JP2020089272A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却ファンの正転時も逆転時も当該ファンに駆動力を確実に伝達する。【解決手段】コンバインは、入力プーリ54と、第1プーリ51と、第2プーリ52と、第1ベルト71と、ファン駆動プーリ65と、第2ベルト72と、を備える。入力プーリ54にエンジンの駆動力が入力される。第1プーリ51は入力プーリ54と同一方向に回転し、第2プーリ52は逆方向に回転する。第1ベルト71は、入力プーリ54、第1プーリ51、及び第2プーリ52にわたって巻き掛けられる。ファン駆動プーリ65は冷却ファン31に駆動力を伝達する。第2ベルト72はファン駆動プーリ65に対して第1プーリ51の駆動力又は第2プーリ52の駆動力を伝達する。第2ベルト72の面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分けたときに、第2ベルト72の同じ側の面に対して、第1プーリ51の駆動力及び第2プーリ52の駆動力のうち何れかの駆動力を選択的に伝達可能である。【選択図】図3
Description
本発明は、コンバインに関する。
従来から、コンバインのエンジンを冷却するための構成が知られている。特許文献1は、この種の構成を備えるエンジン冷却装置を開示する。特許文献1のエンジン冷却装置は、ラジエータと、ラジエータ用のファンを備える。特許文献1のエンジン冷却装置は、ラジエータ用のファンが正転することによって、コンバインの側面部に設けられた除塵部を通して、外気を吸入することができるように構成されている。
コンバインが刈取りを行うとき、周囲に大量の塵埃が舞うことが多い。このような状況においては、ファンの正転によって外気が吸入されるのに伴って、短時間で大量の塵埃が除塵部によって捕集される。除塵部に付着する塵埃の量が多くなると、冷却風の風量が減少し、その結果、エンジンの冷却性能が低下する。そこで、特許文献1では、ラジエータ用のファンの状態を当該ファンが正転する正転状態から当該ファンが逆転する逆転状態に切り換えて、外気の吸入方向とは逆方向の空気の流れを生じさせ、これによる風の力で除塵部に付着した塵埃を吹き飛ばして除去することができるようになっている。
具体的には、特許文献1のエンジン冷却装置は、ラジエータと、ラジエータ用のファンのほか、駆動手段と、制御手段と、を備える。駆動手段は、ラジエータ用のファンを正転状態と逆転状態とに切り換えて駆動することができる。制御手段は、ラジエータ用のファンが正転状態と逆転状態とに間欠的に切り換えられるように駆動手段の作動を制御可能である。
また、特許文献1のエンジン冷却装置は、ラジエータ用のファンの入力プーリと、エンジンの出力プーリと、伝動ベルトと、切換部材と、を備える。伝動ベルトは、入力プーリと出力プーリとにわたって巻回されている。切換部材には、正転用プーリ及び逆転用プーリが設けられている。そして、特許文献1のエンジン冷却装置は、切換部材を用いて、伝動ベルトに正転用プーリを押圧するか逆転用プーリを押圧するかによって、ラジエータ用のファンの正転状態と逆転状態を切り換える構成となっている。
特許文献1の構成は、伝動ベルトに対して、正転用プーリ及び逆転用プーリが入力プーリ及び出力プーリと同一の方向で回転する。そして、このことに起因して、伝動ベルトの一方の面(内面)に正転用プーリを押圧するか、伝動ベルトの他方の面(外面)に逆転用プーリを押圧するかによって、ラジエータ用のファンの正転状態と逆転状態とを切り換えるようになっている。従って、特許文献1は、正転用プーリ又は逆転用プーリのうち一方のプーリが伝動ベルトの裏面を押圧する構成をとらざるを得ない。しかし、プーリが伝動ベルトの裏面に押圧される場合には、伝動ベルトの駆動力が正転用プーリ又は逆転用プーリに伝わりにくくなって、ファンの回転力が弱くなる。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、冷却ファンの正転時も逆転時も当該冷却ファンに駆動力を確実に伝達することができるコンバインを提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成のコンバインが提供される。即ち、このコンバインは、エンジンが設置されたエンジンルームと、外気を前記エンジンルーム内に除塵部を通して吸入する冷却ファンと、を備える。コンバインは、入力プーリと、第1プーリと、第2プーリと、第1ベルトと、ファン駆動プーリと、第2ベルトと、を備える。前記入力プーリには、前記エンジンの駆動力が入力される。前記第1プーリは、前記入力プーリと同一方向に回転する。前記第2プーリは、前記入力プーリと逆方向に回転する。前記第1ベルトは、前記入力プーリ、前記第1プーリ、及び前記第2プーリにわたって巻き掛けられる。前記ファン駆動プーリは、前記冷却ファンに駆動力を伝達する。前記第2ベルトは、前記ファン駆動プーリに対して前記第1プーリの駆動力又は前記第2プーリの駆動力を伝達する。前記第2ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分けたときに、前記第2ベルトの同じ側の面に対して、前記第1プーリの駆動力及び前記第2プーリの駆動力のうち何れかの駆動力を選択的に伝達可能である。
これにより、冷却ファンの回転方向を正転及び逆転のうち何れとした場合でも、第2ベルトの面を軌道の内側/外側の観点で分けて考えたときに同じ側の面に、エンジンの入力プーリの駆動力が伝達される。従って、冷却ファンの正転時も逆転時も、駆動力を同じように当該冷却ファンに伝達することができる。この結果、冷却ファンの回転方向によって駆動伝達の確実性に差が生じるのを良好に抑制することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成のコンバインが提供される。即ち、このコンバインは、エンジンが設置されたエンジンルームと、外気を前記エンジンルーム内に除塵部を通して吸入する冷却ファンと、を備える。コンバインは、入力プーリと、第1プーリと、第2プーリと、第1ベルトと、ファン駆動プーリと、第1伝動ベルトと、第2伝動ベルトと、テンションプーリと、を備える。前記入力プーリには、前記エンジンの駆動力が入力される。前記第1プーリは、前記入力プーリと同一方向に回転する。前記第2プーリは、前記入力プーリと逆方向に回転する。前記第1ベルトは、前記入力プーリ、前記第1プーリ、及び前記第2プーリにわたって巻き掛けられる。前記ファン駆動プーリは、前記冷却ファンに駆動力を伝達する。前記第1伝動ベルトは、前記ファン駆動プーリに対して前記第1プーリの駆動力を伝達可能に設けられる。前記第2伝動ベルトは、前記ファン駆動プーリに対して前記第2プーリの駆動力を伝達可能に設けられる。前記テンションプーリは、前記第1伝動ベルト又は第2伝動ベルトに接触可能に設けられる。前記テンションプーリが前記第1伝動ベルト又は第2伝動ベルトに接触することによって、前記ファン駆動プーリに前記第1プーリ又は前記第2プーリの駆動力が伝達される。前記第1伝動ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分け、前記第2伝動ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面に分けたときに、前記テンションプーリは、前記第1伝動ベルト及び前記第2伝動ベルトの同じ側の面に選択的に接触可能である。
これにより、冷却ファンの回転方向を正転及び逆転のうち何れとした場合でも、第1伝動ベルト及び第2伝動ベルトの面を軌道の内側/外側の観点で分けて考えたときに同じ側の面に、テンションプーリが接触する。従って、冷却ファンの正転時も逆転時も、駆動力を同じようにファン駆動プーリに伝達することができる。この結果、冷却ファンの回転方向によって駆動伝達の確実性に差が生じるのを良好に抑制することができる。
前記のコンバインにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、コンバインは、第1連動プーリと、第2連動プーリと、を備える。前記第1連動プーリは、前記第1プーリと連動して回転する。前記第2連動プーリは、前記第2プーリと連動して回転する。前記ファン駆動プーリに前記第1連動プーリの駆動力を伝達するか、前記第2連動プーリの駆動力を伝達するか、を切り換えることによって、前記冷却ファンの回転方向が切り換えられる。
これにより、簡単な構成で、冷却ファンの正転/逆転にかかわらず駆動力を冷却ファンに確実に伝達することができる。
前記のコンバインにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記入力プーリが回転しているときは、常時、前記第1プーリ及び前記第2プーリに前記入力プーリの駆動力が伝達される。
これにより、第1ベルトが常時張りとなるので、第1プーリ及び第2プーリの各々に駆動力をより確実に伝達することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。初めに、本発明の第1実施形態のコンバイン1について説明する。図1はコンバイン1の側面図である。図2はコンバイン1の運転部13の下方付近の構成を示す正面断面図である。
以下の説明で「前」というときは、コンバイン1が刈取時に進む方向を意味する。以下の説明で「左」「右」というときは、コンバイン1が前進する方向に向かって左及び右を意味するものとする。
図1等に示すように、コンバイン1は、クローラ部3と、刈取部5と、脱穀部7と、選別部9と、グレンタンク11と、排出オーガ12と、運転部13と、エンジン23と、を備える。
クローラ部3は、コンバイン1の下部に設けられている。クローラ部3は、無端状のクローラを備えた走行装置として構成されている。
刈取部5は、コンバイン1の前部に設けられている。刈取部5は、稲、麦又は大豆等の作物の穀稈の株元を刈り取ることができる。
脱穀部7は、コンバイン1の左部に設けられている。脱穀部7は、刈取部5の後方に配置されている。脱穀部7は、刈取部5で刈り取った穀稈を脱穀する。
選別部9は、コンバイン1の左部に設けられている。選別部9は、脱穀部7の下方に配置されている。選別部9は、脱穀部7で脱穀された穀粒を選別して取り出す。
グレンタンク11は、コンバイン1の右部後側に設けられている。グレンタンク11は、選別部9の右側方に配置されている。グレンタンク11は、選別部9で選別された穀粒を貯留する。
排出オーガ12は、グレンタンク11の後部の下側に接続されている。排出オーガ12は、グレンタンク11に貯留された穀粒を当該グレンタンク11の外部に排出することができる。
運転部13は、コンバイン1の右部前側に設けられている。運転部13は、刈取部5とグレンタンク11との間に配置されている。運転部13には、コンバイン1を運転するオペレータの居住空間が構成されている。
運転部13には、オペレータが座る運転座席14が配置される。また、運転部13は、オペレータが指示するための操作部材(例えば、ステアリングホイール15)を備える。
エンジン23は、図2に示すように、コンバイン1に形成されたエンジンルーム21に設置されている。エンジンルーム21は、運転部13の下方に配置されている。なお、エンジンルームの位置は運転部13の下方に限られず、運転部13やグレンタンク11の後方であってもよいし、運転部13の前方であってもよい。
エンジン23は、出力軸25を備える。出力軸25は、コンバイン1の左右方向に向けて配置されている。出力軸25は、適宜の伝動機構を介して、図1のクローラ部3、脱穀部7、及び選別部9等に接続されている。出力軸25には、図略のフライホイールが固定されている。
エンジン23の出力軸25と脱穀部7とを接続する伝動機構には、図略の脱穀クラッチが設けられる。脱穀クラッチは、エンジン23から脱穀部7への動力の伝達/遮断を切り換えることができる。
図2に示すように、エンジン23には、その冷却のために用いられるラジエータ27及び冷却ファン31が取り付けられている。冷却ファン31は、エンジン23とラジエータ27との間に配置されている。
冷却ファン31は、回転することにより空気の流れを発生させ、ラジエータ27に空気を通過させるとともに、エンジン23に風を当てることで、エンジン23を冷却することができる。冷却ファン31には、エンジン23の出力軸25の動力が伝達されて回転する。
コンバイン1の右側面部には、開口部が形成されている。この開口部は、エンジンルーム21の内部空間に接続されている。この開口部を覆うように除塵部33が設けられている。ラジエータ27及び冷却ファン31は、除塵部33に対面するように配置されている。
詳細は後述するが、エンジン23には、冷却ファン31の回転方向を切り換えるための切換機構50が取り付けられている。以下の説明では、コンバイン1の外部の空気をエンジンルーム21内に吸引する方向の冷却ファン31の回転を正転と呼ぶことがある。また、エンジンルーム21内の空気をコンバイン1の外部に排出する方向の冷却ファン31の回転を逆転と呼ぶことがある。
除塵部33は、網状の部材からなる。除塵部33は、冷却ファン31が正転して外気がエンジンルーム21内に吸引されるときに、塵埃を受け止める。これにより、外気と塵埃を分離して、清浄な空気を冷却のためにエンジンルーム21内に供給することができる。
除塵部33に捕集された塵埃は、冷却ファン31が逆転することで、当該除塵部33から吹き飛ばされ、除去される。これにより、除塵部33の詰まりを防止することができる。
続いて、切換機構50について詳細に説明する。図3は、冷却ファン31が正転状態である場合における切換機構50を示す側面図である。図4は、冷却ファン31が逆転状態である場合における切換機構50を示す側面図である。
図3に示すように、切換機構50は、入力プーリ54と、第1プーリ51と、第2プーリ52と、第1テンションプーリ53と、第1ベルト71と、切換アーム80と、第1連動プーリ61と、第2連動プーリ62と、従動プーリ63と、第2テンションプーリ64と、ファン駆動プーリ65と、第2ベルト72と、支持プレート90と、位置変更装置100と、を備える。
切換機構50は、エンジン23において、冷却ファン31が配置される側と同じ側の面に設けられている。切換機構50は、エンジン23の出力軸25の端部と、冷却ファン31の駆動軸68と、の間に配置されている。冷却ファン31の駆動軸68は、エンジン23の出力軸25の上方に位置し、出力軸25と平行に配置されている。
図3及び図4においては、図面の見易さを考慮して、冷却ファン31、切換アーム80及び支持プレート90等が鎖線で透視的に描かれている。
入力プーリ54には、エンジン23の駆動力が入力される。入力プーリ54は、エンジン23の下部に位置する出力軸25に相対回転不能に取り付けられている。入力プーリ54は、出力軸25と一体的に回転する。ただし、入力プーリ54は、エンジン23の出力軸25に連動して回転するものであれば良い。
第1プーリ51は、入力プーリ54の上方に配置されている。第1プーリ51は、切換アーム80に回転可能に支持されている。具体的には、第1プーリ51が固定される第1回転軸81が、切換アーム80に回転可能に支持されている。
第2プーリ52は、入力プーリ54の上方に、第1プーリ51に近接して配置されている。第2プーリ52は、切換アーム80に回転可能に支持されている。具体的には、第2プーリ52が固定される第2回転軸82が、切換アーム80に回転可能に支持されている。
第1テンションプーリ53は、出力軸25に沿った方向で見たときに、第2プーリ52を挟んで第1プーリ51と反対側に配置されている。切換アーム80には第1テンションアーム83が回転可能に支持されており、第1テンションプーリ53は第1テンションアーム83の先端に回転可能に支持されている。第1テンションアーム83の回転軸は、第2回転軸82(言い換えれば、第2プーリ52の回転軸)と一致している。
第1ベルト71は、無端状に形成され、入力プーリ54、第1プーリ51、第2プーリ52及び第1テンションプーリ53にわたって巻き掛けられている。入力プーリ54、第1プーリ51及び第1テンションプーリ53は、第1ベルト71のループ状の軌道の内側に配置されている。第2プーリ52は、第1ベルト71の軌道の外側に配置されている。第1ベルト71は、第1プーリ51及び第2プーリ52に対してS字状に巻き掛けられている。
第1ベルト71によって入力プーリ54の駆動力が伝達されることにより、第1プーリ51は、入力プーリ54と同一の方向(方向D1)に回転する。これと同時に、第2プーリ52は、入力プーリ54とは逆方向(方向D2)に回転する。
第1テンションアーム83と切換アーム80との間には、第1付勢バネ85が取り付けられている。第1付勢バネ85は、無端状の第1ベルト71を外側へ押すように、第1テンションアーム83を介して第1テンションプーリ53を付勢する。これにより、第1ベルト71に適宜の張力を付与することができる。
切換アーム80は、入力プーリ54(エンジン23の出力軸25)に対して、第1プーリ51、第2プーリ52及び第1テンションプーリ53を変位させることができるように設けられている。切換アーム80は、板状の部材として構成されており、エンジン23において入力プーリ54が設けられる側に配置されている。入力プーリ54、第1プーリ51及び第2プーリ52は、3角形の頂点をなすように、それぞれ切換アーム80に配置されている。切換アーム80は、出力軸25回りに回転可能に支持されている。
第1連動プーリ61は、第1プーリ51に対して第1回転軸81の軸方向で並べて配置されている。第1連動プーリ61は、第1プーリ51と、切換アーム80を挟んで反対側に配置されている。第1連動プーリ61は、第1回転軸81に相対回転不能に取り付けられている。第1プーリ51の回転に伴って、第1連動プーリ61は第1プーリ51と一体的に回転する。
第2連動プーリ62は、第2プーリ52に対して第2回転軸82の軸方向で並べて配置されている。第2連動プーリ62は、第2プーリ52と、切換アーム80を挟んで反対側に配置されている。第2連動プーリ62は、第2回転軸82に相対回転不能に取り付けられている。第2プーリ52の回転に伴って、第2連動プーリ62は、第2プーリ52と一体的に回転する。
従動プーリ63は、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62よりも低い位置に配置されている。従動プーリ63は、支持プレート90に回転可能に支持されている。
第2テンションプーリ64は、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62よりも低い位置に配置されている。支持プレート90には第2テンションアーム94が回転可能に支持されており、第2テンションプーリ64は第2テンションアーム94の先端に回転可能に支持されている。
ファン駆動プーリ65は、冷却ファン31に駆動力を伝達することができるように設けられている。ファン駆動プーリ65は、冷却ファン31の駆動軸68に相対回転不能に取り付けられている。ファン駆動プーリ65には、第1プーリ51の駆動力又は第2プーリ52の駆動力を選択的に伝達することができる。
冷却ファン31は、ファン駆動プーリ65と一体的に回転する。ただし、冷却ファン31は、ファン駆動プーリ65に連動して回転すれば良い。
第2ベルト72は、無端状に形成され、ファン駆動プーリ65、従動プーリ63、及び第2テンションプーリ64にわたって巻き掛けられている。ファン駆動プーリ65、従動プーリ63及び第2テンションプーリ64は、第2ベルト72のループ状の軌道の内側に配置されている。同様に、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62も、第2ベルト72の軌道の内側に配置されている。切換アーム80が変位することにより、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62の一方が、第2ベルト72に択一的に接触することができる。
第2テンションアーム94と支持プレート90との間には、第2付勢バネ96が取り付けられている。第2付勢バネ96は、無端状の第2ベルト72を外側へ押すように、第2テンションアーム94を介して第2テンションプーリ64を付勢する。これにより、第2ベルト72に適宜の張力を付与することができる。
支持プレート90は、従動プーリ63、ファン駆動プーリ65、及び冷却ファン31等を回転可能に支持する。支持プレート90は、板状部材からなる。支持プレート90は、切換アーム80と略平行に配置されている。ファン駆動プーリ65、従動プーリ63及び第2テンションプーリ64は、3角形をなすように配置されている。
切換機構50においては、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62のうち何れが第2ベルト72に接触するかを切換可能である。これにより、第1プーリ51の駆動力がファン駆動プーリ65に伝達される状態(冷却ファン31の正転状態)と、第2プーリ52の駆動力がファン駆動プーリ65に伝達される状態(冷却ファン31の逆転状態)とが切り換えられる。
詳しくは、切換アーム80がエンジン23の出力軸25を中心として回転すると、第2ベルト72に対して第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62が変位して、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62の一方のみが第2ベルト72に接触するように構成されている。図3には、第2ベルト72に第1連動プーリ61が接触した状態が示され、図4には、第2ベルト72に第2連動プーリ62が接触した状態が示されている。
本実施形態においては、切換アーム80を回転させるために、位置変更装置100が用いられる。位置変更装置100は、アクチュエータとしてのモータ101と、ウォームギヤ102と、第1バネ部材103と、第2バネ部材104と、を有する。
モータ101は、コンバイン1の適宜の箇所に固定されている。モータ101は、ウォームギヤ102及び第1バネ部材103を介して切換アーム80に接続されている。モータ101を駆動することで、第1バネ部材103を押したり引っ張ったりすることができる。第2バネ部材104は、切換アーム80を一側に付勢している。第1バネ部材103は、第2バネ部材104が切換アーム80を付勢するのに抗する向きに、切換アーム80を引っ張ることができる。
モータ101が第1バネ部材103を押すと、切換アーム80が第2バネ部材104により引っ張られて、エンジン23の出力軸25を中心として、図3の時計回りに回転する。こうして、図3に示すように、第1連動プーリ61が、ファン駆動プーリ65と従動プーリ63との間に張られている第2ベルト72に接触する。この状態では、第2連動プーリ62は、第2ベルト72に接触していない。
図3の状態で、第1バネ部材103はほぼ自然長となっている。第1連動プーリ61と第2ベルト72との接圧は、第2バネ部材104のバネ力によって実現される。
入力プーリ54の回転に伴い、第1連動プーリ61はD1方向に常時回転し、第2連動プーリ62はD2方向に常時回転している。図3の状態では、第1連動プーリ61の回転が第2ベルト72を介してファン駆動プーリ65に伝達され、冷却ファン31が正転する。
図3の状態からモータ101を駆動して第1バネ部材103を引っ張っていくと、第1バネ部材103が切換アーム80を引っ張り、その力が徐々に増大する。モータ101が第1バネ部材103を十分な距離だけ引っ張ると、第1バネ部材103によって引っ張られる切換アーム80は、第2バネ部材104の付勢力に抗して、エンジン23の出力軸25を中心として、図3の反時計回りに回転する。こうして、図4に示すように、第2連動プーリ62が、ファン駆動プーリ65と第2テンションプーリ64との間に張られている第2ベルト72に接触する。この状態では、第1連動プーリ61は、第2ベルト72に接触していない。
図4の状態では、第2連動プーリ62と第2ベルト72との接圧は、第1バネ部材103のバネ力から第2バネ部材104のバネ力を実質的に相殺した残りのバネ力によって実現される。
入力プーリ54の回転に伴い、第1連動プーリ61はD1方向に常時回転し、第2連動プーリ62はD2方向に常時回転している。図4の状態では、第2連動プーリ62の回転が第2ベルト72を介してファン駆動プーリ65に伝達され、冷却ファン31が逆転する。
図3の状態と図4の状態を切り換えるために切換アーム80が回転するとき、第1プーリ51、第2プーリ52及び第1テンションプーリ53は、入力プーリ54の回転軸を中心とする円弧状の軌跡を描いて移動する。切換アーム80が回転する途中でも、第1プーリ51及び第2プーリ52等と入力プーリ54の中心との距離が一定に保たれるので、第1ベルト71による第1プーリ51及び第2プーリ52への駆動力の伝達は支障なく行われる。
切換アーム80の回転に伴って、第2ベルト72に第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62の何れの連動プーリも接触しないタイミングが過渡的に生じる。このタイミングでは、第1連動プーリ61の回転及び第2連動プーリ62の回転の何れもファン駆動プーリ65に伝達されなくなるので、冷却ファン31の回転数が低下する。従って、冷却ファン31の正転と逆転とが急激に切り換わることを防止することができる。この結果、第2ベルト72に第1連動プーリ61又は第2連動プーリ62が接触する際の異音の発生等を防止することができる。
なお、位置変更装置100は、上記の構成に限定されず、第1プーリ51(第1連動プーリ61)及び第2プーリ52(第2連動プーリ62)を所定の位置に択一的に変位させることができるものであれば良い。
本実施形態において、第2ベルト72はVベルトとして構成されている。また、第1連動プーリ61、第2連動プーリ62、従動プーリ63、第2テンションプーリ64、及びファン駆動プーリ65は、何れもVプーリとして構成されている。Vベルトのテーパ面は、第2ベルト72の軌道内側の面と考えることができ、外周面は、軌道外側の面と考えることができる。
図3に示す正転状態において、第1連動プーリ61は、第2ベルト72の内側の面に接触している。図4に示す逆転状態において、第2連動プーリ62は、第2ベルト72の内側の面に接触している。このように、ベルトの軌道内側の面か軌道外側の面かで考えると、第2ベルト72の同じ側の面に対して、第1プーリ51の駆動力及び第2プーリ52の駆動力のうち何れかが選択的に伝達され、第2ベルト72が摩擦駆動される構成となっている。
従って、正転及び逆転の何れの場合でも、入力プーリ54の動力を同じように第2ベルト72に伝達することができる。この結果、冷却ファン31の回転方向にかかわらず、安定した動力伝達を実現することができる。
第1連動プーリ61は、第1プーリ51に対して第1回転軸81を介して相対回転不能に連結されている。同様に、第2連動プーリ62は、第2プーリ52に対して第2回転軸82を介して相対回転不能に連結されている。この結果、簡素かつコンパクトな構成で、冷却ファン31の回転方向の切換を実現することができる。
切換機構50の切換(位置変更装置100による切換アーム80の位置の切換)は、手動で又は自動で行うことができる。冷却ファン31は通常の場合は正転するが、手動の場合、運転部13に配置された適宜の操作部材(例えば、スイッチ)をオペレータが操作すると、冷却ファン31を逆転させるように構成することができる。自動の場合、例えば、冷却ファン31の120秒間の正転と、30秒間の逆転と、を交互に反復することができる。これらの制御は、コンバイン1の制御を行う図略のコンピュータ(制御装置)によって実現することができる。
自動の場合、切換機構50による冷却ファン31の回転方向の切換は、コンバイン1において所定の条件が満たされていときにのみ実行することができる。例えば、上述の脱穀クラッチが動力を遮断しているときは冷却ファン31を正転し続け、脱穀クラッチが動力を伝達している状態のときにのみ冷却ファン31の正転と逆転の切換を所定時間毎に実行する制御が考えられる。これにより、通常時はエンジン23の冷却を重視する一方で、塵埃が特に発生し易い脱穀時においては除塵部33の詰まり防止を実現することができる。脱穀クラッチの状態は、公知の適宜のセンサにより検出することができる。
以上に説明したように、本実施形態のコンバイン1は、エンジン23が設置されたエンジンルーム21と、外気をエンジンルーム21内に除塵部33を通して吸入する冷却ファン31と、を備える。コンバイン1は、入力プーリ54と、第1プーリ51と、第2プーリ52と、第1ベルト71と、ファン駆動プーリ65と、第2ベルト72と、を備える。入力プーリ54には、エンジン23の駆動力が入力される。第1プーリ51は、入力プーリ54と同一方向に回転する。第2プーリ52は、入力プーリ54と逆方向に回転する。第1ベルト71は、入力プーリ54、第1プーリ51、及び第2プーリ52にわたって巻き掛けられる。ファン駆動プーリ65は、冷却ファン31に駆動力を伝達する。第2ベルト72は、ファン駆動プーリ65に対して第1プーリ51の駆動力又は第2プーリ52の駆動力を伝達する。第2ベルト72の面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分けたときに、第2ベルト72の同じ側の面(具体的には、軌道内側の面であるVベルトのテーパ面)に対して、第1プーリ51の駆動力及び第2プーリ52の駆動力のうち何れかの駆動力を選択的に伝達可能である。
これにより、冷却ファン31の回転方向を正転及び逆転のうち何れとした場合でも、第2ベルト72の面を軌道の内側/外側の観点で分けて考えたときに同じ側の面に、エンジン23の入力プーリ54の駆動力が伝達される。従って、冷却ファン31の正転時も逆転時も、駆動力を同じように当該冷却ファン31に伝達することができる。この結果、冷却ファン31の回転方向によって駆動伝達の確実性に差が生じるのを良好に抑制することができる。
また、本実施形態のコンバイン1は、第1連動プーリ61と、第2連動プーリ62と、を備える。第1連動プーリ61は、第1プーリ51と連動して回転する。第2連動プーリ62は、第2プーリ52と連動して回転する。第2ベルト72に第1連動プーリ61の駆動力を伝達するか、第2連動プーリ62の駆動力を伝達するか、を切り換えることによって、冷却ファン31の回転方向が切り換えられる。
これにより、簡単な構成で、冷却ファン31の正転/逆転にかかわらず動力を冷却ファン31に確実に伝達することができる。
また、本実施形態のコンバイン1においては、入力プーリ54が回転しているときは、常時、第1プーリ51及び第2プーリ52に入力プーリ54の駆動力が伝達される。
これにより、第1ベルト71が常時張りとなるので、本実施形態のように第1ベルト71の異なる面(Vベルトのテーパ面及び外周面)に第1プーリ51と第2プーリ52とがそれぞれ接触している場合であっても、第1プーリ51及び第2プーリ52の各々に入力プーリ54の駆動力をより確実に伝達することができる。
次に、第2実施形態を説明する。図5は、冷却ファン31が正転状態である場合における切換機構150を示す模式図である。図6は、冷却ファン31が逆転状態である場合における切換機構150を示す模式図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図5及び図6に示すように、本実施形態の切換機構150は、入力プーリ54と、第1プーリ51と、第2プーリ52と、第1ベルト71と、第1連動プーリ61と、第2連動プーリ62と、正転用ベルト(第1伝動ベルト)72aと、逆転用ベルト(第2伝動ベルト)72bと、正転用テンションプーリ64aと、逆転用テンションプーリ64bと、切換アーム80xと、中間入力プーリ97と、中間出力プーリ98と、中間ベルト73と、ファン駆動プーリ65と、を備える。
本実施形態では、第1プーリ51、第2プーリ52、第1テンションプーリ53、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62は、入力プーリ54から水平方向に少し離れて配置されている。
本実施形態の切換機構150は、第1実施形態で説明した切換アーム80を備えていない。従って、第1プーリ51、第2プーリ52、第1テンションプーリ53、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62が、冷却ファン31の回転方向の切換のために位置を移動することはない。
図5においては第1テンションアーム83及び第1付勢バネ85が描かれていないが、第1テンションプーリ53は上述の第1実施形態と同様の構成で、第1ベルト71に適宜のテンションを付与している。
中間入力プーリ97は、第1連動プーリ61及び第2連動プーリ62の上方に配置されている。中間入力プーリ97は、2つのベルト溝を有する2連プーリとして構成されている。中間入力プーリ97は、適宜の場所に回転可能に支持された第3回転軸99に固定されている。
正転用ベルト72aは、第1連動プーリ61と、中間入力プーリ97と、にわたって巻き掛けられている。
逆転用ベルト72bは、第2連動プーリ62と、中間入力プーリ97と、にわたって巻き掛けられている。
正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bは、それぞれ上下方向に細長い軌道を有している。
中間出力プーリ98は、中間入力プーリ97に対して軸方向で並べて配置されている。中間出力プーリ98は、第3回転軸99に相対回転不能に取り付けられている。中間入力プーリ97の回転に伴って、中間出力プーリ98は中間入力プーリ97と一体的に回転する。
中間ベルト73は、中間出力プーリ98と、ファン駆動プーリ65と、にわたって巻き掛けられている。
切換アーム80xは、概ね水平方向でスライド移動可能となるように、コンバイン1の適宜の場所に支持されている。切換アーム80xには、正転用テンションプーリ64a及び逆転用テンションプーリ64bがそれぞれ回転可能に支持されている。正転用テンションプーリ64a及び逆転用テンションプーリ64bは、上下方向に細長い正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bの軌道を挟むように、概ね水平方向に適宜の間隔をあけて並べて配置されている。
正転用テンションプーリ64aは、正転用ベルト72aに接触可能に設けられている。正転用テンションプーリ64aは、正転用ベルト72aの軌道の外側に配置されている。詳細は後述するが、2つのテンションプーリ64a,64bのそれぞれは、動力の伝達/遮断を切り換えるベルトテンションクラッチを構成する。
逆転用テンションプーリ64bは、逆転用ベルト72bに接触可能に設けられている。逆転用テンションプーリ64bは、逆転用ベルト72bの軌道の外側に配置されている。
この構成で、図5は、位置変更装置100のモータ101が第1バネ部材103を殆ど引っ張っていない状態である。第2バネ部材104によって切換アーム80xが引っ張られるため、切換アーム80xは、図5のように、切換アーム80xの長手方向一側に移動している。この結果、正転用テンションプーリ64aが正転用ベルト72aに接触し、正転用ベルト72aにテンションが付与される。このとき、逆転用テンションプーリ64bは逆転用ベルト72bに接触していないため、逆転用ベルト72bにテンションが付与されない。第1プーリ51のD1方向の回転が、第1連動プーリ61及び正転用ベルト72aを介して中間入力プーリ97に伝達される。この結果、中間出力プーリ98は、冷却ファン31を正転させる方向に回転する。
図6は、位置変更装置100のモータ101が第1バネ部材103を十分に引っ張った状態である。切換アーム80xは、第1バネ部材103に引っ張られて、図5とは反対側に移動している。この結果、逆転用テンションプーリ64bが逆転用ベルト72bに接触し、逆転用ベルト72bにテンションが付与される。このとき、正転用テンションプーリ64aは正転用ベルト72aに接触していないため、正転用ベルト72aにテンションが付与されない。第2プーリ52のD2方向の回転が、第2連動プーリ62及び逆転用ベルト72bを介して中間入力プーリ97に伝達される。この結果、中間出力プーリ98は、冷却ファン31を逆転させる方向に回転する。
正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bは、何れもVベルトとして構成されている。従って、正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bのそれぞれが有する面は、第1実施形態の第2ベルト72と同様に、軌道内側の面と、軌道外側の面と、に分けることができる。図5に示す正転状態において、正転用テンションプーリ64aは、正転用ベルト72aの軌道外側の面に接触している。図6に示す逆転状態において、逆転用テンションプーリ64bは、逆転用ベルト72bの軌道外側の面に接触している。このように、テンションプーリ64a,64bは、正転用ベルト72a又は逆転用ベルト72bに対して、軌道の内側/外側で考えたときに同じ側の面に選択的に接触する。
なお、切換機構150は、これに限定されない。例えば、正転用テンションプーリ64aを正転用ベルト72aの軌道内側の面に接触可能に配置し、逆転用テンションプーリ64bを逆転用ベルト72bの軌道内側の面に接触可能に配置しても良い。
また、1つのテンションプーリが、正転時には正転用ベルト72aの軌道外側の面に接触し、逆転時には逆転用ベルト72bの軌道外側の面に接触することで、冷却ファン31の回転方向を切り換えるように構成することもできる。
切換機構150において、中間入力プーリ97、中間出力プーリ98及び中間ベルト73を省略することもできる。この場合、ファン駆動プーリ65を2連プーリとして、正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bをそれぞれファン駆動プーリ65に巻き掛ければ良い。
以上に説明したように、本実施形態のコンバインは、入力プーリ54と、第1プーリ51と、第2プーリ52と、第1ベルト71と、ファン駆動プーリ65と、正転用ベルト72aと、逆転用ベルト72bと、テンションプーリ64a,64bと、を備える。入力プーリ54には、エンジン23の駆動力が入力される。第1プーリ51は、入力プーリ54と同一方向に回転する。第2プーリ52は、入力プーリ54と逆方向に回転する。第1ベルト71は、入力プーリ54と第1プーリ51と第2プーリ52とにわたって巻き掛けられている。ファン駆動プーリ65は、冷却ファン31に駆動力を伝達する。正転用ベルト72aは、ファン駆動プーリ65に対して第1プーリ51の駆動力を伝達可能に設けられている。逆転用ベルト72bは、ファン駆動プーリ65に対して第2プーリ52の駆動力を伝達可能に設けられている。テンションプーリ64a,64bは、正転用ベルト72a又は逆転用ベルト72bに接触可能に設けられている。テンションプーリ64a,64bが正転用ベルト72a又は逆転用ベルト72bに接触することによって、ファン駆動プーリ65に第1プーリ51又は第2プーリ52の駆動力が伝達される。正転用ベルト72aの面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分け、逆転用ベルト72bの面を軌道内側の面と軌道外側の面に分けたときに、テンションプーリ64a,64bは、正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bの同じ側の面(具体的には、軌道外側の面である外周面)に選択的に接触可能である。
これにより、冷却ファン31の回転方向を正転及び逆転のうち何れとした場合でも、正転用ベルト72a及び逆転用ベルト72bの面を軌道の内側/外側の観点で分けて考えたときに同じ側の面に、テンションプーリ64a,64bが接触する。従って、冷却ファン31の正転時も逆転時も、駆動力を同じようにファン駆動プーリ65に伝達することができる。この結果、冷却ファン31の回転方向によって駆動伝達の確実性に差が生じるのを良好に抑制することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1実施形態において、第1連動プーリ61が第2ベルト72の外側の面に接触することで冷却ファン31を正転させ、第2連動プーリ62が第2ベルト72の外側の面に接触することで冷却ファン31を逆転させるように構成することができる。
第1実施形態において、位置変更装置100が切換アーム80を回転させる代わりに、駆動軸68を中心にして支持プレート90を回転させることで、冷却ファン31の回転方向を切り換えるように構成することができる。
第1ベルト71、第2ベルト72、正転用ベルト72a、及び逆転用ベルト72bは、Vベルトに代えて、例えば平ベルトとすることができる。
第1プーリ51及び第1連動プーリ61を一体化させて、2連プーリとして構成することもできる。第2プーリ52及び第2連動プーリ62も同様である。
第1ベルト71、第2ベルト72、正転用ベルト72a、逆転用ベルト72b、及び中間ベルト73の軌道は、適宜変更することができる。
上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態及び変形形態をとり得ることは明らかである。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
1 コンバイン
21 エンジンルーム
23 エンジン
31 冷却ファン
33 除塵部
51 第1プーリ
52 第2プーリ
54 入力プーリ
61 第1連動プーリ
62 第2連動プーリ
64a,64b テンションプーリ
65 ファン駆動プーリ
71 第1ベルト
72 第2ベルト
72a 正転用ベルト(第1伝動ベルト)
72b 逆転用ベルト(第2伝動ベルト)
21 エンジンルーム
23 エンジン
31 冷却ファン
33 除塵部
51 第1プーリ
52 第2プーリ
54 入力プーリ
61 第1連動プーリ
62 第2連動プーリ
64a,64b テンションプーリ
65 ファン駆動プーリ
71 第1ベルト
72 第2ベルト
72a 正転用ベルト(第1伝動ベルト)
72b 逆転用ベルト(第2伝動ベルト)
Claims (4)
- エンジンが設置されたエンジンルームと、外気を前記エンジンルーム内に除塵部を通して吸入する冷却ファンと、を備えたコンバインにおいて、
前記エンジンの駆動力を入力する入力プーリと、
前記入力プーリと同一方向に回転する第1プーリと、
前記入力プーリと逆方向に回転する第2プーリと、
前記入力プーリ、前記第1プーリ、及び前記第2プーリにわたって巻き掛けられた第1ベルトと、
前記冷却ファンに駆動力を伝達するファン駆動プーリと、
前記ファン駆動プーリに対して前記第1プーリの駆動力又は前記第2プーリの駆動力を伝達する第2ベルトと、
を備え、
前記第2ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分けたときに、前記第2ベルトの同じ側の面に対して、前記第1プーリの駆動力及び前記第2プーリの駆動力のうち何れかの駆動力を選択的に伝達可能であることを特徴とするコンバイン。 - エンジンが設置されたエンジンルームと、外気を前記エンジンルーム内に除塵部を通して吸入する冷却ファンと、を備えたコンバインにおいて、
前記エンジンの駆動力が入力される入力プーリと、
前記入力プーリと同一方向に回転する第1プーリと、
前記入力プーリと逆方向に回転する第2プーリと、
前記入力プーリ、前記第1プーリ、及び前記第2プーリにわたって巻き掛けられた第1ベルトと、
前記冷却ファンに駆動力を伝達するファン駆動プーリと、
前記ファン駆動プーリに対して前記第1プーリの駆動力を伝達可能に設けられた第1伝動ベルトと、
前記ファン駆動プーリに対して前記第2プーリの駆動力を伝達可能に設けられた第2伝動ベルトと、
前記第1伝動ベルト又は第2伝動ベルトに接触可能に設けられたテンションプーリと、
を備え、
前記テンションプーリが前記第1伝動ベルト又は第2伝動ベルトに接触することによって、前記ファン駆動プーリに前記第1プーリ又は前記第2プーリの駆動力が伝達され、
前記第1伝動ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面とに分け、前記第2伝動ベルトの面を軌道内側の面と軌道外側の面に分けたときに、前記テンションプーリは、前記第1伝動ベルト及び前記第2伝動ベルトの同じ側の面に選択的に接触可能であることを特徴とするコンバイン。 - 請求項1又は2に記載のコンバインであって、
前記第1プーリと連動して回転する第1連動プーリと、
前記第2プーリと連動して回転する第2連動プーリと、
を備え、
前記ファン駆動プーリに前記第1連動プーリの駆動力を伝達するか、前記第2連動プーリの駆動力を伝達するか、を切り換えることによって、前記冷却ファンの回転方向が切り換えられることを特徴とするコンバイン。 - 請求項3に記載のコンバインであって、
前記入力プーリが回転しているときは、常時、前記第1プーリ及び前記第2プーリに前記入力プーリの駆動力が伝達されることを特徴とするコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018226271A JP2020089272A (ja) | 2018-12-03 | 2018-12-03 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018226271A JP2020089272A (ja) | 2018-12-03 | 2018-12-03 | コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020089272A true JP2020089272A (ja) | 2020-06-11 |
Family
ID=71011849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018226271A Pending JP2020089272A (ja) | 2018-12-03 | 2018-12-03 | コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020089272A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022097218A (ja) * | 2020-12-18 | 2022-06-30 | 株式会社クボタ | コンバイン |
-
2018
- 2018-12-03 JP JP2018226271A patent/JP2020089272A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022097218A (ja) * | 2020-12-18 | 2022-06-30 | 株式会社クボタ | コンバイン |
JP7381441B2 (ja) | 2020-12-18 | 2023-11-15 | 株式会社クボタ | コンバイン |
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