JP2735434B2 - 電気機器線輪 - Google Patents
電気機器線輪Info
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- layer
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- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Description
ものである。
v以上の交流発電機の絶縁システムとして、真空加圧含
浸方式及びレジンリッチ方式が主流である。
を巻回後、加熱加圧成型により製作できるのに対し、真
空加圧含浸方式は、ドライテ−プを巻回後、レジン注入
し、加熱加圧成型を行う為、1工程余分にかかる。又、
レジンリッチ方式は、絶縁層の電界強度が、真空加圧含
浸方式と比べ強く、絶縁層の厚みは、薄肉となり、機器
のサイズをコンパクト化できる。これにより、レジンリ
ッチ方式の採用の傾向が高まってきている。
は、主にマイカ材及びガラス裏打材に熱硬化性のレジン
を含浸し、べとつきのないように半硬化状に硬化させた
ものである。このテープは加熱することにより、熱硬化
性レジンは、一時流動体となり粘性をもつが、更に温度
を上げていくと硬化するという性質を持っている為、成
形タイミングとしてレジンが最適粘性を持つ時に圧縮す
る。
レジンだけが残り、余剰分のレジンを絶縁層外へ押し流
している。又、レジンリッチテ−プ巻回時に絶縁層間に
発生する空隙も、圧縮により押し流された余剰レジンと
一緒にコイルエンド部より絶縁層外へ排出される。この
ことより、余剰レジンと空隙を排出し、マイカとレジン
とが均一に混ざり合った空隙のない絶縁層を形成するこ
とができる。
縁層の加熱圧縮方法について、特開昭62-225149号公
報、特開昭62-23733号公報、特開昭60-187245号公報、
特開昭57-68649号公報等に記載されている。
機は、大容量化、機器のコンパクト化に伴う高電圧仕様
のニ−ズがでている。このような高電圧機器の絶縁シス
テムを構成する場合、絶縁層は、多層構造となり、厚み
が厚くなり又、線輪の形状は、長大となる。このような
絶縁層の加熱圧縮成型を行う場合、所定の時間(成形タ
イミング)内で、所定の寸法まで加圧する為の成型圧力
は、線輪の形状、樹脂粘度等の影響をうける。すなわち
粘性体の運動は、ナヴィエ・スト−クスの方程式より、
解析され、L:線輪長さ、Q:流出樹脂量、g:マイカ
テ−プ間平均ギャップ、η:レジン粘度、t:加圧時間
とした場合に、成型圧力P=(3LQ/g2)×(η/
t)で表される。
明確にするため、サイズの要素に分けてみる。この式
の、g、η、tを一定と仮定し、k1:圧縮率、d:絶
縁厚さ、l1:線輪周長すると、流出樹脂量Q=k1Ld
l1となる。そしてk2=3η/g2tとすると、成形圧
力P=k2k1L2dl1となる。面積は面積S=l1Lな
ので、線輪表面加圧応力σ=P/S=k2k1L2dl1/
l1L=KdLとなる(但し、K=k1k2)。
線輪全長に比例して高くなることが分かる。
又、線輪の形状が長大化するにつれて、加熱圧縮成型時
の溶融レジンの流出量の増大、絶縁テ−プの積層数の増
加によるテ−プ間でのレジン流動抵抗の増大等により、
上記従来技術では次に述べるような問題がある。
剰レジン及び空隙がすべて絶縁層外へ排出されることが
できず、余剰レジン及び空隙が残留し硬化するため、レ
ジン溜り部及び空隙部が発生し、マイカ層の少ない部
分、すなわち電気的弱点部を作り出すという欠点があっ
た。
して、回転電機を長期間運転すると、コロナ放電や、加
熱冷却の繰返しにより絶縁層に剥離や亀裂が生じ、劣化
を早める要因となる。
し、成型圧力を向上しても、加熱時の絶縁層内の熱伝導
の差により、余剰レジンが層外に排出される前に硬化が
始まり、レジン溜り部が成型圧力を向上させたことによ
り、マイカ層を押し上げ、絶縁層表面にコブ状の突起物
が発生し、欠点部を生じる等の問題点がある。
なった絶縁層の加熱圧縮成型時に発生する余剰レジン
を、絶縁層外へ除去しきれない問題があった。
り、余剰レジンの残留硬化による絶縁層内への悪影響を
排除し、信頼性の向上を可能とした電気機器線輪を提供
することを目的とするものである。
熱硬化された絶縁層が被覆され、この絶縁層は導体表面
に複数回巻回されたレジンリッチテープを加熱圧縮成型
したものである電気機器線輪において、 前記絶縁層内に
前記レジンリッチテープの加熱圧縮成型による余剰レジ
ンを外部に流出させるレジン吸収層が設けられ、該レジ
ン吸収層は、前記レジンリッチテープのハーフラップ回
数の約8〜20%であることを特徴とする。
絶縁層の加熱圧縮成型時(加熱加圧成型時)に余剰レジ
ンはレジン吸収層に吸収され、更にレジン吸収層から外
部に流出されるようになる。余剰レジンの発生量は、絶
縁層に使用するレジンリッチテープにもよるが、絶縁層
との体積比で約8〜20%有することから、レジン吸収
層はレジンリッチテープのハーフラップ回数に対して、
約8〜20%分だけ絶縁層内に設けるのが、余剰レジン
を効率良く吸収,流出させるには最適で効果的である。
る。
一実施例が示されている。導体1表面に巻回されたレジ
ンリッチテープが加熱硬化されてなる絶縁層2を持った
電気機器線輪3で、本実施例では絶縁層2内に、ドライ
マイカ、ノンレジン繊維のうちいずれか一方が少なくと
も一層以上巻回されてなるレジン吸収層4を設けた(図
1、図2参照)。このようにすることにより加熱加圧成
型時(図3参照)に余剰レジンはレジン吸収層4に吸収
され、更にレジン吸収層4から外部に流出されるように
なって、余剰レジンの残留硬化による絶縁層2内への悪
影響を排除し、信頼性の向上を可能とした電気機器線輪
3を得ることができる。
縁層2の加熱圧縮成型時に発生する絶縁層2内に溶融し
ているレジンの余剰分は、レジン吸収層4に吸収される
ようになる。従って絶縁層2外へ除去しきれず、マイカ
層間で残留硬化していたレジンの溜り部を排除すること
ができる。また、このレジン吸収層4は、溶融レジンの
余剰分を層外に排出する際の流動路となって、空隙部を
排除し、レジンの絶縁層貫層方向への流動を防止するこ
とができるのである。なお図3において5はコイルエン
ド部である。
るレジンリッチ絶縁テープにもよるが、絶縁層2との体
積比で約8〜20%有することから、レジン吸収層4は
レジンリッチテープのハーフラップ回数に対して、約8
〜20%分絶縁層2内に設けるのが最適で効果的であ
る。
浸する真空加圧含浸法に適した性状を持つドライマイカ
が望ましく、布状あるいは不織布状のノンレジンの繊維
質のものでもよい。
10回以上の巻回を要する大容量高電圧機器用の絶縁厚
みが厚い絶縁層2内には、ドライマイカを採用すること
により、電気的特性の向上、絶縁成形後の寸法精度の向
上が図られ、効果的である。
し、その効果を検討した結果を次に述べる。マイカエポ
キシレジンリッチの絶縁層2内に、ドライマイカテープ
を絶縁層2のハーフラップ回数の10%分(例えば、絶
縁層2がハーフラップ15回ならば、ハーフラップ2
回)を所定の位置にレジン吸収層4として設け、絶縁層
2を加熱圧縮成型を行い、電気機器線輪3を得た。
外観は絶縁層2表面にコブ状の突起物の不具合もなく良
好であり、設定していた成形寸法を満足できた。
比較が示されている。同図は縦軸に誘電正接(tan
δ)をとり、横軸に印加電圧をとって印加電圧による誘
電正接特性が示されている。同図から明らかなように本
実施例品Bは、従来例品Aに比べて誘電正接の立上りが
小さく、量も少なく優れている。
ような効果を奏することができる。高電圧仕様の機器に
適用する絶縁層が多層構造で厚みが厚く、また線輪の形
状が長大化となる電気機器線輪で、レジン吸収層が絶縁
層の加熱圧縮成形時に発生する余剰レジンを吸収するこ
とにより、絶縁層外へ除去しきれず、マイカ層間で残留
硬化していたレジン溜り部を排除し、特に絶縁層の貫層
方向への余剰レジンの流動を抑えることができる。
を層外に排出する際の流動路となるので、空隙部を排除
し、また、レジンの貫層方向への流動を防止することが
できる。
りあった絶縁層が構成され、電気的特性の向上、絶縁成
形後の寸法精度の向上を図ることができ、信頼性の向上
を可能とした電気機器線輪を得ることができる。
例が示されている。本実施例はレジン吸収層を電気機器
線輪3のコイルエンド部5に設けた。このようにするこ
とにより、コイルエンド部5は余剰レジンが残留し易い
ので、前述の場合にに比べ効果は少ないが効果的であ
る。
層を形成する場合、絶縁層内にレジン吸収層を設け、導
体を通電加熱しながら絶縁層の加熱圧縮成型を行うこと
により、加熱時の絶縁層内の熱伝導の差を縮少でき、前
述の場合よりも効果的である。
より形成されるレジンリッチ方式の絶縁層を有する電気
線輪において、その絶縁層の加熱圧縮成型時に余剰レジ
ンを効率良く吸収し外部に流出させるので、余剰レジン
の残留硬化による絶縁層内への悪影響を排除し、信頼性
の向上を可能とした電気機器線輪を得ることができる。
ある。
縦断側面図である。
関係を示す特性図である。
収層を設ける場所を示す正面図である。
吸収層、5…コイルエンド部。
Claims (1)
- 【請求項1】 導体表面に加熱硬化された絶縁層が被覆
され、この絶縁層は導体表面に複数回巻回されたレジン
リッチテープを加熱圧縮成型したものである電気機器線
輪において、 前記絶縁層内に前記レジンリッチテープの加熱圧縮成型
による余剰レジンを外部に流出させるためのレジン吸収
層が設けられ、該レジン吸収層は、前記レジンリッチテ
ープのハーフラップ回数の約8〜20%であることを特
徴とする電気機器線輪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124531A JP2735434B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 電気機器線輪 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124531A JP2735434B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 電気機器線輪 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05328650A JPH05328650A (ja) | 1993-12-10 |
JP2735434B2 true JP2735434B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=14887785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4124531A Expired - Lifetime JP2735434B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 電気機器線輪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2735434B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2339723B1 (en) | 2009-12-22 | 2014-08-27 | Alstom Technology Ltd | Method for realising insulation around a conductive bar |
CN109384106B (zh) * | 2017-08-02 | 2020-04-10 | 宁波凯理特机器人科技有限公司 | 一种绕线盘 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS631350A (ja) * | 1986-06-20 | 1988-01-06 | Mitsubishi Electric Corp | 絶縁コイルの製造方法 |
JPH01274647A (ja) * | 1988-04-27 | 1989-11-02 | Hitachi Ltd | コイルの絶縁処理方法 |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP4124531A patent/JP2735434B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05328650A (ja) | 1993-12-10 |
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