JP3574440B2 - 電気かみそり - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
本発明は、電気かみそりに係り、詳しくはかみそり本体の上部に、外刃と該外刃の内面に摺接して往復動可能な内刃とを有する複数の刃ユニットが並設された刃ヘッド部を備えた電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
往復式の電気かみそりは、駆動源(モータ)、駆動機構、電源部、操作スイッチなどを備えたかみそり本体の上部に、フォイル状の外刃と該外刃の内面に摺接して往復動(レシプロ動作)される内刃とが組み合わされた単数又は複数の刃ユニットと、スリット状の外刃(例えばきわぞり刃や粗剃り刃)と該外刃の内面に摺接して往復動(レシプロ動作)される内刃とが組み合わされた刃ユニットとが並設された刃ヘッド部が設けられている。
【0003】
電気かみそりには様々なタイプが存在するが、一例を挙げれば、刃ヘッド部がかみそり本体に対して回動可能に支持されて、刃ヘッド部を傾斜させることが可能な電気かみそりが用いられている。更には、刃ヘッド部の刃ユニットの高さも調節できる電気かみそりも用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの電気かみそりにおいては、多機能であり、髭剃り箇所に応じて刃ヘッド部をかみそり本体に対して傾斜させたり、刃ユニットの高さを変えたりして刃面のバリエーションを変えて使用できる。
しかしながら、別個の操作部により切換えるようになっており、操作箇所が多い。また、操作部がかみそり本体の正面部にある場合には、片手で切換え操作し難いため、髭剃りを中断しながら切換え操作するのが煩わしく、使い勝手が悪いという課題があった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、1回のつまみ切換え操作で刃ヘッド部に剃り部分に応じた最適な刃面を形成し最適な肌当て角度を調整でき、操作性や使い勝手を向上させた電気かみそりを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
かみそり本体の上部に、外刃と該外刃の内面に摺接して往復動可能な内刃とを有する複数の刃ユニットが並設された刃ヘッド部を備えた電気かみそりにおいて、前記刃ヘッド部は少なくとも1の刃ユニットを可動刃ユニットとして備え、前記かみそり本体に設けられた動作モードを切換えるモード切換え部の1回のつまみ切換え操作で、前記可動刃ユニットを基準位置より上方向若しくは下方向の所定位置へ移動させると、前記刃ヘッド部の前記かみそり本体に対する傾き角度が変化することを特徴とする。
また、前記モード切換え部は、かみそり本体の一方の側面部に設けられていることを特徴とする。
また、前記モード切換え部のつまみ切換え操作は、ダイヤル回転操作により行なわれることを特徴とする。
また、前記可動刃ユニットとモード切換えダイヤルとが第1のリンク材を介して連繋され、かつ前記刃ヘッド部と前記モード切換えダイヤルとが第2のリンク材を介して連繋されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1(a)〜(c)は電気かみそりの刃ヘッド部の各種動作モードを示す内視説明図、図2(a)(b)は電気かみそりの外観斜視図、図3は電気かみそりの分解斜視図、図4は可動刃ユニットの分解斜視図、図5はきわ剃り刃の分解斜視図、図6は電気かみそりの側面中央部の部分断面図、図7は図6の電気かみそりの矢印A−A断面図、図8は図6の電気かみそりの矢印B−B断面図、図9〜図12は電気かみそりの使用状態を示す説明図である。
【0008】
先ず、電気かみそりの概略構成について図2(a)(b)及び図8を参照して説明する。駆動源や駆動機構を備えたかみそり本体1の上部に、外刃と該外刃の内面に摺接して往復動される内刃とが組み合された複数の刃ユニットが並接された刃ヘッド部2が設けられている。この刃ヘッド部2は、複数の刃ユニットを可動ユニットとして備えている。この可動ユニットのうちを少なくとも1の刃ユニットを基準位置より上下に移動させた位置で固定して使用可能に構成されている。
本実施例では、可動ユニットとしてフォイル状の外刃3aを有する可動刃ユニット3とスリット状の外刃6aを有するきわ剃り刃ユニット6とを備えている。この可動刃ユニット3又はきわ剃り刃ユニット6を後述するように上下に移動させた位置で固定して使用可能になっている。その他の刃ユニットであるフォイル状の外刃4aを有するメイン刃ユニット4、スリット状の外刃7aを有する粗剃り刃ユニット7は、ヘッド部フレーム5に装着されたまま使用される。
【0009】
きわ剃り刃ユニット6は、メイン刃ユニット4に隣接してヘッド部フレーム5に装着されている。このきわ剃り刃ユニット6は、スリット状の外刃6aと該外刃6aの内面に摺接して往復動する内刃6bとを備え、主にもみ上げを剃るために用いられる(図8参照)。きわ剃り刃ユニット6は、操作レバー6cに連繋して設けられている。この操作レバー6cは、ヘッド部フレーム5に上下方向に形成されたガイド孔5aを挿通してフレーム外へ突出して設けられている。この操作レバー6cの外面にはローレットが形成されており、該ローレットに指を掛けてガイド孔5aに沿ってスライドさせることにより、きわ剃り刃ユニット6の刃面を上方へ突出させて使用することができる。
【0010】
また、粗剃り刃ユニット7は、メイン刃ユニット4と可動刃ユニット3との間に設けられ、ヘッド部フレーム5に装着されている。この粗剃り刃ユニット7は、スリット状の外刃7aと該外刃7aの内面に摺接して往復動する内刃7bとを備え、主に長い髭やくせ髭を粗剃りするものである(図8参照)。
この粗剃り刃ユニット7により粗剃りされた後、可動刃ユニット3又はメイン刃ユニット4により仕上げ剃りが行なわれる。可動刃ユニット3とメイン刃ユニット4は、フォイル状の外刃3a、4aと該外刃3a、4aの内面に摺接して往復動する内刃3b、4bとを各々備えている(図8参照)。上記メイン刃ユニット4の外刃4a、粗剃り刃ユニット7及び可動刃ユニット3の外刃3aは外刃枠8に支持されている(図2(a)(b)参照)。この外刃枠8は、刃ヘッド部2に設けられた外刃枠着脱キー9により、刃ヘッド部2より分離可能に構成されている(図3参照)。
【0011】
また、かみそり本体1の正面にはメインスイッチ10が設けられており、可動刃ユニット3やメイン刃ユニット4に設けられた内刃をレシプロ駆動させる。また、かみそり本体1の一側面には、モード切換え部の一例としてモード切換えダイヤル11が設けられている。このモード切換えダイヤル11を所定方向に回転させると、後述するように可動刃ユニット3を基準位置より上方向若しくは下方向の所定位置へ移動させると共に、刃ヘッド部2のかみそり本体1に対する傾き角度が変化するようになっている。
【0012】
次に、電気かみそりの各部の構成について、図3〜図8を参照して説明する。図3において、かみそり本体1の上面部1aには、第1のモータジョイント部12、第1の偏芯ピン13、第2のモータジョイント部14及び第2の偏芯ピン15が軸方向に連繋して設けられている。第2のモータジョイント部14は、第1の偏芯ピン13を介して連繋する偏芯ジョイント部である。第1、第2の偏芯ピン13、15は第2のモータジョイント部14の上下で位相がほぼ反転した位置に立設されている。
【0013】
図8において、メイン刃ユニット4の内刃4bは、第1のオシレータ16のオシレータ軸17に連繋している。第1のオシレータ16は、オシレータ連結部16aが第1の偏芯ピン13に溝嵌合している。オシレータ軸17には刃連結体18が嵌め込まれている。この刃連結体18はきわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7に連繋している。可動刃ユニット3の内刃3bは可動オシレータ19の可動オシレータ軸19aに連繋している。また、可動オシレータ19は第2のオシレータ20に対して上下に移動可能に連繋している。可動オシレータ19は、可動刃ユニット3が上下に移動しても第2のオシレータ20に干渉しないように上下方向にフリーで水平方向にのみ移動が規制されて嵌め込まれている。第2のオシレータ20は、オシレータ連結部20aが第2の偏芯ピン15に溝嵌合している。
【0014】
このように、第2のモータジョイント部14の上下で位相がほぼ反転した位置に第1の偏芯ピン13と第2の偏芯ピン15とが立設され、第1の偏芯ピン13に第1のオシレータ16を連繋させ、第2の偏芯ピン15に第2のオシレータ20を連繋させている。これにより、モータの回転駆動を第1のオシレータ16と第2のオシレータ20とで互いに逆向きの往復動に変換して各刃ユニットの内刃へ伝達するようになっている。
駆動モータ47を起動すると、第1のオシレータ16を通じてメイン刃ユニット4、きわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7に駆動伝達され、第2のオシレータ20及び可動オシレータ19を通じて可動刃ユニット3へ互いに逆向きに駆動伝達される。このとき、上記メイン刃ユニット4、きわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7の各内刃4b、6b、7bと可動刃ユニット3の内刃3bとは逆向きに往復駆動される。
【0015】
また、図3において、かみそり本体1の上面部1aには、起立支持片23が左右両側に起立形成されている。ネックカバー21は、止め具22により上面部1aにねじ止めされる。起立支持片23はネックカバー21の上方に突設され、上端側に設けられた嵌合孔にヘッド支点軸24が嵌め込まれている。このヘッド支点軸24にヘッドベース部25が嵌め込まれて刃ヘッド部2が回動可能に支持されている。
【0016】
また、図6及び図7において、かみそり本体1の側面部1bには、連結体支点軸26が嵌め込まれている。この連結体支点軸26には、アーム状のヘッド連結体27が回転可能に支持されている。このヘッド連結体27の両端には係合ピン27a、27bが各々突設されている。また、刃ヘッド部2において、ヘッドベース部25の底部には補強板28が設けられている。図7において、補強板28の上下方向に折り曲げられた垂下片には凹溝29が形成されている。ヘッド連結体27の一端側の係合ピン27aは補強板28の凹溝29に嵌め込まれている。
【0017】
また、かみそり本体1の側面部1bには、モード切換えダイヤル11が回動可能に組み付けられる。以下、モード切換えダイヤル11の組み付け構成について図3を参照して説明する。側面部1bには、モードキークリック体30が側面カバー31に連繋して一体に取り付けられる。側面カバー31は、ヘッド連結体27の外側を覆って装着される。この側面カバー31には嵌込み孔31aが形成されている。また、側面部1bには、ダイヤルシャフト32が嵌込み孔31aの中心部位置に嵌め込まれる。この嵌込み孔31aにはモードキー33及びモードカバー34が一体に嵌め込まれ、モードキー33がダイヤルシャフト32を中心に回転可能に組み付けられる。
【0018】
図6及び図7において、モードキー33のダイヤルシャフト32への嵌合孔の周囲にはリブ35が設けられている。このリブ35に囲まれた係合溝36が径方向に設けられている。上記係合溝36にヘッド連結体27の他端側の係合ピン27bが嵌め込まれている。
また、リンクアーム40は、一端が可動刃ユニット3の底部に設けられたオシレータホルダー37のアーム軸38に連繋しており、他端がモードキー33に設けられたボス部39に連繋している。
【0019】
ここで、可動刃ユニット3の組み付け構成について図4を参照して説明する。リンクアーム40は保持軸41と一体にL字状に形成されている。この保持軸41がオシレータホルダー37に水平方向に組み込まれ、アーム軸38が保持軸41と同軸状に嵌め込まれることにより、リンクアーム40が垂下して支持される。また、オシレータホルダー37には可動オシレータ19が一体に組み込まれる。この可動オシレータ19の上部に設けられた連結部19bには可動オシレータ軸19aが嵌め込まれる。可動オシレータ軸19aには可動内刃フロート具42が嵌め込まれ、該可動内刃フロート具42に可動内刃3bが保持される。
したがって、モード切換えダイヤル11を回すことにより、リンクアーム40を通じてオシレータホルダー37を押上げたり引き下げたりして、可動刃ユニット3を上下に移動させることができる。
【0020】
また、モード切換えダイヤル11の位置は、モードキークリック体30とモードキー33のクリック部33aとの凹凸嵌合によりダイヤル位置(可動刃ユニット3の位置)を固定して使用できるようになっている。ちなみに、本実施例では、後述するように、ノーマルモード(頬用)、鼻下モード(鼻下用)、顎下モード(顎下用)と3位置でモード切換えが行えるようになっている。これにより、可動刃ユニット3がノーマル位置、上位置、下位置へそれぞれ移動して固定されるようになっている。
【0021】
次にきわ剃り刃ユニット6の組み付け構成について図5を参照して説明する。きわ剃り刃ユニット6は主にもみ上げを剃る場合に用いられる。きわ剃り刃ユニット6は、きわ剃り刃ベース部43に一体に支持されてヘッド部フレーム5の正面側の取付部5bに組み込まれる。この取付部5bにはきわ剃りクリック体44が取付けられ、きわ剃りレバー45、更にはヘッドプレート5dにより外側から押さえ込まれるように組み付けられる。
【0022】
きわ剃りレバー45は、その一端が取付部5bに設けられたレバー軸46に嵌め込まれ、他端側は操作レバー6cに連繋して組み込まれる。きわ剃りレバー45にはボス部45a及びクリック部45bが形成されている。また、取付部5bには、ボス部45aが嵌め込まれる円弧状のガイド孔5cが形成されている。ボス部45aはガイド孔5cを挿通してきわ剃り刃ベース部43に連繋するようになっている。操作レバー6cをガイド孔5cに沿って上下に移動させると、きわ剃りレバー45がレバー軸46を中心に回転して、ボス部45aがガイド孔5cに沿って回転する。このとき、ボス部45aに連繋するきわ剃り刃ベース部43が上下に移動し、同時にきわ剃り刃ユニット6も移動するようになっている。そして、クリック部45bがきわ剃りクリック体44に凹凸嵌合することで、きわ剃り刃ユニット6が上位置若しくは下位置で固定される。
【0023】
次に、可動刃ユニット3を基準位置より上下方向の所定位置へ移動させると、刃ヘッド部2のかみそり本体1に対する傾き角度が変化する機構について図1(a)〜(c)を参照して説明する。尚、刃ヘッド部2の傾き角度は、上下方向を0度として説明する。図1(a)は、可動刃ユニット3が基準位置にある状態を示す(ノーマルモード)。このとき、リンクアーム40は上下方向に平行姿勢でモードキー33とオシレータホルダー37との間を連結している。また、刃ヘッド部2の傾き角度は0度で保持されている。
【0024】
図1(b)はモード切換えダイヤル11を反時計回り方向へ回転させて、モードキー33を同方向に回転させてクリック部33aがモードキークリック体30に凹凸嵌合して位置決めされた状態を示す(鼻下モード)。このとき、可動刃ユニット3はリンクアーム40により押し上げられて刃ヘッド部2の他の刃ユニットより突出した高さ位置で保持されている。また、モードキー33の反時計回り方向への回転によりリブ35も同方向へ回転し、係合溝36に連繋するヘッド連結体27の係合ピン27bが係合溝36に沿って径方向外側へ移動する。このとき、ヘッド連結体27は連結体支点軸26を中心に時計回り方向へ僅かに回転する。これにより、ヘッド連結体27の係合ピン27a連繋する補強板28(図7参照)を反時計回り方向に振らせて、刃ヘッド部2をヘッド支点軸24を中心に反時計回り方向へ回転させた状態で保持して使用することができる。このときの刃ヘッド部2の傾き角度はおよそ8.1度であり、かみそり本体1に対して若干左に傾いて保持されている。
【0025】
図1(c)はモード切換えダイヤル11を時計回り方向へ回転させて、モードキー33を同方向に回転させてクリック部33aがモードキークリック体30に凹凸嵌合して位置決めされた状態を示す(顎下モード)。このとき、可動刃ユニット3はリンクアーム40により引き下げられて刃ヘッド部2の他の刃ユニットより退避した高さ位置で保持されている。また、モードキー33の時計回り方向への回転によりリブ35も同方向へ回転し、係合溝36に連繋するヘッド連結体27の係合ピン27bが係合溝36に沿って径方向外側へ僅かに移動する。このとき、ヘッド連結体27は連結体支点軸26を中心に反時計回り方向へ僅かに回転する。これにより、ヘッド連結体27の係合ピン27aが連繋する補強板28(図7参照)を時計回り方向に振らせて、刃ヘッド部2をヘッド支点軸24を中心に時計回り方向へ回転させた状態で保持して使用することができる。このときの刃ヘッド部2の傾き角度はおよそ5度であり、かみそり本体1に対して僅かに右に傾いて保持されている。
【0026】
次に、電気かみそりのモード切換えによる使用状態について図9〜図11を参照して説明する。図9は、鼻下モードで使用する場合を示す。このとき、可動刃ユニット3を、他の刃ユニットより突出させた高さ位置とし、かつ刃ヘッド部2を正面側(メインスイッチ10側)へ傾かせて使用できる。鼻下は剃り面積が限られているうえに剃り面が湾曲しているため、可動刃ユニット3の外刃3aとの接触面積を十分確保し、刃ヘッド部2を手前に傾けることで操作者が持ち易く操作しやすい姿勢を保持することができる。
【0027】
図10は、顎下モードで使用する場合を示す。このとき、可動刃ユニット3を、他の刃ユニットより退避した高さ位置で使用することで、くせ髭が多い顎下でメイン刃ユニット4の両側に設けられたきわ剃り刃ユニット6若しくは粗剃り刃ユニット7で往復動作させることでくせ髭を剃りながらメイン刃ユニット4にて通常の髭を剃ることができるので、髭の性質に応じた仕上がりの良い剃り動作を行うことができる。また、刃ヘッド部2を正面側(メインスイッチ10側)と反対側へ僅かに傾かせて使用できるので、顎下の傾斜に各外刃を合わせて使用できるので、髭と刃面との接触面積を十分確保し、しかも使い勝手を向上させることができる。
【0028】
図11は、ノーマルモードで使用する場合を示す。このとき、刃ヘッド部2は、可動刃ユニット3を基準位置に保持してかみそり本体1に対して傾斜させることなく使用する。この場合、比較的髭剃り面積が広い頬を可動刃ユニット3、メイン刃ユニット4、きわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7の全ての刃面を使用して効率的に髭剃りを行うことができる。また、往復動作させることでくせ髭を剃りながらメイン刃ユニット4及び可動刃ユニット3にて仕上げに髭を剃ることができるので、剃り効率及び仕上がりの良い剃り動作を行うことができる。
【0029】
図12は、きわ剃りモードで使用する場合を示す。尚、モード切換えダイヤル11はノーマルモード位置で、きわ剃り刃ユニット6のみを操作レバー6cを操作して上位置で固定して使用することができる。これにより、主にもみ上げを剃る場合に、肌当て角度を任意に調整することができるので、仕上がりの良い剃り動作を行うことができる。
【0030】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、本発明は上述した電気かみそりに限定されるものではなく、可動刃ユニット3は単数ではなく複数設け、メイン刃ユニット4との組み合わせを増やして、刃面の高さのバリエーションを更に多様に変化させて使用できるようにしても良い。また、可動刃ユニット3は基準位置、上位置及び下位置の3ポジションで固定して使用する場合に限らず、上下方向への移動位置を更に多位置へ切換えて使用できるようにしても良い。また、フォイル状の外刃を有する刃ユニットの内刃は、スプリングなどが弾装された軸受けによりフローティング支持されて外刃の内面に当接するようになっていても良い。
【0031】
また、フォイル状の外刃を有する可動刃ユニット3及びメイン刃ユニット4と、スリット状の外刃を有するきわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7の配列は任意であり、これらを交互に配置したり、きわ剃り刃ユニット6及び粗剃り刃ユニット7を可動刃ユニット3やメイン刃ユニット4の両側に配置したりしても良い。
また、モード切換え部は、ダイヤル式に限らずレバー式など他の方式により刃面の高さ位置を切換えるようにしても良い。以上のように、法の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る電気かみそりを用いれば、刃ヘッド部は少なくとも1の刃ユニットを可動刃ユニットとして備え、かみそり本体に設けられた動作モードを切換えるモード切換え部の1回のつまみ切換え操作で、可動刃ユニットを基準位置より上方向若しくは下方向の所定位置へ移動させると共に、刃ヘッド部のかみそり本体に対する傾き角度を変更して使用できる。
従って、モード切換え部の1回のつまみ切換え操作で刃ヘッド部に剃り部分に応じた最適な刃面を形成すると共に刃ヘッド部を最適な肌当て角度に調整でき、操作性や使い勝手を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気かみそりの刃ヘッド部の各種動作モードを示す内視説明図である。
【図2】電気かみそりの外観斜視図である。
【図3】電気かみそりの分解斜視図である。
【図4】可動刃ユニットの分解斜視図である。
【図5】きわ剃り刃の分解斜視図である。
【図6】電気かみそりの側面中央部の部分断面図である。
【図7】図6の電気かみそりの矢印A−A断面図である。
【図8】図6の電気かみそりの矢印B−B断面図である。
【図9】電気かみそりの鼻下モードの使用状態を示す説明図である。
【図10】電気かみそりの顎下モードの使用状態を示す説明図である。
【図11】電気かみそりのノーマルモードの使用状態を示す説明図である。
【図12】電気かみそりのきわ剃りモードの使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 かみそり本体
2 刃ヘッド部
3 可動刃ユニット
3a、4a、6a、7a 外刃
3b、4b、6b、7b 内刃
4 メイン刃ユニット
5 ヘッド部フレーム
5a、5c ガイド孔
5b 取付部
5d ヘッドプレート
6 きわ剃り刃ユニット
6c 操作レバー
7 粗剃り刃ユニット
8 外刃枠
9 外刃枠着脱キー
10 メインスイッチ
11 モード切換えダイヤル
12 第1のモータジョイント部
13 第1の偏芯ピン
14 第2のモータジョイント部
15 第2の偏芯ピン
16 第1のオシレータ
17 オシレータ軸
18 刃連結体
19 可動オシレータ
20 第2のオシレータ
21 ネックカバー
22 止め具
23 起立支持片
24 ヘッド支点軸
25 ヘッドベース部
26 連結体支点軸
27 ヘッド連結体
28 補強板
29 凹溝
30 モードキークリック体
31 側面カバー
32 ダイヤルシャフト
33 モードキー
34 モードカバー
35 リブ
36 係合溝
37 オシレータホルダー
38 アーム軸
39 ボス部
40 リンクアーム
41 保持軸
42 可動内刃フロート具
43 きわ剃り刃ベース部
44 きわ剃りクリック体
45 きわ剃りレバー
46 レバー軸
47 駆動モータ
Claims (4)
- かみそり本体の上部に、外刃と該外刃の内面に摺接して往復動可能な内刃とを有する複数の刃ユニットが並設された刃ヘッド部を備えた電気かみそりにおいて、
前記刃ヘッド部は少なくとも1の刃ユニットを可動刃ユニットとして備え、前記かみそり本体に設けられた動作モードを切換えるモード切換え部の1回のつまみ切換え操作で、前記可動刃ユニットを基準位置より上方向若しくは下方向の所定位置へ移動させると、前記刃ヘッド部の前記かみそり本体に対する傾き角度が変化することを特徴とする電気かみそり。 - 前記モード切換え部は、かみそり本体の一方の側面部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気かみそり。
- 前記モード切換え部のつまみ切換え操作は、ダイヤル回転操作により行なわれることを特徴とする請求項2記載の電気かみそり。
- 前記可動刃ユニットとモード切換えダイヤルとが第1のリンク材を介して連繋され、かつ前記刃ヘッド部と前記モード切換えダイヤルとが第2のリンク材を介して連繋されていることを特徴とする請求項3記載の電気かみそり。
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