JP2980080B2 - 液晶配向剤 - Google Patents
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Description
し、さらに詳しくは、印刷性、密着性、液晶配向性(特
に、液晶表示画面周辺部に表示不良が生じにくい)が良
好な液晶配向剤に関する。
表面に形成されている2枚の基板の間に、正の誘電異方
性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッ
チ構造のセルとし、上記液晶分子の長軸が一方の基板か
ら他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにし
たTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有するTN型
液晶表示素子が知られている。このTN型液晶表示素子
などの液晶表示素子における液晶の配向は、通常、ラビ
ング処理により液晶分子の配向能が付与された液晶配向
膜により実現される。ここに、液晶表示素子を構成する
液晶配向膜の材料としては、従来より、ポリイミド、ポ
リアミドおよびポリエステルなどの樹脂が知られてい
る。特にポリイミドは、耐熱性、液晶との親和性、機械
的強度などに優れているため多くの液晶表示素子に使用
されている。
られているポリアミック酸やそれを脱水閉環して得られ
る構造を有するポリイミド重合体を含有する液晶配向膜
を用いて液晶表示素子などにおいて、得られた液晶表示
素子の周縁部に表示不良が生じやすいという問題があ
る。これは、ガラス基板を貼り合わせるためのシール
剤、液晶注入口を封じる封口剤などの化学物質と、液晶
配向膜との化学吸着または化学反応によって生じる現象
と考えられ、液晶配向膜表面の凹凸による吸着表面積の
大小が、この現象に大きく影響していると考えられる。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであ
って、本発明の第1の目的は、ラビング処理によって液
晶分子の配向能が確実に付与され、優れた印刷性、密着
性、液晶配向性を有する液晶配向膜を与える液晶配向剤
を提供することにある。本発明の第2の目的は、液晶表
示素子周縁部に表示不良が生じない液晶配向膜を与える
液晶配向剤を提供することにある。
〔a〕ポリアミック酸およびポリアミック酸のイミド化
重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体と、〔b−
1〕下記式(i):
ル基または水素原子を示す。)
(i)」ともいう)とを含有することを特徴とする。あ
るいは、〔a〕ポリアミック酸およびポリアミック酸の
イミド化重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体
と、〔b−2〕下記式(ii):
ル基または水素原子を示す。)
たは重合体(以下、「化合物(ii)」ともいう)とを含
有することを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明す
る。
成するポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物と
ジアミン化合物とを反応させることにより調製すること
ができる。
れるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブ
タンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水
物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シク
ロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボル
ナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒド
ロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,
4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,
5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]
−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒド
ロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,
2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,
4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラ
ヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テ
トラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフ
ト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,
3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−
5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)
−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−
ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−
ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)
−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−
エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、下
記式(I)および(II)で示される化合物などの脂肪族
および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
2価の有機基を示し、R2およびR3は、水素原子または
アルキル基を示し、複数存在するR2およびR3は、それ
ぞれ同一でも異なっていてもよい。)
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジ
メチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,
3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタ
ル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフ
ィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリ
フェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス
(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニ
ルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水
物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェ
ニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス
(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオー
ル−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、
1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリ
テート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式
(1)〜(4)で表される化合物などの芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種
単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シク
ロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5
−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水
物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−
ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3
−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−
ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリ
ット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式
(I)で示される化合物のうち下記式(5)〜(7)で
示される化合物および上記式(II)で示される化合物の
うち下記式(8)で示される化合物が、良好な液晶配向
性を発現させることができる観点から好ましく、特に好
ましいものとして、1,2,3,4−シクロブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テ
トラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフ
ト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ピロメ
リット酸二無水物および下記式(7)で示される化合物
を挙げることができる。
アミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−
ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベ
ンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−
4,4’−ジアミノビフェニル、5ーアミノー1ー
(4’ーアミノフェニル)ー1,3,3ートリメチルイ
ンダン、6ーアミノー1ー(4’ーアミノフェニル)ー
1,3,3ートリメチルインダン、3,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフ
ルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオ
レン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリ
ン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−
ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−
ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’
−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,
4.4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスア
ニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデ
ン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ
−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−
ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビ
ス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキ
シ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミ
ン;
−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレ
ンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミ
ン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチ
レンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−
ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビ
ス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式
ジアミン;
レンジアミン類;下記式(IV)で示されるジアミノオル
ガノシロキサン;
OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−
から選ばれる2価の有機基を示し、R6は、ステロイド
骨格またはトリフルオロメチル基を有する1価の有機基
を示す。)
基を示し、複数存在するR7は、それぞれ同一でも異な
っていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜2
0の整数である。)
などを挙げることができる。これらのジアミン化合物
は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
1〜5の整数である。)
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレ
ン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−
アミノフェニル)フルオレン 、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプ
ロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレ
ンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロ
ヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘ
キシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、上記式(9)〜(13)で示される化
合物、上記式(III) で示される化合物のうち下記式
(14)〜(19)で示される化合物が好ましい。これ
らのジアミンは市販品をそのまま使用しても、再還元し
て使用してもよい。
ラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合
は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対し
て、テトラカルボン酸二無水物に含まれる酸無水物基が
0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましく
は0.3〜1.4当量となる割合である。テトラカルボン
酸二無水物に含まれる酸無水物基の割合が0.2当量未
満の場合および2当量を超える場合のいずれにおいて
も、得られる重合体の分子量が小さくなりすぎ、液晶配
向剤の塗布性が劣るものとなる場合がある。
アミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化
合物との反応により合成される。ポリアミック酸の合成
反応は、有機溶媒中で、通常、0〜150℃、好ましく
は0〜100℃の温度条件下で行われる。反応温度が0
℃以下であると化合物の溶剤に対する溶解性が劣る場合
があり、150℃を超えると得られる重合体の分子量が
低下する場合がある。
媒としては、テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合
物および反応で生成するポリアミック酸を溶解し得るも
のであれば特に制限はなく、例えばγ−ブチロラクト
ン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホ
リルトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノンなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キ
シレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどの
フェノール系溶媒を挙げることができる。
るテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との総量
(B)が反応溶液の全量(A+B)に対して0.1〜3
0重量%になるような量であることが好ましい。
の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類など
を、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用す
ることができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピル
アルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
トリエチレングリコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、
マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコ
ールエチルエーテル、プレピレングリコールジメチルエ
ーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、4
−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヒド
ロキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、乳酸メチル、
乳酸ブチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチ
ル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−
メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン
酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メチ
ル−3−メトキシブタノール、3−エチル−3−メトキ
シブタノール、2−メチル−2−メトキシブタノール、
2−エチル−2−メトキシブタノール、3−メチル−3
−エトキシブタノール、3−エチル−3−エトキシブタ
ノール、2−メチル−2−エトキシブタノール、2−エ
チル−2−エトキシブタノール、テトラヒドロフラン、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジク
ロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−
ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができ
る。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用
いることができる。
を溶解してなる重合体溶液が得られる。そして、この重
合体溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析
出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得る
ことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶
媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出する工程を1回また
は数回行うことにより、ポリアミック酸の精製を行うこ
とができる。
晶配向剤を構成するイミド化重合体は、下記方法(1)
〜(3)により調製することができる。イミド化重合体
は、通常、ポリイミドおよび/またはポリイソイミドで
あり、ポリイミドがより好ましい。また、ポリアミック
酸の繰り返し単位の一部が脱水閉環された、いわゆるイ
ミド化率が100%でない重合体もイミド化重合体に含
まれ、本発明の液晶配向剤に好適に用いられる。ここで
言う「イミド化率」とは、重合体全体の繰り返し単位に
おける、イミド環を有する繰り返し単位の割合をパーセ
ントで表したものである。
水閉環する方法。この方法における反応温度は、通常、
60〜200℃とされ、好ましくは100〜170℃と
される。反応温度が60℃未満ではイミド化反応が十分
に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られる特
定重合体(II)の分子量が小さくなることがある。
溶解し、この溶液中に脱水剤およびイミド化触媒を添加
し、必要に応じて加熱する方法。この方法において、脱
水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができ
る。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位
1モルに対して1.6〜20モルとするのが好ましい。
また、イミド化触媒としては、例えばピリジン、コリジ
ン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用
いることができるが、これらに限定されるものではな
い。イミド化触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに
対して0.5〜10モルとするのが好ましい。なお、イ
ミド化反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミッ
ク酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を
挙げることができる。そして、イミド化反応の反応温度
は、通常、0〜180℃、好ましくは60〜150℃と
される。
ジイソシアネート化合物とを混合し、縮合させる方法。
この方法に使用されるジイソシアネート化合物の具体例
としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪
族ジイソシアネート化合物;シクロヘキサンジイソシア
ネートなどの脂環式ジイソシアネート化合物;ジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエ
ーテル−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスル
ホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフ
ィド−4,4’−ジイソシアネート、1,2−ジフェニル
エタン−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフェニ
ルプロパン−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフ
ェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン
−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフェニルブタ
ン−p,p’−ジイソシアネート、ジフェニルジクロロ
メタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルフル
オロメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェ
ノン−4,4’−ジイソシアネート、N−フェニル安息
香酸アミド−4,4’−ジイソシアネートなどの芳香族
ジイソシアネート化合物を挙げることができ、これらは
単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。な
お、この方法には特に触媒は必要とされず、反応温度
は、通常、50〜200℃、好ましくは100〜160
℃である。このようにして得られる重合体溶液に対し、
ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことによ
り、イミド化重合体を精製することができる。
固有粘度>以上のようにして得られるポリアミック酸お
よびイミド化重合体の固有粘度(30℃、N−メチル−
2−ピロリドン中で測定。以下において同じ。)は、通
常0.05〜10dl/g、好ましくは0.05〜5dl
/gである。
剤を構成するポリアミック酸および/またはイミド化重
合体は、末端修飾型の重合体であってもよい。この末端
修飾型の重合体は、分子量が調節され、本発明の効果を
損うことなく、液晶配向剤の塗布特性などを改善するこ
とができる。末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を
合成する際に、酸無水物、モノアミン化合物、またはモ
ノイソシアネート化合物を反応系に添加することにより
合成することができる。
ク酸を合成する際の反応系に添加される酸無水物として
は、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコ
ン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシル
サクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック
酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物など
を挙げることができる。また、反応系に添加されるモノ
アミンとしては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミ
ン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキ
シルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミ
ン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデ
シルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミ
ン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミ
ン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミ
ン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンな
どのアルキルアミン類;3−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、3−[N−アリル−N−(2−アミノエ
チル)]アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−[(3−トリメトキシシリル)プロピ
ル]ジエチレントリアミンなどを挙げることができる。
また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェ
ニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙
げることができる。
上記式(i)で示される化合物を含有することにより、
液晶配向剤塗布・焼成時のレベリング性が良好となり、
表面の凹凸が少ない液晶配向膜を形成することができ
る。この結果、当該液晶配向膜を用いて得られる液晶表
示素子は、表示不良の発生しない、優れた表示性能を有
するものとなる。
または水素原子を示すが、かかるアルキル基としては、
炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。化合物(i)の
具体例としては、γ-ブチロラクトンにエチレングリコ
ールモノエステル類を付加・開環反応させて得られる新
規化合物などを挙げることができる。これらの化合物
は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。また、本発明の液晶配向剤に用いられる化合物
(i)は、常圧で沸点200℃以上のものが好ましく、
250℃以上のものが特に好ましい。常圧で沸点200
℃未満では、液晶配向剤焼成時に速く揮発しすぎて、レ
ベリング性の効果が十分に得られない場合がある。
上記式(ii)で示される構造を有する化合物および/ま
たは重合体を含有することにより、得られる液晶配向膜
と基板との密着性が向上し、ラビング時の膜剥がれ、膜
削れを防止して、表面の凹凸が少ない液晶配向膜を形成
することができる。この結果、当該液晶配向膜を用いて
得られる液晶表示素子は、表示不良の発生しない、優れ
た表示性能を有するものとなる得る。
または水素原子を示すが、かかるアルキル基としては、
炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。化合物(ii)の
具体例としては、3―グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、3―グリシドキシプロピルメチルジイソ
プロペノキシシラン、N−グリシジル−N,N−ビス
[3―(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミン、
3―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3
−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シランなどのシラン化合物と、これらのシラン化合物を
ポリアミック酸またはポリイミドの末端に結合させて得
られる末端修飾型重合体が挙げられる。これらの化合物
(ii)は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
リアミック酸および/またはポリアミック酸のイミド化
重合体からなる〔a〕成分と、上記化合物(i)および
化合物(ii)から選ばれる〔b〕成分とが有機溶媒中に
溶解含有されて構成される。化合物(ii)として末端修
飾型重合体を用いる場合には、ポリアミック酸および/
またはイミド化重合体の合成時に上記シラン化合物を添
加して、重合体の一部を末端修飾型重合体として用いて
も良い。
含有割合(重合体濃度)は、粘性、揮発性などを考慮し
て選択されるが、溶液全体に対して好ましくは0.1〜
20重量%の範囲、更に好ましくは0.5〜10重量%
とされる。この濃度が0.1重量%未満である場合に
は、塗膜(被膜)の膜厚が過小となって良好な液晶配向
膜を得ることができず、一方、この濃度が20重量%を
超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶
配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗
布特性が劣るものとなる場合がある。本発明の液晶配向
剤における〔b〕成分の含有割合としては、〔a〕成分
100重量部に対する〔b−1〕成分の割合が、通常
0.01〜20重量部とされ、好ましくは0.1〜10
重量部とされる。0.01重量部未満ではレベリング性
の効果が十分に現れない場合があり、20重量部を超え
ると、〔b−1〕成分が、配向膜中に多く残留し、配向
特性が劣るものとなる場合がある。また、〔b−2〕成
分の割合は、シラン化合物の場合、通常0.1〜10重
量部、好ましくは0.5〜5重量部とされる。シラン化
合物を末端に導入した重合体の場合は、重合体中のSi
量が、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量
%とされる。0.1重量部未満では、得られる液晶配向
膜と基板との密着性の改良効果が十分に現れない場合が
あり、10重量部を超えると、未反応の〔b−2〕成分
が、液晶中に溶出し、液晶表示素子の表示特性を悪化さ
せてしまう場合がある。さらに、本発明の液晶配向剤に
おいて、〔b−1〕成分である化合物(i)と、〔b−
2〕成分である化合物(ii)とを併用することによっ
て、さらに高い効果を得ることができる。なお、〔a〕
成分および〔b〕成分を溶解させる有機溶媒としては、
これらを溶解できるものであれば特に制限されるもので
はなく、例えば、ポリアミック酸の合成に用いられるも
のとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポ
リアミック酸の合成反応の際に併用することができるも
のとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することが
できる。
着性をさらに向上させることを目的として、化合物(i
i)以外のエポキシ基含有化合物が含有されていてもよ
い。かかるエポキシ基含有化合物としては、例えばエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロ
モネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,
3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオー
ル、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレ
ンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ
メチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグ
リシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、3―
(NーアリルーNーグリシジル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
これらのうち、分子内に、三級窒素原子を有する化合物
が好ましく、これらエポキシ基含有化合物の配合割合
は、〔a〕成分100重量部に対して、通常、40重量
部以下、好ましくは0.1〜30重量部である。
いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって
製造することができる。 (1)パターニングされた透明導電膜が設けられている
基板の一面に、本発明の液晶配向剤を例えばロールコー
ター法、スピンナー法、印刷法などの方法によって塗布
し、次いで、塗布面を加熱することにより被膜を形成す
る。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソ
ーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明
基板を用いることができる。また、基板の一面に設けら
れる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2 )からな
るNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウ
ム−酸化スズ(In2 O3 −SnO2 )からなるITO
膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパタ
ーニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用
いる方法が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、
基板表面および透明導電膜と液晶配向剤の被膜との接着
性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性
シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め
塗布することもできる。また加熱温度は80〜250℃
とされ、好ましくは120〜200℃とされる。形成さ
れる被膜の膜厚は、通常0.001〜1μmであり、好
ましくは0.005〜0.5μmである。なお、ポリア
ミック酸を含有する本発明の液晶配向剤は、塗布後に有
機溶媒を除去することによって液晶配向膜となる被膜を
形成するが、さらに加熱することによって脱水閉環を進
行させ、一部イミド化または完全にイミド化された被膜
とすることもできる。
表面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊
維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビ
ング処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が被膜
に付与されて液晶配向膜となる。また、ラビング処理に
よる方法以外に、樹脂膜表面に偏光紫外線、イオンビー
ム、電子ビーム等を照射して配向能を付与する方法や、
一軸延伸法、ラングミュア・ブロジェット法などで被膜
を得る方法などにより、液晶配向膜を形成することもで
きる。なお、ラビング処理時に発生する微粉体(異物)
を除去して表面を清浄な状態とするために、形成された
液晶配向膜をイソプロピルアルコールなどによって洗浄
することが好ましい。また、形成された液晶配向膜の表
面に紫外線、イオンビーム、電子ビーム等を部分的に照
射することによりプレチルト角を変化させる処理(例え
ば特開平6−222366号公報、特開平6−2819
37号公報、特開平7−168187号公報、特開平8
−234207号公報参照)、形成された液晶配向膜の
表面にレジスト膜を部分的に形成し、先行のラビング処
理とは異なる方向にラビング処理を行った後、前記レジ
スト膜を除去して、液晶配向膜の配向能を変化させるよ
うな処理(例えば特開平5−107544号公報参照)
を行うことによって、作製される液晶表示素子の視野角
特性を改善することもできる。
された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけ
る配向処理方向、すなわちラビング方向が直交または逆
平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャッ
プ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール
剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により
区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔
を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外
表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の
他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に
形成された液晶配向膜のラビング方向と一致または直交
するように貼り合わせることにより、液晶表示素子が得
られる。
およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有す
るエポキシ樹脂などを用いることができる。液晶として
は、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を
挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好
ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、
ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エ
ステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロ
ヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液
晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用
いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレ
スチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステ
リルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名
「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売
されているようなカイラル剤などを添加して使用するこ
ともできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p
−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電
性液晶も使用することができる。また、液晶セルの外表
面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコ
ールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と
称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板
またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができ
る。
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の実施例および比較例において
調製された液晶配向剤の評価項目および評価方法を下記
に示す。 [液晶の配向性]液晶表示素子に電圧をオン・オフさせ
た時の液晶セル中の異常ドメインの有無を顕微鏡で観察
し、異常ドメインのない場合を「良好」と判断した。 [液晶配向膜の密着性]液晶配向剤を基板に塗布、乾燥
後得られた液晶配向膜を1時間、水で煮沸し、水滴を拭
き取った膜をJIS K−5400に準じて碁盤目試験
法により評価し、100個の碁盤目のうち剥離しなかっ
た碁盤目の数により、密着性を評価した。90以上を
○、70以上90未満を△、70未満を×の3段階で評
価した。 [塗膜の表面平滑性]ナカン製印刷機を用いて液晶配向
剤を30cm角のITOベタ基板にフレキソ印刷し、90
℃で1分間ついで180℃で1時間焼成して液晶配向膜
を形成し、触針式膜厚計を用いて、膜の平均膜厚および
最大膜厚と最小膜厚との差(バラツキ)を測定した。
物224.17g(1モル)、p−フェニレンジアミン
97.33g(0.9モル)および3,5−ジアミノ安
息香酸コレステリル(上記式(14)で示される化合
物)52.08g(0.1モル)をN−メチル−2−ピ
ロリドン2100gに溶解させ、この溶液を40℃で6
時間反応させた。次いで、得られた反応溶液を大過剰の
アセトンに注いで反応生成物を沈澱させ、固形物を分離
してアセトンで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥さ
せた。得られた重合体30.0gをγ−ブチロラクトン
570gに溶解させ、ピリジン32gおよび無水酢酸2
4gを添加して、110℃で4時間脱水閉環反応を行っ
た。その後、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行
うことにより、対数粘度(ηln)1.36dl/g、
イミド化率95%のポリイミド(以下、「重合体
(A)」とする)27.3gを得た。
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン31
4.30g(1モル)、p−フェニレンジアミン91.
88g(0.85モル)および上記式(18)で表され
る化合物63.36g(0.15モル)をN−メチル−
2−ピロリドン1900gに溶解させ、この溶液を20
℃で26時間反応させた。次いで、合成例1と同様に反
応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行い、得られた重
合体30.0gをγ−ブチロラクトン270gに溶解さ
せ、ピリジン20gおよび無水酢酸45gを添加して8
0℃で4時間脱水閉環反応を行った。その後、合成例1
と同様に反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うこ
とにより、対数粘度(ηln)1.06dl/g、イミ
ド化率100%のポリイミド(以下、「重合体(B)」
とする)28.3gを得た。
g(0.85モル)を、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン29.75g(0.15モル)およびp−フェニ
レンジアミン75.67g(0.7モル)に変更した以
外は合成例2と同様にして、対数粘度(ηln)1.0
dl/g、イミド化率100%のポリイミド(以下、
「重合体(C)」とする)25.3gを得た。
ル)、シクロブタンテトラカルボン酸無水物98.05
g(0.5モル)および4,4′−ジアミノジフェニル
メタン198.27g(1モル)をN−メチル−2−ピ
ロリドン1600gに溶解させ、この溶液を20℃で6
時間反応させた。次いで、合成例1と同様に反応生成物
の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことにより、対数粘度
(ηln)1.8dl/gのポリアミック酸(以下、
「重合体(D)」とする)400.3gを得た。
物224.17g(1モル)およびビス[4−(4―ア
ミノフェノキシ)フェニル]スルフォン432.5g
(1モル)をγ−ブチロラクトン6000gに溶解さ
せ、この溶液を60℃で6時間反応させた。次いで、合
成例1と同様に反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を
行うことにより、対数粘度(ηln)1.5dl/gの
ポリアミック酸(以下、「重合体(E)」とする)65
0gを得た。
g(0.85モル)を、p−フェニレンジアミン86.
47g(0.8モル)および3−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン19.09g(0.05モル)に変更
した以外は合成例2と同様にして、対数粘度(ηln)
0.94dl/g、イミド化率100%のポリイミド
(以下、「重合体(F)」とする)25gを得た。ガス
クロマトグラフィーにて未反応の3−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン量を調べたところ検出されず、3
−アミノプロピルメチルジエトキシシランは、重合体中
に化学結合された状態になっていることを確認した。
ン198.27g(1モル)を、4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン190.41g(0.95モル)および
3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン19.31
g(0.05モル)に変更した以外は合成例4と同様に
して、対数粘度(ηln)2.0dl/gのポリアミッ
ク酸(以下、「重合体(G)」とする)410gを得
た。ガスクロマトグラフィーにて未反応の3−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン量を調べたところ検出さ
れず、3−アミノプロピルメチルジエトキシシランは、
重合体中に化学結合された状態になっていることを確認
した。
gの混合溶液に、トリエチルアミン0.2gを加えて混
合液を6時間還流加熱した。未反応のγ-ブチロラクト
ン、ブチルセロソルブ、トリエチルアミンを減圧下で留
去し、下記式(i−1)で示される化合物3gを得た。
得られた化合物の 1H NMRチャート(溶媒:CDC
l3 )を図1に示す。
8で得られた上記式(i−1)で示される化合物1重量
部および3―グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン1重量部をγ−ブチロラクトンに溶解させて固形分
濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィ
ルターで濾過し、液晶配向剤を調製した。上記液晶配向
剤を、液晶配向膜塗布用印刷機を用いてITO膜からな
る透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、18
0℃のホットプレート上で20分間乾燥し、乾燥平均膜
厚900Åの被膜を形成した。最大膜厚と、最低膜厚の
差は150Åであり、密着性の評価は○であった。この
被膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビ
ングマシーンにより、ロールの回転数500rpm、ス
テージの移動速度1cm/秒、毛足押し込み長さ0.4
mmでラビング処理を行った。上記配向膜塗布基板を、
イソプロピルアルコール中に1分間浸漬した後、双方の
基板を100℃のホットプレート上で5分間乾燥した。
次に、一対のラビング処理された液晶挟持基板の液晶配
向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化
アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印
刷塗布した後、一対の液晶挟持基板を液晶配向膜面が相
対するように、しかもラビング方向が直行するように重
ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶
注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メル
ク社製、MLC−5081)を充填した後、アクリル系
光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面
に偏光板を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基板の液晶
配向膜のラビング方向と一致するように張り合わせ、液
晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子の液晶の
配向性評価を行ったところ、液晶の配向性は良好であっ
た。これらの結果を表1に示す。
および添加剤を用い、実施例1と同様にして液晶配向剤
を調製した。次いで、このようにして得られた液晶配向
剤を用いて実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し
た。得られた液晶配向剤、液晶表示素子の各々につい
て、液晶の配向性、密着性、配向膜の膜厚とそのばらつ
きについて評価した。結果を表1に示す。
ル]アミン (iii-1)N,N,N',N'-テトラク゛リシシ゛ル-4,4'-シ゛アミノシ゛フェニルメタン
素子とした場合、形成された配向膜の平滑性、密着性が
優れるため、吸着イオンの影響を受けにくい。このた
め、配向不良がない液晶表示素子を得ることが出来る。
本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有す
る液晶表示素子は、TN型およびSTN型液晶表示素子
に好適に使用できる以外に、使用する液晶を選択するこ
とにより、SH(Super Homeotropic)型、IPS(In
-Plane Switching)型、強誘電性および反強誘電性の
液晶表示素子などにも好適に使用することができる。さ
らに、本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜
を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用で
き、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、
ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テ
レビなどの表示装置に用いられる。
れる化合物のNMRチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 〔a〕ポリアミック酸およびポリアミッ
ク酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種の重
合体と、〔b−1〕下記式(i): (式中、A1 〜A11は、各々独立にアルキル基または水
素原子を示す。)で示される化合物とを含有することを
特徴とする液晶配向剤。 - 【請求項2】 〔a〕ポリアミック酸およびポリアミッ
ク酸のイミド化重合体から選ばれる少なくとも1種の重
合体と、〔b−2〕下記式(ii): (式中、A12〜A14は、各々独立にアルキル基または水
素原子を示す。)で示される構造を有する化合物および
/または重合体とを含有することを特徴とする液晶配向
剤。
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