JP2950949B2 - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents
液晶表示装置の駆動方法Info
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Description
方法に関し、特に入力信号を大きくすることなく液晶印
加電圧を高めて液晶表示装置のコントラストを大きく
し、且つ表示画面内でのコントラストむらをなくすこと
が可能な駆動方法に関する。
N本の信号電極の交差部に素子を備えたM行N列のアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の等価回路図を第9図
に示す。
(2)に走査信号が加わり、一方信号電極(3)の信号
入力端子(4)の映像信号が印加されて走査電極(1)
と信号電極(3)の交差部に設けられた能動素子(5)
のオン−オフ制御で画素の明暗調整がなされる。
(6)との間に液晶(7)が挟持されており、能動素子
基板側に得えられた導電膜と画素電極との間で補助容量
(8)が形成されている。
範囲を小さくする方法の一つとして、映像信号の極性反
転に応じて対向電極信号を1フレーム毎又は,1ゲート走
査期間毎に反転させる駆動方法が提案されている(特公
昭62−58195号公報)。
助容量信号及び対向電極信号を1ゲート走査期間で反転
させた場合の駆動波形を第10図に示す。
位と対向電極電位(この場合、補助容量電位と同電位)
との電位差である。
を中心として反転し、映像信号の振動的変位の変動の幅
[Vm]と信号の周期の1/2の時間[Th]で規定される。
の映像信号(9)に比べて進み[τ1](11)だけ進ん
でいる。
対するタイミングを示している。
2種類の電位からなる対向電極信号[Vc](12)の波形
を示している。
の平均値と基準値[V0]は通常異なっている。
るのが普通である。
電圧変化の様子は第11図のようになることが動特性測定
により判っている。
化した画素電位(13)が液晶表示装置の画素電極に印加
される。
(以後奇数フィールドと称する)の電圧変化を示し、一
方第11図(b)は基準値[V0]に対して映像信号が負側
(以後偶数フィールドと称する)の電圧変化を示してい
る。
[A]、[B]の画素電位(13)の電圧変化[Vs](1
4)は、共に対向電極信号[Vc]またな補助容量信号[V
sc]の反転における能動素子の寄生容量および画素容量
と補助蓄積容量との容量カップリングによる電圧変化で
ある。
号(または補助容量信号)をそれぞれVb、Vaとし、画素
容量をClc、補助蓄積容量をCsc、能動素子の寄生容量を
Ctとすると式のように示される。
と液晶に印加される実効電圧の最大値は|Vd〜Vs|/2とな
る。
増大及び、その長大化に伴うスイッチング素子や液晶層
に起因する走査信号ラインの寄生容量の増大に伴い、走
査信号の伝播歪みが大きくなる。
させている。
像信号と対向電極信号の反転タイミングに対してある進
み[τ1]だけ進んでいる。
十分大きくとった場合充電時間の減少のために充電特性
が劣化し、液晶に印加する実効電圧が低下する。
であるが,走査信号の伝播歪みによりTFTが完全にオフ
状態に達しないうちに映像信号が反転するためにオフ抵
抗が小さく電荷の再放電が起こり保持特性が低下し、実
効電圧が減少する。
る進み時間で、充電特性と保持特性を両立するような最
適進み時間が存在することを先に出願人は報告した。
とも1つの信号が交流信号である場合、画素電極電位は
第11図(a)、(b)のように変化することが動特性測
定法により判っている。
信号電位[Vgl](15)との電位差[Vsg]に依存してい
る。
図の点線)により走査信号反転直後(点r)よりも対向
電極信号(補助容量信号)反転直後(点s)の方が電位
差[Vsg]が小さいためにオフ抵抗も小さく映像信号と
の電位差によるリーク電流が増大し、実効電圧が減少す
る。
号ライン方向での伝播歪みの大小によるコントラストむ
らが生じる。
る電圧は正・負非対称となるために、フリッカが発生し
表示品質が低下する(第11図の場合は負側の電圧が減少
している)。
極信号反転に伴う実効電圧の低下によるコントラストの
低下やフリッカの発生を抑え良好な表示品質を得ること
ができるアクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方
法を提供することを課題とする。
転させた映像信号が映像信号線に供給され、該映像信号
線と交差する走査信号線に走査信号が供給され、上記映
像信号の極性に応じて画素電極に対向する電極に入力さ
れる対向電極信号又は素子に付随する補助蓄積容量に入
力する補助容量信号のうち少なくとも1つの信号の極性
を反転させて各画素に映像信号書き込み表示を行うアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方法において、
走査電極の入力端子に印加される走査信号の立ち下がり
タイミングを、上記の対向電極信号又は補助容量信号の
うち少なくとも1つの信号の切り換えタイミングに比べ
て、走査信号の伝播歪みによる最大の遅れ時間の50%以
上進めるものである。
晶表示装置の1水平走査期間[Vh]中にN個の映像信号
[Vd](9)が信号電極から画素電極に伝播する間に画
素電位[Vp](13)として変換され、映像信号に対して
非対称な電圧[Vp]と対向電極の対向電極電圧[Vc]
(12)との間で液晶駆動され1行が表示される。
内で一定でないのでここでは実効電圧[Ve]を式のよ
うに定義する。
圧の平均値と言える。
動の場合について第10、11図を用いて説明する。
の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングに比べてτ2
だけ進めている。
号反転後(第11図(b)の点s)のオフ抵抗[Roff(Vc
1)]は走査信号反転後(第11図(b)の点r)のオフ
抵抗[Roff(Vg)]に比べて小さくなり、リーク電流が
増加する。
第11図(b)の点r、sではそれぞれVsg(r)、Vsg
(s)となり|Vsg(r)−Vsg(s)|≒Vsと点sのほ
うが走査信号のオフレベルが浅いためである。
り、リーク電流の減少及び実効電圧を増加させることが
できるが、充電時間の減少に伴う実効電圧の低下を招
く。
なくすだけτ1を大きくした場合には、充電時間の減少
が大きすぎ、また、充電時間を充分確保する様τ1を小
さくした場合には、対向電極信号(補助容量信号)反転
後でのリーク電流が増加するため実効電圧が低下し、実
効電圧の低下をなくすための最適な進み[τ1]は存在
しなくなる。
る実効電圧を、進み時間[τ1]、[τ2]の調整によ
り映像信号の増大なしに最大として、液晶表示装置のコ
ントラストを向上させると共に走査信号入力端側と終端
側でのライン方向のコントラストむらの発生を防ぐもの
である。
間16.7msのNTSCハーフライン駆動条件下において、走査
信号の伝播歪みが3μs(A)、13μs(B)、24μs
(C)の場合での対向電極信号に対する走査信号の進み
[τ2]を変化させたときの実効電圧比(液晶に印加さ
れる実効電圧/映像信号の印加電圧)の変化を示した特
性図である。
ることが分かる。これは、オフ抵抗の減少によりリーク
電流の増加によるものである。また、同図より、τ2を
大きくしていくと実効電圧の低下がほぼ0になることが
分かる。ここで、この実効電圧の低下が0になるときの
対向電極信号に対する走査信号の進み[τ2]を最適進
み時間[t0](19)と称することにする。
走査信号の伝播歪みによる遅れ時間が大きいほど大きく
なっていることが分かる。
低下量が5%以下とする必要がある。そのためには、τ
2を、走査信号の伝播歪みによる最大の遅れ時間[τde
lay](20)、即ち走査信号が立ち下がる際に、走査信
号のローレベルまで立ち下がるのに要する時間の50%以
上としなければならないことを、本願出願人は第1図の
実験結果の特性図のとおり見出したのである。
さくすると実効電圧比の低下量が5%よりも大きくなる
ことが分かる。
れる走査信号の立ち下がりタイミングを、対向電極信号
の切り換えタイミングに比べて、走査信号の伝播歪みに
よる最大の遅れ時間[τdelay]の50%以上進めること
で、対向電極信号反転時の容量カップリングによる電圧
変化時のリーク電流の増加を防ぎ、液晶表示装置のコン
トラストを向上させると共に、走査信号の伝播歪みの増
大に伴う、走査ライン方向のコントラストむらを防ぐこ
とができる。
図を示す。
像信号(9)の波形図であり、第2図(b)は1行目の
走査信号(10)の波形図であり、第2図(c)は2行目
の走査信号の波形図であり、第2図(d)はM行目の走
査信号の波形図でありそれぞれの走査信号の立ち上がり
の間隔は1垂直走査期間[Tv]である。
に対して走査信号[Vg](10)の反転部はτ2=toだけ
進んでいる。
<τ2としてある。
の立ち下がり部に非同期で反転させた時の画素電位(1
3)の波形図を示す。
像信号(9)の波形図であり、第3図(b)は1行目の
走査信号(10)の波形図であり、第3図(c)は1行目
の画素電位(13)の波形図であり、第3図(d)は対向
電極信号(12)の波形図である。
[Vg](10)に対して時間的にτ1だけ遅れており、一
方、対向電極信号[Vc](12)は走査信号[Vg](10)
に対して時間的にτ2だけ遅れている。
信号[Vg]と映像信号[Vd]の立ち上がりに従い、2段
階に漸増した後、走査信号[Vg]の立ち下がり時に容量
により急落し、走査信号[Vg]の非選択期間中の画素電
位[Vp](13)は対向電極信号[Vc]によって変調され
る。
p](13)の偶数フィールド部では走査信号[Vg]の立
ち上がりによる漸増部と引き続く映像信号[Vd]の立ち
下がりによる漸減部と容量による急落部とから構成され
ている。
の液晶表示装置の駆動回路図を示す。
(24)、走査信号駆動回路(25)及び遅延回路(26)を
タイミング制御している。
てから補助容量信号駆動回路(28)に印加される。
に対する走査信号の進みを持った補助容量信号[Vsc]
(22)に変換される。
変抵抗(32)と静電容量(33)とから構成されている。
らせた場合の本発明の駆動方法の駆動波形図である。
査信号、第5図(c)は2行目の走査信号第5図(d)
はM行目の走査信号、第5図(e)は1行目の補助容量
信号の駆動波形図である。
されているとしたが、補助容量電極が信号電極に平行に
配線されていても良い。
よって変化する。例えばTFTへのオフ時の走査信号電圧
[Vgl](15)が正方向へシフトした場合、オフ抵抗は
小さくなるために、リーク電流は増加する。
向へシフトした場合、オフ抵抗が大きくなるので、リー
ク電流は減少しτ3は上記よりも小さくなる。
さくなり、リーク電流が増加するのでτ3は上記よりも
大きくなる。
加する場合、入射光量に伴う光電流の増加と共にオフ抵
抗が減少するためτ3は大きくなる。
最大の遅れ時間の50%以上に設定しておけば実効電圧の
減少は5%以内に抑えることができる。
容量カップリングによる電圧変化時に、走査信号の伝播
歪みが増加することによる不完全オフ状態でのリーク電
流の増加に伴う実効電圧の低下を防止するための駆動方
法であり、補助容量信号線として隣接する走査信号線を
用いて液晶表示装置においては、補助容量に入力される
走査信号は、一般にはパルス波形であり、TFTをオン・
オフさせるために信号の極性を反転させている。
示装置の等価回路を第6図に、該等価回路の駆動波形を
第7図に示した。
号反転(立ち上がり)直後(第7図(c)の点r)にお
けるTFTのオフ抵抗は、補助容量信号反転(立ち下が
り)直前(第7図(c)の点s)でのオフ抵抗と比べて
小さいためにリーク電流が増加し実効電圧が減少する。
立ち下がりタイミングは、補助容量信号(すなわちi+
1番目の走査信号)の立ち上がりタイミングと比べてτ
3だけ進んでいる。
反転時のTFTオフ抵抗を十分大きくしリーク電流を減少
させることにより実効電圧の低下を防止することが可能
である。
1水平走査期間(1フィールド)をThとすると、Th<M
(Ton+τ3)となる。
いて1垂直走査期間[Tv]毎に映像信号と対向電極信号
または補助容量信号のうち少なくとも1つの極性反転さ
せるV反転駆動の場合、走査信号の伝播歪みの増大に伴
う実効電圧の減少は第M行目だけで起こる。
る走査信号の進み[τ4]、第M行における補助容量信
号に対する走査信号の進み[τ5]を有する画素電位
(13)の動特性図を示す。
立ち下がりタイミングを対向電極信号(または補助容量
信号)の立ち下がりのタイミングと比べてτ4(または
τ5)だけ進めることにより対向電極信号(または補助
容量信号)の極性反転時のTFTのオフ抵抗を増大するこ
とができ、実効電圧の低下を防止することが可能であ
る。
号及び対向電極に加えられる対向電極信号を変えること
なく液晶に印加される電圧(実効電圧)を高められるの
で低消費電力かつ鮮明な液晶表示装置を提供することが
できる。
間、TFTの充電能力、走査信号レベルなどに応じて進み
を調節することで輝度の均一性に優れた液晶表示装置の
駆動方法を実現できる。
電圧比と進みとの特性図、第2図は本発明の液晶表示装
置の駆動方法における対向電極信号の水平走査期間反転
の場合の駆動波形図、第3図は本発明の液晶表示装置の
駆動方法の画素電位の動特性波形図、第4図は本発明の
液晶表示装置の駆動方法の回路図、第5図は本発明の液
晶表示装置の駆動方法における補助容量信号の水平走査
期間反転の場合の駆動波形図、第6図は走査信号を補助
容量信号とした液晶表示装置の等価回路図、第7図は本
発明の液晶表示装置の駆動方法において走査信号を補助
容量入力信号とした場合の駆動波形図、第8図はは本発
明の液晶表示装置の駆動方法における対向電極または補
助容量信号の垂直走査期間反転の場合の駆動波形図であ
る。 第9図は従来の液晶表示装置の等価回路図、第10図は従
来の液晶表示装置の駆動方法の水平走査期間反転の駆動
波形図,第11図は従来の液晶表示装置の駆動方法による
画素電位図である。 (1)……走査電極、(2)……走査信号入力端子、
(3)……信号電極、(4)……信号入力端子、(5)
……能動素子、(6)……対向電極、(7)……液晶、
(8)……補助容量、(9)……映像信号、(10)……
走査信号、(11)……進み、(12)……対向電極信号、
(13)……画素電位、(14)……電圧変化、(15)……
オフ時の走査信号電位、(16)……1水平走査期間、
(17)……実効電圧、(18)……対向電極信号に対する
走査信号の進み、(19)……最適進み時間、(20)……
最大の遅れ時間、(21)……1垂直走査期間、(22)…
…補助容量信号、(23)……制御回路、(24)……映像
信号駆動回路、(25)……走査信号駆動回路、(26)…
…遅延回路、(27)……タイミングパルス信号、(28)
……補助容量信号駆動回路、(29)……補助容量信号に
対する走査信号の進み、(30)、(31)……バッファ、
(32)……可変抵抗、(33)……静電容量、(34)……
第M行における対向電極信号に対する走査信号の進み、
(35)……第M行における補助容量信号に対する走査信
号の進み。 [1c]……液晶、[sc]……補助容量、[Vd]……映像
信号、[Vg]……走査信号、[τ1]……進み、[Vp]
……画素電位、[Vs]……電圧変化、[Vc]……対向電
極信号、[Vsc]……補助容量信号、[Vgl]……オフ時
の走査信号電位、[Vh]……1水平走査期間、[Ve]…
…実効電圧、[τ2]……対向電極信号に対する走査信
号の進み、[to]……最適進み時間、[τdelay]……
最大の遅れ時間、[Tv]……1垂直走査期間、[Vm]…
…映像信号変動幅、[Vc1]、[Vc2]……対向電極の2
種類の電位、[Clc]……画素容量、[Csc]……補助容
量、[Ct]……寄生容量、[Vgs]……電位差、[Rof
f]……オフ抵抗、[τ3]……補助容量信号に対する
走査信号の進み、[τ4]……第M行における対向電極
信号に対する走査信号の進み、[τ5]……第M行にお
ける補助容量信号に対する走査信号の進み、[V0]……
基準値。
Claims (1)
- 【請求項1】水平走査期間毎又は垂直走査期間毎に極性
を反転させた映像信号が映像信号線に供給され、該映像
信号線と交差する走査信号線に走査信号が供給され、上
記映像信号の極性に応じて画素電極に対向する電極に入
力される対向電極信号又は素子に付随する補助蓄積容量
に入力する補助容量信号のうち少なくとも1つの信号の
極性を反転させて各画素に映像信号書き込み表示を行う
アクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方法におい
て、走査電極の入力端子に印加される走査信号の立ち下
がりタイミングを、上記の対向電極信号又は補助容量信
号のうち少なくとも1つの信号の切り換えタイミングに
比べて、走査信号の伝播歪みによる最大の遅れ時間の50
%以上進めることを特徴とする液晶表示装置の駆動方
法。
Priority Applications (1)
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JP2227674A JP2950949B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 液晶表示装置の駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2227674A JP2950949B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 液晶表示装置の駆動方法 |
Publications (2)
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JPH04107525A JPH04107525A (ja) | 1992-04-09 |
JP2950949B2 true JP2950949B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=16864556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2227674A Expired - Lifetime JP2950949B2 (ja) | 1990-08-28 | 1990-08-28 | 液晶表示装置の駆動方法 |
Country Status (1)
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-
1990
- 1990-08-28 JP JP2227674A patent/JP2950949B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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