JP2020111245A - 車両の制動力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】減速走行中の路面抵抗を考慮して、減速エネルギーを適切に回生しつつ、低μ路での走行安定性を確保すること。【解決手段】前輪および後輪のうちの少なくともどちらか一方に回生制動力を付与する回生ブレーキ装置と、車輪に油圧制動力を付与する油圧ブレーキ装置と、回生ブレーキ装置と油圧ブレーキ装置とを制御する制御部と、を備える車両の制動力制御装置であって、制御部は、要求減速度が閾値未満の場合には、車輪に付与される制動力として、少なくとも回生制動力を発生させ、要求減速度が閾値以上の場合には、回生制動力および油圧制動力を発生させるとともに要求減速度が大きくなるほど油圧制動力の割合が大きくなるように制御する協調制御手段と、走行中の路面抵抗に応じて閾値の大きさを変更する可変手段と、を有し、可変手段は、路面抵抗が所定値よりも低い場合には、路面抵抗が所定値以上の場合に比べて、閾値を低い値に設定する。【選択図】図5
Description
本発明は、車両の制動力制御装置に関する。
特許文献1には、回生ブレーキ装置と油圧ブレーキ装置とを備える車両の制動力制御装置において、要求減速度が小さい領域(ブレーキペダル操作量が少ない領域)では回生制動力のみを発生させ、要求減速度が大きい領域(ブレーキペダル操作量が多い領域)では回生制動力および油圧制動力を発生させることが開示されている。
回生ブレーキ装置を備える車両では、電費や燃費を向上させるために、減速エネルギーをできるだけ回生したいので、回生制動力の割合を大きくすることが行われている。特許文献1に記載の構成では、ブレーキフィーリングを向上させる目的で、油圧ブレーキ装置を作動させる前に、回生ブレーキ装置による回生制動力を発生させているが、走行中の路面抵抗の大きさを考慮したものではなかった。
例えば、制動力をゆっくりと増加させながら減速走行中に、路面抵抗が大きい路面(ドライ路面)から路面抵抗が小さい路面(低μ路)に突入した際、回生制動力が低μ路でのロック限界よりも大きい場合には、タイヤはスリップしてしまう。タイヤがスリップすると、制御装置は回生制動力をゼロにして油圧制動力にすり替えを行うものの、モータの応答性と油圧ブレーキ装置の応答性に差があるため、制動力が一時的に低下してしまう。また、制御装置によってはタイヤのスリップを検出してからでないと、回生制動力と油圧制動力との配分を変更できないものもある。
一方、これを防止するために最初から回生制動力をロック限界よりも小さく設定すると、路面抵抗が大きい路面(ドライ路面)を走行中に減速する場合には、要求減速度が比較的大きい領域まで回生制動力のみで対応できるにもかかわらず、油圧制動力を発生させることになる。そのため、油圧制動力の分だけ、減速エネルギーの回生量が減り、電費と燃費を悪化させる虞がある。このように、電費および燃費の観点と、車両安定性の観点で改善の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、減速走行中の路面抵抗を考慮して、減速エネルギーを適切に回生しつつ、低μ路での走行安定性を確保することができる車両の制動力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、前輪および後輪のうちの少なくともどちらか一方に回生制動力を付与する回生ブレーキ装置と、前記前輪および前記後輪に油圧制動力を付与する油圧ブレーキ装置と、前記回生ブレーキ装置と前記油圧ブレーキ装置との協調制御を実行する制御部と、を備える車両の制動力制御装置であって、前記制御部は、要求減速度が閾値未満の場合には、車輪に付与される制動力として、少なくとも前記回生制動力を発生させ、前記要求減速度が閾値以上の場合には、前記回生制動力および前記油圧制動力を発生させるとともに前記要求減速度が大きくなるほど前記油圧制動力の割合が大きくなるように制御する協調制御手段と、走行中の路面抵抗に応じて前記閾値の大きさを変更する可変手段と、を有し、前記可変手段は、前記路面抵抗が所定値よりも低い場合には、前記路面抵抗が所定値以上の場合に比べて、前記閾値を低い値に設定することを特徴とする。
また、前記協調制御手段は、前記要求減速度が閾値未満の場合、前記車輪に付与される制動力として、前記回生制動力のみを発生させてもよい。
この構成によれば、要求減速度が閾値未満の場合に回生制動力のみで制動することになるため、減速エネルギーの回生量を多くすることができ、燃費および電費が向上する。
また、前記油圧ブレーキ装置は、前記前輪の制動力と前記後輪の制動力との分配比が一定となるように構成された油圧回路を有し、前記協調制御手段は、前記要求減速度が閾値以上の場合、前記回生制動力を前記要求減速度が閾値未満の場合に比べて減らし、かつ前記油圧制動力を前記要求減速度が閾値未満の場合と比べて増やしてもよい。
この構成によれば、油圧制動力について前輪と後輪との分配比が固定されている場合にも、回生ブレーキ装置が作動することによるエネルギー回生量を確保しつつ、走行抵抗が低い路面での走行安定性を確保することができる。
本発明では、走行中の路面抵抗に応じて、回生制動力と油圧制動力との配分を制御する際に用いる閾値の大きさを変化させることができる。路面抵抗が高い場合は閾値を大きくするので、要求減速度が比較的大きい領域まで回生制動力のみで対応可能になり、燃費および電費が向上する。また、路面抵抗が低い場合は閾値を小さくするので、要求駆動力が比較的小さい領域でも回生制動力と油圧制動力を両方とも発生させることになり、スリップを抑制することができる。これにより、減速エネルギーを回生しつつ、低μ路での走行安定性を確保することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における車両の制動力制御装置について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、実施形態の車両を模式的に示すスケルトン図である。車両Veは、動力源としてモータ(MG)1を備える電動車両である。モータ1は、モータ機能と発電機能とを有するモータ・ジェネレータであり、インバータ2を介してバッテリ3と電気的に接続されている。バッテリ3の電力がインバータ2を介してモータ1に供給されることによってモータ1が駆動する。そして、モータ1から出力された動力は動力伝達装置のデファレンシャルギヤ機構4を介して左右の前輪11L,11Rに伝達される。つまり、車両Veは前輪駆動(FWD)の電動車両である。モータ1とデファレンシャルギヤ機構4との間の動力伝達経路には変速機などの動力伝達装置が設けられてもよい。
インバータ2は、バッテリ3からの直流電力を交流電力に変換してモータ1に供給する電力変換装置である。このインバータ2が電子制御装置(以下、ECUという)5に制御されることによってモータ1が制御される。バッテリ3は、二次電池により構成され、例えばモータ1で発電した電力を蓄電することが可能な蓄電装置である。
ECU5は、モータ1を駆動制御する電子制御装置によって構成される。このECU5は、CPUと、各種プログラム等のデータが格納された記憶部と、モータ1を駆動制御するための各種の演算を行う演算処理部とを備える。
また、ECU5には、図2に示すように、モータ1の回転数を検出するモータ回転数センサ31や、車輪の車輪速を検出する車輪速センサ32など、各種のセンサからの信号が入力される。左右の前輪11L,11Rおよび左右の後輪12L,12Rのそれぞれに車輪速センサ32a,32b,32c,32dが設けられている。例えば、モータ回転数センサ31からECU5にレゾルバ信号が入力されると、ECU5はレゾルバ信号に基づいてモータ1の回転数(モータ回転数)を算出する。また、車輪速センサ32からECU5に車輪速が入力されると、ECU5は車輪速に基づいて車両Veの車速を算出する。さらに、ECU5に入力される信号には、シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサからのシフトポジションや、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサからのアクセル開度や、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサからのブレーキペダルポジションなどが含まれる。
車両Veは、回生ブレーキ装置と、油圧ブレーキ装置と、を搭載している。回生ブレーキ装置は、左右の前輪11L,11Rに連結されたモータ1を含んで構成されており、モータ1を発電機として機能させる際に生じる制動力(回生制動力)を駆動輪に付与するように構成されている。回生制動力は前輪11L,11Rにのみ付与される制動力である。また、油圧ブレーキ装置は、車輪と一体回転するブレーキディスクと、ブレーキディスクに摩擦接触するブレーキパッドとを含んで構成される。この油圧ブレーキ装置では、油圧によって発生する制動力(油圧制動力)を車輪に付与するように構成されている。油圧制動力は全部の車輪11L,11R,12L,12Rに付与される制動力である。
図1に示すように、油圧ブレーキ装置は、左の前輪11Lに制動力を付与する油圧ブレーキ装置21Lと、右の前輪11Rに制動力を付与する油圧ブレーキ装置21Rと、左の後輪12Lに制動力を付与する油圧ブレーキ装置22Lと、右の後輪12Rに制動力を付与する油圧ブレーキ装置22Rと、を含む。各油圧ブレーキ装置21L,21R,22L,22Rには、ブレーキアクチュエータ6が接続されている。ブレーキアクチュエータ6から各油圧ブレーキ装置21L,21R,22L,22Rに油圧(ブレーキ油圧)が供給される。このブレーキアクチュエータ6はECU5によって制御される。
図2に示すように、ECU5は、路面μ推定部5aと、ブレーキ配分算出部5bと、を有する。路面μ推定部5aは、走行中に路面の抵抗(μ)を推定する。ブレーキ配分算出部5bは、路面抵抗(路面μ)に応じて、回生制動力と油圧制動力との配分を算出する。
路面μ推定部5aは、路面と車輪との間のスリップ率を算出し、路面状態の判定する処理部である。例えば、路面μ推定部5aは、車輪速とモータ回転数との回転数差に基づいて、車輪がスリップ状態であることを判定する。車両Veは前輪駆動であるため、走行中に制動要求がある場合に、駆動輪である前輪11L,11Rが回転停止(ロック)する際の制動力をフロントロック限界(Frロック限界)という。つまり、路面μ推定部5aでは、路面μに応じてフロントロック限界を算出することができる。
ブレーキ配分算出部5bは、車輪に付与する制動力について、フロントロック限界に基づいて、油圧ブレーキ装置による油圧制動力と回生ブレーキ装置による回生制動力との配分を算出する。例えば、ブレーキ配分算出部5bは、要求減速度とブレーキ配分との関係を示すマップを用いて、回生制動力と油圧制動力との配分を設定する。このマップは、通常の路面μとなる状態(ドライ路面)でのフロントロック限界に設定された第1マップとしての基準マップと、路面μが低く滑りやすい状態(低μ路)を走行する場合でのフロントロック限界に設定された第2マップとしての配分変更後の低μ路用マップとが、含まれる。これらのマップはECU5の記憶部に複数記憶されている。
図3は、フロントロック限界が高く設定されている基準マップを示す図である。図3に示すように、基準マップでは、路面抵抗が高いドライ路面を減速走行する際に用いるマップであるため、フロントロック限界が高く設定されている。このフロントロック限界は、要求減速度に対する閾値として設定されている。ECU5は、路面抵抗に応じて、この閾値の大きさ(回生制動力の上限値)を変更する可変手段を含んで構成される。そして、要求減速度がフロントロック限界よりも小さい場合には、その要求減速度は回生制動力のみによって満たすことができる。フロントロック限界とは、回生制動力の上限値のことである。ドライ路面を減速走行する場合には、この図3に示すマップが参照され、相対的に大きな減速トルク(要求減速度)となるフロントロック限界まで回生制動力のみで対応することが可能になる。そして、要求減速度がフロントロック限界よりも大きい場合には、回生制動力のみではスリップする虞があるため、回生制動力および油圧制動力が発生する。なお、この説明では、要求減速度を減速トルクとみなして説明する。
図4は、フロントロック限界が低く設定されている低μ路用マップを示す図である。図4に示すように、低μ路用マップでは、路面抵抗が低い低μ路を減速走行する際に用いるマップであるため、フロントロック限界は、ドライ路面の場合のフロントロック限界に比べて低い値に設定されている。低μ路を減速走行する場合には、この図4に示すマップが参照され、相対的に小さな減速トルクのフロントロック限界で、回生制動力と油圧制動力とが発生させられる。つまり、通常の基準マップでは回生制動力のみしか発生していない領域であっても、低μ路用マップでは油圧制動力を発生させる領域となっている。そして、制動力が大きくなるにつれて、回生制動力の大きさがフロントロック限界(上限値)で一定に保たれた状態で、油圧制動力が大きくなるように制御される。つまり、ECU5は、要求制動力がフロントロック限界を超えた場合には、回生制動力の割合を小さくして、油圧制動力の割合を大きくするように制動力制御を実行する。
ここで、図5を参照して、制動力制御フローについて説明する。図5は、制動力制御フローの一例を示すフローチャートである。なお、図5に示す制御はECU5によって実行される。
ECU5は、車輪速と、モータ回転数とを取得する(ステップS1)。ステップS1では、車輪速センサ32からの車輪速と、モータ回転数センサ31からのモータ回転数とが、ECU5に入力されている。
ECU5は、路面μを推定する(ステップS2)。ステップS2では、ECU5の路面μ推定部5aによって走行中に路面μが常に推定されている。
ECU5は、推定された路面μを用いてフロントロック限界(Frロック限界)を算出する(ステップS3)。ステップS3では、モータ回転数と車速との回転数差を用いてフロントロック限界を算出することができる。なお、このフロントロック限界の算出方法は周知の算出方法を用いてよい。
ECU5は、フロントロック限界が所定値αよりも小さいか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4では、ステップS3で算出されたフロントロック限界と所定値αとを比較する。所定値αは予め設定された値である。
フロントロック限界が所定値α以上である場合(ステップS4:No)、ECU5は、回生/油圧ブレーキ配分マップとして、基準マップを選択する(ステップS5)。ステップS5では、上述した図3に例示するような、ドライ路面を想定したマップが設定される。このステップS5が実施されると、制御ルーチンは後述するステップS7に進む。
フロントロック限界が所定値αよりも小さい場合(ステップS4:Yes)、ECU5は、回生/油圧ブレーキ配分マップとして、低μ路用マップを選択する(ステップS6)。ステップS6では、上述した図4に例示するような、低μ路を想定したマップが設定される。
そして、ECU5は、要求減速度を取得する(ステップS7)。ステップS7では、走行中に運転者によるブレーキペダルの踏み込みがあることを検出し、このブレーキペダル操作量に応じた要求減速度が算出される。
ECU5は、ステップS7で算出した要求減速度と、ステップS5またはステップS6で選択した回生/油圧ブレーキ配分マップとに基づいて、回生ブレーキ装置による回生制動力、前輪11L,11Rに付与する油圧制動力、後輪12L,12Rに付与する油圧制動力を算出する(ステップS8)。ステップS8では、ECU5のブレーキ配分算出部5bによって回生制動力と油圧制動力との配分が算出される。
ECU5は、回生制動力による油圧制動制御と、油圧制動力による油圧制動制御とによる協調制御を実行する(ステップS9)。ステップS9では、ステップS8で算出された回生制動力と油圧制動力との配分に基づいて回生ブレーキ装置と油圧ブレーキ装置とが協調制御される。
そして、ECU5は、制動制御を終了する(ステップS10)。ステップS10により車両Veの制動が終了される。
制動終了後、ECU5は、回生/油圧ブレーキ配分マップを基準マップに戻す(ステップS11)。
以上説明した通り、実施形態における車両Veの制動力制御装置によれば、減速走行中の路面抵抗の大きさに応じて、フロントロック限界を可変に制御することにより、電費および燃費を向上させるとともに、低μ路での走行安定性を確保することができる。
なお、上述した図5に示す制御フローでは、ステップS4〜S6において、フロントロック限界と所定値αとの比較によって二つのマップからいずれか一方のマップを選択したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ECU5は、上述したステップS4〜S6に相当する処理手段の代わりに、所定値αとの比較なしに、フロントロック限界を引数として、回生/油圧ブレーキ配分マップを選択する処理手段を有してもよい。一例として、図6に示すように、三つのマップのから適切なマップを選択することができる。フロントロック限界が小さい場合には、図6(a)に示すように、低μ路用マップを選択する。フロントロック限界が中間程度の大きさの場合には、図6(b)に示すように、中間の大きさのマップを選択する。フロントロック限界が大きい場合には、図6(c)に示すように、路面抵抗が大きいドライ路面を想定したマップを選択する。
また、油圧ブレーキ装置は、油圧制動力について前輪11L,11Rと後輪12L,12Rとの分配比が固定されている油圧回路を有する構成であってもよい。図7は、油圧ブレーキ装置について前輪11L,11Rと後輪12L,12Rとの制動力分配比が固定されている例を説明するための図である。図8は、図7に示す油圧ブレーキ装置を用いる場合に使用するマップの一例を示す図である。
図7に示すように、ブレーキアクチュエータ6は、前後油圧の分配比(α:β)が固定された油圧回路を有する。オイルポンプ61から出力されたオイルは、調圧部62を介して前輪11L,11Rの油圧ブレーキ装置21L,21Rと後輪12L,12Rの油圧ブレーキ装置22L,22Rとに供給される。調圧部62によって調圧された油圧は、前輪側の油圧と後輪側の油圧との分配比がα:βに固定された状態で各車輪のホイールシリンダに供給される。また、オイルポンプ61からの油圧はアキュムレータ(ACC)63に蓄圧される。
図8に示すように、フロントロック限界に到達して回生制動力が上限値に到達すると、油圧制動力と回生制動力とを両方とも発生させる。この際、前輪11L,11Rに油圧制動力を付与しようとすると、必然的に後輪12L,12Rにも油圧制動力が付与される構成であるため、油圧制動力が増加したことに伴い、回生制動力を減らすように制御する。そのため、フロントロック限界よりも大きい要求制動力となる場合には、回生制動力は上限値よりも小さくなるように変化する。
以上説明した通り、実施形態の制動力制御装置によれば、車両Veが街中を走行するような日常域での減速エネルギーを回生ブレーキ装置によって効果的に回収することができるとともに、低μ路での走行安定性を確保することができる。
なお、本発明は、前輪駆動に限らず、後輪駆動、あるいは四輪駆動であってもよい。要するに、本発明が対象とする車両は、回生ブレーキとして機能するモータが、前輪11L,11Rまたは後輪12L,12Rのうちの少なくともいずれか一方に設けられている車両であればよい。さらに、本発明を適用可能な車両は、電動車両(EV)に限らず、ハイブリッド車両(HV、PHV)であってもよい。
1 モータ(MG)
2 インバータ
3 バッテリ
5 ECU
6 ブレーキアクチュエータ
11L,11R 前輪
12L,12R 後輪
21L,21R,22L,22R 油圧ブレーキ装置
31 モータ回転数センサ
32 車輪速センサ
2 インバータ
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11L,11R 前輪
12L,12R 後輪
21L,21R,22L,22R 油圧ブレーキ装置
31 モータ回転数センサ
32 車輪速センサ
Claims (3)
- 前輪および後輪のうちの少なくともどちらか一方に回生制動力を付与する回生ブレーキ装置と、
前記前輪および前記後輪に油圧制動力を付与する油圧ブレーキ装置と、
前記回生ブレーキ装置と前記油圧ブレーキ装置との協調制御を実行する制御部と、
を備える車両の制動力制御装置であって、
前記制御部は、
要求減速度が閾値未満の場合には、車輪に付与される制動力として、少なくとも前記回生制動力を発生させ、前記要求減速度が閾値以上の場合には、前記回生制動力および前記油圧制動力を発生させるとともに前記要求減速度が大きくなるほど前記油圧制動力の割合が大きくなるように制御する協調制御手段と、
走行中の路面抵抗に応じて前記閾値の大きさを変更する可変手段と、
を有し、
前記可変手段は、前記路面抵抗が所定値よりも低い場合には、前記路面抵抗が所定値以上の場合に比べて、前記閾値を低い値に設定する
ことを特徴とする車両の制動力制御装置。 - 前記協調制御手段は、前記要求減速度が閾値未満の場合、前記車輪に付与される制動力として、前記回生制動力のみを発生させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制動力制御装置。 - 前記油圧ブレーキ装置は、前記前輪の制動力と前記後輪の制動力との分配比が一定となるように構成された油圧回路を有し、
前記協調制御手段は、前記要求減速度が閾値以上の場合、前記回生制動力を前記要求減速度が閾値未満の場合に比べて減らし、かつ前記油圧制動力を前記要求減速度が閾値未満の場合と比べて増やす
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制動力制御装置。
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