JP3766397B2 - 無線基地局システム、及びそれに用いる無線基地局装置と無線送受信部と、その遠隔アンテナ信号伝送制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔地に設けられたアンテナによる移動端末装置との間の無線信号の送受信を制御する無線基地局装置と、デジタル信号を伝送する光伝送路(光ファイバ)により無線基地局装置から順次縦列に接続され、アンテナを通して送受信する無線信号の無線基地局装置との通信を行う無線送受信部と、それらを備える無線基地局システムと、その遠隔アンテナ信号伝送制御方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の無線アンテナが遠方にある無線基地局システムにおいては、無線基地局装置と無線アンテナ間を同軸ケーブルで接続し、アナログ無線信号を送受信していた。この方式の場合、信号ロスが大きく長距離伝送に向かなかった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そこで、無線基地局装置と無線アンテナ間を光伝送路(光ファイバ)で接続し、アナログ無線信号を光信号に変換し、伝送する方式も用いられてきた。この方式の場合でも、複数の無線アンテナと接続するためにはアナログ分配器が必要なため、分配ロスが大きく長距離伝送に向かなかった。また、アナログ無線信号のため、光信号のダイナミックレンジに制約があるため、ダイナミックレンジの確保が困難であった。このため、無線信号をデジタル化して光ファイバで伝送するシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−98046号公報(第1−2頁、図1,5,7)
【特許文献2】
特表平8−510878号公報(第36,82,87頁、図2,42,47)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の、1つの無線基地局から複数の遠隔アンテナに対し信号の送受信を行うシステム(特許文献1及び2記載技術)では、すべてのアンテナが同一のチャネル(キャリア、無線周波数)に対応してセルを構成しており、アンテナ間で異なるキャリアを使用することにより、サービス形態に応じたセル構成の変更を臨機応変に行うことができなかった。
【0006】
本発明の目的は、1つの無線基地局装置に対し複数の無線アンテナが遠方にある無線基地局システムにおいて、無線基地局装置及び各アンテナ間の信号伝送を光伝送路(光ファイバ)によるデジタル伝送を行う利点を確保しながら、サービス形態に応じたアンテナ対応のセル構成の変更をハード変更なしで実現し、サービス形態を臨機応変に変更可能とした無線基地局システム、及びそれに用いる無線基地局装置と無線送受信部と、その遠隔アンテナの信号伝送制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る無線基地局システムは、遠隔地に設けられたアンテナによる移動端末装置との間の無線信号の送受信を制御する無線基地局装置と、各々が前記アンテナを有し、デジタル信号を伝送する光伝送路により前記無線基地局装置から順次縦列に接続され、前記アンテナを通して送受信する無線信号の前記無線基地局装置との通信を行う複数の無線送受信部とを備える無線基地局システムにおいて、前記光伝送路で送受信する信号として、フレームの同期をとるための同期コードと、複数のキャリア各々の無線信号の振幅データを示す複数のベースバンド信号と、前記各無線送受信部に対する制御情報を示す制御信号とをフレーム単位で時分割多重した送信多重信号及び受信多重信号とし、前記基地局装置が、前記各無線送受信部に割り当てられた無線送受信部識別番号及び前記各キャリアに割り当てられたキャリア識別番号を使用して前記各無線送受信部に対する動作指示及びキャリア割当て指示を示す前記制御信号と、前記各キャリアの送信信号に対応するベースバンド信号とを前記光伝送路への送信多重信号に挿入するとともに、前記各キャリアの受信信号に対応するベースバンド信号を前記光伝送路からの受信多重信号から抽出する手段を有し、前記各無線送受信部が、自無線送受信部にあらかじめ割り当てられた前記無線送受信部識別番号に基づいて前記光伝送路からの送信多重信号から自装置宛の前記制御信号を抽出し自装置に割り当てられたキャリア識別番号を認識し、該当キャリア識別番号に基づいて、前記光伝送路からの送信多重信号から対応するキャリアの送信信号であるベースバンド信号を抽出するとともに、対応するキャリアの受信信号であるベースバンド信号を前記光伝送路への受信多重信号に挿入する手段を有する。
【0008】
本発明の請求項2に係る無線基地局装置は、請求項1に係る無線基地局システムに用いられる無線基地局装置において、上位制御装置とのインタフェースを司る上位インタフェース部と、自無線基地局装置全体の制御を行う制御部と、移動端末装置との送受信信号を処理するベースバンド信号処理部とを備え、前記ベースバンド信号処理部が、移動端末装置への送信データから送信ベースバンド信号を生成する送信ベースバンド信号処理手段と、前記無線送受信部からの受信制御信号を入力とし、各無線送受信部の各種設定応答や状態監視応答を処理し、対応する送信制御信号を生成する制御手段と、前記送信ベースバンド信号処理手段から出力された送信ベースバンド信号と前記制御手段から出力された送信制御信号とを入力とし、多重する合成手段と、合成された送信多重信号を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換するシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された送信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し前記光伝送路へ出力する電気/光変換手段と、前記光伝送路から受信した受信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する光/電気変換手段と、電気信号に変換された受信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換するデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された受信多重信号を入力とし、リタイミングを行うリタイミング手段と、リタイミングされた受信多重信号を入力とし、受信ベースバンド信号と受信制御信号を分離し、前記受信制御信号を前記制御手段へ出力する分離手段と、前記分離手段で分離された受信ベースバンド信号を入力とし、移動端末装置からの受信データを復元する受信ベースバンド処理手段とを有する。
【0009】
本発明の請求項3に係る無線基地局装置は、請求項2に係る無線基地局装置において、前記受信ベースバンド信号処理手段は、誤り訂正復号、フレーム化、データ復調、逆拡散処理を行い、複数の無線送受信部の振幅データが合成されて入力された場合は、最小桁ビット位置から合成された振幅分のビットを削除する構成を有する。
【0010】
本発明の請求項4に係る無線送受信部は、請求項1に係る無線基地局システムに用いられる無線基地局装置において、第1の光伝送路を通して前記無線基地局装置あるいは前段の無線送受信部から入力された送信多重信号を自無線送受信部内部へ入力させるか否かを選択するための第1の光スイッチ手段と、前記第1の光スイッチ手段から出力された送信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する第1の光/電気変換手段と、電気信号に変換された送信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換する第1のデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された送信多重信号を入力とし、リタイミングを行う第1のリタイミング手段と、リタイミングされた送信多重信号を入力とし、送信ベースバンド信号と受信制御信号を分離する第1の分離手段と、分離された送信多重信号の一方を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換する第1のシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された送信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し出力する第1の電気/光変換手段と、前記第1の電気/光変換手段から出力された送信多重信号及び前記第1の光伝送路から入力された送信多重信号のいずれか一方を第2の光伝送路を通して後段の無線送受信部へ選択出力させるための第2の光スイッチ手段と、前記第1の分離手段で分離された送信多重信号の他方を入力とし、送信制御信号及び送信ベースバンド信号に分離する第2の分離手段と、分離された送信制御信号を入力とし各種設定や状態要求を行うとともに、各種設定応答や状態報告応答の受信制御信号を生成する制御手段と、前記第2の分離手段で分離された送信ベースバンド信号を入力とし、送信無線信号を生成する送信無線処理手段と、前記送信無線処理手段から出力された送信無線信号を入力とし外部へ電波信号として出力するとともに、外部から電波信号として入力された受信無線信号を出力するアンテナ部と、前記アンテナ部から出力された受信無線信号を入力とし、受信ベースバンド信号を生成する受信無線処理手段と、前記受信無線処理手段から出力された受信ベースバンド信号と前記制御手段から出力された受信制御信号とを入力とし、受信多重信号として多重する第1の合成手段と、前記第2の光伝送路を通して後段の無線送受信部から入力された受信多重信号を自無線送受信部内部へ入力させるか否かを選択するための第3の光スイッチ手段と、前記第3の光スイッチ手段から出力された受信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する第2の光/電気変換手段と、電気信号に変換された受信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換する第2のデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された受信多重信号を入力とし、リタイミングを行う第2のリタイミング手段と、前記第1の合成手段から出力された受信多重信号と前記第2のリタイミング手段から出力された受信多重信号とを入力とし、多重する第2の合成手段と、多重された受信多重信号を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換する第2のシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された受信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し出力する第2の電気/光変換手段と、前記第2の電気/光変換手段から出力された受信多重信号及び前記第2の光伝送路から入力された受信多重信号のいずれか一方を前記第1の光伝送路を通して前記無線基地局装置あるいは前段の無線送受信部へ選択出力させるための第4の光スイッチ手段とを有する。
【0011】
本発明の請求項5に係る無線送受信部は、請求項4に係る無線送受信部において、前記第1から第4の光スイッチ手段のみで光スイッチ部を構成し、通常時と故障時とで前記光スイッチ部の各光スイッチ手段を切り替え、故障時に、前記光スイッチ部以外は故障した無線送受信部を経由させないで、無線基地局装置及び他の無線送受信部に接続させる構成を有する。
【0012】
本発明の請求項6に係る無線送受信部は、請求項4に係る無線送受信部において、前記第1のデシリアライザ手段が入力シリアルデータから抽出したクロックを基準クロックとすることにより、前記無線基地局装置と周波数同期させる構成を有する。
【0013】
本発明の請求項7に係る無線送受信部は、請求項4に係る無線送受信部において、前記第1の分離手段は、前記第1のシリアライザ手段及び前記第2の分離手段双方に、同じデータを出力させることにより、他の無線送受信部も同じデータを抽出できるようにする構成を有する。
【0014】
本発明の請求項8に係る無線送受信部は、請求項4に係る無線送受信部において、前記第2の合成手段は、自無線送受信部と他の無線送受信部各々の同期コードのタイミング位置を一致させ、受信制御信号及び受信ベースバンド信号の位置を認識し多重する構成を有する。
【0015】
本発明の請求項9に係る無線送受信部は、請求項4に係る無線送受信部において、前記第2の合成手段は、同じキャリアを複数の無線送受信部で受信させるセル構成の場合、受信ベースバンド信号の振幅を加算させる構成を有する。
【0016】
本発明の請求項10に係る無線送受信部は、請求項9に係る無線送受信部において、前記加算の方法として、各無線送受信部の振幅がすべて同じ振幅レベルのところで加算させる構成を有する。
【0017】
本発明の請求項11に係る遠隔アンテナ信号伝送制御方法は、遠隔地に設けられたアンテナによる移動端末装置との間の無線信号の送受信を制御する無線基地局装置と、各々が前記アンテナを有し、デジタル信号を伝送する光伝送路により前記無線基地局装置から順次縦列に接続され、前記アンテナを通して送受信する無線信号の前記無線基地局装置との通信を行う複数の無線送受信部とを備える無線基地局システムにおける遠隔アンテナ信号伝送制御方法において、前記光伝送路で送受信する信号として、フレームの同期をとるための同期コードと、複数のキャリア各々の無線信号の振幅データを示す複数のベースバンド信号と、前記各無線送受信部に対する制御情報を示す制御信号とをフレーム単位で時分割多重した送信多重信号及び受信多重信号とし、前記基地局装置で、前記各無線送受信部に割り当てられた無線送受信部識別番号及び前記各キャリアに割り当てられたキャリア識別番号を使用して前記各無線送受信部に対する動作指示及びキャリア割当て指示を示す前記制御信号と、前記各キャリアの送信信号に対応するベースバンド信号とを前記光伝送路への送信多重信号に挿入し、前記各無線送受信部で、自無線送受信部にあらかじめ割り当てられた前記無線送受信部識別番号に基づいて前記光伝送路からの送信多重信号から自装置宛の前記制御信号を抽出し自装置に割り当てられたキャリア識別番号を認識し、該当キャリア識別番号に基づいて、前記光伝送路からの送信多重信号から対応するキャリアの送信信号であるベースバンド信号を抽出するとともに、対応するキャリアの受信信号であるベースバンド信号を前記光伝送路への受信多重信号に挿入し、前記基地局装置で、前記各キャリアの受信信号に対応するベースバンド信号を前記光伝送路からの受信多重信号から抽出する工程を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の概要を説明する。本発明は、複数の送受信アンテナが遠方にある無線基地局システムにおいて、無線基地局装置と各送受信アンテナ間の伝送信号をデジタル信号とし、送信側で複数の送受信アンテナのデジタル信号を多重し、受信側で複数の送受信アンテナのデジタル信号を分離することにより、無線基地局装置から1つの光伝送路(光ファイバ)の入出力端子で複数の送受信アンテナに接続でき、且つ、デジタル信号をベースバンド信号と制御信号から構成し、セル構成に応じて無線基地局装置と各送受信アンテナ間のデジタル信号の関係を割り当てることにより、サービス形態に応じたセル構成の変更をハード変更なしで実現可能としている。また、無線基地局装置と送受信アンテナ間をデジタル信号にて伝送させるため、電力ロスがなく、電力制御においても高ダイナミックレンジが可能である。
【0019】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の無線基地局システムの一実施の形態を示すシステム構成図であり、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多元接続)方式の移動通信システムに適用した例を示す。図1において、本例の無線基地局システムは、図示していない上位の制御装置と接続され、その制御を受ける無線基地局装置101と、この無線基地局装置101に光伝送路により縦列接続され、それぞれ移動機(移動端末装置)と割り当てられたキャリア(無線搬送波)対応の無線周波数信号による無線送受信を行うアンテナを含む複数(図示は4台)の無線送受信部102〜105とを有している。つまり、無線基地局装置101は第1の無線送受信部102と入出力各1本の光ファイバにより接続される。第1の無線送受信部102は第2の無線送受信部103と入出力各1本の光ファイバにより接続される。第2の無線送受信部103は第3の無線送受信部104と入出力各1本の光ファイバにより接続される。第3の無線送受信部104は第4の無線送受信部105と入出力各1本の光ファイバにより接続される。
【0021】
無線基地局装置101は、詳細な図示は省略するが、上位の制御装置(例えば、無線ネットワーク制御装置)とのインタフェースを司り移動機に対するユーザ信号及び制御信号の送受信を行う上位インタフェース手段と、上位インタフェース手段と接続され、移動機に対するユーザ信号(ベースバンド信号)の誤り訂正符号/復号、フレーム化、データ変調/復調、拡散/逆拡散を行うベースバンド信号処理手段と、ベースバンド信号処理手段と無線送受信部102〜105とのインタフェースを司りベースバンド信号の送受信を行う装置間インタフェース手段と、これら上位インタフェース手段、ベースバンド信号処理手段、及び装置間インタフェース手段を制御する制御手段とを備えている。
【0022】
各無線送受信部102〜105は、無線基地局装置101や隣接する他の無線送受信部とのインタフェースを司り、ベースバンド信号の送受信を行う装置間インタフェース手段と、ベースバンド信号/無線周波数信号の相互変換を行いアンテナ対応に形成されるセル内に位置する移動機との無線インタフェースを司る無線処理手段と、これら装置間インタフェース手段、及び無線処理手段を制御する制御手段とを備えている。
【0023】
無線基地局システム(無線基地局装置101)の上位の制御装置は、さらにその上位装置であるコアネットワークの交換機と接続され、他の制御装置、配下の複数の無線基地局システム、及び複数の移動機とともに移動通信システムを構成する。コアネットワークには、ユーザ端末を収容した他のネットワークも接続可能であり、ユーザ端末及び移動機間、あるいは移動機相互間の通信を可能としている。
【0024】
図2は、無線基地局装置101の詳細なブロック構成例を示す図であり、本発明に関係する部分のみを示している。
【0025】
図2において本例の無線基地局装置101は、送信ベースバンド信号を生成し出力する送信ベースバンド信号処理部1と、送信制御信号を生成し出力し、且つ、受信制御信号を入力し、制御信号を処理する制御部(CPU)2と、送信ベースバンド信号処理部1から出力された送信ベースバンド信号及びCPU2から出力された送信制御信号を入力し、これらを合成して送信多重信号として出力する合成部3と、合成部3から出力された送信多重信号を入力し、パラレルデータをシリアルデータに変換して出力するシリアライザ部4と、シリアライザ部4から出力された送信多重信号を入力し、電気信号を光信号に変換し光伝送路(ファイバ)を通して無線送受信部102に出力する電気/光変換部5と、光伝送路(ファイバ)を通して無線送受信部102から出力された受信多重信号を入力し、光信号を電気信号に変換して出力する光/電気変換部6と、光/電気変換部6から出力された受信多重信号を入力し、シリアルデータをパラレルデータに変換して出力するデシリアライザ部7と、デシリアライザ部7から出力された受信多重信号を入力し、リタイミングさせ出力するリタイミング部8と、リタイミング部8から出力された受信多重信号を入力し、CPU2へ受信制御信号を出力し、且つ、受信ベースバンド信号を出力する分離部9と、分離部9から出力された受信ベースバンド信号を入力し、受信ベースバンド信号を処理する受信ベースバンド信号処理部10とを有している。
【0026】
図3は、無線送受信部102の詳細なブロック構成例を示す図である。なお、他の無線送受信部103〜105も同様の構成である。
【0027】
図3において本例の無線送受信部102は、光伝送路(ファイバ)を通して無線基地局装置101から出力された送信多重信号を入力し、選択して出力する光スイッチ部11のスイッチ(第1のスイッチ)31と、スイッチ31から出力された一方の送信多重信号を入力し、光信号を電気信号に変換して出力する光/電気変換部(第1の光/電気変換部)12と、光/電気変換部12から出力された送信多重信号を入力し、シリアルデータをパラレルデータに変換して出力するデシリアライザ部(第1のデシリアライザ部)13と、デシリアライザ部13から出力された送信多重信号を入力し、リタイミングさせて出力するリタイミング部(第1のリタイミング部)14と、リタイミング部14から出力された送信多重信号を入力し、2つに分離して出力する分離部(第1の分離部)15と、分離部15から出力された一方の送信多重信号を入力し、パラレルデータをシリアルデータに変換して出力するシリアライザ部(第1のシリアライザ部)16と、シリアライザ部16から出力された送信多重信号を入力し、電気信号を光信号に変換して出力する電気/光変換部(第1の電気/光変換部)17と、電気/光変換部17から出力された送信多重信号及びスイッチ31から出力された他方の送信多重信号を入力し、次段(後段)の無線送受信部103に選択出力する光スイッチ部11のスイッチ(第2のスイッチ)32と、分離部15から出力された他方の送信多重信号を入力し、送信制御信号と送信ベースバンド信号を分離出力する分離部(第2の分離部)18と、分離部18から出力された送信制御信号を入力し、制御信号を処理し、且つ、受信制御信号を生成し出力する制御部(CPU)19と、分離部18から出力された送信ベースバンド信号を入力し、送信無線信号を生成して出力する送信無線処理部20と、第1のポート(入出力端)に入力された送信無線処理部20からの送信無線信号を第2のポートに出力しアンテナ部22へ送るとともに、第2のポートに入力されたアンテナ部22からの受信無線信号を第3のポートに出力し受信無線処理部23へ送るサーキュレータ部21と、サーキュレータ部21から出力された送信無線信号を入力し、外部(移動機)へ電波信号として放射し、且つ、外部から入射された電波信号を受信し受信無線信号としてサーキュレータ部21へ出力するアンテナ部22と、アンテナ部22から出力された受信無線信号をサーキュレータ部21を通して入力し、受信ベースバンド信号を出力する受信無線処理部23と、受信無線処理部23から出力された受信ベースバンド信号及びCPU19から出力された受信制御信号を入力し、多重して受信多重信号を出力する合成部(第1の合成部)24と、次段の無線送受信部103から出力された受信多重信号を入力し、選択して出力する光スイッチ部11のスイッチ(第3のスイッチ)33と、スイッチ33から出力された一方の受信多重信号を入力し、光信号を電気信号に変換して出力する光/電気変換部(第2の光/電気変換部)26と、光/電気変換部26から出力された受信多重信号を入力し、シリアルデータをパラレルデータに変換して出力するデシリアライザ部(第2のデシリアライザ部)27と、デシリアライザ部27から出力された受信多重信号を入力し、リタイミングさせて出力するリタイミング部(第2のリタイミング部)28と、合成部24から出力された受信多重信号及びリタイミング部28から出力された受信多重信号を入力し、多重して出力する合成部(第2の合成部)25と、合成部25から出力された受信多重信号を入力し、パラレルデータをシリアルデータに変換して出力するシリアライザ部(第2のシリアライザ部)29と、シリアライザ部29から出力された受信多重信号を入力し、電気信号を光信号に変換して出力する電気/光変換部(第2の電気/光変換部)30と、電気/光変換部30から出力された受信多重信号及びスイッチ33から出力された他方の受信多重信号を入力し、無線基地局装置101に選択出力する光スイッチ部11のスイッチ(第4のスイッチ)34とを有している。
【0028】
上述したように、他の無線送受信部103、104、及び105の構成も無線送受信部102と同様の構成であり、光スイッチ部11に接続される前段側及び後段側の各外部機器の名称(無線基地局装置101及び無線送受信部103)を、適宜、無線送受信部102及び104、あるいは無線送受信部103及び105や、無線送受信部104に読み替えればよい(ただし、最終段の無線送受信部105は、前段の無線送受信部104としか接続されない)。
【0029】
次に本発明の実施の形態の動作についてさらに詳細に説明する。ここでは、移動通信システムで使用されているW−CDMA方式の無線基地局装置(チップレート3.84Mbps)で、且つ4つの送受信アンテナが遠方にある装置構成を例に説明する。また、無線基地局装置と各無線送受信部間及び無線送受信部と他の無線送受信部間は、長距離伝送に適した光ファイバを使用し、伝送レート1.25Gbps付近にてシリアル伝送させる場合を例に説明する。
【0030】
まず、図2及び図3を用いて、送信信号の流れについて説明する。
【0031】
図2に示す送信ベースバンド信号処理部1で生成された4キャリア分の送信ベースバンド信号は、合成部3にそれぞれ出力される。また、CPU2から無線送受信部102〜105の各種設定や状態監視をおこなう送信制御信号を合成部3に出力する。
【0032】
合成部3では、4キャリア分の送信ベースバンド信号と送信制御信号の多重を行う。多重は、図4に示すように、1単位をフレームとし、フレームの先頭に同期コード(2バイト)を付加する。同期コードは、送信ベースバンド信号の各キャリア(8バイト)と送信制御信号(6バイト)のデータ位置を検出するために使用される。また、同期コードの次の時間には送信制御信号を付加する。このとき、送信ベースバンド信号は振幅データのため、連続送信が必要であることと、送信制御信号は送信ベースバンド信号と比較し、データ量が少ないため、1フレームに1キャリア分もしくは複数フレームで1キャリア分の送信制御信号を付加することにより、できるだけ送信ベースバンド信号の帯域を確保する。
【0033】
送信制御信号には、表1に示すように、各無線送受信部102〜105を区別するためにあらかじめ割り当てられた無線送受信部識別番号である号番ビット(bit)と、表2に示すように、各キャリア1〜4(その組み合わせを含む)を区別するためにあらかじめ割り当てられたキャリア識別番号である識別ビット(bit)を付加する。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
なお、各無線送受信部102〜105には、あらかじめDIPSW(dualinline package switch)等により、自分の号番を設定しておく。
【0037】
また、送信制御信号の次の時間にはキャリア1、キャリア2、キャリア3、キャリア4の送信ベースバンド信号をそれぞれ付加する。送信ベースバンド信号は、送信ダイバーシチ有の場合、0系/1系からなり、それぞれI/Qの振幅データ情報で構成されているため、ダイナミックレンジや電力制御精度を確保するために、通常それぞれ2バイト(byte)程度のバイト数が必要になる。すなわち1キャリアあたり8byteの情報が必要である。
【0038】
また、振幅データは連続送信させる必要があることと、光ファイバの伝送は通常、8B/10Bエンコード/デコードにより、8/10bitに変換して、10bitのシリアル伝送を行うことから、光ファイバ伝送上の4キャリアに必要とされる送信ベースバンド信号の伝送レートは、『(3.84×106)Mbps×8byte×4キャリア×10bit=1.2288Gbps』となる。
【0039】
ここで、伝送レート1.25Gbps付近の光/電気、電気/光変換部は一般的に安価であるために、1.25Gbps付近にてシリアル伝送させることを考えると、同期コード及び送信制御信号に割り当てられる帯域は、『1.25Gbps−1.2288Gbps=212Mbps』となる。
【0040】
よって、実際に送信するレートは、図4に示すように送信ベースバンド信号の4キャリア分の1振幅データ(3.84Mbps)を1グループとし、例えば同期コード2byteと、送信制御信号6byteと、送信ベースバンド信号を16グループを1フレームとして伝送させると、1フレームあたりのbyte数が、『2(同期コード)+6(送信制御信号)+16×32(送信ベースバンド信号)=520byte』となる。1.25Gbpsで伝送させると考えると、1秒間に『1.25Gbps/520byte=2403846.154フレーム』送ることになるが、商は整数である方が効率よく伝送ができ、且つ1.2288Gbpsと最小公倍数をもつレートを選択すると、『520byte×2400000フレーム=1.248Gbps』とすることにより、送信ベースバンド信号を連続送信させながら、1.25Gbps付近での伝送が可能となる。
【0041】
次に、合成部3を出力した送信多重信号は、シリアライザ部4に入力され、シリアルデータに変換される。シリアルデータに変換された送信多重信号は、電気/光変換部5に入力され、電気信号から光信号に変換される。光信号に変換された送信多重信号は、光ファイバを経由して図3に示す無線送受信部102に出力される。
【0042】
無線送受信部102では、無線基地局装置101からの送信多重信号は、光スイッチ部11のスイッチ31に入力される。スイッチ31は、図5に示すように、通常時(故障検出信号がH(高)レベル)は、光/電気変換部12側に接続されているため、送信多重信号は光/電気変換部12に出力される。
【0043】
また、無線送受信部102が故障時は、図6に示すように、無線基地局装置101を出力した送信多重信号を無線送受信部102の光スイッチ部11を経由したのみで、無線送受信部103以降に出力できるようにスイッチ31とスイッチ32とを接続し、動作させ、他の無線送受信部103〜105に影響を与えないようにする。同時に、スイッチ33とスイッチ34とを切り替えて相互に接続し、動作させ、他の無線送受信部103〜105からの信号(受信多重信号)が光スイッチ部11を経由したのみで、無線基地局装置101へ出力できるようにする。
【0044】
無線送受信部102が故障した場合に各スイッチ31〜34を切り替えるには、光スイッチ部11に供給する故障検出信号をHレベルからL(低)レベルに切り替えることにより、各スイッチ31〜34の接続先を切り替える構成とすればよい。なお、この故障検出信号は、図示していない故障検出手段により生成される。
【0045】
次に、通常時の動作説明を続ける。送信多重信号は、光/電気変換部12に入力され、光信号から電気信号に変換される。電気信号に変換された送信多重信号は、デシリアライザ部13に入力され、パラレルデータに変換される。また、通常のデシリアライザは送信側のシリアルデータに同期したCLK(クロック)を抽出できるため、このCLKを無線送受信部102の基準CLKとすることにより、無線基地局装置101と無線送受信部102は周波数同期を取ることができる。
【0046】
パラレルデータに変換された送信多重信号は、リタイミング部14に入力される。リタイミング部14は、無線基地局装置101基準CLKから無線送受信部102基準CLKに変換することにより、後段においてジッタを除去したCLKで動作させることができ、また、無線送受信部102内の設計をしやすくするために挿入されている。
【0047】
次に、送信多重信号は、分離部15に入力される。このとき、分離部15は、送信多重信号を一方はシリアライザ部16に出力させ、他方は分離部18に出力させるが、同じデータを双方に出力させることにより、他の無線送受信部103〜105でも無線送受信部102と同じデータを抽出できるようにしておく。
【0048】
シリアライザ部16に入力された一方の送信多重信号は、シリアルデータに変換され、電気/光変換部17に入力される。電気/光変換部17に入力された送信多重信号は、光信号に変換され、光スイッチ部11のスイッチ32に入力される。スイッチ32は、図5に示すように通常時は、無線送受信部103に接続されているため、無線送受信部103に出力される。
【0049】
また、図6に示すように無線送受信部102が故障時は、無線基地局装置101を出力した送信多重信号を直接、無線送受信部103以降に出力できるようにスイッチ31とスイッチ32を接続して動作させることにより、電気/光変換部17を経由した送信多重信号はどこにも出力されない。
【0050】
次に、分離部15から出力された送信多重信号の他方は分離部18に入力される。分離部18は、送信制御信号と送信ベースバンド信号を分離するが、このとき無線送受信部102宛の信号のみ抽出する。抽出方法は、同期コードの位置から、送信制御信号及び送信ベースバンド信号の位置を認識し、送信制御信号の場合は、表1に示すような送信制御信号内に号番bitを割り当ててあるので、自分のDIPSWの設定と号番bitが一致した送信制御信号を抽出可能となる。
【0051】
また、送信ベースバンド信号の場合は、送信ベースバンド信号内に号番bitを割り当てると帯域が広がるため、無駄な帯域を使用しないために、装置立ち上げ時に、あらかじめ号番bitと識別bitの関係を送信制御信号で送信するとにより、自無線送受信部宛の送信ベースバンド信号が同期コードから何バイト目を抽出すればよいか判断でき、抽出可能となる。
【0052】
表3は、各無線送受信部102〜105のキャリア割り当てを、それぞれキャリア1(識別ビット000)、キャリア2(識別ビット001)、キャリア3(識別ビット011)、キャリア4(識別ビット100)に割り当てた場合の例である。また、図7は、そのときのセル構成である。このときは1つの無線送受信部につき最大1キャリアの送信が可能である。
【0053】
【表3】
【0054】
また、表4に示すように無線送受信部102〜105のすべてをキャリア1(識別ビット000)に割り当てることも可能である。図8は、そのときのセル構成である。このとき、1つの無線送受信部につき最大1キャリアの送信が可能である。なお、各無線送受信部102〜105にすべてのキャリア1〜4(識別ビット111)を割り当てることも可能である。このときは、1つの無線送受信部につき最大4キャリアの送信が可能となる。
【0055】
【表4】
【0056】
このように制御させることにより、CPU19では自無線送受信部宛の送信制御信号のみを処理し、また、送信無線処理部20以降は、自無線送受信部宛の送信ベースバンド信号のみ処理することができる。
【0057】
次に、送信無線処理部20に入力された送信ベースバンド信号は、デジタル/アナログ変換され、周波数変換され、送信無線信号としてサーキュレータ部21に出力される。サーキュレータ部21に入力された送信無線信号は、アンテナ部22に出力される。この送信無線信号は、受信無線処理部23には出力しないようにしておく。
【0058】
アンテナ部22に入力された送信無線信号は、対応するキャリアの電波信号として外部へ出力され、移動機(端末装置)へ送信される。
【0059】
なお、後段の無線送受信部103及び104の動作も、それぞれ前段の無線送受信部102及び103から出力された送信多重信号を入力として、無線送受信部102と同様の動作をする。また、最終段の無線送受信部105の動作は、無線送受信部104から出力された送信多重信号を入力として、送信多重信号をどこにも出力しない以外は、無線送受信部102と同様の動作をする。
【0060】
次に、図2及び図3を用いて、受信信号の流れについて説明する。
【0061】
外部の移動機(端末装置)から送信された対応するキャリアの電波信号(受信無線信号)は、図3に示すアンテナ部22に入力される。アンテナ部22に入力された受信無線信号は、サーキュレータ部21に出力される。サーキュレータ部21に入力された受信無線信号は、受信無線処理部23に出力される。この受信無線信号は、送信無線処理部20には出力しないようにしておく。
【0062】
受信無線処理部23に入力された受信無線信号は、周波数変換され、アナログ/デジタル変換され、受信ベースバンド信号として、合成部24に出力される。
【0063】
また、CPU19から無線基地局装置101への各種の設定応答や状態監視応答を行う受信制御信号を合成部24に出力する。
【0064】
合成部24では、受信制御信号と、受信ベースバンド信号の多重を行う。多重方法は送信信号と同様に、図4に示すように、1単位をフレームとし、フレームの先頭に同期コードを付加する。同期コードは、受信ベースバンド信号の各キャリアと、受信制御信号のデータ位置を検出するために使用される。また、同期コードの次の時間には受信制御信号を付加する。このとき、受信ベースバンド信号は振幅データのために、連続送信が必要であることと、受信制御信号は受信ベースバンド信号と比較し、データ量が少ないため、1フレームに1キャリア分もしくは複数フレームで1キャリア分の受信制御信号を付加することにより、できるだけ受信ベースバンド信号の帯域を確保する。また、受信制御信号には、表1に示すように無線送受信部102〜105を区別する号番bitと、表2に示すように各キャリアを区別する識別bitを付加する。
【0065】
また、受信制御信号の次の時間にはキャリア1、キャリア2、キャリア3、キャリア4の受信ベースバンド信号が割り当てられている。受信ベースバンド信号は、通常受信ダイバーシチ有であり、0系/1系からなり、それぞれI/Qの振幅データ情報で構成されているため、受信側は送信側と異なりダイナミックレンジはさほど必要とされず、通常それぞれ1バイト程度のバイト数が必要になる。
【0066】
しかし、表3に示すように各無線送受信部102〜105がすべて異なるキャリアであればよいが、表4に示すように各無線送受信部102〜105がすべて同じキャリアの場合は、振幅を加算させる必要がある。よって、2バイトを割り当てる。すなわち送信側と同様に1キャリアあたり16バイトの情報が必要である。
【0067】
また、振幅データは連続送信させる必要があることと、光ファイバでの伝送は通常8B/10Bエンコード/デコードにより、8/10bitに変換して、10bitのシリアル伝送を行うことから、光ファイバ伝送上の4キャリアに必要とされる受信ベースバンド信号の伝送レートは、『(3.84×106)Mbps×8byte×4キャリア×10bit=1.2288Gbps』となる。
【0068】
ここで、伝送レート1.25Gbps付近にてシリアル伝送させることを考えると、同期コード及び受信制御信号に割り当てられる帯域は、『2.25Gbps−1.2288Gbps=212Mbps』となる。よって、図4に示すように受信ベースバンド信号の4キャリア分の1振幅データ(3.84Mbps)を1グループとすると、例えば同期コード2バイトと、受信制御信号6バイトと、受信ベースバンド信号を16グループを1フレームとして伝送させると、送信ベースバンド信号と同様に、受信ベースバンド信号を連続送信させながら、1.25Gbps付近での伝送が可能となる。
【0069】
次に、合成部24を出力した受信多重信号は、合成部25に入力される。また、次段の無線送受信部103から出力された受信多重信号は、光スイッチ部11のスイッチ33に入力される。スイッチ33は、図5に示すように通常時は光/電気変換部26に接続されているため、光/電気変換部26に出力される。
【0070】
また、図6示すように無線送受信部102が故障時は、無線送受信部103を出力した受信多重信号を無線送受信部102の光スイッチ部11を経由したのみで、無線基地局装置101に出力できるようにスイッチ33とスイッチ34とを接続し、動作させ、他の無線送受信部103〜105に影響を与えないようにする。
【0071】
次に、通常時、受信多重信号は、光/電気変換部26に入力され、光信号から電気信号に変換される。電気信号に変換された受信多重信号は、デシリアライザ部27に入力され、パラレルデータに変換される。パラレルデータに変換された受信多重信号は、リタイミング部28に出力される。
【0072】
リタイミング部28は、無線送受信部103の基準のCLK(クロック)から無線送受信部102基準のCLKに変換することにより、無線送受信部102内の設計をしやすくするために挿入されている。
【0073】
合成部25では、無線送受信部102内で多重された受信多重信号と、後段の無線受信部103〜105で多重された受信多重信号の多重を行う。多重方法は、無線受信部103及び104及び105で多重された受信多重信号の同期コードの位置(フレームタイミング)をずらし、無線送受信部102内で多重された受信多重信号と一致させる。その後、受信制御信号は他の無線送受信部103〜105の受信制御信号と輻輳しないようにCPU19で制御しながら、制御信号の時間に受信制御信号を挿入する。
【0074】
また、受信ベースバンド信号は、表3に示すように各無線送受信部102〜105がすべて異なるキャリアの場合は、同期コードの位置から各キャリア毎に割り当てられた時間に受信ベースバンド信号を挿入する。図7は、そのときのセル構成である。このときは1つの無線送受信部につき最大1キャリアの受信が可能である。
【0075】
また、表4に示すように各無線送受信部102〜105がすべて同じキャリアの場合は、振幅を加算させる。加算の方法は、各無線送受信部の振幅がすべて同じ振幅レベルのところで加算させる。すなわち、仮に各無線送受信部の振幅が8bitとし、無線送受信部102へ入力される無線送受信部103及び104及び105の合成振幅が10bitの場合は、LSB(一番小さい振幅bit桁)の位置を合わせて加算させればよい。
【0076】
その後、各キャリア毎に割り当てられた時間に受信ベースバンド信号を挿入する。また、図8は、そのときのセル構成である。このとき、1つの無線送受信部につき最大1キャリアの受信が可能である。なお、各無線送受信部102〜105にすべてのキャリア1〜4(識別ビット111)を割り当てたときは、1つの無線送受信部につき最大4キャリアの受信が可能となる。
【0077】
次に、合成部25を出力した受信多重信号は、シリアライザ部29に入力される。シリアライザ部29に入力された受信多重信号は、シリアルデータに変換され、電気/光変換部30に入力される。電気/光変換部30に入力された受信多重信号は、光信号に変換され、光スイッチ部11のスイッチ34に入力される。
【0078】
スイッチ34は、図5に示すように通常時は、無線基地局装置101に接続されているため、無線基地局装置101に出力される。また、図6に示すように無線送受信部102が故障時は、無線送受信部103から出力された受信多重信号を直接、無線基地局装置101に出力できるようスイッチ33とスイッチ34を接続して動作させることにより、電気/光変換部30を出力した受信多重信号はどこにも出力されない。
【0079】
無線送受信部102を出力した受信多重信号は、図2に示す無線基地局装置101の光/電気変換部6に入力される。受信多重信号は、光/電気変換部6に入力され、光信号から電気信号に変換される。電気信号に変換された受信多重信号は、デシリアライザ部7に入力され、パラレルデータに変換される。パラレルデータに変換された受信多重信号は、リタイミング部8に出力される。
【0080】
リタイミング部8は、無線送受信部102の基準のCLK(クロック)から無線基地局装置101の基準のCLKに変換することにより、無線基地局装置101内の設計をしやすくするために挿入されている。次に、受信多重信号は、分離部9に出力される。
【0081】
分離部9は、受信制御信号と受信ベースバンド信号を分離するが、同期コードの位置から、受信制御信号と受信ベースバンド信号の位置を認識し、受信制御信号の場合は、表1に示すように送信側で、受信制御信号内に号番bitを挿入しているため、どの受信制御信号がどの無線送受信部のものか判断できる。送信ベースバンド信号の場合は、図4に示すようにあらかじめ伝送フォーマットを決めておくことにより、どのキャリアの受信ベースバンド信号か判断できる。よって、分離部9は、受信制御信号をCPU2に出力し、受信ベースバンド信号をそれぞれ受信ベースバンド信号処理部10に出力できる。
【0082】
受信ベースバンド信号処理部10は、誤り訂正復号、フレーム化、データ復調、逆拡散処理を行うが、図8のように無線送受信部102〜105がすべて同じキャリアの場合は、加算した振幅bitをbit制限する。例えば、無線送受信部102及び103及び104及び105の合成振幅が11bitの場合は、合成前の振幅が8bitであれば、LSB(一番小さい振幅bit)から3bitを削除し、8bitとすれば、表4のようなセル構成と同じように扱うことが可能となる。尚、bit削除しても4つの無線送受信部を1つのセルとして考えるのなら、合成振幅は8bitあればよい。
【0083】
また、無線送受信部103及び104の動作も、それぞれ無線送受信部104、105から出力された受信多重信号を入力として、無線送受信部102と同様の動作をする。また、最終段の無線送受信部105の動作は、入力する受信多重信号がないだけで、無線送受信部102と同様の動作をする。
【0084】
なお、光ファイバに関して、通常、シングルモードとマルチモードがあるが、シングルモードの方が高伝送レートや長距離伝送に適している。また、シングルモードで送受信用の信号が1本ずつ組み込まれた光ファイバを使用することにより、性能及び価格の面から有利となる。
【0085】
次に、本発明の他の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0086】
この実施の形態例として、図9に示すように、無線送受信部102及び103でキャリア1及び2を送信し、無線送受信部104及び105からキャリア3及び4を送受信してもよい。その場合、表5に示すように、号番bitと識別bitを割り当てる。
【0087】
【表5】
【0088】
上述した実施の形態例と同様に送信側では、無線基地局装置101から送信された送信多重信号を無線送受信部102は入力とし、同期コードの位置から、送信制御信号及び送信ベースバンド信号の位置を認識し、送信制御信号の場合は、自無線送受信部宛の号番bit(00)のみの送信制御信号を抽出し、キャリア1及び2の送信ベースバンド信号を抽出する。
【0089】
また、無線送受信部103は、同期コードの位置から、送信制御信号及び送信ベースバンド信号の位置を認識し、送信制御信号の場合は、自無線送受信部宛の号番bit(01)のみの制御信号を抽出し、キャリア1及び2の送信ベースバンド信号を抽出する。
【0090】
また、無線送受信部104は、同期コードの位置から、送信制御信号及び送信ベースバンド信号の位置を認識し、送信制御信号の場合は、自無線送受信部宛の号番bit(10)のみの制御信号を抽出し、キャリア3及び4の送信ベースバンド信号を抽出する。
【0091】
また、無線送受信部105は、同期コードの位置から、送信制御信号及び送信ベースバンド信号の位置を認識し、送信制御信号の場合は、自無線送受信部宛の号番bit(11)のみの制御信号を抽出し、キャリア3及び4の送信ベースバンド信号を抽出する。
【0092】
また、上述した実施の形態例と同様に受信側では、無線送受信部105は、フレームの先頭に同期コードを付加し、自分の号番bit(11)を付加し受信制御信号の時間に送信する。また、受信ベースバンド信号は、キャリア3及び4の振幅データをキャリア3及び4に割り当てられた時間に付加し送信する。
【0093】
また、無線送受信部104は、無線受信部105で多重された受信多重信号の同期コードの位置(フレームタイミング)をずらし、無線送受信部104内で多重された受信多重信号と一致させる。その後、受信制御信号は無線送受信部105の受信制御信号と輻輳しないようにCPU19で制御しながら制御信号の時間に自分の号番bit(10)を付加し、受信制御信号の時間に送信する。また、受信ベースバンド信号は、無線送受信部105と同様のキャリア3及び4が割り当てられているので、各キャリアの振幅データを加算させた後にキャリア3及び4に割り当てられた時間に付加し送信する。
【0094】
また、無線送受信部103は、無線受信部104で多重された受信多重信号の同期コードの位置(フレームタイミング)をずらし、無線送受信部103内で多重された受信多重信号と一致させる。その後、受信制御信号は無線送受信部104及び105の受信制御信号と輻輳しないようにCPU19で制御しながら制御信号の時間に自分の号番bit(01)を付加し、受信制御信号の時間に送信する。また、受信ベースバンド信号は、キャリア1及び2の振幅データをキャリア1及び2に割り当てられた時間に付加し送信する。
【0095】
また、無線送受信部102は、無線受信部103で多重された受信多重信号の同期コードの位置(フレームタイミング)をずらし、無線送受信部102内で多重された受信多重信号と一致させる。その後、受信制御信号は無線送受信部103及び104及び105の受信制御信号と輻輳しないようにCPU19で制御しながら制御信号の時間に自分の号番bit(00)を付加し、受信制御信号の時間に送信する。また、受信ベースバンド信号は、無線送受信部103と同様のキャリア1及び2が割り当てられているので、各キャリアの振幅データを加算させた後にキャリア1及び2に割り当てられた時間に付加し送信する。
【0096】
また、無線基地局装置101の分離部9は、同期コードの位置から、受信制御信号と受信ベースバンド信号の位置を認識し、受信制御信号は、号番bitにより、各無線送受信部102〜105を区別する。また、受信ベースバンド信号は、キャリア毎に分離し、受信ベースバンド信号処理部10に送信する。
【0097】
次に、受信ベースバンド信号処理部10では、加算した振幅bitをbit制限する。各キャリア1及び2及び3及び4は、それぞれ2つの無線送受信部の振幅の合成である。例えば、合成振幅が9bitの場合は、合成前の振幅が8bitであれば、LSB(一番小さい振幅bit)のみ削除し、8bitとすればよい。
【0098】
なお、図2において、4キャリア分の送信ベースバンド信号の多重は、送信ベースバンド信号処理部1で多重してもよい。同様に、4キャリア分の受信ベースバンド信号の分離は、受信ベースバンド信号処理部10で分離してもよい。
【0099】
また、送信ダイバーシチ無しの場合は、8キャリア分の送信出力が可能である。
【0100】
また、図4の伝送フォーマットは送受信で異なるフォーマットでもよい。
【0101】
また、伝送路を1.248Gbps以上とすれば、さらに複数の無線送受信部との接続することが可能であり、さらに複数のキャリアも送受信可能となる
以上説明したように本発明の実施の形態によれば、以下に記載するような効果を奏する。まず、一つの無線基地局装置から、複数の無線送受信部間を入出力各1本の光ファイバで縦列に接続し、無線基地局装置と各無線送受信部間をベースバンド信号と制御信号を時分割で多重し、同期コードの位置により分離可能としたデジタル信号で伝送させているので、無線基地局装置と各無線送受信部をそれぞれ個別に接続する必要がなく、かつ伝送レートを有効に使用できるので、配線数を少なく、かつ配線距離を短くでき、設置工事が簡易にできるようになる。これにより、信号ロスやダイナミックレンジの制約のないシステムを低コストで供給できる。さらに、サービス形態に応じたセル構成の変更がハード変更なしで実現可能なため、基地局設置先のサービス形態にフレキシビリティに対応でき、また、音声呼量の多い時間帯には各無線送受信部で異なるキャリアで送信し、データ通信など移動端末装置に向けて、同報配信の呼量の多い時間帯には各無線送受信部で同じキャリアを送信させることも可能である。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、無線基地局装置及び各アンテナ間の信号伝送を光伝送路(光ファイバ)によるデジタル伝送を行う利点を確保しながら、サービス形態に応じたアンテナ対応のセル構成の変更をハード変更なしで実現し、サービス形態を臨機応変に変更可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線基地局システムの一実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示す無線基地局装置の詳細なブロック構成例を示す図である。
【図3】図1に示す無線送受信部の詳細なブロック構成例を示す図である。
【図4】光ファイバの伝送信号のフレームフォーマット例を示す図である。
【図5】通常時の光スイッチ部の接続状態を示す図である。
【図6】故障時の光スイッチ部の接続状態を示す図である。
【図7】各無線送受信部に異なるキャリアを割り当てた場合のサービス形態(セル構成)の一例を示す図である。
【図8】各無線送受信部に同じキャリアを割り当てた場合のサービス形態(セル構成)の一例を示す図である。
【図9】複数の無線送受信部の組みごとに同じ複数のキャリアを複数組み分、割り当てた場合のサービス形態(セル構成)の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 送信ベースバンド信号処理部
2 制御部(CPU)
3 合成部
4 シリアライザ部
5 電気/光変換部
6 光/電気変換部
7 デシリアライザ部
8 リタイミング部
9 分離部
10 受信ベースバンド信号処理部
11 光スイッチ部
12,26 光/電気変換部
13,27 デシリアライザ部
14,28 リタイミング部
15,18 分離部
16,29 シリアライザ部
17,30 電気/光変換部
19 制御部(CPU)
20 送信無線処理部
22 アンテナ部
23 受信無線処理部
24,25 合成部
31,32,33,34 スイッチ
101 無線基地局装置
102,103,104,105 無線送受信部
Claims (11)
- 遠隔地に設けられたアンテナによる移動端末装置との間の無線信号の送受信を制御する無線基地局装置と、各々が前記アンテナを有し、デジタル信号を伝送する光伝送路により前記無線基地局装置から順次縦列に接続され、前記アンテナを通して送受信する無線信号の前記無線基地局装置との通信を行う複数の無線送受信部とを備える無線基地局システムにおいて、
前記光伝送路で送受信する信号として、フレームの同期をとるための同期コードと、複数のキャリア各々の無線信号の振幅データを示す複数のベースバンド信号と、前記各無線送受信部に対する制御情報を示す制御信号とをフレーム単位で時分割多重した送信多重信号及び受信多重信号とし、
前記基地局装置が、前記各無線送受信部に割り当てられた無線送受信部識別番号及び前記各キャリアに割り当てられたキャリア識別番号を使用して前記各無線送受信部に対する動作指示及びキャリア割当て指示を示す前記制御信号と、前記各キャリアの送信信号に対応するベースバンド信号とを前記光伝送路への送信多重信号に挿入するとともに、前記各キャリアの受信信号に対応するベースバンド信号を前記光伝送路からの受信多重信号から抽出する手段を有し、
前記各無線送受信部が、自無線送受信部にあらかじめ割り当てられた前記無線送受信部識別番号に基づいて前記光伝送路からの送信多重信号から自装置宛の前記制御信号を抽出し自装置に割り当てられたキャリア識別番号を認識し、該当キャリア識別番号に基づいて、前記光伝送路からの送信多重信号から対応するキャリアの送信信号であるベースバンド信号を抽出するとともに、対応するキャリアの受信信号であるベースバンド信号を前記光伝送路への受信多重信号に挿入する手段を有することを特徴とする無線基地局システム。 - 請求項1記載の無線基地局システムに用いられる無線基地局装置において、
上位制御装置とのインタフェースを司る上位インタフェース部と、自無線基地局装置全体の制御を行う制御部と、移動端末装置との送受信信号を処理するベースバンド信号処理部とを備え、
前記ベースバンド信号処理部が、移動端末装置への送信データから送信ベースバンド信号を生成する送信ベースバンド信号処理手段と、前記無線送受信部からの受信制御信号を入力とし、各無線送受信部の各種設定応答や状態監視応答を処理し、対応する送信制御信号を生成する制御手段と、前記送信ベースバンド信号処理手段から出力された送信ベースバンド信号と前記制御手段から出力された送信制御信号とを入力とし、多重する合成手段と、合成された送信多重信号を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換するシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された送信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し前記光伝送路へ出力する電気/光変換手段と、前記光伝送路から受信した受信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する光/電気変換手段と、電気信号に変換された受信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換するデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された受信多重信号を入力とし、リタイミングを行うリタイミング手段と、リタイミングされた受信多重信号を入力とし、受信ベースバンド信号と受信制御信号を分離し、前記受信制御信号を前記制御手段へ出力する分離手段と、前記分離手段で分離された受信ベースバンド信号を入力とし、移動端末装置からの受信データを復元する受信ベースバンド処理手段とを有することを特徴とする無線基地局装置。 - 前記受信ベースバンド信号処理手段は、誤り訂正復号、フレーム化、データ復調、逆拡散処理を行い、複数の無線送受信部の振幅データが合成されて入力された場合は、最小桁ビット位置から合成された振幅分のビットを削除することを特徴とする請求項2記載の無線基地局装置。
- 請求項1記載の無線基地局システムに用いられる無線送受信部において、
第1の光伝送路を通して前記無線基地局装置あるいは前段の無線送受信部から入力された送信多重信号を自無線送受信部内部へ入力させるか否かを選択するための第1の光スイッチ手段と、前記第1の光スイッチ手段から出力された送信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する第1の光/電気変換手段と、電気信号に変換された送信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換する第1のデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された送信多重信号を入力とし、リタイミングを行う第1のリタイミング手段と、リタイミングされた送信多重信号を入力とし、送信ベースバンド信号と受信制御信号を分離する第1の分離手段と、分離された送信多重信号の一方を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換する第1のシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された送信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し出力する第1の電気/光変換手段と、前記第1の電気/光変換手段から出力された送信多重信号及び前記第1の光伝送路から入力された送信多重信号のいずれか一方を第2の光伝送路を通して後段の無線送受信部へ選択出力させるための第2の光スイッチ手段と、前記第1の分離手段で分離された送信多重信号の他方を入力とし、送信制御信号及び送信ベースバンド信号に分離する第2の分離手段と、分離された送信制御信号を入力とし各種設定や状態要求を行うとともに、各種設定応答や状態報告応答の受信制御信号を生成する制御手段と、前記第2の分離手段で分離された送信ベースバンド信号を入力とし、送信無線信号を生成する送信無線処理手段と、前記送信無線処理手段から出力された送信無線信号を入力とし外部へ電波信号として出力するとともに、外部から電波信号として入力された受信無線信号を出力するアンテナ部と、前記アンテナ部から出力された受信無線信号を入力とし、受信ベースバンド信号を生成する受信無線処理手段と、前記受信無線処理手段から出力された受信ベースバンド信号と前記制御手段から出力された受信制御信号とを入力とし、受信多重信号として多重する第1の合成手段と、前記第2の光伝送路を通して後段の無線送受信部から入力された受信多重信号を自無線送受信部内部へ入力させるか否かを選択するための第3の光スイッチ手段と、前記第3の光スイッチ手段から出力された受信多重信号を入力とし、光信号を電気信号に変換する第2の光/電気変換手段と、電気信号に変換された受信多重信号を入力とし、シリアルデータをパラレルデータに変換する第2のデシリアライザ手段と、パラレルデータに変換された受信多重信号を入力とし、リタイミングを行う第2のリタイミング手段と、前記第1の合成手段から出力された受信多重信号と前記第2のリタイミング手段から出力された受信多重信号とを入力とし、多重する第2の合成手段と、多重された受信多重信号を入力とし、パラレルデータをシリアルデータに変換する第2のシリアライザ手段と、シリアルデータに変換された受信多重信号を入力とし、電気信号を光信号に変換し出力する第2の電気/光変換手段と、前記第2の電気/光変換手段から出力された受信多重信号及び前記第2の光伝送路から入力された受信多重信号のいずれか一方を前記第1の光伝送路を通して前記無線基地局装置あるいは前段の無線送受信部へ選択出力させるための第4の光スイッチ手段とを有することを特徴とする無線送受信部。 - 前記第1から第4の光スイッチ手段のみで光スイッチ部を構成し、通常時と故障時とで前記光スイッチ部の各光スイッチ手段を切り替え、故障時に、前記光スイッチ部以外は故障した無線送受信部を経由させないで、無線基地局装置及び他の無線送受信部に接続させることを特徴とする請求項4記載の無線送受信部。
- 前記第1のデシリアライザ手段が入力シリアルデータから抽出したクロックを基準クロックとすることにより、前記無線基地局装置と周波数同期させることを特徴とする請求項4記載の無線送受信部。
- 前記第1の分離手段は、前記第1のシリアライザ手段及び前記第2の分離手段双方に、同じデータを出力させることにより、他の無線送受信部も同じデータを抽出できるようにすることを特徴とする請求項4記載の無線送受信部。
- 前記第2の合成手段は、自無線送受信部と他の無線送受信部各々の同期コードのタイミング位置を一致させ、受信制御信号及び受信ベースバンド信号の位置を認識し多重することを特徴とする請求項4記載の無線送受信部。
- 前記第2の合成手段は、同じキャリアを複数の無線送受信部で受信させるセル構成の場合、受信ベースバンド信号の振幅を加算させることを特徴とする請求項4記載の無線送受信部。
- 前記加算の方法として、各無線送受信部の振幅がすべて同じ振幅レベルのところで加算させることを特徴とする請求項9記載の無線送受信部。
- 遠隔地に設けられたアンテナによる移動端末装置との間の無線信号の送受信を制御する無線基地局装置と、各々が前記アンテナを有し、デジタル信号を伝送する光伝送路により前記無線基地局装置から順次縦列に接続され、前記アンテナを通して送受信する無線信号の前記無線基地局装置との通信を行う複数の無線送受信部とを備える無線基地局システムにおける遠隔アンテナの信号伝送制御方法において、
前記光伝送路で送受信する信号として、フレームの同期をとるための同期コードと、複数のキャリア各々の無線信号の振幅データを示す複数のベースバンド信号と、前記各無線送受信部に対する制御情報を示す制御信号とをフレーム単位で時分割多重した送信多重信号及び受信多重信号とし、
前記基地局装置で、前記各無線送受信部に割り当てられた無線送受信部識別番号及び前記各キャリアに割り当てられたキャリア識別番号を使用して前記各無線送受信部に対する動作指示及びキャリア割当て指示を示す前記制御信号と、前記各キャリアの送信信号に対応するベースバンド信号とを前記光伝送路への送信多重信号に挿入し、
前記各無線送受信部で、自無線送受信部にあらかじめ割り当てられた前記無線送受信部識別番号に基づいて前記光伝送路からの送信多重信号から自装置宛の前記制御信号を抽出し自装置に割り当てられたキャリア識別番号を認識し、該当キャリア識別番号に基づいて、前記光伝送路からの送信多重信号から対応するキャリアの送信信号であるベースバンド信号を抽出するとともに、対応するキャリアの受信信号であるベースバンド信号を前記光伝送路への受信多重信号に挿入し、前記基地局装置で、前記各キャリアの受信信号に対応するベースバンド信号を前記光伝送路からの受信多重信号から抽出することを特徴とする遠隔アンテナ信号伝送制御方法。
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