JP2017198974A - 光学ユニット、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源(25)より観察者側に配置される光学ユニット(30、130)であって、光学機能層(32、132)と、該光学機能層の一方側に配置される光拡散層(35、135)と、を備え、光学機能層は、所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部(33)と、隣り合う光透過部の間に形成される光吸収部(34)と、を備え、光拡散層は第一の光拡散層(31、137)及び第二の光拡散層(36)を具備し、第一の光拡散層及び第二の光拡散層は空気層を介して0.5mm以上の間隔を有して対向して配置されている。
【選択図】図1
Description
当該光学シートは、より質の高い映像を観察者に提供するため、各種機能を有する層が積層されている場合が多い。
さらには、液晶パネルは、その性質上、該液晶パネルの法線方向からの入射光に対しては、出射光のコントラスト、及び効率(透過率)は優れている。しかしながら、液晶パネルの法線方向に対して斜めからの入射光、および観察者による斜め方向からの観察についてはコントラストの低下や効率(透過率)の低さが問題となる。すなわち、光の利用効率を高めるためには液晶パネルの法線方向からの入射光を多くすることも有効である。
面光源装置20は、液晶パネル15に対して観察者側とは反対側に配置され、液晶パネル15に面状の光を出射する照明装置である。図1〜図3よりわかるように、本形態の面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板21、光源25、導光板光拡散板26、プリズム層27、反射型偏光板28、光学ユニット30、及び反射シート39を有している。
複数の裏面光学要素23の配列方向は導光方向であることが好ましい。すなわち、光源25から離隔する方向に配列され、光源25が配列される方向、又は1つの長い光源であれば該光源が延びる方向に平行に各裏面光学要素23の稜線が延びている。
なお、本形態では上記のように光源25は一方側の側面に配置される例を示したが、さらにこの側面とは反対側となる側面にも光源が配置される形態であってもよい。なお、この場合には裏面光学要素の形状も公知の例に倣って形成する。
導光板光拡散板の具体的態様は、公知の光拡散層を用いることができ、例えば母材の中に光拡散剤を分散させた形態を挙げることができる。
導光板光拡散板26は本形態のようにプリズム層27の支持体として機能してもよい。また、導光板21の出光面が平滑であれば導光板光拡散板26と導光板21とを一体化して構成してもよい。
このようなプリズム層の単位プリズムの断面形状は、必要とする機能に応じて公知の形状を適用することができる。当該形状により光をさらに拡散させることもできるし、集光させることもできる。
基材層31をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。この中でも面光源装置20と下偏光板14との組み合わせを考慮して複屈折(リタデーション)の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。さらには、車載用途などのように高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネート樹脂が望ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂のガラス転移点は143℃であり、一般に105℃程度での耐久性が求められる車載用途に適している。
屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、当該全反射を適切に行う観点から1.50以下であることが好ましく、その中でも入手性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましく1.49以上である。
ここで、図5にθ1で示したように、光透過部33(及び光吸収部34)が延びる方向は、光学機能層32の縁を形成する辺うち左右方向となる辺32bに対してθ1傾いている。当該θ1がバイアス角と呼ばれる角度である。光学ユニット30が図1のように表示装置に設置された場合には、鉛直方向に対する光透過部33(及び光吸収部34)が延びる方向がバイアス角θ1となる。
本形態では、当該バイアス角θ1は特に限定されないが、θ1が0°であってもモアレ発生を低減することができる。一方で、さらに確実なモアレ発生の防止の観点からθ1が0°より大きく10°以下であることが好ましい。
第二の光拡散層36は、第一の光拡散層(基材層31)から所定の間隔をおいて配置されており、本形態においては、下偏光板14の面光源装置20側に貼合されて配置されている。第二の光拡散層36をなす材料は光透過部33と同様の材料を用いることができる。
すなわち、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36は対向する面に粗面が形成されており、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36のそれぞれの拡散反射率は1.1%よりも大きいことが好ましく、3.3%以上がより好ましい。ここでは粗面により光拡散性を有するものとしたが、これに限定されず、樹脂中に光拡散剤が分散された態様であってもよい。
一方、拡散反射率は3.7%以下であることが好ましい。拡散反射率がこれより大きくなると光の利用効率の低下の影響が大きくなることがある。
そして第一の光拡散層、及び第二の光拡散層は当該拡散反射率を満たすように粗面の粗さの設定や光拡散剤の分散が行われればよい。拡散反射率の具体的な測定方法については後で説明する。
図4に示した空気層の間隔Xは、0.5mm以上であることが好ましく、5.0mm以下が好ましい。間隔Xが0.5mm未満であると、観察者に提供される光にぎらつきが現れる虞があり、5.0mmを超えると光学ユニット30全体が厚くなる問題がある。
なお、保護層に光拡散性を持たせることもでき、粗面の場合には入光側の面に粗面を設ける。この場合の光拡散性能については光拡散層35と同様に考えることができる。保護層の拡散反射率の具体的な測定方法については後で説明する。
はじめに基材層31に光透過部33を形成する。これは、光透過部33の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層31となる基材シートを挿入する。このとき、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましく、1.0μm以上10μm以下であることがより好ましい。
ここで「平均粒子径」とは、100個の光吸収粒子を電子顕微鏡で観察してその直径を計り、算術平均した直径を意味する。
一方、反射型偏光板28の反射軸に沿った偏光方向の光は図2に点線矢印L21’、L22’で示したように反射して導光板21側に戻される。戻された光は、導光板21、裏面光学要素23、又は反射シート39で反射して再び反射型偏光板28の側に進行する。この反射の際に一部の光の偏光方向が変化しておりその一部は反射型偏光板28を透過する。他の光は再び導光板側に戻される。このように反射型偏光板28で反射した光も反射を繰り返すことで反射型偏光板28を透過できるようになる。これにより光源25からの光の利用率が高められる。
ここで、反射型偏光板28を出射した光は、その偏光方向が下偏光板14の透過軸に沿った方向になっており、下偏光板14を透過する偏光光となっている。
これにより液晶パネル15を透過した際に、コントラスト低下や色の反転等の不具合が起こらない光を液晶パネル15に対して効果的に提供することができる。
また、このような光学ユニット130を備えることにより、光学ユニット130に入射した光を視野角が広がるように光の出射方向を変化させて出光側から出射させることができる。
[試験体1]
試験体1として図1〜図4に示したような映像源ユニット10に相当する映像源ユニットを作製した。液晶パネルとしては、6.5インチ液晶パネル(シャープ株式会社製、LQ065T5GG03)を用い、映像源ユニットが表示装置として構成された際にその出光面が鉛直となるように配置した姿勢において、光学機能層の光透過部及び光吸収部が延びる方向が水平方向、光透過部と光吸収部とが交互に配列される方向が鉛直方向となるように配置した。さらに、この液晶パネルに組み込まれた下偏光板の面光源装置側(入光面側)に第二の光拡散層を貼合した。
なお、光源、面光源装置、及び反射型偏光板は、6.5インチ液晶パネル(シャープ株式会社製、LQ065T5GG03)に具備されたものを用い、反射型偏光板及び下偏光板の透過軸は、表示装置の使用時の姿勢で水平方向であった。また、保護層を光学機能層の面のうち、基材層が配置された側とは反対側の面に積層した。
各層の具体的な形態は次のとおりである。
・材料:ポリカーボネート樹脂
・厚み:130μm
・拡散反射率:3.7%(粗面形成による)
<光学機能層>
・ピッチ:39μm(図4のPk)
・光吸収部上底幅:4μm(図4のWa)
・光吸収部下底幅:10μm(図4のWb)
・光吸収部の厚み(図4参照):Dk=102μm
・光学機能層の厚み:127μm
・光透過部の材料及び屈折率:屈折率1.56の紫外線硬化型ウレタンアクリレート
・光吸収部の材料及び屈折率:屈折率1.49の紫外線硬化型ウレタンアクリレートにカーボンブラックを含有したアクリルビーズを25質量%分散
・バイアス角:0°
<保護層>
・材料:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂
・拡散反射率:3.7%(粗面形成による)
<第二の光拡散層>
・材料:ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート樹脂(ハードコート)
・拡散反射率:3.3%(粗面形成による。)
試験体1に係る映像源ユニットの基材層(第一の光拡散層)の拡散反射率を1.1%、第二の光拡散層を拡散反射率1.1%に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
試験体1に係る映像源ユニットの第二の光拡散層を拡散反射率1.1%(粗面がないフィルム)に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
試験体1に係る映像源ユニットの基材層(第一の光拡散層)の拡散反射率を1.1%に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
ここで、拡散反射率は、全光線反射率から鏡面反射光分の光線反射率を除外した全方位拡散反射率により定義される。具体的には、拡散反射率は図8〜図10に示したようにヘイズメーター(HR−100 村上色彩研究所、測定条件「反射」)を用いて測定した。より詳しくは通りである。
このように配置された積層体に対して光透過部及び光吸収部が交互に配列された方向から積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが第一の光拡散層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを第一の光拡散層の拡散反射率とした。
このように配置された積層体に対して光透過部及び光吸収部が交互に配列された方向から積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが保護層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを保護層の拡散反射率とした。
このように配置された積層体に対して積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが第二の光拡散層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを第二の光拡散層の拡散反射率とした。
その結果、当該間隔が0.28mmから0.5mm未満の場合にはギラツキ及びモアレが顕著に現れた。
一方で、試験体2〜試験体4に係る映像源ユニットは、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔が0.5mmの時点で画面に若干のモアレが確認された。さらに間隔を連続的に0.5mmから5.0mmまで変化させても、若干のモアレが確認された。ただし、いずれもこのような拡散層がない場合に比べてモアレの発生は少なく抑えることができた。
従って、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔を0.5mm以上としつつ、第一の光拡散層と第二の光拡散層のいずれの拡散反射率も1.1より大きくすることによりさらにモアレを防止することができる。
15 液晶パネル
20 面光源装置
21 導光板
25 光源
26 導光板光拡散板
27 プリズム層
28 反射型偏光板
30、130 光学ユニット
31、131 基材層
32、132 光学機能層
33 光透過部
34 光吸収部
35、135 光拡散層
36 第二の光拡散層
137 第一の光拡散層
Claims (7)
- 光源より観察者側に配置される光学ユニットであって、
光学機能層と、該光学機能層の一方側に配置される光拡散層と、を備え、
前記光学機能層は、
所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、
隣り合う前記光透過部の間に形成される光吸収部と、を備え、
前記光拡散層は第一の光拡散層及び第二の光拡散層を具備し、
前記第一の光拡散層及び前記第二の光拡散層は空気層を介して0.5mm以上の間隔を有して対向して配置されている、
光学ユニット。 - 前記第一の光拡散層及び前記第二の光拡散層の対向する面には粗面が形成されている請求項1に記載の光学ユニット。
- 前記光学ユニットのバイアス角が0°である請求項1又は2に記載の光学ユニット。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学ユニットが最も出射側に配置された面光源装置。
- 請求項4に記載の面光源装置と、該面光源装置の出光側に配置された液晶パネルと、を備える映像源ユニット。
- 下偏光板が前記液晶パネルの面光源装置側に配置され、前記光学ユニットの前記第二の光拡散層が、前記下偏光板の前記面光源装置側の面に貼合されている請求項5に記載の映像源ユニット。
- 請求項5又は6に記載の映像源ユニットが筐体に収められた液晶表示装置。
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