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JP3855552B2 - 車両周辺障害物監視装置 - Google Patents

車両周辺障害物監視装置 Download PDF

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JP3855552B2
JP3855552B2 JP24048399A JP24048399A JP3855552B2 JP 3855552 B2 JP3855552 B2 JP 3855552B2 JP 24048399 A JP24048399 A JP 24048399A JP 24048399 A JP24048399 A JP 24048399A JP 3855552 B2 JP3855552 B2 JP 3855552B2
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昌弘 中園
裕司 中川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両周辺の死角領域の障害物を検出し、運転者に障害物の存在や接近を知らせて衝突を未然に防止する車両周辺障害物監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両周辺の死角領域の障害物を検出し、運転者に障害物の存在や接近を知らせて衝突を未然に防止するための車両周辺障害物監視装置としては、例えば車両後部にCCDカメラを取り付け、トランスミッションのシフトレバーがリバース位置に切り換えられたときにフロントパネルに取り付けられたカーナビゲーションシステム用のモニタ装置又はカーTV用のモニタ装置の画面にCCDカメラで撮像した映像を表示することで死角となり易い車両後方の状況を運転者に視認させるものや、超音波又はレーザ光を利用したセンサで障害物までの距離を検出し、検出された障害物までの距離が所定値を下回った場合にブザーや発光ダイオードによる警報を行うものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の従来例においては、CCDカメラの映像で車両周辺(後方)の状況が容易に視認できるという利点があるが、壁のように表面形状が一様であってCCDカメラの画角に対して十分な大きさを有する物体(障害物)が撮像された場合には距離感が分かりづらいという問題があった。また、複数台のCCDカメラと各CCDカメラの映像を表示する表示器を車両に設置した場合には、何れの表示器に表示されている箇所が最も危険で注目しなければならないかといったことが分かりづらいという問題があった。
【0004】
一方、上記後者の従来例においては、超音波やレーザ光等を利用した反射型のセンサによって障害物までの距離を検出することが可能であるが、そのセンサによって検出可能な領域が分かりづらいという問題があった。例えば、レーザ光を利用したセンサの場合には泥や汚れの付着、超音波を利用したセンサの場合には積雪や凍結などによる目詰まりといった環境条件によって、センサ自体の動作には問題が無いものの検出可能な領域が縮小したり、検出精度が低下してしまい、正常時の検出能力が得られないことがあり、使用者が故障か否かの判断を行うことが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、運転者に対する車両周辺の状況の視認性と利便性を向上させた車両周辺障害物監視装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、車両に設置されて車両周辺の障害物までの距離を検出する距離検出手段と、距離検出手段で検出する障害物までの距離から障害物の位置を検出する位置検出手段と、車両に設置されて車両周辺を撮像する撮像手段と、撮像手段で撮像した映像を表示して車両周辺の状況を運転者に視認させる表示手段と、距離検出手段によって検出される障害物までの距離が所定のしきい値よりも近くなった場合に撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させる制御手段とを備えた車両周辺障害物監視装置であって、距離検出手段は、超音波を送波及び受波する超音波センサと、超音波を受波する超音波センサと、音による警報を発するブザーとを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して各超音波センサで受波されるまでの時間に基づいて当該障害物までの距離を検出し、位置検出手段は、所定の距離を隔てて配置された前記2つの超音波センサを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して2つの超音波センサで受波されたときに各超音波センサにおける受波の時間差に基づいて障害物の位置を検出してなり、制御手段は、位置検出手段の検出結果に基づいて撮像手段の撮像領域内における障害物の存否を判断し撮像領域内に障害物が存在する場合には表示手段における画面上で障害物が表示されるべき領域を算定するとともに算定された表示画面の該当領域を表示手段により強調して表示させ且つブザーを鳴動して警報を発し、さらに撮像領域内に存在していた障害物が撮像領域内に存在しなくなった時点でブザーの鳴動を停止するとともに当該時点から所定のオフディレイ時間が経過するまでは撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させ続けることを特徴とし、障害物が所定のしきい値よりも近い距離にあるときにのみ撮像手段で撮像された映像が表示手段の画面に表示されるため、遠い距離にあって衝突の可能性が低い障害物の映像が不要に表示されることが無く、また、壁のように映像からは距離が分かりづらい障害物に対して所定のしきい値よりも近い距離にある場合だけ映像が表示されることから、運転者が車両周辺の状況を的確に視認することができる。しかも、距離検出手段による検出結果と障害物までの実際の距離とを比べることによって、汚れの付着や目詰まりなどによる距離検出手段の検出能力の低下を容易に発見することができ、さらに距離検出手段の清掃等を行なっても検出能力が低下したままであれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということが直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができる。また、危険度合いの高い障害物の位置が表示手段の画面上で強調して表示されるため、障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れる。さらに、位置検出手段による障害物位置の検出結果と表示画面の画面表示を比較することにより、汚れの付着や目詰まりなどによる位置検出手段の検出能力の低下が発生していれば、検出結果に基づいて強調表示される領域と実際の障害物の表示位置が異なるため、利用者は位置検出手段の能力低下を容易に発見することができ、位置検出手段の清掃等を行なっても検出能力が低下した状態であれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということを直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができる。しかも、車両と障害物との距離がしきい値の近傍で変化した場合に表示手段の画面表示が点いたり消えたりするチャタリング動作を防止することができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御手段は、前記オフディレイ時間が経過する前に位置検出手段の検出結果に基づいて撮像領域内に障害物が存在すると判断したときはオフディレイ時間を初期化して撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、それぞれ異なる撮像領域を有する複数の撮像手段が車両に設置され、制御手段は、表示手段の表示画面を分割して複数の撮像手段の映像を各々独立して適宜表示させるとともに、位置検出手段によって検出された障害物の位置に対応する各撮像手段毎の表示範囲を表示手段により他の表示範囲よりも明るく表示させることを特徴とし、請求項1の発明の作用に加えて、表示手段の画面上で複数の撮像手段の映像から車両の広範囲の周辺状況を同時に視認することができるとともに、危険度合いの高い周辺状況を撮像した撮像手段の表示範囲が明るく強調して表示されるために障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ撮像手段が設置されたことを特徴とし、請求項3の発明の作用に加えて、死角となり易い車両のコーナ部分の周辺状況を撮像することでさらに安全性の向上が図れる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ距離検出手段が設置されたことを特徴とし、請求項4の発明の作用に加えて、死角となり易い車両のコーナ部分で障害物の位置を検出するため、さらに安全性の向上が図れる。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、距離検出手段が、車両後方の障害物までの距離が検出可能な位置に設置されるとともに、撮像手段は、車両後方が撮像可能な位置に設置されたことを特徴とし、請求項1の発明の作用に加えて、運転者から見づらい車両の後方で障害物の位置を検出するとともに車両後方を撮像手段で撮像するため、障害物の視認性がさらに向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、図1〜図6を参照して本発明の実施形態1を詳細に説明する。
【0013】
図2に示すように車両(自動車)Q1の後部のバンパに6個の超音波センサ1〜1が設置されている。これらの超音波センサ1〜1は従来周知の送波/受波兼用型であって、図1に示すように超音波センサ制御回路2により動作制御されて車両後方の障害物までの距離を検出する。また、超音波センサ制御回路2は、各超音波センサ1〜1に超音波の送波を指示する信号を送り、超音波センサ1〜1の受波信号を読み取って反射波の信号成分を検出し、超音波の送波開始から反射波を受波するまでの経過時間を測定することで超音波センサ1〜1から障害物までの距離を算出する。
【0014】
また、図1に示すように超音波センサ制御回路2にはブザー3並びにシフト位置センサ4が接続されている。このシフト位置センサ4は従来周知の構成を有し、車両が備えるトランスミッションのシフトレバーの位置、例えばP(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)、2(2速)、1(1速)の何れの位置にシフトレバーが位置しているかを検出するものであって、検出したシフト位置を表す信号(以下、「シフト位置検出信号」という)を超音波センサ制御回路2に出力している。
【0015】
一方、超音波センサ制御回路2では、シフト位置センサ4から送られてくるシフト位置検出信号がN(ニュートラル)又はR(リバース)のシフト位置を示す場合にのみ超音波センサ1〜1を動作させ、P(パーキング)やD(ドライブ)等のシフト位置を示すシフト位置検出信号が送られてきている場合には超音波センサ1〜1を停止させる。すなわち、通常車両が後方へ動く可能性があるのはシフトレバーがN(ニュートラル)又はR(リバース)に位置している場合だけであるから、それ以外の場合に超音波センサ1〜1を停止させることでバッテリの不要な電力消費を防ぐことができる。なお、本実施形態ではシフト位置センサ4によってオートマチックトランスミッションのシフトレバーの位置を検出する場合を例示したが、マニュアルトランスミッションのシフトレバーの位置を検出する場合、あるいはそれ以外の方式であっても、車両が後退可能な状態を検出する検出手段を設けて超音波センサ1〜1の動作を制御するようにすれば、同様の作用効果を奏する。
【0016】
また本実施形態では、図2に示すように車両後部のルーフ近傍に車両の後方を撮像するCCDカメラ5が設置され、このCCDカメラ5の映像信号が表示制御回路6に入力されている。また、表示制御回路6には表示器7が接続されており、この表示器7は従来周知のカーナビゲーションシステム(図示せず)を構成する液晶ディスプレイ装置、あるいはカーTV用の液晶モニタ装置として用いられるものである。而して、表示制御回路6は表示器7の画面に通常表示されているナビゲーション情報やTV映像等と切り換えて、CCDカメラ5で撮像した映像を表示器7の画面全体あるいは画面の一部に形成される子画面に表示させるように表示器7を制御している。なお、本実施形態においては、超音波センサ制御回路2と表示制御回路6とで制御手段を構成している。
【0017】
ここで、図3にはCCDカメラ5で撮像された画面領域と、車両の輪郭を基準に測定した距離並びに車両の中心線からの角度の座標軸を図示し、同じく図4には上記座標軸上にCCDカメラ5で撮像された画面領域と、超音波センサ1〜1の検出エリアとの関係を図示してある。車両後部の両端近傍に設置されている2個の超音波センサ1,1の検出領域は、測距可能な距離が60cmで中心角度が60°の開きを有する領域M1,M6(図4参照)であり、それ以外の4個の超音波センサ1〜1の検出領域は、測距可能な距離が120cmで中心角度が約30°の開きを有する領域M2〜M5であって、CCDカメラ5の撮像可能な全領域がカバーできるように超音波センサ1〜1が配置してある。
【0018】
したがって、例えば超音波センサ1にて距離約80cmの位置に障害物が検出されたとすると、超音波センサ制御回路2においては、図4に示す超音波センサ1の検出領域M2内のA1の領域に障害物が存在すると特定できる。すなわち、本実施形態では超音波センサ1〜1と超音波センサ制御回路2とによって、障害物の位置を検出する位置検出手段を構成している。
【0019】
また、超音波センサ制御回路2では上述のようにして検出された障害物の位置情報を各超音波センサ1〜1の検出距離情報とともに表示制御回路6へ送る。そして表示制御回路6では、超音波センサ1〜1の位置と超音波センサ制御回路2から送られてきた距離情報とに基づいて障害物が存在すると特定された領域A1に該当する表示領域を判定し、図5に示すように該当する表示領域N1以外の表示領域N2〜N8の明度を暗くして該当する表示領域N1を強調して表示する。なお、本実施形態では、表示器7の画面を予め8つの表示領域N1〜N8に分割して強調する領域を規定している。また、複数の超音波センサ1…で同時に障害物が検出された場合には、各超音波センサ1…で検出された障害物までの距離を比較し、その距離値が最も小さい値を示す超音波センサ1…で検出された障害物が車両に最も接近しており危険であると考えられるため、最短距離で検知した障害物の位置が含まれる表示領域N1…を強調して表示する。また、同時に同じ距離に複数の障害物が検出された場合は、各々の障害物の位置が含まれる複数の表示領域N1…を同時に強調して表示する。
【0020】
次に、図6に示すタイムチャートを参照して本実施形態の動作を詳細に説明する。超音波センサ制御回路2では、各超音波センサ1〜1の検出距離値が予め設定されたしきい値(上限値)Lmax(例えば、90cm)よりも大きい場合(時刻t=0〜t=t0の間)には、表示制御回路6に対して超音波センサ1…の検出距離情報を出力せず、またブザー3も鳴動させない(図6(a)及び(c)参照)。このため、上記時刻t=0〜t=t0の間には障害物への衝突の危険度が低くカメラの撮像可能範囲を超える場合があるので、表示制御回路6はCCDカメラ5で撮像した映像を表示器7の画面に表示させない(図6(b)参照)。そして、車両と障害物との距離が縮まって例えば超音波センサ1の検出距離値が上限値Lmaxを下回ったとき(時刻t=t0)、超音波センサ制御回路2はブザーを断続的に鳴動させて運転者に警報を発するとともに(図6(c)参照)、表示制御回路6に対して上限値Lmaxを下回った検出距離値の情報を出力する。この検出距離情報を受け取った表示制御回路6では、表示器7を制御してCCDカメラ5で撮像された映像を画面上に表示させる。このとき、上述したように8つに分割された表示領域N1〜N8の中で障害物が存在する表示領域(例えば、N1)の明度を他よりも明るくすることで強調して表示する(図5参照)。このように危険度合いの高い障害物の位置が表示器7の画面上で強調して表示されるため、運転者による障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れる。
【0021】
また、車両と障害物との距離がさらに縮まって超音波センサ1…の検出距離値が予め設定された下限値Lmin(例えば、20cm)を下回ったとき(時刻t=t1)、超音波センサ制御回路2はブザー3を連続して鳴動させることで運転者に対してさらに強い警報を発する。
【0022】
そして、運転者が警報にしたがって車両を回避させた結果、車両と障害物との距離が広がり、超音波センサ1の検出距離値が下限値Lminを上回れば(時刻t=t2)、超音波センサ制御回路2はブザーの鳴動を連続から断続に切り換える。
【0023】
また、車両と障害物との距離がさらに広がって超音波センサ1の検出距離値が上限値Lmaxを上回ったとき(時刻t=t3)、ブザー3の鳴動を停止するとともに表示制御回路6に対する検出距離情報の出力を停止する。一方、表示制御回路6では、超音波センサ制御回路2から検出距離情報が入力されなくなっても直ちに表示器7におけるCCDカメラ5の映像表示を停止せず、予め設定されたオフディレイ時間Tdの間はCCDカメラ5の映像表示を継続し、オフディレイ時間Tdの経過後にCCDカメラ5の映像表示を停止して表示器7の画面をナビゲーション情報の表示等に切り換えるか、あるいは表示器7をオフする。なお、オフディレイ時間Td内に超音波センサ制御回路2から再度検出距離情報が入力されれば、オフディレイ時間Tdの時限を初期化してCCDカメラ5の映像表示を継続する。
【0024】
このようにオフディレイ時間Tdを設けたことにより、車両と障害物との距離が上限値Lmaxの近傍で変化した場合に表示器7の表示画面が点いたり消えたりするチャタリング動作を防止することができる。なお、このオフディレイ時間Td内では、検出距離値が超音波センサ1…の検出領域外となって表示器7の画面上に障害物が存在しない場合が生じる可能性があるが、そのときは表示制御回路6により強調表示を行わずに画面全面を均一の明度で表示するようにすればよい。
【0025】
このように本実施形態では、障害物が所定のしきい値(上限値Lmax)よりも近い距離にあるときにのみ、CCDカメラ5で撮像された映像が表示制御回路6によって表示器7の画面に表示されるため、遠い距離にあって衝突の可能性が低い障害物の映像が不要に表示されることが無く、また、壁のように映像から距離が分かりづらい障害物に対して上限値Lmaxよりも近い距離にある場合だけ映像が表示されることから、運転者が車両周辺の状況を的確に視認することができるという利点がある。しかも、超音波センサ1…及び超音波センサ制御回路2による検出結果と障害物までの実際の距離とを比べることによって、超音波センサ1…の汚れの付着や目詰まりなどによる検出能力の低下を容易に発見することができ、さらに超音波センサ1…の清掃等を行なっても検出能力が低下したままであれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということが直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0026】
尚、本実施形態では車両の後部にのみ超音波センサ1…及びCCDカメラ5を設置しているが、車両の前部にも同様に超音波センサ及びCCDカメラを設置し、シフト位置センサ4で検出するシフト位置に応じて、D(ドライブ),2(2速),1(1速)又はN(ニュートラル)の場合には前方の超音波センサのみを動作させ、R(リバース)の場合には前部及び後部の全ての超音波センサ1…を動作させるとともに、P(パーキング)の場合には全ての超音波センサ1を停止させて、車両の前後における障害物の監視を行うようにしてもよい。
【0027】
(実施形態2)
以下、図7〜図17を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、本実施形態の基本的な構成並びに動作は実施形態1と共通するので、共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】
本実施形態においては、図8(a)(b)に示すように車両Q2の前部及び後部の各バンパにおける両コーナ部分にそれぞれCCDカメラ5〜5と、2個を1組とする超音波センサ111,112、121,122、131,132、141,142とがCCDカメラ5…を上方にして設置されている。なお、各組の一方の超音波センサ111,121,131,141は送波/受波兼用型であり、他方の超音波センサ112,122,132,142は受波専用型であって、互いに距離Lsを隔てて同一平面上に配置されている。
【0029】
超音波センサ111,112、…と障害物との位置関係は、図9に示すパラメータを用いて表現される。すなわち、Hは超音波センサ111,112の平面であり、超音波センサ111,112において超音波を送波/受波する開口が形成される開口面である。Vは上記平面Hの法線であり、超音波センサ111,112において超音波を送波/受波する開口の略中心Oを通り、超音波センサ111,112の垂直二等分線を構成する。Lは開口の略中心Oから障害物までの距離であり、φは法線Vと障害物とのなす角である。
【0030】
ここで、超音波センサ111,112、…及び超音波センサ制御回路2により車両から障害物までの距離と位置を検出する手順について説明する。なお、以下の説明では超音波センサ111,112の組について説明するが、他の組も全く同様の動作を行うために説明は省略する。
【0031】
それぞれの超音波センサ111,112は距離Lsを隔てて同一平面上に配置される。超音波センサ111には、図12(a)に示すように、超音波センサ制御回路2によって送波信号(パルス波形の信号)が印加され、送波信号がHレベルである間に超音波を送波するようになっている。送波信号がLレベルになった後も超音波センサ111を構成する超音波振動子の振動が停止するまでに所定の時間を要するために残響現象が生じ、超音波信号がしばらく放射され続ける(図12(b)参照)。
【0032】
なお、図12(d)は超音波センサ112の受波信号であり、その中で左側の信号(時間的に先に受波する信号)は超音波センサ111の送波信号を直接受波した波形であり、右側の信号(時間的に後から受波する信号)は障害物からの反射波を示している。また、図12R>2(b)及び(d)に示す受波信号は超音波振動子の振動波形(約40KHz)の包絡線を示しており、その振幅が一定のレベル以上である場合にLレベルになり、一定レベル以下である場合にHレベルになるように整形される(図12(c)及び(e)参照)。超音波センサ111及び112では、これら整形された信号(以下、「整形信号」という)a及びbのHレベルからLレベルへの立ち下がりを検出することで、受波された信号が反射波であることを認識するようになっている。
【0033】
超音波センサ111から放射された超音波が近接物体に当たって反射すると、図12(b)及び(d)に示すように、超音波センサ111,112において反射波が観測されることになる。超音波は空気中を音速c(=340m/s程度)で移動するので、近接物体までの距離は超音波の送波開始から反射波の受信までの時間を測定することで計算することが可能になる。
【0034】
反射波が超音波センサ111,112で受波される時間は、それぞれの超音波センサ111,112が離れて配置されているため、近接物体の位置によって変わる。例えば、超音波センサ111,112が配置されている法線Vよりも近接物体が超音波センサ111側に位置していれば、図13(c)に示すように超音波センサ111が先に反射波を受波し(ta<tb)、超音波センサ112側に位置していれば、図13(d)に示すように超音波センサ112が先に反射波を受波する(tb<ta)。すなわち、図10及び図11に示すように超音波センサ111から超音波が送波されてから超音波センサ111,112が反射波を受信するまでの時間ta,tbを測定することにより、法線Vと近接物体との角度φ及び開口の略中心Oから障害物までの距離L(=tb×c/2)を計算することができる。
【0035】
ただし、超音波センサ111の残響により、超音波を送波してからしばらくの間は反射波を受波することができない。したがって、例えば、図13(b)に示すように反射波の検出タイミングによっては、残響時間以内に反射波が受波されるような距離に障害物が存在すると、超音波センサ112でしか反射波が観測されない。この場合は、角度φの計算は行わず、距離Lの情報しか得られないので角度φは0であると近似する。
【0036】
以上のように、2個1組の超音波センサ111,112により、近接物体(障害物)までの距離Lと角度φとが求められる。上述の手続により車両に取り付けられた全ての超音波センサ111,112、…から得られる情報から車両の周囲に存在する障害物が検出されるのである。
【0037】
なお、超音波センサ制御回路2ではシフト位置センサ4から送られてくるシフト位置検出信号がD(ドライブ),2(2速),1(1速)又はN(ニュートラル)のシフト位置を示す場合には前方の超音波センサ111,112及び121,122のみを動作させ、R(リバース)の場合には前部及び後部の全ての超音波センサ111…を動作させるとともに、P(パーキング)の場合には全ての超音波センサ111を停止させる。
【0038】
ここで、図14にはCCDカメラ5〜5で撮像された画面領域と、超音波センサ111,112、…の中心を基準に測定した距離並びに角度の座標軸を図示し、同じく図15には上記座標軸上にCCDカメラ5…で撮像された画面領域と、超音波センサ111,112、…の検出エリアとの関係を図示してある。各超音波センサ111,112、…は、測距可能な距離が80cmで中心角度が120°の開きを有し、各組の超音波センサ111,112、…間の距離Lsを3cmとし、各組における互いの超音波センサ111,112、…の検出領域M11,M12が重なる部分が障害物までの距離と角度の検出可能領域となることから、この検出可能領域が各CCDカメラ5…の撮像可能領域全体をカバーするように車両に配置されている(図15参照)。
【0039】
したがって、例えば左前方のコーナ部に設置されている超音波センサ111,112にて距離約45cm、角度が30°の位置に障害物を検出したとすると、超音波センサ制御回路2においては、図15に示す超音波センサ111,112の検出領域内のA2の領域に障害物が存在すると特定できる。
【0040】
また、超音波センサ制御回路2では、実施形態1と同様に各超音波センサ111,112、…の組で検出された障害物の位置情報を表示制御回路6へ送る。そして表示制御回路6では、超音波センサ制御回路2から送られてきた位置情報に基づいて障害物が存在すると特定された領域A2に該当する表示領域を判定し、図16に示すように該当する表示領域N5以外の表示領域N1〜N4,N6〜N8の明度を暗くして該当する表示領域N5を強調して表示する。なお、本実施形態でも実施形態1と同様に、表示器7の画面を予め8つの表示領域N1〜N8に分割して強調する領域を規定している。
【0041】
また、本実施形態では、図17に示すように表示器7の画面を4つに分割して各領域W1〜W4を4台のCCDカメラ5〜5にそれぞれ割り当てて各CCDカメラ5…で撮像された映像を表示するように表示制御回路6が表示器7を制御する。ここで、複数組の超音波センサ111,112、…で同時に所定の上限値Lmax(例えば、50cm)を下回る距離で障害物が検出された場合には、各超音波センサ111,112…、で検出された障害物までの距離を比較し、その距離値が最も小さい値を示す超音波センサ111,112、…で検出された障害物が車両に最も接近しており危険であると考えられるため、その超音波センサ111,112、…の検出領域を撮像するCCDカメラ5…の映像を強調して表示する。
【0042】
例えば、図17に示すように左前と右後のコーナ部における超音波センサ111,112及び141,142の検出距離が上限値Lmaxを下回り且つ左前のコーナ部における超音波センサ111,112の検出距離の方が右後のコーナ部における超音波センサ141,142の検出距離よりも近い場合には、表示制御回路6が左前のコーナ部に設置されているCCDカメラ5の撮像画像を表示する領域W1の画面枠の色を異ならせて明るく表示し、右後のコーナ部に設置されているCCDカメラ5の撮像画像を表示する領域W4を全体的に明度を下げて表示するとともに、それ以外のコーナ部に設置されているCCDカメラ5,5の撮像画像を表示しないようにして、最も危険であると思われる左前のコーナ部のCCDカメラ5で撮像された映像を強調して表示している。但し、表示制御回路6は、実施形態1と同様に強調表示された領域W1内において、最短距離で検知した障害物の位置が含まれる表示領域N5を強調して表示する。また、同時に同じ距離に複数の障害物が検出された場合は、各々の障害物が撮像される領域W1…を同時に強調して表示する。
【0043】
而して、表示器7の画面上で複数のCCDカメラ5〜5で撮像した各映像から、車両の広範囲の周辺状況を同時に視認することができるとともに、危険度合いの高い周辺状況を撮像したCCDカメラ5…の映像の表示範囲が明るく強調して表示されるために障害物の視認性が向上し、特に、死角となり易い車両のコーナ部分で障害物の位置を検出するため、さらに安全性の向上が図れるという利点がある。
【0044】
次に、図6に示すタイムチャートを参照して本実施形態の動作を簡単に説明する。超音波センサ制御回路2では、各組の超音波センサ111,112、…の検出距離値が上記上限値Lmaxよりも大きい場合(時刻t=0〜t=t0の間)には、表示制御回路6に対して超音波センサ111…の検出距離情報を出力せず、またブザー3も鳴動させず、表示制御回路6ではCCDカメラ5〜5で撮像した映像を表示器7の画面に表示させない。そして、車両と障害物との距離が縮まって超音波センサ111,112、…の検出距離値が上限値Lmaxを下回ったとき(時刻t=t0)、超音波センサ制御回路2はブザーを断続的に鳴動させて運転者に警報を発するとともに、表示制御回路6に対して上限値Lmaxを下回った検出距離値の情報を出力する。この検出距離情報を受け取った表示制御回路6では、表示器7を制御して上限値Lmaxを下回ったコーナ部に設置されているCCDカメラ5…で撮像された映像を画面上の対応する領域W1…に表示させる。このとき、実施形態1と同様に各領域W1…内を8つに分割した表示領域N1〜N8の中で障害物が存在する表示領域(例えば、N5)の明度を他よりも明るくすることで強調して表示する(図17参照)。
【0045】
また、車両と障害物との距離がさらに縮まって超音波センサ111,112、…の検出距離値が予め設定された下限値Lmin(例えば、20cm)を下回ったとき(時刻t=t1)、超音波センサ制御回路2はブザー3を連続して鳴動させることで運転者に対してさらに強い警報を発する。
【0046】
そして、運転者が警報にしたがって車両を回避させた結果、車両と障害物との距離が広がり、超音波センサ111,112、…の検出距離値が下限値Lminを上回れば(時刻t=t2)、超音波センサ制御回路2はブザーの鳴動を連続から断続に切り換える。
【0047】
また、車両と障害物との距離がさらに広がって超音波センサ111,112、…の検出距離値が上限値Lmaxを上回ったとき(時刻t=t3)、ブザー3の鳴動を停止するとともに表示制御回路6に対する検出距離情報の出力を停止する。一方、表示制御回路6では、超音波センサ制御回路2から検出距離情報が入力されなくなってからオフディレイ時間Tdの経過後にCCDカメラ5…の映像表示を停止して表示器7の画面をナビゲーション情報の表示等に切り換えるか、あるいは表示器7をオフする。なお、オフディレイ時間Td内に超音波センサ制御回路2から再度検出距離情報が入力されれば、オフディレイ時間Tdの時限を初期化してCCDカメラ5…の映像表示を継続する。なお、このオフディレイ時間Td内では、検出された障害物が表示器7の表示可能範囲を超えている場合や、超音波センサ111,112、…の検出可能領域内に障害物を検出しない場合があるが、そのときは表示制御回路6により強調表示を行わず、その該当するコーナ部に対応する領域W1…全体を均一の明度で表示する。また、他のコーナ部における超音波センサ111,112、…の検出距離の方が近い場合には、そのコーナ部に設置されたCCDカメラ5…で撮像された映像を強調して表示する。
【0048】
このように本実施形態では、障害物が所定のしきい値(上限値Lmax)よりも近い距離にあるときにのみ、その障害物が存在する領域を撮像するCCDカメラ5…の映像が表示制御回路6によって表示器7の画面に表示されるとともに、危険度合いの高い障害物の位置が画面内でさらに強調して表示されるため、実施形態1よりもさらに障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れる。さらに、位置検出手段(超音波センサ111…及び超音波センサ制御回路2)による障害物位置の検出結果と表示画面の画面表示を比較することにより、汚れの付着や目詰まりなどによる位置検出手段の検出能力の低下が発生していれば、検出結果に基づいて強調表示される領域と実際の障害物の表示位置が異なるため、利用者は位置検出手段の能力低下を容易に発見することができ、超音波センサ111…の清掃等を行なっても検出能力が低下した状態であれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということを直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0049】
なお、上述した本実施形態では、撮像手段としてCCDカメラ5を用いているが、可視光領域だけではなく赤外線領域まで撮像可能なものを用いて夜間など暗い状態での視認性を向上させることも可能である。さらに、表示器7の画面上で障害物位置の強調表示方法として、他の部分よりも明るく表示する形態を例示したが、該当する領域を線で囲って表示したりしても良い。また、検知した障害物の位置までの距離を数値で表示したり、座標軸をCCDカメラ5の画像の上に重ねて予め表示しておき、座標軸内部の該当する領域を点滅させたり他の色を重ね塗りして点滅させるなどしても良い。
【0050】
また、表示器7としてはフロントパネルに搭載されたナビゲーションシステム用やカーTV用のモニタ装置を用いているが、フロントガラス上に画像を投影する方式のディスプレイ装置や、ヘルメットあるいは眼鏡の視野内に画面を形成するヘッドアップディスプレイ装置を表示器として用いても良い。さらに、車両後部に設置した表示器をバックミラーを介して見ることにより後部の映像を確認することができるようにしたり、バックミラーに直接表示したり、その周辺に表示器を設けるなどしてバックミラーで後部を確認する動作を妨げないようにしながら後部の映像を確認できるようにしても良い。
【0051】
ここで、本実施形態では特に、表示の形態として4つのコーナ部に設置された各CCDカメラ5〜5の映像を1つの表示器7の画面を4分割して表示する例を示したが、各CCDカメラ5〜5の映像を表示する為の専用の表示器を設けて、各CCDカメラ5〜5毎の表示器を運転者が各コーナを見たときの視線上に位置するように分割して配置しても良い。
【0052】
ところで、超音波センサ1…による障害物までの距離検出に連動せず、単にCCDカメラ5の映像を表示する動作モードに移行する為のスイッチを設けて、運転者の要望に合わせて表示器7の画面表示の形態を切り換えるようにして、車両周辺障害物監視装置の機能選択ができるようにしても良い。さらに車両の側方を監視するための撮像手段と距離検出手段を設けて車両の全周囲を監視することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の発明は、車両に設置されて車両周辺の障害物までの距離を検出する距離検出手段と、距離検出手段で検出する障害物までの距離から障害物の位置を検出する位置検出手段と、車両に設置されて車両周辺を撮像する撮像手段と、撮像手段で撮像した映像を表示して車両周辺の状況を運転者に視認させる表示手段と、距離検出手段によって検出される障害物までの距離が所定のしきい値よりも近くなった場合に撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させる制御手段とを備えた車両周辺障害物監視装置であって、距離検出手段は、超音波を送波及び受波する超音波センサと、超音波を受波する超音波センサと、音による警報を発するブザーとを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して各超音波センサで受波されるまでの時間に基づいて当該障害物までの距離を検出し、位置検出手段は、所定の距離を隔てて配置された前記2つの超音波センサを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して2つの超音波センサで受波されたときに各超音波センサにおける受波の時間差に基づいて障害物の位置を検出してなり、制御手段は、位置検出手段の検出結果に基づいて撮像手段の撮像領域内における障害物の存否を判断し撮像領域内に障害物が存在する場合には表示手段における画面上で障害物が表示されるべき領域を算定するとともに算定された表示画面の該当領域を表示手段により強調して表示させ且つブザーを鳴動して警報を発し、さらに撮像領域内に存在していた障害物が撮像領域内に存在しなくなった時点でブザーの鳴動を停止するとともに当該時点から所定のオフディレイ時間が経過するまでは撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させ続けるので、障害物が所定のしきい値よりも近い距離にあるときにのみ撮像手段で撮像された映像が表示手段の画面に表示されるため、遠い距離にあって衝突の可能性が低い障害物の映像が不要に表示されることが無く、また、壁のように映像からは距離が分かりづらい障害物に対して所定のしきい値よりも近い距離にある場合だけ映像が表示されることから、運転者が車両周辺の状況を的確に視認することができるという効果がある。しかも、距離検出手段による検出結果と障害物までの実際の距離とを比べることによって、汚れの付着や目詰まりなどによる距離検出手段の検出能力の低下を容易に発見することができ、さらに距離検出手段の清掃等を行なっても検出能力が低下したままであれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということが直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができるという効果がある。また、危険度合いの高い障害物の位置が表示手段の画面上で強調して表示されるため、障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れるという効果がある。さらに、位置検出手段による障害物位置の検出結果と表示画面の画面表示を比較することにより、汚れの付着や目詰まりなどによる位置検出手段の検出能力の低下が発生していれば、検出結果に基づいて強調表示される領域と実際の障害物の表示位置が異なるため、利用者は位置検出手段の能力低下を容易に発見することができ、位置検出手段の清掃等を行なっても検出能力が低下した状態であれば、正常動作ではないために故障や断線等の他の原因で異常状態にあるということを直感的に判断でき、出荷検査時の動作試験の効率化や実使用時のメンテナンス性の向上を図ることができ、しかも、車両と障害物との距離がしきい値の近傍で変化した場合に表示手段の画面表示が点いたり消えたりするチャタリング動作を防止することができるという効果がある。
【0054】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、それぞれ異なる撮像領域を有する複数の撮像手段が車両に設置され、制御手段は、表示手段の表示画面を分割して複数の撮像手段の映像を各々独立して適宜表示させるとともに、位置検出手段によって検出された障害物の位置に対応する各撮像手段毎の表示範囲を表示手段により他の表示範囲よりも明るく表示させるので、請求項1の発明の効果に加えて、表示手段の画面上で複数の撮像手段の映像から車両の広範囲の周辺状況を同時に視認することができるとともに、危険度合いの高い周辺状況を撮像した撮像手段の表示範囲が明るく強調して表示されるために障害物の視認性が向上し、安全性の向上が図れるという効果がある。
【0055】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ撮像手段が設置されたので、請求項3の発明の効果に加えて、死角となり易い車両のコーナ部分の周辺状況を撮像することでさらに安全性の向上が図れるという効果がある。
【0056】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ距離検出手段が設置されたので、請求項4の発明の効果に加えて、死角となり易い車両のコーナ部分で障害物の位置を検出するため、さらに安全性の向上が図れるという効果がある。
【0057】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、距離検出手段が、車両後方の障害物までの距離が検出可能な位置に設置されるとともに、撮像手段は、車両後方が撮像可能な位置に設置されたので、請求項1の発明の効果に加えて、運転者から見づらい車両の後方で障害物の位置を検出するとともに車両後方を撮像手段で撮像するため、障害物の視認性がさらに向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1を示すブロック図である。
【図2】 同上における超音波センサ及びCCDカメラの車両への設置箇所を説明する説明図である。
【図3】 同上の動作説明図である。
【図4】 同上の動作説明図である。
【図5】 同上の動作説明図である。
【図6】 同上の動作説明用のタイムチャートである。
【図7】 本発明の実施形態2を示すブロック図である。
【図8】 (a)及び(b)は同上における超音波センサ及びCCDカメラの車両への設置箇所を説明する説明図である。
【図9】 同上における超音波センサと障害物との位置関係を表示するパラメータの説明図である。
【図10】 同上における障害物の位置を検出する過程の説明図である。
【図11】 同上における障害物の位置を検出する過程の説明図である。
【図12】 同上における超音波センサの送受波信号のタイムチャートである。
【図13】 同上における超音波センサの送受波信号を整形した整形信号のタイムチャートである。
【図14】 同上の動作説明図である。
【図15】 同上の動作説明図である。
【図16】 同上の動作説明図である。
【図17】 同上の動作説明図である。
【符号の説明】
〜1 超音波センサ
2 超音波センサ制御回路
5 CCDカメラ
6 表示制御回路
7 表示器

Claims (6)

  1. 車両に設置されて車両周辺の障害物までの距離を検出する距離検出手段と、距離検出手段で検出する障害物までの距離から障害物の位置を検出する位置検出手段と、車両に設置されて車両周辺を撮像する撮像手段と、撮像手段で撮像した映像を表示して車両周辺の状況を運転者に視認させる表示手段と、距離検出手段によって検出される障害物までの距離が所定のしきい値よりも近くなった場合に撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させる制御手段とを備えた車両周辺障害物監視装置であって、距離検出手段は、超音波を送波及び受波する超音波センサと、超音波を受波する超音波センサと、音による警報を発するブザーとを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して各超音波センサで受波されるまでの時間に基づいて当該障害物までの距離を検出し、位置検出手段は、所定の距離を隔てて配置された前記2つの超音波センサを具備し、一方の超音波センサから送波された超音波が障害物で反射して2つの超音波センサで受波されたときに各超音波センサにおける受波の時間差に基づいて障害物の位置を検出してなり、制御手段は、位置検出手段の検出結果に基づいて撮像手段の撮像領域内における障害物の存否を判断し撮像領域内に障害物が存在する場合には表示手段における画面上で障害物が表示されるべき領域を算定するとともに算定された表示画面の該当領域を表示手段により強調して表示させ且つブザーを鳴動して警報を発し、さらに撮像領域内に存在していた障害物が撮像領域内に存在しなくなった時点でブザーの鳴動を停止するとともに当該時点から所定のオフディレイ時間が経過するまでは撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させ続けることを特徴とする車両周辺障害物監視装置。
  2. 制御手段は、前記オフディレイ時間が経過する前に位置検出手段の検出結果に基づいて撮像領域内に障害物が存在すると判断したときはオフディレイ時間を初期化して撮像手段で撮像した映像を表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の車両周辺障害物監視装置。
  3. それぞれ異なる撮像領域を有する複数の撮像手段が車両に設置され、制御手段は、表示手段の表示画面を分割して複数の撮像手段の映像を各々独立して適宜表示させるとともに、位置検出手段によって検出された障害物の位置に対応する各撮像手段毎の表示範囲を表示手段により他の表示範囲よりも明るく表示させることを特徴とする請求項1記載の車両周辺障害物監視装置。
  4. 少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ撮像手段が設置されたことを特徴とする請求項1記載の車両周辺障害物監視装置。
  5. 少なくとも車両の前方及び後方の両端部にそれぞれ距離検出手段が設置されたことを特徴とする請求項4記載の車両周辺障害物監視装置。
  6. 距離検出手段は、車両後方の障害物までの距離が検出可能な位置に設置されるとともに、撮像手段は、車両後方が撮像可能な位置に設置されたことを特徴とする請求項1記載の車両周辺障害物監視装置。
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