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JP2698936B2 - R(‐)―マンデル酸誘導体の製造法 - Google Patents

R(‐)―マンデル酸誘導体の製造法

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Publication number
JP2698936B2
JP2698936B2 JP2214915A JP21491590A JP2698936B2 JP 2698936 B2 JP2698936 B2 JP 2698936B2 JP 2214915 A JP2214915 A JP 2214915A JP 21491590 A JP21491590 A JP 21491590A JP 2698936 B2 JP2698936 B2 JP 2698936B2
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JP
Japan
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mandelonitrile
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鋼二 田村
隆一 遠藤
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日東化学工業株式会社
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はR(−)−マンデル酸誘導体の製造法に関す
る。更に詳しくは、後記一般式〔I〕で示されるR,S−
マンデロニトリル誘導体に対してニトリル不斉加水分解
活性を有する微生物を作用させ、後記一般式〔III〕で
示されるR(−)−マンデル酸誘導体を製造する方法に
関する。該マンデル酸誘導体は多種の医農薬品の合成原
料として工業的に重要である。
〔従来の技術とその問題点〕
R(−)−マンデル酸誘導体の生物学的製造法とし
は、(1)D−オキシニトリラーゼにより不斉合成した
置換R(−)−マンデロニトリルの加水分解による製造
法(特開昭63−219388号、特開平2−5885号各公報参
照)、(2)アルカリゲネス属、シュウドモナス属、ロ
ドシュウドモナス属、コリネバクテリウム属、アシネト
バクター属、バチルス属、マイコバクテリウム属、ロド
コッカス属またはキャンディダ属の微生物による置換マ
ンデロニトリルまたは置換マンデルアミドの不斉加水分
解によるR(−)−マンデル酸誘導体の製造法(特開平
2−84198号公報参照)などが知られている。
しかしながら、(1)のD−オキシニトリラーゼ法に
おいては、光学活性置換マンデロニトリルが得られたと
いう基礎的知見の開示にすぎず、未だ充分な工業化研究
は行われていない。(2)の置換マンデロニトリルまた
は置換マンデルアミドの不斉加水分解法に関しては、ラ
セミ体の原料から直接優位量の光学活性体を製造するも
のではなく、残存する他方の光学活性体の処理が必要と
なる。また、同公報には置換マンデロニトリルからのR
(−)−マンデル酸誘導体の製造についての具体例も無
く、R(−)−マンデル酸誘導体が効率よく高い光学純
度で得られるかどうかについては全く不明である。
このように従来公知の方法は種々の問題点を含み、R
(−)−マンデル酸誘導体の製造に関して、いずれの方
法も工業的に有利な製造法とはなり難い。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはR,S−マンデロニトリルまたはベンズア
ルデヒドと青酸を原料とし、R(−)−マンデル酸を工
業的に有利に製造する方法の開発を目的として検討を進
めた結果、先に、R,S−マンデロニトリルまたはベンズ
アルデヒドと青酸を、中性付近ないしは塩基性の水性媒
体中で、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリ
ゲネス(Alcaligenes)属、アシネトバクター(Acineto
bacter)属またはカセオバクター(Caseobacter)属等
の微生物を用いて、中性ないし塩基性の水性媒体中で、
R,S−マンデロニトリルまたはベンズアルデヒドと青酸
からほぼ化学量論的にR(−)−マンデル酸を生成し得
ることを見出し特許出願した(特願平2−80694号明細
書参照)。その後、さらに後記一般式〔I〕で示される
R,S−マンデロニトリル誘導体に対してニトリル不斉加
水分解活性を有する微生物の探索を進めた結果、オーレ
オバクテリウム(Aureobacterium)属、シュードモナス
(Pseudomonas)属、カセオバクター(Caseobacter)
属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アシネトバク
ター(Acinetobacter)属、ブレビバクテリウム(Brevi
bacterium)属またはノカルディア(Nocardia)属に属
する微生物が、該目的を達成し得ることを見出し本発明
を完成した。
すなわち、本発明は、オーレオバクテリウム(Aureob
acterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、カ
セオバクター(Caseobacter)属、ブレビバクテリウム
(Brevibacterium)属またはノカルディア(Nocardia)
属に属し、下記一般式〔I〕で示されるR,S−マンデロ
ニトリル誘導体のニトリル基を立体選択的に加水分解す
る能力を有する微生物または該処理物を、中性付近ない
し塩基性の水性媒体中で、一般式〔I〕で示されるR,S
−マンデロニトリル誘導体または下記一般式〔II〕で示
されるベンズアルデヒド誘導体と青酸の混合物に作用さ
せることにより、原料の一般式〔I〕で示されるR,S−
マンデロニトリル誘導体または一般式〔II〕で示される
ベンズアルデヒド誘導体の青酸から直接優位量の下記一
般式〔III〕で示されるR(−)−マンデル酸誘導体を
生成せしめることを特徴とするR(−)−マンデル酸誘
導体の製造法、である。
〔式中、Xはオルト位、メタ位またはパラ位置換を意味
し、置換基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜
3個の脂肪族飽和アルキル基、炭素数1〜3個の脂肪族
飽和アルコキシ基、チオアルキル基、アミノ基、ニトロ
基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。〕 〔式中、Xの定義は上記一般式〔I〕および〔II〕と同
じである。〕 上記したところを要旨とする本発明は、一般式〔I〕
で示されるR,S−マンデロニトリル誘導体が、中性ない
し塩基性の水性媒体中で、一般式〔II〕で示されるベン
ズアルデヒド誘導体と青酸との間で解離平衡することに
より容易にラセミ化するという性質を利用し、このラセ
ミ化反応の系と該マンデロニトリル誘導体の不斉加水分
解活性を有する微生物とを共役させることにより、一般
式〔I〕で示されるR,S−マンデロニトリル誘導体また
は一般式〔II〕で示されるベンズアルデヒド誘導体と青
酸とを、直接R−体優位に一般式〔III〕で示されるマ
ンデル酸誘導体に変換し得るとの本発明者らにより見出
された知見に基づくものである。
本発明で使用する微生物は、例えば、オーレオバクテ
リウム テスタセウム(Aureobacterium testaceum)I
AM 1561、シュードモナス(Pseudomonas)sp.BC13−2
〔微工研条寄第3319号〕、カセオバクター(Caseobacte
r)sp.BC4〔微工研条寄第3316号〕、ブレビバクテリウ
ム アセチリウム(Brevibacterium acetylicum)IAM 1
790およびノカルディア アステロイデス(Nocardia as
teroides)IFO 3384が挙げられ、またこれらの変異株を
用いることもできる。
これらの微生物のうち、オーレオバクテリウム テス
タセウム IAM 1561、ブレビバクテリウム アセチリカ
ム IAM 1790およびノカルディア アステロイデス IFO
3384は公知であり、東京大学応用微生物研究所(IAM)
または財団法人醗酵研究所(IFO)から容易に入手でき
る。
シュードモナスsp.BC13−2およびカセオバクターsp.
BC4は、本出願人により新たに土壌中より分離されたも
のであり、いずれも上記番号にて工業技術院 微生物工
業技術研究所(微工研)に寄託されており、それぞれの
菌学的性質は以下に示すとおりである。
以上の菌学的性質をバージェーズ マニュアル オブ
システマティック バクテリオロジー〔Bergey′s Ma
nual of Systematic Bacteriology,1986〕に従って分類
すると、BC13−2はシュードモナス(Pseudomonas)属
およびBC4はカセオバクター(Caseobacter)属に属する
細菌とそれぞれ同定された。
次に本発明の実施態様について説明する。
本発明に使用される微生物の培養は資化し得るグリセ
ロール、グルコース、サッカロースなどの炭素源、尿
素、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムなどの窒素
源、微生物の生育に必須の塩化マグネシウム、塩化カル
シウム、塩化鉄などの無機栄養素などを含有した通常の
培地を用いて行なわれる。また、これらの培地に酵母エ
キス、肉エキス、糖蜜などの天然培地を添加したものも
使用することができる。
培養初期または中期に生育を大きく阻害しない濃度の
ケイ皮酸ニトリル、ベンジルシアニド、イソブチロニト
リル、ベンゾニトリル、1−シクロヘキセニルアセトニ
トリル、β−フェニルプロピオニトリル、4−シアノピ
リジン、フェニルスルフォニルアセトニトリル、γ−ブ
チロニトリルなどのニトリル類またはイソブチルアミ
ド、4−ピリジンカルボン酸アミド、フェニルアセトア
ミドなどのアミド類を酵素誘導物質として添加すること
により高い酵素活性が得られる。
使用する培地のpHは4〜10、培養温度は5〜50℃の範
囲で選べばよく、培養は1〜14日程度、好気的に行い、
活性が最大となるまで継続すればよい。
R,S−マンデロニトリル誘導体の不斉加水分解反応
は、上記の方法において培養した微生物の菌体または菌
体処理物(菌体の破砕物、粗・精製酵素、固定化菌体・
酵素等)を水または緩衝液等の水性媒体中で、R,S−マ
ンデロニトリル誘導体またはベンズアルデヒドと青酸の
混合物に接触させることによって行われる。本発明にお
いては、前述のようにマンデロニトリル誘導体をラセミ
化するために、反応系を中性付近ないしは塩基性に保つ
ことが必須であり、pHを4〜11、好ましくは6〜10に調
整する。その他、本発明における反応条件はベンズアル
デヒド誘導体や青酸に対する酵素の感受性により一概に
特定し得ないが、通常、反応液中マンデロニトリル誘導
体は0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5.0重量%、ベン
ズアルデヒド誘導体は0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜
5.0重量%、青酸は0.1〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.
5重量%であり、マンデロニトリル誘導体等基質に対す
る微生物の使用量は、乾燥菌体として0.01〜5.0重量
%、反応温度は0〜50℃、好ましくは10〜30℃で0.1〜1
00時間反応させればよい。また、R,S−マンデロニトリ
ル誘導体もしくはベンズアルデヒド誘導体が、水性媒体
に対する溶解度が著しく小さい場合には、反応は均一相
でも行えるが、反応液中に0.1〜10重量%の濃度となる
ようにTriton X−100,Tween 60などの界面活性剤または
混合溶媒としてエタノール、ジメチルスルホキシド(以
下、DMSOと省略する。)を添加することにより、反応を
効率よく行うことができる。
かくして、R,S−マンデロニトリル誘導体またはベン
ズアルデヒド誘導体と青酸は水性媒体中で起こる解離平
衡反応によるラセミ化反応と微生物によるニトリルの不
斉加水分解反応との共役により高収率で光学活性なマン
デル酸誘導体に変換され蓄積される。生成物の単離は、
菌体等の不溶物を除去した反応液につき、濃縮、イオン
交換、電気透析、抽出、晶析などの公知の方法を利用し
て行なうことができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ラセミ体のR,S−マンデロニトリル
誘導体またはベンズアルデヒド誘導体と青酸から直接優
位量(50〜100%)のR(−)−マンデル酸誘導体が製
造でき、化学量論的に全ての原料をR(−)−マンデル
酸誘導体に変換することも可能であり、極めて効率のよ
いR(−)−マンデル酸誘導体の製造法を提供し得る。
〔実験例〕
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1) 培養 オーレオバクテリウム テスタセウム IAM 1561株を
下記の条件で培養した。
i)培 地 (A培地) グリセロール 20 g/ 酵母エキス 6 g/ リン酸一カリウム 6.8g/ リン酸二ナトリウム 7.1g/ 硫酸ナトリウム 2.8g/ 塩化マグネシウム 0.4g/ 塩化カルシウム 4×10-2g/ 硫酸マンガン 4×10-3g/ 塩化鉄 6×10-4g/ 硫酸亜鉛 3×10-4g/ 蒸留水 1000 ml pH 7.5 (B培地) A培地に0.02重量%の1−シクロヘキセニルアセトニ
トリルを添加した。
ii)培養条件 好気的条件下にA培地にて30℃、72時間培養後、得ら
れた菌体を更にB培地にて30℃、90時間培養した。
(2) R,S−クロロマンデロニトリルからのR(−)
−2−クロロマンデル酸の生産 得られた培養液から菌体を分離して50mM−リン酸緩衝
液(pH7.5)で洗浄し、同リン酸緩衝液10mlに懸濁し、
休止菌体反応液を調製した(OD630=26)。この液にR,S
−クロロマンデロニトリルを14.5mMの濃度となるように
添加し、30℃で3時間反応を行った。反応終了液から遠
心分離により菌体を除去した後、その上清を液体クロマ
トグラフィー(カラム;SHODEX ODS F511A、キャリア;0.
2M H3PO4:アセトニトリル=4:1、モニター;208nm)で分
析したところ、12.9mMの2−クロロマンデル酸が生成し
ていた(収率;89%)。また、生成した2−クロロマン
デル酸の光学純度を光学分割用キラルセル(CHIRALPAK
WH column)により分析したところ、98.2%eeのR
(−)−2−クロロマンデル酸が確認された。
実施例2 (1) 培養と菌体の調製 オーレオバクテリウム テスタセウム IAM 1561株を
実施例1と同様の条件で培養し、菌体懸濁液(OD630=2
6)を調製した。
(2) 2−クロロベンズアルデヒドと青酸からのR
(−)−2−クロロマンデル酸の生産 2−クロロベンズアルデヒドと青酸を各々について14
mMとなるように菌体懸濁液に添加し、30℃で3時間振盪
しながら反応を行った。反応終了液から菌体を除去した
後、実施例1と同様の分析条件により分析したところ、
13.2mMの2−クロロマンデル酸が生成しており(収率;9
4.3%)、光学純度は98.1%eeであった。
実施例3 (1) 培養と菌体の調製 オーレオバクテリウム テスタセウム IAM 1561株を
実施例1と同様の条件で培養し、菌体懸濁液(OD630=5
8.1)を調製した。
(2) 4−フェニルベンズアルデヒドと青酸からのR
(−)−4−フェニルマンデル酸の生産 菌体懸濁液に対し4−フェニルベンズアルデヒドと青
酸を各々1.0mM、DMSOが1.4M(10重量%)となるように
添加し、30℃で23時間反応を行った。反応終了液から菌
体を除去した後、実施例1と同様に液体クロマトグラフ
ィーで分析したところ、0.71mMの4−フェニルマンデル
酸が生成していた(収率;71%)。また、その光学純度
を分析したところ、76.7%eeのR(−)−4−フェニル
マンデル酸であった。
実施例4 オーレオバクテリウム テスタセウム IAM 1561株を
用いて、表−1に示した各種R(−)−マンデル酸誘導
体の生産を行った。
(1) 培養と菌体の調製 オーレオバクテリウム テスタセウム IAM 1561株を
実施例1と同様の条件で培養し、菌体懸濁液を調製し
た。
(2) R(−)−マンデル酸誘導体の生産 菌体懸濁液(OD630=5〜79.3)に対し、R,S−マンデ
ロニトリル誘導体、またはベンズアルデヒド誘導体と青
酸とを表−1に示した濃度で各々添加し、30℃で2〜20
時間振盪しながら反応した。
反応終了液から菌体を除去した後、実施例1に示した
方法により、液体クロマトグラフィーで分析し反応収率
と生成物の光学純度を求めた。
結果を表−1に示した。
実施例5 シュードモナス sp.BC13−2株を用いてR(−)−マ
ンデル酸誘導体の生産を行った。
(1) 培養と菌体の調製 シュードモナス sp.BC13−2株を実施例1と同様の条
件で培養し菌体懸濁液を調製した。
(2) R(−)−マンデル酸誘導体の生産 実施例4と同様に菌体懸濁液(OD630=9〜99.7)に
対し、R,S−マンデロニトリル誘導体またはベンズアル
デヒド誘導体と青酸とを表−2に示した濃度で各々添加
し、30℃で4〜24時間振盪しながら反応した。反応終了
液から菌体を除去した後、実施例1に示した方法により
液体クロマトグラフィーで分析し、反応収率と生成物の
光学純度を求めた。
結果を表−2に示した。
実施例6 カセオバクター sp.BC4株を用いて、R(−)−マン
デル酸誘導体の生産を行った。
(1) 培養と菌体の調製 カセオバクター sp.BC4株を実施例1と同様の条件で
培養し、菌体懸濁液を調製した。
(2) R(−)−マンデル酸誘導体の生産 実施例4と同様に菌体懸濁液(OD630=13または39)
に対し、R,S−マンデロニトリル誘導体またはベンズア
ルデヒド誘導体と青酸とを表−3に示した濃度で各々添
加し、30℃で2〜20時間振盪しながら反応した。反応終
了液から菌体を除去した後、実施例1に示した方法によ
り液体クロマトグラフィーで分析し、反応収率と生成物
の光学純度を求めた。
結果を表−3に示した。
実施例7 ブレビバクテリウム アセチリウム IAM 1790株を用
いて、R(−)−マンデル酸誘導体の生産を行った。
(1) 培養 ブレビバクテリウム アセチリウム IAM 1790株を下
記の条件で培養した。
i)培 地 グリセロール 5 g/ 酵母エキス 0.2g/ リン酸一カリウム 6.8g/ リン酸二ナトリウム 7.1g/ 硫酸ナトリウム 2.8g/ 塩化マグネシウム 0.4g/ 塩化カルシウム 4×10-2g/ 硫酸マンガン 4×10-3g/ 塩化鉄 6×10-4g/ 硫酸亜鉛 3×104g/ ベンジルシアニド 0.5g/ 寒 天 18 g/ 蒸留水 1000 ml pH 7.5 ii)培養条件 培地を調製し30℃、72時間培養した。
(2) R(−)−マンデル酸誘導体の生産 平板培地から菌体を採取し50mMリン酸緩衝液(pH7.
5)で1回洗浄し、同リン酸緩衝液10mlに懸濁して反応
用休止菌体懸濁液(OD630=30)を調製した。この液に
表−4に示したベンズアルデヒド誘導体と青酸とを各々
添加し、30℃で20時間振盪しながら反応させた。反応終
了液は菌体を除去した後、実施例1に示した方法により
分析し反応収率と生成物の光学純度を求めた。
結果を表−4に示した。
実施例8 ノカルディア アステロイデス IFO 3384株を用い
て、R(−)−マンデル酸誘導体の生産を行った。
(1) 培養と菌体の調製 ノカルディア アステロイデス IFO 3384株を実施例
7と同様の条件で培養し、菌体懸濁液(OD630=30)を
調製した。
(2) R(−)−マンデル酸誘導体の生産 菌体懸濁液に表−5に示したベンズアルデヒド誘導体
と青酸とを各々添加し、実施例9と同様に反応を行い生
成物の分析を行った。
結果を表−5に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 41/00 C12R 1:13) (C12P 41/00 C12R 1:365)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーレオバクテリウム(Aureobacterium)
    属、シュードモナス(Pseudomonas)属、カセオバクタ
    ー(Caseobacter)属、ブレビバクテリウム(Brevibact
    erium)属またはノカルディア(Nocardia)属に属し、
    下記一般式〔I〕で示されるR,S−マンデロニトリル誘
    導体のニトリル基を立体選択的に加水分解する能力を有
    する微生物または該処理物を、中性付近ないし塩基性の
    水性媒体中で、一般式〔I〕で示されるR,S−マンデロ
    ニトリル誘導体に作用させることにより、原料の一般式
    〔I〕で示されるR,S−マンデロニトリル誘導体から直
    接優位量の下記一般式〔III〕で示されるR(−)−マ
    ンデル酸誘導体を生成せしめることを特徴とするR
    (−)−マンデル酸誘導体の製造法。 〔式中、Xはオルト位、メタ位またはパラ位置換を意味
    し、置換基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜
    3個の脂肪族飽和アルキル基、炭素数1〜3個の脂肪族
    飽和アルコキシ基、チオアルキル基、アミノ基、ニトロ
    基、フェニル基またはフェノキシ基を表す。〕
  2. 【請求項2】オーレオバクテリウム(Aureobacterium)
    属、シュードモナス(Pseudomonas)属、カセオバクタ
    ー(Caseobacter)属、ブレビバクテリウム(Brevibact
    erium)属またはノカルディア(Nocardia)属に属し、
    下記一般式〔I〕で示されるR,S−マンデロニトリル誘
    導体のニトリル基を立体選択的に加水分解する能力を有
    する微生物または該処理物を、中性付近ないし塩基性の
    水性媒体中で、下記一般式〔II〕で示されるベンズアル
    デヒド誘導体と青酸の混合物に作用させることにより、
    原料の一般式〔II〕で示されるベンズアルデヒド誘導体
    と青酸から直接優位量の下記一般式〔III〕で示される
    R(−)−マンデル酸誘導体を生成せしめることを特徴
    とするR(−)−マンデル酸誘導体の製造法。 〔式中、Xはオルト位、メタ位またはパラ位置換を意味
    し、置換基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜
    3個の脂肪族飽和アルキル基、炭素数1〜3個の脂肪族
    飽和アルコキシ基、チオアルキル基、アミノ基、ニトロ
    基、フェニル基またはフェノキシ基を表す。〕
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