JP2018144386A - 成形体の連続製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続押出成形が可能で、簡便に製造できる口金部が使用でき、低圧で押し出し成形加工時可能な成形体を製造することを目的とする。
【解決手段】 以下に示す工程を含む、成形体を連続的に製造する方法であって、
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
口金部が活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金である、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体の連続製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】 以下に示す工程を含む、成形体を連続的に製造する方法であって、
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
口金部が活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金である、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体の連続製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化物からなる成形体の連続押出製造方法に関する。
紫外線や電子線、可視光線などの活性エネルギー線を照射することで硬化する材料として、活性エネルギー線硬化性材料が知られている。活性エネルギー線硬化性材料は低エネルギーでの速硬化が可能で、生産性が高く、常温硬化可能であるなどの利点を有しており、これらの利点を生かして接着剤、粘着剤、塗料、インク、コーティング材、各種電気・電子材料、光造形材などの用途に用いられている(非特許文献1)。
特に、(メタ)アクリロイル基を有する有機重合体や低分子化合物は、活性エネルギー線によるラジカル重合により、一般的に硬化時間が短く、低温での硬化が可能であり、一液型で無溶剤化が可能であり、遮光下では貯蔵安定性にも優れることから、種々の用途に利用されている(特許文献1、2)。
一方、本発明者らは、これまでに主鎖をリビングラジカル重合により得られるアクリル重合体として、その末端に(メタ)アクリロイル基を有する重合体について報告しており(特許文献3〜5) 、本重合体は柔軟性、耐熱性、耐油性、防振性や衝撃吸収性に優れることが知られている。
これらの活性エネルギー線硬化性材料を用いた成型方法としては、従来、特許文献6に注型成形、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形、押し出し成形、回転成形、中空成形、熱成形等といった一般的な成形方法が記載されているが、具体的に実用化されている成形方法は注型成形や射出成形のみであり、それ以外の成形方法について具体的な記載もなく、実用化もされていない。
‘99 UV/EB硬化材料製品市場便覧(株)シーエムシー出版
従来の押出成形方法は、塑性変形可能な材料を耐圧性の型枠に高い圧力を加えて投入し、一定断面形状のわずかな隙間である口金(ダイ、ダイス)から押出すことで求める形状に加工する方法であり、押出された後に冷却、加熱硬化、UV硬化を行って形状を保持させる。高い圧力が加わることから、口金は剛性の高い金属からなる場合がほとんどであり、材料や加工が高価であり簡便な方法で口金部を調達できることが望まれる。さらに、塑性変形可能な材料を用いることから口金に送り込むためには高圧で投入することが必要となり、必然的に装置が大掛かりになるという課題があり、押出成形工程において低圧で低エネルギーで製品を製造できる工程が望まれる。
特表2010−537018号公報には、光硬化型シリコーンを用いた連続押し出し成形品の製造方法について記載されているが、成形前の混合物の粘度が非常に高いために押出成形機は非常に高出力のものが要求され、さらに成形品の形状を決定する口金部(ダイ)も剛性の高い金属材料を用いる必要があることから、装置や口金が非常に高価なものになるという経済的な課題を有している。これらは、記載されている成形方法が、口金部より押出された後に光を照射して形状を決定付けることから、口金部−光照射部間において形状を保持する必要性が生じるために混合物に高粘度であることが要求されるためである。
特開2013−204647号公報には、特定の形状でガスケット用材料を押出し、その後活性エネルギー線を照射することでカバー体と一体のガスケットを製造する方法が記載されている。しかしながら、このような方法では、特定の形状のガスケットしか製造されず、またガスケット用材料を押出した後に活性エネルギー線を照射することから、上述と同様の課題と共に、ガスケット端部のダレ等の課題があり所望の形状を得ることが困難であった。
特表2009−518200号公報には、ゾルゲル法を用いて紫外線硬化押出成形用の成形型を製造する方法が開示されている。このようなガラス状の成形型を用いることで従来の金属製型のコストや製造時間といった課題は低減されるが、成形材料は従来と同様のものを想定しているため、ゾルゲル法を用いた型の製造には、かなりの光学的透明性、並びに機械的強度特性及び熱機械的強度特性が要求される。そのため、特許文献に記載されているように複雑で多段階の工程が必要であり、ゲルの乾燥のためにオートクレーブ中で乾燥させるといった大掛かりな装置や多大なエネルギーが必要とされという課題がある。
一方、特開昭58−169116号公報には、紫外線に対して透明なモールド型を用いて光ファイバーの継ぎ目部分の再被覆が可能であることが記載されている。しかしながら、このような方法では成形されるものの形状は非常に制限され、また塗布するごとに紫外線を照射するため連続的に成形品を製造することができない。
従って、連続押出成形が可能で、簡便に製造できる口金部が使用でき、低圧で押し出し成形加工できる方法が望まれている。
上記事情に鑑み、本発明者が鋭意検討した結果、液状の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物とシリコーンゴム製の口金とを組み合わせて用いることにより、特異的に、低圧で連続押出成形が可能であることを見出し、本発明を得るに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の発明を包含する。
[1]以下に示す工程を含む、成形体を連続的に製造する方法であって、
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
口金部が活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金である、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体の連続製造方法。
[1]以下に示す工程を含む、成形体を連続的に製造する方法であって、
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
口金部が活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金である、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体の連続製造方法。
[2]照射する活性エネルギー線が360nm以上410nm以下の波長領域に発光ピーク波長を有する活性エネルギー線である[1]に記載の成形体の連続製造方法。
[3]口金部又はこれを構成するシリコーンゴムの、波長360nm以上410nm以下における光線透過率が10%以上である[1]又は[2]に記載の成形体の連続製造方法。
[4]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、一般式(1):
−OC(O)C(R1)=CH2 (1)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す)
で表される活性エネルギー線架橋性基を有する活性エネルギー線硬化性樹脂(I)を含む[1]〜[3]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
−OC(O)C(R1)=CH2 (1)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す)
で表される活性エネルギー線架橋性基を有する活性エネルギー線硬化性樹脂(I)を含む[1]〜[3]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[5]活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、分子鎖末端近傍に前記活性エネルギー線架橋性基を少なくとも平均して0.8個有する[4]に記載の成形体の連続製造方法。
[6]活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、分子量1,000以上である[4]又は[5]に記載の成形体の連続製造方法。
[7]活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂及び(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系樹脂からなる群より選択される1種以上である[4]〜[6]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[8]活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、リビング重合法で合成された(メタ)アクリル系重合体である[4]〜[7]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[9]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が活性エネルギー線開始剤(II)を含み、その含有量が活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.01〜20重量部である[4]〜[8]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[10]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が希釈モノマー(III)を含み、その含有量が活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.1〜200重量部である[4]〜[9]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[11]2種類以上の異なる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を共押出する[1]〜[10]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[12]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と活性エネルギー線非硬化性の材料とを共押出する[1]〜[11]のいずれか1つに記載の成形体の連続製造方法。
[13][1]〜[12]のいずれか1つに記載の製造方法により製造される衝撃吸収材。
[14][1]〜[12]のいずれか1つに記載の製造方法により製造されるシール材、ガスケット材又はパッキン。
[15][1]〜[12]のいずれか1つに記載の製造方法により製造される防振材又は制振材。
[16][1]〜[12]のいずれか1つに記載の製造方法により製造されるホース、チューブ又はベルト。
本発明により、簡便に製造できる口金部が使用でき、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、低圧で連続押出成形が可能である。
以下に、本発明を実施するための形態につき詳述する。
まず、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を説明する。
<活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)>
本発明に使用される活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)としては、特に限定されず、一般的な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を使用できる。中でも、押出成形時に低圧で成形できるために、粘度が1000Pa・s以下の液体(液状)の組成物であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の粘度は、より好ましくは20mPa・s〜800Pa・s、さらに好ましくは500mPa・s〜300Pa・sである。なお、上記粘度は、回転式粘度計を用いて、0.5〜100rpmの範囲内で測定することができる。上記液体の粘度範囲は必ずしも室温である必要はなく、加温することで所望の粘度に低下させてもよい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の加温は、安全に取り扱うことが可能で加温に必要なエネルギーが低いという点で80℃以下であることが好ましい。即ち、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)は、少なくとも80℃以下の温度範囲で液状(好ましくは粘度が1000Pa・s以下、より好ましくは20mPa・s〜800Pa・s、さらに好ましくは500mPa・s〜300Pa・s)となるような組成物が好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の粘度が1000Pa・sより大きい場合は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金に送り込むための圧力が高くなり、口金部の剛性が必要となるため簡便な口金部の製造が難しくなる等の課題が生じる場合がある。
本発明に使用される活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)としては、特に限定されず、一般的な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を使用できる。中でも、押出成形時に低圧で成形できるために、粘度が1000Pa・s以下の液体(液状)の組成物であることが好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の粘度は、より好ましくは20mPa・s〜800Pa・s、さらに好ましくは500mPa・s〜300Pa・sである。なお、上記粘度は、回転式粘度計を用いて、0.5〜100rpmの範囲内で測定することができる。上記液体の粘度範囲は必ずしも室温である必要はなく、加温することで所望の粘度に低下させてもよい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の加温は、安全に取り扱うことが可能で加温に必要なエネルギーが低いという点で80℃以下であることが好ましい。即ち、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)は、少なくとも80℃以下の温度範囲で液状(好ましくは粘度が1000Pa・s以下、より好ましくは20mPa・s〜800Pa・s、さらに好ましくは500mPa・s〜300Pa・s)となるような組成物が好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の粘度が1000Pa・sより大きい場合は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金に送り込むための圧力が高くなり、口金部の剛性が必要となるため簡便な口金部の製造が難しくなる等の課題が生じる場合がある。
本発明に使用される活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)は、一般的に活性エネルギー線硬化性樹脂(I)および活性エネルギー線開始剤(II)を含む。
<活性エネルギー線硬化性樹脂(I)>
本発明で用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂(I)としては、主鎖末端近傍及び/又は側鎖に活性エネルギー線架橋性基を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられる。
本発明で用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂(I)としては、主鎖末端近傍及び/又は側鎖に活性エネルギー線架橋性基を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が有する活性エネルギー線架橋性基は、活性エネルギー線を照射することにより反応が開始され、硬化物が得られる。このような活性エネルギー線架橋性基としては、例えば、光カチオン若しくは光アニオン重合に用いられるエポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、加水分解性シリル基等、又は活性エネルギー線ラジカル重合に用いられる(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリルエーテル基等の重合性の炭素−炭素二重結合基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも、光に対する反応性の高さ、汎用性の点から、活性エネルギー線架橋性基は一般式(1):
−OC(O)C(R1)=CH2 (1)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20の有機基(特に、アルキル基等の炭化水素基)を示す)で表わされる活性エネルギー線架橋性基であることが好ましく、入手しやすく、また活性エネルギー線反応性に富むことから、R1は水素原子又はCH3基であることが好ましい。
−OC(O)C(R1)=CH2 (1)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20の有機基(特に、アルキル基等の炭化水素基)を示す)で表わされる活性エネルギー線架橋性基であることが好ましく、入手しやすく、また活性エネルギー線反応性に富むことから、R1は水素原子又はCH3基であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(I)としては、活性エネルギー線架橋性基を一分子中に平均して0.9〜2.9個有するものが好ましい。活性エネルギー線架橋性基が平均して0.9個未満では、得られる成形体が十分な強度を得られないことがあり、また成形後に徐々に変形するといった不具合が生じる場合がある。活性エネルギー線架橋性基が平均して2.9個より多い場合には、得られる硬化物の歪が大きく、成形体の反りが生じたり、硬化収縮などにより設計どおりの形状の成形体が得られないといった課題が生じる場合がある。より成形体の歪が少なく、形状保持性が良好である点から、一分子中に含まれる活性エネルギー線架橋性基の数の平均値は、より好ましくは0.9〜2.5個、得られる成形体の機械的強度が好ましいことから1.1〜1.9個がさらに好ましい。
さらに、活性エネルギー線架橋性基は、少なくとも平均して0.8個が分子鎖の末端近傍(分子鎖末端近傍)に存在することが、より柔軟で伸びに優れ、成形体の機械的強度が強くなる傾向があることから好ましい。ここで分子鎖末端近傍とは、重合体主鎖一分子中において、重量比で10%以内の末端領域を示し、この領域内に活性エネルギー線架橋性基があることを示す。末端領域とは、直鎖状のポリマーであれば両末端であり、分岐ポリマーであれば各分岐鎖末端を示す。例えば、一分子中に分子鎖末端が2個ある直鎖状重合体の場合、すべての分子の片末端近傍のみに活性エネルギー線架橋基がある場合は、活性エネルギー線架橋基が一個ある状態であり、すべての分子の両末端近傍に活性エネルギー線架橋基がある場合は、活性エネルギー線架橋基が二個ある状態である。
主鎖末端近傍及び/又は側鎖に活性エネルギー線架橋性基を有するポリマー又はオリゴマーとしては、例えば一般的な市販品として、ポリエーテル系重合体の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリレート基を含有するポリエーテル(メタ)アクリレート系樹脂、共役ジエン系重合体又はその水素添加物の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する共役ジエン(メタ)アクリレート系樹脂、ポリウレタン系重合体の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ樹脂の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル重合体の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂、分子鎖末端近傍又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系樹脂、ビニル系重合体の分子鎖末端近傍又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリルビニル系樹脂などが挙げられる。しかしながら、シリコーン系重合体の分子鎖末端又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン(メタ)アクリレート系樹脂や反応性シリル基含有のシリコーン樹脂は、活性エネルギー線照射時に口金のシリコーンゴムと接着する傾向が強く押出成形が困難であるため好ましくない。
中でも、成形速度が速く、得られる成形体の硬度の調節が容易で伸び、耐久性が優れることから、活性エネルギー線硬化性樹脂(I)としては、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂、及び(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系樹脂からなる群より選択される1種以上が好ましく、さらに得られる成形体が柔軟性、衝撃緩衝性能に優れることから、活性エネルギー線架橋性基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体が好ましく、活性エネルギー線反応性に富み簡便に活性エネルギー線硬化反応を行えることから(メタ)アクリロイル基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(I)は、公知乃至慣用の方法により製造することができ、その製造方法は特に限定されない。また、市販品を入手して用いることも可能である。以下、一例として、(メタ)アクリロイル基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体の製造方法について説明する。
(メタ)アクリロイル基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体は、種々の重合法により得ることができ、特に限定されないが、モノマーの汎用性、制御の容易性等の点からラジカル重合法もしくはアニオン重合法が好ましく、重合反応の工程が経済的である点でラジカル重合法が好ましく、官能基導入が容易な点の中でも制御ラジカル重合がより好ましい。この制御ラジカル重合法は「連鎖移動剤法」と「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。得られる(メタ)アクリル系重合体の分子量、分子量分布の制御が容易であるリビングラジカル重合がさらに好ましく、原料の入手性、重合体末端への官能基導入の容易さから原子移動ラジカル重合が特に好ましい。アニオン重合法としては、反応の制御が容易で官能基が導入しやすい点でリビングアニオン重合法がより好ましい。
リビング重合は、重合末端の活性が失われることなく維持される重合法である。リビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極的に研究がなされている。その例としては、コバルトポルフィリン錯体(J.Am.Chem.Soc.1994、116、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの(Macromolecules、1994、27、7228)、有機ハロゲン化物等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)(J.Am.Chem.Soc.1995,117,5614)、シングルエレクトロントランスファー重合(Sigle Electron Transfer:SET)などがあげられる。原子移動ラジカル重合およびシングルエレクトロントランスファー重合は、一般に有機ハロゲン化物、又はハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤とし、銅を中心金属とする銅錯体を触媒として重合される。(例えば、Percec,Vら、J.Am.Chem.Soc.2006,128,14156,JPSChem 2007,45,1607を参照)。さらに、これらの系に還元剤を併用するAGET((Macromolecules.2005,38,4139)及びARGET(Macromolecules.2006,39,39)、熱あるいは光分解性ラジカル発生剤を併用するICAR(PNAS.2006,103,15309)も本発明の範疇に含まれものであり、本発明においても還元剤、および熱あるいは光分解性ラジカル発生剤を併用してもよい。
上記ラジカル重合、制御ラジカル重合、連鎖移動剤法、リビングラジカル重合法、原子移動ラジカル重合法、リビングアニオン重合法は公知の重合法である。(メタ)アクリロイル基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体を原子移動ラジカル重合により製造する場合は、例えば、特開2005−232419公報や、特開2006−291073公報、特開2015−187187号公報などの記載を参照でき、一例として、(株)カネカ製カネカXMAPが良く知られている。リビングアニオン重合法により製造する場合は特開2016−204610号、特開2016−37575号公報などの記載を参照できる。上記(メタ)アクリロイル基を分子末端近傍に有する(メタ)アクリル系重合体は、特に、リビング重合法で合成された(メタ)アクリル系重合体であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂(I)の分子量は、特に限定されないが、設計どおりの計上で成形する観点で、1,000以上が好ましく、さらに低圧での成形性に優れる点で1,000〜100,000がより好ましく、成形体の機械的強度に優れる点で3,000〜60,000がさらに好ましい。分子量が1,000より小さい場合には、得られる成形体に反りが生じたり硬化時の収縮により設計どおりの形状の成形体が得られない場合がある。活性エネルギー線硬化性樹脂(I)の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)で表される。本発明でのGPC測定は、主として移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにて行い、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)において活性エネルギー線硬化性樹脂(I)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)(100重量%)における活性エネルギー線硬化性樹脂(I)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、得られる硬化物及び成形体の機械物性の観点で、25重量%以上が好ましく、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。
<活性エネルギー線開始剤(II)>
本発明に使用される活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)に含まれる活性エネルギー線開始剤(II)としては、特に限定されないが、活性エネルギー線に対する反応性が高い点から、活性エネルギー線ラジカル開始剤が好ましく用いられる。活性エネルギー線ラジカル開始剤の一つである光ラジカル開始剤としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントーン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名IRGACURE651、BASFジャパン製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名IRGACURE184、BASFジャパン製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名DAROCUR1173、BASFジャパン製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名IRGACURE2959、BASFジャパン製)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名IRGACURE907、BASFジャパン製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名IRGACURE369、BASFジャパン製)、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリンー4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(商品名IRGACURE379、BASFジャパン製)、ジベンゾイル、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(商品名IRGACURE784、BASFジャパン製)等が挙げられる。
本発明に使用される活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)に含まれる活性エネルギー線開始剤(II)としては、特に限定されないが、活性エネルギー線に対する反応性が高い点から、活性エネルギー線ラジカル開始剤が好ましく用いられる。活性エネルギー線ラジカル開始剤の一つである光ラジカル開始剤としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントーン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名IRGACURE651、BASFジャパン製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名IRGACURE184、BASFジャパン製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名DAROCUR1173、BASFジャパン製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名IRGACURE2959、BASFジャパン製)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名IRGACURE907、BASFジャパン製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名IRGACURE369、BASFジャパン製)、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリンー4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(商品名IRGACURE379、BASFジャパン製)、ジベンゾイル、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(商品名IRGACURE784、BASFジャパン製)等が挙げられる。
これらのうち、α−ヒドロキシケトン化合物(例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等)、フェニルケトン誘導体(例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン等)が好ましい。
さらに、分子内に光分解性の基を2個以上有する光ラジカル開始剤として、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル-プロパン−1−オン(商品名IRGACURE127、BASFジャパン製)、1−〔4−(4−ベンゾイキシルフェニルサルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン(商品名ESURE1001M)、メチルベンゾイルフォ−メート(商品名SPEEDCURE MBF LAMBSON製)O−エトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名SPEEDCURE PDO LAMBSON製)、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン(商品名ESCURE KIP150 LAMBERTI製)、分子内に芳香環を3つ以上有する水素引き抜き型光ラジカル開始剤として1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](商品名IRGACUR OXE−1、BASFジャパン製)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(0−アセチルオキシム)(商品名IRGACUR OXE−2、BASFジャパン製)、商品名IRGACUR OXE−3(構造式不明、BASFジャパン製)、商品名IRGACUR OXE−4(構造式不明、BASFジャパン製)、4−ベンゾイル−4‘メチルジフェニルサルファイド、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’,4“−(ヘキサメチルトリアミノ)トリフェニルメタン等が挙げられる。また、深部硬化性改善を特徴とする2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名IRGACURE TPO、BASFジャパン製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名IRGACURE819、BASFジャパン製)、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤が挙げられる。
光ラジカル開始剤としては、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の成形性と貯蔵安定性のバランスの点で、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名IRGACURE184、BASFジャパン製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名DAROCUR1173、BASFジャパン製)、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2-ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル-プロパン−1−オン(商品名IRGACURE127、BASFジャパン製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名IRGACURE369、BASFジャパン製)、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリンー4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(商品名IRGACURE379、BASFジャパン製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名IRGACURE TPO、BASFジャパン製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名IRGACURE819、BASFジャパン製)、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)] (商品名IRGACUR OXE−1、BASFジャパン製)がより好ましい。
活性エネルギー線開始剤(II)は、他の化合物と組み合わせて使用することもできる。活性エネルギー線開始剤(II)と他の化合物との組み合わせとしては、具体的には、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ジエタノールメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等のアミンとの組み合わせ、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィンオキサイド、リン酸トリフェニル、亜リン酸トリフェニル、ジフェニル(p−ビニルフェニル)ホスフィン等のリン系化合物類との組み合わせ、さらにこれにジフェニルヨードニウムクロリド等のヨードニウム塩を組み合わせたもの、メチレンブルー等の色素及びアミンと組み合わせたもの等が挙げられる。
なお、前記光ラジカル開始剤を使用する場合、必要により、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、パラターシャリーブチルテコール等の重合禁止剤類を添加することもできる。
活性エネルギー線架橋性基が、エポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、加水分解性シリル基の場合には、光カチオン発生剤又は光アニオン発生剤を用いることが好ましい。このような光カチオン発生剤としては、照射光中の適当な波長の光を吸収することによりカチオン又は酸を発生できる化合物であれば適宜利用することができ、例えば有機スルホニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系などが挙げられる。これら化合物の対イオンとしては、アンチモネート、フォスフェート、ボレートなどを挙げることができる。
光アニオン発生剤としては、同様に照射光中の適当な波長の光を吸収することによりアニオンを発生できる化合物であれば適宜利用することができ、酸による腐食の懸念がないことから光カチオン発生剤より好ましい。このような光アニオン発生剤としては、例えば、カルバマート類、アシルオキシム類、アンモニウム塩等が挙げられ、具体的に入手可能な市販品としては、和光純薬製のWPBGシリーズ等が挙げられる。
これらの光カチオン発生剤又は光アニオン発生剤を用いる場合には、光硬化速度を向上させるために、塩基性物質又は酸性物質を添加することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において活性エネルギー線開始剤(II)は、単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)における活性エネルギー線開始剤(II)の含有量(使用量)は、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して、0.01〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部である。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)における光ラジカル開始剤の含有量(使用量)は、特に限定されないが、硬化性と貯蔵安定性の点から、活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、さらに成形体の厚みが厚い場合の硬化性が良好であることから0.1〜3重量部がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)における光カチオン発生剤又は光アニオン発生剤の含有量(使用量)は、特に限定されないが、硬化性と貯蔵安定性の点から、活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、さらに成形性が良好であることから0.5〜5重量部がさらに好ましい。
<希釈モノマー(III)>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、押し出し成形時の流動性の向上、成形体の物性の改良等を目的として、活性エネルギー線重合性の基を有する希釈モノマー(III)を併用することもできる。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、押し出し成形時の流動性の向上、成形体の物性の改良等を目的として、活性エネルギー線重合性の基を有する希釈モノマー(III)を併用することもできる。
具体的には、特開2015−71719号公報段落[0103]〜[0113]記載の各種反応性希釈剤が挙げられるが、これらの中でも、成形体の機械的強度の改良に優れ、臭気が少ないことから作業環境適性にも優れ、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度調整に適している点から、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソステアリル、アクリル酸2−デシルテトラデカニルアクリレート、(メタ)アクリル酸イソボルニル、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートが好ましく用いられる。希釈モノマー(III)は、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)における希釈モノマー(III)の含有量(使用量)は特に限定されないが、低粘度効果に優れ、成形性が良好である点から、活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.1〜200重量部が好ましく、さらに成形体の機械的強度に優れる点から5〜100重量部がより好ましい。
<充填剤>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、活性エネルギー線硬化を妨げない範囲で充填剤を添加することができる。具体的には、特開2006−291073公報段落[0134]〜[0151]記載の各種充填剤や微小中空粒子が挙げられる。これらの中でも、軽量性の付与や硬化物の強靭化の点から、ポリアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル−塩化ビニリデン樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン樹脂等のビーズ類やその中空微粒子;ガラスバルーン等の無機系中空微粒子;ヒュームドシリカや湿式法シリカが好ましい。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、活性エネルギー線硬化を妨げない範囲で充填剤を添加することができる。具体的には、特開2006−291073公報段落[0134]〜[0151]記載の各種充填剤や微小中空粒子が挙げられる。これらの中でも、軽量性の付与や硬化物の強靭化の点から、ポリアクリル樹脂、ポリアクリロニトリル−塩化ビニリデン樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン樹脂等のビーズ類やその中空微粒子;ガラスバルーン等の無機系中空微粒子;ヒュームドシリカや湿式法シリカが好ましい。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<可塑剤>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度や得られる成形体の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できたり、また成形体の透明性を改善できたりする。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ピロメリット酸エステル類;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基等に変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;東亞合成製ARUFONシリーズのようなアクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度や得られる成形体の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できたり、また成形体の透明性を改善できたりする。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ピロメリット酸エステル類;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基等に変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;東亞合成製ARUFONシリーズのようなアクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<溶剤>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、極力溶剤等の揮発性成分を含まないことが好ましいが、粘度調整や添加物の分散性を向上させるために最低限量の溶剤を配合することができる。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、極力溶剤等の揮発性成分を含まないことが好ましいが、粘度調整や添加物の分散性を向上させるために最低限量の溶剤を配合することができる。
配合できる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素系溶剤が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<チクソ性付与剤(垂れ防止剤)>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、必要に応じて液の粘性を調整するためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、必要に応じて液の粘性を調整するためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
チクソ性防止剤としては特に限定されないが、例えば、水添ヒマシ油誘導体類、長鎖アルキル基を有する金属石鹸類、長鎖アルキル基を有するエステル化合物、シリカ等の無機充填剤、アミドワックス等が挙げられる。これらチクソ性付与剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<酸化防止剤>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、必要に応じて酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると成形体の耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としては、一般的なヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、アミノエタノール系酸化防止剤等の一次酸化防止剤、およびイオウ系酸化剤やリン系酸化剤等の二次酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤としては、特開2007−308692公報の段落[0232]〜[0235]やWO05/116134公報の段落[0089]〜[0093]に記載されているものを用いることができる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、必要に応じて酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると成形体の耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としては、一般的なヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、アミノエタノール系酸化防止剤等の一次酸化防止剤、およびイオウ系酸化剤やリン系酸化剤等の二次酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤としては、特開2007−308692公報の段落[0232]〜[0235]やWO05/116134公報の段落[0089]〜[0093]に記載されているものを用いることができる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<その他の添加剤>
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物又は得られる成形体の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加剤の例としては、例えば、相溶化剤、表面改良剤、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、消泡剤、発泡剤、防蟻剤、防かび剤、紫外線吸収剤、光安定剤、粘着付与樹脂、接着性付与剤、着色剤などがあげられる。本明細書に挙げた添加剤の具体例以外の具体例は、例えば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号の各公報などに記載されている。
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)には、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物又は得られる成形体の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加剤の例としては、例えば、相溶化剤、表面改良剤、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、消泡剤、発泡剤、防蟻剤、防かび剤、紫外線吸収剤、光安定剤、粘着付与樹脂、接着性付与剤、着色剤などがあげられる。本明細書に挙げた添加剤の具体例以外の具体例は、例えば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号の各公報などに記載されている。
本発明の成形体の連続製造方法は、上述のように、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の硬化物からなる成形体を連続的に製造する方法であって、以下の工程を必須の工程として含み、口金部として活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金を用いる方法である。
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
<口金部に用いられるシリコーンゴム>
口金部に用いられるシリコーンゴムは、特に限定されず一般的なシリコーンゴムを使用できるが、押出成形時に口金部に活性エネルギー線を照射しながら口金部内で活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させることが必要である。すなわち、シリコーンゴムは口金部内で活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化するに十分な程度に活性エネルギー線が透過することが必要である。硬化に必要な活性エネルギー線量は、口金部のシリコーンゴムの厚み、成形体の厚み・形状、成形速度、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化性、活性エネルギー線の波長等々様々な条件によって決定付けられるため、一義的には決まらないが、口金部又はこれを構成するシリコーンゴムの、波長360nm〜410nmにおける光線透過率は10%以上であることが好ましい。10%以下の場合は、活性エネルギー線の照射強度を上げることが必要となり、硬化に用いられない無駄なエネルギーが浪費される。当該光線透過率は30%以上がより好ましく、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。なお、本願において「波長360nm〜410nmにおける光線透過率がX%以上」とは、少なくとも波長360nm〜410nmの範囲内に光線透過率がX%以上となる波長が存在すること、を意味する。
口金部に用いられるシリコーンゴムは、特に限定されず一般的なシリコーンゴムを使用できるが、押出成形時に口金部に活性エネルギー線を照射しながら口金部内で活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させることが必要である。すなわち、シリコーンゴムは口金部内で活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が硬化するに十分な程度に活性エネルギー線が透過することが必要である。硬化に必要な活性エネルギー線量は、口金部のシリコーンゴムの厚み、成形体の厚み・形状、成形速度、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化性、活性エネルギー線の波長等々様々な条件によって決定付けられるため、一義的には決まらないが、口金部又はこれを構成するシリコーンゴムの、波長360nm〜410nmにおける光線透過率は10%以上であることが好ましい。10%以下の場合は、活性エネルギー線の照射強度を上げることが必要となり、硬化に用いられない無駄なエネルギーが浪費される。当該光線透過率は30%以上がより好ましく、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。なお、本願において「波長360nm〜410nmにおける光線透過率がX%以上」とは、少なくとも波長360nm〜410nmの範囲内に光線透過率がX%以上となる波長が存在すること、を意味する。
このようなシリコーンゴムとしては、オルガノポリシロキサンを架橋させたシリコーンゴムであり、硬化剤を混練して熱架橋させた加熱加硫型のHTVシリコーンゴム、あるいは触媒の存在下、加熱、紫外線照射等により反応する基を有するオルガノポリシロキサンの少なくとも1種を架橋させた付加型シリコーンゴムや、触媒の存在下、空気中の湿分を利用して架橋反応する基を有する室温加硫型のRTVシリコーンゴム等が挙げられる。具体的には、ジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。室温加硫型のシリコーンゴムは、型の製造に際して、加熱や紫外線照射といったエネルギーが不要なため、環境適合性が高く、また経済的にも優れている。
これらのシリコーンゴムを口金部として用いる場合、予め成形したい形状を付与した原型を切削・研磨・塑性加工・レーザー加工・放電加工・3Dプリントなどの積層造形により形成した後、この原型を用いて型取り用シリコーンゴムを硬化させて口金形状を形成することができる。あるいは、予め硬化されたシリコーンゴムを切削・打ち抜き・研磨・レーザー加工・放電加工・ジェット水流加工などの加工方法で所望の形状の口金部を形成することができる。また、3Dプリントで直接積層造形することができる。押出成形やプレス成形、トランスファー成形、射出成形等でシリコーンゴム成形品を口金形状に成形することもできる。
また、口金部はすべてシリコーンゴムで形成される必要はなく、活性エネルギー線により口金部中で形状保持できる程度まで硬化させることが可能であれば、他素材と組み合わせてもよいが、低圧で押出成形するためには活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が接する部分はシリコーンゴムで形成されていることが好ましい。
本発明者は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線照射により硬化させる場合、硬化物とシリコーンゴムとの界面にわずかながら未硬化部分が生じることを見出し、この作用によって口金部で活性エネルギー線硬化させた場合に硬化物とシリコーンゴム界面の摩擦が低減され、押出成形において低圧でも成形が可能であることを見出した。他の透明素材(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等)を用いて口金部を形成しても活性エネルギー線硬化は可能であるが、口金部との摩擦が非常に大きくなり押出がスムーズに進まず、高圧での押出が必要であるという課題がある。
口金部に用いられるシリコーンゴムは、タイプA硬度(JIS K 6253)が10以上90未満のシリコーンゴムであることが好ましい。特に、口金部としての取扱い易さや、加工性に優れる点から40以上80未満のシリコーンゴムがより好ましい。タイプA硬度が10未満の場合は、押出成型時に口金部が変形することがあり、一方、タイプA高度が90以上の場合には硬化前のシリコーンゴム原料が高粘度となり、脱泡や精密な形状を形成することが困難になるという課題がある。
本発明の成形体の連続製造方法では、口金部に導入された活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して口金部内で成形する。口金部に照射する活性エネルギー線は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を硬化させることができるものであればよく、特に限定されないが、特に、360nm以上410nm以下の波長領域に発光ピーク波長を有する活性エネルギー線が好ましい。
照射する活性エネルギー線の光源としては、通常の活性エネルギー線硬化反応に用いられる光源であれば使用可能であり、例えば、太陽光線、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、蛍光灯、白熱電球、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ、ジルコニウムランプ、UV−LED等が挙げられる。これらの中でも、取り扱いのし易さや経済性の点から、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、無電極放電ランプ、UV−LEDが好適である。また、作業者への安全性や低エネルギーであることから、360nm以上410nm以下の波長領域にピーク照度を有するUV−LEDを光源とすることがより好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部で硬化させるための照度としては、光源種、成形体の断面形状、厚み、成形速度、口金部のシリコーンゴムの厚み、材質等により条件が異なるが、口金部内の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に対して1mW/cm2〜5000mW/cm2の照度で照射することが好ましい。1mW/cm2より照度が低い場合は、成形体の硬化が不十分となり成型速度が遅くなったり、得られる成形体の形状保持が十分でない場合がある。照度は高いほうがより成形速度が向上するために好ましいが、5000mW/cm2より照度が高い場合には過剰なエネルギーが必要であり不経済となる。
口金部に照射される活性エネルギー線の光源は一つであってもよいし、複数個用いてもよい。複数個用いる場合は、一方向から照射できるように並べてもよいし、口金部の周囲から照射できるように配置してもよい。成形材料の流路に対して直行するように配置してもよいし、平行に配置して照射時間が長くなるようにしてもよい。
<成形体の連続製造方法(連続成形方法)>
本発明の成形体の連続製造方法において、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金部から押し出す手段としては、該組成物を速度コントロールした状態で供給できる装置であれば、特に限定されることなく用いることができる。従来の押出成形で用いられているような、電動式、油圧式の押出機で供給することも可能であるが、機械が大掛かりになり消費エネルギーも大きく経済性に劣る。
本発明の成形体の連続製造方法において、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を口金部から押し出す手段としては、該組成物を速度コントロールした状態で供給できる装置であれば、特に限定されることなく用いることができる。従来の押出成形で用いられているような、電動式、油圧式の押出機で供給することも可能であるが、機械が大掛かりになり消費エネルギーも大きく経済性に劣る。
これらの通常の押出成形機を用いた場合、熱可塑性樹脂、加熱硬化ゴム、熱可塑エラストマー等を10〜50MPa程度の押出圧力で成形することが一般的であるが、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は液体(液状)であるため、1MPa以下の押出圧力で送液が可能である。液の粘性や粘度によっては0.1MPa以下でも送液可能である。従って、チュービングポンプやシリンジポンプ、モーノポンプ、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプ、混流ポンプ、ギアポンプ、ピストンポンプ 、プランジャーポンプ、ダイアフラムポンプ、ベーンポンプ、ねじポンプ等の送液ポンプを用いて口金部に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を送液することが可能である。あるいは、加圧タンクからチューブ、パイプを通して供給することも可能である。
本発明の成形体の連続製造方法では、得られる成形体への機能性付与の観点から、2種類以上の異なる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を用いて同時に共押出しても良い。異なる2種類以上の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を用いることで、異なる物性や特性を有する部位をもつ成形体を得ることが可能になる。このような成形体は、従来各々の部品を別々に加工成形して製造し、その後組み合わせたり、貼り合わせたりする等して製造しており、このような方法では非常に多くの手間や時間を要する。しかしながら、本発明の方法で2種類以上の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)を用いることにより、簡便に製造することが可能になり、また、異なる物性を持つ部位が完全に埋め込まれている成形体が作成可能になる等、従来の貼り合せ等の方法では得られない成形体の製造が可能となる。
あるいは、本発明の成形体の連続製造方法では、得られる成形体への機能性付与の観点から、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)と活性エネルギー線非硬化性の材料とを共押出しても良い。本発明の成形体の連続製造方法においては、不織布や織物といった繊維、金属材料、合成樹脂材料との複合化や高温・高圧条件を必要とする従来の押出工程では成形が難しかった、紙、軟質フィルム、ガラス、セラミック、木材、皮革、合成皮革、ゴム、無機物、発泡体等との共押出が可能である。活性エネルギー線非硬化性の材料との共押出の際には、口金部の入り口側から押出のみではなく、出口側からの引抜きを併せて実施してもよい。
共押出に用いられる繊維としては、例えば、炭素繊維、セルロースナノファイバー、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維、ガラス繊維、ポリ乳酸繊維等の高強度繊維や一般的なポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリル、モダアクリル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアセテート、レーヨン、ポリビニルアルコール、PBT、フェノール、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の合成繊維、絹、綿、麻、毛等の天然繊維や天然繊維を原料とする半合成繊維や再生繊維が挙げられる。これらの繊維は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
金属材料としては、鉄、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛等の各種金属あるいは、ステンレス、銅−ニッケル合金、真ちゅう、ニッケル−クロム合金、鉄−ニッケル合金、亜鉛−ニッケル合金、金−銅合金、スズ−鉛合金、銀−スズ−鉛合金、ニッケル−クロム−鉄合金、銅−マンガン−ニッケル合金、ニッケル−マンガン−鉄合金等の各種合金等が挙げられる。各種の合金等、あるいは、硫化銅等の金属硫化物;酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウムスズ等の金属酸化物や金属複合酸化物、あるいはそれらのめっき品が用いられる。形状としては線状、棒状、板状、シート状、フィルム状、箔状、チェーン、網状その他の種々の形状の金属材料を用途・特性に応じて用いてよい。
合成樹脂材料としては、熱可塑性プラスチックや熱硬化性プラスチック、熱硬化性ゴム、熱可塑エラストマー等種々の合成樹脂材料が用いられる。
本発明の成形体の連続製造方法は、表面性の改善や物性の向上、機能性付与のために、口金部での活性エネルギー線照射後に後処理を行う工程を有していてもよい。例えば、口金部外で再度活性エネルギー線を照射してもよいし、80℃〜180℃程度の熱処理、スチーム処理を行ってもよい。あるいは、水浴あるいは湯浴が可能な水槽を通して冷却あるいは加温してもよいし、界面活性剤や表面処理剤等の処理剤を含む水槽で表面処理を実施してもよい。溶剤での洗浄や物理的な払拭も可能である。電子線、ガス、プラズマ等での処理も可能である。あるいは、直接表面処理剤で処理することも可能である。例えば、ベビーパウダーやシリカ、タルク、コーンスターチ等の粉体で処理することも可能であるし、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等での表面処理も可能である。これらの処理により、表面未反応物の除去や粘着性の改良、接着剤・粘着剤への接着性の付与、表面硬度の調整、すべり性の改良、バリア性の付与、光沢の付与あるいは低減等の光学特性の付与、着色、耐摩耗性・耐薬品性・耐ガス透過性の特性付与、親水性あるいは撥水性の付与、親油性あるいは撥油性の付与、絶縁性あるいは導電性等の電気特性の付与、耐熱性、熱伝導性や断熱性等の熱特性の付与、電磁波遮蔽性の付与、磁性の付与等が可能となる。
本発明の成形体の連続製造方法により得られる成形体(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の硬化物)は、ゲル状、ゴム状、樹脂状いずれであってもよい。ここで、ゲル状とはJIS K 6253あるいはISO7619で規定されているタイプAデュロメータによる硬度測定が不能(0以下)な柔らかいもののことであり、ゴム状とは、物体がタイプAデュロメータによる硬度が0〜80で測定されるもののことである、樹脂状とはタイプAデュロメータによる硬度が80より大きいな硬いもののことである。
上記成形体(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の硬化物)の硬度は、成形体に柔軟性や衝撃吸収性が求められる場合にはタイプAデュロメーター硬度が50以下であることが好ましく、心地よい感触を与えることから25以下であることが好ましく、形状への追随性に優れることから10以下であることがさらに好ましく、より衝撃吸収性に優れることから0以下(測定限界以下)であることが特に好ましい。
さらに、得られる成形体(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(A)の硬化物)がゲル状、ゴム状の場合には、成形体の少なくとも一部分のガラス転移温度(Tg)が25℃以下であることがより好ましい。ここで、ガラス転移温度(Tg)は、損失正接(tanδ)のピークトップの値に基づく方法(DMA法)により測定される。損失正接は、損失弾性率/貯蔵弾性率の値により測定される。損失弾性率と貯蔵弾性率は、試験片に剪断モードで一定の周波数(例えば5Hz)で力を付与し、その力を与えた時の応力を、動的粘弾性計測装置を用いて計測することで測定される。
<用途>
本発明の成形体の連続製造方法により得られる成形体(押出成形体;「本発明の成形体」と称する場合がある)は、その設計自由度の高さや、簡便さに優れる点から、従来の押出成形で用いられる製品や加工品に加えてそれらの試作品や医療用・介護用のカスタマイズ品、ホビー用途等の様々な用途へ使用可能であり、小ロット品への適用に優れている。
本発明の成形体の連続製造方法により得られる成形体(押出成形体;「本発明の成形体」と称する場合がある)は、その設計自由度の高さや、簡便さに優れる点から、従来の押出成形で用いられる製品や加工品に加えてそれらの試作品や医療用・介護用のカスタマイズ品、ホビー用途等の様々な用途へ使用可能であり、小ロット品への適用に優れている。
本発明の成形体は、例えば、シール材・コーティング材・接着剤・粘着剤・成形体・封止材・成形部品・発泡体・レジスト材・現場成形ガスケット・衝撃吸収材・衝撃緩衝材・圧力分散材・制振材・防振材・吸音材・防音材・断熱材・感触改善部材として、スポーツ用途、玩具・遊具用途、文房具用途、医療・介護用途、履物用途、寝具・寝装品用途、家具用途、衣料用途、各種雑貨用途、輸送用途、OA機器、家電製品、オーディオ機器、携帯機器、産業用機械・機器、精密機器電気電子機器、電気電子部品、各種工業用途、建材用途等が挙げられる。特にこれらの中でも、得られる成形体の優れた衝撃吸収性や柔軟性が活かされる用途としてシール材・衝撃吸収材・防振材・制振材として有用である。
また、各種用途に用いる場合に、ショックアブソーバー、インシュレーター、ブッシュ、各種マウント、フィルム、シート、テープ、シール、チップ、成形部材としての利用も可能である。
スポーツ用途としては、球技場、競技場のフェンス等に設置する衝撃緩衝材、体操競技や運動用の着地マット、床運動用マット、ジムのストレッチ用マット、キッズマット、ボルダリング用マット(クラッシュパッド)、ビート板、高飛び用のクッション材、ウエットスーツ、ゴルフクラブ・バット・テニスラケットなどのグリップや心材、グラブやミットの心材、スポーツシューズの上敷き、中敷き、中底、靴底、スキーブーツ・スノーボードブーツのライナー、トゥ・シューズ、バレエシューズ、ゴルフクラブヘッド、スポーツ用プロテクター類(例えば、ラグビーやボクシング等の格闘技で使用するヘッドギア、野球やフットボールのヘルメット、野球・サッカー・格闘技等のひじあて、レガース(シンガード)等)、ラケット、ボール、ライダー用スーツ、グローブ(サッカーのキーパーグローブ、ゴルフ、スキー、ライダー用)、ライフルジャケット(例えば肩パット)等の成形体用途、シール材用途、封止剤用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途、圧力分散用途、制振用途、防振用途、吸音用途、防音用途、人体との接触部の感触改善用途などに有用である。
玩具・遊具用途としては、シール、ハンドエクササイザー、ヒーリンググッズ、キーホルダー、ぬいぐるみ、動くぬいぐるみ、マネキンボデイー、ボール、マッサージボール等のクッション材や詰め物、ゲームのコントローラーやマット、携帯電話やスマートフォン等のデコレート用品やその他装飾品用の作製材料、動物模型、怪獣や人形、フィギュア等の成形体用途、シール材用途、封止剤用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途、圧力分散用途、制振用途、防振用途、吸音用途、防音用途、人体との接触部の感触改善部用途などに有用である。
医療・介護用途としては、人工皮膚、人工骨、人工軟骨、人工臓器、人工角膜、人工水晶体、人工硝子体、人工筋肉、人工血管、人工関節、人体模型、水着や豊胸用の胸パットや挿入用材料、その他生体適合材料としての利用や、薬液染み出しパッド、止血パッド、気液分離フィルター(留置針フィルター)、貼布剤、医療用液体吸収用具、マスク、圧迫パッド、手術用ディスポ製品、医療用チューブ・キャップ・バッグ・ガスケット、ホース、医療用のベッド・治療台・椅子、心電図測定用電極材、低周波治療器用電極パッド、センサーパッド、床ずれ予防マットレス、体位変換クッション、車椅子用クッション、車椅子の座面、シャワー椅子等の介護用品、入浴介護用枕、テーピング、ギブス用ライナー、ソフトコンタクトレンズ用材料、義手・義足そのものや義足や義手の人体への接続用緩衝材(ライナー等)、又は義足や義手の関接部分構成材、入れ歯台、その他歯科用品、衝撃吸収パッド、ヒッププロテクター、肘・膝用プロテクター、術後の身体形状補助材、湿布材、創傷被覆材、細胞培養シート、治療実習用の成体モデル等にも利用できるものである。その他、人体に接触させ使用される物品として、例えば、魚の目もしくはたこの痛み緩衝材、サポーター、パンプスなどのずれ防止材、又はひじもしくはかかとなどの乾燥防止パッド、外反母趾や巻き爪等による痛みを緩和するためのフットケア用衝撃吸収用途などに有用である。その他に、経皮吸収製剤や貼付用の粘着剤、医薬・医療用シール材、医療用粘着剤、医療用ゴム栓、印象材、歯科充填材、シリンジガスケット、および減圧血管用ゴム栓、人工透析装置用のOリング又は平形ガスケット、医薬品・医療器具の包装材料、キャップ、キャップライナー、真空採血管のキャップ、カテーテルのシール材や接着剤、体内埋め込み型医療機器や添付形センサー類のシール材や接着剤等に利用可能である。
履物用途としては、紳士靴、婦人靴、子供用靴、高齢者用靴、スポーツシューズ、安全靴等に使用が可能であり、それぞれの靴の表皮材、裏打ち、中敷(インナーソール)、靴底(アウトソール、ミッドソール、ヒール)、靴擦れ防止パッド、各種靴パッド、インナーブーツ、スリッパ、スリッパ芯、サンダル、サンダル中敷等の衝撃吸収用途、履き心地改善用途、美容・痩身用途として有用である。
寝具・寝装品用途としては、枕、掛け布団、敷布団、ベッド、理容用・美容用ベッド、マットレス、ベッドマット、ベッドパッド、クッション、ベビーベッド、ベビー用首まくら等の床ずれ防止用途や体圧分散用途や寝心地改善用途、衝撃吸収用途等が挙げられる。
家具用途としては、椅子、座イス、座布団、ソファー、ソファークッション・シートクッション、腰当クッション等の各種クッション、カーペット・マット類、コタツ敷・掛け布団、便座マットの体圧分散用途や座り心地改善用途、衝撃吸収用途、感触改善用途等が挙げられる。机、タンス、衣装ケース、本棚、階段、ドア、扉、ふすま、障子、引き戸の取手や持手、手すり、戸当たり部等の感触改善部用途、衝撃吸収用途、防音用途、成形体用途等が挙げられる。
衣料用途としては、肩・ブラジャー等のパッド材や、防寒材、ヘルメット、防弾チョッキ、等に衝撃吸収用途や断熱用途、成形体用途等が挙げられる。
各種雑貨用途としては、バスピロー等の風呂用品、マッサージ用パフ、マウスパッド、パソコン用アームレストやリストレスト、滑り止めクッション、文具(ペングリップ、浸透印材)、デスク用小まくら、耳栓、綿棒、ホットパック用シート、コールドパック用シート、湿布、めがねパッド、水中眼鏡用パッド、顔面プロテクター、腕時計パッド、ヘッドホーンイヤーパット、イヤホン、保温カップ、飲料缶、氷枕カバー、折りたたみまくら、筆記具、鞄(例えばランドセルの肩掛け部、手提げ部等)、日用雑貨・大工用品のグリップ、カーペット用部材、人工芝用部材等の敷物用部材、肘当て、膝当て、手袋、魚つり用等の疑似餌、鞍による馬の背中の鞍ずれ防止材等の成形体用途、シール材用途、衝撃吸収用途、緩衝用途、防振用途、制振用途、吸音用途、消音用途、人体との接触部の感触改善部用途として利用が可能である。
輸送用途としては、自動車・オートバイ・自転車・電動自転車・三輪車・ベビーカー・建築機械・鉄道車両・船舶・航空機等の座席、チャイルドシート、ヘッドレスト、アームレスト、フットレスト、ヘッドライナー、サドル、ライダークッション、ヘルメット、カスタムカー用のベッドマット、キャンピングカー用クッション、天井材、ドアトリム、フロアクッションインストルメントパネル、ダッシュボード、ドアパネル、インナーパネル、シフトノブ、ハンドル、グリップ、ピラー、コンソールボックス、エアバックカバー、パーキングブレーキカバー、クォータートリム、内張り、センターピラーガーニッシュ、サンバイザー等の内装材、車載型道路ナビゲーションシステムの記録再生装置や各種センサー類、制御機器等の車載電子機器、ハーネス・ダストカバー・ホース・エンジン・バッテリー・オイルパン・フロントカバー・ロッカーカバー等のエンジン周り、タイヤ、バンパー、フロア、アンダーフロア、ドア、ルーフ、パネル、ホイルハウス、トランスミッション、ウェザーストリップ、各種補機カバー、ウインドーパッキン、ルーフモール、ドア下モール、シートバック、トランクルーム、荷台等の車体周りの成形体用途、シール材用途、制振用途、防振用途、衝撃吸収用途、吸音用途、防音用途、緩衝用途、人体との接触部の感触改善用途等が挙げられる。また、キャリーバッグ・台車・コンテナ・フレキシブルコンテナー・パレット等人荷運搬用具の防振用途、制振用途、衝撃吸収用途、振動吸収用途も挙げられる。運搬するものとしては、美術品、精密機器、果物、野菜、鮮魚、卵、陶器・磁器、再生細胞等の医療品類が挙げられ、これらの直接梱包用、間接梱包用あるいは梱包したものを搬送する用途に使用できる。また、輸送用、運搬用、搬送用にショックアブソーバー、インシュレーター、ブッシュ、各種マウント、フィルムシート、テープ、シール、チップ、成形部材としての利用も可能である。防振ゴムとして、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。
更に、自動車分野ではボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジンおよびサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、冷却用、燃料供給用、排気制御用などのホース類、エンジンカバーやオイルパン用のガスケット、エンジンオイル用シール材などに使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。タイヤ部品としては、ビード部位、サイドウォール部位、ショルダー部位、トレッド部位のほか、インナーライナー用の樹脂や空気圧センサー・パンクセンサーのシール材として利用可能である。また、各種電子部品・制御部品のシール材、封止材、ガスケット(ガスケット材)、コーティング材、モールド部材、接着剤、粘着剤として利用可能である。また、銅製・アルミ製ワイヤーハーネスの被覆材やコネクタ部のシール材としても利用可能である。その他、ランプ、バッテリー、ウィンドウォッシャー液ユニットやエアコンディショナーユニット、クーラントユニット、ブレーキオイルユニット、電装部品、各種内外装品、オイルフィルター等のシール材、接着剤、粘着剤、ガスケット、Oリングやパッキン、ベルト等の成形部品、イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリッドICのポッティング材等としても利用可能である。
各種機器用途としては、OA機器(ディスプレイ・パソコン・電話機・コピー機・プリンタ・複写機・ゲーム機・テレビ・ブルーレイレコーダーやHDDレコーダー等の各種レコーダー類・DVDプレイヤーやブルーレイプレイヤー等の各種プレイヤー類・プロジェクタ・デジタルカメラ・ホームビデオ・アンテナ・スピーカー・電子辞書・ICレコーダー・FAX・電話機・ステッピングモーター・磁気ディスク・ハードディスク、等)の成形体用途、シール材用途、封止剤用途、防振用途、制振用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途、吸音用途、防音用途、人体との接触部の感触改善部用途や接着剤、粘着剤、パッキン、Oリング、ベルトとして有用である。
家電製品(冷蔵庫・洗濯機・洗濯乾燥機・布団乾燥機・掃除機・空気清浄機・浄水器・電動歯ブラシ・照明器具・エアコン・エアコン室外機・除湿機・加湿器・ファンヒーター・扇風機・換気扇・ドライヤー・マッサージャー・送風機・ミシン・食器洗浄機・食器乾燥機・ドアホン・炊飯器・電子レンジ・オーブンレンジ・IHクッキングヒーター・ホットプレート・各種充電器・アイロン)の防振用途、制振用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途、吸音用途、防音用途、取手や持手、扉・ドア・手すり等人体との接触部の感触改善部用途やシール材、接着剤、粘着剤、パッキン、Oリング、ベルトとして有用である。
オーディオ機器(スピーカー・ターンテーブル・光ピックアップ装置や光記録再生装置・磁気ピックアップ装置や磁気記録再生装置・インシュレーター・スぺーサー等)の防振用途、制振用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途として有用である。
オーディオ機器(スピーカー・ターンテーブル・光ピックアップ装置や光記録再生装置・磁気ピックアップ装置や磁気記録再生装置・インシュレーター・スぺーサー等)の防振用途、制振用途、衝撃吸収用途、衝撃緩衝用途として有用である。
ノート型パソコン、携帯型ハードディスク、携帯電話、スマートフォン、携帯型音楽情報機器、携帯ゲーム機等の携帯機器の防振用途、制振用途、衝撃緩衝用途、人体との接触部の感触改善用途として有用である。
電気・電子用途では、例えば、LED材料、各種電池周辺材料、センサー類、半導体周辺材料、回路基板周辺材料、液晶等のディスプレイ周辺材料、照明材料、光通信・光回路周辺材料、光記録周辺材料、磁気記録材料、等に利用可能である。
LED材料としては、LED素子のモールド材、封止材、封止フィルム、ダイボンド材、コーティング材、シール材、接着剤、粘着剤、レンズ用材料としての使用や、LED電球、LED表示灯、LED表示板、LED表示機等のシール材、接着剤、粘着剤、コーティング材等に利用可能である。
電池周辺材料としては、リチウムイオン電池、ナトリウム・硫黄電池、ナトリウム溶融塩電池、有機ラジカル電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、レドックスフロー電池、リチウム硫黄電池、空気電池、電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、燃料電池、太陽電池、色素増感型太陽電池等のシール材、裏面封止材、各素子のモールド材、接着剤、粘着剤、封止材、封止フィルム、コーティング材、ポッティング材、充填材、セパレーター、触媒固定用皮膜、保護フィルム、電極の結着剤、冷媒油用シール材、ホース材等に利用可能である。
センサー類としては、力・荷重・衝撃・圧力・回転・振動・接触・流量・日射・光・におい・時間・温度・湿度・風速・距離・位置・慣性・傾斜・速度・加速度・角速度・硬度・歪・音・磁気・電流・電圧・電力・電子・放射線・赤外線・X線・紫外線・液量・重量・ガス量・イオン量・金属量・色彩等各種センサーの封止材、封止フィルム、振動吸収材、振動抑制材、レンズ用材料、接着剤、粘着剤、コーティング剤、フィルム等として利用可能である。
回路基板周辺材料としては、IC、LSI、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ、コンデンサ、抵抗体、コイル等の各種素子が搭載されたリジッド又はフレキシブル配線基板やMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)のシール材、コーティング材、コンフォーマルコーティング材、ポッティング材、上記各素子のモールド材、アンダーフィル材、ダイボンド材、ダイボンディングフィルム、接着剤、粘着剤、封止材、封止フィルムとして利用可能である。
ディスプレイ周辺材料としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LED表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、電子ペーパー、フレキシブルディスプレイ、3Dホログラム、有機薄膜トランジスタディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等の各素子のモールド材、各種フィルター、保護フィルム、反射防止フィルム、視野角補正フィルム、偏光子保護フィルム、光学補正フィルムなどのフィルム類、シール材、接着剤、粘着剤、封止材、封止フィルム、基板や部材のコーティング材、ポッティング材、充填材、視認性改良材、レンズ用材料、導光板、プリズムシート、偏光板、位相差板、液晶ダム材として利用可能である。
照明材料としては、照明用LED、照明用有機EL、照明用無機ELのシール材・コーティング材・接着剤・封止材・成形部品として利用可能である。
光通信・光回路周辺材料としては、有機フォトリフラクティブ素子、光ファイバー、光スイッチ、レンズ、光導波路、発光素子、フォトダイオード、光増幅素子、光電子集積回路、光コネクタ、光カプラ、光演算素子、光電変換装置、レーザー素子等の各素子のモールド材、シール材、接着剤、粘着剤、封止材、封止フィルム、コーティング材、ポッティング材、充填材、保護膜、レンズ用材料、導光板、プリズムシート、偏光板、フェルールとして利用可能である。
光記録材料としては、VD(ビデオディスク)、CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、BD、BD−ROM、BD−R、BD−RE、MO、MD、PD(相変化ディスク)、ホログラム、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ等の保護フィルム、シール材、接着剤、粘着剤、封止材、封止フィルム、コーティング材、防振材、制振材として利用可能である。
磁気記録材料としては、ハードディスク、磁気テープ、クレジットカード等の磁気カードの防振材、制振材、シール材、接着剤、粘着剤、封止材、コーティング材、カバーガスケット、カード材料として利用可能である。
情報電気機器として、携帯電話、メディアプレーヤー、タブレット端末、スマートフォン、携帯ゲーム機、コンピュータ、プリンタ、スキャナ、プロジェクタ、インクジェットタンク等のシール材、封止材、接着剤、粘着剤、パッキン、Oリング、ベルト、防振材、制振材防音材などに利用可能である。
その他に、タッチパネルの防汚膜、潤滑膜、ICチップのモールド材、ペルチェ素子のモールド材、電解コンデンサの封口体、ケーブルジョイントポッティング材、IGBT(車両推進制御装置)のポッティング材、半導体ウェハ加工用ダイシングテープ、ダイボンド剤、ダイボンドフィルム、アンダーフィル、異方導電性接着剤、異方導電性フィルム、導電性接着剤、導電性ペースト、熱伝導性接着剤、熱伝導性ペースト、仮止め用フィルム、固定用フィルム、封止用フィルム等に利用可能である。
その他の産業機械、電気・電子機器やその部品として、MEMSと呼ばれる微小電気機械素子や各種センサー類、制御機器や電池、電池周辺部材、LED材料、半導体周辺材料、回路基板周辺材料、液晶等のディスプレイ周辺材料、照明材料、光通信・光回路周辺材料、光記録周辺材料、磁気記録材料、電子顕微鏡やその他理工学機器、各種測定装置、自動販売機、TVカメラ、レジスタ、キャビネット、ロボットの皮膚シュータ、エレベータ、エスカレータ、動く歩道、コンベア、リフト、トラクタ、ブルドーザ、発電機、コンプレッサ、コンテナ、ホッパ、選果機用コンベアー、現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機、キャッシュディスペンサー(CD)、リチウム電池等二次電池、ICトレーや搬送コンベア等の半導体製造装置、制振鋼板、削岩機、切削機、チェーンソー、ハンドミキサー、草刈り機等の激しいモーター振動のある機械等の防振用途、制振用途、衝撃緩衝用途、衝撃吸収用途、人体との接触部の感触改善用途として有用である。
家電分野では、パッキン、Oリング、ベルトなどに使用できる。具体的には、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、防水パッキン、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シールなど燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管など、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等が挙げられる。
建材用途として防音パネル、防音ガラス、一般ガラス、天井材、内壁材、外壁材、床材、配管用材、水道部材、フェンス等の建材、空気膜構造屋根材、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、免震ゴム、防振ゴム、シート、防水シート、不定形ガスケット、定形ガスケット、防水材、シール材、パッキング、グロメット、包装輸送資材、住宅用制振シート、制振ダンパー材、橋梁用制振材、防音材、セッティングブロック、摺動材、合わせガラスおよび複層ガラスのガラスシール材、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、シャッタ、カーテンレール、カーテンウォール、免振アイソレーター、地盤改良材等の防振用途、制振用途、衝撃緩衝用途、衝撃吸収用途、可聴域しきい値近傍の低周波音及び高周波音に対応する等の防音用制振用途として有用である。
海洋・土木分野では、構造用材料として、ゴム伸縮継手、支承、止水板、防水シート、ラバーダム、弾性舗装、防振パット、防護体等、工事副材料としてゴム型枠、ゴムパッカー、ゴムスカート、スポンジマット、モルタルホース、モルタルストレーナ等、工事補助材料としてゴムシート類、エアホース等、安全対策商品としてゴムブイ、消波材等、環境保全商品としてオイルフェンス、シルトフェンス、防汚材、マリンホース、ドレッジングホース、オイルスキマー等に使用できる。その他、板ゴム、マット、フォーム板等にも使用できる。
また防振・制振・防音・免震材料が特に求められる用途として、ステッピングモーター、磁気ディスク、ハードディスク、自動販売機、スピーカフレーム、BSアンテナ、VTRカバー用制振材等の電気・電子機器用途;ルーフ、フロア、シャッタ、カーテンレール、床、配管ダクト、デッキプレート、カーテンウォール、階段、ドア、免振アイソレーター、構造材用制振材等の建築用途;粘弾性ダンパー、耐震マット等の建築用途;エンジンルーム、計測ルーム用制振材等の船舶用途;エンジン(オイルパン、フロントカバー、ロッカーカバー)、車体(ダッシュ、フロア、ドア、ルーフ、パネル、ホイルハウス)、トランスミッション、パーキングブレーキカバー、シートバック用制振材等の自動車用途;TVカメラ、複写機、電算機、プリンタ、レジスタ、キャビネット用制振材等のカメラ・事務機器用途;シュータ、エレベータ、エスカレータ、コンベア、トラクタ、ブルドーザ、発電機、コンプレッサ、コンテナ、ホッパ、防音ボックス、草刈り機のモータカバー用制振材等の産業機械関係用途;鉄道車両ルーフ、側板、ドア、アンダーフロア、各種補機カバー、橋梁用制振材等の鉄道用途;半導体用途の精密除振装置用制振材;可聴域しきい値近傍の低周波音及び高周波音に対応する等の防音用制振材として利用可能である。
その他に、本発明の成形体は、パッキン、Oリング、ベルト、チューブ、ホース、弁、シート等としても利用可能である。
配線コネクタ用反応性ホットメルト剤、反応性ホットメルト接着剤、OCA(光学用透明接着剤)、弾性接着剤、コンタクト接着剤、嫌気性接着剤、タイル用接着剤、紫外線硬化性接着剤、電子線硬化性接着剤、タッチパネルやタッチセンサー用接着剤等の各種接着剤として利用可能である。
ブチル系粘着剤の改質や、マスキングテープ、パイプ防食テープ、建築止水テープ、電気用自己融着テープ、再剥離用粘着剤、電線用融着テープ等の各種粘着剤として利用可能である。
電線・ケーブル・光ファイバー類の被覆材又はその補修材、結線部の絶縁シール材、ガス管、水道管等の管内ライニング材、無機フィラー、有機フィラーのコーティング材、エポキシ型内成形用離型材等の各種コーティング用途に利用可能である。
熱伝導シート、放熱シート、電磁波吸収シート、導電性シート、防水シート、自動車用保護シート、パネル用衝撃吸収シート等の各種シートとして利用可能である。
衝撃吸収ゲル、ベッド、靴等の衝撃吸収材、合わせガラスの中間層膜、弾性塗料、水性エマルジョン等の塗料、プリプレグ、OA機器用や搬送用の各種ローラ、キャップライナー、撥インク剤、インキ、各種冷媒用シール材、工業用缶・食品用缶のシール材・ガスケット、発泡ガスケット、塗料、粉体塗料、発泡体、缶蓋等のシール材、フィルム、ガスケット、マリンデッキコーキング、注型材料、各種成形材料、人工大理石として利用可能である。
ドライフィルムレジスト用途、電着レジスト用途等のレジスト用途にも利用可能である。
本発明の成形体は、上述の各種用途に使用することができるが、その用途が上記の用途に限定されないことは明白である。
本発明の成形体は、必要に応じて、単体で用いてもよいし、他の部材と複合して用いてもよい。また、得られた成形体をフィルムやゴム、プラスチック、金属、木材、布、セラミックス、ガラス等と貼り合わせたり、嵌め込んだり、挟み込んだりして複合成形体を得てもよい。
以下に、本発明の具体的な実施例を説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。下記実施例、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。当該方法においては、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804、K−802.5;昭和電工(株)製)を、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
また、重合体1分子当たりに導入された官能基数は、1H−NMRによる濃度分析、及びGPCにより求まる数平均分子量を基に算出した。NMRはBruker社製ASX−400を使用し、溶媒として重クロロホルムを用いて23℃にて測定した。
(合成例1)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)[P1]の合成例
公知の方法に従い、臭化第一銅を触媒、ペンタメチルジエチレントリアミンを配位子、ジエチル−2,5−ジブロモアジペートを開始剤、アクリル酸n−ブチルをモノマーとし、(アクリル酸n−ブチル)/(ジエチル−2,5−ジブロモアジペート)比(モル比)を160にして重合し、末端臭素基ポリアクリル酸n−ブチルを得た。
公知の方法に従い、臭化第一銅を触媒、ペンタメチルジエチレントリアミンを配位子、ジエチル−2,5−ジブロモアジペートを開始剤、アクリル酸n−ブチルをモノマーとし、(アクリル酸n−ブチル)/(ジエチル−2,5−ジブロモアジペート)比(モル比)を160にして重合し、末端臭素基ポリアクリル酸n−ブチルを得た。
この重合体をN,N−ジメチルアセトアミドに溶解させ、アクリル酸カリウムを加え、窒素雰囲気下、70℃で加熱攪拌した。この混合液中のN,N−ジメチルアセトアミドを減圧留去したのち、残渣に酢酸ブチルを加えて、不溶分を濾過により除去した。濾液の酢酸ブチルを減圧留去して、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(重合体[P1])を得た。
重合体[P1]の数平均分子量は23,000、分子量分布は1.1、重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数を1H−NMR分析により求めたところ約1.9個であった。
(合成例2)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)[P2]の合成例
開始剤としてα−ブロモ酪酸エチルを用い、モノマー/開始剤比(モル比)を80としたこと以外は合成例1と同様にして、片末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(重合体[P2])を得た。
開始剤としてα−ブロモ酪酸エチルを用い、モノマー/開始剤比(モル比)を80としたこと以外は合成例1と同様にして、片末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(重合体[P2])を得た。
重合体[P2]の数平均分子量は12,000、分子量分布は1.1、重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数を1H−NMR分析により求めたところ約0.9個であった。
(合成例3)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸メトキシエチル)[P3]の合成例
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸メトキシエチルを73部/25部/2部用い、モノマー/開始剤比(モル比)を240としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸メトキシエチル)(共重合体[P3])を得た。
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸メトキシエチルを73部/25部/2部用い、モノマー/開始剤比(モル比)を240としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸エチル/アクリル酸メトキシエチル)(共重合体[P3])を得た。
共重合体[P3]の数平均分子量は約35,000、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数を1H−NMR分析により求めたところ、約2.0個であった。
(合成例4)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルへキシル)[P4]の合成例
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシルを50部/50部用い、モノマー/開始剤比(モル比)を400としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルへキシル)(共重合体[P4])を得た。
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシルを50部/50部用い、モノマー/開始剤比(モル比)を400としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルへキシル)(共重合体[P4])を得た。
共重合体[P4]の数平均分子量は約60,000、分子量分布は1.4であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数を1H−NMR分析により求めたところ、約1.8個であった。
(合成例5)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)[P5]の合成例
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル100部を用い、モノマー/開始剤比(モル比)を80としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(重合体[P5])を得た。
モノマーとして、アクリル酸n−ブチル100部を用い、モノマー/開始剤比(モル比)を80としたこと以外は合成例1と同様にして、両末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(重合体[P5])を得た。
重合体[P5]の数平均分子量は約12,000、分子量分布は1.2であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数を1H−NMR分析により求めたところ、約2.0個であった。
<物性評価方法>
硬化性樹脂組成物およびその硬化物の各物性評価は、以下の方法、条件に従って実施した。
硬化性樹脂組成物およびその硬化物の各物性評価は、以下の方法、条件に従って実施した。
(粘度)
JIS K 7117−2円すい−平板システムに準拠し、東機産業製E型粘度計を使用し、所定の測定温度で測定した。
JIS K 7117−2円すい−平板システムに準拠し、東機産業製E型粘度計を使用し、所定の測定温度で測定した。
(活性エネルギー線照度測定)
紫外線光量計としてEIT製、4バンドUV測定器:UV POWER PUCK IIを使用し、受光センサーとしてUVA(320−290nm)の測定値を用いて照度を測定した。
紫外線光量計としてEIT製、4バンドUV測定器:UV POWER PUCK IIを使用し、受光センサーとしてUVA(320−290nm)の測定値を用いて照度を測定した。
(配合例1)
合成例1で得られた重合体[P1]30部および合成例2で得られた重合体[P2]70部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]の粘度は、10.2Pa・s(23℃)であった。
合成例1で得られた重合体[P1]30部および合成例2で得られた重合体[P2]70部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]の粘度は、10.2Pa・s(23℃)であった。
(実施例1)
配合例1で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]を用い、押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径6mm×外径8mm)を口金部とし、活性エネルギー線照射装置としてはパナソニック社製Aicure UJ20(光源:UV−LED 波長365nm)を用いて、口金部における照度が1400mJ/cm2となるようにUV−LED光をスポット照射しながら、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]をハンドエアブロー(最大押圧0.04MPa)で押し出したところ、直径6mmの円柱状のゲル状硬化物(成形体)が抵抗感なく押出成形された。
配合例1で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]を用い、押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径6mm×外径8mm)を口金部とし、活性エネルギー線照射装置としてはパナソニック社製Aicure UJ20(光源:UV−LED 波長365nm)を用いて、口金部における照度が1400mJ/cm2となるようにUV−LED光をスポット照射しながら、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]をハンドエアブロー(最大押圧0.04MPa)で押し出したところ、直径6mmの円柱状のゲル状硬化物(成形体)が抵抗感なく押出成形された。
(配合例2)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL230(脂肪族ウレタンアクリレート、硬化物のTg−55℃、平均分子量5,000)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、希釈モノマーとして、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]の粘度は、13.9Pa・s(23℃)であった。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL230(脂肪族ウレタンアクリレート、硬化物のTg−55℃、平均分子量5,000)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、希釈モノマーとして、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]の粘度は、13.9Pa・s(23℃)であった。
(実施例2)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例2で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感があり押出速度は実施例に1に劣るものの、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例2で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A2]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感があり押出速度は実施例に1に劣るものの、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例3)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL210(芳香族ウレタンアクリレート、硬化物のTg−19℃、平均分子量1,500)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、希釈モノマーとして、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)30部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]の粘度は、9.9Pa・s(23℃)であった。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL210(芳香族ウレタンアクリレート、硬化物のTg−19℃、平均分子量1,500)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、希釈モノマーとして、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)30部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]の粘度は、9.9Pa・s(23℃)であった。
(実施例3)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例3で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感があり押出速度は実施例に1に劣るものの、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例3で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A3]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感があり押出速度は実施例に1に劣るものの、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例4)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL810(ポリエステルアクリレート、硬化物のTg31℃、平均分子量1,000)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]の粘度は、0.5Pa・s(23℃)であった。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、市販のウレタンアクリレートオリゴマーである、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL810(ポリエステルアクリレート、硬化物のTg31℃、平均分子量1,000)100部に、酸化防止剤としてMARK AO−50(ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]の粘度は、0.5Pa・s(23℃)であった。
(実施例4)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例4で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]を用いたこと外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、かなり抵抗感があり押出速度は実施例に1にかなり劣るものの、直径6mmの円柱状の樹脂状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例4で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]を用いたこと外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、かなり抵抗感があり押出速度は実施例に1にかなり劣るものの、直径6mmの円柱状の樹脂状硬化物が押出成形された。
(配合例5)
合成例1で得られた重合体[P3]100部に、酸化防止剤としてノクラックCD(大内新興製、アミンアミン系酸化防止剤)2部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)を60部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)0.5部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE 819(BASFジャパン製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]の粘度は、5.9Pa・s(23℃)であった。
合成例1で得られた重合体[P3]100部に、酸化防止剤としてノクラックCD(大内新興製、アミンアミン系酸化防止剤)2部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)を60部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)0.5部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE 819(BASFジャパン製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]の粘度は、5.9Pa・s(23℃)であった。
(実施例5)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例5で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を用い、口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、実施例1と同様に抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例5で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を用い、口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、実施例1と同様に抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(実施例6)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]をカートリッジに充填し、ハンドディスペンサで加圧(最大押圧0.05MPa)したこと以外は、実施例5と同様にして押出成形したところ、実施例5と同様に抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]をカートリッジに充填し、ハンドディスペンサで加圧(最大押圧0.05MPa)したこと以外は、実施例5と同様にして押出成形したところ、実施例5と同様に抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(実施例7)
配合例5で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を用いて、市販のシリコーンゴム製六角柱型(アートギャラリーフローレ製、対辺距離5mm)の底辺を除去して作製した六角柱型を口金部として、実施例1と同様に活性エネルギー線照射しながら、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]をエアブロー(最大押圧0.04MPa)で押し出したところ、対辺距離5mmの六角柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
配合例5で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を用いて、市販のシリコーンゴム製六角柱型(アートギャラリーフローレ製、対辺距離5mm)の底辺を除去して作製した六角柱型を口金部として、実施例1と同様に活性エネルギー線照射しながら、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]をエアブロー(最大押圧0.04MPa)で押し出したところ、対辺距離5mmの六角柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(比較例1)
口金部として軟質ポリエチレンチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押出そうとしたが、UV−LED(365nm)照射部で硬化した樹脂が固着し、チューブ中で移動しないため押出成形できなかった。
口金部として軟質ポリエチレンチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押出そうとしたが、UV−LED(365nm)照射部で硬化した樹脂が固着し、チューブ中で移動しないため押出成形できなかった。
(比較例2〜4)
口金部として、比較例2ではポリプロピレンチューブ(内径6mm×外径10mm)、比較例3では軟質ビニールチューブ(内径7mm×外径9mm)、比較例4では硬質アクリルパイプ(内径8mm×外径10mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押し出そうとしたが、いずれもUV−LED(365nm)照射部で硬化した樹脂が固着し、チューブ中で移動しないため押出成形できなかった。
口金部として、比較例2ではポリプロピレンチューブ(内径6mm×外径10mm)、比較例3では軟質ビニールチューブ(内径7mm×外径9mm)、比較例4では硬質アクリルパイプ(内径8mm×外径10mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押し出そうとしたが、いずれもUV−LED(365nm)照射部で硬化した樹脂が固着し、チューブ中で移動しないため押出成形できなかった。
(比較例5)
口金部として軟質フッ素樹脂チューブ(内径6mm×外径9mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押し出そうとしたが、UV−LED(365nm)照射部で硬化しなかったため成形体が得られなかった。
口金部として軟質フッ素樹脂チューブ(内径6mm×外径9mm)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A5]を押し出そうとしたが、UV−LED(365nm)照射部で硬化しなかったため成形体が得られなかった。
(配合例6)
活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部及びDIRGACURE 819(BASFジャパン製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)0.3部を用いたこと以外は配合例5と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]の粘度は、5.9Pa・s(23℃)であった。
活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部及びDIRGACURE 819(BASFジャパン製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)0.3部を用いたこと以外は配合例5と同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]の粘度は、5.9Pa・s(23℃)であった。
(実施例8)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例6で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例6で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A6]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(実施例9)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]及び[A6]をMIXPAC社製2液カートリッジに各々等量充填し、吐出口にはスタティックミキサーを接続せず、口金部としてシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)に接続して手動ガン(最大押厚0.05MPa)で押出し、実施例1と同様に活性エネルギー線を照射したところ、ゴム部とゲル部が接合した直径7mmの円柱状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]及び[A6]をMIXPAC社製2液カートリッジに各々等量充填し、吐出口にはスタティックミキサーを接続せず、口金部としてシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)に接続して手動ガン(最大押厚0.05MPa)で押出し、実施例1と同様に活性エネルギー線を照射したところ、ゴム部とゲル部が接合した直径7mmの円柱状硬化物が押出成形された。
(実施例10)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]及び[A6]の代わりに、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]及び[A6]を用いたこと以外は実施例9と同様に押出成形したところ、やや抵抗感はあるもののゴム部と樹脂部が接合した直径7mmの円柱状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A1]及び[A6]の代わりに、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A4]及び[A6]を用いたこと以外は実施例9と同様に押出成形したところ、やや抵抗感はあるもののゴム部と樹脂部が接合した直径7mmの円柱状硬化物が押出成形された。
(実施例11)
活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として浜松ホトニクス社製リニア照射型UV−LED照射装置GJ−75(波長365nm)を用い、照度300mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例5と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として浜松ホトニクス社製リニア照射型UV−LED照射装置GJ−75(波長365nm)を用い、照度300mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例5と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(実施例12)
活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として、Beauty Club RED製ROSSOポータブルLEDライト(波長405nm)を用い、照度9mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例8と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として、Beauty Club RED製ROSSOポータブルLEDライト(波長405nm)を用い、照度9mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例8と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例7)
合成例4で得られた重合体[P4]100部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を0.5部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]の粘度は、706Pa・s(23℃)であった。
合成例4で得られた重合体[P4]100部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を0.5部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]の粘度は、706Pa・s(23℃)であった。
(実施例13)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例7で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]を用い、口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感はあるものの押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例7で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A7]を用い、口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径7mm×外径9mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、やや抵抗感はあるものの押出成形可能で、直径7mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(実施例14)
口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径6mm×外径8mm)を用い、活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として柳瀬製ROORO CCFLライト(冷陰極蛍光管)を用い、照度6mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例13と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
口金部として押出成形されたシリコーンゴムチューブ(内径6mm×外径8mm)を用い、活性エネルギー線の照射を、活性エネルギー線照射装置として柳瀬製ROORO CCFLライト(冷陰極蛍光管)を用い、照度6mW/cm2で照射することにより実施したこと以外は実施例13と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例8)
合成例5で得られた重合体[P5]70部および合成例2で得られた重合体[P2]30部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)100部、ACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)100部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)1部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]の粘度は、0.6Pa・s(23℃)であった。
合成例5で得られた重合体[P5]70部および合成例2で得られた重合体[P2]30部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)100部、ACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)100部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)1部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]の粘度は、0.6Pa・s(23℃)であった。
(実施例15)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例8で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例8で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A8]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例9)
合成例5で得られた重合体[P5]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)50部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]の粘度は、0.7Pa・s(23℃)であった。
合成例5で得られた重合体[P5]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)50部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]の粘度は、0.7Pa・s(23℃)であった。
(実施例16)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例9で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例9で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A9]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例10)
合成例3で得られた重合体[P3]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)20部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]の粘度は、34Pa・s(23℃)であった。
合成例3で得られた重合体[P3]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)20部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.3部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]の粘度は、34Pa・s(23℃)であった。
(実施例17)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例10で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例10で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A10]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例11)
合成例3で得られた重合体[P3]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)50部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)1部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.5部およびIRGACURE184(BASFジャパン製、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン)0.2部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]の粘度は、7.3Pa・s(23℃)であった。
合成例3で得られた重合体[P3]100部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)50部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)10部、ライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)1部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.5部およびIRGACURE184(BASFジャパン製、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン)0.2部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]の粘度は、7.3Pa・s(23℃)であった。
(実施例18)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例11で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例11で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A11]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
(配合例12)
合成例3で得られた重合体[P3]50部および合成例2で得られた重合体[P2]50部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)40部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、ライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)1部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.5部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]の粘度は、3.3Pa・s(23℃)であった。
合成例3で得られた重合体[P3]50部および合成例2で得られた重合体[P2]50部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASFジャパン製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1部、希釈モノマーとしてACMO(KJケミカルズ製、アクリロイルモルホリン)40部、ライトアクリレート130A(共栄社化学製、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート)20部、ライトアクリレートLA(共栄社化学製、ラウリルアクリレート)1部、ビスコート#295(大阪有機化学工業製、トリメチロールプロパントリアクリレート)1部、活性エネルギー線開始剤としてIRGACURE TPO(BASFジャパン製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)0.5部を加え、十分に溶解・混合後、脱泡して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]の粘度は、3.3Pa・s(23℃)であった。
(実施例19)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例12で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として配合例12で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物[A12]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして押出成形したところ、抵抗感なく押出成形可能で、直径6mmの円柱状のゴム状硬化物が押出成形された。
なお、以上の実施例において口金として用いた厚み2mmのシリコーンゴムの波長365nmにおける光線透過率は、79%であった。
Claims (16)
- 以下に示す工程を含む、成形体を連続的に製造する方法であって、
1)活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部に供給する工程
2)口金部に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を口金部内で硬化させながら口金部から押し出す工程
口金部が活性エネルギー線透過性のシリコーンゴム製の口金である、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体の連続製造方法。 - 照射する活性エネルギー線が360nm以上410nm以下の波長領域に発光ピーク波長を有する活性エネルギー線である請求項1に記載の成形体の連続製造方法。
- 口金部又はこれを構成するシリコーンゴムの、波長360nm以上410nm以下における光線透過率が10%以上である請求項1又は2に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、一般式(1):
−OC(O)C(R1)=CH2 (1)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す)
で表される活性エネルギー線架橋性基を有する活性エネルギー線硬化性樹脂(I)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。 - 活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、分子鎖末端近傍に前記活性エネルギー線架橋性基を少なくとも平均して0.8個有する請求項4に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、分子量1,000以上である請求項4又は5に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート系樹脂及び(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系樹脂からなる群より選択される1種以上である請求項4〜6のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂(I)が、リビング重合法で合成された(メタ)アクリル系重合体である請求項4〜7のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が活性エネルギー線開始剤(II)を含み、その含有量が活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.01〜20重量部である請求項4〜8のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が希釈モノマー(III)を含み、その含有量が活性エネルギー線硬化性樹脂(I)100重量部に対して0.1〜200重量部である請求項4〜9のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 2種類以上の異なる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を共押出する請求項1〜10のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と活性エネルギー線非硬化性の材料とを共押出する請求項1〜11のいずれか1項に記載の成形体の連続製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法により製造される衝撃吸収材。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法により製造されるシール材、ガスケット材又はパッキン。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法により製造される防振材又は制振材。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法により製造されるホース、チューブ又はベルト。
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