JP3341427B2 - 浸漬膜装置 - Google Patents
浸漬膜装置Info
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- JP3341427B2 JP3341427B2 JP34595693A JP34595693A JP3341427B2 JP 3341427 B2 JP3341427 B2 JP 3341427B2 JP 34595693 A JP34595693 A JP 34595693A JP 34595693 A JP34595693 A JP 34595693A JP 3341427 B2 JP3341427 B2 JP 3341427B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、平膜を複数枚積層し
た積層体や、中空糸膜を平面状、或いはすだれ状にした
膜エレメントを複数枚積層した積層体や、管状膜を複数
本並行に接続したものを膜ユニットとして用いた浸漬膜
装置に関する。
た積層体や、中空糸膜を平面状、或いはすだれ状にした
膜エレメントを複数枚積層した積層体や、管状膜を複数
本並行に接続したものを膜ユニットとして用いた浸漬膜
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】処理槽の液中に上述した膜ユニットを浸
漬し、膜ユニットの内部を吸引して膜を透過した濾過処
理水を得る浸漬膜装置は従来から公知である。この浸漬
膜装置を運転して膜濾過を行った場合、濾過の進行に伴
い膜面近傍に高分子溶存物質等の高濃度な濃度分極層、
或いはこれがゲル状になったゲル層などの非濾過物質が
存在するようになると共に、微細な粒子、生物フロッ
ク、金属水酸物等の非濾過物質からなるケーク層が膜面
に付着する。ケーク層の濾過抵抗の成長速度はゲル層と
比較して極めて緩やかであるが、厚い付着層を形成す
る。これらのゲル層やケーク層によって濾過抵抗が生
じ、濾過効率が低下する。そこで、一定時間、膜濾過を
行ったら、又は膜濾過運転中に一定濾過圧力になる毎に
運転を中止し、膜ユニットに下から気泡を浴びせ膜の間
を浮上する気泡と、上向水流とによりゲル層や、ケーク
層を膜面から剥離したのち逆洗を行い、濾過性能を回復
させる。尚、散気は逆洗の前だけでなく、逆洗の後にも
行うことがある。
漬し、膜ユニットの内部を吸引して膜を透過した濾過処
理水を得る浸漬膜装置は従来から公知である。この浸漬
膜装置を運転して膜濾過を行った場合、濾過の進行に伴
い膜面近傍に高分子溶存物質等の高濃度な濃度分極層、
或いはこれがゲル状になったゲル層などの非濾過物質が
存在するようになると共に、微細な粒子、生物フロッ
ク、金属水酸物等の非濾過物質からなるケーク層が膜面
に付着する。ケーク層の濾過抵抗の成長速度はゲル層と
比較して極めて緩やかであるが、厚い付着層を形成す
る。これらのゲル層やケーク層によって濾過抵抗が生
じ、濾過効率が低下する。そこで、一定時間、膜濾過を
行ったら、又は膜濾過運転中に一定濾過圧力になる毎に
運転を中止し、膜ユニットに下から気泡を浴びせ膜の間
を浮上する気泡と、上向水流とによりゲル層や、ケーク
層を膜面から剥離したのち逆洗を行い、濾過性能を回復
させる。尚、散気は逆洗の前だけでなく、逆洗の後にも
行うことがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は散気に
よって膜面からゲル層やケーク層を剥離、除去するのに
非常に時間がかゝる。従って、散気装置を駆動する動力
コストも非常に嵩む。
よって膜面からゲル層やケーク層を剥離、除去するのに
非常に時間がかゝる。従って、散気装置を駆動する動力
コストも非常に嵩む。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、処理
槽の液中に膜ユニットを浸漬し、膜を透過した濾過処理
水を得る浸漬膜装置において、処理槽内の膜ユニットの
下方に直径１０ｍｍ以上の粗大気泡の散気装置と、直径
３ｍｍ以下の微細気泡の散気装置を設けたことを特徴と
する。
槽の液中に膜ユニットを浸漬し、膜を透過した濾過処理
水を得る浸漬膜装置において、処理槽内の膜ユニットの
下方に直径１０ｍｍ以上の粗大気泡の散気装置と、直径
３ｍｍ以下の微細気泡の散気装置を設けたことを特徴と
する。
【０００５】
【実施例】図示の実施例において、１０は処理槽で、処
理槽の液中には膜ユニット１１が浸漬してあり、ポンプ
１２を接続した吸引管１３が膜ユニットの内部を吸引
し、処理槽内の原液中、膜ユニット１１を透過したもの
を濾過処理水として採水する。膜ユニットは、前述した
ように平膜の複数枚の積層体、又は中空糸膜を平面状、
或いはすだれ状にした膜エレメントの複数枚の積層体、
又は管状膜を複数本並行に接続したものである。
理槽の液中には膜ユニット１１が浸漬してあり、ポンプ
１２を接続した吸引管１３が膜ユニットの内部を吸引
し、処理槽内の原液中、膜ユニット１１を透過したもの
を濾過処理水として採水する。膜ユニットは、前述した
ように平膜の複数枚の積層体、又は中空糸膜を平面状、
或いはすだれ状にした膜エレメントの複数枚の積層体、
又は管状膜を複数本並行に接続したものである。
【０００６】濾過の進行に伴い濾過抵抗を生じさせる前
述の濃度分極層ないしゲル層と、ケーク層を気泡により
膜面から効果的に剥離すべく、気泡の大きさと、その効
果の関係に付いて研究した結果、以下のことが明らかに
なった。先ず濃度分極層ないしゲル層の抑制には、処理
槽内の液に膜面沿いの大流速を与えることが効果的であ
り、それには直径３ｍｍ以下の微小気泡による方が効果
が高い。これは、微小気泡の方がホールドアップ（気泡
混合部の気体の割合い）が大きくなり、エアリフト循環
流量が増大するためであって、粗大気泡で同じ効果を得
るには散気量を大幅に増す必要があり、エネルギー消費
が大になる。
述の濃度分極層ないしゲル層と、ケーク層を気泡により
膜面から効果的に剥離すべく、気泡の大きさと、その効
果の関係に付いて研究した結果、以下のことが明らかに
なった。先ず濃度分極層ないしゲル層の抑制には、処理
槽内の液に膜面沿いの大流速を与えることが効果的であ
り、それには直径３ｍｍ以下の微小気泡による方が効果
が高い。これは、微小気泡の方がホールドアップ（気泡
混合部の気体の割合い）が大きくなり、エアリフト循環
流量が増大するためであって、粗大気泡で同じ効果を得
るには散気量を大幅に増す必要があり、エネルギー消費
が大になる。
【０００７】又、膜面に付着するケーク層を剥離するに
は、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡を膜面に衝突させるこ
とが効果的である。これはケーク層の剥離が気泡の界面
での剪断力に起因するため、或る程度大きな気泡でない
と剥離に寄与しないからである。逆にいうと微小な気泡
をいくら散気し、膜面に衝突させてもケーク層は剥離し
ないということである。要するに、微小気泡のみを散気
した場合には濃度分極層の抑制には効果的ではあるが、
ケーク層を剥離することはできないため濾過抵抗が経時
的に増大し、膜面を透過する濾過流速は低下する。又、
粗大気泡のみを散気した場合は膜面流速を与えるために
は多大の散気量を必要とし、エネルギーロスが大にな
る。
は、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡を膜面に衝突させるこ
とが効果的である。これはケーク層の剥離が気泡の界面
での剪断力に起因するため、或る程度大きな気泡でない
と剥離に寄与しないからである。逆にいうと微小な気泡
をいくら散気し、膜面に衝突させてもケーク層は剥離し
ないということである。要するに、微小気泡のみを散気
した場合には濃度分極層の抑制には効果的ではあるが、
ケーク層を剥離することはできないため濾過抵抗が経時
的に増大し、膜面を透過する濾過流速は低下する。又、
粗大気泡のみを散気した場合は膜面流速を与えるために
は多大の散気量を必要とし、エネルギーロスが大にな
る。
【０００８】このため、濾過槽内の、膜ユニット１１の
下方に、膜ユニットの下面全体に気泡を作用させるため
の散気孔が大きな直径１０ｍｍ以上の粗大気泡用の散気
装置１４と、散気孔が小さい直径３ｍｍ以下の微小気泡
用の散気装置が設けてあり、この実施例では共通のブロ
ワ１６で給気するようになっている。
下方に、膜ユニットの下面全体に気泡を作用させるため
の散気孔が大きな直径１０ｍｍ以上の粗大気泡用の散気
装置１４と、散気孔が小さい直径３ｍｍ以下の微小気泡
用の散気装置が設けてあり、この実施例では共通のブロ
ワ１６で給気するようになっている。
【０００９】従って、膜濾過を一定時間行ったら、又は
膜濾過の運転中に一定濾過圧力に達したら、運転を中止
し、逆洗を行う前後に、両散気装置１４，１５を同時に
連続的、或いは間欠的に作動するか、直径３ｍｍ以下の
微小気泡の散気装置１５のみ連続的に作動し、直径１０
ｍｍ以上の粗大気泡の散気装置１４は間欠的に作動させ
るか、又は両散気装置１４，１５を共に間欠的に作動さ
せるが、粗大気泡の散気装置の散気時間を短く（散気の
中断間隔を長くすることを含む）するといった具合に両
散気装置を運転し、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡と、直
径３ｍｍ以下の微小気泡を膜ユニットの膜面に作用さ
せ、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡で膜面に付着するケー
ク層を効果的に剥離し、膜面に付着するゲル層を直径３
ｍｍ以下の微小気泡で効果的に剥離する。尚、散気に付
いて実施例では膜の運転を中止した後に行う逆洗の前後
に行うもので説明したが、これに限らず膜の運転中に常
時行うものでもよい。
膜濾過の運転中に一定濾過圧力に達したら、運転を中止
し、逆洗を行う前後に、両散気装置１４，１５を同時に
連続的、或いは間欠的に作動するか、直径３ｍｍ以下の
微小気泡の散気装置１５のみ連続的に作動し、直径１０
ｍｍ以上の粗大気泡の散気装置１４は間欠的に作動させ
るか、又は両散気装置１４，１５を共に間欠的に作動さ
せるが、粗大気泡の散気装置の散気時間を短く（散気の
中断間隔を長くすることを含む）するといった具合に両
散気装置を運転し、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡と、直
径３ｍｍ以下の微小気泡を膜ユニットの膜面に作用さ
せ、直径１０ｍｍ以上の粗大気泡で膜面に付着するケー
ク層を効果的に剥離し、膜面に付着するゲル層を直径３
ｍｍ以下の微小気泡で効果的に剥離する。尚、散気に付
いて実施例では膜の運転を中止した後に行う逆洗の前後
に行うもので説明したが、これに限らず膜の運転中に常
時行うものでもよい。
【００１０】
【発明の効果】これにより、最小のエネルギーでもって
膜面に付着するゲル層を直径３ｍｍ以 下の微小気泡で、
ケーク層を直径１０ｍｍ以上の粗大気泡で、夫々効果的
に膜面から剥離し、濾過に寄与する有効膜面積を大きく
とれるため膜面を透過する濾過流束を常時、最良の状態
に保ち、低エネルギーで濾過を行うことができる。
膜面に付着するゲル層を直径３ｍｍ以 下の微小気泡で、
ケーク層を直径１０ｍｍ以上の粗大気泡で、夫々効果的
に膜面から剥離し、濾過に寄与する有効膜面積を大きく
とれるため膜面を透過する濾過流束を常時、最良の状態
に保ち、低エネルギーで濾過を行うことができる。
【図１】本発明の一実施例の断面図である。
１０ 処理槽 １１ 膜ユニット １２ ポンプ １３ 吸引管 １４ 粗大気泡用の散気装置 １５ 微小気泡用の散気装置 １６ ブロワー
Claims (1)
- 【請求項１】 処理槽の液中に膜ユニットを浸漬し、膜
を透過した濾過処理水を得る浸漬膜装置において、処理
槽内の膜ユニットの下方に直径１０ｍｍ以上の粗大気泡
の散気装置と、直径３ｍｍ以下の微細気泡の散気装置を
設けたことを特徴とする浸漬膜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34595693A JP3341427B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 浸漬膜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34595693A JP3341427B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 浸漬膜装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07185270A JPH07185270A (ja) | 1995-07-25 |
| JP3341427B2 true JP3341427B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=18380149
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34595693A Expired - Fee Related JP3341427B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 浸漬膜装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3341427B2 (ja) |
Families Citing this family (33)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7037426B2 (en) | 2000-05-04 | 2006-05-02 | Zenon Environmental Inc. | Immersed membrane apparatus |
| US7014173B2 (en) | 1998-10-09 | 2006-03-21 | Zenon Environmental Inc. | Cyclic aeration system for submerged membrane modules |
| HU224463B1 (hu) | 1998-10-09 | 2005-09-28 | Zenon Environmental Inc. | Eljárás tartályvízbe merülő membránmodulok tisztántartására és levegőztető rendszer |
| US6706189B2 (en) | 1998-10-09 | 2004-03-16 | Zenon Environmental Inc. | Cyclic aeration system for submerged membrane modules |
| US6863817B2 (en) | 2002-12-05 | 2005-03-08 | Zenon Environmental Inc. | Membrane bioreactor, process and aerator |
| EP1885475B1 (en) | 2005-04-29 | 2015-03-25 | Evoqua Water Technologies LLC | Chemical clean for membrane filter |
| ATE511911T1 (de) | 2005-08-22 | 2011-06-15 | Siemens Industry Inc | Anordnung zur wasserfiltration zur minimierung des rückspülvolumen |
| DK1988170T3 (da) | 2006-02-24 | 2019-07-22 | Toray Industries | Fremgangsmåde til fremstilling af et kemisk produkt og indretning til kontinuerlig fermentering |
| US9764288B2 (en) | 2007-04-04 | 2017-09-19 | Evoqua Water Technologies Llc | Membrane module protection |
| CA2686924A1 (en) * | 2007-05-10 | 2008-11-20 | Toray Industries, Inc. | Submerged membrane separation apparatus with improved diffuser tube structure |
| MY162127A (en) | 2007-05-29 | 2017-05-31 | Evoqua Water Tech Llc | Membrane cleaning with pulsed airlift pump |
| JP5362343B2 (ja) | 2008-01-11 | 2013-12-11 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 膜分離ユニット |
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| WO2010142673A1 (en) | 2009-06-11 | 2010-12-16 | Siemens Water Technologies Corp. | Methods for cleaning a porous polymeric membrane and a kit for cleaning a porous polymeric membrane |
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| AU2011245709B2 (en) | 2010-04-30 | 2015-06-11 | Evoqua Water Technologies Llc | Fluid flow distribution device |
| TWI462881B (zh) * | 2010-06-01 | 2014-12-01 | Mitsubishi Rayon Co | 固體－液體分離裝置及其運轉方法 |
| AU2011305377B2 (en) | 2010-09-24 | 2014-11-20 | Evoqua Water Technologies Llc | Fluid control manifold for membrane filtration system |
| US10052591B2 (en) * | 2010-09-28 | 2018-08-21 | Kolon Industries, Inc. | System and method for filtration |
| US9364805B2 (en) | 2010-10-15 | 2016-06-14 | General Electric Company | Integrated gas sparger for an immersed membrane |
| KR101114524B1 (ko) * | 2011-07-13 | 2012-02-27 | 덕인환경주식회사 | 공기공급장치 |
| US8876089B2 (en) | 2011-09-15 | 2014-11-04 | Zenon Technology Partnership | Method and apparatus to keep an aerator full of air |
| EP2763776B1 (en) | 2011-09-30 | 2021-07-28 | Rohm & Haas Electronic Materials Singapore Pte. Ltd | Improved filtration module assembly |
| EP3473320A1 (en) | 2011-09-30 | 2019-04-24 | Evoqua Water Technologies LLC | Isolation valve |
| US9463419B2 (en) | 2012-01-09 | 2016-10-11 | General Electric Company | Pulse aeration for immersed membranes |
| EP2866922B1 (en) | 2012-06-28 | 2018-03-07 | Evoqua Water Technologies LLC | A potting method |
| WO2014034836A1 (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-06 | 東レ株式会社 | 膜分離活性汚泥法の膜面洗浄方法 |
| CN104684631A (zh) | 2012-09-26 | 2015-06-03 | 伊沃夸水处理技术有限责任公司 | 膜固定设备 |
| US9962865B2 (en) | 2012-09-26 | 2018-05-08 | Evoqua Water Technologies Llc | Membrane potting methods |
| KR20150059788A (ko) | 2012-09-27 | 2015-06-02 | 에보쿠아 워터 테크놀로지스 엘엘씨 | 침지된 막을 위한 가스 스코어링 장치 |
| WO2015050764A1 (en) | 2013-10-02 | 2015-04-09 | Evoqua Water Technologies Llc | A method and device for repairing a membrane filtration module |
| US10322375B2 (en) | 2015-07-14 | 2019-06-18 | Evoqua Water Technologies Llc | Aeration device for filtration system |
| CN108025258A (zh) * | 2015-10-08 | 2018-05-11 | 住友电气工业株式会社 | 过滤单元 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP34595693A patent/JP3341427B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07185270A (ja) | 1995-07-25 |
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