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JP2970953B2 - 液体容器 - Google Patents

液体容器

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Publication number
JP2970953B2
JP2970953B2 JP10461591A JP10461591A JP2970953B2 JP 2970953 B2 JP2970953 B2 JP 2970953B2 JP 10461591 A JP10461591 A JP 10461591A JP 10461591 A JP10461591 A JP 10461591A JP 2970953 B2 JP2970953 B2 JP 2970953B2
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JP
Japan
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spout
inner bag
ink
liquid
passage plate
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Application number
JP10461591A
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JPH04242565A (ja
Inventor
康行 佐々木
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10461591A priority Critical patent/JP2970953B2/ja
Publication of JPH04242565A publication Critical patent/JPH04242565A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体容器に関し、特に
外箱内に可撓性の内袋を収容してなるバッグインボック
スタイプの液体容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図13に示すように、紙、ダンボ
ール、プラスチック等で作った外箱1の中に、プラスチ
ックフィルム等によって作った可撓性の内袋2を収容
し、内袋2に固定した注出口3を外箱1の外に延び出さ
せておき、この内袋2内にジュース等の液状内容物4を
収容したバッグインボックスが使用されている。このバ
ッグインボックスでは、通常、注出口3をポンプに連結
されたコネクタに接続し、その注出口3から内容物を吸
引して取り出すが、その際内袋が変形し、内容物取り出
しに応じて内袋内容積が減少するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、内容物を注
出口3から単に吸引して取り出すと、内袋内の内容物が
局部的に吸引され、内袋にしわがよりやすく、また、全
部の内容物を取り出す前に、内袋の一部が注出口に密着
して内容物を閉じ込めてしまい、内容物の取り出しがで
きなくなるという問題があった。特に、内容物として粘
度の高い材料、例えばインキを収容すると、この問題が
顕著に生じてくる。すなわち、高粘度のインキを内容物
4として収容すると、その内容物4を注出口3から吸引
して取り出す際、内袋2内でインキが流れにくいため、
注出口の近傍のインキが主として吸引され、可撓性の内
袋2の上部が二点鎖線2aで示すように変形し、早い時
期に注出口3を閉じてしまうとか、或いは二点鎖線2b
で示すように注出口の近傍で内袋のフィルム同志がくっ
ついて注出口への内容物の流れを阻止してしまい、それ
以後内容物の吸引ができなくなっていた。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、粘度の高いインキに対しても良好に取り出すこと
ができ、残留量を少なくしうるバッグインボックスタイ
プの液体容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべくな
された本発明は、少なくとも一つの平坦な面を有する外
箱と、該外箱内に収容された可撓性の内袋と、該内袋に
固定され前記平坦な面から外箱外に延びるように取付け
られた注出口と、その注出口を覆うように前記内袋内に
固定して設けられた通路板とを有し、該通路板が前記注
出口側に突出した複数の凸部を有することを特徴とする
液体容器を要旨とする。
【0006】ここで、前記注出口を外箱の平坦な面のほ
ぼ中央に配置することが好ましい。また、前記通路板
を、前記外箱の注出口を配置した平坦な面よりわずかに
小さい大きさとすることが好ましい。更に、その通路板
には、前記注出口に対向する位置に主貫通穴を形成し、
かつその主貫通穴の周辺を除いたほぼ全域で且つ凸部の
無い位置に多数の補助貫通穴を形成しておくことが好ま
しい。
【0007】更に、前記内袋の、注出口を取付けている
側の約半分の部分を、前記外箱の内面に固定することが
好ましい。
【0008】本発明に使用する注出口としては、可撓性
の内袋に取付けられた注出口本体と、その注出口本体に
着脱可能なキャップとを有し、前記注出口本体に、粘性
の高い液体がゆっくりと流出することを許容する細孔を
形成しているものとすることが好ましく、更には、その
細孔を、弾性変形可能な複数の舌片の間に形成すること
が好ましい。
【0009】
【作用】本発明の液体容器は、内袋内に注出口を覆うよ
うに注出口側に多数の凸部を有する通路板を配置してい
るので、内袋からの液体取り出し時には通路板の凸部と
凸部の間が液体通路となり、通路板に形成した貫通穴や
通路板の周縁から注出口に到る液体通路が形成され、内
袋の全体から比較的均一に液体吸引が行われる。しか
も、内袋の一部がはやく変形して注出口側の壁面に接近
しても、その内袋を通路板が支持するので、注出口に到
る液体通路が塞がることがなく、内袋内のほとんどの液
体を一定速度で取り出すことが可能である。
【0010】ここで、前記したように注出口を、外箱の
平坦な面のほぼ中央に配置しておくと、液体取り出しに
よる内袋の変形(収縮)状態を左右でほぼ均等とする事
が容易となる。また、通路板を、外箱の注出口を配置し
た平坦な面よりわずかに小さい大きさとしておくと、注
出口を配置した平坦な面のほぼ全域を通路板で覆い、そ
の通路板の下面に液体通路を確保でき、また、その通路
板の全周縁と内袋との間に液体通路を形成できるので、
内袋内の液体の取り出しが一層確実となる。更に、その
通路板の注出口に対向する位置に主貫通穴を、その他の
部分のほぼ全域に補助貫通穴を設けておくと、内袋内の
液体が通路板のほぼ全面から極めて均一に液体通路に吸
引され、内袋の全体から比較的均一に液体吸引が行われ
る。このため、内袋が全体的に変形し、液体取り出しが
一層安定し、好ましい。
【0011】また、内袋の注出口を取付けている側の約
半分の部分を外箱内面に固定しておくと、内袋への液体
充填時及び内袋からの液体取り出し時に、内袋の固定さ
れていない側の部分しか変形しないので、変形が安定し
て生じ、液体充填時には内容積を十分に使用でき、液体
取り出し時には残量を少なくでき、しかも製品間のばら
つきを少なくできる。
【0012】更に、注出口に小面積の細孔を形成してお
くと、注出口のキャップを取外し、その状態で注出口を
下向き或いは横向きにして、上向き或いは横向きに待機
しているコネクタに接続する際に、粘度の高い液体では
注出口の細孔からゆっくりと流れ出すだけとなり、コネ
クタへの接続を完了するまでの短い時間では注出口の外
側にまでは流れ出ることがなく、従って周囲を液体で汚
すことなく注出口のコネクタへの接続が可能となる。そ
して、コネクタへの接続後は、細孔を通じて内袋内部の
液体を吸引、排出できる。ここで、この細孔を弾性変形
可能な多数の舌片の間に形成しておくと、内袋内部の液
体を吸引して取り出す際に複数の舌片が吸引力によって
変形し、細孔の開口面積が拡大し、液体の吸引、取り出
しが容易となる。また、コネクタの先端を注出口内の舌
片位置まで挿入しうるように長くしておけば、注出口を
コネクタに対して接続した際、コネクタ先端が注出口内
に深く進入して舌片を内方に押し込み、細孔の開口面積
を大きくするので、やはり液体の吸引、取り出しを容易
とすることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面に示す本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明をインキ収容用の容器に適用した実施
例による液体容器(以下インキ容器という)の概略断面
図、図2はそのインキ容器を図1とは異なる方向に切っ
た概略断面図、図3はそのインキ容器全体を概略的に示
す斜視図である。全体を参照符号10で示すインキ容器
は、矩形状の外箱11とその中に収容された可撓性の内
袋12とを備えており、その内袋12にはキャップ14
を有する注出口13が取付けられている。この注出口1
3は、外箱11の一つの平坦な面11aから外部に延び
出すように配置されておりかつ外箱11に固定されてい
る。注出口13の平坦な面11aに対する取付位置とし
ては、特に限定するものではないが、図示のように面1
1aの中心線上とすることが好ましく、更にその中心線
上の中央とすることが一層好ましい。この構成とする
と、後述するように内袋12から液体を取り出す際に、
液体を前後左右からバランスよく取り出すことが容易で
あり、従ってその内袋12を前後左右バランスよく収縮
させることができる。内袋12は、上下二つの部分12
a、12bで構成されており、今便宜上、図1で下側に
ある部分12aを下部分、上側にある部分12bを上部
分と称する。内袋12の注出口13を取付けている側の
部分即ち下部分12aは、外箱11の平坦な面11aと
その周囲の平坦な面11bとに適当な接着手段、例えば
両面テープ15により固定されている。その他ホットメ
ルト等の接着剤で固定してもよい。一方、上部分12b
は自由となっている。このように、内袋12の下部分1
2aを外箱11に固定しておくと、内袋へのインキ充填
時、或いは内袋からのインキ取り出し時に内袋の上部分
12bのみが変形し、しかもその上部分12bの周縁
(下部分12aとの接合部)は位置が拘束されているた
め、内袋の変形が安定して生じ、内容物の残量が均一と
なる(製品間のばらつきが少なくなる)という利点が得
られる。
【0014】ここで、使用する外箱11、内袋12とし
ては、特に制限されるものでなく、従来公知のものを適
宜使用可能である。例えば、外箱11としては、紙製、
ダンボール製、プラスチック製、金属製等を使用でき、
また、内袋12としては、プラスチックの単層フィルム
又は積層フィルム、プラスチックと紙、金属箔等との積
層フィルムを使用できる。また、注出口13としては、
プラスチック成型品を使用できる。
【0015】内袋12の内部には、注出口13を覆うよ
うに、通路板17が配置され且つ内袋12に固定されて
いる。この通路板17は、注出口13を取付けている平
坦な面11aよりもわずかに小さい面積(例えば、通路
板17の縦横の各端部において数mm程度小さい面積)
に作られており、その全周の端縁と、外箱11の側面1
1bで拘束される内袋12との間に適当なインキ通路1
8を形成するように配置されている。なお、通路板17
の大きさはこの大きさに限定されるものではないが、こ
の大きさとすると、後述するように内部のインキを吸引
し終わる際に、内袋の上部分12bのほぼ全域を支持し
て、面11a上に位置する下部分12aに密着するのを
防止でき、また、通路板17を内袋12に固定して外箱
11内にセットする際に、寸法誤差等があってもその通
路板17が外箱11の側面11bにぶつかってうまく入
らないということがなく、製造工程が容易となる等の利
点が得られるので、好ましい。
【0016】図4に拡大して示すように、通路板17は
平坦なベース部17aとその一方の面に突出するように
ベース部17aの全域にほぼ均一に設けられた多数の独
立した四角形の凸部19を有しており、図1、図2に示
すように、この凸部19を内袋12の下部分12a上及
び注出口13のフランジ13a上に乗せて取付けられ、
且つ適当な位置で内袋12に固定されている。本実施例
の場合には、通路板17の角部4ケ所及び中央辺部2ケ
所の計6ケ所を内袋12の下部分12aとスポット状に
ヒートシール固定している。又通路板17の注出口に対
向する位置には凸部19は無く平板状となっており、注
出口13よりインキを吸収しやすいようになっている。
かくして、通路板17のベース部17aと内袋12の下
部分12aとの間に、凸部19によって縦横に通じたイ
ンキ通路20が形成される。このインキ通路20は内袋
12からインキを吸引して取り出す際にインキを流すた
めのものであり、インキ取り出しには大きい方が好まし
いが、逆にインキ通路20を満たしたインキは最終的に
は残留インキとなるので、この点からは小さい方がよ
い。これらを考慮してインキ通路20の寸法が定められ
る。インキ通路20の寸法はインキ粘度等の物性によっ
ても異なるが、一般的には、高さが1〜5mm、幅が3
〜5mm程度に選定される。但し、限定される値ではな
い。なお、凸部19の形状は図示の四角形に限らず、円
形等種々変更可能である。
【0017】図4に示すように、通路板17には、注出
口13に対向する位置に大きい主貫通穴21が、また、
インキ通路20に対向する位置に小さい補助貫通穴22
が形成されている。通路板17の材質、製造方法等は特
に限定されるものではないが、プラスチックの成型によ
って作るのが好ましい。なお、図4ではプラスチックシ
ートから成型して作った通路板17を例示しており、そ
のため、ベース部17aの上面側に、凸部に対応して凹
部23が形成されている。この凹部23はそのまま残し
ておいてもよいが、インキの溜まり場になるので、適当
な手段、例えばフィルム、シート等を貼る等により塞い
でおくことが好ましい。また、凹部23の側面に穴を開
けてインキ通路20と連通するようにしてもよい。射出
成型によって通路板を製造する場合には、当然、ベース
部17aの上面は凹部のない平坦なものとするのがよ
い。
【0018】次に、上記構成のインキ容器10の使用方
法を説明する。内袋12にインキを充填しない状態で
は、内袋12は上部分12bが下部分12aにくっつい
た状態となっている。このインキ容器10を、注出口1
3が上になるようにして、その注出口13からインキ2
4を充填する。内袋12にインキ24を充填するにつれ
て、内袋12は膨らむ。この際、内袋12の下部分12
aは外箱11に固定されているので、上部分12bのみ
が変形し、このため、インキ充填に伴う内袋12の膨ら
みが安定して生じ、内袋12の上部分12bは図1、図
2に実線で示す位置まで変形し、内袋の内容積を十分に
使用できる。
【0019】次に、インキを充填したインキ容器10
は、注出口13にキャップ14をした状態で所望の場所
に搬送される。このインキ容器10から内部のインキ2
4を取り出すには、注出口13に、ポンプに接続された
コネクタ(図示せず)を接続し、図1、図2に示すよう
に、注出口13が下になるようにインキ容器10を配置
し、その注出口13からインキ24を吸引して取り出
す。この際、内袋12内のインキ24は注出口13の上
方の通路板17の主貫通穴21を通って注出口13に吸
引されるが、それ以外にも通路板17の周囲のインキ通
路18や通路板17の補助貫通穴22を通って通路板1
7の下方に吸引され、インキ通路20を通って注出口1
3に吸引される。このため、内袋12の広い面積からイ
ンキ吸引が行われ、内袋12の上部分12bはインキ吸
引に伴い、二点鎖線12b′で示すように全体がほぼ水
平を保って下方に変位する。かくして、インキを良好に
吸い出すことができる。また、例え、内袋12の上部分
12bがゆがんで変位し、二点鎖線12cで示すように
注出口13の上方の部分が早く下りて通路板17の主貫
通穴21を塞いだとしても、他の補助貫通穴22から通
路板17の下側のインキ通路20にインキが流れるの
で、支障なくインキ吸引が可能である。このため、内袋
12の上部分12bが通路板17上面全体に密着するま
で、インキ吸引が行われ、しかも、この通路板17は容
器の底面全体に広がる面積となっているので、内袋12
内に収容したほとんどのインキを吸引して取り出すこと
ができる。また、インキが内袋内の広い部分から吸引さ
れ、且つ内袋12は下部分12aが固定されていて上部
分12bしか動かないため、インキ吸引時の上部分12
bの変位が安定しており、従って、製品間のばらつきが
少なく、再現性が極めて高い。このため、どの製品にお
いても、インキを良好に排出でき、残留インキ量を削減
できる。
【0020】図5は本発明の他の実施例による液体容器
10Aを示す概略断面図、図6はその液体容器10Aを
異なる方向に見た概略断面図であり、図1の実施例と同
一部品には同一符号を付けて示している。本実施例の液
体容器10Aも、外箱11と、その中に収容された内袋
12と、その内袋12に取付けられ、外箱11の一つの
平坦な面11aから外部に突出するように設けられた注
出口30と、内袋12内にその注出口30を覆うように
配置された通路板17Aを備えている。ここで、注出口
30は外箱11の平坦な面11aの中央に配置されてい
る。その構造については後述する。通路板17Aは、図
7、図8に示す形状のものであり、平坦なベース部17
Aaの片面全域にほぼ均一なピッチで凸部19Aが形成
されており、その中央(通路板17Aを内袋に取付けた
時に注出口30に対向する位置)には主貫通穴21Aが
形成され、更にその中央部を除いた他の領域には、凸部
19Aで囲まれた部分や周縁のフランジの部分にも多数
の補助貫通穴22Aが形成されている。なお、主貫通穴
21Aに隣接する位置の凸部19Aaは、注出口へのイ
ンキ流入を良好にするため、一部を円弧状としている。
このように主貫通穴21Aの近傍にも凸部19Aaを設
けておくと、主貫通穴21Aからインキを吸引する際の
吸引力によってベース部17Aaが注出口30の方向に
変形させられることがなく、好ましい。また、通路板1
7Aのほぼ全域に補助貫通穴22Aを設けておくと、内
袋内のインキを通路板17Aの全面からきわめて均一に
吸引することができ、特に粘度の高い液体に対して効果
的である。なお、図7に示す通路板17Aでは、周縁に
平坦なフランジ部を形成しているが、このフランジ部を
なくし、凸部19Aが通路板17Aの最外周に位置する
ように構成してもよい。
【0021】注出口30は、図9、図10に示すよう
に、内袋12に接着された注出口本体31と、その注出
口本体31の根元の部分にねじ係合するリング32と、
注出口本体31の先端にねじ係合するキャップ33の三
部品からなる。注出口本体31は、内袋12に接着する
ためのフランジ部31aと、外周面にリング32をねじ
係合するための雄ねじを有する大径部31bと、外周面
にキャップ33をねじ係合するための雄ねじを有する小
径部31cと、小径部31cの内面で形成される液体通
路内に突出するように形成された多数の舌片31dを有
している。この舌片31dは、容易に弾性変形するよう
に薄く、例えば0.4mm程度に作られており、かつこ
れらの舌片31dの間に小さい細孔34を形成しうる大
きさに作られている。ここで、細孔34の大きさとして
は、注出口30を下向きにした際に、内袋12内に収容
している粘性の高いインキ24が、急には流出しないよ
うに定められている。すなわち、図11に示すように、
注出口30を下に向けると内部の液体が、細孔34から
ゆっくりと液滴24aを形成しながら流下し、注出口3
0の外側に流れ出るが、その際にその液滴24aが注出
口30の外側にまで流れ出るまでに2〜3秒程度かかる
ように定められる。例えば、液体として粘度が50〜4
00ポイズ程度のインキを取り扱う場合において、複数
の舌片31dで形成される細孔の大きさとしては、中央
部の直径が1〜4mm、その中央部から放射状に延びて
いる溝部分の幅が0.1〜2mm程度とすることが好ま
しい。上記構成になる注出口本体31はポリエチレン等
の樹脂の射出成形によって一体に作られる。
【0022】図9、図10において、内袋12は注出口
本体31のフランジ部31aの上面にヒートシール等に
よって接着されている。なお、内袋12をフランジ部3
1aの下面に接着してもよい。リング32は、外箱11
の外面に押し当てるためのフランジ部32aと、そのフ
ランジ部32aから適当な間隔をあけて形成されたつま
み部32bと、補強用のリブ32c等を有しており、こ
のリング32を、外箱11の内側から外側に突出させて
いる注出口本体31にねじ係合させることにより、注出
口本体31のフランジ部31aとリング32のフランジ
部32aで外箱11をはさみ付け、注出口本体31を外
箱11にしっかりと固定することができる。このリング
32も樹脂の射出成形によって作られる。また、キャッ
プ33も樹脂の射出成形によって作られる。
【0023】次に、上記構成のインキ容器10Aの使用
方法を説明する。内袋12に固定された注出口30は、
その注出口本体31を外箱11の内側から外側に突出さ
せ、その上にリング32をねじ込むことにより、図5に
示すように外箱11にしっかりと固定される。このイン
キ容器10A内にインキを充填するには、その注出口本
体31に充填ノズルを接続し、注出口本体31を通して
インキを注入する。この際、インキは注出口本体31の
舌片31d間の細孔34を通って内部に流れ、更にその
時の液圧によって舌片31dを変形させ、細孔34の面
積を大きくする。これにより、敏速なインキの充填が可
能となる。また、充填ノズルとして、先端を注出口本体
31内に深く、舌片31dのところまで挿入しうる形状
のものを用いると、その充填ノズルを注出口本体31に
接続した際にノズル先端で舌片31dを押し開くことが
でき、これによって細孔34の面積を拡大し、敏速な充
填が可能となる。インキ充填後はキャップ33を取付け
て注出口本体31を密閉し、その状態で輸送、保管等を
行う。
【0024】次に、このインキ容器10Aからインキを
取り出すにあたっては、注出口30のキャップ33を外
し、その注出口本体31に、ポンプに接続したコネクタ
を接続し、インキ容器10Aを注出口30が下側になる
ようにして、ポンプによって内部の液体を吸引して取り
出す。この際、インキ容器10Aからインキを取り出す
装置によっては、コネクタが定位置に上向きに設けられ
ている場合がある。その場合には、図11に示すよう
に、キャップ33を外した後そのインキ容器10A及び
注出口30を下に向け、上向きとなっているコネクタ3
6に上から係合させる。ここで、注出口30を、キャッ
プを外した状態で下に向けると、内部の液体が注出口の
細孔34を通って流れ出ようとするが、細孔34の通路
面積が小さいので、インキは液滴24aを形成しながら
ゆっくりと流下し、注出口30をコネクタ36に接続す
るまでの短い時間では注出口の外側に流れ出ることがほ
とんどない。かくして、周囲を液体で汚すことなく注出
口30をコネクタ36に接続できる。コネクタ36へ接
続した後は、内袋12内のインキ24がコネクタ36に
接続されているポンプによって吸引され、取り出され
る。この際、細孔34を形成する舌片31dがポンプの
吸引力によって下方に湾曲し、細孔34の面積が拡大
し、内部のインキ24が良好に吸引、排出される。な
お、コネクタ36として、先端を注出口内に深く、舌片
のところまで挿入しうるよう長くした形状のものを用い
ると、注出口をコネクタに対して接続した際、コネクタ
先端が注出口内に深く進入して舌片31dを内方に押し
込み、細孔34の開口面積を大きくするので、好まし
い。
【0025】図12において、インキ容器10Aから内
部のインキ24を注出口30を通して吸引する際にも、
内部のインキ24は通路板17Aの主貫通穴21Aから
注出口30へ流れ、また同時に通路板17Aの全面に設
けている補助貫通穴22Aから下面のインキ通路20を
通って注出口30に流れ、外部に取り出される。このた
め、通路板17Aの全面からほぼ均一なインキ吸引が行
われ、内袋12の上部分12bはインキ吸引に伴い、二
点鎖線12b′で示すように全体がほぼ水平を保って下
方に変位し、また、例え、内袋12の上部分12bがゆ
がんで変位し、二点鎖線12cで示すように一部が早く
下りて通路板17Aの上に到達してもその部分は通路板
17Aで支持され、通路板17Aの下側にはインキ通路
20が確保されるので、支障なくインキ吸引が行われ続
ける。このため、内袋12の上部分12bが通路板17
A上面全体に密着するまで、インキ吸引が行われ、内袋
12内に収容したほとんどのインキを吸引して取り出す
ことができる。
【0026】なお、上記実施例では注出口30の注出口
本体31に設ける細孔を、複数の弾性変形可能な舌片で
形成したが、この代わりに単に注出口本体に、円形、楕
円形、溝状等の孔を形成して細孔としてもよい。ただ
し、図示実施例のように舌片を用いると、インキの流れ
によってその舌片を湾曲させ、細孔面積を大きくできる
ので、インキの通過抵抗が小さくなる利点が得られる。
また、上記実施例では、注出口本体31をリング32に
よって外箱11に固定する構成としているが、リングを
省略し、単に注出口本体を外箱の外側に突出させただけ
の構成としてもよい。
【0027】以上に説明した実施例では、いずれも、注
出口13、30が下向きとなるようにインキ容器を配置
し、インキ吸引を行う場合を説明したが、インキ容器は
かならずしもこの姿勢に配置する必要はなく、注出口1
3、30が横向き或いは上向きとなるようにしても差し
支えない。また、上記実施例では、通路板17、17A
に多数の補助貫通穴22、22Aを形成しているが、こ
の補助貫通穴は省略し、通路板17、17Aの周縁のみ
からインキがインキ通路20に流入するようにしてもよ
い。更に、通路板17、17Aを大きくしてその周縁が
袋12に接触するようにし、貫通穴21、22のみ、或
いは貫通穴21A、22Aのみからインキがインキ通路
20に流入するようにしてもよい。補助貫通穴22、2
2Aの形状(大きさ)、形成位置、個数等も図示の実施
例に限定されるものでなく、適宜変更可能である。これ
らの補助貫通穴の形状、形成位置、個数等は内袋内のイ
ンキ流れを決めるので、所望のインキ流れパターンが生
じるように貫通穴の形状、形成位置、個数等を定めれば
よい。更に、上記実施例ではいずれも、内袋12の下部
分を外箱11に固定しているが、これは必須ではなく、
内袋12を外箱11に固定せず単に外箱11内に収容し
ただけのものでもよい。また、外箱の形状は必ずしも矩
形状に限らず、円筒状等とすることも可能である。また
内袋の形式は本実施例のような四方シールパウチに限定
されるものではなく、例えばスタンドパック、ガセット
袋等の袋形状にしてもよい。
【0028】以上に本発明をインキ容器に適用した実施
例を説明したが、本発明はインキ容器に限らず、他の任
意の液体を収容した液体容器に適用可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の液体容器によれ
ば、液体を排出するための注出口を覆うように通路板を
配置したことにより、内袋内の液体を広い部分から、吸
引することができ、常時安定して液体の取り出しを行う
ことができ、しかも、液体排出につれて変形する内袋を
その通路板で支持して液体排出通路を確保でき、液体残
量を減少させることができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインキ容器の概略断面
【図2】図1に示すインキ容器を図1とは異なる方向に
切って見た概略断面図
【図3】図1に示すインキ容器全体を概略的に示す斜視
【図4】図1に示すインキ容器に設けている通路板の一
部の概略斜視図
【図5】本発明の他の実施例によるインキ容器の概略断
面図
【図6】図5に示すインキ容器を図5とは異なる方向に
切って見た概略断面図
【図7】図5に示すインキ容器に設けている通路板を、
注出口側から見た平面図
【図8】図7に示す通路板の一部の概略斜視図
【図9】図5に示すインキ容器に設けている注出口の概
略断面図
【図10】その注出口の概略平面図
【図11】その注出口を下向きにしてコネクタに接続し
た状態を示す概略断面図
【図12】図5に示すインキ容器からインキを取り出す
時の状態を示す概略断面図
【図13】従来のバッグインボックスの概略断面図
【符号の説明】
10、10A インキ容器 11 外箱 11a 平坦な面 12 内袋 12a 下部分 12b 上部分 13 注出口 14 キャップ 15 両面テープ 17、17A 通路板 19、19A 凸部 20 インキ通路 21、21A 主貫通穴 22、22A 補助貫通穴 23 凹部 24 インキ 30 液体注出口 31 注出口本体 31a フランジ部 31d 舌片 32 リング 33 キャップ 34 細孔

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの平坦な面を有する外箱
    と、該外箱内に収容された可撓性の内袋と、該内袋に固
    定され前記平坦な面から外箱外に延びるように取付けら
    れた注出口と、その注出口を覆うように前記内袋内に固
    定して設けられた通路板とを有し、該通路板が前記注出
    口側に突出した複数の凸部を有することを特徴とする液
    体容器。
  2. 【請求項2】 前記注出口が、前記外箱の平坦な面のほ
    ぼ中央に配置されていることを特徴とする請求項1記載
    の液体容器。
  3. 【請求項3】 前記通路板が、前記外箱の注出口を配置
    した平坦な面よりわずかに小さい大きさであることを特
    徴とする請求項1又は2記載の液体容器。
  4. 【請求項4】 前記通路板が、前記注出口に対向する位
    置に主貫通穴を有し、かつその主貫通穴の周辺を除いた
    ほぼ全域で且つ凸部の無い位置に多数の補助貫通穴を有
    することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に
    記載の液体容器。
  5. 【請求項5】 前記内袋の、注出口を取付けている側の
    約半分の部分が、前記外箱の内面に固定されていること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液
    体容器。
  6. 【請求項6】 前記注出口が、可撓性の内袋に取付けら
    れた注出口本体と、その注出口本体に着脱可能なキャッ
    プとを有し、前記注出口本体が、粘性の高い液体がゆっ
    くりと流出することを許容する細孔を有することを特徴
    とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体容
    器。
  7. 【請求項7】 前記細孔が、弾性変形可能な複数の舌片
    の間に形成されていることを特徴とする請求項6記載の
    液体容器。
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