JP3855536B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機を搭載された車両のキックダウン時において、その車外騒音レベルを許容レベルにするための無段変速機の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機搭載車においては、加速時における車外騒音を低減するために或る車速のもとでの騒音レベルを規定することがある。
そして、或る車速のもとでの騒音レベルを目標値に低下させる1方式としては、エンジン回転数を低下させることが知られており、エンジン回転数を低下させる方法も種々のものが提案されている。
【0003】
従来の提案技術のうち代表的なものとしては、特開平5−332426号公報に記載されているように、アクセルペダル操作が急速な急加速時、エンジン回転数の変化が緩やかになるように操作するようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かようにエンジン回転数の変化が緩やかになるように操作する従来の方法では、アクセルペダルの踏み込みでスロットル開度が最大開度にされたことにより、最終的に目標とすべき到達入力回転数が図5に示すごとくステップ状に変化する場合について説明すると、過渡的なエンジン回転数の低下で車外騒音レベルを当初、αからβで示すように許容レベルγよりも低減させておくことができるものの、変速機入力回転数が車外騒音許容レベルγに対応した制限回転数に達するのに要する時間Δt1が長くなり、それだけ体感上の加速感が物足りないものになるのを免れない。
【0005】
請求項1に記載の第1発明は、変速時定数を変更する従来の手法に代えて到達入力回転数を制限することにより、エンジン回転数を車外騒音レベルが許容レベルに収まるよう低下させて、上記加速感の物足りなさに関する問題を生ずることなく車外騒音レベルを許容レベルに低下させることを目的とする。
【0007】
請求項2に記載の第2発明は、到達入力回転数を制限する好適な条件を提案して、第1発明の作用効果を一層顕著なものにすることを目的とする。
【0008】
請求項3に記載の第3発明は、到達入力回転数制限条件の最も好適な組み合わせを提案して、第1発明の作用効果を更に一層顕著なものにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、先ず第1発明による無段変速機の変速制御装置は、
車両運転状態に応じ求めた到達入力回転数に対応する到達変速比から、変速応答を定めた予定の変速時定数を基に過渡的な目標変速比を求め、この目標変速比に向けて変速制御するようにした無段変速機を基礎前提とする。
【0010】
第1発明による無段変速機の変速制御装置は、上記の無段変速機において、
前記変速時定数を前記到達変速比および目標変速比間における変速比偏差に応じ、この変速比偏差が大きいほど前記変速応答が速くなるよう決定する構成となし、
車両のキックダウン時における車外騒音レベルを許容レベルに抑えるためにエンジン回転数の上昇を抑制するに際し、前記変速時定数は前記変速比偏差に応じ決定した変速時定数のままに保って前記到達入力回転数を車外騒音レベルが許容レベルに収まるような上限値に制限するように変速制御する構成としたものである。
【0011】
また第2発明による無段変速機の変速制御装置は、上記第1発明において、
前回の走行状態から判別した発進加速状態でないことと、車速と、前記到達変速比と、前記目標変速比とを基に、前記到達入力回転数の制限を行うよう構成したことを特徴とするものである。
【0012】
更に第3発明による無段変速機の変速制御装置は、第1発明または第2発明において、
前回の非加速状態から、スロットル開度を設定開度以上にするキックダウン時に、車速が設定車速以上であるか、前記到達変速比が設定到達変速比未満のハイ側であるか、前記目標変速比が設定目標変速比未満のハイ側であるかのいずれか1つの条件が成立する時、前記到達入力回転数の制限を開始し、
該到達入力回転数の制限を、車速が設定車速未満になり、且つ、到達変速比が設定到達変速比以上のロー側になり、且つ、目標変速比が設定目標変速比以上のロー側になる時に中止するよう構成したことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の効果】
第1発明において変速制御装置は、車両運転状態に応じ求めた到達入力回転数に対応する到達変速比から予定の変速時定数を基に過渡的な目標変速比を求め、この目標変速比に向けて無段変速機を変速させることにより、自動変速機の変速比を上記の変速時定数で定めた通りの変速応答で到達変速比にすることができる。
なお上記変速時定数は、上記到達変速比および目標変速比間における変速比偏差に応じ、この変速比偏差が大きいほど変速応答が速くなるよう決定する。
これにより、車両のキックダウンで上記の変速比偏差が大きくなる時、変速応答が速くなることとなり、変速機入力回転数が到達入力回転数に達するのに要する時間を短縮することができる。
【0014】
第 1 発明の変速制御装置は更に、車両のキックダウン時における車外騒音レベルを許容レベルにするためにエンジン回転数を低下させるに際しては、変速時定数を上記変速比偏差に応じ決定した変速時定数のままに保って上記到達入力回転数を、車外騒音レベルが許容レベルに収まるような上限値に制限する。
【0015】
かかる到達入力回転数の制限は、キックダウン時における車外騒音レベルを許容レベルに収めることができ、しかも、変速時定数を上記変速比偏差に応じ決定した変速時定数のままに保って当該騒音の低下を実現するから、体感上の加速感が物足りないものになるような不都合を回避しつつ当該騒音の低下を実現することができる。
【0016】
第2発明においては、前回の走行状態から判別した発進加速状態でないことと、車速と、前記到達変速比と、前記目標変速比とを基に、前記到達入力回転数の制限を行うことから、
到達入力回転数の制限を、これが必要な時に確実に、且つ正確に行うことができることとなり、第1発明の作用効果を一層顕著なものにすることができる。
【0017】
第3発明においては、前回の非加速状態から、スロットル開度を設定開度以上にするキックダウン時に、車速が設定車速以上であるか、前記到達変速比が設定到達変速比未満のハイ側であるか、前記目標変速比が設定目標変速比未満のハイ側であるかのいずれか1つの条件が成立する時、前記到達入力回転数の制限を開始し、
該到達入力回転数の制限を、車速が設定車速未満になり、且つ、到達変速比が設定到達変速比以上のロー側になり、且つ、目標変速比が設定目標変速比以上のロー側になる時に中止するすることから、
到達入力回転数の制限を、これが必要な時に更に確実に、且つ正確に行うことができることとなり、第1発明の作用効果を更に一層顕著なものにすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態になる無段変速機の変速制御装置を具えた車両のパワートレーンと、その制御系を示し、該パワートレーンをエンジン1と無段変速機2とで構成する。
エンジン1は、運転者によるアクセルペダル操作で開度を決定されるスロットルバルブ3を具え、これを経由した吸入空気と噴射燃料とで運転される周知のものとする。
【0019】
無段変速機2は周知のVベルト式無段変速機とし、トルクコンバータ6を介してエンジン1の出力軸に駆動結合されたプライマリプーリ7と、これに整列配置したセカンダリプーリ8と、これら両プーリ間に掛け渡したVベルト9とを具える。
そして、セカンダリプーリ8にファイナルドライブギヤ組10を介してディファレンシャルギヤ装置11を駆動結合し、これらにより図示せざる車輪を回転駆動するものとする。
【0020】
無段変速機2の変速のために、プライマリプーリ7およびセカンダリプーリ8のそれぞれのV溝を形成するフランジのうち、一方の可動フランジを他方の固定フランジに対して相対的に接近してV溝幅を狭めたり、離反してV溝幅を広め得るようにし、
両可動フランジを、目標変速比(RTO)指令に応動する油圧アクチュエータ12からのプライマリプーリ圧Ppri およびセカンダリプーリ圧Psec に応じた位置に変位させることで、無段変速機2を実変速比が目標変速比RTOに一致するよう無段変速させ得るものとする。
【0021】
目標変速比RTOは、コントローラ13により演算して求めることとする。
これがためコントローラ13には、スロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ16からの信号と、
セカンダリプーリ8の回転数である変速機出力回転数No を検出する変速機出力回転センサ18からの信号と、
車速VSPを検出する車速センサ19からの信号と、
選択レンジを検出するレンジセンサ20からの信号とをそれぞれ入力する。
【0022】
コントローラ13はこれら入力情報を基に、図2に示すメインルーチンにより目標変速比RTOの算出を以下のごとくに行って、本発明が狙いとする無段変速機2の変速制御を実行するものとする。
先ずステップ21において、車速VSPおよびスロットル開度TVOから、図3および図4につき後述するようにして選択した予定の変速マップを基に、現在の運転状態で最終的に目標とすべき定常的な到達入力回転数Ni * を検索により求める。
【0023】
次のステップ22においては、上記の到達入力回転数Ni * を変速機出力回転数NO で除算することにより、到達入力回転数Ni * を実現するための到達変速比i* を演算する。
更にステップ23で、車速VSPや、スロットル開度TVO、選択レンジ、スロットル開度TVOの時間変化割合や、実変速比から後述の目標変速比までの変速比段差や、当該目標変速比と上記到達変速比i* との間における変速比偏差などを基に、変速応答を定めた変速時定数を周知の通りに求めて決定する。
特に付言すれば、上記目標変速比および到達変速比i* 間における変速比偏差に対する変速時定数の変化傾向は、当該変速比偏差が大きいほど変速応答が速くなるようなものとする。
なおここで定める変速時定数は、図3および図4につき後述するようにして選択した予定の変速マップの如何にかかわらず、周知のようにして定める通常通りのものとする。
【0024】
次のステップ24においては、上記のように決定した変速時定数で上記の到達変速比i* を実現するための時々刻々の過渡的な目標変速比RTOを求め、
これをステップ25で図1の油圧アクチュエータ12へ出力して指令する。
これにより油圧アクチュエータ12は、無段変速機2を実変速比が目標変速比RTOに一致するよう無段変速させることができる。
【0025】
ここで、ステップ21において到達入力回転数Ni * の検索に際して用いる図4の変速マップを説明するに、当該変速マップには、実線で示した変速線のみからなる通常通りの到達入力回転数マップと、基本的には当該通常の到達入力回転数マップに同じであるが、到達入力回転数Ni * の上限をεで例示するように車外騒音レベルが許容レベルに収まるような値に制限した破線の変速線からなる加速時到達入力回転数制限マップとを併記した。
そして本実施の形態においては、これら、実線で示した通常到達入力回転数マップと、破線で示した加速時到達入力回転数制限マップとを、図3のように使い分けることにより本発明の目的を達成する。
【0026】
図3においては、先ずステップ31で自動変速(D)レンジか否かを判別し、Dレンジ以外なら、ステップ32において、図4の実線で示した通常到達入力回転数マップを選択して、図2のステップ21で行う到達入力回転数の検索に資するようにし、次いでステップ33において発進加速フラグFLAGACC を0にリセットする。
【0027】
ステップ31でDレンジであると判別した場合、ステップ34において発進加速フラグFLAGACC のチェックにより前回の加速状態を判定する。
発進加速フラグFLAGACC が0(前回がDレンジ、非加速状態)なら、ステップ35において、スロットル開度TVOが設定開度TVOS 以上か否かにより今回アクセルペダルの大きな踏み込み(キックダウン)による加速があったか否かを判定する。
今回アクセルペダルの踏み込みによる加速があったと判定する場合、ステップ36〜38において、当該アクセルペダルの踏み込みに伴うダウンシフト変速で車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生する状態か否かを判定する。
【0028】
つまり、先ずステップ36では車速VSPが設定車速VSPS 以上か否かにより、車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇が発生するか否かを判定し、
ステップ37では到達変速比i* が設定到達変速比iS * 未満(ハイ側)か否かにより、車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を生起するダウンシフト変速を発生する可能性があるか否かを判定し、
ステップ38では目標変速比RTOが設定目標変速比RTOS 未満(ハイ側)か否かにより、車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を生起するダウンシフト変速を発生する可能性があるか否かを判定する。
【0029】
ステップ36〜38の全てで、上記アクセルペダルの踏み込みに伴うダウンシフト変速があっても車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生することがないと判定する時は、制御をステップ39に進め、ここで図4の実線により示した通常到達入力回転数マップを選択し、これを、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に資することにより通常の変速を可能ならしめ、
次いでステップ40において、車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなことのない加速状態であることを示すように発進加速フラグFLAGACC を1にセットする。
【0030】
ステップ36〜38のどれか1つでも、上記アクセルペダルの踏み込みに伴うダウンシフト変速時に車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生する可能性があると判定する時は、制御をステップ45に進め、ここで図4の破線により示した加速時到達入力回転数制限マップを選択し、これを、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に供して、到達入力回転数Ni * を図4にεで示す車外騒音レベル許容上限値に制限することにより車外騒音レベルを許容レベルに止め、
次いでステップ43において発進加速フラグFLAGACC を前回のままに維持する。
【0031】
なお、ステップ35でスロットル開度TVOが設定開度TVOS 未満と判定する場合も、つまり今回もアクセルペダルの大きな踏み込み(キックダウン)がない非加速状態であると判定する場合もステップ45が選択されて、図4の破線により示した加速時到達入力回転数制限マップに基づく到達入力回転数Ni * の検索が行われることになるが、
実際上はTVO<TVOS 故に到達入力回転数Ni * は図4から明らかなごとく上限値εに達し得ないため、変速制御に影響が及ぶことはないし、何らかの理由でエンジン回転数(変速機入力回転数)が不用意に吹け上がる事態が発生した場合に当該吹け上がりを防止し得る点において好都合である。
【0032】
ステップ34において発進加速フラグFLAGACC が1(前回Dレンジで、車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなことのない加速状態であった)と判定する場合、本来なら既に加速状態であるから本発明が解決しようとする問題を生じない運転状態ではあるが以下の制御を行う。
先ずステップ41において、スロットル開度TVOが設定開度TVOS 以上か否かにより今回もアクセルペダルの大きな踏み込み(キックダウン)による加速状態であるか否かを判定する。
【0033】
今回もアクセルペダルの踏み込みによる加速状態であると判定する場合、前回の加速状態が継続されていることからステップ42において、引き続き図4の実線により示した通常到達入力回転数マップを選択し、これを、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に資するようにし、
次いでステップ43において発進加速フラグFLAGACC を前回のままに保持する。
【0034】
ステップ41で、今回スロットル開度TVOが設定開度TVOS 未満になったと判定する場合、つまり前記の加速状態から一旦アクセルペダルが戻されたと判定する場合、制御をステップ44に進めて図4の破線により示した加速時到達入力回転数制限マップを選択し、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に資するようになし、
次いでステップ33において、非加速状態であることを示すように発進加速フラグFLAGACC を0にリセットする。
これにより、加速状態から一旦アクセルペダルが戻された時に到達入力回転数Ni * が図4にεで示す上限値に制限され始めることとになるが、実際上はTVO<TVOS 故に到達入力回転数Ni * は図4から明らかなように上限値εに達し得ないため、変速制御に影響が及ぶことはないし、何らかの理由でエンジン回転数(変速機入力回転数)が不用意に吹け上がる事態が発生した場合に当該吹け上がりを防止し得る点において好都合である。
【0035】
ステップ33で上記の通り発進加速フラグFLAGACC が0にリセットされることにより、ステップ34は制御をステップ35に進めることとなり、ここでスロットル開度TVOが相変わらず設定開度TVOS 未満であると判別する間、ステップ45,43の実行により引き続き図4の破線により示した加速時到達入力回転数制限マップを選択すると共に、発進加速フラグFLAGACC を0に維持する。
【0036】
アクセルペダルの再踏み込みにより、ステップ35でスロットル開度TVOが設定開度TVOS 以上になったと判定する場合、ステップ36〜38において再び、当該アクセルペダルの再踏み込みに伴うダウンシフト変速で車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生する状態か否かを判定し、
ステップ36〜38のどれか1つでも、上記アクセルペダルの再踏み込みに伴うダウンシフト変速時に車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生する可能性があると判定する時は、ステップ45において、図4の破線により示した加速時到達入力回転数制限マップを選択し、これを、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に供して、到達入力回転数Ni * を図4にεで示す車外騒音レベル許容上限値に制限することにより車外騒音レベルを許容レベル以下に抑制することができる。
【0037】
ステップ36〜38の全てで、上記アクセルペダルの再踏み込みに伴うダウンシフト変速があっても車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数(変速機入力回転数)の上昇を発生することがないと判定する時は、ステップ39において図4の実線により示した通常到達入力回転数マップを選択し、これを、図2のステップ21で行う到達入力回転数Ni * の検索に資することにより通常の変速を可能ならしめる。
【0038】
以上の変速制御によれば、車両のキックダウン(ステップ35)時に、これに伴うダウンシフト変速で車外騒音レベルが許容レベルを超えるような状態(ステップ36〜38)の場合、到達入力回転数Ni * を車外騒音レベルが許容レベルに収まるような上限値ε(図4参照)に制限するから(ステップ45)、
上記のキックダウン時に、これに伴うダウンシフト変速があっても車外騒音レベルが許容レベルを超えるようなエンジン回転数の上昇を生ずることがなく、車外騒音レベルを許容レベル以下に抑制することができる。
【0039】
しかも、図2のステップ23で求める変速時定数は前述したように、図3により選択した変速マップの如何にかかわらず、周知のようにして定めた通常通りのものであるため、到達入力回転数N i * の上記制限によっても変速時定数は変化せず、従って変速時定数を一切操作することなく通常の時定数のままに維持しておき、変速時定数の操作に代わる到達入力回転数Ni * の上記制限により当該騒音の低下を実現するから、図5にδで示す如く変速機入力回転数が車外騒音許容レベルγに対応した制限回転数に達するのに要する時間Δt0 がΔt1 との比較から明らかなように短縮され、体感上の加速感が物足りないものになるような不都合を回避しつつ当該騒音の低下を実現することができる。
【0040】
また図2のステップ23で変速時定数を求めるに際し、目標変速比RTOおよび到達変速比i* 間における変速比偏差に応じ、当該変速比偏差が大きいほど変速応答が速くなるようなものとしたから、
到達入力回転数Ni * の上記制限を行うべきキックダウン時に、上記の変速比偏差が大きくなる事実に起因して変速応答が速くなることとなり、この点でも、図5にδで示す如く変速機入力回転数が車外騒音許容レベルγに対応した制限回転数に達するのに要する時間Δt0 を更に短縮することができる。
【0041】
更に本実施の形態においては、前回の非加速状態(ステップ34)から、スロットル開度TVOを設定開度TVOS 以上にするキックダウン(ステップ35)時に、車速VSPが設定車速VSPS 以上であるか(ステップ36)、到達変速比i* が設定到達変速比iS * 未満のハイ側であるか(ステップ37)、目標変速比RTOが設定目標変速比RTOS 未満のハイ側であるか(ステップ38)のいずれか1つの条件が成立したのをもって、車外騒音許容レベルが許容レベルを超えると判断して、上記到達入力回転数Ni * の制限ε(図4)を開始し(ステップ45)、
該到達入力回転数の制限を、車速VSPが設定車速VSPS 未満になり(ステップ36)、且つ、到達変速比i* が設定到達変速比iS * 以上のロー側になり(ステップ37)、且つ、目標変速比RTOが設定目標変速比RTOS 以上のロー側になる(ステップ38)時に中止することから、
到達入力回転数の制限を、これが必要な時に更に確実に、且つ正確に行うことができることとなり、上記の作用効果を一層顕著なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる変速制御装置を具えた無段変速機搭載車のパワートレーンを、その制御システムと共に示す概略説明図である。
【図2】同実施の形態においてコントローラが実行する変速制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】 同コントローラが変速制御に際して用いる変速パターンの選択要領に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】 同変速制御に際して用いる通常到達入力回転数マップおよび加速時到達入力回転数制限マップを併記した変速パターン図である。
【図5】到達入力回転数がステップ状に変化した場合における車外騒音レベルの経時変化を、図示した実施の形態による場合と、従来装置による場合とで比較して示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 無段変速機
3 スロットルバルブ
6 トルクコンバータ
7 プライマリプーリ
8 セカンダリプーリ
9 Vベルト
10 ファイナルドライブギヤ組
11 ディファレンシャルギヤ装置
12 油圧アクチュエータ
13 コントローラ
16 スロットル開度センサ
18 変速機出力回転センサ
19 車速センサ
20 レンジセンサ
Claims (3)
- 車両運転状態に応じ求めた到達入力回転数に対応する到達変速比から、変速応答を定めた予定の変速時定数を基に過渡的な目標変速比を求め、この目標変速比に向けて変速制御するようにした無段変速機において、
前記変速時定数を前記到達変速比および目標変速比間における変速比偏差に応じ、この変速比偏差が大きいほど前記変速応答が速くなるよう決定する構成となし、
車両のキックダウン時における車外騒音レベルを許容レベルに抑えるためにエンジン回転数の上昇を抑制するに際し、前記変速時定数は前記変速比偏差に応じ決定した変速時定数のままに保って前記到達入力回転数を車外騒音レベルが許容レベルに収まるような上限値に制限するように変速制御する構成としたことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。 - 請求項1において、前回の走行状態から判別した発進加速状態でないことと、車速と、前記到達変速比と、前記目標変速比とを基に、前記到達入力回転数の制限を行うよう構成したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
- 請求項1または2において、前回の非加速状態から、スロットル開度を設定開度以上にするキックダウン時に、車速が設定車速以上であるか、前記到達変速比が設定到達変速比未満のハイ側であるか、前記目標変速比が設定目標変速比未満のハイ側であるかのいずれか1つの条件が成立する時、前記到達入力回転数の制限を開始し、
該到達入力回転数の制限を、車速が設定車速未満になり、且つ、到達変速比が設定到達変速比以上のロー側になり、且つ、目標変速比が設定目標変速比以上のロー側になる時に中止するよう構成したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
JP15728699A JP3855536B2 (ja) | 1998-06-15 | 1999-06-04 | 無段変速機の変速制御装置 |
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Applications Claiming Priority (3)
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JP10-166855 | 1998-06-15 | ||
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JP3855536B2 true JP3855536B2 (ja) | 2006-12-13 |
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Family Applications (1)
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