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JPH05328650A - 電気機器線輪 - Google Patents

電気機器線輪

Info

Publication number
JPH05328650A
JPH05328650A JP12453192A JP12453192A JPH05328650A JP H05328650 A JPH05328650 A JP H05328650A JP 12453192 A JP12453192 A JP 12453192A JP 12453192 A JP12453192 A JP 12453192A JP H05328650 A JPH05328650 A JP H05328650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
insulating layer
layer
coil
absorption layer
Prior art date
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Granted
Application number
JP12453192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2735434B2 (ja
Inventor
Mitsuru Onoda
満 小野田
Hiroyuki Kamiya
宏之 神谷
Kazuo Goto
和夫 後藤
Yoshihiro Otaka
由弘 大高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP4124531A priority Critical patent/JP2735434B2/ja
Publication of JPH05328650A publication Critical patent/JPH05328650A/ja
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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 余剰レジンの残留硬化による絶縁層内への悪
影響を排除し、信頼性の向上を可能とする。 【構成】 導体1表面に巻回されたレジンリッチテープ
が加熱硬化されてなる絶縁層2を持った電気機器線輪3
が、絶縁層2内に、ドライマイカ、ノンレジン繊維のう
ちいずれか一方が少なくとも一層以上巻回されてなるレ
ジン吸収層4が設けられていることを特徴とする。 【効果】 加熱加圧成型時に余剰レジンはレジン吸収層
に吸収され、更にレジン吸収層から外部に流出されるよ
うになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機器線輪に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】現在、高電圧機器、例えば定格電圧3k
v以上の交流発電機の絶縁システムとして、真空加圧含
浸方式及びレジンリッチ方式が主流である。
【0003】レジンリッチ方式は、レジンリッチテ−プ
を巻回後、加熱加圧成型により製作できるのに対し、真
空加圧含浸方式は、ドライテ−プを巻回後、レジン注入
し、加熱加圧成型を行う為、1工程余分にかかる。又、
レジンリッチ方式は、絶縁層の電界強度が、真空加圧含
浸方式と比べ強く、絶縁層の厚みは、薄肉となり、機器
のサイズをコンパクト化できる。これにより、レジンリ
ッチ方式の採用の傾向が高まってきている。
【0004】レジンリッチ方式に用いるテ−プの材料
は、主にマイカ材及びガラス裏打材に熱硬化性のレジン
を含浸し、べとつきのないように半硬化状に硬化させた
ものである。このテープは加熱することにより、熱硬化
性レジンは、一時流動体となり粘性をもつが、更に温度
を上げていくと硬化するという性質を持っている為、成
形タイミングとしてレジンが最適粘性を持つ時に圧縮す
る。
【0005】この圧縮時、絶縁層を形成するのに必要な
レジンだけが残り、余剰分のレジンを絶縁層外へ押し流
している。又、レジンリッチテ−プ巻回時に絶縁層間に
発生する空隙も、圧縮により押し流された余剰レジンと
一緒にコイルエンド部より絶縁層外へ排出される。この
ことより、余剰レジンと空隙を排出し、マイカとレジン
とが均一に混ざり合った空隙のない絶縁層を形成するこ
とができる。
【0006】この余剰レジンを、絶縁層外へ排出する絶
縁層の加熱圧縮方法について、特開昭62-225149号公
報、特開昭62-23733号公報、特開昭60-187245号公報、
特開昭57-68649号公報等に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年の回転電
機は、大容量化、機器のコンパクト化に伴う高電圧仕様
のニ−ズがでている。このような高電圧機器の絶縁シス
テムを構成する場合、絶縁層は、多層構造となり、厚み
が厚くなり又、線輪の形状は、長大となる。このような
絶縁層の加熱圧縮成型を行う場合、所定の時間(成形タ
イミング)内で、所定の寸法まで加圧する為の成型圧力
は、線輪の形状、樹脂粘度等の影響をうける。すなわち
粘性体の運動は、ナヴィエ・スト−クスの方程式より、
解析され、L:線輪長さ、Q:流出樹脂量、g:マイカ
テ−プ間平均ギャップ、η:レジン粘度、t:加圧時間
とした場合に、成型圧力P=(3LQ/g2)×(η/
t)で表される。
【0008】この式で、回転電機の大形化の影響をより
明確にするため、サイズの要素に分けてみる。この式
の、g、η、tを一定と仮定し、k1:圧縮率、d:絶
縁厚さ、l1:線輪周長すると、流出樹脂量Q=k1Ld
1となる。そしてk2=3η/g2tとすると、成形圧
力P=k212dl1となる。面積は面積S=l1Lな
ので、線輪表面加圧応力σ=P/S=k212dl1
1L=KdLとなる(但し、K=k12)。
【0009】従って、線輪表面加圧応力σは絶縁厚さ×
線輪全長に比例して高くなることが分かる。
【0010】このことから、絶縁層の厚みが厚くなり、
又、線輪の形状が長大化するにつれて、加熱圧縮成型時
の溶融レジンの流出量の増大、絶縁テ−プの積層数の増
加によるテ−プ間でのレジン流動抵抗の増大等により、
上記従来技術では次に述べるような問題がある。
【0011】すなわち絶縁層の成型圧力不足により、余
剰レジン及び空隙がすべて絶縁層外へ排出されることが
できず、余剰レジン及び空隙が残留し硬化するため、レ
ジン溜り部及び空隙部が発生し、マイカ層の少ない部
分、すなわち電気的弱点部を作り出すという欠点があっ
た。
【0012】このように製作された電気機器線輪を使用
して、回転電機を長期間運転すると、コロナ放電や、加
熱冷却の繰返しにより絶縁層に剥離や亀裂が生じ、劣化
を早める要因となる。
【0013】仮に、多大な費用をかけて加圧装置を改良
し、成型圧力を向上しても、加熱時の絶縁層内の熱伝導
の差により、余剰レジンが層外に排出される前に硬化が
始まり、レジン溜り部が成型圧力を向上させたことによ
り、マイカ層を押し上げ、絶縁層表面にコブ状の突起物
が発生し、欠点部を生じる等の問題点がある。
【0014】このようにこれまでの成型技術では、厚く
なった絶縁層の加熱圧縮成型時に発生する余剰レジン
を、絶縁層外へ除去しきれない問題があった。
【0015】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、余剰レジンの残留硬化による絶縁層内への悪影響を
排除し、信頼性の向上を可能とした電気機器線輪を提供
することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、絶縁層内
に、ドライマイカ、ノンレジン繊維のうちいずれか一方
を少なくとも一層以上巻回されてなるレジン吸収層を設
けることにより、達成される。
【0017】
【作用】上記手段を設けたので、加熱加圧成型時に余剰
レジンはレジン吸収層に吸収され、更にレジン吸収層か
ら外部に流出されるようになる。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0019】〔実施例 1〕図1から図3には本発明の
一実施例が示されている。導体1表面に巻回されたレジ
ンリッチテープが加熱硬化されてなる絶縁層2を持った
電気機器線輪3で、本実施例では絶縁層2内に、ドライ
マイカ、ノンレジン繊維のうちいずれか一方が少なくと
も一層以上巻回されてなるレジン吸収層4を設けた(図
1、図2参照)。このようにすることにより加熱加圧成
型時(図3参照)に余剰レジンはレジン吸収層4に吸収
され、更にレジン吸収層4から外部に流出されるように
なって、余剰レジンの残留硬化による絶縁層2内への悪
影響を排除し、信頼性の向上を可能とした電気機器線輪
3を得ることができる。
【0020】すなわちレジン吸収層4を設けたので、絶
縁層2の加熱圧縮成型時に発生する絶縁層2内に溶融し
ているレジンの余剰分は、レジン吸収層4に吸収される
ようになる。従って絶縁層2外へ除去しきれず、マイカ
層間で残留硬化していたレジンの溜り部を排除すること
ができる。また、このレジン吸収層4は、溶融レジンの
余剰分を層外に排出する際の流動路となって、空隙部を
排除し、レジンの絶縁層貫層方向への流動を防止するこ
とができるのである。なお図3において5はコイルエン
ド部である。
【0021】余剰レジンの発生量は、絶縁層2に使用す
るレジンリッチ絶縁テープにもよるが、絶縁層2との体
積比で約8〜20%有することから、レジン吸収層4は
レジンリッチテープのハーフラップ回数に対して、約8
〜20%分絶縁層2内に設けるのが最適で効果的であ
る。
【0022】レジン吸収層4の材質は、液状レジンを含
浸する真空加圧含浸法に適した性状を持つドライマイカ
が望ましく、布状あるいは不織布状のノンレジンの繊維
質のものでもよい。
【0023】特に、レジンリッチテープがハーフラップ
10回以上の巻回を要する大容量高電圧機器用の絶縁厚
みが厚い絶縁層2内には、ドライマイカを採用すること
により、電気的特性の向上、絶縁成形後の寸法精度の向
上が図られ、効果的である。
【0024】このようなレジン吸収層4を実際に使用
し、その効果を検討した結果を次に述べる。マイカエポ
キシレジンリッチの絶縁層2内に、ドライマイカテープ
を絶縁層2のハーフラップ回数の10%分(例えば、絶
縁層2がハーフラップ15回ならば、ハーフラップ2
回)を所定の位置にレジン吸収層4として設け、絶縁層
2を加熱圧縮成型を行い、電気機器線輪3を得た。
【0025】このようにして成形した電気機器線輪3の
外観は絶縁層2表面にコブ状の突起物の不具合もなく良
好であり、設定していた成形寸法を満足できた。
【0026】図4には本実施例と従来例との電気特性の
比較が示されている。同図は縦軸に誘電正接(tan
δ)をとり、横軸に印加電圧をとって印加電圧による誘
電正接特性が示されている。同図から明らかなように本
実施例品Bは、従来例品Aに比べて誘電正接の立上りが
小さく、量も少なく優れている。
【0027】このように本実施例によれば、次に述べる
ような効果を奏することができる。高電圧仕様の機器に
適用する絶縁層が多層構造で厚みが厚く、また線輪の形
状が長大化となる電気機器線輪で、レジン吸収層が絶縁
層の加熱圧縮成形時に発生する余剰レジンを吸収するこ
とにより、絶縁層外へ除去しきれず、マイカ層間で残留
硬化していたレジン溜り部を排除し、特に絶縁層の貫層
方向への余剰レジンの流動を抑えることができる。
【0028】また、レジン吸収層は溶融レジンの余剰分
を層外に排出する際の流動路となるので、空隙部を排除
し、また、レジンの貫層方向への流動を防止することが
できる。
【0029】以上から、マイカとレジンとが均一に混ざ
りあった絶縁層が構成され、電気的特性の向上、絶縁成
形後の寸法精度の向上を図ることができ、信頼性の向上
を可能とした電気機器線輪を得ることができる。
【0030】〔実施例 2〕図5には本発明の他の実施
例が示されている。本実施例はレジン吸収層を電気機器
線輪3のコイルエンド部5に設けた。このようにするこ
とにより、コイルエンド部5は余剰レジンが残留し易い
ので、前述の場合にに比べ効果は少ないが効果的であ
る。
【0031】なお、高電圧機器用の絶縁厚みが厚い絶縁
層を形成する場合、絶縁層内にレジン吸収層を設け、導
体を通電加熱しながら絶縁層の加熱圧縮成型を行うこと
により、加熱時の絶縁層内の熱伝導の差を縮少でき、前
述の場合よりも効果的である。
【0032】
【発明の効果】上述のように本発明は、絶縁層内に、ド
ライマイカ、ノンレジン繊維のうちいずれか一方を少な
くとも一層以上巻回されてなるレジン吸収層を設けたの
で、加熱加圧成型時に余剰レジンはレジン吸収層に吸収
され、更にレジン吸収層から外部に流出されるようにな
って、余剰レジンの残留硬化による絶縁層内への悪影響
を排除し、信頼性の向上を可能とした電気機器線輪を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気機器線輪の一実施例の横断面図で
ある。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】同じく一実施例の加熱圧縮成型時の状態を示す
縦断側面図である。
【図4】本実施例と従来例との誘電正接と印加電圧との
関係を示す特性図である。
【図5】本発明の電気機器線輪の他の実施例のレジン吸
収層を設ける場所を示す正面図である。
【符号の説明】
1…導体、2…絶縁層、3…電気機器線輪、4…レジン
吸収層、5…コイルエンド部。
フロントページの続き (72)発明者 大高 由弘 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体表面に巻回されたレジンリッチテー
    プが加熱硬化されてなる絶縁層を持った電気機器線輪に
    おいて、前記絶縁層内に、ドライマイカ、ノンレジン繊
    維のうちいずれか一方が少なくとも一層以上巻回されて
    なるレジン吸収層が設けられていることを特徴とする電
    気機器線輪。
  2. 【請求項2】 前記レジン吸収層が、前記レジンリッチ
    テープをハーフラップで10回以上巻回されてなる絶縁
    層を持った線輪に適用されるものである請求項1記載の
    電気機器線輪。
  3. 【請求項3】 前記レジン吸収層が、前記線輪のコイル
    エンドに設けられるものである請求項1記載の電気機器
    線輪。
  4. 【請求項4】 前記レジン吸収層が、前記導体を通電加
    熱して加熱圧縮成型される絶縁層内に設けられるもので
    ある請求項1記載の電気機器線輪。
  5. 【請求項5】 前記レジン吸収層が、前記レジンリッチ
    テープのハーフラップ回数に対して約8〜20%分が絶
    縁層内に設けられるものである請求項1記載の電気機器
    線輪。
JP4124531A 1992-05-18 1992-05-18 電気機器線輪 Expired - Lifetime JP2735434B2 (ja)

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