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JP2728931B2 - 負帯電性磁性トナー - Google Patents

負帯電性磁性トナー

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JP2728931B2
JP2728931B2 JP1106613A JP10661389A JP2728931B2 JP 2728931 B2 JP2728931 B2 JP 2728931B2 JP 1106613 A JP1106613 A JP 1106613A JP 10661389 A JP10661389 A JP 10661389A JP 2728931 B2 JP2728931 B2 JP 2728931B2
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晃一 冨山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は電子写真・静電記録・静電印刷等に於ける静
電荷像を現像するための現像剤に使用される負帯電性磁
性トナーに関する。
さらに詳しくは直接または間接電子写真現像方法に於
いて、均一に強く負の帯電し、負静電荷像を反転現像に
より可視化して、高品質な画像を与える負荷電性磁性ト
ナーに関する。
[背景技術] 近年、電子写真複写機等画像形成装置が広く普及する
に従い、その用途も多種多様に広がり、その画像品質へ
の要求も厳しくなってきている。一般の書類,書物の如
き画像の複写では、微細な文字に至るまで、つぶれた
り、とぎれたりすることなく、極めて微細且つ忠実に再
現することが求められている。特に、画像形成装置が有
する感光体上の潜像が100μm以下の線画像の場合に細
線再現性が一般に悪く、線画像の鮮明さがいまだ充分で
はない。また、最近、デジタルな画像信号を使用してい
る電子写真プリンターの如き画像形成装置では、潜像は
一定電位のドツトが集まって形成されており、ベタ部、
ハーフトーン部およびライト部はドツト密度をかえるこ
とによって表現されている。ところが、ドツトに忠実に
トナー粒子がのらず、ドツトからトナー粒子がはみ出し
た状態では、デジタル潜像の黒部と白部のドツト密度の
比に対応するトナー画像の階調性が得られないという問
題点がある。さらに、画質を向上させるために、ドツト
サイズを小さくして解像度を向上させる場合には、微小
なドツトから形成される潜像の再現性がさらに困難にな
り、解像度及び階調性の悪い、シヤープネスさに欠けた
画像となる傾向がある。
また、初期においては、良好な画質であるが、コピー
またはプリントアウトをつづけているうちに、画質が劣
悪化してゆくことがある。この現像は、コピーまたはプ
リントアウトをつづけるうちに、現像されやすいトナー
粒子のみが先に消費され、現像機中に、現像性の劣った
トナー粒子が蓄積し残留することによって起こると考え
られる。
これまでに、画質をよくするという目的のために、い
くつかの現像剤が提案されている。特開昭51−3244号公
報では、粒度分布を規制して、画質の向上を意図した非
磁性トナーが提案されている。該トナーにおいて、8〜
12μmの粒径を有するトナーが主体であり、比較的粗
く、この粒径では本発明者らの検討によると、潜像への
均密なる“のり”は困難であり、かつ、5μm以下が30
個数%以下であり、20μm以上が5個数%以下であると
いう特性から、粒径分布はブロードであるという点も均
一性を低下させる傾向がある。このような粗めのトナー
粒子であり、且つブロードな粒度分布を有するトナーを
用いて、鮮明なる画像を形成するためには、トナー粒子
を厚く重ねることでトナー粒子間の間隙を埋めて見かけ
の画像濃度を上げる必要があり、所定の画像濃度を出す
ために必要なトナー消費量が増加するという問題点も有
している。
また、特開昭54−72054号公報では、前者よりもシヤ
ープな分布を有する非磁性トナーが提案されているが、
中間の重さの粒子の寸法が8.5〜11.0μmと粗く、高解
像性のトナーとしては、いまだ改良すべき余地を残して
いる。
特開昭58−129437号公報では、平均粒径が6〜10μm
であり、最多粒子が5〜8μである非磁性トナーが提案
されているが、5μm以下の粒子が15個数%以下と少な
く、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子
が、潜像の輪郭を明確に再現し、且つ潜像全体への緻密
なトナーののりの主要なる機能をもつことが知見され
た。特に、感光体上の静電荷潜像においては電気力線の
集中のため、輪郭たるエツジ部は内部より電界強度が高
く、この部分に集まるトナー粒子の質により、画質の鮮
鋭さが決まる。本発明者らの検討によれば5μm以下の
粒子の量が画質の鮮鋭さの問題点の解決に有効であるこ
とが判明した。
また、米国特許4,299,900号明細書では、20〜35μm
の磁性トナーを10〜50重量%有する現像剤を使用するジ
ヤンピング現像法が提案されている。すなわち、磁性ト
ナーを摩擦帯電させ、スリーブ上にトナー層を均一に薄
く塗布し、さらに現像剤の耐環境性を向上させるために
適したトナー粒径の工夫がなされている。しかしなが
ら、細線再現性、解像力反転現像方式への適合性等のさ
らに厳しい要求に対応できる改良が求められている。
最近、電子写真システムの用途が複写像を得ること以
外に、コンピユーターの出力に用いられるプリンター等
に用いられるようになった。プリンタ用途の場合、発光
体(半導体レーザー等)が、画像信号に従ってオン−オ
フ(ON−OFF)され、その光が感光体上に投影される。
この際、通常、印字率(1頁当りの印字面積の割合)は
3割以下であり、文字部分に対して露光を行う方式(反
転現像)が発光体寿命の点で優位である。
また、反転現像は、同一原稿より、ポジ画像およびネ
ガ画像を出力する様な装置(例えば、マイクロフイルム
出力装置)に用いられ、さらに同一装置内で、2色以上
の現像を行う為に正規現像および反転現像を組み合わせ
ている装置等に使用されるようになった。
しかしながら、反転現像には次の様な問題点がある。
通常の現像(以下、正規像)における転写電界は、一次
帯電と同極性であり、画像担体(以下紙等)通過後、転
写電界が感光体上に印加されてもその影響は、トレース
露光(第1図中6)で消去される。
一方、反転現像における転写電界は、一次帯電と反対
極性であり、紙等通過後も、転写電界を印加すると感光
体上に反対極性の帯電が起こり、イレース露光では消去
できず、画像に濃淡となってあらわれる。これは、「紙
跡」と称される現像である。
紙跡対策としては、特開昭60−256173号公報に見られ
る様に紙等が通過した後、転写電流を下げる等の手段が
あるが、この方法は、種々の部品(マイクロスイツチ
等)が必要であり、装置が煩雑化するとともに装置原価
が高くなる。また、転写電界を下げて感光体上に反対極
性の帯電が起こらない範囲にする手段が考えられる。し
かしながら、この方法では転写効率を下げる為、転写不
良に伴なう画質低下が起こる。反転現像法の他の弊害と
しては、感光体と紙等とが反対極性に帯電されている
為、強電界により帯電させた場合に感光体と紙等とが、
静電的に吸着し、転写工程終了後も分離せず、次工程
(クリーニング工程等)にまで、紙等が入り込み紙詰ま
り等を引起こす。これは、「巻付」と称される現像であ
る。巻付対策としては、特開昭56−60470号公報に見ら
れる様に感光体と紙等との密着を防ぐ手段がある。しか
しながら、反転現像に於いて、この方法は必ずしも有効
ではない。すなわち、これは、反転現像の転写工程の分
離時における密着が、正規像方式に較べ強い為と考えら
れる。別の方法としては米国特許3,357,400号明細書等
に見られる様に、分離の補助手段として、分離帯電また
はベルト分離を具備する装置がある。これにより、巻付
現象に対しては効果があるものの、紙跡現象に対して
は、効果はない。これは、分離帯電は、転写帯電に較べ
て小さく、感光体上の電位にまで影響しない事による。
別の手段としては、転写電界を下げて静電吸着力を下
げる手段があるが、この方法は、前述のように転写不良
に伴う画質低下が起こりやすい。また、転写電界を下げ
ると、転写効率の低下が起こり、転写に不利なハガキ、
OHP用フイルム等の多様なニーズに答えられない。また
転写電界を下げると、画像の輪郭部分,線画部分の如
き、現像剤が集中しやすい部分(エツジ現像部分)で、
転写不良の一部である「転写なか抜け」が起こる。これ
は、エツジ現像部は通常部に較べ現像剤が多くのり、現
像剤凝集が起こりやすく、転写電界に対する応答が下が
る為と考えられ、そのため、潜像に忠実である高品位な
画像を得るのが困難になるという問題点を有している。
また乾式トナーを使用する方法において良好な画質の
可視画像を形成するためにはトナーが高い流動性を有
し、かつ均一な帯電性を有することが必要であり、その
ために従来より、シリカ微粉体をトナーに含有させるこ
とが行われている。しかしながらシリカ微粉体はそのま
までは親水性であるためにシリカ微粉体を含有するトナ
ーは空気中の湿気により凝集を生じて流動性が低下した
り、甚だしい場合にはシリカ微粉末の吸湿によりトナー
の帯電性能を低下させてしまう。
そこで疎水化処理したシリカ微粉体を用いることが特
開昭46−5782号、特開昭48−47345号、特開昭48−47346
号、特開昭55−120041号、特開昭59−34539号各公報等
により知られている。具体的には例えばシリカ微粉体と
ジメチルジクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、シ
リコーンオイル等の有機ケイ素化合物とを反応させシリ
カ微粉体表面のシラノール基を有機基で置換し疎水化し
たシリカ微粉体が用いられている。
これらのうち十分な疎水性を示しかつトナーに含有さ
れた時に該トナーが優れた転写性を示す疎水化処理とし
てはシリコーンオイル処理が好ましいが、シリコーンオ
イルが高分子物質であるが故に、疎水化処理時にシリカ
微粉体に凝集を生じさせ一部はトナー中に分散後も数十
μのダマとなって残りトナーと同じ負帯電性であるが故
に画像部に現像され白ポチとなって画質を悪化させると
いう欠点を有していた。
一般に乾式電子写真法に用いられる一成分磁性トナー
は従来天然あるいは合成樹脂からなる結着樹脂中にマグ
ネタイト、荷電制御剤、滑剤などを分散させた微粉末が
使用されている。
この様なトナーに含まれる負荷電性制御剤としては、
例えばモノアゾ染料の金属塩または金属錯塩、サルチル
酸、ナフトエ酸及びその誘導体の金属塩または金属錯塩
がしばしば用いられる。これらは通常熱可塑性樹脂に添
加され、加熱溶融分散し、これを微粉砕して必要に応じ
て適当に粒径に調整され使用される。
しかしながら、これら荷電制御剤は機械的衝撃、摩
擦、温湿度条件の変化などにより荷電制御性が変化する
現象を生じやすく、トナー粒径が小さくなるほど生じや
すい。
従って、これらを荷電制御剤として含有したトナーを
複写機に用いて現像すると、複写回数の増大に従い、耐
久中にトナーの劣化を引きおこすことがある。
たとえば、サルチル酸、ナフトエ酸及びその誘導体の
金属錯塩を用いた場合には低温低湿下での帯電量の増大
によって濃度低下をおこしやすく、また、特開昭49−27
229号公報、同57−167033号公報等にモノアゾ染料及び
その誘導体の金属錯塩を用いる方法が示されているが、
これらを磁性トナーに用いた場合には現像スリーブ等の
帯電付与部材を汚染したり、高温高湿下での帯電量の低
下によって濃度低下を生じやすい。
また、特公昭52−3305号公報、特開昭56−101150号公
報、特開昭59−137955号公報等に脂肪酸誘導体のトナー
内部への添加によってスリーブ、感光体などのトナーに
よる汚染を防止しトナーに均一な帯電性を与える方法が
提案されている。
これらの方法は汚染防止には若干の効果がみられるも
ののやはり帯電量の適正化が困難であり、特にトナーを
小径化する際に問題となる。本発明者らはこれらを鋭意
検討した結果、従来より負荷電性制御剤として用いられ
ていたアゾ染料及びその誘導体の金属錯塩と該金属錯塩
と逆極性で同等の帯電制御性を有する特定の脂肪酸金属
塩を負荷電制御剤として特定の比率で併用することによ
って上述の問題点を解決できることを見出し本発明に至
った。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は温度、湿度等の環境に影響されず常に
高品位で安定した画像を与える磁性トナーを提供するこ
とにある。
本発明の他の目的は磁性体、滑剤等の樹脂中への分散
を良好なものとし、耐久性に優れ、長期間の連続使用に
よっても常にカブリ及びとびちりのない安定した画像を
与える磁性トナーを提供することにある。
本発明の他の目的は現像スリーブ等の摩擦帯電付与部
材等を汚染させることなく、常に安定して摩擦帯電され
高濃度を維持する磁性トナーを提供することにある。
また本発明の目的は、反転現像方法のような低転写電
界による転写が必要な画像形成方法において、高品位な
画像が得られる負帯電性トナーを提供することにある。
また本発明の目的は「紙跡」、「巻付」、「転写なか
抜け」等の現像がないか、または、該現像が抑制されて
いる画像形成方法を提供することにある。
また本発明の目的は厚い転写紙を用いてもカブリのな
い高品質な画像を与えるトナー及び画像形成方法を提供
することにある。
また本発明の目的はデジタル複写機、およびレーザー
ビームプリンター等に用られるデジタル潜像の現像に適
した負帯電性トナー及び画像形成方法を提供するこにあ
る。
また本発明の目的は反転現像装置におけるような、低
転写電界下においても中抜け現像に起こさず、耐久性が
良好な負帯電性トナー及び画像形成方法を提供するこに
ある。
また本発明の目的は流動性が良好でベタ黒画像上にシ
リカ凝集体による白ポチのないトナーの提供にある。
〔発明の概要〕
より詳細には、本発明は、結着樹脂及び磁性粉を少な
くとも有する磁性トナーにおいて、5μm以下の粒径を
有する磁性トナー粒子が17〜60個数%含有され、6.35〜
10.07μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜50個数
%含有され、12.7μm以上の粒径を有する磁性トナー粒
子が2.0体積%以下で含有され、磁性トナーの体積平均
粒径が6〜8μmであり、5μm以下の磁性トナー粒子
群が下記式 N/V=−0.05N+k 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
す。但しNは17乃至60の正数を示す。〕 を満足する粒度分布を有する磁性トナー中にアゾ系染料
およびその誘導体のクロムまたは鉄またはコバルトの錯
塩と脂肪酸金属塩(金属含有率2.0〜4.5重量%、融点11
0℃〜145℃)を荷電制御剤として特定の比率で併用する
ことでトナーの転写中抜けを防止しシリコーンオイル処
理以外の疎水化処理シリカによって十分な転写画像と画
像濃度が得られ、ベタ黒白ポチも防止される。また本発
明の粒度分布をもったトナーにおいて、帯電性を安定化
させ、樹脂中へ磁性体、滑剤の分散を良好なものとし、
かつ帯電付与部材の汚染を防止することで環境安定性、
耐久性に優れたトナーが得られる。
本発明の磁性トナーは上記アゾ染料及びその誘導体の
クロム又は鉄又はコバルトの錯塩と脂肪酸金属塩の帯電
制御性が鉄粉に対する摩擦帯電量で |Tc|≧|Ta|≧|Tb| (荷電制御剤として) であり脂肪酸金属塩の帯電制御性がであり併用される
アゾ染料及びその誘導体のクロムまたは鉄錯塩の制御性
の逆極性であり、その絶対値がほぼ同等であり、かつ相
乗効果により併用した場合の制御性が単体で用いた時よ
りも高いことを特徴とする。
Tb>Tc,Ta>Tcでは併用効果があまりなく、特に高温
高湿時放置時に濃度低下を生ずる。
また本発明のトナーはアゾ系染料の金属錯塩と脂肪酸
金属塩のトナー中の含有量が 0.3≦ωa+ωp≦3かつωa≧0.3かつωp≧0.1 0.1≦ωp/ωa≦1 でありωa<0.3では分散不良がおこりやすくカブリの
原因となるωp<0.1では反転現像における転写中抜け
がおこりやすい。またωa+ωp>3では現像スリーブ
等の帯電付与部材の汚染をおこしやすくωp/ωa<0.1
では高温高湿下で濃度低下を生じやすい。
またωp/ωa>1では流動性が悪化しカブリの多い画
像となる。
さらに本発明のトナーに用いられる樹脂酸金属塩の金
属含有率は2.0重量%〜4.5重量%が良い。2.0重量%以
下では高温高湿下で濃度低下をおこしやすく、またトナ
ー流動性も悪い。また4.5重量%以上ではアゾ染料の金
属錯塩との併用効果が十分でない。
さらに本発明のトナー用に用いられる脂肪酸金属塩の
融点は110℃〜145℃が良い。110℃以下ではトナー混練
時における溶融粘度が低すぎ分散が悪く流動性の悪いト
ナーとなり、また混練機とすべりを生じ磁性体、滑剤の
分散をも悪くしカブリの多い画像となる。145℃以上で
はトナー混練時の溶融が十分でなくやはり分散不良を生
じやすい。
上記物性を満足する脂肪酸金属塩としては炭素数10〜
20の脂肪酸とAl,Mgなどの金属との組合せが良く、特に
ステアリン酸アルミニウムが好ましい。
上記の粒度分布を有する本発明の磁性トナーは、感光
体上に形成された潜像の細線に至るまで、忠実に再現す
ることが可能であり、網点およびデジタルのようなドツ
ト潜像の再現にも優れ階調性及び解像性にすぐれた画像
を与える。さらに、コピーまたはプリントアウトを続け
た場合でも高画質を保持し、かつ、高濃度の画像の場合
でも、従来の磁性トナーより少ないトナー消費量で良好
な現像をおこなうことが可能であり、経済性および、複
写機またはプリンター本体の小型化にも利点を有するも
のである。
本発明の磁性トナーにおいて、このような効果が得ら
れる理由は、必ずしも明確でないが、以下のように推定
される。
すなわち、本発明の磁性トナーにおいては、5μm以
下の粒径の磁性トナー粒子が17〜80個数%であることが
一つの特徴である。従来、磁性トナーにおいては5μm
以下の磁性トナー粒子は、帯電量コントロールが困難で
あったり、磁性トナーの流動性を損ない、また、トナー
飛散して機械を汚す成分として、さらに、画像のかぶり
を生ずる成分として、積極的に減少することが必要であ
ると考えられていた。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、5μm以
下の磁性トナー粒子が高品質な画質を形成するための必
須の成分であることが判明した。
例えば、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を有する
磁性トナーを用いて、感光体上の表面電位を変化し、多
数のトナー粒子が現像され易い大きな現像電位コントラ
ストから、ハーフトーンへ、さらに、ごくわずかのトナ
ー粒子しか現像されない小さな現像電位コントラストま
で、感光体上の表面電位を変化させた潜像を現像し、感
光体上の現像されたトナー粒子を集め、トナー粒度分布
を測定したところ、8μm以下の磁性トナー粒子が多
く、特に5μm以下の磁性トナー粒子が多いことが判明
した。すなわち、現像にもっとも適した5μm以下の粒
径の磁性トナー粒子が感光体の潜像の現像に円滑に供給
される場合に潜像に忠実であり、潜像からはみ出すこと
なく、真に再現性の優れた画像がえられるものである。
この現像はデジタル潜像の反転現像の場合も同様であっ
た。
また、本発明に係る磁性トナーにおいては、6.35〜1
0.08μmの範囲の粒子が5〜50個数%であることが一つ
の特徴である。これは、前述のごとく、5μm以下の粒
径の磁性トナー粒子の存在の必要性と関係があり、5μ
m以下の粒径の磁性トナー粒子は、潜像を厳密に覆い、
忠実に再現する能力を有するが、潜像自身において、そ
の周囲のエツジ部の電界強度が中央部よりも高く、その
ため、潜像内部がエツジ部より、トナー粒子ののりがう
すくなり、画像濃度が薄く見えることがある。特に、5
μm以下の磁性トナー粒子は、その傾向が強い。しかし
ながら、本発明者らは、635〜10.08μmの範囲のトナー
粒子を5個数%〜50個数%含有させることによって、こ
の問題を解決し、さらに鮮明にできることを知見した。
すなわち、6.35〜10.08μmの粒径の範囲のトナー粒子
が5μm以下の粒径の磁性トナー粒子に対して、適度に
コントロールされた帯電量をもつためと考えられるが、
潜像のエツジ部より電界強度の小さい内側に供給され
て、エツジ部に対する内側のトナー粒子ののりの少なさ
を補って、均一なる現像画像が形成され、その結果、高
い濃度で解像性及び階調性の優れたシヤープな画像が提
供されるものである。
さらに、5μm以下の粒径の粒子について、その個数
%(N)と体積%(V)との間に、 N/V=−0.05N+k(但し、4.6≦k≦6.7;17≦N≦60)
なる関係を本発明の磁性トナーが満足していることも特
徴の一つである。第5図にこの範囲を示すが、他の特徴
と共に、この範囲を満足する粒度分布の本発明の磁性ト
ナーを含有する磁性現像剤は優れた微小スポツトから形
成されるデジタル潜像に対して優れた現像性を達成しう
る。
本発明者らは、5μm以下の粒度分布の状態を検討す
る中で、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た微粉の存在状態があることを知見した。すなわち、あ
るNの値に対して、N/Vが大きいということは、5μm
以下の粒子まで広く含んでいることを示しており、N/V
が小さいということは、5μm付近の粒子の存在率が高
く、それ以下の粒径の粒子が少ないことを示していると
解され、N/Vの値が1.6〜5.85の範囲内にあり、且つNが
17〜60の範囲にあり、且つ上記関係式をさらに満足する
場合に、良好な細線再現性及び高解像性が達成される。
また、12.7μm以上の粒径の磁性トナー粒子について
は、2.0体積%以下にし、できるだけ少ないことが好ま
しい。
従来の観点とは全く異なった考え方によって、本発明
の磁性現像剤は従来の問題点を解決し、最近の厳しい高
画質への要求にも耐えることを可能としたものである。
本発明の構成について、さらに詳しく説明をする。
5μm以下の粒径の磁性トナー粒子が全粒子数の17〜
60個数%であることが良く、好ましくは25〜60個数%が
良く、さらに好ましくは30〜60個数%が良い。5μm以
下の粒径の磁性トナー粒子が7個数%未満であると、高
画質に有効な磁性トナー粒子が少なく、特に、コピーま
たはプリントアウトをつづけることによってトナーが使
われるに従い、有効な磁性トナー粒子成分が減少して、
本発明で示すところの磁性トナーの粒度分布のバランス
が悪化し、画質がしだいに低下してくる。また、60個数
%を超える場合は、磁性トナー粒子相互の凝集状態が生
じやすく、本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れ
た画質となり、解像性を低下させ、または潜像のエツジ
部と内部との濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像と
なりやすく、また、6.35〜10.08μmの範囲の粒子が5
〜50個数%であることが良く、好ましくは8〜40個数%
が良い。50個数%より多いと、画質が悪化すると共に、
必要以上の現像、すなわち、トナーののりすぎが起こ
り、細線再現性が低下しトナー消費量の増大をまねく。
一方、5個数%未満であると、高画質濃度が得られにく
くなる。また、5μm以下の粒径の磁性トナー粒子群の
個数%(N%)、体積%(V%)の間に、N/V=−0.05N
+kなる関係があり、4.6≦k≦6.7の範囲の正数を示
す。好ましくは4.6≦k≦6.2、さらに好ましくは4.6≦
k≦5.7である。先に示したように、17≦N≦60、好ま
しくは25≦N≦60、さらに好ましくは30≦N≦60であ
る。
k<4.6では、5.0μmより小さな粒径の磁性トナー粒
子数が少なく、画像濃度、解像性、鮮鋭さで劣ったもの
となる。従来、不要と考えがちであった微細な磁性トナ
ー粒子の適度な存在が、現像において、トナーの最密充
填化を果たし、粗れのない均一な画像を形成するのに貢
献する。特に細線および画像の輪郭部を均一に埋めるこ
とにより、視覚的にも鮮鋭さをより助長するものであ
る。すなわち、k<4.6では、この粒度分布成分の不足
に起因して、これらの特性の点で劣ったものとなる。
別の面からは、生産上も、k<4.6の条件を満足する
には分級等によって、多量の微粉をカツトする必要があ
り、吸率及びトナーコストの点でも不利なものとなる。
また、k<6.7では、必要以上の微粉の存在によって、
くり返しプリントアウトをつづけるうちに、画像濃度が
低下する傾向がある。この様な現像は、必要以上の荷電
をもった過剰の微粉状磁性トナー粒子が現像スリーブ上
に帯電付着して、正常な磁性トナーの現像スリーブへの
担持および荷電付与を阻害することによって発生すると
考えられる。
また、12.7μm以上の粒径の磁性トナー粒子が2.0体
積%以下であることが良く、さらに好ましくは1.0体積
%以下であり、さらに好ましくは0.5体積%以下であ
る。2.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
る。また、磁性トナーの体積平均径は6〜8μmであ
り、この値は先にのべた各構成要素と切りはなして考え
ることはできないものである。体積平均粒径6μm未満
では、グラフイク画像などの画像面積比率の高いデジタ
ル潜像の用途では、転写紙上のトナーののり量が少な
く、画像濃度の低いという問題点が生じやすい。これ
は、先の述べた潜像におけるエツジ部に対して、内部の
濃度が下がる理由と同じ原因によると考えられる。体積
平均粒径8μmを超える場合では100μ以下の微小スポ
ツトの解像度が良好でなく、非画像部へのとびちりも多
い。またプリントアウトの初めは良くとも使用をつづけ
ていると画質低下を発生しやすい。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウントーTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布
を出力するインターフエイス(日科機製)及びCX−1パ
ーソナルコンピユータ(キヤノン製)を接続し、電解液
は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電界水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA II
型により、アパチヤーとして100μアパチヤーを用い
て、個数を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定
して、それから本発明に係るところの値を求めた。
尚、本発明に係る磁性トナーの真密度は1.45〜1.8g/c
m3であることが好ましく、好ましくは1.55〜1.75g/cm3
である。
この範囲において、本発明の特定の粒度分布を有する
磁性トナーは、高画質および耐久安定性という点で最も
効果が発揮しうる。磁性トナーの真密度が1.45より小さ
いと、磁性トナー粒子そのものの重さが軽すぎて反転現
像においてかぶりおよびトナー粒子ののりすぎによる細
線のつぶれ、飛びちり、解像力の悪化が発生しやすくな
る。また、、磁性トナーの真密度1.8より大きいと画像
濃度がうすく、細線のとぎれなど鮮鋭さの欠けた画像と
なり、また相対的に磁気力も大きくなるため、トナーの
穂も長くなったり分枝状になったりしやすく、この場
合、デジタル潜像を現像したとき画質を乱し粗れた画像
となりやすい。
磁性トナー真密度の測定は、いくつかの方法で行うこ
とができるが、本願では、微粉体を測定する場合、正確
かつ簡便な方法として次の方法を採用した。
ステンレス製の内径10mm、長さ約5cmのシリンダー
と、その中に密着挿入できる外径約10mm、高さ5mmの円
盤(A)と、外径10mm、長さ約8cmのピストン(B)を
用意する。シリンダーの底に円盤(A)を入れ、次で測
定サンプル約1gを入れ、ピストン(B)を静かに押し込
む。これに油圧プレスによって400Kg/cm2の力を加え、
5分間圧縮したものをとり出す。この圧縮サンプルの重
さを秤量(wg)しマイクロメーターで圧縮サンプルの直
径(Dcm)、高さ(Lcm)を測定し、次式によって真密度
を計算する。
さらに良好な現像特性を得るために、本発明の磁性ト
ナーは、残留磁化αrが1〜5emu/g、好ましくは2〜4.5
emu/gであり、飽和磁化αsが20〜40emu/gであり、抗磁
力Hcが40〜100エステツド(e)(いずれも測定磁場は
1KOeである)の磁気特性を満足することが好ましい。
本発明に用いる転写工程としてはコロナ放電帯電器、
当接ローラー帯電器等により発生する電界を用いる静電
転写方式が挙げられる。転写の条件は次のように測定す
る。添付図面の第1図を参照しながら説明すると、画像
形成装置からクリーニング装置8、現像器9、転写帯電
器3等を取りはずし、静電像保持体である感光体(感光
ドラム)1を、一次帯電器2で帯電される。漏れ光を、
実質的に完全に遮光して感光体1の1周分を帯電させた
後に、感光体の表面電位を表面電位計で測定する。この
時の表面電位の値をVpr[V]とする。次に、感光体表
面をアルコールを含浸した布等で拭いて、感光体表面を
除電した後、一次帯電器2を取り外し、転写帯電器3を
取り付けて、感光体1の1周分を帯電させた後に、感光
体の表面電位を測定する。この時の表面電位の値をVtr
[V]とする。本発明においてVtr/Vprの値は負であ
り、好ましくはVtr/Vprの絶対値 が0.5〜.6であることが好ましい。該絶対値が0.5未満の
場合は、転写電界が低すぎて、転写時に画像劣化が起こ
りやすく、一方該絶対値が1.6を越えると、転写電界が
強すぎて、感光体が正に帯電しやすく、紙跡現像および
巻付現像が発生しやすくなる。該絶対値 のより好ましい範囲は0.9〜1.4である。
本発明は、有機感光体(以下OPC感光体)を用いる画
像形成方法(装置)に対し有効であり、OPC感光体が電
荷発生層および電荷輸送層を少なくとも有する多層によ
り構成されている積層型OPCを使用する反転現像方式の
画像形成方法に対し、特に有効である。OPC感光体で
は、感光層が逆極性に帯電した場合、電荷の動きが鈍
く、特に積層型OPCでは、この傾向が顕著になり、紙跡
が発生しやすいことから、本発明は特に効果を発揮す
る。
本発明に用いるVprの値としては、−300〜−1,000
[V]が好ましく、特に−500〜−900[V]が好まし
い。−300[V]未満では現像時の電位差を確保するこ
とが困難であり、画像が不鮮明となりやすく、一方−1,
000[V]を越える場合は、電界による感光層の絶縁破
壊が起こり、黒ポチ等の画質劣化が起こりやすい。耐久
性等より、−500〜−900[V]が特に好ましい。
本発明の画像形成方法は機械的分離手段を使用せず
に、転写材(紙等)の弾性力、感光体の曲率,除電ブラ
シ等により、転写材を感光体から分離する、画像形成方
法(装置)に対して特に有効である。機械的分離機構を
持たせない装置での分離状態は、転写条件に依存してお
り、巻付があらわれやすいので、本発明は特に効果を発
揮する。
本発明は感光体1の直径(第1図中の「φ」)が500m
m以下の感光体を使用する像形成方法(装置)に、特に
有効である。φ50mm以下の感光ドラムが使用される装置
では、小型化を意図しており、部品点数も少なくする必
要があり、通常、分離工程は紙の弾性力のみによる分離
および除電ブラシ7等により構成されている(第2図参
照)。この際、除電工程は紙等のみの除電を行ってお
り、通常、感光体の表面電位に対しては作用しない。
第1図を参照しながら、画像形成工程を説明する。一
次帯電器2で感光体表面を負極性に帯電し、光源または
レーザー光による露光5によりイメージスキヤニングに
より潜像を形成し、磁性ブレード11および磁石を内包し
ている現像スリーブ4を具備する現像器9で一成分系磁
性現像剤13で該潜像を反転現像する。現像部において感
光ドラム1と現像スリーブ4との間で、バイアス印加手
段によりバイアスが印加されている。転写紙Pが搬送さ
れて、転写部にくると転写帯電器3により転写紙Pの背
面(感光ドラム側と反対面)から正極性の帯電をするこ
とにより感光ドラム表面上の負荷電性トナー像が転写紙
P上へ静電転写される。転写帯電器3を通過直後に、除
電ブラシ10により転写紙背面の電荷を除電しつつ、転写
紙Pを感光ドラム1から曲率分離により分離する。曲率
分離によって感光ドラム1から分離された転写紙Pは、
加熱加圧ローラ定着器7により転写紙P上のトナー画像
は定着される。
また、転写工程後の感光ドラムに残留する一成分系現
像剤は、クリーニングブレードを有するクリーニング器
8で除去される。クリーニング後の感光ドラム1は、イ
レース露光6により除電され、再度、一次帯電器2によ
る帯電工程から始まる工程が繰り返される。次に、本発
明で使用される負荷電性トナーに関して述べる。
本発明のトナーに含有されるアゾ染料及びその誘導体
の金属錯塩としては多くのものがあるが特に下記構造の
ものが好ましい。
(式中R1,R2はニトロ基、ハロゲン、アルキル基、アル
コキシ基またはスルホン酸基を表わしAは水素、アルカ
リ、アルカリI類、アンモニウムまたは有機アンモニウ
ムを表わす。Mはクロム、鉄またはコバルトを示す。) 本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、オイ
ル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ定着装置を使用
する場合には、下記トナー用結着樹脂の使用が可能であ
る。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単
重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フエノ
ール樹脂、天然変性フエノール樹脂、天然樹脂変性マレ
イン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸
ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テンペン樹脂、
クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着式におい
ては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部がローラ
に転移するいわゆるオフセツト現像、及びトナー像支持
部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。より
少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存中も
しくは現像器中でブロツキングもしきはケーキングし易
い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しなけれ
ばならない。これらの現像にはトナー中の結着樹脂の物
性が最も大きく関与しているが、本発明者らの研究によ
れば、トナー中の磁性体の含有量を減らすと、定着時に
トナー像支持部材に対するトナーの密着性は良くなる
が、オフセツトが起こり易くなり、またブロツキングも
しくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、本発明に
おいてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式
を用いる時には、結着樹脂の選択がより重要である。好
ましい結着物質としては、架橋されたスチレン系共重合
体もしくは架橋されたポリエステルがある。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フエニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミドなどのような二重結合
を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、
マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マ
レイン酸ジメチルなどのような二重結合を有するジカル
ボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル類;例
えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのようなエチ
レン系オレフイン類;例えばビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えば
ビニルメチルエーテル、ニビニルエチルエーテル、ビニ
ルイソブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類;
等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
ここで架橋剤としては主として2個以上の重合可能な
二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビ
ニル化合物;例えばエチレグリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジ
オールジメタクリレートなどのような二重結合を2個有
するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニル
エーテル、ジビニルスルフイド、ジビニルスルホンなど
のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化
合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリ
ウレレンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ
ー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフイン
などがある。
また、本発明の磁性トナーにはシリカ微粉末を添加す
ることが好ましい。本発明に係る磁性トナーと、シリカ
微粉末を組み合わせるとトナー粒子とスリーブ表面の間
にシリカ微粉体が介在することで摩耗は著しく軽減され
る。これによって、磁性トナーおよびスリーブの長寿命
化がはかれる共もに、安定した帯電性も維持することが
でき、長期の使用にもより優れた磁性トナーを有する現
像剤とすることが可能である。
シリカ微粉体としては、乾式法及び湿式法で製造した
シリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フイルミング
性、耐久性の点からは乾式法によるシリカ微粉体を用い
ることが好ましい。
ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成するシリカ微粉体の製造方法である。
例えば四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における熱分解酸
化反応を利用する方法で、基礎となる反応式は次の様な
ものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム
又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素
ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも
包含する。
一方、本発明に用いらえるシリカ微粉体を湿式法で製
造する方法は、従来公知である種々の方法が適用でき
る。たとえば、ケイ酸ナトリウムの酸による分解、一般
反応式で下記に示す。
Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはア
ルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ
土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸
とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂に
よりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利
用する方法がある。
ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
又、本発明に用いられるシリカ微粒子は疎水化処理さ
れたものが好ましい。疎水化処理するには、従来公知の
疎水化方法が用いられ、シリカ微粉体と反応あるいは物
理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理するこ
とによって付与される。
そのような処理剤としては、例えばヘキサメチルジシ
ラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、プロムメチルジメチルクロルシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルト
リクルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、ト
リオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメル
カプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジ
メチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラ
メチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジ
シロキサン、および1分子当り2から12個のシロキサン
単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSi
に結合した水酸基またはアルキル基またはアルコキシ基
を含有するジメチルポリシロキサン等がある。これら1
種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
またシリコーンオイルとしては一般に次の式により示
されるものである。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘
度がおよそ5〜5000センチストークスのものが用いら
れ、例えばメチルシリコーンオイル、ジメチルシリコー
ンオイル、フエニルメチルシリコーンオイル、クロルフ
エニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコー
ンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキシア
ルキレン変性シリコーンオイルなどが好ましい。これら
は1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
本発明のトナーにおいては乾式シリカを有機ケイ素化
合物で処理したものが好ましく、シリカダマによる画像
白ポチを排除するという点からはシリコーンオイル処理
は好ましくない。
本発明におけるシリカの水漏れ度は以下のようにして
測定される。200mlの分液ロートに試料0.1gを採取し、
イオン交換水100mlをメスシリンダーにて加える。これ
をターブラシエーカーミキサーT2C型で90rpmで10分間振
とうする。分液ロートを10分間静置した後下層から20〜
30ml抜き出した後、10mmセルに分取し、イオン交換水を
ブランクにして比色計にて水層の濁りを測定し(波長50
0nm)ブランクに対する透過率%を水漏れ度とする。シ
リカ微粉体の水漏れ度が60%以下であると高温高湿下に
おける画像濃度変動を生じやすい。
本発明の磁性トナーは、必要に応じて添加剤を混合し
てもよい。他の添加剤としては、例えば酸化セリウム、
炭化ケイ素の如き研磨剤あるいは例えば酸化アルミニウ
ムの如き流動性付与剤、ケーキング防止剤、あるいは例
えばカーボンブラツク、酸化スズ等の導電性付与剤があ
る。
また、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワツクス、カルナバワツクス、サゾールワ
ツクス、パラフインワツクス等のワツクス状物質を0.5
〜5重量%程度磁性トナーに加えることも本発明の好ま
しい形態の1つである。
本発明の磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マ
グネタイト、マグヘマイト、フエライト等の酸化鉄、及
び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金
属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Z
n,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合
金、およぼこれらの混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度で、1
0Kg印加での磁気特性が抗磁力20〜150e飽和磁化50
〜200emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留磁化2〜
20emu/gのものが望ましい。
本発明における摩擦帯電量の測定は温度/湿度が23.5
℃/60%の環境下で被検物質を200/300メツシユの粒径を
有する鉄粉キヤリア(日本鉄粉EFV200/300)と2/98の割
合で混合し、この混合物0.5〜1.5gを精秤しエレクトロ
メータと接続された金属製400メツシユスクリーン上で2
5cmH2Oの圧力により吸引し、その時吸引された被検物質
の量とその電荷量より単位重量当りの帯電量を求める方
法による。
また、本発明における帯電量の序列は従来公知のプロ
ーオフ測定によっても変わるものではない。
またこの序列はシリカ添加混合前の黒色微粉体でより
明らかである。
本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロール、ニー
ダー、エクストルーダー等の熱混練機によって構成材料
を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によって得る方
法、あるいは結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧
乾燥することにより得る方法、あるいは、結着樹脂を構
成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした
後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等それ
ぞれの方法が応用出来る。
以下本発明を実施例により具体的に説明する。なお以
下の配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 上記材料をブレンダーでよく混合した後130℃に設定
した2軸混練押出機にて混練した。
この際設定混度が高すぎるとカブリを生じやすいトナ
ーとなる。得られた混練物を冷却し、カツターミルにて
粗粉砕した後、ジエツト気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分
級して分級粉を生成した。さらに、得られた分級粉をコ
アンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エ
ルボジエツト分級機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に
分級除去して体積平均粒径6.5μmの黒色微粉体(負帯
電性絶縁性磁性トナー)(A)を得た。得られた黒色微
粉体は鉄粉キヤリアに対し負に帯電しており、前述のコ
ールタールカウンターTA II型にて測定した粒度を表1
に示す。
参考のために、多分割分級機を用いての分級工程を第
3図に模式的に示し、該多分割分級機の断面斜視図(立
体図)を第4図に示した。該負帯電性黒色微粉末100部
に対し疎水性シリカ1.2部(平均径8μm、BET比表面積
300m2/gの乾式シリカをヘキサメチルジシラザンで疎水
化処理、トリボ電荷量−700μc/g、水漏れ度95%)を加
えてヘンシエルミキサーで混合し一成分系負帯電性磁性
現像剤を得た。
本発明におけるシリカの表面処理は以下の様にして行
った。
(1)シリカ微粉体(BET比表面積約300cm2/g乾式シリ
カ)100部を混合槽で攪拌する。
(2)前述の処理剤をキシレンにて4倍に稀釈し、混合
槽内のシリカに噴霧する。(稀釈液80部) (3)攪拌を続けながら槽内を100℃まで昇温し2hrs維
持する。
(4)冷却し取り出す。
得られた現像剤を市販の複写機FC−5(キヤノン社
製;OPC積層型負帯電感光体、ドラム直径φ30を使用した
曲率分離タイプ、−1.0KVをバイアス印加した除電針)
を反転現像用に改造し(第1図参照)、Vprが−700Vで
あり、 が1.0である転写条件(Vtr=+700V)下、感光ドラムと
現像ドラム(磁石内包)上の現像剤層を非接触に間隙を
設定し、交流バイアス(f=1,800Hz,Vpp=1,600V)お
よび直流バイアス(VDC=−500V)とを現像ドラムに印
加としながら画出しを行った。画出しされ、加熱加圧ロ
ーラ定着されたトナー定着画像を下記の如く評価した。
結果を第2表に示す。
(a)画像濃度:通常の複写機用普通紙(75g/m2)1,00
0枚通紙時の画像濃度維持により評価した。
○(良):1.35以上,△(可):1.0〜1.34、×(不可):
1.0以下 (b)転写状態:転写条件として厳しい、120g/m2の厚
紙を通紙し、転写抜け状態により評価した。
○:良好,△:実用可,×:実用不可 (c)巻付状態:50g/m2の薄紙を1,000枚通紙し、紙詰ま
りの発生状態を評価した。
○:1回以内/1,000枚、 △:2〜4回/1,000枚、 ×:5回以上/1,000枚 (d)紙跡:全ベタ画像を出力し、その均一性により評
価した。
○:濃度差0.05以内、△:同0.06〜0.15、×:同0.16以
上 (e)画像品質:50μm横細線を150μmおきにプリント
し、細線の輪郭のがさつき、細線間のトナー飛び散りを
ルーペで観察し、評価した。
◎:非常に良好(輪郭のがさつきが少なく、細線間の飛
び散りがほとんどない) ○:良好(輪郭がややがさついているが、細線間の飛び
散りがほとんどない) △:実用可(輪郭がややがさついており、飛び散りが多
い) ×:実用不可(輪郭ががさついており、飛び散りも非常
に多い) f)画像白ぽち:A4のべた黒画像を出力し、目視で観察
される白ぽちの数で評価した。
○:0〜3個 △:4〜10個 ×:11個以上 g)カブリ:リフレクトメータ(東京電色(株)製)に
より測定した転写紙の白地部分の白色度と、べた白をプ
リント後の白色度との差をカブリとした。
○:0〜2%未満 △:2〜3% ×:3%をこえる 尚、本実施例で用いた多分割分級機および該分級機に
よる分級工程について第3図および第4図を参照しなが
ら説明する。多分割分級機101は、第3図および第4図
において、側壁は122,124で示される形状を有し、下部
壁は125で示される形状を有し、側壁123と下部壁125に
は夫々ナイフエツジ型の分級エツジ117,118を具備し、
この分級エツジ117,118により、分級ゾーンは3分画さ
れている。側壁122下の部分に分級室に開口する原料供
給ノズル116を設け、該ノズルの底部接線の延長方向に
対して下方に折り曲げて長楕円弧を描いたコアンダブロ
ツク126を設ける。分級室上部壁127は、分級室下部方向
にナイフエツジ型の入気エツジ119を具備し、更に分級
室上部には分級室に開口する入気管114,115を設けてあ
る。また、入気管114,115にはダンパの如き第1,第2気
体導入調節手段120,121および静圧計128,129を設けてあ
る。分級室低面にはそれぞれの分画域に対応させて、室
内に開口する排出口を有する排出管111,112,113を設け
てある。分級粉は供給ノズル116から分級領域に減圧導
入され、コアンダ効果によりコアンダブロツク126のコ
アンダ効果による作用と、その際流入する高速エアーの
作用とにより湾曲線130を描いて移動し、粗粉111、所定
の体積平均粒径及び粒度分布を有する黒色微粉体磁性ト
ナー)112及び超微粉113に分級された。
実施例2 マグネタイトの量を80重量部として負帯電性絶縁性磁
性トナーの粒度を表1のBの粒度分布とし疎水性シリカ
の量を0.6重量部とする以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表2に示す。
実施例3 ステアリン酸アルミニウムを融点140℃金属含有率4.0
重量%のステアリン酸アルミニウムに変える以外は実施
例1と同様に行ったところ良好な結果が得られた。結果
を第2表に示す。
実施例4 ステアリン酸アルミニウムの量を0.25部、アゾ染料の
金属錯塩の量を1.0部とする以外は実施例1と同様に行
ったところ良好な結果が得られた。結果を第2表に示
す。
比較例1 マグネタイトの量を60重量部とし、負帯電性絶縁性磁
性トナーの粒度を表1の磁性トナーCの粒度分布にして
疎水性シリカの量を0.4重量部とする以外は実施例1と
同様に行った。結果を表2に示す。
比較例2 実施例1においてステアリン酸アルミニウムを使用し
ない以外は同様の方法で行ったところ32.5℃185%の環
境下で画出しを重ねるに従い濃度低下を生じスリーブを
メチルエチルケトンで清掃したところ濃度が回復した。
結果を2表に示す。
比較例3 実施例1においてアゾ染料の金属錯塩を用いないで同
様の方法で行ったところ極めて画像濃度の低い画像しか
得られなかった。
比較例4 実施例1においてアゾ染料の金属錯塩のかわりにサリ
チル酸のクロム錯体を用いる以外は同様に行った。帯電
量が高くなりすぎ濃度が初期から低かった。結果を表2
に示す。
比較例5 実施例1においてマグネタイトの量を140重量部と
し、負帯電性絶縁性磁性トナーの粒度を表1の磁性トナ
ーDの粒度分布とする以外は同様におこなった結果を表
2に示す。
比較例6 実施例1において疎水性シリカとして一次粒径12μmB
ET比表面積200m2/gの乾式シリカにシリコーンオイルで
処理したシリカを用いる以外は同様の方法で行った。
該シリカのトリボ電荷量は−280μc/g水漏れ度は98%
であった。結果を表2に示す。
比較例7 実施例1においてステアリン酸アルミニウムを融点16
0℃、金属含有率5°wt%のものにかえる以外は同様に
しておこなったところステアリン酸アルミニウムの分散
がわるく黒ポチカブリが生じた。結果を表2に示す。
比較例8 実施例1においてステアリン酸アルミニウムをステア
リン酸にかえる以外は同様にしておこなったところ流動
性が著しく悪くカブリの多い画像となった。結果を表2
に示す。
なお、表3にそれぞれの実施例で用いた磁性トナーの
摩擦帯電量を示す。
〔発明の効果〕 以上の様に本発明のトナーを用いて、画像を形成する
と、高画質な画像を高温高湿環境においても得る事がで
きる。
【図面の簡単な説明】
添付図面中、第1図は本発明の実施例で使用した画像形
成装置を概略的に示した図であり、第2図は除電ブラシ
に交流バイアスおよび直流バイアスを印加している転写
部分を拡大している図である。第3図は多分割分級手段
を用いた分級工程に関する説明図を示し、第4図は多分
割分級手段の概略的な断面斜視図を示し、第5図は本発
明の磁性トナーの5μm以下の粒子の含有比率の範囲を
示す図である。 1…感光ドラム、2…一次帯電器、3…転写帯電器、4
…現像スリーブ、5…露光、6…イレース露光、7…加
熱加圧ローラ定着器、8…ブレードクリーニング装置、
9…現像器、10…除電ブラシ、11…ブレード、12…バイ
アス印加手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂及び磁性粉を少なくとも有する負
    帯電性磁性トナーにおいて、 5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子が17〜60個数
    %、 6.35〜10.07μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜5
    0個数%、 12.7μm以上の粒径を有する磁性トナーが2.0体積%以
    下で含有され、磁性トナーの体積平均径が6〜8μmで
    あり、5μm以下の磁性トナー粒子群が下記式 N/V=−0.05N+k 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
    の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
    ナー粒子の体積%を示し、kは4.6〜6.7の正数を示す。
    但しNは17〜60の正数を示す。〕を満足する磁性トナー
    中に荷電制御剤としてアゾ系染料の金属錯塩と金属含有
    率が2.0〜4.5重量%であり、かつ融点が110℃〜145℃で
    ある脂肪酸金属塩の2種を少なくとも含有し、各々の荷
    電制御性が鉄粉に対する摩擦帯電量で |Tc|≧|Ta|≧|Tb| (荷電制御剤として) であることを特徴とする負帯電性磁性トナー。
  2. 【請求項2】アゾ系染料の金属錯塩と脂肪酸金属塩のト
    ナー中への含有量が 0.3≦ωa+ωp≦3 0.1≦ωp/ωa≦1 である特許請求の範囲第(1)項記載の負帯電性磁性ト
    ナー。
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