JP2745756B2 - 高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金 - Google Patents
高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金Info
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- JP2745756B2 JP2745756B2 JP2026658A JP2665890A JP2745756B2 JP 2745756 B2 JP2745756 B2 JP 2745756B2 JP 2026658 A JP2026658 A JP 2026658A JP 2665890 A JP2665890 A JP 2665890A JP 2745756 B2 JP2745756 B2 JP 2745756B2
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- based sintered
- copper
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- sintered alloy
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金
に関するものであり、特に内燃機関のバルブガイドまた
はターボチャージャーの軸受用銅基焼結合金に関するも
のである。
に関するものであり、特に内燃機関のバルブガイドまた
はターボチャージャーの軸受用銅基焼結合金に関するも
のである。
従来、内燃機関用各種機械部品を製造するための部材
として、重量%で、Cu−28%Zn−6%Alの代表組成を有
する銅基溶製合金または焼結合金が用いられていた。ま
た、酸化物粉末の分散した銅基焼結合金も知られている
が、この合金の素地中に分散している酸化物は、平均粒
径:20μm以上(20〜70μm)の粗粒酸化物であった。
として、重量%で、Cu−28%Zn−6%Alの代表組成を有
する銅基溶製合金または焼結合金が用いられていた。ま
た、酸化物粉末の分散した銅基焼結合金も知られている
が、この合金の素地中に分散している酸化物は、平均粒
径:20μm以上(20〜70μm)の粗粒酸化物であった。
最近の内燃機関は、高出力化にともない、燃焼室内の
温度は従来よりも一層高温となっており、従って、燃焼
室近傍に一部露出している摺動部材、例えばバルブガイ
ドも従来よりも一層高温に曝らされている。かかる摺動
部材は高温になるほど耐摩耗性および耐焼付き性が低く
なり、また、内燃機関の燃焼室内の温度と外部の温度と
の間に著しい差が生じ、内燃機関の燃焼室の内部から外
部にかけて取付けられている摺動部材、例えばバルブガ
イドも燃焼室近傍に露出している部分は従来より一層高
温に曝らされ、燃焼室近傍のバルブガイドの径は熱膨脹
により従来よりも一層拡大し、そのため、バルブガイド
とバルブの間に隙間が生じ、それによって、 (a)エンジンオイルが燃焼室に入込み、排ガス規制に
定められる基準を満たさなくなる、 (b)作動中にバルブが振動してバルブガイドの機能が
十分に作用せず、バルブの機能も低下する、などの問題
も生じていた。
温度は従来よりも一層高温となっており、従って、燃焼
室近傍に一部露出している摺動部材、例えばバルブガイ
ドも従来よりも一層高温に曝らされている。かかる摺動
部材は高温になるほど耐摩耗性および耐焼付き性が低く
なり、また、内燃機関の燃焼室内の温度と外部の温度と
の間に著しい差が生じ、内燃機関の燃焼室の内部から外
部にかけて取付けられている摺動部材、例えばバルブガ
イドも燃焼室近傍に露出している部分は従来より一層高
温に曝らされ、燃焼室近傍のバルブガイドの径は熱膨脹
により従来よりも一層拡大し、そのため、バルブガイド
とバルブの間に隙間が生じ、それによって、 (a)エンジンオイルが燃焼室に入込み、排ガス規制に
定められる基準を満たさなくなる、 (b)作動中にバルブが振動してバルブガイドの機能が
十分に作用せず、バルブの機能も低下する、などの問題
も生じていた。
そこで、本発明者らは、上述のような問題は、常温お
よび高温において耐摩耗性および耐焼付き性にすぐれか
つ熱伝導性にすぐれた材料をバルブガイドの材料として
用いることにより解決できるとの認識のもとに研究を行
った結果、 Zn:5〜35重量%、 Al:0.1〜3重量%、 を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成の
Cu合金素地中に、平均粒径:3〜10μmを有する酸化物が
1〜15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布
した組織を有する銅基焼結合金は、熱伝導性にすぐれか
つ高温で耐焼付き性および耐摩耗性にすぐれており、こ
の銅基焼結合金を内燃機関のバルブガイドとして用いた
場合、バルブガイドの熱伝導性がすぐれているために内
燃機関の燃焼室近傍で高温に加熱されても、燃焼室近傍
に露出しているバルブガイド部分の熱は外部に逃げて高
温とはならず、そのためにバルブガイドの径が熱膨脹に
より拡大することなく、上記(a)および(b)に示さ
れるバルブガイドとしての機能低下がなく、長期にわた
りすぐれた効果を発揮するという知見を得たのである。
よび高温において耐摩耗性および耐焼付き性にすぐれか
つ熱伝導性にすぐれた材料をバルブガイドの材料として
用いることにより解決できるとの認識のもとに研究を行
った結果、 Zn:5〜35重量%、 Al:0.1〜3重量%、 を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成の
Cu合金素地中に、平均粒径:3〜10μmを有する酸化物が
1〜15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布
した組織を有する銅基焼結合金は、熱伝導性にすぐれか
つ高温で耐焼付き性および耐摩耗性にすぐれており、こ
の銅基焼結合金を内燃機関のバルブガイドとして用いた
場合、バルブガイドの熱伝導性がすぐれているために内
燃機関の燃焼室近傍で高温に加熱されても、燃焼室近傍
に露出しているバルブガイド部分の熱は外部に逃げて高
温とはならず、そのためにバルブガイドの径が熱膨脹に
より拡大することなく、上記(a)および(b)に示さ
れるバルブガイドとしての機能低下がなく、長期にわた
りすぐれた効果を発揮するという知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたもので
あって、この発明の銅基焼結合金は、上記組成を有する
素地中に、平均粒径:3〜10μmの範囲内の酸化物が1〜
15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布した
組織を有する高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金に
特徴を有するものである。
あって、この発明の銅基焼結合金は、上記組成を有する
素地中に、平均粒径:3〜10μmの範囲内の酸化物が1〜
15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布した
組織を有する高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金に
特徴を有するものである。
上記酸化物は、Al酸化物、Si酸化物、Zr酸化物、Cr酸
化物、およびW酸化物の内の一種または二種以上を含む
ことが必要である。
化物、およびW酸化物の内の一種または二種以上を含む
ことが必要である。
つぎに、この発明のバルブガイド用銅基焼結合金の酸
化物および空孔を上記のごとく限定した理由について説
明する。
化物および空孔を上記のごとく限定した理由について説
明する。
(a) Zn Znは、Cuとともに素地を形成し、合金の強度および靭
性を向上させる作用があり、さらに酸素と結合して酸化
物を形成し、高温での耐焼付き性並びに常温および高温
での耐摩耗性を改善する作用を有するが、5重量%未満
ではその効果がなく、一方、35重量%を越えて含有する
と、熱伝導度が低下するとともに高温下での耐焼付き性
が低下するようになる。従って、Znの含有量は、5〜35
重量%に定めた。
性を向上させる作用があり、さらに酸素と結合して酸化
物を形成し、高温での耐焼付き性並びに常温および高温
での耐摩耗性を改善する作用を有するが、5重量%未満
ではその効果がなく、一方、35重量%を越えて含有する
と、熱伝導度が低下するとともに高温下での耐焼付き性
が低下するようになる。従って、Znの含有量は、5〜35
重量%に定めた。
(b) Al Alは、CuおよびZnとともに高強度および高靭性を有す
る素地を形成するほか酸素と結合して酸化物を形成し、
高温下での耐焼付き性を並びに常温および高温下での耐
摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が0.1重
量%未満ではその効果がなく、一方、その含有量が3重
量%を越えて含有すると、熱伝導度が低下するとともに
高温下での耐焼付き性が低下するので好ましくない。従
って、Alの含有量は、0.1〜3重量%に定めた。
る素地を形成するほか酸素と結合して酸化物を形成し、
高温下での耐焼付き性を並びに常温および高温下での耐
摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が0.1重
量%未満ではその効果がなく、一方、その含有量が3重
量%を越えて含有すると、熱伝導度が低下するとともに
高温下での耐焼付き性が低下するので好ましくない。従
って、Alの含有量は、0.1〜3重量%に定めた。
(b) 空 孔 空孔は、摺動面に分布し、特に高温下での耐焼付き性
を改善する作用を有するが、6容量%未満ではその効果
が得られず、一方、15容量%より多く分布すると強度が
低下するのみでなく、熱伝導度が低下することにより逆
に耐熱性が悪くなり、高温下での耐焼付き性が低下し、
また耐摩耗性も低下するので好ましくない。
を改善する作用を有するが、6容量%未満ではその効果
が得られず、一方、15容量%より多く分布すると強度が
低下するのみでなく、熱伝導度が低下することにより逆
に耐熱性が悪くなり、高温下での耐焼付き性が低下し、
また耐摩耗性も低下するので好ましくない。
したがって、空孔の分布量は、6〜15容量%に定め
た。
た。
(d) 酸化物 酸化物はこの発明の銅基焼結合金素地中に均一に分散
して、常温および高温での耐摩耗性を向上させ、耐熱性
の改善によって高温下での耐摩耗性を向上させる作用が
あるが、平均粒径:3μm未満および1容量%未満では効
果がなく、一方、その平均粒径が10μmを越えて粗大化
するか、15容量%を越えると、合金の強度および靭性が
低下するほか、相手攻撃性を増すので好ましくない。従
って、酸化物は平均粒径:3〜10μmでかつその合計を1
〜15容量%に定めた。この発明の銅基焼結合金素地中に
均一に分散している酸化物は、Al酸化物、Si酸化物、Zr
酸化物、Cr酸化物、およびW酸化物の内の一種または二
種以上であることが必要である。
して、常温および高温での耐摩耗性を向上させ、耐熱性
の改善によって高温下での耐摩耗性を向上させる作用が
あるが、平均粒径:3μm未満および1容量%未満では効
果がなく、一方、その平均粒径が10μmを越えて粗大化
するか、15容量%を越えると、合金の強度および靭性が
低下するほか、相手攻撃性を増すので好ましくない。従
って、酸化物は平均粒径:3〜10μmでかつその合計を1
〜15容量%に定めた。この発明の銅基焼結合金素地中に
均一に分散している酸化物は、Al酸化物、Si酸化物、Zr
酸化物、Cr酸化物、およびW酸化物の内の一種または二
種以上であることが必要である。
なお、この発明の銅基焼結合金は、不可避不純物とし
てP,Mg,SnおよびPbを含有する場合があるが、その含有
量が合計で1.5%以下であれば、合金特性が何等損なわ
れるものでないので、その含有量を許容できる。
てP,Mg,SnおよびPbを含有する場合があるが、その含有
量が合計で1.5%以下であれば、合金特性が何等損なわ
れるものでないので、その含有量を許容できる。
この発明のZn:5〜35重量%およびAl:0.1〜3重量%を
含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成のCu
合金素地中に、平均粒径:3〜10μmを有する酸化物が1
〜15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布し
た組織を有する銅基焼結合金を製造するには、予め酸化
物がCu−Zn−Al合金中、Cu−Zn合金中、またはCu−Al合
金中に分散した母合金を水アトマイズすることにより得
られたCu−Zn−Al合金粉末、Cu−Zn合金粉末、およびCu
−Al合金粉末を原料粉末として用いる。この原料粉末
は、素地中に微細酸化物が強固に結合している。また、
上記素地中に微細酸化物が強固に結合しているCu−Zn−
Al合金粉末を通常のCu−Zn−Alアトマイズ粉末に混合し
た混合粉末を使用してもよい。しかし、通常のCu−Zn−
Alアトマイズ粉末に平均粒径:10μm以下の酸化物粉末
を添加し混合し、得られた混合粉末をプレス成形して圧
粉体とし、この圧粉体を焼結してもこの発明の銅基焼結
合金は得られない。通常のCu−Zn−Alアトマイズ粉末に
平均粒径:10μm以下の酸化物粉末を添加し混合する
と、酸化物粉末が微粉末であるために、均一に混合する
ことは難しく、この混合粉末をプレス成形して焼結して
も酸化物粉末は空孔内に凝集するかまたは空孔に接触し
て不均一に存在しており、脱落しやすく耐摩耗性および
相手攻撃性に問題が生じるのみでなく、偏析しやすいと
いう欠点が生じるからである。
含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成のCu
合金素地中に、平均粒径:3〜10μmを有する酸化物が1
〜15容量%均一に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布し
た組織を有する銅基焼結合金を製造するには、予め酸化
物がCu−Zn−Al合金中、Cu−Zn合金中、またはCu−Al合
金中に分散した母合金を水アトマイズすることにより得
られたCu−Zn−Al合金粉末、Cu−Zn合金粉末、およびCu
−Al合金粉末を原料粉末として用いる。この原料粉末
は、素地中に微細酸化物が強固に結合している。また、
上記素地中に微細酸化物が強固に結合しているCu−Zn−
Al合金粉末を通常のCu−Zn−Alアトマイズ粉末に混合し
た混合粉末を使用してもよい。しかし、通常のCu−Zn−
Alアトマイズ粉末に平均粒径:10μm以下の酸化物粉末
を添加し混合し、得られた混合粉末をプレス成形して圧
粉体とし、この圧粉体を焼結してもこの発明の銅基焼結
合金は得られない。通常のCu−Zn−Alアトマイズ粉末に
平均粒径:10μm以下の酸化物粉末を添加し混合する
と、酸化物粉末が微粉末であるために、均一に混合する
ことは難しく、この混合粉末をプレス成形して焼結して
も酸化物粉末は空孔内に凝集するかまたは空孔に接触し
て不均一に存在しており、脱落しやすく耐摩耗性および
相手攻撃性に問題が生じるのみでなく、偏析しやすいと
いう欠点が生じるからである。
そのため、従来の銅基焼結合金の素地中に分散した酸
化物は、平均粒径が20μm以上であった。
化物は、平均粒径が20μm以上であった。
つぎに、この発明の銅基焼結合金を実施例により具体
的に説明する。
的に説明する。
先ず、酸化物が均一に分散してなるCu−Zn−Al母合金
を作製し、このCu−Zn−Al母合金を水アトマイズするこ
とにより上記Cu−Zn−Al母合金とほぼ同一組成の原料粉
末を作製し、これら原料粉末を5〜7ton/cm2の範囲内の
所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、露点:0℃〜−30℃
の水素ガス中、800〜950℃の範囲内の所定の温度で1時
間保持の条件で焼結し、ついで空孔量をコントロールす
るために、必要に応じて300〜600℃の範囲内の所定の温
度に1分間保持後、再加圧を行うことにより、第1表に
示される成分組成、空孔量および酸化物平均粒径を有す
る本発明Cu基焼結合金1〜32および比較Cu基焼結合金1
〜11を作製した。
を作製し、このCu−Zn−Al母合金を水アトマイズするこ
とにより上記Cu−Zn−Al母合金とほぼ同一組成の原料粉
末を作製し、これら原料粉末を5〜7ton/cm2の範囲内の
所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、露点:0℃〜−30℃
の水素ガス中、800〜950℃の範囲内の所定の温度で1時
間保持の条件で焼結し、ついで空孔量をコントロールす
るために、必要に応じて300〜600℃の範囲内の所定の温
度に1分間保持後、再加圧を行うことにより、第1表に
示される成分組成、空孔量および酸化物平均粒径を有す
る本発明Cu基焼結合金1〜32および比較Cu基焼結合金1
〜11を作製した。
さらに、通常のCu−Zn−Al合金アトマイズ粉末に平均
粒径:5μmのAl酸化物、Si酸化物、Zr酸化物、Cr酸化
物、およびW酸化物を配合し、混合し、プレス成形して
圧粉体とし、この圧粉体を焼結して比較Cu基焼結合金12
〜16を作製した。上記比較Cu基焼結合金1〜16は、いず
れも構成成分のうちのいずれかの成分含有量、酸化物平
均粒径、空孔含有量または製造方法がこの発明の範囲か
ら外れたもの(第1表において*印を付して示した)で
ある。
粒径:5μmのAl酸化物、Si酸化物、Zr酸化物、Cr酸化
物、およびW酸化物を配合し、混合し、プレス成形して
圧粉体とし、この圧粉体を焼結して比較Cu基焼結合金12
〜16を作製した。上記比較Cu基焼結合金1〜16は、いず
れも構成成分のうちのいずれかの成分含有量、酸化物平
均粒径、空孔含有量または製造方法がこの発明の範囲か
ら外れたもの(第1表において*印を付して示した)で
ある。
このようにして作製された本発明Cu基焼結合金1〜32
および比較Cu基焼結合金1〜16を用いて、直径:1.5mmの
ピン、および外径:14mm、内径:7mm、長さ:40mmの寸法を
有するパイプを作製し、その熱伝導性を評価するために
電気伝導度を測定し、その結果を第1表に示すととも
に、上記ピンおよびパイプを用いて、下記の摩耗試験を
行った。
および比較Cu基焼結合金1〜16を用いて、直径:1.5mmの
ピン、および外径:14mm、内径:7mm、長さ:40mmの寸法を
有するパイプを作製し、その熱伝導性を評価するために
電気伝導度を測定し、その結果を第1表に示すととも
に、上記ピンおよびパイプを用いて、下記の摩耗試験を
行った。
摩耗試験 I 相手材としてクロムメッキしたSUH材製ディスクを用
意し、上記ディスクの裏側よりバーナーにてディスクを
540℃に加熱しながら周速:1.7m/secで回転せしめ、一
方、上記直径:1.5mmのピンを押付荷重:6kgで上記ディス
クに押付付け、エンジンオイルを滴下しながら摺動距
離:10kmを摺動せしめ、トルクメーターにより発生トル
クの変化から焼付き発生の有無の確認をし、さらにピン
の異 常摩耗の有無の確認をし、これらの結果を第1表に示し
た。
意し、上記ディスクの裏側よりバーナーにてディスクを
540℃に加熱しながら周速:1.7m/secで回転せしめ、一
方、上記直径:1.5mmのピンを押付荷重:6kgで上記ディス
クに押付付け、エンジンオイルを滴下しながら摺動距
離:10kmを摺動せしめ、トルクメーターにより発生トル
クの変化から焼付き発生の有無の確認をし、さらにピン
の異 常摩耗の有無の確認をし、これらの結果を第1表に示し
た。
摩耗試験 II 相手材としてSUH材をタフトライド処理した直径:6.9m
m、長さ:60mmの丸棒を用意した。
m、長さ:60mmの丸棒を用意した。
上記相手材である丸棒を上記試料であるパイプ孔に挿
入し、相手材である丸棒の片端部をバーナーで加熱しつ
つ片端部雰囲気温度を520℃とし、パイプ内面に相手材
である丸棒を押付荷重:5kgで押付け、7.5W−40のオイル
を滴下しながら、軸方向に上記丸棒をストローク:10m
m、3000回/分で1時間、摩耗試験を行い、摩耗量の測
定、焼付きの有無、および相手材表面状態を観察し、そ
れらの結果を第1表に示した。
入し、相手材である丸棒の片端部をバーナーで加熱しつ
つ片端部雰囲気温度を520℃とし、パイプ内面に相手材
である丸棒を押付荷重:5kgで押付け、7.5W−40のオイル
を滴下しながら、軸方向に上記丸棒をストローク:10m
m、3000回/分で1時間、摩耗試験を行い、摩耗量の測
定、焼付きの有無、および相手材表面状態を観察し、そ
れらの結果を第1表に示した。
なお、相手材表面状態については、全くキズが見られ
なかったものに○、一部焼付きによるキズが見られたも
のに△、摩耗キズが表面に見られたものに×を付して区
別した。
なかったものに○、一部焼付きによるキズが見られたも
のに△、摩耗キズが表面に見られたものに×を付して区
別した。
第1表に示される結果から、本発明Cu基焼結合金1〜
32は、いずれも従来Cu基溶製合金に比べて、熱伝導性に
すぐれ、さらに一段とすぐれた耐摩耗性および耐焼付き
性をもち、また比較Cu基焼結合金1〜16に見られるよう
に、構成成分、酸化物平均粒径、空孔および製造方法の
うちいずれかでもこの発明の範囲または条件から外れる
と、熱伝導性、高温下での耐摩耗性、耐焼付き性もしく
は相手攻撃性、のうち少なくともいずれかの性質が劣っ
たものとなることが明らかである。
32は、いずれも従来Cu基溶製合金に比べて、熱伝導性に
すぐれ、さらに一段とすぐれた耐摩耗性および耐焼付き
性をもち、また比較Cu基焼結合金1〜16に見られるよう
に、構成成分、酸化物平均粒径、空孔および製造方法の
うちいずれかでもこの発明の範囲または条件から外れる
と、熱伝導性、高温下での耐摩耗性、耐焼付き性もしく
は相手攻撃性、のうち少なくともいずれかの性質が劣っ
たものとなることが明らかである。
上述のように、この発明のCu基焼結合金は、熱伝導
性、高温下での耐摩耗性、耐焼付き性もしくは相手攻撃
性をともに有するので、高出力化に伴う高温度に曝らさ
れる内燃機関の構造部材とくにバルブガイド部材として
用いても、燃焼室近傍のバルブガイドの温度が上昇する
ことなく、従って、バルブガイドの径が拡大せず、エン
ジンオイルのリークもなく、高出力内燃機関の構造部材
とくにバルブガイドとして十分に対応することができ、
実用に際しては、すぐれた性能を長期にわたって発揮す
ることにより工業上すぐれた効果をもたらすものであ
る。
性、高温下での耐摩耗性、耐焼付き性もしくは相手攻撃
性をともに有するので、高出力化に伴う高温度に曝らさ
れる内燃機関の構造部材とくにバルブガイド部材として
用いても、燃焼室近傍のバルブガイドの温度が上昇する
ことなく、従って、バルブガイドの径が拡大せず、エン
ジンオイルのリークもなく、高出力内燃機関の構造部材
とくにバルブガイドとして十分に対応することができ、
実用に際しては、すぐれた性能を長期にわたって発揮す
ることにより工業上すぐれた効果をもたらすものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−55346(JP,A) 特開 昭61−149449(JP,A) 特開 平1−252745(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】Zn:5〜35重量%、 Al:0.1〜3重量%、 を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成の
Cu合金素地中に、 平均粒径:3〜10μmを有する酸化物:1〜15容量%が均一
に分散しかつ空孔が6〜15容量%分布した組織を有する
ことを特徴とする高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合
金。 - 【請求項2】上記酸化物は、Al酸化物、Si酸化物、Zr酸
化物、Cr酸化物、およびW酸化物の内の一種または二種
以上を含み、かつそれらの酸化物の合計が1〜15容量%
であることを特徴とする請求項1記載の高温で耐摩耗性
にすぐれた銅基焼結合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2026658A JP2745756B2 (ja) | 1990-02-06 | 1990-02-06 | 高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2026658A JP2745756B2 (ja) | 1990-02-06 | 1990-02-06 | 高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03232939A JPH03232939A (ja) | 1991-10-16 |
JP2745756B2 true JP2745756B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=12199525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2026658A Expired - Lifetime JP2745756B2 (ja) | 1990-02-06 | 1990-02-06 | 高温で耐摩耗性にすぐれた銅基焼結合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745756B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61149449A (ja) * | 1984-12-24 | 1986-07-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体装置用リ−ドフレ−ム複合材料およびその製造方法 |
JPH0832937B2 (ja) * | 1987-08-25 | 1996-03-29 | 三菱マテリアル株式会社 | 高強度および高靭性を有する耐摩耗性Cu合金 |
JP2605791B2 (ja) * | 1988-03-31 | 1997-04-30 | 三菱マテリアル株式会社 | Cu系焼結合金製変速機同期リング |
-
1990
- 1990-02-06 JP JP2026658A patent/JP2745756B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03232939A (ja) | 1991-10-16 |
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