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JP3432017B2 - ストロボ回路 - Google Patents

ストロボ回路

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JP3432017B2
JP3432017B2 JP25098094A JP25098094A JP3432017B2 JP 3432017 B2 JP3432017 B2 JP 3432017B2 JP 25098094 A JP25098094 A JP 25098094A JP 25098094 A JP25098094 A JP 25098094A JP 3432017 B2 JP3432017 B2 JP 3432017B2
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light emitting
emitting diode
main capacitor
voltage
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to KR1019950012382A priority patent/KR100363458B1/ko
Priority to TW84105687A priority patent/TW293096B/zh
Priority to US08/641,535 priority patent/US5752084A/en
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B41/14Circuit arrangements
    • H05B41/30Circuit arrangements in which the lamp is fed by pulses, e.g. flash lamp
    • H05B41/32Circuit arrangements in which the lamp is fed by pulses, e.g. flash lamp for single flash operation
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  • Discharge-Lamp Control Circuits And Pulse- Feed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストロボ回路に関し、
さらに詳しくはメインコンデンサが規定充電電圧まで充
電されたことを発光ダイオードの点灯により表示するよ
うにしたストロボ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ストロボ回路のほとんどは、メインコン
デンサの両端にネオン管が接続されており、メインコン
デンサが規定の電圧まで充電されると、このネオン管が
点灯してストロボ発光が可能になったことを知らせるよ
うにしている。
【0003】一方、ネオン管の代わりに発光ダイオード
を発光させることにより、ストロボ発光が可能になった
ことを知らせる図7,図8に示すストロボ回路が知られ
ている。発光ダイオードは、ネオン管よりも安価なの
で、低価格が要請されている例えばレンズ付きフイルム
ユニットに内蔵されるストロボ回路に適用すると有利で
ある。
【0004】図7のストロボ回路は、発振トランジスタ
40と発振トランス41とにより周知の自走式ブロッキ
ング発振器を構成しており、一次コイル41aに流れる
一次側電流の増加と減少が繰り返されることによって二
次コイル41bに交流の高電圧を発生させ、この交流を
ダイオード42で整流してメインコンデンサ44を充電
する。発振トランス41の各コイル41a〜41cに
は、一次側電流が増加から減少に変化する際に、逆起電
力が発生する。ストロボの発光が可能になったことを知
らせるための発光ダイオード43は、この逆起電力が、
順方向電圧としてかかるように三次コイル41cの各端
子間に接続されている。
【0005】逆起電力が発生している期間では、発光ダ
イオード43は、アノード及びカソード間の電位差が大
きくなり発光する。図9(a)に示すように、充電開始
時には、ブロッキング発振器の発振周波数が低い(1K
Hz程度)ために逆起電力の間隔が長く、また逆起電力
の発生期間が短いので、発光ダイオード43がONとな
って発光しても、視覚的には発光ダイオード43がほと
んど発光していないように見える。メインコンデンサ4
4の充電電圧が高くなるにしたがい、二次コイル41b
にかかる負荷が大きくなって、ブロッキング発振器の発
振周波数が高くなると、発光ダイオード43がONされ
てから次にONされるまでの間隔が短くなり、発光ダイ
オード43がボンヤリと発光しているように見える。
【0006】そして、メインコンデンサ44が規定充電
電圧に達した時には、図9(b)に示すように、発光ダ
イオードの発光間隔が非常に短く(10KHz程度)な
って、連続的な明るい発光として観察されるようにな
り、ストロボの発光が可能になったことを知らせる。こ
のように、図7のストロボ回路では、充電時の発振周波
数の変動を利用して、発光ダイオードの発光状態を変化
させ、ストロボの発光が可能になったことを知らせるよ
うにしている。なお、図8のストロボ回路も、図7のス
トロボ回路と全く同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な逆起電力が発生している時に発光ダイオードを発光さ
せるようにしたストロボ回路では、充電開始から僅かな
時間が経過すると発光ダイオードのボンヤリとした発光
が見え始めるので、メインコンデンサが規定充電電圧に
達する前にストロボの発光が可能になったと誤って判断
されてしまう恐れがある。また、発光ダイオードの発光
出力が連続的に徐々に大きくなっていくので、メインコ
ンデンサが規定充電電圧に達したときにも発光出力に大
きな変化がなく、ストロボの発光が可能になった時のタ
イミングが分かりずらいという問題がある。さらに、逆
起電力が発生している短い期間に発光ダイオードを発光
させているために、メインコンデンサが規定充電電圧に
達したときでも、発光ダイオードの発光出力が小さいと
いう問題がある。
【0008】さらには、三次コイルに流れるべき電流の
一部が発光ダイオードを介して発振トランジスタのベー
スに流れ込むため、三次コイルに流れる電流が減少し、
発振の動作に影響を与えて充電時間等が長くなるといっ
た問題がある。なお、メインコンデンサの充電電圧を抵
抗で分圧して取り出し、規定充電電圧に達した時に発光
ダイオードを発光させようとすると、抵抗や発光ダイオ
ードを通してメインコンデンサを放電させてしまい好ま
しくない。
【0009】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、充電完了表示に発光ダイオードを用いて、
発振動作に影響を悪影響を与えることなく、ストロボの
発光が可能になったことを明確に判別できるストロボ回
路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、互いに誘導結合された一次コイル,二次コ
イル及び三次コイルを有する発振トランスと、前記三次
コイルの端子間に接続された発光ダイオードとを備え、
前記一次コイルは、一端が電源に他端が発振用トランジ
スタのコレクタに接続され、前記二次コイルは、一端が
メインコンデンサに他端が前記発振用トランジスタのベ
ースに接続され、前記三次コイルは、発振トランスに逆
起電力が発生していない期間において、一端が一定な電
位を維持し他端がメインコンデンサの充電電圧に応じた
電位となるように接続され、前記発光ダイオードは、発
振トランスに逆起電力が発生していない期間における前
記三次コイルの一端と他端との間の電圧によって、メイ
ンコンデンサが規定充電電圧に達したときに発光させる
ものである。また、三次コイルの一端を電源に接続し、
他端を発振用トランジスタのベースに接続して、発光ダ
イオードのカソードを三次コイルの電源側の一端に、ア
ノードを三次コイルの他端あるいは発振用トランジスタ
のエミッタ端子に接続するのがよい。
【0011】
【作用】メインコンデンサの充電電圧が高くなるのにし
たがって、発光ダイオードのカソードの電位が徐々に低
くなり、メインコンデンサが規定充電電圧以上なると、
発振トランスに逆起電力が発生していない期間では、カ
ソード側の電位がアノード側での電位よりも低くなり、
これらの電位差が発光ダイオードの発光するのに必要な
立ち上がり電圧以上となる。これにより、発光ダイオー
ドが発光してストロボの発光が可能になったことを知ら
せる。
【0012】
【実施例】本発明のストロボ回路を内蔵したストロボ付
きのレンズ付きフイルムユニット(以下ストロボ付きフ
イルムユニットという)を図2に示す。ストロボ付きフ
イルムユニットは、簡単な撮影機構を備えたユニット本
体1にフイルムを内蔵しており、このユニット本体1は
紙箱2に覆われている。紙箱2には、撮影レンズ3,フ
ァインダ4,巻上げノブ5等が露呈する開口が設けられ
ており、ユニット本体1を紙箱2に入れたままで撮影操
作を行うことができる。
【0013】ユニット本体1の前面中央部には、撮影レ
ンズ3が配置されている。撮影レンズ3の上方にはファ
インダ4が設けられ、このファインダ4の右側にはスト
ロボ発光部6が配置されている。このストロボ発光部6
の下側にはストロボ充電スイッチ7(図1参照)をON
−OFFさせる操作ボタン7aが設けられている。この
ストロボ付きフイルムユニットの上面には、シャッタボ
タン8,残りフイルム枚数を確認するための表示窓9,
ストロボ充電完了を確認するための表示窓10が設けら
れている。
【0014】本発明を実施したストロボ回路を図1に示
す。昇圧部11は、ストロボ回路の電源となる起電力が
1.5Vの電池12と、発振トランジスタ13,発振ト
ランス14,ストロボ充電スイッチ7,整流用のダイオ
ード18等から構成されている。また、この昇圧部11
内には、ストロボ充電完了を知らせるための充電完了表
示部20が設けられている。電池12の低圧の直流を高
圧に変換するために、発振トランジスタ13と発振トラ
ンス14は自走式ブロッキング発振器を構成している。
【0015】発振トランス14は、それぞれが誘導結合
された一次コイル15,二次コイル16,三次コイル1
7とから構成されている。この発振トランス14では、
一次コイル15の各端子が第1端子14a,第2端子1
4bに、二次コイル16の一方の端子が第5端子14c
に、二次コイル16の他方の端子は三次コイル17の一
方の端子と共有端子である第4端子14dに、三次コイ
ル16の他方の端子が第3端子14eになっている。
【0016】1次コイル15の第2端子14bには、電
池12のプラス端子が接続され、第1端子14aには発
振トランジスタ13のコレクタ端子が接続されている。
また、三次コイル17の第3端子14eには、抵抗19
を介して電池12のプラス端子が接続され、第4端子1
4dには、ストロボ充電スイッチ7を介して発振用トラ
ンジスタ13のベース端子が接続されている。
【0017】発振用トランジスタ13のエミッタ端子
は、電池12のマイナス端子に接続されて接地(GN
D)されるとともに、ストロボ放電部30のプラス(メ
インコンデンサ31のプラス端子)側とに接続されてい
る。また、二次コイル16の第5端子14cは、ダイオ
ード18のカソードに接続され、このダイオード18の
アノードはストロボ放電部30のマイナス(メインコン
デンサ31のマイナス端子)側に接続されている。
【0018】発振トランジスタ13は、ストロボ充電ス
イッチ7がONになると、ベース端子に抵抗19,三次
コイル17を介してベース電圧が与えられ、ベース電流
が流れ込んで作動を開始し、発振トランス14からの正
帰還作用によってベース電流が増大することで発振す
る。二次コイル16には、発振トランジスタ13の発振
動作中に一次コイル15と二次コイル16との巻線比に
応じた高電圧が発生し、ダイオード18によって第5端
子14cから第4端子14d方向に流れる二次側電流の
みがストロボ放電部30に給電される。一次側電流(コ
レクタ電流)が飽和して、発振トランス14に逆起電力
が発生した時には、ダイオード18によって第4端子1
4dから第5端子14c方向に電流が流れないようされ
ている。
【0019】充電完了表示部20は、発光ダイオード2
1のカソードが抵抗22を介して第3端子14eに接続
され、アノードが第4端子14dに接続されている。こ
の発光ダイオード21は、赤色光を発光するGaPタイ
プのものであり、発光を開始する時の順方向電圧すなわ
ち立ち上がり電圧VFが1.8Vのものが用いられてい
る。抵抗22は、発光ダイオード21に流れる電流の大
きさを調節するためのものであり、抵抗値Rが10〜2
2Ω程度のものが用いられている。
【0020】発光ダイオード21は、アノードと第4端
子14dの接続点Aと、抵抗22と第3端子14eの接
続点Bの電位差で駆動される。発振トランジスタ13の
エミッタ端子の電位を基準(電位「0」:GND)とし
た時に、発振トランス14に逆起電力が発生していない
期間では、接続点Aの電位Vaは一定となっているが、
メインコンデンサ31の充電電圧が高くなるのにしたが
って、三次コイル17の起電力が低くなり、接続点Bの
電位Vbは降下する。発光ダイオード21は、充電開始
時からメインコンデンサ31が規定充電電圧に達するま
では、接続点Aの電位Vaと接続点Bの電位Vbの電位
差Va−Vbが発光ダイオード21に対して逆方向電圧
となっているか、あるいは電位差Va−Vbが小さいた
めに発光しない。また、発光ダイオード21は、メイン
コンデンサ31が規定充電電圧以上になると、逆起電力
が発生してない期間には、立ち上がり電圧VF以上の順
方向電圧がかかり発光し、ストロボの発光が可能になっ
たことを知らせる。
【0021】このように発光ダイオード21を接続する
ことにより、ストロボ充電スイッチ7をONにした時か
ら、発光ダイオード21に僅かにでも発光することがな
く、また発光ダイオード21の順方向電流が発振トラン
ジスタ13に流れこむことがないので発振動作に影響を
与えないようになっている。発光ダイオード21は、ス
トロボ付きフイルムユニットの表示窓10に臨む位置に
配されており、表示窓10を介して、発光の有無を確認
することができる。
【0022】なお、発光ダイオード21は、発振トラン
ス14に逆起電力が発生している時には発光しないの
で、メインコンデンサ31が規定電圧以上に充電された
時には、断続的に発光することになるが、逆起電力で断
続される時間が短いので、視覚的には連続して発光して
いる状態となる。
【0023】ストロボ放電部30は、メインコンデンサ
31,トリガコンデンサ32,シンクロスイッチ33,
トリガトランス34,トリガ電極35,ストロボ放電管
36等から構成されている。昇圧部11から整流されて
供給される二次側電流は、メインコンデンサ31とトリ
ガコンデンサ32とに充電される。シンクロスイッチ3
3は、シャッタ羽根が全開した時にONとなり、トリガ
コンデンサ32を放電させる。トリガコンデンサ32か
ら放電された電流は、トリガトランス34の一次側に流
れ、二次側に接続されたトリガ電極35に高電圧を印加
する。そして、トリガ電極35への高電圧の印加によっ
て、ストロボ放電管36内のXeガスがイオン化して絶
縁が破れることでメインコンデンサ31が放電し、スト
ロボ放電管36が発光する。このストロボ付きフイルム
ユニットでは、正しくストロボ撮影を行うのためのメイ
ンコンデンサ31の最低レベルの規定充電電圧が270
Vに設定されており、290V以上の充電電圧によるス
トロボ発光でより好ましい撮影が行うことができる。
【0024】次に、上記ストロボ回路の作用について説
明する。撮影者は、ストロボ付きフイルムユニットの巻
上げノブ5を回動操作してシャータチャージを行い撮影
準備をする。そして、ストロボを発光させて撮影する必
要がある場合は、操作ボタン7aを押圧してストロボ充
電スイッチ7をONさせる。この押圧操作は、表示窓1
0介して発光ダイオード21の発光が確認されるまで継
続する。
【0025】ストロボ充電スイッチ7がONになると、
抵抗19,三次コイル17を介して発振トランジスタ1
3にベース電流が流れ、発振トランジスタ13が作動を
開始する。三次コイル17に電流(三次側電流)が流れ
始めることにより、一次コイル15に起電力が発生す
る。一次コイル15で発生した起電力によって、一次コ
イル15には第2端子14bから第1端子14a方向に
一次側電流が流れ始める。この一次側電流は、発振用ト
ランジスタ13のコレクタ電流として流れる。また、一
次側電流が流れる始めることによって、二次コイル16
に高電圧の起電力が発生し、第5端子14cから第4端
子14d方向に二次側電流が流れる。この二次電流は、
発振トランジスタ13のベース端子に流れこむので、一
次コイル15からのコレクタ電流(一次側電流)がさら
に増加する。
【0026】発振トランジスタ13は、このように発振
トランス14との正帰還作用によって、ベース電流が増
大され、コレクタ電流すなわち一次側電流は増大される
が、発振トランジスタ13が飽和するとコレクタ電流が
飽和して一定になる。これにより、一次側電流の変化
(増加)がなくなり、発振トランス14の各コイル15
〜17には、逆起電力が発生する。この逆起電力のため
に、発振トランジスタ13のベース端子の電位(=電位
Va)が急激に降下して、エミッタ端子の電位よりも低
くなる。これにともなって、発振トランジスタ13のベ
ース電流が急激に減少して「0」となり、コレクタ電流
(一次側電流)が流れなくなる。
【0027】発振トランス14で発生した逆起電力がな
くなり、ベース端子の電位がエミッタ端子の電位よりも
高くなると、再びベース電流が流れて、発振トランジス
タ13が作動し、コレクタ電流が流れようになる。以
降、上記と同様にして発振トランス14との正帰還作用
によってコレクタ電流すなわち一次コイル15の第2端
子14bから第1端子14a方向の一次側電流が増加
し、二次側コイル16に起電力が発生して、二次側電流
が第5端子14cから第4端子14d方向に流れる。こ
のようにして、発振動作が継続して行われる。
【0028】発振動作中に二次コイル16で発生した高
電圧の起電力による第5端子14cから第4端子14d
方向に流れる二次側電流は、ストロボ放電部30に給電
され、メインコンデンサ31とトリガコンデンサ32を
充電する。また、二次コイル16で発生した逆起電力
は、第4端子14dから第5端子14c方向に二次側電
流を流そうとするが、ダイオード18の作用により、ス
トロボ放電部30には給電されない。
【0029】一方、発振トランジスタ13のエミッタ端
子の電位を基準(GND:電位0V)としたときに、図
3(a)に示すように、接続点Aの電位Vaは、発振ト
ランス14に逆起電力が発生していない期間では、発振
トランジスタ13のベース−エミッタ間電圧分だけ高く
なっており、一定になっている。また、充電開始直後で
メインコンデンサ31の充電電圧が「0」になっている
状態では、接続点Bの電位Vbは、接続点Aの電位Va
よりも高くなっている。したがって、発光ダイオード2
1に対しては逆方向電圧となり、発光ダイオード21
は、電流が流れずに発光しない。
【0030】メインコンデンサ31への充電が進むと、
メインコンデンサ31の端子間電圧が高くなる。実際に
は、このストロポ回路では、メインコンデンサ31に負
充電を行うようにしてあるから、メインコンデンサ31
のプラス端子の電位は0Vのままで、マイナス端子側の
電位が降下する。したがって、メインコンデンサ31へ
の充電が進むと、ダイオード18のカソード側電位すな
わち第5端子14cの電位が下がり、二次コイル16の
起電力による二次側電流が減少していく。二次コイル1
6と三次コイル17とは誘導結合されているから、二次
側電流が減少すると、三次コイル17の起電力が低くな
る。これにより、三次コイル17の一端が接続された接
続点Bの電位Vbが徐々に低くなり、逆起電力が発生し
てない期間では、この接続点Bの電位Vbが接続点Aの
電位Vaよりも低くなって発光ダイオード21に順方向
電圧がかかるようになる。しかし、メインコンデンサ3
1が規定充電電圧に達する前では、電位差Va−Vbが
小さいために発光ダイオード21を発光させるのに必要
な立ち上がり電圧VFが発光ダイオード21にかからな
いため、発光ダイオード21は発光しない。
【0031】そして、メインコンデンサ31が規定充電
電圧の270Vに達すると、図3(b)に示すように、
逆起電力が発生している期間外には接続点Aと接続点B
との電位差Va−VbがVF−R・IFと同じあるいは
僅かに大きくなる。ここで、値IFは、発光ダイオード
21に順方向電圧VFが与えられた時に、発光ダイオー
ド21及び抵抗22に流れる電流の大きさである。すな
わち、電位差Va−Vbから、抵抗22の電圧降下分の
電圧R・IFを差し引いた電圧値が、発光ダイオード2
1の立ち上がり電圧VF(=1.8V)となって、この
電圧が発光ダイオード21に順方向にかかる状態とな
る。これにより、発光ダイオード21は、発光する。
【0032】このメインコンデサ30が規定電圧に達し
た時点の立ち上がり電圧VFでは、発光ダイオード21
に流れる電流IFは、数mA程度なので発光ダイオード
21の発光出力は小さくボンヤリと発光した状態とな
る。
【0033】さらにメインコンデンサ31への充電が進
み、充電電圧が290V程度になると、接続点Bの電位
Vbがさらに低くなって電位差Va−Vbがさらに大き
くなる。これにより、例えば2.0V以上の順方向電圧
が発光ダイオード21にかかって、発光ダイオード21
は、順方向電流が10mA以上となり明るく安定して発
光するようになる。発光ダイオード21は、逆起電力が
発生している時には発光しないが、発光する期間が発光
しない期間と比較して長く、またメインコンデンサが規
定充電電圧以上になっているときには発振の周波数が非
常に高く高速に明滅するので、発光出力が大きく安定し
ており、明るくハッキリと発光する。
【0034】撮影者は、表示窓10を介して発光ダイオ
ード21の発光を確認して、ストロボ充電スイッチ7の
押圧を解除する。押圧操作を解除することによって、発
振が止まり、メインコンデンサ31の充電が停止され
る。また、発振が停止することにより、発光ダイオード
21が発光しなくなる。シャッタボタン8を押すと、シ
ャッタ羽根が作動し、シャッタ羽根が全開した時点でト
リガスイッチ33がONされる。すると、トリガコンデ
ンサ32が放電して、トリガ電極35に高電圧が印加さ
れる。そして、トリガ電極35への高電圧の印加によっ
てメインコンデンサ31が放電し、ストロボ放電管36
が発光する。なお、メインコンデンサ31が規定充電電
圧となり発光ダイオード21が発光を開始した時点で、
撮影を行ってもよい。
【0035】図4,図5に上記ストロボ回路における充
電時のメインコンデンサ31の充電電圧,電位Va,V
bの変化を測定したグラフを示す。図4はメインコンデ
ンサ31の充電電圧と充電時間の関係を示すものであ
り、時間T0にストロボ充電スイッチ7をONとし、発
光ダイオード21の発光確認後、時間T1でストロボ充
電スイッチ7をOFFとしたものである。また、図5は
接続点Aの電位Vaと接続点Bの電位Bの変化を示すも
のであり、図5(a)には充電開始直後の変化を、図5
(b)には、メインコンデンサ31が290Vになって
いる時の変化を示したものである。なお、この測定で
は、通常の使用状態を考慮して、メインコンデサ31を
いったん充電してからストロボを発光させ、この後の再
充電時に測定している。このため、図4中ではメインコ
ンデサ31の充電電圧は0Vより高くなっており、また
図5中の電位Vbの波形は充電開始時から電位Vaより
も僅かに低い状態となっている。また、接続点A,Bの
電位の測定では、発振トランジスタ13のエミッタ端子
の電位(GND=0V)を基準としてある。
【0036】発光ダイオード21には、GaPタイプで
立ち上がり電圧VFが1.8Vのものを使用し、メイン
コンデンサ31には、静電容量90μFのものを使用し
ている。また、電源の電池12には、電圧が1.5Vの
新品のものを用いている。さらに、発振トランス14に
は、一次コイル15,二次コイル16,三次コイル17
の巻線比が11:240:2のものを使用している。
【0037】以下の表1には、上記測定で得られた27
0V(規定充電電圧),290V,300Vにメインコ
ンデンサ31の充電電圧が達するまでの時間と、その時
に発光して得られるストロボ放電管36の光量(GN:
ガイドナンバー)を示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示されるように、本実施例のストロ
ボ回路では、ストロボ充電スイッチ7をONにした時か
らおよそ2.5secでメインコンデンサ31の充電電
圧が270Vに達し、この時に発光ダイオード21がボ
ンヤリと発光を開始した。そして、ストロボ充電スイッ
チをONにした時から3.1sec後には、メインコン
デンサ31の充電電圧が290Vとなる。そして、充電
電圧が290Vの時に、接続点A,Bの電位差Va−V
bは2.20Vとなり、発光ダイオード21がハッキリ
とした発光になる。このように、メインコンデンサ31
が規定充電電圧に達するまでは、発光ダイオード21が
発光せず、また規定充電電圧に達して発光ダイオード2
1がボンヤリと発光を開始しても、非常に短い時間
(0.6秒程度)で発光出力の大きいハッキリとした明
るい発光となるので、ストロボの発光が可能になったこ
とを明確に判別できる。
【0040】なお、上記実施例の発光ダイオード21の
立ち上がり電圧VF,発振トランス14の巻線比,抵抗
22の抵抗値R,メインコンデンサ31の容量及び規定
電圧等は、一例を示すものであり、必要なストロボの発
光量,電源の電圧等の各部の諸元によって適宜に変更し
てよい。
【0041】上記実施例では、発光ダイオード21を接
続点Aと接続点Bの電位差によって駆動しているが、図
6に示すように発光ダイオード21のアノードをGND
に接続して、駆動するようにしてもよい。なお、図1と
同じものには同符号を付してある。この場合には、図1
の実施例と比較して発光ダイオード21のアノード側の
電位が発振トランジスタ13のエミッタ−ベース間電圧
分低いので、これに合わせて三次コイル17の巻線数ま
たは発光ダイオード21の立ち上がり電圧VFを設定
し、メインコンデンサ31が規定充電電圧に達した時に
発光ダイオード21を発光させる。このストロボ回路で
は、逆起電力発生時に発光ダイオード21にかかる逆方
向電圧が小さくなるため、発光ダイオード21の負荷を
小さくすることができる。
【0042】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のストロボ
回路によれば、メインコンデンサの充電電圧の上昇にし
たがって、電位差が変化する三次コイルの両端に発光ダ
イオードを接続し、メインコンデンサが規定充電電圧に
達した時で発振トランスに逆起電力が発生していない期
間に、立ち上がり電圧以上の順方向電圧を発光ダイオー
ドを与えるようにしたから、規定電圧に達した時に初め
て発光ダイオードの発光が開始され、発光出力が小さく
ボンヤリと発光している時間が短く、すぐに発光出力が
大きい状態となるので、ストロボの発光が可能な状態に
なったことが分かりやすく容易に判別することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したストロボ回路の回路図であ
る。
【図2】本発明のストロボ回路を内蔵したレンズ付きフ
イルムユニットの外観図である。
【図3】充電完了表示部の両端の電位変化と発光ダイオ
ードの発光タイミングを示す説明図である。
【図4】メインコンデンサの充電電圧と充電時間の関係
を測定したグラフである。
【図5】充電完了表示部の両端の電位変化を測定したグ
ラフである。
【図6】発光ダイオードのアノードを接地した実施例の
ストロボ回路の回路図である。
【図7】充電完了表示に発光ダイオードを用いた従来の
ストロボ回路を示す回路図である。
【図8】充電完了表示に発光ダイオードを用いた従来の
別のストロボ回路を示す回路図である。
【図9】図7のストロボ回路の発光ダイオードの発光タ
イミングを説明した説明図である。
【符号の説明】
7 ストロボ充電スイッチ 12 電池 13 発振トランジスタ 14 発振トランス 15〜17 コイル 20 発光ダイオード 31 メインコンデンサ 36 ストロボ放電管

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに誘導結合された一次コイル,二次
    コイル及び三次コイルを有する発振トランスと、前記三
    次コイルの端子間に接続された発光ダイオードとを備
    え、前記一次コイルは、一端が電源に他端が発振用トラ
    ンジスタのコレクタに接続され、前記二次コイルは、一
    端がメインコンデンサに他端が前記発振用トランジスタ
    のベースに接続され、前記三次コイルは、発振トランス
    に逆起電力が発生していない期間において、一端が一定
    な電位を維持し他端がメインコンデンサの充電電圧に応
    じた電位となるように接続され、前記発光ダイオード
    は、発振トランスに逆起電力が発生していない期間にお
    ける前記三次コイルの一端と他端との間の電圧によっ
    て、メインコンデンサが規定充電電圧に達したときに発
    光することを特徴とするストロボ回路。
  2. 【請求項2】 一端が電源に接続され他端が発振用トラ
    ンジスタのコレクタに接続された一次コイルと、この一
    次コイルと誘導結合され一端がメインコンデンサに、他
    端が前記発振用トランジスタのベースに接続された二次
    コイルと、電源に対して前記一次コイルと並列に接続さ
    れるとともに前記二次コイルと誘導結合され、一端が電
    源に接続され他端が発振用トランジスタのベースに接続
    された三次コイルと、カソードが三次コイルの電源側の
    一端に接続されアノードが三次コイルの前記他端に接続
    され、メインコンデンサが規定充電電圧に達したときに
    発光する発光ダイオードとを備えたことを特徴とするス
    トロボ回路。
  3. 【請求項3】 一端が電源に接続され他端が発振用トラ
    ンジスタのコレクタに接続された一次コイルと、この一
    次コイルと誘導結合され一端がメインコンデンサに、他
    端が前記発振用トランジスタのベースに接続された二次
    コイルと、電源に対して前記一次コイルと並列に接続さ
    れるとともに前記二次コイルと誘導結合され、一端が電
    源に接続され他端が発振用トランジスタのベースに接続
    された三次コイルと、カソードが三次コイルの電源側の
    一端に接続されアノードが発振用トランジスタのエミッ
    タ端子に接続され、メインコンデンサが規定充電電圧に
    達したときに発光する発光ダイオードとを備えたことを
    特徴とするストロボ回路。
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