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JP3002916B2 - セルロース混合エーテルの製造法 - Google Patents

セルロース混合エーテルの製造法

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JP3002916B2
JP3002916B2 JP3282881A JP28288191A JP3002916B2 JP 3002916 B2 JP3002916 B2 JP 3002916B2 JP 3282881 A JP3282881 A JP 3282881A JP 28288191 A JP28288191 A JP 28288191A JP 3002916 B2 JP3002916 B2 JP 3002916B2
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JP
Japan
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cellulose
ether
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mixed ether
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篤信 清瀬
陽之輔 加藤
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/193Mixed ethers, i.e. ethers with two or more different etherifying groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/20Post-etherification treatments of chemical or physical type, e.g. mixed etherification in two steps, including purification

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  • Materials Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2種類以上の置換基を導
入した種々の用途に有用なセルロース混合エーテル、特
にその置換基の1種がジヒドロキシアルキル基であるセ
ルロース混合エーテルを製造するに当たり、極めて性状
の優れたセルロース混合エーテルを、経済的に、かつ、
安定に製造するための製造法に関するものである。
【0002】
【従来技術および課題】セルロースエーテルは、現在種
々の用途に用いられている。例えば、カルボキシメチル
セルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース
(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)
等は、水に溶解し増粘効果があるため、化粧品、食品、
土木、塗料、医薬品等の分野に幅広く用いられている。
一方、これらにさらに置換基を導入し、2種の置換基を
有することで、新しい機能の発現を目的とする開発が行
われ、現在実際に商品化されているセルロース混合エー
テルも多数ある。例えば、カルボキシメチル基とヒドキ
シエチル基を有するカルボキシメチルヒドロキシエチル
セルロース(CMHEC)は、CMCの耐塩性の低さを
ヒドロキシエチル基を導入することでカバーし、石油ボ
ーリング用途に用いられている。また、メチルセルロー
スにヒドロキシプロピル基を導入したヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC)等は、pHによって溶解
性が異なる性質を用いて腸溶性錠剤のコーティング材と
して用いられている。このようにセルロース混合エーテ
ルは、多方面に用いられており、その製造方法も多数提
案されている。
【0003】一般に、セルロースエーテルは、アルカリ
の存在下、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の
エポキシ基を有するオキシド類、あるいはクロルヒドリ
ンタイプのエーテル化剤を用いて得られるヒドロキシア
ルキルエーテル類のほか、モノクロル酢酸、メチレンク
ロリドなどの塩素化物を用いて得られるもの、さらにジ
メチル硫酸等を用いて得られるものなどがあるが、混合
エーテルとする場合、組み合わせる置換基によってその
製造方法が異なる。
【0004】すなわち、2種以上の置換基の導入を同一
反応系でできる場合は、反応試薬を同時あるいは順次添
加することによって行われる。一方、反応系が異なる場
合には、まず第1の置換基を導入し、その生成物を精製
後、あらためて第2の置換基を導入することが行われ
る。これらの製造方法については、過去に多数の提案が
なされているが、反応条件を微妙に変えた提案ばかりで
あり、本質的な問題の解決がなされていないのが現状で
ある。
【0005】例えば、ジヒドロキシアルキル基を含有し
てなるセルロース混合エーテルの製造法については、特
開昭50−130883号公報に提案されている。それ
によると、アルキル、またはヒドロキシアルキル基をま
ずセルロースに導入せしめるが、この第1の置換基の置
換度を0.05〜4.0としたものに、グリシドなどを
反応せしめて、ジヒドロキシプロピル混合エーテルとな
すものである。しかしこの方法においても、さらに反応
試薬の利用率の向上と、得られたセルロース混合エーテ
ルの水溶液の透明度等の性状の一層の改良が求められて
いた。
【0006】本発明者らは。第1の置換基を導入したセ
ルロースエーテルに、第2の置換基としてジヒドロキシ
アルキル基を導入してセルロース混合エーテルを製造す
る際に、第1の置換基を導入したセルロースエーテルの
化学構造が、第2の置換基を導入する際の反応試薬の利
用率と、得られたセルロース混合エーテルの性状に大き
く影響することを見い出し、本発明を完成するに至った
ものある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、第1
の置換基を導入したセルロースエーテルを反応出発物と
して、順次あるいは連続的にエーテル化剤を反応してジ
ヒドロキシアルキル基を導入するに際し、第1の置換基
を導入したセルロースエーテルの6位置換体が18モル
%以上存在し、かつ、その無置換グルコース量が15モ
ル%以上存在することを特徴とするセルロース混合エー
テルの製造法である。
【0008】本願発明において、第1の置換基を導入し
たセルロースエーテルとしては特に限定はなく、例えば
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース等のヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース等のカルボキシアルキルセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセル
ロースのほか、カチオン性ヒドロキシアルキルセルロー
ス等も挙げることができる。これらのうち、特に第1の
置換基がヒドロキシアルキル基であるヒドロキシアルキ
ルセルロースの場合に、本願発明の効果が特に顕著であ
る。
【0009】本発明において6位置換体とは、セルロー
スの無水グルコース単位の6位の水酸基にのみ置換基が
導入されたものを意味する。
【0010】本発明において反応出発物となる6位置換
体が18モル%以上存在し、かつ、その無置換グルコー
ス量が15モル%以上存在する第1の置換基を導入した
セルロースエーテルは、水性アルカリの存在下で第1の
エーテル化を行う際に、水相中のアルカリ濃度を高く
し、マーセル化時間を短かくし、エーテル化反応温度を
高くする条件を選ぶことによって得られる。すなわち、
水相中のアルカリ濃度を30%以上とし、マーセル化時
間を長くとも4時間以内、好ましくは2時間以内とし、
エーテル化は反応温度50℃以上で、長くとも150分
以内で反応を終了させるのがよい。
【0011】このような条件で得られるセルロースエー
テルは、置換基分布が極めて不均一な化学構造を持ち、
一般の用途には不適なものであるが、本願発明のセルロ
ース混合エーテルを製造する場合の反応出発物としては
極めて好ましいものである。本発明において、第2の置
換基であるジヒドロキシアルキル基を導入する方法は、
いかなる方法でもよいが、この時のアルカリの分配には
注意を要する。すなわち、この場合に水相中のアルカリ
濃度を高くし、高温度で反応を行なうと、ジヒドロキシ
アルキル基が連鎖を形成するばかりか、網目構造を形成
し、得られるセルロース混合エーテルの水などへの溶解
性が著しく悪くなる。従って第2の置換基であるジヒド
ロキシアルキル基を導入する場合には、グルコース単位
あたり0.5モル以下のアルカリの存在下でエーテル化
反応を行うことが望ましい。このエーテル化反応に用い
るジヒドロキシアルキル化剤としては、各種のグリシド
ール、あるいはそのハロヒドリン型のものが使用でき
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0013】置換基分布の測定法 セルロースエーテルを72%の硫酸で加水分解した後、
水素化ホウ素ナトリウムで還元し、グルコース環を開環
せしめる。アルキルエーテルの場合には、このまま精製
したのちにガスクロマトグラフィーにて測定する。一
方、ヒドロキシアルキルエーテルの場合には、この後、
水素化ナトリウムで水酸基を活性化したのち、ヨウ化メ
チルにてメチル化を行ない、ガスクロマトグラフィーに
て測定を行なう。
【0014】実施例1 カッティングミルにて粉砕したリンターを20gセパラ
ブルフラスコにとり、t−ブチルアルコール253gと
水14.5gを加えてスラリーとなした後、苛性ソーダ
6.9gを20gの水に溶解した苛性ソーダ水溶液を添
加し撹拌しながら2時間マーセル化を行なう。マーセル
化の後、エチレンオキシドを無水グルコース単位あたり
2.9モル添加し、60℃で1時間、75℃で1時間反
応を行なう。このようにして得られたヒドロキシエチル
セルロースは、ヒドロキシエチル置換度1.74、6位
置換体は23.1%、無置換グルコース量31.4%、
1%水溶液粘度6000cps (25℃、30rpm )で溶
液の透明度は30mmと極めて溶解性状の悪いものであっ
た。
【0015】このヒドロキシエチルセルロースを出発原
料とし、エーテル化剤のクロロプロパンジオールを無水
グルコース単位あたり2.0モル用いてジヒドロキシプ
ロピル化を行なったところ、得られたジヒドロキシプロ
ピルヒドロキシエチルセルロースは、ジヒドロキシプロ
ピル基の置換度1.20、1%水溶液粘度3500cps
、溶液の透明度300mm以上と極めて良好な水溶液が
得られ、試薬の利用率は60%であった。
【0016】比較例1 市販のヒドロキシエチルセルロース(HEC)を購入
し、その性状を測定したところ、ヒドロキシエチル基置
換度2.32、無置換グルコース量7.2%、6位置換
体は17.5%、1%水溶液粘度5000cps 、溶液の
透明度は600mm以上であった。このHECを用いて、
実施例1と同様にジヒドロキシプロピル化を行なったと
ころジヒドロキシプロピル基の置換度は0.72、1%
水溶液の粘度は180cps 、透明度は55mm、反応試薬
の利用率は36%であった。
【0017】
【発明の効果】本願発明は、第1の置換基が特定の置換
基分布を持つセルロースエーテルを出発原料とすること
により、第2の置換基としてジヒドロキシアルキル基を
導入したセルロース混合エーテルが高い試薬利用率で得
られ、かつ、その水溶液の透明度が極めて優れたものが
得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の置換基を導入したセルロースエー
    テルを反応出発物として、順次あるいは連続的にエーテ
    ル化剤を反応してジヒドロキシアルキル基を導入するに
    際し、第1の置換基を導入したセルロースエーテルの6
    位置換体が18モル%以上存在し、かつ、その無置換グ
    ルコース量が15モル%以上存在することを特徴とする
    セルロース混合エーテルの製造法。
JP3282881A 1991-10-29 1991-10-29 セルロース混合エーテルの製造法 Expired - Fee Related JP3002916B2 (ja)

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EP92118504A EP0539979B1 (en) 1991-10-29 1992-10-29 Process for producing mixed cellulose ether
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