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JP2953916B2 - 盗難防止用の検出具 - Google Patents

盗難防止用の検出具

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JP2953916B2
JP2953916B2 JP21588393A JP21588393A JP2953916B2 JP 2953916 B2 JP2953916 B2 JP 2953916B2 JP 21588393 A JP21588393 A JP 21588393A JP 21588393 A JP21588393 A JP 21588393A JP 2953916 B2 JP2953916 B2 JP 2953916B2
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Japan
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theft
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swing
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博征 藤内
久量 奥村
勉 井田
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Kubota Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、盗難防止対象物に接当
させる状態で取り付けられる筐体に、前記盗難防止対象
物の接当面から突出する突出位置に復帰付勢された揺動
式の被操作部を備えたスイッチが設けられた盗難防止用
の検出具に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる盗難防止用の検出具を備えた盗難
防止装置は、例えば店頭に展示されている商品等の盗難
防止対象物に接当させた状態で使用されるものであり、
その盗難防止対象物より盗難防止装置が取り外されたか
否かを、かかる盗難防止用の検出具にて検出して、警報
音等を発するものである。つまり、例えば図24に示す
ように、店頭に展示したコンパクトディスク等の盗難防
止対象物Eを万引き行為から守るため、盗難防止装置1
00をケース101内に設け、盗難防止対象物Eを、盗
難防止装置100に接当するように、ケース101に挿
入して使用される(例えば、本出願人が既に出願した実
願平3−11054号参照)。このとき、盗難防止対象
物より盗難防止装置が取り外されたか否かを検出するた
め、盗難防止装置には、盗難防止用の検出具として、盗
難防止対象物の接当面から突出する突出位置に復帰付勢
された揺動式の被操作部を備えたスイッチが設けられて
いるが、従来の被操作部は、図25に示すように、突出
位置より一方側へしか揺動しないようになっていた。
尚、図中、3' は、被操作部3a' を備えた従来のスイ
ッチを示しており、102は、警報音発生用のスピーカ
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来の被操作
部は、突出位置より一方側へしか揺動しないように構成
されているため、その方向以外の方向に被操作部を揺動
するような方向に、盗難防止対象物を移動することがで
きないという問題があった。つまり、図25に示すよう
に、盗難防止対象物Eをケース101内に挿入させるに
は、盗難防止対象物Eをf1方向へ移動させ、盗難防止
対象物Eをケース101より取り出すには、盗難防止対
象物Eをf2方向へ移動させることとなるが、盗難防止
対象物Eの接当面(下面)に凹凸があると、盗難防止対
象物Eをケース101より取り出す(f2方向へ移動さ
せる)際に、その凹凸に被操作部3a'が引っ掛かっ
て、盗難防止対象物Eを取り出すことができない、ある
いは、強引に盗難防止対象物Eを取り出そうとすると、
不用意に被操作部3a' を破損させてしまうという問題
があった。本発明は上記の実情に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、盗難防止対象物の種々な方向の移
動に対し、適正に操作される盗難防止用の検出具を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の盗難防止用の検
出具は、盗難防止対象物に接当させる状態で取り付けら
れる筐体に、前記盗難防止対象物の接当面から突出する
突出位置に復帰付勢された揺動式の被操作部を備えたス
イッチが設けられたものであって、その第1特徴構成
は、前記スイッチは、突出位置から少なくとも相反する
2方向へ揺動動作可能に構成されている被操作部と、前
記被操作部を突出位置に復帰付勢させる弾性部と、前記
被操作部の、突出位置からの少なくとも相反する2方向
のうちのいずれかの方向への揺動動作に連動して、通電
状態と非通電状態の切換えを行う一対の電極部から構成
されている点にある。第2特徴構成は、前記被操作部
は、揺動軸芯を前記被操作部の両端側に有し、かつ、前
記被操作部に加わった付勢力の作用点に近い側の前記揺
動軸芯を中心に揺動するものである点にある。第3特徴
構成は、前記被操作部は、少なくとも相反する2方向を
含む複数方向に揺動自在に構成され、前記接当面に、前
記盗難防止対象物内へ突入させるための複数個の突起部
が、前記被操作部の周囲を取り巻く状態で設けられてい
る点にある。
【0005】
【作用】本発明の第1特徴構成によれば、被操作部が突
出位置から少なくとも相反する2方向を含む複数方向に
揺動自在に構成されているので、盗難防止対象物が相反
する2方向(例えば、図21のe1,e2方向)に移動し
ても、被操作部は、盗難防止対象物の押し状態(移動状
態)に対応して揺動する。また、前記被操作部の、突出
位置からの少なくとも相反する2方向のうちのいずれか
の方向への揺動動作に連動して、前記電極部は、通電状
態と非通電状態の切換えを行うように構成されている。
第2特徴構成によれば、揺動軸芯を前記被操作部の両端
側に有し、かつ、前記被操作部に加わった付勢力の作用
点に近い側の前記揺動軸芯を中心に揺動するため、前記
被操作部は、前記揺動軸芯から前記被操作部の他端まで
を半径として通電状態と非通電状態の切換えを行うこと
ができる。第3の特徴構成によれば、盗難防止装置を段
ボール箱等からなる盗難防止対象物に取り付ける場合、
盗難防止対象物の接当面に被操作部の周囲を取り巻く状
態で設けられ複数個の突起部を、盗難防止対象物に内へ
突入させて、取り付けることができるので、盗難防止装
置と盗難防止対象物との間に、物差し等の薄い板状の異
物を挿入させて、被操作部を接当面から突出させないよ
うにするという、盗難予備行為を検出することができる
のである。つまり、薄い板状の異物を盗難防止装置と盗
難防止対象物との間に挿入していくと、異物は、先ず複
数個の突起部に当たって停止し、更に異物を挿入してい
くと、異物は複数個の突起部に乗り上げて、被操作部は
接当面から突出することとなる。
【0006】
【発明の効果】第1特徴構成によれば、被操作部は盗難
防止対象物の押し状態(移動状態)に対応して揺動する
ので、盗難防止対象物の種々な方向の移動に対し適正に
操作することのできる盗難防止用の検出具を提供するこ
とができるに到った。また、前記被操作部の、突出位置
からの少なくとも相反する2方向のうちのいずれかの方
向への揺動動作に連動して、前記電極部は、通電状態と
非通電状態の切換えを行うように構成されているため、
前記被操作部の揺動動作で電極部の通電状態と非通電状
態の切換えを的確に行うことができるに到った。第2特
徴構成によれば、前記揺動軸芯から前記被操作部の他端
までを半径として通電状態と非通電状態の切換えを行う
ことができるため、前記被操作部を小型に設計できるに
到った。第3特徴構成によれば、異物を挿入して被操作
部を接当面から突出させないようにするという、盗難予
備行為を検出することができるので、盗難防止用の検出
具にて、盗難防止対象物が取り外されたか否かを確実に
検出することができるに到った。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。盗難防止装置としてのセンサタグ1は、図2に示
すように、筐体2の上面(接当面)2cを盗難防止対象
物Eに接当させて取り付けるものである。尚、図2
(イ)は、センサタグ1の斜視図であり、図2(ロ)
は、センサタグ1の背面2nを示している。センサタグ
1には、接当面2cから突出する突出位置に復帰付勢さ
れた揺動式の被操作部3aを備えたスイッチ3が設けら
れており、そのスイッチ3は、被操作部3aの揺動操作
によりON・OFFするように構成されているので、ス
イッチ3の被操作部3aが盗難防止対象物Eの存否によ
り揺動操作されて、スイッチ3がON・OFFされるこ
とにより、センサタグ1が盗難防止対象物Eより取り外
されたか否かを検出することができるように構成されて
いる。
【0008】センサタグ1の筐体2内には、図1に示す
ように、LEDランプ(チップLED)20と、圧電ブ
ザー21と、コイル,コンデンサ及び抵抗からなる共振
アンテナ22と、共振アンテナ22が受信状態になると
受信信号を出力するアンテナ入力回路23と、スイッチ
3がOFF状態になるとその状態を示すOFF信号を出
力するスイッチ入力回路24と、アンテナ入力回路23
からの受信信号又はスイッチ入力回路24からのOFF
信号が入力されると制御信号を出力するスイッチング回
路25と、スイッチング回路25からの制御信号が入力
するとパルス発振を開始する発振回路26と、スイッチ
ング回路25からの制御信号が入力すると発振回路26
の発振パルス数のカウントを開始し設定カウント数を超
えるとカウント完了信号を出力するカウンタ27と、カ
ウンタ27のカウント完了信号が入力されるとスイッチ
ング回路25を前記受信信号又は前記OFF信号が入力
された状態に維持するラッチ回路28と、カウンタ27
のカウント完了信号が入力されるとLEDランプ20を
点灯させ且つ圧電ブザー21を鳴らせるブザー・LED
ドライバ29と、筐体2内の各回路に電力を供給する平
板状のボタン電池Vと、ボタン電池Vから各回路への電
力供給を入り切りする電源スイッチ6とが備えられてい
る。
【0009】上記構成の回路は、電源スイッチ6が入り
操作された状態で、スイッチ3がOFFされた場合や、
センサタグ1が例えば店舗の出入口の両側に設置される
図20に示すような一対のパネル状の発信器Oの設置箇
所を通過した場合に、筐体2に収納されている圧電ブザ
ー21が鳴るように構成されている。尚、図2中、10
は、圧電ブザー21からの音を筐体2外へ放出するため
の開口部である。
【0010】以下、圧電ブザー21が鳴り出すまでの過
程を簡単に説明する。スイッチ3がON状態になるよう
に盗難防止対象物Eに取り付けて、動作状態にセット
(スイッチ6を入り操作)したセンサタグ1が、盗難防
止対象物Eより取り外されると、スイッチ3がOFF状
態となり、そのOFF状態をスイッチ入力回路24が検
出する。スイッチ入力回路24は、スイッチ3のOFF
状態を検出すると、スイッチング回路25にそのOFF
信号を出力する。
【0011】スイッチング回路25は、スイッチ入力回
路24からのOFF信号を受け取っている間、発振回路
26及びカウンタ27に制御信号を送り、その制御信号
を受けている間、発振回路26はパルス発振し、カウン
タ27は発振回路26の発振パルス数をカウントする。
そして、制御信号が停止すると、発振回路26はパルス
発振を停止し、カウンタ27はカウントを停止しパルス
カウント数をリセットする。カウンタ27は、予め設定
されているパルス数のカウントを完了する毎にラッチ回
路26及びブザー・LEDドライバ29に対してカウン
ト完了信号として一個のパルス信号を送る。
【0012】ブザー・LEDドライバ29はこのカウン
ト完了信号を受け取っている間、圧電ブザー21を鳴ら
せるとともにLEDランプ20を発光させる。一方、ラ
ッチ回路28はカウンタ27のカウント完了信号を受け
取って、スイッチング回路25を前記OFF信号を受け
た状態に維持し、これによりスイッチング回路25は発
振回路26及びカウンタ27に制御信号を送り続ける。
つまり、ブザー・LEDドライバ29は、スイッチング
回路25がOFF信号を受け取った後、カウンタ27が
設定パルス数のカウントを完了してから、圧電ブザー2
1を鳴らせ、LEDランプ20を発光させる。これによ
り、OFF信号を一定時間継続して受け取らないと圧電
ブザー21及びLEDランプ20は動作せず、ノイズ等
による誤動作を防止している。
【0013】又、一旦カウンタ27がカウント完了信号
を送り出した後は、ワイヤユニット入力回路24からの
OFF信号の有無に拘らず、スイッチング回路25は制
御信号を送り続けるので、電源スイッチ6が切り操作さ
れるまで、圧電ブザー21はカウンタ27のカウント完
了信号と同期して間歇音を出し続け、LEDランプ20
はカウンタ27のカウント完了信号と同期して点滅を続
ける。
【0014】一方、センサタグ1が発信器Oの設置箇所
を通過した場合には、共振アンテナ22が発信器Oから
の電波によって起電力を生じ、アンテナ入力回路23は
その起電力を検出して、スイッチング回路25に受信信
号を出力する。スイッチング回路25が受信信号を受け
取った後の各回路の動作は、上記のスイッチ3がOFF
状態となった場合と同様であり、説明は省略する。
【0015】以下、各部品の構成及び動作を説明する。
筐体2は、図3及び図4に示すように、ボトムケース2
aとトップケース2bとより構成されている。ボトムケ
ース2aには、スイッチ3,LEDランプ20,アンテ
ナ22,及び種々の電子部品を搭載した回路基板30
と、ジャックユニット4と、ボタン電池Vのプラス電極
接続用の端子31と、ボタン電池Vとが、組み込まれて
いる。トップケース2bには、圧電振動板21aとスピ
ーカハウジング32とターミナル部33とより構成され
る圧電ブザー21と、LEDランプ20からの光を放出
するLEDウインド(光窓)34と、スライダー5と
が、組み込まれている。そして、各部品を備えたボトム
ケース2aとトップケース2bとを、超音波溶接するこ
とにより、図2に示すセンサタグ1が構成されている。
【0016】スイッチ3は、図6及び図7に示すよう
に、樹脂等の非導電性材にて横一側面が開口した箱状に
形成された枠体3Aと、三角状の被操作部3aと、前記
開口部を閉じるように枠体3Aに取り付けられるコの字
状の金属製の第1端子板3bと、枠体3Aの内面に組み
付けられた金属製の第2端子板3cと、枠体3Aに形成
ボス部に横軸芯P周りで回動自在に支持されたコイルバ
ネ3dとより構成されており、被操作部3aは、コイル
バネ3dの中央部qから両側に延びる両端側部分にて、
相反する2方向e1,e2に揺動自在に、且つ、枠体3A
の上面から突出する突出位置wに復帰付勢された状態
で、枠体3Aとコイルバネ3dとの間に挟持されて支持
されている。もちろん、被操作部3aは、スイッチ3が
筐体2に取り付けられた状態においては、前記接当面2
cから突出するようになっている。
【0017】更に、コイルバネ3dは、スイッチ3の第
1端子板3bと第2端子板3cを断続させる接続端子片
として機能している。つまり、コイルバネ3dの中央部
qは第1端子板3bに常に弾性接触しており、被操作部
3aがコイルバネ3dの端部rを押し下げると、コイル
バネ3dの端部rが端子板3cと接触するように構成さ
れている。従って、被操作部3aは、相反する2方向e
1,e2に揺動自在に構成されているので、図21に示す
如く、盗難防止対象物Eが相反する2方向e1,e2に移
動しても、被操作部3aは盗難防止対象物Eの移動状態
に対応して、スイッチ3を適正に操作することができる
ように構成されている。尚、図6(イ)は、スイッチ3
の斜視図、図6(ロ)は、スイッチ3の回路構成を示す
図、図7(イ),(ロ)は、スイッチ3の側面断面図で
ある。
【0018】スピーカハウジング32は、図8に示すよ
うに、圧電振動板21aと図9に示すターミナル部33
とを圧入するように構成されると共に、圧電振動板21
aより発生させた音は開口部32aより外部へ放出され
るように構成されている。図中、32bは、筐体2内の
部品が開口部10から外部に露出するのを遮蔽する、つ
まり開口部10から異物の挿入を防止する遮蔽壁であ
る。ターミナル部33には、図9に示すように、スピー
カハウジング32に圧入された際に、圧電振動板21a
の電極(+,−)に接続される端子33a,33bと、
ボトムケース2aとトップケース2bを超音波溶接した
際に、ボタン電池Vのマイナス電極に接続される端子3
3cとを備えている。尚、図8(イ)は、スピーカハウ
ジング32の斜視図、図8(ロ)は、スピーカハウジン
グ32の背面図、図9(イ)は、ターミナル部33の斜
視図、図9(イ)は、ターミナル部33の底面図であ
る。
【0019】筐体2の角部に設けられているLEDウイ
ンド34には、図10に示すように、1つのLEDラン
プ20からの光を、LEDウインド34が接する筐体2
の側面2d,2e方向に分光する傾斜面34a,34b
が設けられている。
【0020】ジャックユニット4には、図11に示すよ
うに、キーK(図19参照)のラック部K1を挿入する
キー挿入孔41と、キーKの突出ピンK2を挿入するセ
ットボタンピン挿入孔42とが設けられている。キー挿
入孔41には、図13に示すように、ラック部K1のキ
ー挿入孔41への挿入に伴って回動操作されるピニオン
ギヤ43と、セットボタンピン挿入孔42に備えられた
セットボタンピン45(図12参照)の移動を阻止する
ための移動阻止バネ44が備えられている。ピニオンギ
ヤ43は、一部がキー挿入孔41に突出し、他の一部が
ジャックユニット4の外部に突出する状態で、ジャック
ユニット4本体に回動自在に枢支されている。尚、図1
1(イ)は、ジャックユニット4の斜視図、図11
(ロ)は、ジャックユニット4の側面図である。
【0021】セットボタンピン挿入孔42には、セット
ボタンピン挿入孔42内を摺動自在のセットボタンピン
45が配置され、セットボタンピン挿入孔42の端部に
は、セットボタンピン45に押し操作されて上下揺動す
る金属製のコンタクトバネ46が設けられている。セッ
トボタンピン45は、図12に示すように、筐体2の外
部から押し操作される被操作部45aと、セットボタン
ピン45をセットボタンピン挿入孔42内の特定箇所に
位置決めする位置決め部45bと、セットボタンピン4
5をセットボタンピン45挿入方向と反対方向に復帰付
勢するコイルスプリング47を収納するバネ収納部45
cと、コンタクトバネ46を上下揺動させるべくコンタ
クトバネ46を押し操作する端部45gとから成る。
尚、図12(イ)は、セットボタンピン45の平面図、
図12(ロ)は、セットボタンピン45の断面図であ
る。
【0022】バネ収納部45cとセットボタンピン挿入
孔42の内壁とで形成される空間内には、図14に示す
ように、セットボタンピン挿入孔42の内壁から突出す
る状態で、セットボタンピン45の摺動方向での移動を
規制する突出部42aが形成されている。尚、コイルス
プリング47は、図14に示すように、バネ収納部45
cの内壁と突出部42aとの間に配置されているので、
上述の如くセットボタンピン45をセットボタンピン4
5の挿入方向と反対方向に復帰付勢させることとなる。
【0023】セットボタンピン45の位置決め部45b
には、位置決め用凸部45dがその突出方向に出退可能
に弾性を有するように形成され、セットボタンピン45
が押し操作された状態で位置決め用凸部45dに係合す
る係合用凹部42bが、セットボタンピン挿入孔42の
内壁に設けられている。セットボタンピン45が押し操
作された状態では、セットボタンピン45の端部45g
がコンタクトバネ46に接当し、コンタクトバネ46を
上下揺動させる。この揺動によりコンタクトバネ46の
遊端側の端部は回路基板30に接触し、よって、回路基
板30上の2端子を短絡させることとなる。この2端子
の短絡により、電池Vからの筐体2内の各回路への通電
が実行されるので、このコンタクトバネ46が、図1に
おける電源スイッチ6に相当することとなる。
【0024】ジャックユニット4には、図13及び図1
4に示すように、移動阻止バネ44が設けられている。
移動阻止バネ44は、細い金属棒にて弾性変形可能に形
成してあり、一端部をキー挿入孔41の一側部に固定し
て基端側とし、他端部を弾性変形により揺動自在な遊端
側44aとしてある。移動阻止バネ44の遊端側端部4
4aは、図14に示すように、セットボタンピン45が
押し操作された状態では、セットボタンピン45のバネ
収納部45cの外面に形成した係合部45eに対して移
動阻止バネ44の弾性作用により押圧されており、移動
阻止バネ44の基端側端部と遊端側端部44aとの途中
部分44bは、キー挿入孔41を横切る状態としてあ
る。
【0025】トップケース2bには、ジャックユニット
4のピニオンギヤ43と噛合するラック部5aを備えた
スライダー5(図15参照)が設けられている。スライ
ダー5は、図5に示すように、その基部5bがトップケ
ース2bの内壁に設けられたガイド部2fとスライド移
動自在に係合し、矢印A,Bにて示す双方向にスライド
移動自在であり、又、ラック部5aと基部5bとの間の
途中部分から延出する弾性変形可能な延出部5cの先端
部分をトップケース2bの係止部2gに係止させる構成
として、延出部5cの弾性作用により矢印A方向に復帰
付勢させている。尚、図中、2h及び2iは、スライダ
ー5の傾き防止用の突出片であり、2jは、スピーカハ
ウジング32保持用の突出片であり、2kは、端子33
a,33bと回路基板30上の端子との接触を補強する
ための突出片であり、ボトムケース2aとトップケース
2bを超音波溶接した際に、突出片2kにて端子33
a,33bを回路基板側へと押し圧するように構成され
ている。
【0026】次に、センサタグ1の作動を開始させるた
め、キーKの突出ピンK2にてセットボタンピン45を
押し操作して、電源スイッチ6を入り操作し、その入り
操作された状態で電源スイッチ6を保持する機構につい
て説明する。当初、セットボタンピン45は、移動阻止
バネ44の遊端側端部がセットボタンピン45の係合部
45fに係合した状態で、図16に示す位置に保持され
ている。
【0027】キーKの突出ピンK2にてジャックユニッ
ト4内のセットボタンピン45の被操作部45aを奥に
押し込むと、図17に示すように、セットボタンピン4
5の端部45gがコンタクトバネ46に接当し、コンタ
クトバネ46を下側に揺動させる。この揺動によりコン
タクトバネ46の遊端側の端部は回路基板の接触し、回
路基板上の二つの端子を短絡させる。これにより、電源
スイッチ6が入り操作され、電池Vから本体ケース10
2内の各回路への通電が開始される。このとき、セット
ボタンピン45が押し込まれると、コイルスプリング4
7が圧縮されて、セットボタンピン45を筐体2の外方
側(セットボタンピン45の挿入方向と反対方向)に押
し戻そうと作用するが、セットボタンピン45の係合用
凸部45dとセットボタンピン挿入孔42の係合用凹部
42dとが係合すると共に、キー挿入孔41から延びる
移動阻止バネ44の遊端側先端部44aがバネ収納部4
5cの外面の係合部45eと係合し、よって、コイルス
プリング47の付勢力に抗してその位置を維持させるこ
ととなる。
【0028】次に、センサタグ1の作動を停止させるべ
く、電源スイッチ6を切り操作する操作機構について説
明する。図17に示す状態において、キー挿入孔41に
ラック部K1を挿入すると、そのラック部K1により、
キー挿入孔41を横切る状態で設けられている移動阻止
バネ44を押圧すると共に、ラック部K1と歯合するピ
ニオンギヤ43を回転させる。ラック部K1にて移動阻
止バネ44の途中部分44bを押圧すると、移動阻止バ
ネ44の途中部分44bはキー挿入孔41の壁部に押し
つけられることとなり、その結果、移動阻止バネ44の
遊端側端部44aが下側へ揺動されて、その遊端側端部
44aとセットボタンピン45の係合部45eとの係合
が解除される。ラック部K1にてピニオンギヤ43を回
転させると、図18に示すように、ピニオンギヤ43の
回転によって、ピニオンギア43と噛合するラック部5
aを備えたスライダー5が矢印Bの方向に移動する。ス
ライダー5には、スライダー5の矢印Bの方向へのスラ
イド移動に伴ってセットボタンピン45の端部45gに
接当する押さえ部5dとが備えられており、押さえ部5
dがセットボタンピン45の端部45gを押すと、セッ
トボタンピン45が筐体2外方側(セットボタンピン4
5の挿入方向と反対方向)に移動し、セットボタンピン
45の係合用凸部45dとセットボタンピン挿入孔42
の係合用凹部42bとの係合が解除される。
【0029】この結果、バネ収納部45c内のコイルス
プリング47の復帰付勢力により、セットボタンピン4
5は、突出ピンK2が挿入される前の状態(図16の状
態)に復帰し、コンタクトバネ46は回路基板上の二つ
の端子と離間し、電池Vから筐体2内の各回路への通電
を停止することとなる。尚、矢印Bの方向へのスライド
移動したスライダー5は、ラック部K1がキー挿入孔4
2より抜き操作されるに伴い、延出部5cの弾性作用に
より矢印A方向に復帰付勢されて、もとの位置(図16
の位置)に戻る。尚、図16,図17,及び図18の
(イ)は、平面視における断面図、図16,図17,及
び図18の(ロ)は、側面視における断面図である。
【0030】〔別実施例〕 以下、別実施例を列記する。 上記実施例では、筐体
2の側面2cに、スイッチ3を設けているが、スイッチ
3を設ける位置は、側面2cに限定されるものではな
く、その他の側面に設けるようにしても良い。例えば、
図22に示すように、筐体2の側面2dに、スイッチ3
を設けるようにしても良い。 上記実施例では、セン
サタグ1と盗難防止対象物Eとの間に、物差し等の薄い
板状の異物を挿入させて、スイッチ3の被操作部3aを
接当面から突出させないようにするという、盗難予備行
為を検出することができないが、そのような盗難予備行
為を検出するため、図23に示すように、接当面2c
に、盗難防止対象物E内へ突入させるための複数個の突
起部2mを、被操作部3aの周囲を取り巻く状態で設け
るようにしても良い。但し、この場合には、盗難防止対
象物Eは、突起部2mを突入させることのできるもの
(段ボール箱のようなもの)である必要がある。 上
記実施例では、スイッチ3の被操作部3aは、相反する
2方向e1,e2に揺動自在に構成されているが、その他
複数方向に揺動するようにしても良い。 上記実施例
では、LEDランプ20を点灯させ、圧電ブザー21を
鳴らせることで警報を出力しているが、圧電ブザー21
のみで警報を出力するようにしても良いし、又、筐体2
内に電波を送信する送信装置を備えさせ、何れかの箇所
にその送信装置からの電波を受信して警報音等を発する
装置を備えさせた構成として、センサタグ1が盗難防止
対象物Eより取り外されたときに送信装置から電波を送
信することで警報を出力するようにしても良い。
【0031】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる盗難防止装置の概略構
成図
【図2】本発明の実施例にかかる盗難防止装置外観説明
【図3】本発明の実施例にかかるボトムケース構成部品
説明斜視図
【図4】本発明の実施例にかかるトップケース構成部品
説明斜視図
【図5】本発明の実施例にかかるトップケース平面図
【図6】本発明の実施例にかかるスイッチ説明図
【図7】本発明の実施例にかかるスイッチの側面断面図
【図8】本発明の実施例にかかるスピーカハウジング外
観説明図
【図9】本発明の実施例にかかるターミナル部外観説明
【図10】本発明の実施例にかかるLEDウインド斜視
【図11】本発明の実施例にかかるジャックユニット外
観説明図
【図12】本発明の実施例にかかるセットボタンピンの
構成説明図
【図13】本発明の実施例にかかるジャックユニット断
面説明図
【図14】本発明の実施例にかかる要部斜視図
【図15】本発明の実施例にかかるスライダー外観説明
【図16】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図17】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図18】本発明の実施例にかかる要部断面図
【図19】本発明の実施例にかかるキーの外観図
【図20】本発明の実施例にかかる発信器の外観斜視図
【図21】本発明の実施例にかかるスイッチの動作説明
【図22】別実施例にかかる盗難防止装置外観説明図
【図23】別実施例にかかる盗難防止装置外観説明図
【図24】従来例にかかる盗難防止装置斜視図
【図25】従来例にかかるスイッチの動作説明図
【符号の説明】
2 筐体 2m 突起部 3 スイッチ 3a 被操作部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08B 13/14 H01H 13/52

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 盗難防止対象物に接当させる状態で取り
    付けられる筐体(2)に、前記盗難防止対象物の接当面
    から突出する突出位置に復帰付勢された揺動式の被操作
    部(3a)を備えたスイッチ(3)が設けられた盗難防
    止用の検出具であって、 前記スイッチ(3)は、突出位置から少なくとも相反す
    る2方向へ揺動動作可能に構成されている被操作部(3
    a)と、 前記被操作部(3a)を突出位置に復帰付勢させる弾性
    部(3d)と、前記被操作部(3a)の、突出位置からの少なくとも相
    反する2方向のうちのいずれかの方向への揺動動作に連
    動して、 通電状態と非通電状態の切換えを行う一対の電
    極部から構成されている盗難防止用の検出具。
  2. 【請求項2】 盗難防止対象物に接当させる状態で取り
    付けられる筐体(2)に、前記盗難防止対象物の接当面
    から突出する突出位置に復帰付勢された揺動式の被操作
    部(3a)を備えたスイッチ(3)が設けられた盗難防
    止用の検出具であって、 前記スイッチ(3)は、突出位置から少なくとも相反す
    る2方向へ揺動可能に構成されている被操作部(3a)
    と、前記被操作部(3a)を突出位置に復帰付勢させる
    弾性部(3d)と、前記被操作部(3a)の揺動に連動
    して通電状態と非通電状態の切換えを行う一対の電極部
    から構成され、 前記被操作部(3a)は、揺動軸芯を前記被操作部(3
    a)の両端側に有し、かつ、前記被操作部(3a)に加
    わった付勢力の作用点に近い側の前記揺動軸芯を中心に
    揺動するものである盗難防止用の検出具。
  3. 【請求項3】 盗難防止対象物に接当させる状態で取り
    付けられる筐体(2)に、前記盗難防止対象物の接当面
    から突出する突出位置に復帰付勢された揺動式の被操作
    部(3a)を備えたスイッチ(3)が設けられた盗難防
    止用の検出具であって、 前記被操作部(3a)は、少なくとも相反する2方向を
    含む複数方向に揺動自在に構成され、 前記接当面に、前記盗難防止対象物内へ突入させるため
    の複数個の突起部(2m)が、前記被操作部(3a)の
    周囲を取り巻く状態で設けられている盗難防止用の検出
    具。
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