の内側軌道面が形成された軸方向二分割タイプの内輪13a、13bと、内輪13a、13bの内側軌道面と外輪12の外側軌道面間に介在させた複列の転動体5a、5bとによって構成され、複列の転動体5a、5bの外側にはシール14a、14bが設けられている。
【0014】
上記等速ジョイント7は、ドライブシャフト6の一端に設けられた内輪15と、トルク伝達用のボール16と、ボール16を保持するケージ17と、外輪18とからなる。
【0015】
そして、上記等速ジョイント7の外輪18の一端には、図2に示すように、上記車軸軸受4の内輪13bの端面が当接する肩部19と、軸方向に延びるステム20とが一体に形成され、ステム20の外径面に、車輪取付け用ハブ3の軸部9と嵌合するスプライン21が形成されている。
【0016】
上記等速ジョイント7と車輪取付け用ハブ3とは、等速ジョイント7のステム20を車輪取付け用ハブ3の軸部9に挿入して、両者をスプライン結合することにより、等速ジョイント7から車輪取付け用ハブ3に回転トルクが伝達されるように組付けられている。また、等速ジョイント7のステム20の先端は、ナット22によって車輪取付け用ハブ3に締着され、これによって、等速ジョイント7の抜け止めの防止と、車軸軸受4に所定の設定予圧が与えられるようになっている。
【0017】
この第一の実施形態においては、車軸軸受4の内輪13bの端面が当接する、等速ジョイント7の肩部19の側面の振れ幅とステム20の軸心に対する直角度を規格値内に管理している。
【0018】
この規格値は、30μm以下、より好ましくは8μm以下である。
【0019】
また、上記等速ジョイント7の肩部19の側面には、摩擦抵抗を小さくする表面処理を施すことが好ましい。この表面処理によって、等速ジョイント7の肩部19と車軸軸受4の内輪13bとの間でスムーズな滑りが得られ、スティックスリップ音の抑制がより効果的となる。
【0020】
表面処理の具体例としては、図3に示すように、等速ジョイント7の肩部19の側面に、グリース溝23を円周方向に刻設したり、図4に示すように、ステム2の外面と肩部19の側面とを研削加工する際に、肩部19の側面に、ステム20の軸心に対して同心状の筋目24を形成したり、あるいは、図5に示すように、肩部19の側面にボンデやグリース等の滑り剤25をコーティングしたりする手段がある。
【0021】
次に、図6に示す駆動輪用の車輪軸受ユニットは、この発明の第二の実施形態である。
【0022】
この第二の実施形態は、第一の実施形態における車輪取付け用ハブ3の軸部9がないタイプであり、図6及び図7に示すように、等速ジョイント7のステム20の外周に車軸軸受4を配置したものであり、第一の実施形態とは車輪取付け用ハブ3と等速ジョイント7の形状が相違するが、対応する部位は共通の符号を付している。
【0023】
この第二の実施形態の等速ジョイント7も、外輪18の肩部19の側面の振れ幅とステム20の軸心に対する直角度が規格値内に管理され、その規格値は30μm以下、より好ましくは8μm以下である。
【0024】
また、第二の実施形態の場合でも、等速ジョイント7の肩部19の側面に、図3、図4及び図5に示す第一の実施形態の場合と同様に、摩擦抵抗を小さくする表面処理を施すことが好ましい。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、等速ジョイントの肩部の側面のステムに対する直角度と振れ幅が規格値内に規制されているため、ブレーキジャダとスティックスリップ音が抑制された高品質の駆動輪用の車輪軸受ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る等速ジョイントを組込んだ駆動輪用の車輪軸受ユニットの第一の形態を示す部分断面図
【図2】図1の形態で使用する等速ジョイントの部分外観図
【図3】同上の等速ジョイントの肩部に施された表面処理の一例を示す斜視図
【図4】同上の等速ジョイントの肩部に施された表面処理の他例を示す斜視図
【図5】同上の等速ジョイントの肩部に施された表面処理の他例を示す斜視図
【図6】この発明に係る等速ジョイントを組込んだ駆動輪用の車輪軸受ユニットの第二の形態を示す部分断面図
【図7】図6の形態で使用する等速ジョイントの部分外観図
【符号の説明】
1 ブレーキロータ
2 ホイール
3 車輪取付け用ハブ
4 車軸軸受
5a、5b 転動体
6 ドライブシャフト
7 等速ジョイント
8 フランジ部
9 軸部
10 ハブボルト
11 ナックル
12 外輪
13a、13b 内輪
14a、14b シール
15 内輪
16 ボール
17 ケージ
18 外輪
19 肩部
20 ステム
21 スプライン
22 ナット
23 グリース溝
24 筋目
25 滑り剤
Claims (3)
- 車軸軸受の内輪端面が当接する肩部と、車輪取付け用ハブに連結するステムとを、外輪に形成した駆動輪用の等速ジョイントにおいて、上記車軸軸受の内輪端面が当接する上記肩部側面のステム軸心に対する直角度と振れ幅とを30μm以下に規制し、上記肩部側面を研削し、ステムの軸心に対して同心状の筋目を研削により設けた等速ジョイント。
- 上記車輪取付け用ハブに、インナー側に突出する軸部を有し、この軸部の外周に、車軸軸受の内輪が配置されている請求項1に記載の等速ジョイント。
- 上記車軸軸受の内輪が、上記ステムの外周に嵌め込まれ、ステム先端に、車輪取付け用ハブに係合するスプラインを形成している請求項1又は2に記載の等速ジョイント。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36479398A JP3871455B2 (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | 等速ジョイント |
KR1019990049512A KR20000035349A (ko) | 1998-11-11 | 1999-11-09 | 자동차의 휠베어링 조립체 및 이를 제조하는 방법 |
US09/437,149 US6250814B1 (en) | 1909-04-22 | 1999-11-10 | Automotive wheel bearing assembly and method for manufacturing the same |
EP99122393A EP1000772B1 (en) | 1998-11-11 | 1999-11-10 | Automotive wheel bearing assembly and method for manufacturing the same |
DE69939092T DE69939092D1 (de) | 1998-11-11 | 1999-11-10 | Radlagereinheit für Kraftfahrzeuge und Verfahren zur Herstellung |
US09/850,271 US6357925B2 (en) | 1998-11-11 | 2001-05-08 | Automotive wheel bearing assembly and method for manufacturing the same |
KR1020070076421A KR20070094703A (ko) | 1998-11-11 | 2007-07-30 | 자동차의 휠베어링 조립체 및 이를 제조하는 방법 |
KR1020080011113A KR100858316B1 (ko) | 1998-11-11 | 2008-02-04 | 피구동휠용 등속조인트 |
KR1020080075174A KR101037742B1 (ko) | 1998-11-11 | 2008-07-31 | 자동차의 휠베어링 조립체를 제조하는 방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36479398A JP3871455B2 (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | 等速ジョイント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000185507A JP2000185507A (ja) | 2000-07-04 |
JP3871455B2 true JP3871455B2 (ja) | 2007-01-24 |
Family
ID=18482682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36479398A Expired - Lifetime JP3871455B2 (ja) | 1909-04-22 | 1998-12-22 | 等速ジョイント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3871455B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4649713B2 (ja) | 2000-08-11 | 2011-03-16 | 株式会社ジェイテクト | 車軸用軸受装置 |
US20040120622A1 (en) * | 2001-03-29 | 2004-06-24 | Eiji Tajima | Bearing device for drive wheel |
JP2003056583A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-26 | Koyo Seiko Co Ltd | 車軸用軸受装置 |
JP2003191709A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-09 | Koyo Seiko Co Ltd | 転がり軸受装置 |
DE10321594A1 (de) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Man Nutzfahrzeuge Ag | Vorrichtung zur Lagerung eines gelenkten Fahrzeugrades |
JP5116131B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2013-01-09 | Ntn株式会社 | 駆動車輪用軸受装置 |
JP4807773B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2011-11-02 | Ntn株式会社 | 駆動車輪用軸受装置 |
JP4853622B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2012-01-11 | 株式会社ジェイテクト | 車輪取付用転がり軸受装置 |
JP5134356B2 (ja) * | 2007-12-20 | 2013-01-30 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
-
1998
- 1998-12-22 JP JP36479398A patent/JP3871455B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000185507A (ja) | 2000-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4044388B2 (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
US5975765A (en) | Bearing device for wheels | |
JP4198242B2 (ja) | 車輪用軸受ユニット | |
US20080258541A1 (en) | Bearing Device for Wheel | |
JP3871455B2 (ja) | 等速ジョイント | |
JP3869197B2 (ja) | 車両用軸受装置 | |
WO2009081554A1 (ja) | 車輪用軸受装置 | |
US20080277999A1 (en) | Axle assembly of wheel | |
JP4020045B2 (ja) | 転がり軸受装置 | |
KR20140023828A (ko) | 휠 베어링 조립체 | |
JP4034511B2 (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
JP2007321903A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2009234289A (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
JP2001001711A (ja) | 駆動用車輪軸受装置 | |
JP2008247274A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2002187404A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2005319889A (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
WO2024043079A1 (ja) | 車輪用軸受装置および車両 | |
JP4821062B2 (ja) | 駆動車軸用ハブユニット軸受 | |
JP4271015B2 (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
JPH11189003A (ja) | 車輪用軸受ユニット | |
JP2002114005A (ja) | 駆動車輪用軸受装置 | |
JP6109786B2 (ja) | 車輪用軸受装置、および車輪用軸受装置の製造方法 | |
JP4436386B2 (ja) | 車輪用軸受およびそれを備えた車輪用軸受装置 | |
JP3927471B2 (ja) | 駆動車輪用軸受装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040312 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060220 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060704 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060904 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061017 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131027 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |