JP2606335B2 - 耐摩耗性のすぐれた高強度高靭性Cu基焼結合金 - Google Patents
耐摩耗性のすぐれた高強度高靭性Cu基焼結合金Info
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- JP2606335B2 JP2606335B2 JP63285214A JP28521488A JP2606335B2 JP 2606335 B2 JP2606335 B2 JP 2606335B2 JP 63285214 A JP63285214 A JP 63285214A JP 28521488 A JP28521488 A JP 28521488A JP 2606335 B2 JP2606335 B2 JP 2606335B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐摩耗性にすぐれ、かつ高強度および高
靭性を有し、さらに摩擦係数で評価される相手部材に対
する同期特性にもすぐれ、したがってこれらの特性が要
求される変速機のシンクロナイザリンやエンジンのバル
ブガイド、さらにターボチャージャの軸受などとして用
いるのに適したCu基焼結合金に関するものである。
靭性を有し、さらに摩擦係数で評価される相手部材に対
する同期特性にもすぐれ、したがってこれらの特性が要
求される変速機のシンクロナイザリンやエンジンのバル
ブガイド、さらにターボチャージャの軸受などとして用
いるのに適したCu基焼結合金に関するものである。
従来、上記の各種部材の製造に、重量%で(以下%は
重量%を示す)、Cu−28%Zn−6%Alの代表組成を有す
るCu基焼結合金を用いることが提案されている。
重量%を示す)、Cu−28%Zn−6%Alの代表組成を有す
るCu基焼結合金を用いることが提案されている。
しかし、上記の従来Cu基焼結合金は、焼結体であるた
めに、相手部材に対する同期特性にはすぐれているもの
の、十分な耐摩耗性、強度、および靭性を具備するもの
ではなく、したがって近年の各種機器の小型化および軽
量化、並びに高出力化に対応することができず、より一
段とすぐれた耐摩耗性、高強度および高靭性を具備する
Cu基焼結合金の開発が強く望まれている。
めに、相手部材に対する同期特性にはすぐれているもの
の、十分な耐摩耗性、強度、および靭性を具備するもの
ではなく、したがって近年の各種機器の小型化および軽
量化、並びに高出力化に対応することができず、より一
段とすぐれた耐摩耗性、高強度および高靭性を具備する
Cu基焼結合金の開発が強く望まれている。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から特に上
記の従来Cu基焼結合金に着目し、一段とすぐれた耐摩耗
性、強度、および靭性を有するCu基焼結合金を開発すべ
く研究を行なった結果、 Zn:10〜40%、Al:0.3〜5%未満、 Mn:0.1〜5%、Si:0.6〜3%、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜5
%、 酸素:0.03〜1%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Cr:0.1〜3%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成、並び
に素地中に酸化アルミニウム(Al2O3)を主体とした微
細な酸化物および金属間化合物が均一に分散した組織を
有するCu基焼結合金は、すぐれた耐摩耗性を有すると共
に、高強度および高靭性を有することから、各種機器の
小型化および軽量化、並びに高出力化に十分対応するこ
とができる構造部材の製造に適用することができるとい
う知見を得たのである。
記の従来Cu基焼結合金に着目し、一段とすぐれた耐摩耗
性、強度、および靭性を有するCu基焼結合金を開発すべ
く研究を行なった結果、 Zn:10〜40%、Al:0.3〜5%未満、 Mn:0.1〜5%、Si:0.6〜3%、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜5
%、 酸素:0.03〜1%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Cr:0.1〜3%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成、並び
に素地中に酸化アルミニウム(Al2O3)を主体とした微
細な酸化物および金属間化合物が均一に分散した組織を
有するCu基焼結合金は、すぐれた耐摩耗性を有すると共
に、高強度および高靭性を有することから、各種機器の
小型化および軽量化、並びに高出力化に十分対応するこ
とができる構造部材の製造に適用することができるとい
う知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、この発明のCu基焼結合金は、上記組成によって、
素地中に、1〜40μmの粒度範囲内に分布したAl2O3を
主体とした酸化物が0.5〜15%の面積率で均一分散し、
かつ同じく1〜25μmの粒度範囲内に分散した金属間化
合物が1〜10%の面積率で均一分散した組織をもつよう
になり、これら酸化物と金属間化合物によって耐摩耗性
が著しく向上するようになり、特に酸化物の均一分散に
よって耐焼き付性が向上するようになるほか、摩擦面の
耐熱性が向上することと合まって高負荷条件下でもすぐ
れた耐摩耗性を示すようになるものである。
って、この発明のCu基焼結合金は、上記組成によって、
素地中に、1〜40μmの粒度範囲内に分布したAl2O3を
主体とした酸化物が0.5〜15%の面積率で均一分散し、
かつ同じく1〜25μmの粒度範囲内に分散した金属間化
合物が1〜10%の面積率で均一分散した組織をもつよう
になり、これら酸化物と金属間化合物によって耐摩耗性
が著しく向上するようになり、特に酸化物の均一分散に
よって耐焼き付性が向上するようになるほか、摩擦面の
耐熱性が向上することと合まって高負荷条件下でもすぐ
れた耐摩耗性を示すようになるものである。
つぎに、この発明のCu基焼結合金において、成分組成
を上記の通り限定した理由を説明する。
を上記の通り限定した理由を説明する。
(a) Zn Zn成分には、CuおよびAlと共に素地を形成し、合金の
強度および靭性を向上させる作用があるが、その含有量
が10%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
その含有量が40%を越えると、前記作用に劣化現象が現
われるようになることから、その含有量を10〜40%と定
めた。
強度および靭性を向上させる作用があるが、その含有量
が10%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
その含有量が40%を越えると、前記作用に劣化現象が現
われるようになることから、その含有量を10〜40%と定
めた。
(b) Al Al成分には、上記の通りCuおよびZnと高強度および高
靭性を有する素地を形成するほか、酸素と結合して酸化
物を形成し、もって常温は勿論のこと、高温条件下での
耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が0.3
%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その
含有量が5%以上になると、素地の靭性が低下するよう
になることから、その含有量を0.3〜5%未満と定め
た。
靭性を有する素地を形成するほか、酸素と結合して酸化
物を形成し、もって常温は勿論のこと、高温条件下での
耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有量が0.3
%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方その
含有量が5%以上になると、素地の靭性が低下するよう
になることから、その含有量を0.3〜5%未満と定め
た。
(c) Mn Mn成分には、Siと結合して、素地中に微細に分散する
金属間化合物を形成し耐摩耗性を向上させると共に、一
部が素地に固溶して、強度を向上させる作用があるが、
その含有量が0.1%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方その含有量が5%を越えると靭性が低下す
るようになることから、その含有量を0.1〜5%と定め
た。
金属間化合物を形成し耐摩耗性を向上させると共に、一
部が素地に固溶して、強度を向上させる作用があるが、
その含有量が0.1%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、一方その含有量が5%を越えると靭性が低下す
るようになることから、その含有量を0.1〜5%と定め
た。
(d) Si Si成分には、上記の通りMnと結合して微細な金属間化
合物を形成するほか、Alと共に微細な複酸化物を形成
し、もって耐摩耗性、特に高負荷条件での耐摩耗性を向
上させ、さらに耐焼き付性および摩擦面の耐熱性を向上
させる作用があるが、その含有量が0.6%未満では前記
作用に所望のすぐれた効果が得られず、一方その含有量
が3%を越えると靭性が低下するようになることから、
その含有量を0.6〜3%と定めた。
合物を形成するほか、Alと共に微細な複酸化物を形成
し、もって耐摩耗性、特に高負荷条件での耐摩耗性を向
上させ、さらに耐焼き付性および摩擦面の耐熱性を向上
させる作用があるが、その含有量が0.6%未満では前記
作用に所望のすぐれた効果が得られず、一方その含有量
が3%を越えると靭性が低下するようになることから、
その含有量を0.6〜3%と定めた。
(e) Fe,Ni、およびCo これらの成分には、素地中に分散して合金の強度およ
び靭性を向上させると共に、CuおよびAlと結合し、さら
にCrを含有する場合にはこれとも結合して、素地中に分
散する微細な金属間化合物を形成し、もって耐摩耗性を
向上させる作用があるが、その含有量が0.1%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が5
%を越えると、靭性が低下するようになることから、そ
の含有量を0.1〜5%と定めた。
び靭性を向上させると共に、CuおよびAlと結合し、さら
にCrを含有する場合にはこれとも結合して、素地中に分
散する微細な金属間化合物を形成し、もって耐摩耗性を
向上させる作用があるが、その含有量が0.1%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が5
%を越えると、靭性が低下するようになることから、そ
の含有量を0.1〜5%と定めた。
(f) 酸素 酸素には、上記の通りにAlやSi、さらにCrと結合し
て、素地中に微細均一に分散する酸化物を形成し、もっ
て耐摩耗性を向上させ、特に、耐焼き付性および耐熱性
の改善によって高負荷条件下での耐摩耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.03%未満では酸化物の形
成が少なすぎて所望の耐摩耗性を確保することができ
ず、一方その含有量が1%を越えると酸化物の粒径が40
μmを越えて粗大化するばかりでなく、面積率で15%を
越えて多くなりすぎ、合金の強度および靭性が低下する
ようになるほか、相手攻撃性も増すようになることか
ら、その含有量を0.03〜1%と定めた。
て、素地中に微細均一に分散する酸化物を形成し、もっ
て耐摩耗性を向上させ、特に、耐焼き付性および耐熱性
の改善によって高負荷条件下での耐摩耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.03%未満では酸化物の形
成が少なすぎて所望の耐摩耗性を確保することができ
ず、一方その含有量が1%を越えると酸化物の粒径が40
μmを越えて粗大化するばかりでなく、面積率で15%を
越えて多くなりすぎ、合金の強度および靭性が低下する
ようになるほか、相手攻撃性も増すようになることか
ら、その含有量を0.03〜1%と定めた。
(g) Cr Cr成分には、上記の通り鉄族金属と結合して金属間化
合物を形成するほか、酸化物を形成し、耐摩耗性を一段
と向上させる作用があるので、必要に応じて含有される
が、その含有量が0.1%未満では耐摩耗性に所望の向上
効果が得られず、一方その含有量が3%を越えると靭性
が低下するようになることから、その含有量を0.1〜3
%と定めた。
合物を形成するほか、酸化物を形成し、耐摩耗性を一段
と向上させる作用があるので、必要に応じて含有される
が、その含有量が0.1%未満では耐摩耗性に所望の向上
効果が得られず、一方その含有量が3%を越えると靭性
が低下するようになることから、その含有量を0.1〜3
%と定めた。
つぎに、この発明のCu基焼結合金を実施例により具体
的に説明する。
的に説明する。
原料粉末として、いずれも200mesh以下の粒度を有
し、表面酸化層の層厚を調整することによりO2含有量を
それぞれ4%および2%とした2種のCu−Al合金(Al:5
0%含有)粉末、Cu粉末、Zn粉末、Al粉末、Mn粉末、Si
粉末、Fe粉末、Ni粉末、Co粉末、およびCr粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、ボールミルで72時間湿式粉砕混合し、乾燥
した後、4〜6ton/cm2の範囲内の所定の圧力で圧粉体に
プレス成形し、ついで、露点:0℃〜−30℃のH2ガス雰囲
気中、800〜900℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条
件で焼結することにより、圧壊荷重測定用として外径:7
1mm×内径:63mm×厚さ:8mmの寸法をもち、また摩耗試験
用として幅:10mm×厚さ:10mm×長さ:40mmの寸法をも
ち、さらに摩擦係数測定用として外径:10mm×高さ:20mm
の寸法をそれぞれ有し、かついずれも配合組成と実質的
に同一の成分組成をもった本発明Cu基焼結合金1〜14、
比較Cu基焼結合金1〜7、および従来Cu基焼結合金をそ
れぞれ製造した。
し、表面酸化層の層厚を調整することによりO2含有量を
それぞれ4%および2%とした2種のCu−Al合金(Al:5
0%含有)粉末、Cu粉末、Zn粉末、Al粉末、Mn粉末、Si
粉末、Fe粉末、Ni粉末、Co粉末、およびCr粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、ボールミルで72時間湿式粉砕混合し、乾燥
した後、4〜6ton/cm2の範囲内の所定の圧力で圧粉体に
プレス成形し、ついで、露点:0℃〜−30℃のH2ガス雰囲
気中、800〜900℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条
件で焼結することにより、圧壊荷重測定用として外径:7
1mm×内径:63mm×厚さ:8mmの寸法をもち、また摩耗試験
用として幅:10mm×厚さ:10mm×長さ:40mmの寸法をも
ち、さらに摩擦係数測定用として外径:10mm×高さ:20mm
の寸法をそれぞれ有し、かついずれも配合組成と実質的
に同一の成分組成をもった本発明Cu基焼結合金1〜14、
比較Cu基焼結合金1〜7、および従来Cu基焼結合金をそ
れぞれ製造した。
なお、本発明Cu基焼結合金1〜14は、いずれも微細な
酸化物および金属間化合物が素地中に均一に分散する組
織をもつものであった。
酸化物および金属間化合物が素地中に均一に分散する組
織をもつものであった。
また、比較Cu基焼結合金1〜7は、いずれも構成成分
のうちのいずれかの成分含有量(第2表に※印を付した
もの)がこの発明の範囲から外れたものである。
のうちのいずれかの成分含有量(第2表に※印を付した
もの)がこの発明の範囲から外れたものである。
つぎに、この結果得られた各種のCu基焼結合金につい
て、強度および靭性を評価する目的で圧壊荷重を測定
し、さらに耐摩耗性を評価する目的で、 試片形状:8mm×8mm×30mm、 相手材:材質がS35C(炭素鋼)にして、外径:30mm×幅:
5mmのリング、 オイル:10Wのエンジンオイル、 油温:85℃、 摩擦速度:10m/sec.、 最終荷重:4kg、 滑り距離:1.5km、 の条件でブロックオンリング摩耗試験を行ない、比摩耗
量を測定し、さらに相手部材に対する同期特性を評価す
る目的で、 試片形状:2.5mmの直径を有するピン、 相手材:S35Cのディスク、 オイル:10Wのエンジンオイル、 油温:85℃、 摩擦速度:10m/sec.、 圧力:2kg、 滑り距離:1.5km、 の条件でピン摩耗試験を行ない、トルクメーターから摩
擦係数を算出した。これらの結果を第1,2表に示した。
て、強度および靭性を評価する目的で圧壊荷重を測定
し、さらに耐摩耗性を評価する目的で、 試片形状:8mm×8mm×30mm、 相手材:材質がS35C(炭素鋼)にして、外径:30mm×幅:
5mmのリング、 オイル:10Wのエンジンオイル、 油温:85℃、 摩擦速度:10m/sec.、 最終荷重:4kg、 滑り距離:1.5km、 の条件でブロックオンリング摩耗試験を行ない、比摩耗
量を測定し、さらに相手部材に対する同期特性を評価す
る目的で、 試片形状:2.5mmの直径を有するピン、 相手材:S35Cのディスク、 オイル:10Wのエンジンオイル、 油温:85℃、 摩擦速度:10m/sec.、 圧力:2kg、 滑り距離:1.5km、 の条件でピン摩耗試験を行ない、トルクメーターから摩
擦係数を算出した。これらの結果を第1,2表に示した。
第1,2表に示される結果から、本発明Cu基焼結合金1
〜14は、いずれも従来Cu基焼結合金と同等の摩擦係数を
有し、これは相手部材に対する同期特性にすぐれている
ことを示し、また従来Cu基焼結合金に比して一段とすぐ
れた耐摩耗性、強度、および靭性をもつのに対して、比
較Cu基焼結合金1〜7に見られるように、構成成分のう
ちのいずれかの成分含有量でもこの発明の範囲から外れ
ると、耐摩耗性、強度、および靭性のうちの少なくとも
いずれかの性質が劣ったものになることが明らかであ
る。
〜14は、いずれも従来Cu基焼結合金と同等の摩擦係数を
有し、これは相手部材に対する同期特性にすぐれている
ことを示し、また従来Cu基焼結合金に比して一段とすぐ
れた耐摩耗性、強度、および靭性をもつのに対して、比
較Cu基焼結合金1〜7に見られるように、構成成分のう
ちのいずれかの成分含有量でもこの発明の範囲から外れ
ると、耐摩耗性、強度、および靭性のうちの少なくとも
いずれかの性質が劣ったものになることが明らかであ
る。
上述のように、この発明のCu基焼結合金は、すぐれた
耐摩耗性を有し、かつ高強度および高靭性を有し、さら
に相手部材に対する同期特性にもすぐれているので、小
型化および軽量化、並びに高出力化が要求される各種機
器の構造部材としての適用に十分に対応することができ
るものであり、しかも実用に際してはすぐれた性能を長
期に亘って発揮するようになるなど工業上有用な特性を
有するのである。
耐摩耗性を有し、かつ高強度および高靭性を有し、さら
に相手部材に対する同期特性にもすぐれているので、小
型化および軽量化、並びに高出力化が要求される各種機
器の構造部材としての適用に十分に対応することができ
るものであり、しかも実用に際してはすぐれた性能を長
期に亘って発揮するようになるなど工業上有用な特性を
有するのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−206441(JP,A) 特開 昭60−174843(JP,A) 特開 昭54−100908(JP,A) 特開 昭56−20137(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】Zn:10〜40%、Al:0.3〜5%未満、 Mn:0.1〜5%、Si:0.6〜3%、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜5
%、 酸素:0.03〜1%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)、並びに素地中に酸化アルミニウムを主体とし
た微細な酸化物および金属間化合物が均一に分散した組
織を有することを特徴とする耐摩耗性のすぐれた高強度
高靭性Cu基焼結合金。 - 【請求項2】Zn:10〜40%、Al:0.3〜5%未満、 Mn:0.1〜5%、Si:0.6〜3%、 Fe,Ni、およびCoのうちの1種または2種以上:0.1〜5
%、 酸素:0.03〜1%、 を含有し、さらに、 Cr:0.1〜3%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)、並びに素地中に酸化アルミニウムを主体とし
た微細な酸化物および金属間化合物が均一に分散した組
織を有することを特徴とする耐摩耗性のすぐれた高強度
高靭性Cu基焼結合金。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63285214A JP2606335B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 耐摩耗性のすぐれた高強度高靭性Cu基焼結合金 |
PCT/JP1989/001098 WO1990004657A1 (en) | 1988-10-26 | 1989-10-26 | Copper-based sintered alloy |
US07/474,748 US5114468A (en) | 1988-10-26 | 1989-10-26 | Cu-base sintered alloy |
DE68920575T DE68920575T2 (de) | 1988-10-26 | 1989-10-26 | Gesinterte legierungen auf kupferbasis. |
EP89911878A EP0407596B1 (en) | 1988-10-26 | 1989-10-26 | Copper-based sintered alloy |
KR1019890016302A KR940002688B1 (ko) | 1988-11-11 | 1989-11-10 | 내마모성이 우수한 고강도 고인성 Cu기 소결합금 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63285214A JP2606335B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | 耐摩耗性のすぐれた高強度高靭性Cu基焼結合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02133537A JPH02133537A (ja) | 1990-05-22 |
JP2606335B2 true JP2606335B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
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