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JP2021030659A - 携帯用加工機の案内定規 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工材に対して携帯用加工機を加工方向に案内する定規本体を被加工材に対して位置決めする位置決め具について、従来定規本体の端縁から大きくはみ出して作業の邪魔になる問題があり、位置決め状態が不安定である問題があった。本発明では、切断作業の邪魔になりにくく、かつ固定した位置がより確実に保持されるようにすることを目的とする。【解決手段】位置決め具20は、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに当接させて定規本体10を被加工材Wに対して位置決めする当接部材20Tを備えている。当接部材20Tは定規本体10の下面に沿って回転可能であり、第1部材21と第2部材22が長手方向に変位して、回転位置に応じて被加工材Wの切り込み側の端縁Weに沿った方向に伸縮可能な構成とした。【選択図】図8

Description

本発明は、使用者が携帯用加工機を移動操作して例えば切断加工を行う際に携帯用加工機を加工方向に案内する定規に関する。
被加工材に当接させるベースの上面側に円形の刃具を備えた加工機本体を支持した携帯用加工機を用いて行う切断加工において、特に切断距離が長い場合等には、刃先をスミ線に沿って精確に案内するための案内定規が用いられる。この種の案内定規は、長尺定規とも称される長尺の平板形を有するもので、被加工材の上面に乗せ掛けて用いられる。被加工材の上面に乗せ掛けた案内定規の上面側に携帯用加工機のベースが当接される。このため、通常案内定規の上面に、携帯用加工機のベースを案内する案内レール部が設けられている。
このような案内機能を有する案内定規は、当然ながら被加工材に対して一定の位置に固定されて用いられる必要がある。このため案内定規には、被加工材の主として端縁に対して一定の位置に位置決めしておくための機能が併せ持たせられており、通常この位置決め機能は位置決め具を併設することで実現されている。この位置決め具を用いることで、被加工材の端縁から刃具を直角に切り込ませて長尺の直角切りがなされ、あるいは被加工材の端縁から刃具を斜めに切り込ませて長尺の斜め切りがなされる。下記の特許文献には、係る案内定規の位置決め具に関する技術が開示されている。
下記の特許文献1には、被加工材の端縁に当接される長尺のベース部の一端側が案内定規の裏面側に回動可能に結合され、回動結合部から一定距離離間した部位において摘みねじを締め込んでベース部の回動位置を固定して、案内定規の案内方向を直角方向あるいは斜め方向に位置決めする構成とした位置決め具が開示されている。特許文献2には、被加工材の端縁に当接される補助ガイド部材が、案内定規に固定した角度目盛り付きのホルダに対してロックノブの締め付けにより固定される構成とした位置決め具が開示されている。
ドイツ公開特許公報第102006060822号 特開2000−308922号公報
しかしながら、特許文献1に開示された位置決め具では、ベース部が案内定規の端縁から大きくはみ出して作業の邪魔になる問題があった。また、特許文献2に開示された位置決め具では、補助ガイド部がその回動軸を兼用した1本のねじ軸の締め付けにより固定される構成であることから、一旦固定した補助ガイド部が外力の付加等により位置ずれしやすく、この点で作業性が損なわれる問題があった。
本発明は、案内定規に併設される被加工材に対する位置決め具について、切断作業の邪魔になりにくく、かつ固定した位置がより確実に保持されるようにすることを目的とする。
本開示の1つの特徴によると、被加工材に対して携帯用加工機を加工方向に案内する案内定規である。案内定規は、定規本体と、定規本体を被加工材に対する位置決めをするための位置決め具を備えている。位置決め具は、被加工材の端縁に当接させる当接部材と、当接部材を定規本体の下面に沿って回転支持する部位と、当接部材の回転位置を保持する位置決め保持機構を備えている。当接部材は、回転位置に応じて被加工材の端縁に沿った方向に伸縮される構成とされている。
従って、当接部材が回転位置によって伸縮可能であることから、従来のように回転位置によっては定規本体から大きくはみ出すといったことがなく、従って作業の邪魔になることがない。また、当接部材は、任意の回転位置で保持されることから、定規本体の被加工材に対する位置決め状態が確実に維持される。
本開示の他の特徴によると、当接部材は、第1部材と第2部材が相互に長手方向に変位可能に結合されて伸縮可能とされた案内定規である。
従って、第1部材と第2部材が長手方向に相対変位して当該当接部材が長手方向に伸縮される。
本開示の他の特徴によると、第1部材又は第2部材の一方に、他方を長手方向に相対変位可能に案内するための一対の案内壁部を設けた案内定規である。
従って、一対の案内壁部に案内されることで、第1部材又は第2部材の一方に対する他方の相対変位動作がスムーズに案内され、ひいては当該当接部材の回転動作及び伸縮動作がスムーズになされる。
本開示の他の特徴によると、第1部材又は第2部材の一方に案内凸部を設け、他方に長溝孔を設け、長溝孔に案内凸部が挿入されて、第1部材と第2部材が相互に長手方向に変位可能に案内される案内定規である。
従って、長溝孔内を案内凸部が相対変位することで、第1部材と第2部材の長手方向の相対変位がスムーズになされ、これにより当該当接部材の回転動作及び伸縮動作がスムーズになされる。
本開示の他の特徴によると、当接部材の長手方向の位置について案内凸部が一対の案内壁部間に配置された案内定規である。
従って、案内壁部による案内部位と案内凸部による案内部位を長手方向に揃えることで、両案内部位による案内状態が両立された伸縮代を大きく設定することができる。
本開示の他の特徴によると、長溝孔の端部に、案内凸部を離脱させるための拡幅部を設けた案内定規である。
従って、長溝孔からの抜けを規制するフランジ部付きの案内凸部を取り外すことなく、フランジ部を拡幅部を経て抜き出すことで当該案内凸部を長溝孔から抜き出すことができる。これにより、第1部材と第2部材を相互に容易に分解でき、又容易に組付けることでき、ひいては位置決め具の組付け性及びメンテナンス性を高めることができる。
本開示の他の特徴によると、当接部材は、案内凸部を挟んで、定規本体に対する回転中心とは反対側に被加工材の端縁に当接させる当接部を備えた案内定規である。
従って、被加工材の端縁に対して当接部材が回転中心から大きなスパンで当接されることから、被加工材に対する定規本体の位置決め状態をより安定化することができる。
本開示の他の特徴によると、当接部材の一端側が定規本体に設けた溝部に移動可能に支持された案内定規である。
従って、当接部材の一端側が溝部に沿って移動されて、当該当接部材が定規本体の下面に沿って回動され、回動動作に連動して自動的に伸縮されることから、当該位置決め具の操作性が高められる。
本開示の他の特徴によると、溝部に、当接部材の一端側の位置決めをするための位置決め保持機構を設けた案内定規である。
従って、当接部材の回動位置の位置決めが容易になされて、当該位置決め具の操作性及び作業性を高めることができる。
本開示の他の特徴によると、溝部は定規本体の上面に設けられており、位置決め保持具は、当接部材の一端側の位置を固定するための固定部材を溝部の上方に突き出して設けた案内定規である。
従って、定規本体の上面側から固定部材を操作して当接部材の回動位置を固定することができることから、固定部材の操作性ひいては当該位置決め具の操作性を高めることができる。
本開示の他の特徴によると、溝部に固定部材の当該溝部に沿った移動を規制するための位置決め部を設け、固定部材は、当該溝部の深さ方向に変位可能に設け、固定部材が深さ方向について浅くなる側に変位して位置決め部に係合されて溝部に沿った移動が規制されるとともに、該浅くなる側に付勢された案内定規である。
従って、固定部材が位置決め部に係合されて移動が規制されるディテント部により当接部材の回動位置が位置決めされる。また、固定部材は、付勢力により位置決め部に係合されてその移動が自動的にロックされ、このロック状態の解除操作は定規本体の上面側から操作することができ、この点で固定部材の操作性を高めることができる。
本開示の他の特徴によると、当接部材に、円柱体形の当接部を設け、当接部を被加工材の端縁に当接させる構成とした案内定規である。
従って、当接部材が線当たりで被加工材の端縁に当接されることから、点当たりに比してより安定的に当接させることができる。また、円柱体形により当接部の剛性を高めることができる。
本開示の他の特徴によると、当接部材に補助当て具を取り付け可能である。補助当て具が被加工材の端縁に当接されて定規本体の位置決めがなされる。
従って、補助当て具を介して当接部材が被加工材の端縁に当接される。補助当て具の材質や大きさ等を適切に設定することで、被加工材の端縁に対する傷つきを防止しつつ、確実な当接状態を実現できる。
本開示の他の特徴によると、案内壁部に補助当て具を取り付け可能である。補助当て具が被加工材の端縁に当接されて定規本体の位置決めがなされる。上記したように補助当て具は、案内壁部の他、当該当接部材のその他の部位に取り付けることができる。
従って、案内壁部の案内機能に加えて、補助当て具を取り付けるための取り付け部としての機能を併せ持たせることができ、これにより当該位置決め具の構成の簡略化及びコンパクト性を図ることができる。
本実施形態に係る案内定規の平面図である。本図では、定規本体の上面に携帯用加工機が乗せ掛けられて、被加工材の端縁に対して右斜め前方へ傾斜する方向に切断加工がなされる状態が示されている。 本実施形態に係る案内定規の平面図である。本図では、携帯用加工機の刃具が定規本体の右端縁に沿って位置されることが示されている。 本実施形態に係る位置決め具を前方から見た前面図である。 本実施形態に係る位置決め具を図3中矢印(IV)方向から見た下面図である。 図2中(V)-(V)線断面矢視図であって、本実施形態に係る位置決め具の縦断面図である。 本実施形態に係る位置決め具の分解斜視図である。本図は、右斜め前方かつ上方から見た状態を示している。 本実施形態に係る位置決め具の分解斜視図である。本図は、右斜め前方かつ下方から見た状態を示している。 本実施形態に係る位置決め具を定規本体の下面側から見た下面図である。本図は、図1に対応する下面図に相当するもので、被加工材の端縁に対して傾斜方向に定規本体を案内するために引き伸ばされた状態を示している。 第1部材と第2部材の下面図である。本図では、第1部材と第2部材のスライド支持状態、及び案内凸部を通過させるための拡幅部が示されている。 図3中(X)-(X)線断面矢視図であって、位置決め保持機構の横断面図である。本図では、溝部の直角位置決め部に固定部材が係合された状態が示されている。 固定部材の拡大斜視図である。 位置決め保持機構の拡大図である。本図は、摘みねじを上方へ戻した非操作状態であって位置決めロック状態を示している。 位置決め保持機構の拡大図である。本図は、摘みねじを下方へ押し下げ操作した位置決めアンロック状態を示している。 図10の(XIV)部拡大図である。 補助当て具を取り付けた位置決め具を前方から見た前面図である。 図15中(XVI)矢視図であって、補助当て具を取り付けた位置決め具を下方から見た下面図である。本図では、定規本体が被加工材の端縁に対して直角に案内された状態が示されている。 補助当て具を取り付けた位置決め具を下方から見た下面図である。本図では、定規本体が被加工材の端縁に対して右斜め方向に案内された状態が示されている。このため、図16に示す状態に比して位置決め具の当接部材が大きく伸長されている。
次に、本発明の実施形態を図1〜図17に基づいて説明する。図1には本実施形態に係る案内定規Rに携帯用加工機1が乗せ掛けられて、被加工材Wの切断加工がなされている状態が示されている。図1に示すように携帯用加工機1には、チップソーと称される円形の刃具5を回転させて木材等の被加工材Wを切断加工する携帯用マルノコが例示されている。また、被加工材Wには、矩形の平板が例示されている。通常、作業者は被加工材Wの手前側(図1において下側)に位置して、携帯用加工機1の移動操作(切断作業)がなされる。切断作業は、携帯用加工機1を手前側から前方に向けて移動操作して、刃具5を被加工材Wの端縁Weから切り込むことによりなされる。図1中、携帯用加工機1が移動操作される方向であって、刃具5が移動して切断加工が進行する方向(加工方向)が白抜き矢印で示されている。以下の説明では、切断加工が進行する方向を前側とし、手前側を後側とする。また、左右方向については、作業者を基準として用いる。
案内定規Rは、携帯用加工機1の移動方向を案内する定規で、前後に長く、左右に一定幅の薄肉平板形状の定規本体10と、定規本体10を被加工材に対して位置決めするための位置決め具20を有している。定規本体10は、アルミニウムの押し出し成形材を基材としている。定規本体10は、被加工材Wの上面に乗せ掛けて用いられる。定規本体10の上面に携帯用加工機1が乗せ掛けられる。
図1〜図3に示すように定規本体10の上面には、携帯用加工機1を前後方向に案内するための案内レール11が設けられている。案内レール11は、基材の押し出し成形時に一体に設けられており、上面側へ矩形に突き出して設けられている。案内レール11は、当該定規本体10の右側の端縁(案内側端縁10a)に対して精確に一定の距離をおいて平行に設けられている。
定規本体10の上面には、上記案内レール11に加えて、溝部12が設けられている。溝部12は定規本体10の左端部に沿って案内レール11に対して平行に設けられている。溝部12の詳細についてはさらに後述する。定規本体10の上面には、乗せ掛けられた携帯用加工機1のベース2に対する摺動性を高めるための摺動シート材13が2箇所に貼り付けられている。一方の摺動シート材13は、案内レール11と溝部12との間に沿って貼り付けられている。また、他方の摺動シート材13は、定規本体10の右端縁に沿って貼り付けられている。
図1に示すように携帯用加工機1には、携帯用マルノコが例示されている。携帯用加工機1は、矩形平板形状を有するベース2の上面側に加工機本体3を支持した手持ち式の電動工具で、作業者により前方へ移動操作される。図3に示すようにベース2の下面側に、定規本体10の案内レール11が進入された案内溝部2aが設けれている。案内溝部2aは、案内レール11をガタツキなく挿入可能な幅で、当該ベース2の前端から後端に至って設けられている。
ベース2の案内溝部2aに案内レール11が挿入されて案内されることにより、加工機本体3の刃具5が定規本体10の案内側端縁10aに沿って精確に案内される。定規本体10の案内側端縁10aは、例えば被加工材Wの上面に描いたスミ線に位置合わせされる。作業者は、携帯用加工機1を定規本体10上に沿って移動させることで、スミ線に沿った精確な切断加工を行うことができる。
加工機本体3には、電動モータ4を駆動源として回転する円形の刃具5が装備されている。刃具5の周囲は、刃具カバー6で覆われている。刃具カバー6の左側には、作業者が把持するハンドル部7が備えられている。ハンドル部7の左側には、2つのバッテリパック8が取り付けられている。2つのバッテリパック8を電源として電動モータ4が起動する。
案内定規Rは、定規本体10を被加工材Wに対する位置決めをするための位置決め具20を備えている。被加工材Wに対して定規本体10が一定の位置に位置決めされることで、携帯用加工機1の刃具5が予定した切断部位(スミ線)に沿って精確に案内される。図1に示すように、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対して、定規本体10の案内側端縁10aが右側に傾いた位置に位置決めされることで、刃具5が切り込み側の端縁Weから右側に傾いた方向に沿って切り込まれて切断加工がなされる。また、図2に示すように被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対して、定規本体10の案内側端縁10aが直交する位置に位置決めされることで、刃具5が切り込み側の端縁Weから直角に切り込まれて切断加工がなされる。
位置決め具20は、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対する定規本体10の案内側端縁10aの主として傾斜角度について位置決めする機能を有している。位置決め具20は、概ね定規本体10の下面側に配置されている。本実施形態に係る位置決め具20の詳細が図3以降に示されている。位置決め具20は、それぞれ長尺幅狭の板材である第1部材21と第2部材22を備えている。第1部材21と第2部材22は、概ね同じ幅と長さを有している。
第1部材21の左端部側には、一対の案内壁部21a,21bが設けられている。図4、9に示すように一対の案内壁部21a,21bは、第1部材21の幅方向(前後方向)の端縁から相互に平行に下方へ張り出す状態に設けられている。図3、7に示すように前側の案内壁部21aは、後側の案内壁部21bよりもより大きく下方に張り出している。前側の案内壁部21aには、2つの挿通孔21cが設けられている。2つの挿通孔21cは、後述する補助当て具35を取り付けるための取り付け孔として利用される。
図4、9に示すように第1部材21の前後一対の案内壁部21a,21b間に位置することで、第2部材22が第1部材21に対して幅方向の位置ずれが規制されつつ、長手方向に相対変位可能に支持されている。第2部材22には、その長手方向に沿って延びる長溝孔22aが設けられている。長溝孔22aは、第2部材22の右端部手前に至る範囲に設けられている。長溝孔22aの左端部には、より幅の大きな円形の拡幅部22bが設けられている。
第1部材21の左端部であって、一対の案内壁部21a,21b間には、案内凸部23が取り付けられている。案内凸部23はリベットになっており、その先端がかしめられることにより第1部材21に取り付けられている。案内凸部23は、下方に突き出す状態に設けられている。案内凸部23は第2部材22の長溝孔22a内に挿入されている。案内凸部23の下部には、円形のフランジ部23aが径方向に張り出す状態に設けられている。フランジ部23aの径は、長溝孔22aの幅よりも大きく、拡幅部22bの内径よりも小さく設定されている。第1部材21と第2部材22の組付け、分解時には、フランジ部23aを拡幅部22b内に位置させて当該案内凸部23を長溝孔22a内に進入させ、逆に当該案内凸部23を長溝孔22aから抜き出すことができる。
第1部材21と第2部材22の組付け状態では、案内凸部23が長溝孔22a内を相対変位可能であり、かつフランジ部23aにより当該案内凸部23の長溝孔22a内からの離脱が規制された状態とされている。案内凸部23の長溝孔22aに対する係合状態により、第1部材21と第2部材22が長手方向に相互に変位可能に結合されるとともに、板厚方向への変位が規制されている。このように一対の案内壁部21a,21b間に挟まれることに加えて、長溝孔22a内に案内凸部23が挿通されることで、第2部材22が第1部材21に対して長手方向にスライド可能かつ板厚方向に離脱しないように支持されている。
一対の案内壁部21a,21b間に案内凸部23が設けられ、一対の案内壁部21a,21b間において案内凸部23が長溝孔22a内に挿通されて、2つのスライド案内部が長手方向に揃えられることで、両スライド案内部による第1部材21と第2部材22のスライド代(後述する当接部材20Tの伸縮代)が最大限に設定されている。
相互に長手方向にスライド可能に結合された第1部材21と第2部材22により当接部材20Tが構成されている。当接部材20Tを構成する第1部材21の前側の案内壁部21aが被加工材Wの切り込み側の端縁Weに当接されて、定規本体10が被加工材Wに対して位置決めされる。
当接部材20Tは、定規本体10の下面に沿って回転可能に支持されている。より具体的には、第1部材21の右端部は、定規本体10の右端部側に回転可能に結合されている。第1部材21の右端部には、円形の支持孔21dが設けられている。支持孔21dに、円柱体形の当接部24のボス部24aが軸回りに回転可能に挿通されている。ボス部24aに固定ねじ25が締め込まれて、定規本体10の下面側に当接部24が取り付けられている。第1部材21は、当接部24のボス部24aを中心にして定規本体10の下面に沿って回転可能となっている。
当接部24は、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに当接される部材で、合成樹脂を素材として製作されていることで、被加工材Wへの傷つきが防止される。図4に示すように当接部24の周面が被加工材Wに当接される。当接部24の左右側部には平坦面24b,24cが形成されている。右側の平坦面24bは、当該当接部24の十分な太さ(剛性)を確保しつつ、刃具5に対する干渉を回避するための逃がしとして機能する。左右両側に平坦面24b,24cを設けることで、当該当接部24の定規本体10に対するねじ止め時における組付け向きの自由度が確保されている。
第2部材22の左端部側にも、上記右側の当接部24と同様、円柱体形の当接部26が取り付けられている。左側の当接部26の上部にもボス部26aが設けられている。ボス部26aは、第2部材22の長溝孔22aの右端部側に設けた拡幅部22bを通過して位置決め保持機構30の保持アーム31に結合されている。
位置決め保持機構30は、当接部材20Tの右端側(ボス部24a)を中心とする回転位置を固定する機能を有するもので、当接部材20Tの左端側から定規本体10の上面側に跨って配置されている。位置決め保持機構30は、第2部材22の左端部に結合された保持アーム31と、保持アーム31の先端側に保持された摘みねじ32と、摘みねじ32が締め込まれた固定部材33を備えている。
第2部材22の左端部側は、常時定規本体10の左端縁から左方へはみ出されており、このはみ出し部分の上面側に保持アーム31が結合されている。保持アーム31の下面には、当接部26のボス部26aの上部側が進入される円形の凹部31aが設けられている。当接部26のボス部26aが第2部材22の拡幅部22bに下面側から挿入されて、その上部側が凹部31aに進入した状態で固定ねじ27を保持アーム31の下面に締め込むことで、当接部26と保持アーム31が共締めされて第2部材22に固定されている。
固定ねじ27の締め込み部位よりも左側方において、保持アーム31の下面と、第2部材22との間に、係合ピン28が打ち込まれている。この係合ピン28の打ち込みにより、固定ねじ27の締め込み部位を中心とする保持アーム31の回り止めがなされている。保持アーム31の先端側は、定規本体10の左端縁の上方に至っている。図5、6、12、13に示すように保持アーム31の先端側に、摘みねじ32が保持されている。摘みねじ32は、保持アーム31の下面側に突き出されている。摘みねじ32は、保持アーム31の先端側に対して回転可能かつ軸方向に変位可能に支持されている。摘みねじ32と保持アーム31との間には圧縮ばね34が介装されている。この圧縮ばね34により、摘みねじ32は、上方へ付勢されている。摘みねじ32の下部に固定部材33がねじ結合されている。
保持アーム31の先端側の下方には、定規本体10の溝部12が位置している。溝部12は、当該定規本体10の左端縁に沿って前端から後端に至る長手方向の全領域にわたって設けられており、案内レール11と平行に設けられている。溝部12は、前後方向の全領域にわたって上方に向けて開口されている。溝部12は、例えば加工時におけるベース2の浮き上がりを防止するための補助具を前後にスライド可能に案内する場合等に用いられる。溝部12は、案内レール11と同様、当該定規本体10の押し出し成形時に一体に成形されている。
図10、14に示すように溝部12の開口幅12aは、開口幅方向両側から相互に接近方向に開口縁部12bが張り出して溝幅12cよりも狭められている。溝部12の内部に固定部材33が収容されている。図10〜図14に示すように固定部材33の上面に摘みねじ32が締め込まれている。図13に示すように圧縮ばね34の付勢力に抗して摘みねじ32を下方へ押し下げると、溝部12内において固定部材33が一体で下方(溝部12の深くなる側)へ変位する。固定部材33は溝部12の底部に当接するまで押し下げられる。図12に示すように摘みねじ32を押し下げ操作しない状態では、圧縮ばね34の付勢力により摘みねじ32が上方(溝部12の浅くなる側)に戻されるとともに、固定部材33が左右の開口縁部12bに押圧される。
図11に示すように固定部材33の横幅33aは、溝部12の溝幅12cよりも小さく、開口幅12aよりも大きく設定されている。固定部材33の上面中央に、円形の係合段差部33bが一体に形成されている。係合段差部33bの上面中央に、ねじ止め用の円筒部33cが設けられている。円筒部33cの内周側に摘みねじ32が締め込まれるねじ孔33dが設けられている。固定部材33の下面から係合段差部33bの上面までの高さ寸法33gは、溝部12内であって開口縁部12bよりも奥側に収容可能な寸法に設定されている。
係合段差部33bの外形寸法33fは、開口幅12aより大きな寸法に設定され、円筒部33cの外径寸法33eは、開口幅12aより小さな寸法に設定されている。このため、円筒部33cは、対向する開口縁部12b間を経て常時上方へ突き出されているが、係合段差部33bは、以下述べる係合凹部12dを除いて開口縁部12b間に進入不能となっている。
図10、14に示すように溝部12の開口縁部12bには、円弧形の係合凹部12dが設けられている。係合凹部12dは、左右に対向する開口縁部12bに、左右に対向して配置されている。左右に対向する2つの係合凹部12d間に、固定部材33の係合段差部33bが下方から進入可能となっている。固定部材33が溝部12内において上方へ変位して、係合段差部33bが係合凹部12d内に進入されると、当該固定部材33が前後方向に移動不能に位置決めされる。このため、左右に対向する2つの係合凹部12dは、当該定規本体10の長手方向(前後方向)について、固定部材33を一定の位置に断続的に位置決めするための位置決め部(ディテント部)として機能する。
図12に示すように摘みねじ32が圧縮ばね34の付勢力により上方の非操作位置に戻されることで、固定部材33が溝部12内を上側に変位して、係合段差部33bが係合凹部12d内に進入される。摘みねじ32を押し下げ操作しない状態で、圧縮ばね34の付勢力により係合段差部33bが係合凹部12d内に進入した状態に保持されて、当接部材20Tの回転位置が位置決めされる。この位置決めロック状態で摘みねじ32を締め込むことで、係合段差部33bが係合凹部12d内に進入した状態に固定され、従って固定部材33の位置が固定される。固定部材33の前後方向の位置が固定されることで、当接部材20Tの回転位置が固定される。
図13に示すように摘みねじ32を圧縮ばね34の付勢力に抗して押し下げると、係合段差部33bが係合凹部12d内から下方へ離脱する。係合段差部33bが係合凹部12d内から離脱されると、固定部材33が溝部12に沿って前方又は後方へ任意の距離だけ移動可能(位置決めアンロック状態)となる。摘みねじ32を押し下げ操作したまま、前方又は後方に移動操作することで固定部材33を溝部12に沿って移動させることができ、これにより当接部材20Tを任意の回転位置に移動させることができる。回転位置の移動に伴って、当接部材20Tが自動的に伸縮される。溝部12には、固定部材33を複数の位置で位置決めするためのディテント部が設けられている。ディテント部により固定部材33が一定の位置で位置決めされることにより、当接部材20Tの回転位置(角度位置)を高い再現性で迅速に位置決めすることができる。
対向する2つの係合凹部12dの組み合わせは、溝部12の長手方向に沿って複数位置に設けられている。以下、対向する2つの円弧形の係合凹部12dの組み合わせを、単に位置決め部12dと言う。図2、10では、当該位置決め具20の回転中心である固定ねじ25の左側方に配置された位置決め部12dに固定部材33の係合段差部33bが進入されている。この位置の位置決め部12dに係合段差部33bが進入して固定部材33が固定された状態では、図2、4、10に示すように当接部材20Tが定規本体10の案内側端縁10aに対して直角に位置する状態であり、従って刃具5が被加工材Wの端縁Weに対して直角に切り込まれる状態となる。当接部材20Tを案内側端縁10aに対して直角に位置決めするための位置決め部12dを、以下特に直角位置決め部12d(90°)と言う。
位置決め部12dが、溝部12の長手方向に沿って複数位置に配置されていることにより、固定部材33が複数の位置で位置決めされ、これにより当接部材20Tの案内側端縁10aに対する角度(回転位置)について上記直角位置に加えて複数の傾斜角度に位置決めされるようになっている。当接部材20Tが複数の回転位置でディテント部により位置決めされることにより、定規本体10の被加工材Wに対する位置決めを迅速かつ高い再現性をもって行うことができる。
図2に示すように本実施形態では、直角位置決め部12d(90°)に対して、前後両方向に8箇所ずつ同じ位置決め部12dが配置されている。直角位置決め部12d(90°)の前側と後側にそれぞれ順に、±10°、±20°、±22.5°、±30°、±40°、±45°、±50°、±60°傾斜位置決め部12dが設けられている。図2では、符号12dの後に、括弧書きした傾斜角度を付して示した。また、図2では、当接部材20Tの回転中心に相当する固定ねじ25を中心として各傾斜位置決め部12dを通る一点鎖線に傾斜角度を付して示した。当接部材20Tが伸長しつつ回転して、各傾斜位置決め部12dに固定部材33の係合段差部33bが圧縮ばね34の付勢力により嵌まり込むことで、当該当接部材20Tの回転位置が位置決めされる。本実施形態に係る当接部材20Tは、傾斜角度を付して示した一点鎖線に沿った合計16か所の回転位置、及び直角位置の何れかに迅速かつ高い再現性で位置決めすることができる。
なお、例示した16か所の位置決め部12d以外の部位において、摘みねじ32を締め込むことにより、固定部材33の係合段差部33bが開口縁部12bの下面に押圧されて、固定部材33が固定される。このため、例示した16か所の回転位置以外の回転位置においても、摘みねじ32を締め込んで固定部材33を固定することで、当接部材20Tを任意の回転位置に固定することができる。
図1では、固定部材33を傾斜位置決め部12d(−30°)に位置決めして、当接部材20Tを直角位置決め位置から後方へ30°回転させた位置に固定した状態で定規本体10をセットした状態を示している。この場合、刃具5は、被加工材Wの切り込み側の端縁Weから右側へ30°傾斜した向きに切り込まれていく。また、図8は、固定部材33を傾斜位置決め部12d(−60°)に位置決めして、当接部材20Tを直角位置決め位置から後方へ60°回転させた位置に固定した状態を示している。従って、図8に示す回転位置に当接部材20Tを位置決めして定規本体10をセットした場合、刃具5は被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対して直角位置から右側へ60°だけ傾斜した方向に切り込まれていく。
図15〜図17に示すように当接部材20Tには、補助当て具35を取り付けることができる。図示するように補助当て具35は、長尺の角材で、本実施形態では、案内壁部21aに取り付け可能となっている。前記したように案内壁部21aには2つのねじ孔21cが設けられている。2つの挿通孔21cに先端を鋭利にした木ねじ36を挿通し、木ねじ36を先端によって補助当て具35に雌ねじを切りながら締め込んで補助当て具35を案内壁部21aにねじ止めして取り付けることができる。
補助当て具35は、左右の当接部24、26間に跨って取り付けられる。補助当て具35が、当接部24、26に代わって被加工材Wの切り込み側の端縁Weに沿って当接される。図17に示すように補助当て具35は、当接部材20Tを最大限に伸長させた場合に、両当接部24、26間に跨る長さを有している。
図3、4、8は、補助当て具35を取り付けないで当接部24、26を被加工材Wの切り込み側の端縁Weに直接当接させる場合を示している。補助当て具35を取り付けて切り込み側の端縁Weに当接させる場合が、図3、4、8に対応する図15、16、17に示されている。図15に示すように補助当て具35が切り込み側の端縁Weに沿って当接される。また、図16に示すように位置決め具20を直角切り位置(刃具5が切り込み側の端縁Weに直角に切り込まれる位置)に位置決めした場合に、補助当て具35が切り込み側の端縁Weに沿って当接される。さらに、図17に示すように位置決め具20を後方へ60°傾斜させた傾斜切り位置(刃具5が切り込み側の端縁Weに対して右側へ60°傾斜した向きに切り込まれる位置)に位置決めした場合にも、補助当て具35がその全長にわたって切り込み側の端縁Weに沿って当接される。
補助当て具35を被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対して面当りさせることで、定規本体10を被加工材Wに対してより安定して位置決めすることができる。
以上のように構成した本実施形態の案内定規Rによれば、位置決め具20が回転可能であるとともに回転に伴って伸縮可能であることから、何れの回転位置でも当接部材20Tが定規本体10の端縁から大きくはみ出さないようにすることができ、これにより作業の邪魔にならないようにすることができる。
また、当接部材20Tは、任意の回転位置で回転中心とは反対側において位置決め保持機構30により固定されることから、定規本体10の被加工材Wに対する位置決め状態が確実に維持され、従来のように位置決め位置が位置ずれしたり不安定になることがない。
伸縮可能な当接部材20Tは、第1部材21と第2部材22が相互に長手方向に変位可能に結合された、いわゆるテレスコープ構造により実現されており、簡易な構成で確実な伸縮動作がなされる当接部材20Tとすることができる。
また、当接部材20Tの一端側が溝部12に沿って移動操作されて、当該当接部材20Tが定規本体10の下面に沿って回動されるとともに、回動動作に連動して自動的に伸縮されることから、当該位置決め具20の高い操作性が確保されている。
さらに、当接部材20Tの位置決め位置(回転位置)を固定するための位置決め保持機構30が定規本体10の上面側に設けられていることでも、当該位置決め具20の高い操作性が確保されている。
また、第2部材22が第1部材21に設けた一対の案内壁部21a,21bに案内された構成、及び第1部材21の案内凸部23が第2部材22に設けた長溝孔22aに案内される構成の双方により、第1部材21と第2部材22との相互の長手方向の変位動作がスムーズになされ、ひいては当該当接部材20Tの回転動作及び伸縮動作がスムーズになされる。
当接部材20Tの長手方向の位置について、一対の案内壁部21a,21b間に案内凸部23が配置されて、案内壁部21a,21bによる案内部位と案内凸部23による案内部位が長手方向に揃えられていることで、両案内部位による案内状態を両立しつつ当該当接部材20Tの伸縮代を大きく設定することができる。
また、第1部材21の案内凸部23を案内する長溝孔22aの端部に、鍵穴形状の拡幅部22bが設けられている。これにより、長溝孔22aからの抜けを規制するフランジ部23a付きの案内凸部23を第1部材21から取り外すことなく、フランジ部23aを拡幅部22bを経て抜き出すことで当該案内凸部23を長溝孔22aから抜き出すことができる。これにより、第1部材21と第2部材22を相互に容易に分解でき、又容易に組付けることでき、ひいては位置決め具20の組付け性及びメンテナンス性を高めることができる。
当接部材20Tは、案内凸部23を挟んで、定規本体10に対する回転中心(当接部24)とは反対側に被加工材Wの切り込み側の端縁Weに当接させる当接部26を備えていることから、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対して当接部26が回転中心から大きなスパンで当接されることから、被加工材Wに対する定規本体10の位置決め状態をより安定化することができる。
定規本体10の溝部12を利用したことにより、位置決め保持機構30の構成の簡易化を図ることができる。この位置決め保持機構30については、溝部12に固定部材33の当該溝部12に沿った移動を規制するための位置決め部12dとして複数のディテント部が設けられている。この複数個所の位置決め部12dを有する位置決め保持機構30により、当接部材20Tの回転位置を迅速かつ高い再現性をもって位置決めすることができる。
本実施形態によれば、補助当て具35を取り付けないで、左右の円柱体形の当接部24、26を切り込み側の端縁Weに当接させる場合には、当接部材20Tが左右2箇所で線当たりされることから、点当たりに比してより安定的に当接させることができる。また、当接部24、26が円柱体形とされることでその剛性が確保されている。
これに対して、当接部材20Tに補助当て具35を取り付けることで、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに対する傷つきを防止しつつ、より確実且つ安定的な当接状態を実現できる。補助当て具35は、案内壁部21aにねじ止めする構成であるので簡単に取り付け、取り外しすることができる。
以上説明した実施形態は種々変更を加えることができる。例えば、第1部材21と第2部材22が相互に長手方向に変位可能に結合されて、当接部材20Tを伸縮可能とした構成を例示したが、係るテレスコープ式に代えて軸回りに回転させて伸縮させるねじ軸式の当接部材、あるいは伸縮する弾性部材を当接部材とする他、巻き取り式の当接部材、リンクアームにより伸縮する当接部材を適用することができる。
また、位置決め保持機構30により固定部材33を移動させて当接部材20Tを回転させると、これに連動して当該当接部材20Tが伸縮する構成を例示したが、回転動作と伸縮動作を連動させない構成であって、例えば当接部材の回転位置に応じて別途手動操作により当接部材を伸縮させる構成としてもよい。
位置決めの基準となる当接部材20Tの当接部位について、被加工材Wの切り込み側の端縁Weに当接部材20Tを当接させる構成を例示したが、刃具5が切り込まれる端縁Weとは別の端縁に当接部材20Tを当接させて位置決めの基準とする構成としてもよい。
また、定規本体10の溝部12を利用して当接部材20Tの回転位置を固定する構成を例示したが、溝部12以外の部位を利用して固定する構成としてもよい。例えば、保持アーム31の先端側を定規本体10の端縁部に対してねじ止めする構成とすることができる。ねじ止め部は、前後方向に複数個所設けておくことができる。
傾斜位置決め部(ディテント部)により位置決めされる傾斜角度については、±10°、±20°、±22.5°、±30°、±40°、±45°、±50°、±60°を例示したが、適宜異なる傾斜角度を設定することができ、また設置個所についても適宜増減して設定することができる。
補助当て具35については、長さの異なる複数の補助当て具を用意し、当接部材20Tの回転位置(伸縮長さ)に合わせて適切な長さの補助当て具に取り換える構成とすることで、補助当て具についても定規本体10の側方へはみ出さないようにすることができる。また、伸縮可能な補助当て具を用いる構成としてもよい。
携帯用加工機1として携帯用切断機の一種である携帯用マルノコを例示したが、ジグソーでもよく、溝加工用の溝切カッタやルータ等の携帯用加工機を案内する案内定規についても同様に適用することができる。
W…被加工材、We…切り込み側の端縁
1…携帯用加工機
2…ベース
3…加工機本体
4…電動モータ
5…刃具(チップソー)
6…刃具カバー
7…ハンドル部
8…バッテリパック
R…案内定規
10…定規本体、10a…案内側端縁
11…案内レール
12…溝部
12a…開口幅、12b…開口縁部、12c…溝幅、12d…係合凹部(位置決め部)
13…摺動シート材
20…位置決め具
20T…当接部材
21…第1部材
21a…案内壁部(前側)、21b…案内壁部(後側)、21c…挿通孔
21d…支持孔
22…第2部材
22a…長溝孔、22b…拡幅部
23…案内凸部、23a…フランジ部
24…当接部、24a…ボス部、24b,24c…平坦面
25…固定ねじ
26…当接部、26a…ボス部
27…固定ねじ
28…係合ピン
30…位置決め保持機構
31…保持アーム、31a…凹部
32…摘みねじ
33…固定部材
33a…横幅、33b…係合段差部、33c…円筒部、33d…ねじ孔
33e…円筒部33cの外径寸法、33f…係合段差部33bの外径寸法
33g…高さ寸法
34…圧縮ばね
35…補助当て具
36…木ねじ

Claims (14)

  1. 被加工材に対して携帯用加工機を加工方向に案内する案内定規であって、
    定規本体と、該定規本体を被加工材に対して位置決めをする位置決め具を備え、
    前記位置決め具は、前記被加工材の端縁に当接させる当接部材と、該当接部材を前記定規本体の下面に沿って回転支持する部位と、該当接部材の回転位置を保持する位置決め保持機構を備え、
    前記当接部材が、前記回転位置に応じて前記被加工材の端縁に沿った方向に伸縮される構成とした案内定規。
  2. 請求項1記載の案内定規であって、前記当接部材は、第1部材と第2部材が相互に長手方向に変位可能に結合されて伸縮可能とされた案内定規。
  3. 請求項2記載の案内定規であって、前記第1部材又は前記第2部材の一方に、他方を長手方向に相対変位可能に案内するための一対の案内壁部を設けた案内定規。
  4. 請求項3記載の案内定規であって、前記第1部材又は前記第2部材の一方に案内凸部を設け、他方に長溝孔を設け、前記長溝孔に前記案内凸部が挿入されて、前記第1部材と前記第2部材が相互に長手方向に変位可能に案内される案内定規。
  5. 請求項4記載の案内定規であって、前記当接部材の長手方向の位置について前記案内凸部が前記一対の案内壁部間に配置された案内定規。
  6. 請求項4又は5記載の案内定規であって、前記長溝孔の端部に、前記案内凸部を離脱させるための拡幅部を設けた案内定規。
  7. 請求項4〜6の何れか1項に記載した案内定規であって、前記当接部材は、前記案内凸部を挟んで、前記定規本体に対する回転中心とは反対側に前記被加工材の端縁に当接させる当接部を備えた案内定規。
  8. 請求項1又は2記載の案内定規であって、前記当接部材の一端側が前記定規本体に設けた溝部に移動可能に支持された案内定規。
  9. 請求項8記載の案内定規であって、前記溝部に、前記当接部材の一端側の位置決めをするための位置決め保持機構を設けた案内定規。
  10. 請求項9記載の案内定規であって、前記溝部は前記定規本体の上面に設けられており、前記位置決め保持機構は、前記当接部材の一端側の位置を固定するための固定部材を前記溝部の上方に突き出して設けた案内定規。
  11. 請求項10記載の案内定規であって、前記溝部に前記固定部材の当該溝部に沿った移動を規制するための位置決め部を設け、前記固定部材は、当該溝部の深さ方向に変位可能に設け、深さ方向について浅くなる側に変位して前記位置決め部に係合されて前記溝部に沿った移動が規制されるとともに、前記固定部材が該浅くなる側に付勢された案内定規。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載した案内定規であって、前記当接部材に、円柱体形の当接部を設け、該当接部を前記被加工材の端縁に当接させる構成とした案内定規。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載した案内定規であって、前記当接部材に補助当て具を取り付け可能であり、該補助当て具を前記被加工材の端縁に当接させる構成とした案内定規。
  14. 請求項3〜11に記載した案内定規であって、前記案内壁部に補助当て具を取り付け可能であり、該補助当て具を前記被加工材の端縁に当接させる構成とした案内定規。
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