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JP2021157975A - コネクタ - Google Patents

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JP2021157975A
JP2021157975A JP2020057800A JP2020057800A JP2021157975A JP 2021157975 A JP2021157975 A JP 2021157975A JP 2020057800 A JP2020057800 A JP 2020057800A JP 2020057800 A JP2020057800 A JP 2020057800A JP 2021157975 A JP2021157975 A JP 2021157975A
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female
plate
housing
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JP2020057800A
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昇 森山
Noboru Moriyama
昇 森山
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】ムービングプレートを初期位置での係止力低下を抑制し雄ハウジングと雌ハウジングとの離脱の際ムービングプレートが雄ハウジングから外れ難いコネクタを提供する。【解決手段】コネクタ1は前方に開口した雄ハウジング10のフード部11の内部にタブ14aを突出させ雄端子14とフード部内部に嵌合する雌ハウジング40とフード部11の内部でタブを位置決めし初期位置と嵌合位置間で移動可能なムービングプレート30を備え雌ハウジングはフード部の内部に嵌合状態でムービングプレートのプレート突起36に係止する雌爪44を有し雄ハウジングは逆テーパ面23bとプレート突起に係止してムービングプレートを初期位置に保持する引掛爪22を有し雌ハウジング離脱時引掛爪はプレート突起と係合しプレート突起を撓ませ雌爪とプレート突起との係止を解除し雌ハウジングの離脱を許容しムービングプレートが初期位置より前方に移動することを規制する。【選択図】図8

Description

本開示は、コネクタに関する。
ムービングプレートを有するコネクタとして、特開2007−317442号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このコネクタは、フード部を有する雄ハウジングと、フード部内において初期位置と嵌合位置との間を移動可能とされたムービングプレートと、フード部内に嵌合可能な雌ハウジングと、を備えている。フード部内には、ムービングプレートを初期位置に保持させるストッパ面が形成されており、ムービングプレートには、ストッパ面に係止可能な副係止部が形成されている。雌ハウジングがフード部内への嵌合に伴ってムービングプレートに当接すると、ムービングプレートが初期位置から嵌合位置へ押し込まれる。
特開2007−317442号公報
しかしながら、上記のコネクタにおいては、ムービングプレートが初期位置から嵌合位置へ向かう際に、副係止部がストッパ面に摺動しながら乗り越えるため、嵌合操作を繰り返すことでこれらの摺動部が摩耗してしまう。これにより、雄ハウジングと雌ハウジングとの離脱の際、ムービングプレートを初期位置で係止する係止力が低下して、ムービングプレートが雌ハウジングとともに雄ハウジングから離脱してしまうおそれがある。
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ムービングプレートを初期位置で係止する係止力の低下が抑制され、雄ハウジングと雌ハウジングとの離脱の際、ムービングプレートが雄ハウジングから外れにくいコネクタを提供することを目的とする。
本開示のコネクタは、前方に開口したフード部を備えた雄ハウジングと、前記雄ハウジングの内部に収容され、前記フード部の内部にタブを突出させている端子金具と、前記フード部の内部に嵌合される雌ハウジングと、前記フード部の内部で前記タブを位置決めし、初期位置と前記初期位置より後方の嵌合位置との間で前後方向に移動可能とされたムービングプレートと、を備えたコネクタであって、前記雌ハウジングは、前記フード部の内部に嵌合された状態で、前記ムービングプレートに設けられたプレート突起に係止する雌爪を有し、前記雄ハウジングは、逆テーパ面を有し、前記プレート突起に係止することで、前記ムービングプレートを前記初期位置に保持する引掛爪を有し、前記フード部の内部に嵌合された前記雌ハウジングが前記フード部の内部から前方に離脱するとき、前記引掛爪は、前記プレート突起と係合し、前記プレート突起を撓ませることで、前記雌爪と前記プレート突起との係止を解除し、前記雌ハウジングの離脱を許容するとともに、前記ムービングプレートが前記初期位置より前方に移動することを規制する、コネクタである。
本開示によれば、ムービングプレートを初期位置で係止する係止力の低下が抑制され、雄ハウジングと雌ハウジングとの離脱の際、ムービングプレートが雄ハウジングから外れにくいコネクタを提供することができる。
図1は、実施形態にかかるコネクタの側面図である。 図2は、実施形態にかかる雄ハウジングの斜視図である。 図3は、実施形態にかかるムービングプレートの斜視図である。 図4は、実施形態にかかるコネクタの離脱過程においてムービングプレートが嵌合位置にある状態を図1のA−A断面の位置で拡大して示す図である。 図5は、実施形態にかかるコネクタの離脱過程においてプレートロック部がプレート突起の外側係止部を乗り越える前の状態を図1のA−A断面の位置で拡大して示す図である。 図6は、実施形態にかかるコネクタの離脱過程において引掛爪がプレート突起を撓ませている状態を図1のA−A断面の位置で拡大して示す図である。 図7は、実施形態にかかるコネクタの離脱過程において雌爪がプレート突起の後側係止部を撓ませながら通り過ぎる状態を図1のA−A断面の位置で拡大して示す図である。 図8は、実施形態にかかるコネクタの離脱過程においてムービングプレートが初期位置にある状態を示す図1のA−A断面拡大図である。 図9は、実施形態にかかるムービングプレートが初期位置にある状態においてプレート突起周辺の部材の配置を示す図8のB−B断面拡大図である。 図10は、実施形態にかかるコネクタの嵌合が完了した状態においてレバーロック周辺を図2のC−C断面の位置で拡大して示す図である。 図11は、実施形態にかかるコネクタの各部材の傾斜面の傾斜角度を表す図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
(1)本開示のコネクタは、前方に開口したフード部を備えた雄ハウジングと、前記雄ハウジングの内部に収容され、前記フード部の内部にタブを突出させている端子金具と、前記フード部の内部に嵌合される雌ハウジングと、前記フード部の内部で前記タブを位置決めし、初期位置と前記初期位置より後方の嵌合位置との間で前後方向に移動可能とされたムービングプレートと、を備えたコネクタであって、前記雌ハウジングは、前記フード部の内部に嵌合された状態で、前記ムービングプレートに設けられたプレート突起に係止する雌爪を有し、前記雄ハウジングは、逆テーパ面を有し、前記プレート突起に係止することで、前記ムービングプレートを前記初期位置に保持する引掛爪を有し、前記フード部の内部に嵌合された前記雌ハウジングが前記フード部の内部から前方に離脱するとき、前記引掛爪は、前記プレート突起と係合し、前記プレート突起を撓ませることで、前記雌爪と前記プレート突起との係止を解除し、前記雌ハウジングの離脱を許容するとともに、前記ムービングプレートが前記初期位置より前方に移動することを規制する、コネクタである。
このような構成によると、プレート突起と係止する引掛爪が逆テーパ面を有しているため、ムービングプレートを初期位置において離脱しないように係止する係止力が低下しにくい。また、引掛爪は、プレート突起を撓ませるため、雌爪とプレート突起との係止を解除しやすくなり、ムービングプレートが雌ハウジングとともに雄ハウジングから離脱するのを抑制できる。
(2)前記雄ハウジングは、前記プレート突起に係止することで、前記ムービングプレートを前記初期位置に保持するプレートロック部を有し、前記フード部の内部に嵌合された前記雌ハウジングが前記フード部の内部から前方に離脱するとき、前記ムービングプレートが前記嵌合位置から前記初期位置に向けて移動する過程で、前記プレートロック部は、前記プレート突起に係合することで、前記雌爪と前記プレート突起との係止を外れにくくすることが好ましい。
このような構成によると、ムービングプレートが嵌合位置から初期位置に向けて移動する過程で、雌爪とプレート突起との係止が解除されにくくなり、雌ハウジングの移動に伴ってムービングプレートを初期位置まで移動させることが容易になる。
(3)前記雌爪は前記雌ハウジングの外面に突出しており、前記雌爪の突出端は、丸みを帯びた形状をなすフィレット部となっていることが好ましい。
このような構成によると、ムービングプレートが嵌合位置から初期位置に向けて移動する過程で、プレート突起が雌爪を乗り越えやすくなり、ムービングプレートが雌ハウジングとともに雄ハウジングから離脱するのを抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
<実施形態>
本開示の実施形態について、図1から図11を参照しつつ説明する。
[コネクタ]
本実施形態のコネクタ1は、図1に示すように、雄ハウジング10と、雄ハウジング10の内部に嵌合される雌ハウジング40と、を備えている。図8に示すように、コネクタ1は、雄ハウジング10の内部に、ムービングプレート30を有している。コネクタ1は、図1に示すように、雌ハウジング40に組み付けられたレバー50を備えたレバー式コネクタとなっている。レバー50を回動させることで、雄ハウジング10に設けられたカムピン16がレバー50に形成されたカム溝54と係合することによって、コネクタ1の嵌合作業及び離脱作業が可能となっている。以下の説明では、雄ハウジング10と雌ハウジング40の嵌合方向を前後方向とし、互いに対向する面を嵌合面としてその嵌合面側を前側とする。
[雄ハウジング、フード部、雄端子、タブ]
雄ハウジング10は、合成樹脂製であって、図2に示すように、前方(図示紙面手前方向)に開口したフード部11を備えている。図1に示すように、フード部11の後方(図示右方)には、本体部12が連続して設けられている。本体部12の内部には、図4に示すように、雄端子収容部13が形成され、複数の雄端子14(端子金具の一例)を収容可能となっている。雄端子14のタブ14aは、本体部12の前端(図示左端)の開口部15からフード部11の内部に向かって突出するようになっている。
図2に示すように、フード部11は、図示左右方向に対向して配された一対の側壁17を備えている。一対の側壁17は、互いに平行に配されている。一対の側壁17の中央付近には、フード部11の内部に向かって一対のカムピン16が突出して設けられている。一対の側壁17は、図示上側で天壁18により、図示下側で底壁19により、接続されている。フード部11の内部における底壁19の近傍には、中間壁20が設けられている。図10に示すように、中間壁20は、フード部11の後端(図示右端)から前方(図示左方)に延びて形成されている。中間壁20の前端は、フード部11の中央よりやや後方に位置している。天壁18及び中間壁20には、図2に示すように、一対の第1突条部18a及び一対の第2突条部20aがフード部11の内側に突出して形成されている。第1突条部18aは、フード部11の後端から前端まで延びて設けられている。第2突条部20aは、フード部11の後端から中間壁20の前端まで延びて設けられている。
図2及び図10に示すように、中間壁20の前端には、係止突起20bが前方に延びて形成されている。図10に示すように、底壁19の前端には、レバーロック受け部21がフード部11内部に向かって突出して形成されている。レバーロック受け部21は、後方に向かうほど底壁19から遠ざかる緩やかな傾斜面を有し、その傾斜面の反対側は、切り立った形状をなしている。
[引掛爪、逆テーパ面]
図2に示すように、フード部11の内部における側壁17の近傍には、一対の引掛爪22が側壁17に沿うように形成されている。一対の引掛爪22は、フード部11の四隅の付近にそれぞれ配されている。図4に示すように、引掛爪22は片持ち状をなして前方(図示左方)に延びる形態をなし、その基端部はフード部11の後端の奥壁11aに接続している。引掛爪22の前端には、鉤部23が側壁17から遠ざかる方向に突出して設けられている。鉤部23の前端の面は、テーパ面23aとなっている。テーパ面23aは、側壁17から遠ざかるほど後方に傾斜している。鉤部23の後端の面は、逆テーパ面23bとなっている。逆テーパ面23bは、テーパ面23aと略平行になっている。鉤部23において、テーパ面23aと逆テーパ面23bは、鉤部係合部23cで接続されている。鉤部係合部23cは、テーパ面23a側に丸みを帯びた形状をなし、側壁17から遠ざかる方向に突出している。
[プレートロック部]
図2に示すように、一対の引掛爪22の間には、プレートロック部24が側壁17に沿うように形成されている。図4に示すように、プレートロック部24の前半部分は、フード部11の内側に向かって突出するセミロック形状をしている。プレートロック部24の前端には、雄係止部24aが設けられている。雄係止部24aは、側壁17から遠ざかるほど後方に傾斜している。プレートロック部24の前半部分であって、雄係止部24aより後方には、雄係合部24bが設けられている。雄係合部24bは、側壁17から遠ざかるほど前方に傾斜している。雄係合部24bは、雄係止部24aより前後方向に長く、雄係合部24bの傾斜は、雄係止部24aの傾斜に比べて緩やかになっている。
[ムービングプレート]
ムービングプレート30は、合成樹脂製であって、図3に示すように、複数の貫通孔32が形成されたプレート本体部31を有している。図8に示すように、ムービングプレート30は、プレート本体部31が奥壁11aと平行になるようフード部11内に配される。貫通孔32は、フード部11の内部で雄端子14のタブ14aを挿通させて位置決めできるように配されている。図3に示すように、プレート本体部31の図示上側及び図示下側には、第1溝部34及び第2溝部35が設けられている。図8に示すように、第1溝部34は雄ハウジング10の第1突条部18aと摺接し、同様に第2溝部35は雄ハウジング10の第2突条部20aと摺接する。これらが摺接することにより、ムービングプレート30はフード部11内で嵌合位置(図4に示す位置)と初期位置(図8に示す位置)の間で前後方向に平行移動可能となっている。図3に示すように、プレート本体部31の図示右端及び図示左端には、一対の支持壁33が後方に延びて設けられている。図4に示すように、ムービングプレート30が嵌合位置にあるとき、雄ハウジング10の本体部12の前端は、一対の支持壁33の間に嵌り込むような配置となっている。
[プレート突起、後側係止部、外側係止部、前側係止部]
図3に示すように、ムービングプレート30の図示右端及び図示左端の図示上側及び図示下側には、プレート突起36が前方に突出して設けられている。プレート突起36はプレート本体部31から両持ち状に形成されている。プレート突起36の基部36dの両側には、一対の切り欠きが形成されており、プレート突起36はこの基部36dで撓みやすくなっている。プレート突起36の前側の中央部には、逆テーパ形状をなす後側係止部36aが設けられている。図4に示すように、後側係止部36aは後方(図示右方)に向かうほど側壁17から遠ざかるように傾斜している。図3に示すように、プレート突起36の前端には、外側係止部36bと前側係止部36cが設けられている。図4に示すように、外側係止部36bは、後方に向かうほど側壁17に近づくように傾斜している。前側係止部36cは、後方に向かうほど側壁17から遠ざかるように傾斜している。図9に示すように、プレート突起36は、一対の引掛爪22の間に収まるように配されている。後側係止部36aは、プレートロック部24と係止可能に形成されている。
[雌ハウジング、レバー]
雌ハウジング40は、合成樹脂製であって、略方形のブロック状をなしている。図1に示すように、雌ハウジング40の側面には、回動軸41が外側に突出して設けられている。レバー50は、合成樹脂製であって、回動軸41を受け入れる軸受孔53を有するカム板部51と、回動操作部52と、を備えている。カム板部51には、カム溝54が形成されており、カム溝54には雄ハウジング10のカムピン16が進入可能となっている。図10に示すように、回動操作部52には、レバーロック部55が底壁19に向かう方向(図示下方向)に突出して設けられている。レバーロック部55は、後方に向かうにつれて底壁19に近づくように緩やかに傾斜する傾斜面を有し、その傾斜面の反対側は切り立った形状をなしている。回動操作部52の内部には、係止突起受け部56が形成されている。コネクタ1の嵌合が完了する際、レバーロック部55はレバーロック受け部21と、係止突起受け部56は係止突起20bとそれぞれ係止するようになっている。
雌ハウジング40の内部には、図4に示すように、雌端子収容部42が設けられ、複数の雌端子43が収容されるようになっている。雌端子43は、角筒状をなす接続筒部43aと、接続筒部43aの内部に設けられた弾性接触片(図示せず)と、を備えている。雄端子14のタブ14aが接続筒部43a内に挿入され、弾性接触片(図示せず)に接触することにより、雄端子14と雌端子43が電気的に接続される。
[雌爪、フィレット部]
図8に示すように、雌ハウジング40の前端(図示右端)には、雌爪44が外側に突出して設けられている。図9に示すように、雌爪44は、プレート突起36の図示上下中央に位置し、後側係止部36aに係止可能に形成されている。図4に示すように、雌爪44の先端は、丸みを帯びた形状をなすフィレット部44aとなっている。雌爪44の前端の面は、雌係合部44bとなっている。雌係合部44bは、後方に向かうほど側壁17に近づくように傾斜している。雌爪44の後端の面は、逆テーパ形状をなす雌係止部44cとなっている。雌係止部44cは、後方に向かうほど側壁17に近づくように傾斜している。雌係止部44cは、フィレット部44aと滑らかに接続され、フィレット部44aを介して雌係合部44bに接続されている。
[雄ハウジングと雌ハウジングとの嵌合]
まず、ムービングプレート30を雄ハウジング10のフード部11の内部に取り付ける。支持壁33が最初にフード部11の内部に入る向きにして、ムービングプレート30をフード部11の内部に挿入する。第1溝部34と第1突条部18aとの摺接、及び第2溝部35と第2突条部20aとの摺接により、ムービングプレート30はフード部11の奥方へ平行移動する。ムービングプレート30の移動に伴い、引掛爪22のテーパ面23aは、支持壁33の後端に当たり、引掛爪22が撓んで鉤部係合部23cが支持壁33に乗り上げた状態となり、鉤部係合部23cは、支持壁33、プレート突起36、外側係止部36bと順に係合する。鉤部係合部23cと外側係止部36bの係合が外れると、図8に示すように、逆テーパ面23bと前側係止部36cが係止し、ほぼ同時に雄係止部24aと後側係止部36aが係止することで、ムービングプレート30は初期位置に至る。初期位置において、雄端子14のタブ14aの先端は、プレート本体部31の貫通孔32に挿通され、位置決めされた状態となっている。
次に、フード部11の内部に雌ハウジング40が挿入される。レバー50の回動に伴って、カムピン16とカム溝54の内壁との係合に基づくカム作用によって、雌ハウジング40が雄ハウジング10に相対的に引き寄せられる。すなわち、雌ハウジング40がフード部11の奥方へ移動する。図7に示すように、雌爪44の雌係合部44bはプレート突起36に係合し、さらに雌ハウジング40がフード部11の奥方へ進むと、図6に示すように、雌ハウジング40の前端はプレート本体部31に当接し、プレート突起36が雌爪44を乗り越える。ここで、雌係止部44cは後側係止部36aと係止した状態となる。さらに雌ハウジング40が移動すると、雌係合部44bは、プレートロック部24と係合し、プレートロック部24の雄係止部24aがプレート突起36を乗り越える。そして、図5に示すように、プレート突起36の外側係止部36bは雄係合部24bと係合し、さらに雌ハウジング40が移動すると、図4に示すように、プレート本体部31が本体部12の前端に当接し、コネクタ1の嵌合が完了する。嵌合位置においては、後側係止部36aは雌係止部44cと、外側係止部36bは雄係合部24bとそれぞれ係止する。図10に示すように、コネクタ1の嵌合が完了した状態において、レバーロック部55はレバーロック受け部21と、係止突起受け部56は係止突起20bとそれぞれ係止することにより、嵌合状態が保持される。
[雄ハウジングと雌ハウジングとの離脱]
嵌合状態にある雄ハウジング10と雌ハウジング40を離脱させる場合、上記の嵌合とは逆に、レバー50が回動されるのに伴って、雌ハウジング40を雄ハウジング10に対して相対的に引き離すことで、離脱操作を補助する。すなわち、雌ハウジング40は図4の位置から図8の位置へと移動する。図5に示すように、プレート突起36の外側係止部36bが雄係合部24bと係合することで、後側係止部36aと雌係止部44cの係止が外れにくい状態を保ったまま、雌ハウジング40は図示左方向に移動する。ムービングプレート30が初期位置の近傍(図6に示すムービングプレート30の位置)まで至ると、外側係止部36bと雄係合部24bとの係合が外れ、図6に示すように、前側係止部36cが引掛爪22の逆テーパ面23bに乗り上げて、プレート突起36が側壁17に近づく方向に撓む。また、後側係止部36aと雌係止部44cとの係止が外れ、プレート突起36はフィレット部44aを乗り越えはじめる。図7に示すように、逆テーパ面23bに前側係止部36cが係合した状態で、雌爪44はプレート突起36に係合しながら図示左方向に離脱を許容される。雌爪44とプレート突起36との係合が外れると、図8に示すように、ムービングプレート30は初期位置に至る。
[好適な各部材の傾斜面の設計]
上記のようにコネクタ1の嵌合及び離脱を適正に行うには、各部材の傾斜面を以下のように設計するとよい。図11に示すように、各部材の傾斜面の傾斜角度を規定する。θ1は後側係止部36aと嵌合方向に延びる仮想面P1とのなす角度である。θ2は雌係止部44cと雌ハウジング40において嵌合方向に延びる面45とのなす角度である。θ3は逆テーパ面23bと引掛爪22において嵌合方向に延びる面25とのなす角度である。θ4は前側係止部36cと仮想面P1とのなす角度である。θ5は雄係合部24bと嵌合方向に延びる仮想面P2とのなす角度である。θ6は外側係止部36bと嵌合方向に延びる仮想面P3とのなす角度である。
θ1とθ2との関係において、次の式(1)を満たすことが好ましい。
θ1<θ2<90° (1)
このように設計することで、後側係止部36aと雌係止部44cとの係止が外れやすくなり、コネクタ1の離脱時、ムービングプレート30は雌ハウジング40とともに離脱することなく、雄ハウジング10の内部に保持されやすくなる。
θ3とθ4との関係において、次の式(2)を満たすことが好ましい。
θ4<θ3<90° (2)
このように設計することで、コネクタ1の離脱の過程で前側係止部36cが逆テーパ面23bに係合するとき、プレート突起36が撓みやすくなり、後側係止部36aと雌係止部44cとの係止が外れやすくなる。
θ5とθ6との関係において、次の式(3)を満たすことが好ましい。
θ6<θ5<90° (3)
このように設計することで、雄係合部24bと外側係止部36bとが係合しやすくなり、ムービングプレート30が嵌合位置から初期位置の近傍に至るまで、後側係止部36aと雌係止部44cとの係止が外れにくくなる。
上記を要約すると、θ1,θ2,θ3,θ4,θ5,θ6はすべて鋭角であり、式(1),(2),(3)の大小関係を満たすように、各部材の傾斜面を設計することが好ましい。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
本実施形態にかかるコネクタ1は、前方に開口したフード部11を備えた雄ハウジング10と、雄ハウジング10の内部に収容され、フード部11の内部にタブ14aを突出させている雄端子14と、フード部11の内部に嵌合される雌ハウジング40と、フード部11の内部でタブ14aを位置決めし、初期位置と初期位置より後方の嵌合位置との間で前後方向に移動可能とされたムービングプレート30と、を備えたコネクタ1であって、雌ハウジング40は、フード部11の内部に嵌合された状態で、ムービングプレート30に設けられたプレート突起36に係止する雌爪44を有し、雄ハウジング10は、逆テーパ面23bを有し、プレート突起36に係止することで、ムービングプレート30を初期位置に保持する引掛爪22を有し、フード部11の内部に嵌合された雌ハウジング40がフード部11の内部から前方に離脱するとき、引掛爪22は、プレート突起36と係合し、プレート突起36を撓ませることで、雌爪44とプレート突起36との係止を解除し、雌ハウジング40の離脱を許容するとともに、ムービングプレート30が初期位置より前方に移動することを規制する、コネクタ1である。
上記の構成によれば、プレート突起36と係止する引掛爪22が逆テーパ面23bを有しているため、ムービングプレート30を初期位置において離脱しないように係止する係止力が低下しにくい。また、引掛爪22は、プレート突起36を撓ませるため、雌爪44とプレート突起36との係止を解除しやすくなり、ムービングプレート30が雌ハウジング40とともに雄ハウジング10から離脱するのを抑制できる。
本実施形態では、雄ハウジング10は、プレート突起36に係止することで、ムービングプレート30を初期位置に保持するプレートロック部24を有し、フード部11の内部に嵌合された雌ハウジング40がフード部11の内部から前方に離脱するとき、ムービングプレート30が嵌合位置から初期位置に向けて移動する過程で、プレートロック部24は、プレート突起36に係合することで、雌爪44とプレート突起36との係止を外れにくくする。
上記の構成によれば、ムービングプレート30が嵌合位置から初期位置に向けて移動する過程で、雌爪44とプレート突起36との係止が解除されにくくなり、雌ハウジング40の移動に伴ってムービングプレート30を初期位置まで移動させることが容易になる。
本実施形態では、雌爪44は雌ハウジング40の外面に突出しており、雌爪44の突出端は、丸みを帯びた形状をなすフィレット部44aとなっている。
上記の構成によれば、ムービングプレート30が嵌合位置から初期位置に向けて移動する過程で、プレート突起36が雌爪44を乗り越えやすくなり、ムービングプレート30が雌ハウジング40とともに雄ハウジング10から離脱するのを抑制できる。
<他の実施形態>
(1)実施形態では、コネクタ1はレバー50を備えた構成としたが、これに限られることはなく、レバーを備えていない構成としてもよい。
(2)実施形態では、プレートロック部24が設けられる構成としたが、これに限られることはなく、プレートロック部を設けず、ムービングプレートを初期位置に保持する係止部等を別途設けてもよい。
1: コネクタ
10: 雄ハウジング
11: フード部
11a: 奥壁
12: 本体部
13: 雄端子収容部
14: 雄端子
14a: タブ
15: 開口部
16: カムピン
17: 側壁
18: 天壁
18a: 第1突条部
19: 底壁
20: 中間壁
20a: 第2突条部
20b: 係止突起
21: レバーロック受け部
22: 引掛爪
23: 鉤部
23a: テーパ面
23b: 逆テーパ面
23c: 鉤部係合部
24: プレートロック部
24a: 雄係止部
24b: 雄係合部
25: 引掛爪において嵌合方向に延びる面
30: ムービングプレート
31: プレート本体部
32: 貫通孔
33: 支持壁
34: 第1溝部
35: 第2溝部
36: プレート突起
36a: 後側係止部
36b: 外側係止部
36c: 前側係止部
36d: 基部
40: 雌ハウジング
41: 回動軸
42: 雌端子収容部
43: 雌端子
43a: 接続筒部
44: 雌爪
44a: フィレット部
44b: 雌係合部
44c: 雌係止部
45: 雌ハウジングにおいて嵌合方向に延びる面
50: レバー
51: カム板部
52: 回動操作部
53: 軸受孔
54: カム溝
55: レバーロック部
56: 係止突起受け部
P1,P2,P3:嵌合方向に延びる仮想面
θ1: 後側係止部36aと嵌合方向に延びる仮想面P1とのなす角度
θ2: 雌係止部44cと雌ハウジング40において嵌合方向に延びる面45とのなす角度
θ3: 逆テーパ面23bと引掛爪22において嵌合方向に延びる面25とのなす角度
θ4: 前側係止部36cと仮想面P1とのなす角度
θ5: 雄係合部24bと嵌合方向に延びる仮想面P2とのなす角度
θ6: 外側係止部36bと嵌合方向に延びる仮想面P3とのなす角度

Claims (3)

  1. 前方に開口したフード部を備えた雄ハウジングと、
    前記雄ハウジングの内部に収容され、前記フード部の内部にタブを突出させている端子金具と、
    前記フード部の内部に嵌合される雌ハウジングと、
    前記フード部の内部で前記タブを位置決めし、初期位置と前記初期位置より後方の嵌合位置との間で前後方向に移動可能とされたムービングプレートと、を備えたコネクタであって、
    前記雌ハウジングは、前記フード部の内部に嵌合された状態で、前記ムービングプレートに設けられたプレート突起に係止する雌爪を有し、
    前記雄ハウジングは、逆テーパ面を有し、前記プレート突起に係止することで、前記ムービングプレートを前記初期位置に保持する引掛爪を有し、
    前記フード部の内部に嵌合された前記雌ハウジングが前記フード部の内部から前方に離脱するとき、前記引掛爪は、前記プレート突起と係合し、前記プレート突起を撓ませることで、前記雌爪と前記プレート突起との係止を解除し、前記雌ハウジングの離脱を許容するとともに、前記ムービングプレートが前記初期位置より前方に移動することを規制する、コネクタ。
  2. 前記雄ハウジングは、前記プレート突起に係止することで、前記ムービングプレートを前記初期位置に保持するプレートロック部を有し、
    前記フード部の内部に嵌合された前記雌ハウジングが前記フード部の内部から前方に離脱するとき、前記ムービングプレートが前記嵌合位置から前記初期位置に向けて移動する過程で、前記プレートロック部は、前記プレート突起に係合することで、前記雌爪と前記プレート突起との係止を外れにくくする、請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記雌爪は前記雌ハウジングの外面に突出しており、前記雌爪の突出端は、丸みを帯びた形状をなすフィレット部となっている、請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
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WO2023153258A1 (ja) * 2022-02-14 2023-08-17 住友電装株式会社 コネクタ
JP7582226B2 (ja) 2022-02-14 2024-11-13 住友電装株式会社 コネクタ

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