JP2562030Y2 - 電磁ブレーキ - Google Patents
電磁ブレーキInfo
- Publication number
- JP2562030Y2 JP2562030Y2 JP1992047543U JP4754392U JP2562030Y2 JP 2562030 Y2 JP2562030 Y2 JP 2562030Y2 JP 1992047543 U JP1992047543 U JP 1992047543U JP 4754392 U JP4754392 U JP 4754392U JP 2562030 Y2 JP2562030 Y2 JP 2562030Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- field core
- armature
- brake
- leaf spring
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は制動ばねのばね力と、電
磁コイルの磁気吸引力とでアーマチュアを進退させて回
転を制動したり制動を解いたりする電磁ブレーキに関す
るものである。
磁コイルの磁気吸引力とでアーマチュアを進退させて回
転を制動したり制動を解いたりする電磁ブレーキに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】このような電磁ブレーキの一種として、
例えば特開昭63−115920号公報に開示されてい
るように、ブレーキシューを設けてこれとアーマチュア
との間にボールやコロ等の転動体を介装させた形式の電
磁ブレーキが知られている。この電磁ブレーキは、モー
タ等の固定部に固定され電磁コイルが内設されたフィー
ルドコアと、このフィールドコアの磁極面に平面を対向
させた軸線方向へ進退自在なアーマチュアとを備えてお
り、このアーマチュアは、フィールドコアの凹孔内に装
てんされた制動ばねによりフィールドコアから離間する
方向に付勢されている。
例えば特開昭63−115920号公報に開示されてい
るように、ブレーキシューを設けてこれとアーマチュア
との間にボールやコロ等の転動体を介装させた形式の電
磁ブレーキが知られている。この電磁ブレーキは、モー
タ等の固定部に固定され電磁コイルが内設されたフィー
ルドコアと、このフィールドコアの磁極面に平面を対向
させた軸線方向へ進退自在なアーマチュアとを備えてお
り、このアーマチュアは、フィールドコアの凹孔内に装
てんされた制動ばねによりフィールドコアから離間する
方向に付勢されている。
【0003】そして、電磁コイルが無励磁のときには、
フィールドコアの磁極面とアーマチュアの平面との間
に、制動ばねのばね力により所定の空隙が形成されてお
り、電磁コイルの励磁時には、アーマチュアが制動ばね
のばね力に抗してフィールドコアの磁極面に磁気吸着さ
れるように構成されている。
フィールドコアの磁極面とアーマチュアの平面との間
に、制動ばねのばね力により所定の空隙が形成されてお
り、電磁コイルの励磁時には、アーマチュアが制動ばね
のばね力に抗してフィールドコアの磁極面に磁気吸着さ
れるように構成されている。
【0004】さらに、フィールドコアの内孔とアーマチ
ュアの内孔とを貫通したモータの回転軸には、皿状に形
成された被制動部材としてのブレーキドラムがキー固定
されており、このブレーキドラムの円筒部はフィールド
コアとアーマチュアとの外周面に空間部を介して被覆さ
れている。そして、上記空間部内には、フィールドコア
の外周面に両端が固定された円弧状の板ばねで弾持され
た複数個の円弧状ブレーキシューと、これら各ブレーキ
シューにそれぞれ固着されて外周面をブレーキドラムの
内周面に対接させた円弧状のライニングとが収納されて
いる。
ュアの内孔とを貫通したモータの回転軸には、皿状に形
成された被制動部材としてのブレーキドラムがキー固定
されており、このブレーキドラムの円筒部はフィールド
コアとアーマチュアとの外周面に空間部を介して被覆さ
れている。そして、上記空間部内には、フィールドコア
の外周面に両端が固定された円弧状の板ばねで弾持され
た複数個の円弧状ブレーキシューと、これら各ブレーキ
シューにそれぞれ固着されて外周面をブレーキドラムの
内周面に対接させた円弧状のライニングとが収納されて
いる。
【0005】さらにはまた、アーマチュアの外周面に形
成されたテーパ面と、このテーパ面とほぼ平行するよう
に折曲げられた板ばねの折曲げ片との間には、複数個の
ボールが介装されている。
成されたテーパ面と、このテーパ面とほぼ平行するよう
に折曲げられた板ばねの折曲げ片との間には、複数個の
ボールが介装されている。
【0006】このように構成されていることにより、電
磁コイルが無励磁のときには、制動ばねのばね力により
アーマチュアがフィールドコアの磁極面から離間してお
り、このとき、ボールはアーマチュアのテーパ面の作用
でブレーキシューを板ばねのばね力に抗してブレーキド
ラムの円筒部内周面に圧接させるので、ブレーキドラム
を介して回転軸の回転が制動される。
磁コイルが無励磁のときには、制動ばねのばね力により
アーマチュアがフィールドコアの磁極面から離間してお
り、このとき、ボールはアーマチュアのテーパ面の作用
でブレーキシューを板ばねのばね力に抗してブレーキド
ラムの円筒部内周面に圧接させるので、ブレーキドラム
を介して回転軸の回転が制動される。
【0007】また、この状態から電磁コイルが励磁され
て磁束が発生すると、アーマチュアが制動ばねのばね力
に抗してフィールドコアの磁極面に吸着され、ボールが
板ばねの傾斜面による保持から解放されるので、板ばね
が弾性復帰することにより縮径してブレーキドラムの円
筒部内周面に対するブレーキシューの圧接が解かれ、ブ
レーキドラムと一体の回転軸が回転可能になる。
て磁束が発生すると、アーマチュアが制動ばねのばね力
に抗してフィールドコアの磁極面に吸着され、ボールが
板ばねの傾斜面による保持から解放されるので、板ばね
が弾性復帰することにより縮径してブレーキドラムの円
筒部内周面に対するブレーキシューの圧接が解かれ、ブ
レーキドラムと一体の回転軸が回転可能になる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに構成された従来の電磁ブレーキでは、制動時に転動
体がアーマチュアのテーパ面に沿って移動する構造であ
るため、転動体が斜めに、言い換えればアーマチュアの
移動方向へ移動しながら径方向へ移動することになり、
円弧状の板ばねやブレーキシューが制動ばねのばね力に
よってアーマチュアの移動方向へ押されてしまう。
うに構成された従来の電磁ブレーキでは、制動時に転動
体がアーマチュアのテーパ面に沿って移動する構造であ
るため、転動体が斜めに、言い換えればアーマチュアの
移動方向へ移動しながら径方向へ移動することになり、
円弧状の板ばねやブレーキシューが制動ばねのばね力に
よってアーマチュアの移動方向へ押されてしまう。
【0009】このため、板ばねが捻られたり、回転軸に
制動ばねのばね力がブレーキシューとブレーキドラムを
介して加えられてしまうという問題を生じる。このよう
な不具合を解消して装置の耐久性を高めるにはブレーキ
シュー支持用板ばねの剛性を高めればよい。ところが、
そのようにすると制動ばねのばね力や電磁コイルの磁気
吸引力を大きく設定しなければならず、装置が大型化す
るとともに安価に提供できない。
制動ばねのばね力がブレーキシューとブレーキドラムを
介して加えられてしまうという問題を生じる。このよう
な不具合を解消して装置の耐久性を高めるにはブレーキ
シュー支持用板ばねの剛性を高めればよい。ところが、
そのようにすると制動ばねのばね力や電磁コイルの磁気
吸引力を大きく設定しなければならず、装置が大型化す
るとともに安価に提供できない。
【0010】この考案は、制動時における板ばねの捻れ
や回転軸に作用する制動ばねのばね力を防止し、板ばね
の耐久性や電磁ブレーキが装着されるモータ等のメーカ
に対する品質の信頼性を高めることを目的とする。ま
た、板ばねの形状やアーマチュアの形状を簡素化して、
電磁ブレーキを安価に提供することを目的とする。
や回転軸に作用する制動ばねのばね力を防止し、板ばね
の耐久性や電磁ブレーキが装着されるモータ等のメーカ
に対する品質の信頼性を高めることを目的とする。ま
た、板ばねの形状やアーマチュアの形状を簡素化して、
電磁ブレーキを安価に提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためにこの考案では、電磁コイルを内設したフィール
ドコアと、このフィールドコアと対向する円板部と、こ
の円板部の外周に円周 方向間隔をおいて一体形成された
軸線方向の突出部と、この突出部の径方向内側に形成さ
れたテーパ面とが設けられ、前記フィールドコアに軸線
方向にのみ進退自在に支持されたアーマチュアと、この
アーマチュアを常時フィールドコアから離れる方向へ付
勢する制動ばねと、前記アーマチュアおよび前記フィー
ルドコアと同軸状に配設され円筒部を有する被制動部材
と、この被制動部材の円筒部外周面に沿って複数個配列
され個々に板ばねにより前記フィールドコアに弾性支持
されたブレーキシューと、前記アーマチュアのテーパ面
と前記ブレーキシューとの間に介装された転動体とを備
え、前記ブレーキシューに固定された前記板ばねが、前
記アーマチュアの円板部と突出部との連結部位に穿設さ
れた貫通孔を通り前記フィールドコアに固定されている
ことを特徴とする。
るためにこの考案では、電磁コイルを内設したフィール
ドコアと、このフィールドコアと対向する円板部と、こ
の円板部の外周に円周 方向間隔をおいて一体形成された
軸線方向の突出部と、この突出部の径方向内側に形成さ
れたテーパ面とが設けられ、前記フィールドコアに軸線
方向にのみ進退自在に支持されたアーマチュアと、この
アーマチュアを常時フィールドコアから離れる方向へ付
勢する制動ばねと、前記アーマチュアおよび前記フィー
ルドコアと同軸状に配設され円筒部を有する被制動部材
と、この被制動部材の円筒部外周面に沿って複数個配列
され個々に板ばねにより前記フィールドコアに弾性支持
されたブレーキシューと、前記アーマチュアのテーパ面
と前記ブレーキシューとの間に介装された転動体とを備
え、前記ブレーキシューに固定された前記板ばねが、前
記アーマチュアの円板部と突出部との連結部位に穿設さ
れた貫通孔を通り前記フィールドコアに固定されている
ことを特徴とする。
【0012】また、前記板ばねの前記フィールドコアへ
の固定位置には、軸線と直交する係合辺を有する貫通孔
が穿設されており、この貫通孔に挿入される調整体の係
合辺と前記板ばねの係合辺とを当接させて、これら板ば
ねと調整体を前記フィールドコアにねじ止めしたことを
特徴とする。
の固定位置には、軸線と直交する係合辺を有する貫通孔
が穿設されており、この貫通孔に挿入される調整体の係
合辺と前記板ばねの係合辺とを当接させて、これら板ば
ねと調整体を前記フィールドコアにねじ止めしたことを
特徴とする。
【0013】
【作用】電磁コイルの無励磁時には制動ばねのばね力で
アーマチュアがフィールドコアの磁極面から離間してお
り、このとき、転動体はアーマチュアに設けたテーパ面
の作用でブレーキシューを板ばねのばね力に抗して被制
動部材の円筒部に圧接させるので、これら部材を介して
回転軸の回転が制動される。また、この状態から電磁コ
イルが励磁されて磁束が発生すると、アーマチュアが制
動ばねのばね力に抗してフィールドコアの磁極面に吸着
され、転動体がアーマチュアのテーパ面から解放される
ので、板ばねが弾性復帰して被制動部材の円筒部に対す
るブレーキシューの圧接が解かれ、被制動部材と一体の
回転軸が回転可能になる。
アーマチュアがフィールドコアの磁極面から離間してお
り、このとき、転動体はアーマチュアに設けたテーパ面
の作用でブレーキシューを板ばねのばね力に抗して被制
動部材の円筒部に圧接させるので、これら部材を介して
回転軸の回転が制動される。また、この状態から電磁コ
イルが励磁されて磁束が発生すると、アーマチュアが制
動ばねのばね力に抗してフィールドコアの磁極面に吸着
され、転動体がアーマチュアのテーパ面から解放される
ので、板ばねが弾性復帰して被制動部材の円筒部に対す
るブレーキシューの圧接が解かれ、被制動部材と一体の
回転軸が回転可能になる。
【0014】
【実施例】図1から図8は本考案の電磁ブレーキの一実
施例を示したものであり、図1は電磁ブレーキの正面
図、図2は図1のA−A線断面図、図3はアーマチュア
の平面図、図4はアーマチュアの断面図、図5はアーマ
チュアの一部分斜視図、図6はブレーキシューの正面
図、図7はブレーキシューの側面図、図8は板ばねの正
面図である。以下、これら図面に基づいて詳細に説明す
る。
施例を示したものであり、図1は電磁ブレーキの正面
図、図2は図1のA−A線断面図、図3はアーマチュア
の平面図、図4はアーマチュアの断面図、図5はアーマ
チュアの一部分斜視図、図6はブレーキシューの正面
図、図7はブレーキシューの側面図、図8は板ばねの正
面図である。以下、これら図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0015】電磁ブレーキ1は産業用ロボットの駆動源
であるモータ2に装着されており、電磁コイル3が内設
されたフィールドコア4が、モータ2のブラケットにね
じ止め固定されている。フィールドコア4は、クラッパ
形電磁石であり、軸線方向に開口し電磁コイル3が樹脂
で絶縁固着されている環状溝4aと、この環状溝4aの
外周壁となる円筒状外極部に穿設されたばね孔4bと、
後述する板ばね9がねじで固定された凹溝4c、そして
外極部の磁極面に穿設されたスプリングピン圧入固定用
孔(図示せぬ)と手動解放用ねじ孔4dが形成されてい
る。なお、符号4eは取付けボルトを挿入する取付け孔
である。また、ばね孔4b・凹溝4cやスプリングピン
圧入固定用孔・手動解放用ねじ孔4d、更に取付け孔4
eは、全てフィールドコア4の円周方向を3等分する位
置に位相をかえて個々に形成されている。
であるモータ2に装着されており、電磁コイル3が内設
されたフィールドコア4が、モータ2のブラケットにね
じ止め固定されている。フィールドコア4は、クラッパ
形電磁石であり、軸線方向に開口し電磁コイル3が樹脂
で絶縁固着されている環状溝4aと、この環状溝4aの
外周壁となる円筒状外極部に穿設されたばね孔4bと、
後述する板ばね9がねじで固定された凹溝4c、そして
外極部の磁極面に穿設されたスプリングピン圧入固定用
孔(図示せぬ)と手動解放用ねじ孔4dが形成されてい
る。なお、符号4eは取付けボルトを挿入する取付け孔
である。また、ばね孔4b・凹溝4cやスプリングピン
圧入固定用孔・手動解放用ねじ孔4d、更に取付け孔4
eは、全てフィールドコア4の円周方向を3等分する位
置に位相をかえて個々に形成されている。
【0016】このようなフィールドコア4には、電磁コ
イル3が無励磁状態において所定の空隙が形成されるよ
うに、円板状のアーマチュア5がスプリングピン6で回
り止めされて支持されている。アーマチュア5はフィー
ルドコア4のばね孔4b内に装てんされた制動ばね7の
ばね力と電磁コイル3の磁気吸引力により、フィールド
コア4の磁極面と対向して軸線方向に進退自在である。
イル3が無励磁状態において所定の空隙が形成されるよ
うに、円板状のアーマチュア5がスプリングピン6で回
り止めされて支持されている。アーマチュア5はフィー
ルドコア4のばね孔4b内に装てんされた制動ばね7の
ばね力と電磁コイル3の磁気吸引力により、フィールド
コア4の磁極面と対向して軸線方向に進退自在である。
【0017】アーマチュア5は、内孔を有する円板部5
aとこの円板部5aの外周を3等分する位置にプレス加
工により一体形成された軸線方向の突出部5bとを有す
る形状であり、図5に斜視図で示されているように、突
出部5bの内面には後述する転動体12が装てんされる
凹溝5cが形成され、またその凹溝5c底部を、フィー
ルドコア4から離れるほど深くなるテーパ面5dとして
いる。更にこのアーマチュア5には、円板部5aと突出
部5bとの連結部位に貫通孔5eが穿設されている。
aとこの円板部5aの外周を3等分する位置にプレス加
工により一体形成された軸線方向の突出部5bとを有す
る形状であり、図5に斜視図で示されているように、突
出部5bの内面には後述する転動体12が装てんされる
凹溝5cが形成され、またその凹溝5c底部を、フィー
ルドコア4から離れるほど深くなるテーパ面5dとして
いる。更にこのアーマチュア5には、円板部5aと突出
部5bとの連結部位に貫通孔5eが穿設されている。
【0018】アーマチュア5の突出部5bの径方向内側
には、空間をおいて各ブレーキシュー8が配設されてお
り、ブレーキシュー8は板ばね9によりフィールドコア
4に弾性支持されている。ブレーキシュー8は断面L字
状を呈する形状からなり、直角となる内側壁面には、壁
部の剛性を高めるためにリベットで矩形板10が固定さ
れている。また、他方壁面には、同様に壁部の剛性を高
めるために全面にわたって重ね合わせた板ばね9の端部
がねじ止めされている。一方、この板ばね9の端部が固
定された反対側となる外側壁面には、円弧状摩擦面を有
するライニング11が固着されている。
には、空間をおいて各ブレーキシュー8が配設されてお
り、ブレーキシュー8は板ばね9によりフィールドコア
4に弾性支持されている。ブレーキシュー8は断面L字
状を呈する形状からなり、直角となる内側壁面には、壁
部の剛性を高めるためにリベットで矩形板10が固定さ
れている。また、他方壁面には、同様に壁部の剛性を高
めるために全面にわたって重ね合わせた板ばね9の端部
がねじ止めされている。一方、この板ばね9の端部が固
定された反対側となる外側壁面には、円弧状摩擦面を有
するライニング11が固着されている。
【0019】板ばね9は図8に示したように、矩形状板
部材に一対の切欠き部9aを形成し、フィールドコア4
への固定位置寄りに剛性を小さくした撓み部9bを構成
するとともに、2条の直線上に位置するねじ孔が穿設さ
れている。そして、ブレーキシュー8に固定された板ば
ね9は、アーマチュア5の貫通孔5eを通り、フィール
ドコア4の凹溝4cに係合されねじで固定されている。
ここで、これらブレーキシュー8とフィールドコア4へ
の板ばね9の固定位置は、軸線と略平行な直線上に構成
されている。
部材に一対の切欠き部9aを形成し、フィールドコア4
への固定位置寄りに剛性を小さくした撓み部9bを構成
するとともに、2条の直線上に位置するねじ孔が穿設さ
れている。そして、ブレーキシュー8に固定された板ば
ね9は、アーマチュア5の貫通孔5eを通り、フィール
ドコア4の凹溝4cに係合されねじで固定されている。
ここで、これらブレーキシュー8とフィールドコア4へ
の板ばね9の固定位置は、軸線と略平行な直線上に構成
されている。
【0020】ブレーキシュー8に固定された矩形板10
・板ばね9の端部とアーマチュア5のテーパ面5dによ
り形成された空間には、転動体としての円筒状コロ12
が個々に介装されている。また、ブレーキシュー8に固
着されたライニング11は、モータ2の回転軸2aに装
着された被制動部材としてのブレーキホイール13の円
筒部外周面と接離する構造となっている。
・板ばね9の端部とアーマチュア5のテーパ面5dによ
り形成された空間には、転動体としての円筒状コロ12
が個々に介装されている。また、ブレーキシュー8に固
着されたライニング11は、モータ2の回転軸2aに装
着された被制動部材としてのブレーキホイール13の円
筒部外周面と接離する構造となっている。
【0021】以上のような構造からなる電磁ブレーキ1
は、図2のような電磁コイル3に通電されていない無励
磁状態では、アーマチュア5が制動ばね7のばね力でフ
ィールドコア4の磁極面から離間しており、コロ12が
アーマチュア5のテーパ面5dをころがり、ブレーキシ
ュー8を板ばね9のばね力に抗してブレーキホイール1
3の円筒部に圧接させるので、ブレーキシュー8を介し
て回転軸2aの回転が制動される。また、この状態から
電磁コイル3が励磁されて磁束が発生すると、アーマチ
ュア5が制動ばね7のばね力に抗してフィールドコア4
の磁極面に吸着され、コロ12がアーマチュア5のテー
パ面5dから解放されるので、板ばね9が弾性復帰して
ブレーキホイール13の円筒部に対するブレーキシュー
8の圧接が解かれ、ブレーキホイール13と一体の回転
軸2aが回転可能になる。
は、図2のような電磁コイル3に通電されていない無励
磁状態では、アーマチュア5が制動ばね7のばね力でフ
ィールドコア4の磁極面から離間しており、コロ12が
アーマチュア5のテーパ面5dをころがり、ブレーキシ
ュー8を板ばね9のばね力に抗してブレーキホイール1
3の円筒部に圧接させるので、ブレーキシュー8を介し
て回転軸2aの回転が制動される。また、この状態から
電磁コイル3が励磁されて磁束が発生すると、アーマチ
ュア5が制動ばね7のばね力に抗してフィールドコア4
の磁極面に吸着され、コロ12がアーマチュア5のテー
パ面5dから解放されるので、板ばね9が弾性復帰して
ブレーキホイール13の円筒部に対するブレーキシュー
8の圧接が解かれ、ブレーキホイール13と一体の回転
軸2aが回転可能になる。
【0022】次に、本考案の他の実施例である電磁ブレ
ーキを、図9から図11の図面に基づいて説明する。図
9は電磁ブレーキの上半分断面図であり、図10は板ば
ねの固定部分を拡大した断面図、図11は図10のB−
B線矢視図である。これら図面に示される電磁ブレーキ
14は、ライニング11とブレーキホイール13との励
磁状態における空隙寸法の調整、言い換えればフィール
ドコア4とアーマチュア5との無励磁状態における空隙
寸法の調整ができる構造となっている。
ーキを、図9から図11の図面に基づいて説明する。図
9は電磁ブレーキの上半分断面図であり、図10は板ば
ねの固定部分を拡大した断面図、図11は図10のB−
B線矢視図である。これら図面に示される電磁ブレーキ
14は、ライニング11とブレーキホイール13との励
磁状態における空隙寸法の調整、言い換えればフィール
ドコア4とアーマチュア5との無励磁状態における空隙
寸法の調整ができる構造となっている。
【0023】ブレーキシュー8を弾性支持する板ばね1
5には、軸線と直交する係合辺15aを有する貫通孔1
5bが形成されており、またこの貫通孔15b内に、係
合辺15aと接合された係合辺16aが形成された有頭
形状からなる調整体16が嵌合されている。
5には、軸線と直交する係合辺15aを有する貫通孔1
5bが形成されており、またこの貫通孔15b内に、係
合辺15aと接合された係合辺16aが形成された有頭
形状からなる調整体16が嵌合されている。
【0024】そして、板ばね15の係合辺15aと調整
体16の係合辺16aを当接させた状態で、調整体16
をねじ17によりシム18を介してフィールドコア4に
固定している。このような構造とすることにより、調整
体16の係合辺16aの寸法により、ライニング11と
ブレーキホイール13の空隙寸法の微調整ができる。こ
の実施例では、調整体16に係合辺16aを一辺のみ形
成したが、多角形状とし、寸法の異なる複数の係合辺1
6aを有する調整体16とするとよい。なお、以上の説
明において、フィールドコア4に凹溝4cを形成し、そ
の凹溝4c内に板ばね9・15を固定したが、このよう
な細部の構造は適宜設計を変更できる。
体16の係合辺16aを当接させた状態で、調整体16
をねじ17によりシム18を介してフィールドコア4に
固定している。このような構造とすることにより、調整
体16の係合辺16aの寸法により、ライニング11と
ブレーキホイール13の空隙寸法の微調整ができる。こ
の実施例では、調整体16に係合辺16aを一辺のみ形
成したが、多角形状とし、寸法の異なる複数の係合辺1
6aを有する調整体16とするとよい。なお、以上の説
明において、フィールドコア4に凹溝4cを形成し、そ
の凹溝4c内に板ばね9・15を固定したが、このよう
な細部の構造は適宜設計を変更できる。
【0025】
【考案の効果】以上のようにこの考案では、アーマチュ
アのテーパ面とブレーキシューとの間に転動体を介装し
た内締型の電磁ブレーキにおいて、ブレーキシューをフ
ィールドコアに弾性支持する板ばねを軸線方向に配設
し、板ばねのフィールドコアへの固定位置とブレーキシ
ューへの固定位置とを軸線と略平行な直線上としたの
で、制動時における板ばねの捻れや回転軸に作用する制
動ばねのばね力を防止できる。また板ばねの形状や取付
け構造が簡素化され、電磁ブレーキを安価に提供でき
る。
アのテーパ面とブレーキシューとの間に転動体を介装し
た内締型の電磁ブレーキにおいて、ブレーキシューをフ
ィールドコアに弾性支持する板ばねを軸線方向に配設
し、板ばねのフィールドコアへの固定位置とブレーキシ
ューへの固定位置とを軸線と略平行な直線上としたの
で、制動時における板ばねの捻れや回転軸に作用する制
動ばねのばね力を防止できる。また板ばねの形状や取付
け構造が簡素化され、電磁ブレーキを安価に提供でき
る。
【0026】また、アーマチュアにテーパ面を有する軸
線方向の突出部を一体に形成するとともに、アーマチュ
アの円板部と突出部の連結部位に貫通孔を穿設し、その
貫通孔に板ばねを挿通した構造とすることにより、アー
マチュアの外周部にテーパ面を設けそのテーパ面の外側
にブレーキシューを構成した外締型電磁ブレーキに較
べ、ブレーキシューの形状を大きくすることなく、アー
マチュアのテーパ面とブレーキシューとを径方向で対向
することができる。したがって、装置の小形化・軽量化
が図れる。また更に、アーマチュアの内周部にテーパ面
を設けそのテーパ面の内側にブレーキシューを構成した
内締型電磁ブレーキに較べ、ブレーキシューの形状を大
きくすることができ、小形軽量ながら大きな制動力を得
ることができる。
線方向の突出部を一体に形成するとともに、アーマチュ
アの円板部と突出部の連結部位に貫通孔を穿設し、その
貫通孔に板ばねを挿通した構造とすることにより、アー
マチュアの外周部にテーパ面を設けそのテーパ面の外側
にブレーキシューを構成した外締型電磁ブレーキに較
べ、ブレーキシューの形状を大きくすることなく、アー
マチュアのテーパ面とブレーキシューとを径方向で対向
することができる。したがって、装置の小形化・軽量化
が図れる。また更に、アーマチュアの内周部にテーパ面
を設けそのテーパ面の内側にブレーキシューを構成した
内締型電磁ブレーキに較べ、ブレーキシューの形状を大
きくすることができ、小形軽量ながら大きな制動力を得
ることができる。
【0027】また、板ばねを調整体を介してフィールド
コアに固定することにより、空隙の調整が容易にでき電
磁ブレーキの安定した作動が得られるので、品質上の信
頼性を向上することができる。
コアに固定することにより、空隙の調整が容易にでき電
磁ブレーキの安定した作動が得られるので、品質上の信
頼性を向上することができる。
【図1】この考案の一実施例である電磁ブレーキの正面
図である。
図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】アーマチュアの平面図である。
【図4】アーマチュアの断面図である。
【図5】アーマチュアの一部分斜視図である。
【図6】ブレーキシューの正面図である。
【図7】ブレーキシューの側面図である。
【図8】板ばねの正面図である。
【図9】この考案の他の実施例である電磁ブレーキの上
半分断面図である。
半分断面図である。
【図10】板ばねの固定部分を拡大した断面図である。
【図11】図10のB−B線矢視図である。
3 電磁コイル 4 フィールドコア 5 アーマチュア 7 制動ばね 8 ブレーキシュー 9 板ばね 12 コロ 16 調整体
Claims (2)
- 【請求項1】 電磁コイルを内設したフィールドコア
と、このフィールドコアと対向する円板部と、この円板
部の外周に円周方向間隔をおいて一体形成された軸線方
向の突出部と、この突出部の径方向内側に形成されたテ
ーパ面とが設けられ、前記フィールドコアに軸線方向に
のみ進退自在に支持されたアーマチュアと、このアーマ
チュアを常時フィールドコアから離れる方向へ付勢する
制動ばねと、前記アーマチュアおよび前記フィールドコ
アと同軸状に配設され円筒部を有する被制動部材と、こ
の被制動部材の円筒部外周面に沿って複数個配列され個
々に板ばねにより前記フィールドコアに弾性支持された
ブレーキシューと、前記アーマチュアのテーパ面と前記
ブレーキシューとの間に介装された転動体とを備え、前
記ブレーキシューに固定された前記板ばねが、前記アー
マチュアの円板部と突出部との連結部位に穿設された貫
通孔を通り前記フィールドコアに固定されていることを
特徴とする電磁ブレーキ。 - 【請求項2】 前記板ばねの前記フィールドコアへの固
定位置には、軸線と直交する係合辺を有する貫通孔が穿
設されており、この貫通孔に挿入される調整体の係合辺
と前記板ばねの係合辺とを当接させて、これら板ばねと
調整体を前記フィールドコアにねじ止めしたことを特徴
とする請求項1記載の電磁ブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992047543U JP2562030Y2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 電磁ブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992047543U JP2562030Y2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 電磁ブレーキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061864U JPH061864U (ja) | 1994-01-14 |
JP2562030Y2 true JP2562030Y2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=12778065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992047543U Expired - Lifetime JP2562030Y2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 電磁ブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562030Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108869587B (zh) * | 2018-08-30 | 2024-01-09 | 吉林大学 | 一种汽车鼓式电磁摩擦制动器 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0725469Y2 (ja) * | 1990-10-18 | 1995-06-07 | 小倉クラツチ株式会社 | 電磁ブレーキ |
-
1992
- 1992-06-15 JP JP1992047543U patent/JP2562030Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH061864U (ja) | 1994-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003528260A (ja) | ブレーキ、ボビン及び電磁アセンブリ | |
JP2011058584A (ja) | 無励磁作動ブレーキ | |
JP2562030Y2 (ja) | 電磁ブレーキ | |
JP2546637Y2 (ja) | 電磁ブレーキ | |
JP2533565Y2 (ja) | 電磁ブレーキ | |
JPH0323772B2 (ja) | ||
JPH0725469Y2 (ja) | 電磁ブレーキ | |
JP4187185B2 (ja) | 無励磁作動ブレーキ | |
JP2588824Y2 (ja) | ブレーキ付モータ | |
JP2562031Y2 (ja) | 無励磁作動形電磁ブレーキ | |
JP2562032Y2 (ja) | 無励磁作動形電磁ブレーキ | |
JP2000039041A (ja) | 無励磁作動形電磁ブレーキ | |
JP2532023Y2 (ja) | ディスク形電磁ブレーキ | |
JPH0318747Y2 (ja) | ||
JPH0139095Y2 (ja) | ||
JPH0218833Y2 (ja) | ||
JPH0511385Y2 (ja) | ||
JPH09210105A (ja) | 無励磁作動形電磁ブレーキ | |
JP3104168B2 (ja) | 電磁ブレーキ | |
JPH04272523A (ja) | 負作動形電磁ブレーキ | |
JPH0530571U (ja) | 無励磁作動形電磁ブレーキ | |
JPH066293Y2 (ja) | 電磁ブレ−キ | |
JPH0523859Y2 (ja) | ||
JPS633470Y2 (ja) | ||
JPS61233231A (ja) | 負作動形電磁ブレ−キ |