JP2595779B2 - 面発光レーザ及びその製造方法 - Google Patents
面発光レーザ及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2595779B2 JP2595779B2 JP2182004A JP18200490A JP2595779B2 JP 2595779 B2 JP2595779 B2 JP 2595779B2 JP 2182004 A JP2182004 A JP 2182004A JP 18200490 A JP18200490 A JP 18200490A JP 2595779 B2 JP2595779 B2 JP 2595779B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor
- multilayer reflective
- reflective film
- lambda
- pillar
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、将来の光演算,パラレル光伝送に用いられ
る面発光レーザ及びその製造方法に関する。
る面発光レーザ及びその製造方法に関する。
将来の光コンピュータ,光演算回路では、マトリクス
状に発光デバイスが集積された光集積回路が必要とされ
ている。これに適する光源として、面発光レーザが盛ん
に研究開発されている。この一例として、J.L.Jewell氏
らの発表した面発光レーザ(第7回光集積および光通信
国際会議テクニカルダイジェストvol.5 p8−p9)があ
る。この1μm〜5μm径のマイクロサイズの面発光レ
ーザでは発振電流1mA程度の低消費電力で発振する事に
成功している。
状に発光デバイスが集積された光集積回路が必要とされ
ている。これに適する光源として、面発光レーザが盛ん
に研究開発されている。この一例として、J.L.Jewell氏
らの発表した面発光レーザ(第7回光集積および光通信
国際会議テクニカルダイジェストvol.5 p8−p9)があ
る。この1μm〜5μm径のマイクロサイズの面発光レ
ーザでは発振電流1mA程度の低消費電力で発振する事に
成功している。
しかしながらこのレーザでは、反射率99.7%程度の高
反射率の半導体多層反射膜を必要としているため、非常
に高精度(±1%以下)に屈折率や膜厚を調整する必要
がある。このため高精度な半導体結晶成長が可能である
分子線エピタクシー法(MBE法)をもってしてもまだ難
しく、歩留まり生産性が悪いという問題が生じていた。
もう一の問題点は非常に高い反射率を得るために半導体
多層反射膜が2〜3μmと非常に厚いものとなり、この
半導体多層反射膜中での光の吸収損失が大きい点であ
る。半導体多層反射膜をもっと薄くする事が出来れば光
吸収損失が低減し、さらに効率や閾値の改善が期待され
る。
反射率の半導体多層反射膜を必要としているため、非常
に高精度(±1%以下)に屈折率や膜厚を調整する必要
がある。このため高精度な半導体結晶成長が可能である
分子線エピタクシー法(MBE法)をもってしてもまだ難
しく、歩留まり生産性が悪いという問題が生じていた。
もう一の問題点は非常に高い反射率を得るために半導体
多層反射膜が2〜3μmと非常に厚いものとなり、この
半導体多層反射膜中での光の吸収損失が大きい点であ
る。半導体多層反射膜をもっと薄くする事が出来れば光
吸収損失が低減し、さらに効率や閾値の改善が期待され
る。
そこで本発明の目的は、上述した歩留まり、生産性及
び光吸収損失の問題がなく、生産性及び特性の優れた面
発光レーザ及びその製造方法を提供する事にある。
び光吸収損失の問題がなく、生産性及び特性の優れた面
発光レーザ及びその製造方法を提供する事にある。
以上の課題を解決するために本発明の面発光レーザ
は、半導体基板上に、第1導電型の第1半導体多層反射
膜構造と、この第1半導体多層反射膜構造上の上に形成
された少なくとも1つの活性層を含む活性層構造と、こ
の活性層構造の上に形成された第2導電型の第2半導体
多層反射膜構造とを有する半導体柱を備え、前記第1半
導体多層反射膜構造と前記第2半導体多層反射膜構造と
は少なくとも前記半導体柱の中央部では屈折率nAと厚み
λO/4nA(λOは発振波長)を有する第1の半導体と厚
みλO/4の真空層または空気層の交互積層構造からな
り、この半導体柱の前記交互積層構造以外の外周部分は
前記第1の半導体と、この第1の半導体とは異なる屈折
率nBを有する第2の半導体とを含む混晶からなる事を特
徴とする構成になっている。
は、半導体基板上に、第1導電型の第1半導体多層反射
膜構造と、この第1半導体多層反射膜構造上の上に形成
された少なくとも1つの活性層を含む活性層構造と、こ
の活性層構造の上に形成された第2導電型の第2半導体
多層反射膜構造とを有する半導体柱を備え、前記第1半
導体多層反射膜構造と前記第2半導体多層反射膜構造と
は少なくとも前記半導体柱の中央部では屈折率nAと厚み
λO/4nA(λOは発振波長)を有する第1の半導体と厚
みλO/4の真空層または空気層の交互積層構造からな
り、この半導体柱の前記交互積層構造以外の外周部分は
前記第1の半導体と、この第1の半導体とは異なる屈折
率nBを有する第2の半導体とを含む混晶からなる事を特
徴とする構成になっている。
また、本発明の面発光レーザを歩留り良く製造するた
め本発明の製造方法においては、所望の発振波長をλO
としたとき、半導体基板上に、異なる屈折率nA,nBをそ
れぞれ有する第1の半導体及び第2の半導体を交互にそ
れぞれλO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第1導電型
の第1半導体多層反射膜と少くとも1つ以上の活性層を
含む活性層構造と、第1の半導体及び第2の半導体が交
互にそれぞれλO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第2
導電型の第2半導体多層反射膜を順次積層し半導体多層
構造を形成する工程と、これらの半導体多層構造の上方
にマスクを形成する工程と、このマスクによる選択エッ
チングによって前記半導体多層構造からなる半導体柱を
形成する工程と、この半導体柱の外周部を部分的な不純
物導入により一部混晶化する工程と、前記第1の半導体
及び第2の半導体の組成の違いを利用した選択エッチン
グによって前記半導体柱から前記第2の半導体を除去
し、前記混晶化された外周部に挟まれた、第1の半導体
と真空または空気層からなる多層反射膜構造を形成する
工程とからなることを特徴とする。
め本発明の製造方法においては、所望の発振波長をλO
としたとき、半導体基板上に、異なる屈折率nA,nBをそ
れぞれ有する第1の半導体及び第2の半導体を交互にそ
れぞれλO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第1導電型
の第1半導体多層反射膜と少くとも1つ以上の活性層を
含む活性層構造と、第1の半導体及び第2の半導体が交
互にそれぞれλO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第2
導電型の第2半導体多層反射膜を順次積層し半導体多層
構造を形成する工程と、これらの半導体多層構造の上方
にマスクを形成する工程と、このマスクによる選択エッ
チングによって前記半導体多層構造からなる半導体柱を
形成する工程と、この半導体柱の外周部を部分的な不純
物導入により一部混晶化する工程と、前記第1の半導体
及び第2の半導体の組成の違いを利用した選択エッチン
グによって前記半導体柱から前記第2の半導体を除去
し、前記混晶化された外周部に挟まれた、第1の半導体
と真空または空気層からなる多層反射膜構造を形成する
工程とからなることを特徴とする。
従来の面発光レーザにおいては、半導体多層反射膜の
構造は、異なる屈折率を有する2種類の半導体の交互積
層構造となっている。例えばJewellらの試作例ではGaAs
とAlAsを材料として用いており、屈折率は発振波長0.95
μm近傍においてそれぞれ3.6,3.0となっている。これ
らの屈折率差はほぼ20%しか無いために面発光レーザに
要求される高反射率99.7%を実現するために23周期もの
半導体多層反射膜を必要とする。
構造は、異なる屈折率を有する2種類の半導体の交互積
層構造となっている。例えばJewellらの試作例ではGaAs
とAlAsを材料として用いており、屈折率は発振波長0.95
μm近傍においてそれぞれ3.6,3.0となっている。これ
らの屈折率差はほぼ20%しか無いために面発光レーザに
要求される高反射率99.7%を実現するために23周期もの
半導体多層反射膜を必要とする。
23周期の様に周期数の多い多層反射膜ではGaAsとAlAs
のそれぞれの膜厚がわずかにずれると急激に反射率が低
下する。従って、各々の膜厚許容誤差は1%以下の高い
精度が要求されており、生産性が悪化している。第2の
問題は、23周期の全部の厚みは2μm以上と厚いため、
この中における光吸収損失が大きい事である。光吸収損
失は厚さと不純物濃度の関数である。p型及びn型の不
純物濃度を下げれば光吸収損失は低減するが、電流を流
した時の直列抵抗が増大するので好ましくない。
のそれぞれの膜厚がわずかにずれると急激に反射率が低
下する。従って、各々の膜厚許容誤差は1%以下の高い
精度が要求されており、生産性が悪化している。第2の
問題は、23周期の全部の厚みは2μm以上と厚いため、
この中における光吸収損失が大きい事である。光吸収損
失は厚さと不純物濃度の関数である。p型及びn型の不
純物濃度を下げれば光吸収損失は低減するが、電流を流
した時の直列抵抗が増大するので好ましくない。
一方、本発明の構造では、半導体多層反射膜を構成す
る2種の半導体(第1の半導体、第2の半導体)のうち
の一方、ここでは仮に第2の半導体とする、を選択的に
除去し、反射ミラーを第1の半導体と空気で構成する点
に特徴がある。空気の屈折率は1であるから本発明の構
造では、第1の半導体をGaAsとすると、5周期で99.99
%以上の反射率を得られるのである。従って23周期もの
多層膜が必要な従来の面発光レーザと比べ、膜厚の許容
誤差は、はるかに緩やかになり、生産性が向上する。ま
た、一方、周期数の低減により必要な膜厚も約半分に減
る結果、光吸収損失の低減、レーザ特性における効率の
上昇、発振閾値電流の低減等の改善が得られる。
る2種の半導体(第1の半導体、第2の半導体)のうち
の一方、ここでは仮に第2の半導体とする、を選択的に
除去し、反射ミラーを第1の半導体と空気で構成する点
に特徴がある。空気の屈折率は1であるから本発明の構
造では、第1の半導体をGaAsとすると、5周期で99.99
%以上の反射率を得られるのである。従って23周期もの
多層膜が必要な従来の面発光レーザと比べ、膜厚の許容
誤差は、はるかに緩やかになり、生産性が向上する。ま
た、一方、周期数の低減により必要な膜厚も約半分に減
る結果、光吸収損失の低減、レーザ特性における効率の
上昇、発振閾値電流の低減等の改善が得られる。
また、本発明の製造方法によれば、多層膜構造を構成
する第1の半導体と第2の半導体の組成の違いを利用し
た選択エッチングによって第2の半導体を除去し、第1
の半導体と空気からなる反射ミラーを形成できるが、半
導体柱の外周部に不純物導入により混晶化された混晶柱
を有するのでこの選択エッチングの時間制御は容易であ
る。換言すれば多層膜構造を支える支柱が組成選択性に
よってエッチングされない混晶になっている結果、エッ
チング量を厳密に制御しなくても支柱を確実に残すこと
ができる。
する第1の半導体と第2の半導体の組成の違いを利用し
た選択エッチングによって第2の半導体を除去し、第1
の半導体と空気からなる反射ミラーを形成できるが、半
導体柱の外周部に不純物導入により混晶化された混晶柱
を有するのでこの選択エッチングの時間制御は容易であ
る。換言すれば多層膜構造を支える支柱が組成選択性に
よってエッチングされない混晶になっている結果、エッ
チング量を厳密に制御しなくても支柱を確実に残すこと
ができる。
以上の説明でもわかるように本発明の構造および製造
方法は、強度的に不安のない、混晶よりなる支柱を備え
るという点でも非常に優れている。
方法は、強度的に不安のない、混晶よりなる支柱を備え
るという点でも非常に優れている。
次に本発明の面発光レーザおよびその製造方法の一実
施例を、図面を用いて説明する。第1図は、本実施例の
面発光レーザの共振器長方向に平行な断面図、第2図は
同斜視図、第3図は、本発明の製造方法の概略工程図で
ある。
施例を、図面を用いて説明する。第1図は、本実施例の
面発光レーザの共振器長方向に平行な断面図、第2図は
同斜視図、第3図は、本発明の製造方法の概略工程図で
ある。
以下、製造工程に従って順次説明する。先ず、n型Ga
As基板1上にMBE法又はMOVPE法によりn型AlAs9,2375Å
とn型GaAs10,670Å3周期からなる第1半導体多層反射
膜構造2,Al0.5Ga0.5As(第1閉じ込め層3a)715Å/In
0.2Ga0.8As(歪単一量子井戸3b)100Å/Al0.5Ga0.5As
(第2閉じ込め層3c)715Åからなる活性層構造3,p型Al
As9,2375Åとn型GaAs10,670Å3周期からなる第2半導
体多層反射膜構造4,p型GaAsキャップ層5,30Åを順次成
長し積層させる(第3図(a))。次にp型GaAsキャッ
プ層5上にAu電極6とフォトレジストマスク12を付着さ
せる。フォトリングラフィー法によりパターニングして
直径1〜10μmの円形マスク12を形成する。このマスク
12を用いて、Cl2反応性イオンビームエッチング法によ
り深さがGaAs基板1まで達する半導体柱を形成する(第
3図(b))。
As基板1上にMBE法又はMOVPE法によりn型AlAs9,2375Å
とn型GaAs10,670Å3周期からなる第1半導体多層反射
膜構造2,Al0.5Ga0.5As(第1閉じ込め層3a)715Å/In
0.2Ga0.8As(歪単一量子井戸3b)100Å/Al0.5Ga0.5As
(第2閉じ込め層3c)715Åからなる活性層構造3,p型Al
As9,2375Åとn型GaAs10,670Å3周期からなる第2半導
体多層反射膜構造4,p型GaAsキャップ層5,30Åを順次成
長し積層させる(第3図(a))。次にp型GaAsキャッ
プ層5上にAu電極6とフォトレジストマスク12を付着さ
せる。フォトリングラフィー法によりパターニングして
直径1〜10μmの円形マスク12を形成する。このマスク
12を用いて、Cl2反応性イオンビームエッチング法によ
り深さがGaAs基板1まで達する半導体柱を形成する(第
3図(b))。
次にこの半導体柱の外周部の正対する2ケ所にGaAs基
板1に達する深さまで不純物を導入し、この部分をAlGa
As混晶柱11にする(第3図(c))。この工程には、Ga
+等の集束イオンビームを用いてマスクを用いず直接混
晶化する方法が簡便であるが、新たにマスクを設けて選
択的にZn等の不純物を導入する方法が、この混晶柱11が
キャリアの経路となることを考えると、損傷の導入が少
くて良い。
板1に達する深さまで不純物を導入し、この部分をAlGa
As混晶柱11にする(第3図(c))。この工程には、Ga
+等の集束イオンビームを用いてマスクを用いず直接混
晶化する方法が簡便であるが、新たにマスクを設けて選
択的にZn等の不純物を導入する方法が、この混晶柱11が
キャリアの経路となることを考えると、損傷の導入が少
くて良い。
次にHCl系の選択エッチング液を用いて半導体柱のう
ちのAlAs層のみを除去する。この際、Al0.5Ga0.5As閉じ
込め層や、AlGaAs混晶柱11はエッチングされないように
エッチング液の組成を調整すればエッチング時間は適当
に制御すれば良い。尚、選択エッチングは真空中での昇
温によるGaAsの蒸発等のドライプロセスによっても良
い。
ちのAlAs層のみを除去する。この際、Al0.5Ga0.5As閉じ
込め層や、AlGaAs混晶柱11はエッチングされないように
エッチング液の組成を調整すればエッチング時間は適当
に制御すれば良い。尚、選択エッチングは真空中での昇
温によるGaAsの蒸発等のドライプロセスによっても良
い。
次にn型GaAs基板1の裏にn型電極7を蒸着し、フォ
トリソグラフィー法等によりレーザ光の取り出し窓を開
ければ(第3図(d))、第1図,第2図(p型電極は
図示省略)に示した面発光レーザが形成される。
トリソグラフィー法等によりレーザ光の取り出し窓を開
ければ(第3図(d))、第1図,第2図(p型電極は
図示省略)に示した面発光レーザが形成される。
上述したように本発明の製造方法においては、あらか
じめAlGaAs混晶性11を形成し、しかる後組成選択的エッ
チングを用いてAlAs層を除去するので除去が確実で、歩
留り良く加工ができる。また、混晶柱11が確実な支えと
なり、多層反射膜構造体の機械的強度に問題がなく工程
中のウエハー取り扱いも容易である。
じめAlGaAs混晶性11を形成し、しかる後組成選択的エッ
チングを用いてAlAs層を除去するので除去が確実で、歩
留り良く加工ができる。また、混晶柱11が確実な支えと
なり、多層反射膜構造体の機械的強度に問題がなく工程
中のウエハー取り扱いも容易である。
以上のような工程で得られた面発光レーザに順方向電
流を印加すれば、発振したレーザ光は、大部分はGaAs10
と空気から成る多層反射ミラーで反射されることになる
ので、前述のように少い周期数でも良いのである。多層
反射膜が全てGaAs10と空気でできていると仮定して計算
すると、反射率は1であった。以上のように多層反射膜
の周期数が低減されるため、これらの多層膜を成長させ
るときの許容誤差が緩和された。また光吸収損失も低減
されたためレーザの効率及び閾値電流も大きく改善され
る。尚、発振波長(9500Å)においてはn−GaAs基板1
は透明であり発振光8は基板1の裏面から取り出され
る。ここで、電流については、AlGaAs混晶柱11を通って
活性層構造3で再結合しなければならないので、極端に
混晶柱11を細くしてしまうと、シリーズ抵抗が上昇して
レーザ素子全体としては性能が劣る可能性が生じること
に注意する必要がある。
流を印加すれば、発振したレーザ光は、大部分はGaAs10
と空気から成る多層反射ミラーで反射されることになる
ので、前述のように少い周期数でも良いのである。多層
反射膜が全てGaAs10と空気でできていると仮定して計算
すると、反射率は1であった。以上のように多層反射膜
の周期数が低減されるため、これらの多層膜を成長させ
るときの許容誤差が緩和された。また光吸収損失も低減
されたためレーザの効率及び閾値電流も大きく改善され
る。尚、発振波長(9500Å)においてはn−GaAs基板1
は透明であり発振光8は基板1の裏面から取り出され
る。ここで、電流については、AlGaAs混晶柱11を通って
活性層構造3で再結合しなければならないので、極端に
混晶柱11を細くしてしまうと、シリーズ抵抗が上昇して
レーザ素子全体としては性能が劣る可能性が生じること
に注意する必要がある。
以上の実施例では活性層構造としてAl0.5Ga0.5As/InG
aAs/Al0.5Ga0.5Asの単一量子井戸構造を用いたが、これ
に限らず多重量子井戸構造等の他の層構造を用いても良
い。又、本実施例ではキャップ層をp型電極とのオーミ
ック接触を容易にするために用いたが、第2半導体多層
反射膜表面近傍を充分高濃度(>1019cm-3)にすれば、
キャップ層を設けなくても良い。又、半導体多層反射膜
としてGaAs 670Å/AlAs 2375Åのものを用いたが、これ
に限らず発振光波長λO対して異なる屈折率nA、nBを有
し厚みが各々λO/4nA,λO/4の層の交互積層構造であれ
ば他の組成及び厚さでも良い。又、本実施例では、マス
クとして円形のものを用いたが、これに限らず四角形等
の他の形状でも本発明を適用出来るのは明らかである。
又、本実施例では材料としてAlGaAs/GaAs系を用いた
が、これに限らずInGaAsP/InP系等の他の材料系におい
ても本発明は適用出来る。
aAs/Al0.5Ga0.5Asの単一量子井戸構造を用いたが、これ
に限らず多重量子井戸構造等の他の層構造を用いても良
い。又、本実施例ではキャップ層をp型電極とのオーミ
ック接触を容易にするために用いたが、第2半導体多層
反射膜表面近傍を充分高濃度(>1019cm-3)にすれば、
キャップ層を設けなくても良い。又、半導体多層反射膜
としてGaAs 670Å/AlAs 2375Åのものを用いたが、これ
に限らず発振光波長λO対して異なる屈折率nA、nBを有
し厚みが各々λO/4nA,λO/4の層の交互積層構造であれ
ば他の組成及び厚さでも良い。又、本実施例では、マス
クとして円形のものを用いたが、これに限らず四角形等
の他の形状でも本発明を適用出来るのは明らかである。
又、本実施例では材料としてAlGaAs/GaAs系を用いた
が、これに限らずInGaAsP/InP系等の他の材料系におい
ても本発明は適用出来る。
また、本実施例では、選択エッチングにより除去する
層をAlAsとしたが、GaAsと入れ替えて考えても良い。こ
の場合には、AlAsと空気によって多層膜反射ミラーを構
成することになり、屈折率差が小さいため実施例より多
くの周期を要することになるが、AlAsより一般に低抵抗
のGaAsを多く含んだ混晶柱を用いるのでシリーズ抵抗を
下げる効果があり、面発光レーザの用途によってはこの
方が有利な場合もあると考えられる。
層をAlAsとしたが、GaAsと入れ替えて考えても良い。こ
の場合には、AlAsと空気によって多層膜反射ミラーを構
成することになり、屈折率差が小さいため実施例より多
くの周期を要することになるが、AlAsより一般に低抵抗
のGaAsを多く含んだ混晶柱を用いるのでシリーズ抵抗を
下げる効果があり、面発光レーザの用途によってはこの
方が有利な場合もあると考えられる。
第1図は本発明の一実施例の面発光レーザの共振器長に
平行方向の断面図、第2図は本発明の面発光レーザの斜
視図、第3図(a)〜(d)は本発明の面発光レーザの
製作工程図である。 図中 1……半導体基板、2……第1半導体多層反射膜、3…
…活性層構造、3a……第1閉じ込み層、3b……量子井
戸、3c……第2閉じ込め層、4……第2半導体多層反射
膜、5……キャップ層、6……p型電極、7……n型電
極、8……発振光、9……AlAs層(半導体B)、10……
GaAs層(半導体A)、11……AlGaAs混晶柱、である。
平行方向の断面図、第2図は本発明の面発光レーザの斜
視図、第3図(a)〜(d)は本発明の面発光レーザの
製作工程図である。 図中 1……半導体基板、2……第1半導体多層反射膜、3…
…活性層構造、3a……第1閉じ込み層、3b……量子井
戸、3c……第2閉じ込め層、4……第2半導体多層反射
膜、5……キャップ層、6……p型電極、7……n型電
極、8……発振光、9……AlAs層(半導体B)、10……
GaAs層(半導体A)、11……AlGaAs混晶柱、である。
Claims (2)
- 【請求項1】第1導電型の第1半導体多層反射膜構造
と、この第1半導体多層反射構造の上に形成された少な
くとも1つの活性層を含む活性層構造と、この活性層構
造の上に形成された第2導電型の第2の半導体多層反射
膜構造とを有する半導体柱を半導体基板上に備え、前記
第1半導体多層反射膜構造と前記第2半導体多層反射膜
構造とは少なくとも前記半導体柱の中央部では屈折率nA
と厚みλO/4nA(λOは発振波長)を有する第1の半導
体と、厚みλO/4の真空層または空気層の交互積層構造
からなり、この半導体柱の前記交互積層構造以外の外周
部分は前記第1の半導体と、この第1の半導体とは異な
る屈折率nBを有する第2の半導体とを含む混晶からなる
事を特徴とする面発光レーザ。 - 【請求項2】発振波長λOの面発光レーザの製造方法で
あって、半導体基板上に異なる屈折率nA,nBをそれぞれ
有する第1の半導体及び第2の半導体が交互にそれぞれ
λO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第1導電型の第1
半導体多層反射膜と少くとも1つ以上の活性層を含む活
性層構造と、第1の半導体及び第2の半導体が交互にそ
れぞれλO/4nAとλO/4ずつの厚さで積層した第2導電型
の第2半導体多層反射膜を順次積層し半導体多層構造を
形成する工程と、これらの半導体多層構造の上方にマス
クを形成する工程と、このマスクによる選択エッチング
によって前記半導体多層構造からなる半導体柱を形成す
る工程と、この半導体柱の外周部を部分的な不純物導入
により一部混晶化する工程と、前記第1の半導体及び第
2の半導体の組成の違いを利用した選択エッチングによ
って前記半導体柱から前記第2の半導体を除去し、前記
混晶化された外周部に挟まれた、第1の半導体と真空ま
たは空気層からなる多層反射膜構造を形成する工程とか
らなる面発光レーザの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2182004A JP2595779B2 (ja) | 1990-07-10 | 1990-07-10 | 面発光レーザ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2182004A JP2595779B2 (ja) | 1990-07-10 | 1990-07-10 | 面発光レーザ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0468587A JPH0468587A (ja) | 1992-03-04 |
JP2595779B2 true JP2595779B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=16110640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2182004A Expired - Fee Related JP2595779B2 (ja) | 1990-07-10 | 1990-07-10 | 面発光レーザ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595779B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5383212A (en) * | 1993-07-30 | 1995-01-17 | At&T Corp. | Free standing quantum well structure |
KR100413792B1 (ko) * | 1997-07-24 | 2004-02-14 | 삼성전자주식회사 | 질화갈륨 층과 공기층이 반복 적층된 분산브래그 반사기를구비한 단파장 면발광 반도체 레이저장치 및 그 제조 방법 |
JP2002176226A (ja) | 2000-09-22 | 2002-06-21 | Toshiba Corp | 光素子およびその製造方法 |
TWI405094B (zh) | 2005-11-28 | 2013-08-11 | Ibm | 防止未授權獲取資訊之系統及其方法 |
WO2008075692A1 (ja) * | 2006-12-20 | 2008-06-26 | International Business Machines Corporation | 面発光レーザーおよびその製造方法 |
-
1990
- 1990-07-10 JP JP2182004A patent/JP2595779B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
Appl.Phys.Lett.59[12](1991)P.1488−1490 |
Electron.Lett.25[20](1989)P.1377−1378 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0468587A (ja) | 1992-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0549167B1 (en) | Optical devices with electron-beam evaporated multilayer mirror | |
JP4265875B2 (ja) | 面発光半導体レーザの製造方法 | |
KR900009229B1 (ko) | 선택적 에피택시법에 의한 표면 방출형 AlGaAs/GaAs 반도체 레이저 다이오드의 제조방법 | |
JPS6286883A (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
JPH11307882A (ja) | 面発光型半導体レ―ザ、面発光型半導体レ―ザアレイ、及び面発光型半導体レ―ザの製造方法 | |
JP2738194B2 (ja) | 面発光集積素子とその製造方法 | |
JP2595779B2 (ja) | 面発光レーザ及びその製造方法 | |
JP2855729B2 (ja) | 面発光レーザ及びその製造方法 | |
JPH07202162A (ja) | 光集積回路およびその製造方法 | |
JP2001068783A (ja) | 面発光レーザ及びその製造方法 | |
JP2002076513A (ja) | 温度無依存分布ブラッグ反射型ミラー及び面型光学素子 | |
US5929461A (en) | Optical semiconductor device having a semiconductor laminate mirror | |
JP3800852B2 (ja) | 面発光型半導体レーザ及びその製造方法 | |
JPH05327121A (ja) | 面出射形半導体レーザ | |
JP3840696B2 (ja) | 面発光型半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JP2689694B2 (ja) | 面発光半導体レーザの製造方法 | |
JPH11186653A (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JP3470282B2 (ja) | 面発光半導体レーザとその製造方法 | |
JPH03238813A (ja) | エピタキシャル成長方法 | |
JP2000269586A (ja) | 光送受信モジュールの製造方法 | |
JPH07249835A (ja) | 半導体光素子 | |
JPH0426178A (ja) | 面発光レーザおよびその製造方法 | |
JP2005123416A (ja) | 面発光レーザ素子およびその作製方法および面発光レーザアレイおよび光伝送システム | |
JPH06318760A (ja) | 面発光レーザ及びその製造方法 | |
JPH0730187A (ja) | 面発光半導体レーザ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109 Year of fee payment: 13 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |