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JP2538801Y2 - 軸受の潤滑装置 - Google Patents

軸受の潤滑装置

Info

Publication number
JP2538801Y2
JP2538801Y2 JP1991039020U JP3902091U JP2538801Y2 JP 2538801 Y2 JP2538801 Y2 JP 2538801Y2 JP 1991039020 U JP1991039020 U JP 1991039020U JP 3902091 U JP3902091 U JP 3902091U JP 2538801 Y2 JP2538801 Y2 JP 2538801Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
inner ring
bearing
lubricating oil
injection hole
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP1991039020U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04136323U (ja
Inventor
建治 日比
正継 森
正敏 新名
藤井  健次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP1991039020U priority Critical patent/JP2538801Y2/ja
Publication of JPH04136323U publication Critical patent/JPH04136323U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2538801Y2 publication Critical patent/JP2538801Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば工作機械の主
軸回転用軸受のような、高速回転で使用される軸受の潤
滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸や航空機のジェットエン
ジン等に使用される軸受のように、高速回転下で使用さ
れる軸受では、内輪と外輪との間に相当な温度差が生
じ、この温度差に伴う予圧の増加等によって、軸受温度
上昇の増加や軸受寿命が短縮化する傾向にある。従来、
内輪の温度上昇を抑制するために、例えば図8に示すよ
うなアンダーレス潤滑装置が使用されている。アンダー
レス潤滑装置は、内輪11の軌道面下を軸方向に走る貫通
孔11aに潤滑油を供給することにより、内輪11の冷却と
軸受内の潤滑とを同時に行なうものである。内輪11の一
方の端面にはスクープ11bが一体形成されており、貫通
孔11aの一端はこのスクープ11bの内側空間に連通して
いる。そして、軸受固定部材12に設けた噴射孔12aから
潤滑油をスクープ11bの内側空間に向けて噴射させ、貫
通孔11aに流入させるのである。貫通孔11a内に流入し
た潤滑油は貫通孔11aに沿って進み、そして、その一部
は貫通孔11aと軸受内部とを半径方向に連通させる半径
方向孔11cから軸受内に供給される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記構成の潤滑装置で
は、潤滑油の貫通孔11a内における推力を内輪回転に伴
う遠心力から得ている。つまり、貫通孔11aを軸線に対
して半径方向外側に角度θだけ傾斜させることによっ
て、遠心力fの貫通孔方向の分力fsinθを潤滑油の
推力としているのである。この推力fsinθは、遠心
力fが一定であれば角度θの大きさに比例するが、内輪
11の肉厚寸法との関係上、角度θはそう大きくすること
はできない。したがって、従来のこの種の潤滑装置は、
貫通孔内における潤滑油の充分な流通性を確保すること
が困難であり、その結果、充分な潤滑・冷却効果を期待
できないという問題点があった。
【0004】また、図9に示すように、噴射孔12aは軸
方向に向いており、潤滑油は周速度がゼロの状態で貫通
孔11aに供給される。そして、潤滑油は貫通孔11a内で
内輪回転速度Vまで加速される。潤滑油を速度Vまで加
速するためのエネルギーは、そのまま軸受のトルクロス
となる。
【0005】そこで、本考案の目的は、貫通孔内におけ
る潤滑油の流通性を高め、さらには、軸受のトルクロス
を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案では、噴射孔の向
きを軸線に対して内輪の回転方向に傾斜させた。また、
貫通孔を噴射孔側の開口を基準にして、軸線に対して内
輪の反回転方向に傾斜させ、かつ、噴射孔の向きを軸線
に対して内輪の回転方向に傾斜させた。
【0007】また、噴射孔の向きを軸線に対して内輪の
回転方向に傾斜させた。
【0008】さらに、貫通孔を噴射孔側の開口を基準に
して、軸線に対して内輪の反回転方向に傾斜させ、か
つ、噴射孔の向きを軸線に対して内輪の回転方向に傾斜
させた。
【0009】
【作用】内輪の貫通孔を所定方向に傾斜させることによ
って、貫通孔に流入した潤滑油に推力を付与することが
できる。図5を参照しながら説明すると、噴射孔8aか
ら貫通孔2aに供給された潤滑油は内輪の回転速度Vま
で加速される。この潤滑油の速度ベクトルVは、貫通孔
2aが噴射孔8a側の開口2dを基準にして、軸線1a
に対して内輪2の反回転方向に角度θ1だけ傾斜してい
るため、貫通孔2aに沿った方向の速度ベクトルV1=
Vsinθ1と貫通孔2aと直角方向の速度ベクトルV
2=Vcosθ1とに分解される。したがって、潤滑油
は速度V1を付与され、貫通孔2a内を開口2dからも
う一方の出口まで順次進むことになる。換言すれば、内
輪2が同図に矢印で示す方向に回転することにより、貫
通孔2a自体がポンプ作用をなし、潤滑油を貫通孔2a
に沿って所定速度で強制的に流通させるのである。すな
わち、傾斜角θ1をもたせることで、潤滑油の流通性を
従来のものに比べて高めることが可能となる。
【0010】一方、噴射孔8aから貫通孔2aに供給さ
れた潤滑油は内輪2の回転速度Vまで加速されるが、こ
の加速するために要するエネルギーは軸受のトルクロス
となる。そこで、同図に示すように、噴射孔8aの向き
を、軸線1aに対して内輪2の回転方向に角度θ2だけ
傾斜させ、噴射孔8aから噴射される潤滑油に予め周方
向の初速度S1=Scosθ2(Sは噴射方向の初速
度)を付与することによって、内輪速度Vまで加速する
のに要するエネルギー量を少なくすることができる。す
なわち、噴射孔8aからの潤滑油は(V−S1)だけ加
速されるのであるから、速度S1分の加速に要するエネ
ルギー量が省略されたことになる。これにより、軸受の
トルクロスを低減させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。
【0012】図1は、本考案をアンギュラー玉軸受に適
用した実施例を示す。アンギュラー玉軸受は、軸1に固
定された内輪2と、ハウジング3に固定された外輪4
と、内・外輪2・4間に転動自在に介在する複数の玉5
と、玉5を円周等間隔に保つ保持器6とで構成されてい
る。内輪2の一端を延長してスクープ2bが形成されて
おり、このスクープ2bの内側空間7と連通する貫通孔
2aが内輪2の軌道面下に設けられている。そして、貫
通孔2aと軸受内とを連通させる半径方向孔2cが形成
される。外輪4と接する外輪間座8には貫通孔2aの開
口2dに向いた噴射孔8aが形成され、この噴射孔8a
はノズル8bから供給された潤滑油を開口2dに向けて
噴射する。
【0013】図2に示すように、この潤滑装置は上記構
成において、貫通孔2aを噴射孔8a側の開口2dを基
準にして、軸線1aに対して、内輪2の反回転方向に角
度θ1だけ傾斜させたことを特徴とする。前述したよう
に、貫通孔2aを所定方向に傾斜させることによって、
潤滑油の貫通孔2a内の流通性を向上させることができ
る。尚、この実施例では、貫通孔2aは半径方向には軸
線1aと平行になっている。
【0014】図3は、図1および図2に示す構成におい
て、噴射孔8aの向きを軸線1aに対して、内輪2の回
転方向に角度θ2だけ傾斜させたことを特徴とする。前
述したように、噴射孔8aから噴出された潤滑油が周方
向の初速度を有するため、軸受のトルクロスが低減す
る。
【0015】図4は、半径方向孔2cを角度θ3だけ傾
斜させた実施例を示し、この構成は上記2つの実施例に
示す構成のいずれかに付加される。このようにすること
によって、潤滑油が軸受内に流入しやすくなり、潤滑効
果をさらに高めることができる。
【0016】図6は、内輪2にスクープ7が形成されて
いない実施例を示す。この実施例の軸受は内輪2と外輪
4とが同一幅であり、特に、超高速回転下での使用に適
する。すなわち、超高速回転下では、スクープ部の遠心
膨張により内輪溝曲率変化や、内輪2と軸1とのハメア
イ面の片当たり等の不具合が生じる可能性があることに
鑑み、スクープを形成する代わりに、スクープと同様の
役割をなす円周溝2eを内輪2の端面に形成することに
より、上記不具合を解消し、特に超高速化での最適使用
を確保せんとするものである。貫通孔2aは所定方向に
角度θ1だけ傾斜し、その開口2dは円周溝2eに連通
している。他の部分は、図1および図2に示すものと実
質的に同一であるので説明を省略する。この実施例に示
す構成は、上述した利点の他に、内輪形状の簡単化によ
る熱処理変形の減少、製造コストの低減といった付随的
利点も有する。
【0017】図7は、図6に示す構成において、円周溝
2eを軸線に対して、半径方向に角度θ5だけ傾斜させ
た実施例を示す。
【0018】尚、図6および図7に示す構成に、噴射孔
8aの向きを図3に示す方向に傾斜させた構成、半径方
向孔2cを図4に示す方向に傾斜させた構成を付加する
ようにしてもよい。
【0019】図示は省略するが、図8に示す従来の潤滑
装置の構成に、噴射孔8aの向きを図3に示す方向に傾
斜させた構成を付加するようにしても良い。この場合、
潤滑油の流通性は従来と変わらないが、軸受のトルクロ
スを低減するのに有効である。
【0020】尚、以上の実施例では、アンギュラー玉軸
受に本考案を適用したものを例示したが、本考案は軸受
の種類を問わず、例えば円すいころ軸受、深溝玉軸受等
の転がり軸受一般に適用することができる。
【0021】また、 内輪2に貫通孔2aが形成され、 貫通孔2aの開口2dに向いた噴射孔8aから貫通孔
2aに潤滑油を供給する、という2つの構成要件を具え
たものであれば、他の部分の構成・構造に関係なく、広
く適用することができる。
【0022】
【考案の効果】本考案によれば、内輪の貫通孔を所定方
向に傾斜させることによって、貫通孔自体にポンプ作用
をなさしめることができるため、従来のものに比べて、
貫通孔内の潤滑油の流通性を向上させることができる。
これにより、軸受の潤滑・冷却を効果的に行なうことが
できる。
【0023】また、噴射孔の向きを所定方向に傾斜させ
ることによって、噴射孔から噴射される潤滑油に所定の
周方向速度を付与することができるため、軸受のトルク
ロスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】図1における内輪の主要部を示す平面図であ
る。
【図3】本考案の他の実施例に係わる内輪の主要部を示
す平面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案の作用を説明するための平面図である。
【図6】本考案の他の実施例を示す断面図、内輪主要部
の正面図および平面図である。
【図7】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図8】従来の潤滑装置を示す断面図である。
【図9】図8における内輪の主要部を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 軸 1a 軸線 2 内輪 2a 貫通孔 2d 開口 8a 噴射孔

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪に貫通孔を設けると共に、この貫通
    孔の開口に向いた噴射孔からの潤滑油を貫通孔内に流入
    させて軸受の潤滑・冷却を行なう軸受の潤滑装置であっ
    て、前記噴射孔の向きを軸線に対して内輪の回転方向に
    傾斜させたことを特徴とする軸受の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 内輪に貫通孔を設けると共に、この貫通
    孔の開口に向いた噴射孔からの潤滑油を貫通孔内に流入
    させて軸受の潤滑・冷却を行なう軸受の潤滑装置であっ
    て、前記貫通孔を噴射孔側の開口を基準にして、軸線に
    対して内輪の反回転方向に傾斜させ、かつ、前記噴射孔
    の向きを軸線に対して内輪の回転方向に傾斜させたこと
    を特徴とする軸受の潤滑装置。
JP1991039020U 1991-03-29 1991-04-27 軸受の潤滑装置 Expired - Fee Related JP2538801Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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