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JP2017141178A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

歯磨剤組成物 Download PDF

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JP2017141178A JP2016022491A JP2016022491A JP2017141178A JP 2017141178 A JP2017141178 A JP 2017141178A JP 2016022491 A JP2016022491 A JP 2016022491A JP 2016022491 A JP2016022491 A JP 2016022491A JP 2017141178 A JP2017141178 A JP 2017141178A
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Abstract

【課題】硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムを含有し、高い知覚過敏抑制効果を有すると共に発泡性能が優れ、また、味がよく使用感も良好な歯磨剤組成物を提供する。【解決手段】(A)硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウム、(B)α−オレフィンスルホン酸塩、及び(C)スクラロースを含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。更に、(D)アルキル硫酸塩を含有する上記歯磨剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムを含有し、高い知覚過敏抑制効果を有すると共に発泡性能が優れ、また、味がよく使用感も良好な歯磨剤組成物に関する。
硝酸カリウムや乳酸アルミニウムは、知覚過敏症の抑制、予防のための有効成分として歯磨剤組成物に用いられるが、歯磨剤組成物に配合するとその発泡性が低下して泡立ちが悪くなるなどの問題があった。
このような状況において、特許文献1(特開2013−119520号公報)では、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムとラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤とを含む組成に特定の水溶性高分子物質及びアルギン酸プロピレングリコールを配合することで歯磨き時の泡立ち量の改善が図られているが、一般的な歯磨剤の発泡性能と比較すると未だ改善の余地があった。
一方、硝酸カリウムには苦味、金属味などがあり、乳酸アルミニウムにも苦味、金属味などの不快な味があり、特許文献2(特開2006−96696号公報)では、多価アルコールを比較的多く使用して味の改善が図られ、特許文献3(特開2015−83556号公報)では、硝酸カリウムにα−オレフィンスルホン酸ナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウムを併用することで、硝酸カリウムの金属味をα−オレフィンスルホン酸ナトリウムのオイル感で相殺することに成功しているが、味の改善効果は未だ十分とは言えず、更なる改善の余地があった。
特開2013−119520号公報 特開2006−96696号公報 特開2015−83556号公報
従って、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムを配合した歯磨剤組成物において、味を改善しつつ発泡性能を向上する技術の開発が望まれた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムを含有し、高い知覚過敏抑制効果を有すると共に発泡性能が優れ、また、味がよく使用感も良好な歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムを含有する歯磨剤組成物に、(B)α−オレフィンスルホン酸塩と(C)スクラロースとを組み合わせて配合することによって、高い知覚過敏抑制効果を奏すると共に、速やかに泡立ち、十分かつ適度な発泡量を確保し得る優れた発泡性能を与え、また、味が全般的に改善して使用感も良好となることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明によれば、(A)成分に(B)成分を併用することで、発泡性能として歯磨き時の起泡速度が速い上に発泡量が十分かつ適度となり発泡性能が向上し、更に(C)成分を配合することで、(A)、(B)成分の併用によって生じる塩味及び苦味がマスキングされて抑えられ、味も改善する。なお、この(A)、(B)成分の併用による塩味及び苦味は、歯磨剤用の甘味剤として一般的なサッカリンナトリウムの添加では抑えられず、サッカリンナトリウムの添加によってえぐみが強くなって味がむしろ悪くなるが、これに対して、(B)、(C)成分を組み合わせて配合すると、前記のような塩味及び苦味、更にはえぐみを生じさせることなく味の良さを確保して発泡性能を向上できる。
本発明では、歯磨剤組成物の一般的な配合成分であり、発泡性付与に有効なラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩が配合されていても十分な起泡速度、発泡量を確保し難い、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウム含有の歯磨剤組成物において、高い知覚過敏抑制効果と共に優れた発泡性能及び味の良い使用感を与えることができる。
かかる本発明の作用効果は、(B)成分に代えてそれ以外のアニオン性界面活性剤、例えばラウロイルサルコシンナトリウムを使用したのでは泡性能が改善せず達成し得ず、(A)、(B)、(C)成分の組み合わせに特異なものである。
なお、特許文献2は硝酸カリウムの苦味・渋み等の不快な味の改善であり、特許文献3では、硝酸カリウムの金属味をα−オレフィンスルホン酸ナトリウムのオイル感で相殺することに成功しているが、発泡性能については検討されておらず、塩味について言及がなく、また、乳酸アルミニウムを用いた場合の効果も不明である。特許文献2、3から、(A)成分に(B)、(C)成分を組み合わせることによる歯磨剤組成物の発泡性能向上並びに塩味等の全般的な味の改善は予測できない。
従って、本発明は、
(A)硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウム、
(B)α−オレフィンスルホン酸塩、及び
(C)スクラロース
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物
を提供する。
本発明によれば、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムを含有し、高い知覚過敏抑制効果を有すると共に発泡性能が優れ、また、味がよく使用感も良好な歯磨剤組成物を提供できる。本発明の歯磨剤組成物は、知覚過敏症用として知覚過敏抑制又は改善に有効に使用し得る。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の歯磨剤組成物は、(A)硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウム、(B)α−オレフィンスルホン酸塩、及び(C)スクラロースを含有する。
(A)成分は、知覚過敏抑制成分の硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムである。硝酸カリウムは神経鈍磨作用、乳酸アルミニウムは象牙細管封鎖作用を奏する。(A)成分としては、特に硝酸カリウムが好適である。
(A)成分の配合量は、特に制限されないが、硝酸カリウムを配合する場合、その配合量は、組成物全体の0.1〜10%(質量%、以下同様。)が好ましく、より好ましくは0.5〜7%である。乳酸アルミニウムを配合する場合、その配合量は、組成物全体の0.1〜3%が好ましく、より好ましくは1〜3%である。配合量が多いほど知覚過敏抑制効果は高まるものの、多く配合し過ぎないほうが発泡性能の改善、また、塩味、苦味の抑制には好適である。
本発明では、(B)α−オレフィンスルホン酸塩及び(C)スクラロースを組み合わせることで、発泡性能及び使用感が向上するもので、(B)成分を欠くと発泡性能が劣り、(C)成分を欠くと塩味、苦味が低減せず味が劣る。
なお、本発明では、(A)成分として、歯磨剤組成物の発泡性能低下の要因としてその影響が比較的大きい硝酸カリウムが配合され、更にはこれに加えてやはり発泡性能の低下要因となる乳酸アルミニウムが配合されていても、(B)、(C)成分の組み合わせによって優れた発泡性能を与え、また、塩味、苦味の抑制された良好な使用感を得ることができる。
(B)α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数が14〜16のα−オレフィンスルホン酸のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩を用いることができ、好ましくは炭素数14のα−オレフィンスルホン酸塩、特にナトリウム塩(一般名;テトラデセンスルホン酸ナトリウム)である。これらは口腔用製剤に使用可能な市販品を入手することができ、例えばライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名「KリポランPJ−400CJ」(テトラデセンスルホン酸ナトリウム)を使用し得る。
(B)成分のα−オレフィンスルホン酸塩の配合量は、組成物全体の0.1〜3%が好ましく、より好ましくは0.5〜2%、更に好ましくは0.75〜1.5%である。配合量が多いほど発泡性能が向上し、0.1%以上であると発泡性能が十分に向上する。3%以下であると、(B)成分自身の苦味が発現するのを防止して味を十分に改善できる。
(C)成分のスクラロースの配合量は、組成物全体の0.01〜0.5%が好ましく、更に好ましくは0.05〜0.5%である。配合量が多いほど、塩味、苦味がマスキングされ、0.01%以上であると塩味及び苦味を十分に抑制できる。0.5%以下であると、えぐみの発現を十分に防止できる。
本発明の歯磨剤組成物は、発泡性能及び使用感の点から、好ましくはアニオン性界面活性剤として(D)アルキル硫酸塩、具体的にはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等を含有する。
(D)成分のアルキル硫酸塩の配合量は、組成物全体の0.1〜3%が好ましく、より好ましくは1.0〜3.0%である。
なお、本発明においては、(B)成分を(D)成分と併用して配合すると、更に十分量の発泡量が得られる。
本発明の歯磨剤組成物は、液体、液状、ペースト状などの形態で練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、潤製歯磨剤等として、特に練歯磨剤として調製できる。この場合、上記成分に加えて、剤型等に応じたその他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合できる。具体的に練歯磨剤では、研磨剤、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤、更に必要により甘味剤、防腐剤、色素、香料、各種有効成分等を配合し得る。
研磨剤としては、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系研磨剤、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム系研磨剤、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、二酸化チタン、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等が挙げられる。
研磨剤の含有量は、組成物全体の5〜60%、特に10〜30%が好ましい。
粘結剤としては、キサンタンガム等のガム類、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。粘結剤の配合量は、通常、組成物全体の0.1〜5%、特に0.2〜3%である。
粘稠剤としては、ソルビット、キシリット、エリスリトール等の糖アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールなどが挙げられる。粘稠剤の配合量は、通常、組成物全体の0.1〜70%、特に0.3〜30%である。
界面活性剤としては、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩に加えて、その他のアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等を配合してもよい。
例えば、アニオン性界面活性剤としては、N−ラウロイルタウリン塩、ラウロイルサルコシン塩などが挙げられ、塩としては溶解性等からナトリウム塩が好適である。
両性界面活性剤としては、例えばN−アシルグルタメート、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられ、脂肪酸の鎖長が炭素数12〜14のものが溶解性の点で好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸ポリグリセリル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
これら界面活性剤は配合せず0%であってもよいが、配合する場合は組成物全体の0.1〜10%、特に0.1〜5%が好ましい。
甘味剤として、更にサッカリンナトリウムを添加することが、本発明にかかわる塩味、苦味のマスキング効果の点で好ましい。サッカリンナトリウムの含有量は、組成物全体の0.01〜2%が好ましく、より好ましくは0.05〜1.5%、特に好ましくは0.1〜1%である。
防腐剤としては、安息香酸ナトリウム等の安息香酸塩、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステルなどが挙げられる。
色素としては、食用色素であるブリリアントブルー、タートラジン等、顔料の酸化チタンなどが挙げられる。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及びこれら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、l−メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料など、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。また、配合量も特に限定されないが、上記の香料素材は、組成物中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。上記香料素材を使用した賦香用香料は、組成物中に0.1〜2%使用するのが好ましい。
有効成分(薬用成分)としては、例えば、クロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の殺菌又は抗菌剤、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤、トラネキサム酸、グリチルリチン酸及びその塩類、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム等の抗炎症剤、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、塩化リゾチーム等の酵素剤、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等のビタミン類、塩化ナトリウム等の収斂剤、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ化物などを、薬剤学的に許容できる範囲で使用することができる。
歯磨剤組成物は、通常、pH6〜10、特にpH6〜9の範囲が汎用的であり、本発明でも上記範囲内が好ましい。
なお、組成物のpHはpH調整剤を用いて調整してもよい。pH調整剤としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタミン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等の酸やアルカリを適量配合し得る。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1,2に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨)を常法によって調製し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
(1)知覚過敏抑制効果の評価方法
冷水を口に含むと歯がしみる10人のパネラーを用いた官能試験により評価した。試験歯磨剤組成物を指先に1cm取り、しみる歯に直接刷り込んだ後、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、その後に冷水を口に含んだ際の歯のしみ具合を下記に示す評価基準1によって判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準2によって評価した。
<評価基準1>
5点:歯磨き後、冷水を口に含むと、まったく歯がしみない
4点:歯磨き後、冷水を口に含むと、歯がしみない
3点:歯磨き後、冷水を口に含むと、ほとんど歯がしみず、問題のないレベル
2点:歯磨き後、冷水を口に含むと、歯がしみる
1点:歯磨き後、冷水を口に含むと、著しく歯がしみる
<評価基準2>
◎:10人の平均点が4.0点以上
○:10人の平均点が3.0点以上4.0点未満
△:10人の平均点が2.0点以上3.0点未満
×:10人の平均点が2.0点未満
(2)使用感(塩味、苦味、えぐみの評価方法)
専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。試験歯磨剤組成物を歯ブラシ上に1cm押出し、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、使用時の塩味、苦味、えぐみを下記に示すそれぞれの評価基準1によって判定した。塩味、苦味、えぐみの判定結果について、10人の平均点をそれぞれ算出し、下記に示す評価基準2によって評価した。
<塩味の評価基準1>
5点:歯磨きをしている間、まったく塩味を感じない
4点:歯磨きをしている間、塩味を感じない
3点:歯磨きをしている間、わずかに塩味を感じるが、使用上問題がない
2点:歯磨きをしている間、塩味を感じ、使用感が悪い
1点:歯磨きをしている間、著しく塩味を感じ、非常に使用感が悪い
<苦味の評価基準1>
5点:歯磨きをしている間、まったく苦味を感じない
4点:歯磨きをしている間、苦味を感じない
3点:歯磨きをしている間、わずかに苦味を感じるが、使用上問題がない
2点:歯磨きをしている間、苦味を感じ、使用感が悪い
1点:歯磨きをしている間、著しく苦味を感じ、非常に使用感が悪い
<えぐみの評価基準1>
5点:歯磨きをしている間、まったくえぐみを感じない
4点:歯磨きをしている間、えぐみを感じない
3点:歯磨きをしている間、わずかにえぐみを感じるが、使用上問題がない
2点:歯磨きをしている間、えぐみを感じ、使用感が悪い
1点:歯磨きをしている間、著しくえぐみを感じ、非常に使用感が悪い
<塩味、苦味、えぐみの評価基準2>
◎:10人の平均点が4.0点以上
○:10人の平均点が3.0点以上4.0点未満
△:10人の平均点が2.0点以上3.0点未満
×:10人の平均点が2.0点未満
(3)口腔内での泡立ち性(歯磨き時の起泡速度及び発泡量)の評価方法
専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。試験歯磨剤組成物を歯ブラシ上に1cm押出し、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、下記に示す評価基準1によって口腔内での泡立ち性(歯磨き時の起泡速度及び発泡量)について判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準2によって評価した。
<評価基準1>
4点:起泡速度がとても早く、発泡量も十分である
3点:起泡速度は早いが、発泡量が不十分である
2点:起泡速度が遅いが、発泡量は十分である
1点:泡立ちが殆どない。
<評価基準2>
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上2.5点未満
×:2.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)硝酸カリウム:和光純薬工業(株)製
(A)乳酸アルミニウム:武蔵野化学研究所(株)製
(B)α−オレフィンスルホン酸ナトリウム:
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、KリポランPJ−400CJ
(C)スクラロース:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製
LSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)(比較品):
川研ファインケミカル(株)製、ソイポンSLP
サッカリンナトリウム(比較品):大和化成(株)製、サッカリンナトリウム
Figure 2017141178
Figure 2017141178
注;(B)成分を含まない比較例1では、苦味が発現せず使用感(苦味)が◎であった。

Claims (5)

  1. (A)硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウム、
    (B)α−オレフィンスルホン酸塩、及び
    (C)スクラロース
    を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. (B)成分が、炭素数14〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウムである請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. (A)成分として硝酸カリウムを含有する場合はその含有量が0.1〜10質量%であり、乳酸アルミニウムを含有する場合はその含有量が0.1〜3質量%である請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
  4. (B)成分の含有量が0.1〜3質量%、(C)成分の含有量が0.01〜0.5質量%である請求項1、2又は3記載の歯磨剤組成物。
  5. 更に、(D)アルキル硫酸塩を0.1〜3質量%含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
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