JP2016223572A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クランク式の無段変速機の下流側に配置される前後進切換機構の一層の小型軽量化を図る。
【解決手段】 出力軸12から足軸44へのトルクの伝達経路を、第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45からキャリヤ46にトルクが流れる経路と、第1遊星歯車機構P1のリングギヤ47からキャリヤ46にトルクが流れる経路とに分割し、その一方である前者の経路に前進クラッチCfを配置したので、前進クラッチCfにトルク伝達容量が小さいものを使用して車両用動力伝達装置の小型軽量化を図ることができる。特に、サンギヤ45からキャリヤ46に流れるトルクは、リングギヤ47からキャリヤ46に流れるトルクよりも小さいため、小さいトルクが流れるサンギヤ45からキャリヤ46への経路に前進クラッチCfを配置することで、前進クラッチCfに更にトルク伝達容量が小さいものを使用することができる。
【選択図】 図7
【解決手段】 出力軸12から足軸44へのトルクの伝達経路を、第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45からキャリヤ46にトルクが流れる経路と、第1遊星歯車機構P1のリングギヤ47からキャリヤ46にトルクが流れる経路とに分割し、その一方である前者の経路に前進クラッチCfを配置したので、前進クラッチCfにトルク伝達容量が小さいものを使用して車両用動力伝達装置の小型軽量化を図ることができる。特に、サンギヤ45からキャリヤ46に流れるトルクは、リングギヤ47からキャリヤ46に流れるトルクよりも小さいため、小さいトルクが流れるサンギヤ45からキャリヤ46への経路に前進クラッチCfを配置することで、前進クラッチCfに更にトルク伝達容量が小さいものを使用することができる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する無段変速機と、出力軸および駆動輪間に配置されて前進および後進を切り換える前後進切換機構とを備える車両用動力伝達装置に関する。
クランク式の無段変速機の下流側にクラッチを有する前後進切換機構を配置し、一方向にしか回転できないクランク式の無段変速機の出力軸の回転方向を前後進切換機構で切り換えることで、前進走行および後進走行を可能にした車両用動力伝達装置が、下記特許文献1により公知である。
ところで、上記特許文献1に記載された車両用動力伝達装置は、前後進切換機構が無段変速機の出力軸の駆動力を駆動輪に伝達する足軸上に設けられているため、前後進切換機構に設けられたクラッチにトルク伝達容量が大きい大型のものを使用することが必要になり、そのために車両用動力伝達装置の寸法が大型化したり重量が増加したりする問題があった。
そこで本出願人は、特願2015−071272号により、無段変速機の下流側に遊星歯車機構を配置して動力伝達経路を2系統に分割し、2系統の動力伝達経路の一方にクラッチを配置することで、そのクラッチに要求されるトルク伝達容量を小さくして小型軽量化を図るものを提案した。
本発明は特願2015−071272号で提案した車両用動力伝達装置を更に改良したもので、クランク式の無段変速機の下流側に配置される前後進切換機構の一層の小型軽量化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する無段変速機と、前記出力軸および駆動輪間に配置されて前進および後進を切り換える前後進切換機構とを備え、前記無段変速機は、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記出力軸に接続されたワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチの入力部材に設けられた出力側支点と、前記入力側支点および前記出力側支点に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッドと、前記入力側支点の偏心量を変更する変速アクチュエータとを備える車両用動力伝達装置であって、前記前後進切換機構は、前記出力軸に設けられた第1ドライブギヤと、前記出力軸に対して平行に配置された第1カウンタシャフトと、前記第1カウンタシャフトに設けられて前記第1ドライブギヤに接続された第1ドリブンギヤと、前記第1カウンタシャフトに設けられた第2ドリブンギヤと、車両の前進走行時に係合して前記第1カウンタシャフトおよび前記第1ドリブンギヤ間の動力伝達を可能にする前進クラッチと、前記第1カウンタシャフトに接続されたサンギヤ、前記駆動輪を駆動する足軸に接続されたキャリヤおよび前記第1ドリブンギヤに接続されたリングギヤとを含む第1遊星歯車機構と、前記第1カウンタシャフトに対して平行に配置された第2カウンタシャフトと、前記第2カウンタシャフトに設けられて前記第1ドリブンギヤに接続された第3ドリブンギヤと、前記第2カウンタシャフトに設けられた第2ドライブギヤと、前記第1カウンタシャフトおよび前記第2カウンタシャフトに対して平行に配置された第3カウンタシャフトと、前記第3カウンタシャフトに設けられて前記第1ドライブギヤに接続された第4ドリブンギヤと、前記第3カウンタシャフトに設けられて前記第2ドリブンギヤに接続された第3ドライブギヤと、車両の後進走行時に係合して前記第4ドリブンギヤおよび前記第3ドライブギヤ間の動力伝達を可能にする後進クラッチと、前記入力軸に設けられて前記第2ドライブギヤに接続された入力ギヤと、前記駆動輪から前記駆動源に駆動力を伝達するときに係合して前記入力軸および前記入力ギヤ間の動力伝達を可能にする入力クラッチとを備えることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記前進クラッチは第1、第2油室を備え、前記第1、第2油室に油圧が供給されないときにクラッチスプリングの弾発力で係合し、前記第1、第2油室に油圧が供給されたときに前記クラッチスプリングの弾発力に抗して係合解除するノーマルクローズ型であることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第1遊星歯車機構のリングギヤを一体に備える前記第1ドリブンギヤの軸方向一端側は径方向外側から第1ベアリングでケーシングに支持され、前記第1ドリブンギヤから軸方向他端側に延びる前記前進クラッチのクラッチアウターは径方向外側から第2ベアリングで前記ケーシングに支持されることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記第1遊星歯車機構のキャリヤと前記足軸との間に配置されたディファレンシャルギヤを備え、前記ディファレンシャルギヤは、前記第1遊星歯車機構のキャリヤに接続されたリングギヤと、左右一方の前記足軸に接続されたキャリヤと、左右他方の前記足軸に接続されたサンギヤとを備えるダブルピニオン式の第2遊星歯車機構よりなることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記サンギヤの歯数を前記リングギヤの歯数で割った比をλとしたとき、λ=0.5であることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の入力側支点に対応し、実施の形態のピン19cは本発明の出力側支点に対応し、実施の形態のアウター部材22は本発明の入力部材に対応し、実施の形態の左ドライブシャフト61および右ドライブシャフト62は本発明の足軸に対応し、実施の形態のボールベアリング80およびボールベアリング81はそれぞれ本発明の第1ベアリングおよび第2ベアリングに対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、入力軸と共に入力側支点が偏心回転すると、コネクティングロッドを介してワンウェイクラッチの入力部材が往復揺動し、入力部材が一方向に揺動したときにワンウェイクラッチが係合し、入力部材が他方向に揺動したときにワンウェイクラッチが係合解除することで、出力軸が一方向に回転する。変速アクチュエータで入力側支点の偏心量を変更すると、コネクティングロッドの往復移動のストロークが変化し、それに伴って入力部材の往復揺動のストロークが変化することで変速比が変更される。このとき、出力軸の一方向の回転を前後進切換機構で切り換えることで、車両は前進および後進が可能になる。
ワンウェイクラッチを備える無段変速機は駆動輪側から駆動源側への駆動力の逆伝達が不能であるが、入力クラッチを係合することで無段変速機を迂回した経路で駆動輪側から駆動源側への駆動力の逆伝達が可能になるため、エンジンブレーキ機能や回生制動機能を支障なく得ることができる。
大きなトルクが伝達される足軸に前後進切換機構を配置すると、前進クラッチにトルク伝達容量が大きい大型のものを使用することが必要になるが、出力軸から足軸へのトルクの伝達経路を、第1遊星歯車機構のサンギヤからキャリヤにトルクが流れる経路と、第1遊星歯車機構のリングギヤからキャリヤにトルクが流れる経路とに分割し、その一方である前者の経路に前進クラッチを配置したので、前進クラッチにトルク伝達容量が小さいものを使用して車両用動力伝達装置の小型軽量化を図ることができる。特に、サンギヤからキャリヤに流れるトルクは、リングギヤからキャリヤに流れるトルクよりも小さいため、小さいトルクが流れるサンギヤからキャリヤへの経路に前進クラッチを配置することで、前進クラッチに更にトルク伝達容量が小さいものを使用することができる。
また請求項2の構成によれば、前進クラッチは第1、第2油室を備え、第1、第2油室に油圧が供給されないときにクラッチスプリングの弾発力で係合し、第1、第2油室に油圧が供給されたときにクラッチスプリングの弾発力に抗して係合解除するノーマルクローズ型であるので、使用頻度が高い前進走行時に前進クラッチを係合させるための油圧が不要になって油圧発生源の負荷が低減され、しかも前進クラッチを係合解除するときに第1、第2油室の油圧の協働でクラッチスプリングの弾発力に打ち勝つ充分な荷重を発生させることができる。
また請求項3の構成によれば、第1遊星歯車機構のリングギヤを一体に備える第1ドリブンギヤの軸方向一端側は径方向外側から第1ベアリングでケーシングに支持され、第1ドリブンギヤから軸方向他端側に延びる前進クラッチのクラッチアウターは径方向外側から第2ベアリングでケーシングに支持されるので、第1遊星歯車機構の各要素が受ける径方向外向きの反力をリングギヤから第1、第2ベアリングを介してケーシングで安定的に支持して騒音・振動特性の悪化を防止できるだけでなく、第1ドリブンギヤの軸方向他端側に第2ベアリングの座面を設ける必要をなくし、その分だけクラッチアウターを第1ドリブンギヤに接近させて軸方向寸法の小型化を図ることができる。
また請求項4の構成によれば、第1遊星歯車機構のキャリヤと足軸との間に配置されたディファレンシャルギヤを備え、ディファレンシャルギヤは、第1遊星歯車機構のキャリヤに接続されたリングギヤと、左右一方の足軸に接続されたキャリヤと、左右他方の足軸に接続されたサンギヤとを備えるダブルピニオン式の第2遊星歯車機構よりなるので、デフケースの内部で一対のディファレンシャルピニオンに一対のディファレンシャルサイドギヤを噛合させた一般的なディファレンシャルギヤに比べて、その軸方向寸法の小型化および軽量化を図ることができる。
また請求項5の構成によれば、サンギヤの歯数をリングギヤの歯数で割った比をλとしたとき、λ=0.5であるので、ディファレンシャルギヤは駆動源からの駆動力を左右の駆動輪に均等に配分することができる。
以下、図1〜図11に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、エンジンEの駆動力を変速して駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機Tおよび前後進切換機構Sを備える。
図2〜図6に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22の内周の円弧面とインナー部材23の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されてスプリング24…で付勢されたローラ25…とを備える。
図2から明らかなように、4個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。例えば、図2において、左端の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中上方に変位し、左から3番目の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中下方に変位し、左から2番目および4番目の変速ユニットU,Uの偏心ディスク18,18は上下方向中間に位置している。
次に、前後進切換機構Sの構造を説明する。
図1に示すように、前後進切換機構Sは出力軸12に対して平行に配置された第1カウンタシャフト41、第2カウンタシャフト42および第3カウンタシャフト43を備える。図示せぬディファレンシャルギヤを介して左右の駆動輪に接続される足軸44が第1カウンタシャフト41に対して同軸上に配置されており、出力軸12および足軸44の対向端部間に第1遊星歯車機構P1が配置される。
第1遊星歯車機構P1は、第1カウンタシャフト41に固設されたサンギヤ45と、足軸44に固設されたキャリヤ46と、リングギヤ47とを備えており、キャリヤ46に支持した複数のピニオン48…がサンギヤ45およびリングギヤ47に同時に噛合する。リングギヤ47には第1ドリブンギヤ49が一体に接続されており、この第1ドリブンギヤ49は出力軸12に固設した第1ドライブギヤ50に噛合する。第1ドリブンギヤ49と第1カウンタシャフト41との間に配置された湿式多板型の前進クラッチCfは、第1ドリブンギヤ49に一体に接続されたクラッチアウター51と、第1カウンタシャフト41に一体に接続されたクラッチインナー52とを備える。
入力軸11には入力ギヤ53が相対回転自在に支持されており、この入力ギヤ53は湿式多板型の入力クラッチCiを介して入力軸11に結合可能である。第2カウンタシャフト42には第2ドライブギヤ54および第3ドリブンギヤ55が固設されており、第2ドライブギヤ54は入力ギヤ53に噛合し、第3ドリブンギヤ55は第1ドリブンギヤ49に噛合する。湿式多板型の後進クラッチCrを介して結合可能に二分割された第3カウンタシャフト43の一方には第3ドライブギヤ56が固設されており、この第3ドライブギヤ56は第1カウンタシャフト41に固設した第2ドリブンギヤ57に噛合する。また第3カウンタシャフト43の他方に固設した第4ドリブンギヤ58が第1ドライブギヤ50に噛合する。
次に、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはOD(オーバードライブ)状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最小になって無段変速機Tのレシオは無限大のGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、アウター部材22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21のアウター部材22およびインナー部材23間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、アウター部材22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25…がスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、無限大レシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
次に、前後進切換機構Sの作用を説明する。
図7および図10(A)に示すように、車両の前進走行時には、前進クラッチCfが係合し、入力クラッチCiおよび後進クラッチCrが係合解除する。前進クラッチCfの係合により第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45およびリングギヤ47が結合されるため、第1遊星歯車機構P1は各要素が一体化されたロック状態となる。その結果、無段変速機Tの出力軸12の駆動力が第1ドライブギヤ50→第1ドリブンギヤ49→第1遊星歯車機構P1→足軸44の経路で駆動輪に伝達され、車両は前進走行する。
このとき、出力軸12の駆動力が第1ドライブギヤ50および第4ドリブンギヤ58を介して第3カウンタシャフト43に伝達されるが、後進クラッチCrが係合解除しているために、第3カウンタシャフト43の駆動力が第3ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ57を介して第1カウンタシャフト41に伝達されることが防止され、インターロックが発生することはない。また第1ドリブンギヤ49の駆動力が第3ドリブンギヤ55→第2カウンタシャフト42→第2ドライブギヤ54の経路で入力ギヤ53に伝達されるが、入力クラッチCiが係合解除しているためにインターロックが発生することはない。
図8および図10(B)に示すように、車両の後進走行時には、後進クラッチCrが係合し、入力クラッチCiおよび前進クラッチCfが係合解除する。その結果、無段変速機Tの出力軸12の駆動力が第1ドライブギヤ50→第4ドリブンギヤ58→後進クラッチCr→第3ドライブギヤ56→第2ドリブンギヤ57→第1カウンタシャフト41の経路で第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45に伝達されるとともに、無段変速機Tの出力軸12の駆動力が第1ドライブギヤ50および第1ドリブンギヤ49を介して第1遊星歯車機構P1のリングギヤ47に伝達されるため、サンギヤ45およびリングギヤ47の駆動力がキャリヤ46から足軸44に逆回転となって出力され、車両は後進走行する。
このとき、前進クラッチCfが係合解除しているために第1ドリブンギヤ49の駆動力が第1カウンタシャフト41に伝達されるのが防止され、インターロックが発生することはない。また第1ドリブンギヤ49の駆動力が第3ドリブンギヤ55→第2カウンタシャフト42→第2ドライブギヤ54の経路で入力ギヤ53に伝達されるが、入力クラッチCiが係合解除しているためにインターロックが発生することはない。
図9および図10(C)に示すように、前進クラッチCfが係合して車両が前進減速走行しているときに、前進クラッチCfに加えて入力クラッチCiを係合すると、駆動輪からエンジンEに駆動力を逆伝達してエンジンブレーキを作動させることができる。
即ち、前進クラッチCfの係合により第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45およびリングギヤ47が結合されるため、第1遊星歯車機構P1は各要素が一体化されたロック状態となる。その結果、車両の前進減速走行中に駆動輪に接続された足軸44の駆動力は、足軸44→第1遊星歯車機構P1→第1ドリブンギヤ49→第3ドリブンギヤ55→第2カウンタシャフト42→第2ドライブギヤ54→入力ギヤ53→入力クラッチCiの経路でエンジンEに逆伝達され、エンジンブレーキが作動する。
このとき、第1ドリブンギヤ49の駆動力は第1ドライブギヤ50を介して無段変速機Tの出力軸12に逆伝達されるが、上述したように出力軸12は空転可能であるためにインターロックが発生することはない。また後進クラッチCrが係合解除しているため、第1ドリブンギヤ49の駆動力が第1ドライブギヤ50→第4ドリブンギヤ58→第3カウンタシャフト43→第3ドライブギヤ56→第2ドリブンギヤ57→第1カウンタシャフト41の経路で第1遊星歯車機構P1に伝達されることが防止され、インターロックが発生することはない。
ところで、大きなトルクが伝達される足軸44に前後進切換機構Sを設けたとすると、前後進切換機構Sの前進クラッチCfにトルク伝達容量が大きい大型のものを使用することが必要になるが、本実施の形態によれば、出力軸12から足軸44へのトルクの伝達経路を、出力軸12から遊星歯車機構Pのサンギヤ45に接続する経路と、出力軸12から遊星歯車機構Pのリングギヤ47に接続する経路とに分割し、その一つである前者の経路に前進クラッチCfを配置したので、足軸44に前進クラッチCfを設ける場合に比べて、前進クラッチCfにトルク伝達容量が小さいものを使用して車両用動力伝達装置の小型軽量化を図ることができる。
特に、本実施の形態によれば、出力軸12から遊星歯車機構Pのサンギヤ45に接続する経路に前進クラッチCfを配置したことで、前進クラッチCfの必要容量を更に小さくして小型軽量化を図ることができる。
以下、その理由を図11に基づいて説明する。図11(A)はシングルピニオン式の遊星歯車機構の模式図、図11(B)はその共線図であって、sはサンギヤ、rはリングギヤ、cはキャリヤを示している。λは(サンギヤの歯数)/(リングギヤの歯数)であり、通常λ=0.4〜0.6程度に設定される。
キャリヤcからTcというトルクが流れるとき、力の釣り合いから、サンギヤsに流れるトルクTsは、Ts={λ/(1+λ)}・Tcであり、リングギヤrに流れるトルクTrは、Tr=は{1/(1+λ)}・Tcである。例えば、λ=0.5に設定すると、Ts=(1/3)・Tc、Tr=(2/3)・Tcとなり、サンギヤsに流れるトルクTsはリングギヤrに流れるトルクTrよりも小さくなる。
従って、特願2015−071272号で提案したもののように、エンジンEからリングギヤrにトルクが流れる経路に前進クラッチCfを配置するより、エンジンEからサンギヤsにトルクが流れる経路に前進クラッチCfを配置する本実施の形態の方が、前進クラッチCfの必要容量を更に小さくして小型軽量化を図ることができる。
また本実施の形態によれば、クランク式の無段変速機Tは駆動輪側からエンジンE側への駆動力の逆伝達が不能であるが、入力クラッチCiを係合することで無段変速機Tを迂回した経路で駆動輪側からエンジンE側への駆動力の逆伝達が可能になるため、エンジンブレーキ機能を支障なく得ることができる。
次に、図12〜図14に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
図12に示すように、第2の実施の形態の無段変速機Tはダブルピニオン式の第2遊星歯車機構P2よりなるディファレンシャルギヤを備える。本実施の形態の足軸は、中空軸よりなる第1カウンタシャフト41の内部を貫通する左ドライブシャフト61と、左ドライブシャフト61と同軸に配置された右ドライブシャフト62とからなり、左ドライブシャフト61および右ドライブシャフト62の対向端部間に第2遊星歯車機構P2が配置される。
第2遊星歯車機構P2は、第1遊星歯車機構P1のキャリヤ46に接続されたリングギヤ63と、左ドライブシャフト61の軸端に接続されたキャリヤ64と、右ドライブシャフト62の軸端に接続されたサンギヤ65と、キャリヤ64に支持されたアウターピニオン66…およびインナーピニオン67…とを備える。アウターピニオン66…はリングギヤ63に噛合し、インナーピニオン67…はサンギヤ65に噛合し、かつアウターピニオン66…およびインナーピニオン67…は相互に噛合する。
図13に詳細に示すように、第1ドリブンギヤ49と前進クラッチCfのクラッチアウター51とは一体に形成されており、第1ドリブンギヤ49の内周に第1遊星歯車機構P1のリングギヤ47が圧入により一体に固定される。第1ドライブシャフト61の右端外周部にスプライン嵌合する第1スリーブ68の外周に第2スリーブ69がニードルベアリング82を介して相対回転自在に嵌合しており、第2スリーブ69の右端に第1遊星歯車機構P1のサンギヤ45が一体に形成され、第2スリーブ69の軸方向中間部に前進クラッチCfのクラッチインナー52が一体に固定され、第2スリーブ69の左端に油室隔壁70がスプライン嵌合する。
前進クラッチCfは、クラッチアウター51およびクラッチインナー52間に配置された複数の摩擦板71…と、複数の摩擦板71…を押圧可能なクラッチピストン72と、油室隔壁70との間に縮設されてクラッチピストン72を係合方向に付勢する複数のクラッチスプリング73…とを備えており、クラッチピストン72の左端と油室隔壁70との間に第1油室74が区画され、クラッチピストン72の右端とクラッチインナー52との間に第2油室75が区画される。
第1油室74および第2油室75に油圧が作用しないとき、クラッチピストン72はクラッチスプリング73の弾発力で右側に付勢されて摩擦板71…を押圧し、前進クラッチCfを係合させる。よって、前進クラッチCfは油圧が作用しないときに係合するノ−マルクローズ型である。第1油室74および第2油室75に油圧が作用すると、クラッチピストン72はクラッチスプリング73の弾発力に抗して左側に移動し、前進クラッチCfを係合解除する。
ノ−マルクローズ型の前進クラッチCfを採用したことで、使用頻度が高い前進走行時に前進クラッチCfに油圧を供給する必要がなくなり、エンジンEにより駆動されるオイルポンプの負荷を減らして燃料消費量を低減することができる。ノ−マルクローズ型の前進クラッチCfでは、係合解除時にクラッチスプリング73の弾発力に抗してクラッチピストン72を移動させるのに大きな荷重が必要になるが、本実施の形態では第1油室74および第2油室75に作用する油圧の協働でクラッチピストン72を駆動するので、前進クラッチCfのスムーズな係合解除が可能になる。
左ドライブシャフト61の外周に嵌合する第1スリーブ68の左端が図示せぬボールベアリングを介してケーシング77に支持されるととともに、右ドライブシャフト62の外周に嵌合する第2遊星歯車機構P2のサンギヤ65の右端がボールベアリング78を介してケーシング77に支持され、第1スリーブ68の右端内周にサンギヤ65の左端外周がニードルベアリング79を介して嵌合する。これにより、同軸に配置された左ドライブシャフト61および右ドライブシャフト62は、それぞれケーシング77に相対回転自在に支持される。
内周に第1遊星歯車機構P1のリングギヤ47が圧入された第1ドリブンギヤ49の右端外周部がボールベアリング80を介してケーシング77に支持されるとともに、第1ドリブンギヤ49から左側に延びる前進クラッチCfのクラッチアウター51の右端外周部がボールベアリング81を介してケーシング77に支持される。このように、第1ドリブンギヤ49の軸方向両側を一対のボールベアリング80,81を介して間接的に支持することにより、第1遊星歯車機構P1の各要素に発生する径方向の反力を一対のボールベアリング80,81を介してケーシング77で安定的に支持し、第1遊星歯車機構P1の振動・騒音特性の悪化を防止することができる。
また一対のボールベアリング80,81のうちの左側のボールベアリング81は、第1ドリブンギヤ49の左端外周部を直接支持するのではなく、第1ドリブンギヤ49から左側に延びる前進クラッチCfのクラッチアウター51の右端外周部を支持するので、第1ドリブンギヤ49の左端外周部にボールベアリング81の座面を形成する必要がなくなり、その分だけクラッチアウター51を第1ドリブンギヤ49に接近させて軸方向寸法を小型化することができる。
図14はディファレンシャルギヤを構成するダブルピニオン式の遊星歯車機構の共線図であって、sはサンギヤ、rはリングギヤ、cはキャリヤを示している。
リングギヤrに入力したトルクTを、サンギヤs(右ドライブシャフト62)およびキャリヤc(左ドライブシャフト61)にT/2ずつ均等に配分してディファレンシャルギヤの機能を支障なく発揮させるには、λ=(サンギヤの歯数)/(リングギヤの歯数)の値を0.5に設定することが必要である。ちなみに、ディファレンシャルギヤとしてシングルピニオン式の遊星歯車機構を採用しようとすると、トルクを左ドライブシャフト61および右ドライブシャフト62に均等に配分するにはλ=1に、つまり(サンギヤの歯数)=(リングギヤの歯数)に設定することが必要であり、シングルピニオン式の遊星歯車機構でディファレンシャルギヤを構成するのは不可能であることが分かる。
そして概略球状のデフケースの内部で一対のディファレンシャルピニオンおよび一対のディファレンシャルサイドギヤを噛合させた通常のディファレンシャルギヤに比べて、本実施の形態のダブルピニオン式の第2遊星歯車機構P2は軸方向寸法が小さいため、無段変速機Tの軸方向寸法の小型化に寄与することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、電動モータであっても良い。
また実施の形態では前進クラッチCf、後進クラッチCrおよび入力クラッチCiに湿式多板型のクラッチを用いているが、それらはドグクラッチであっても良い。
11 入力軸
12 出力軸
14 変速アクチュエータ
18 偏心ディスク(入力側支点)
19 コネクティングロッド
19c ピン(出力側支点)
21 ワンウェイクラッチ
22 アウター部材(入力部材)
41 第1カウンタシャフト
42 第2カウンタシャフト
43 第3カウンタシャフト
44 足軸
45 サンギヤ
46 キャリヤ
47 リングギヤ
49 第1ドリブンギヤ
50 第1ドライブギヤ
51 クラッチアウター
53 入力ギヤ
54 第2ドライブギヤ
55 第3ドリブンギヤ
56 第3ドライブギヤ
57 第2ドリブンギヤ
58 第4ドリブンギヤ
61 左ドライブシャフト(足軸)
62 右ドライブシャフト(足軸)
63 リングギヤ
64 キャリヤ
65 サンギヤ
73 クラッチスプリング
74 第1油室
75 第2油室
77 ケーシング
80 ボールベアリング(第1ベアリング)
81 ボールベアリング(第2ベアリング)
Cf 前進クラッチ
Ci 入力クラッチ
Cr 後進クラッチ
E エンジン(駆動源)
P1 第1遊星歯車機構
P2 第2遊星歯車機構
S 前後進切換機構
T 無段変速機
ε 偏心量
12 出力軸
14 変速アクチュエータ
18 偏心ディスク(入力側支点)
19 コネクティングロッド
19c ピン(出力側支点)
21 ワンウェイクラッチ
22 アウター部材(入力部材)
41 第1カウンタシャフト
42 第2カウンタシャフト
43 第3カウンタシャフト
44 足軸
45 サンギヤ
46 キャリヤ
47 リングギヤ
49 第1ドリブンギヤ
50 第1ドライブギヤ
51 クラッチアウター
53 入力ギヤ
54 第2ドライブギヤ
55 第3ドリブンギヤ
56 第3ドライブギヤ
57 第2ドリブンギヤ
58 第4ドリブンギヤ
61 左ドライブシャフト(足軸)
62 右ドライブシャフト(足軸)
63 リングギヤ
64 キャリヤ
65 サンギヤ
73 クラッチスプリング
74 第1油室
75 第2油室
77 ケーシング
80 ボールベアリング(第1ベアリング)
81 ボールベアリング(第2ベアリング)
Cf 前進クラッチ
Ci 入力クラッチ
Cr 後進クラッチ
E エンジン(駆動源)
P1 第1遊星歯車機構
P2 第2遊星歯車機構
S 前後進切換機構
T 無段変速機
ε 偏心量
Claims (5)
- 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する無段変速機(T)と、
前記出力軸(12)および駆動輪間に配置されて前進および後進を切り換える前後進切換機構(S)とを備え、
前記無段変速機(T)は、
前記入力軸(11)の軸線からの偏心量(ε)が可変であって該入力軸(11)と共に回転する入力側支点(18)と、
前記出力軸(12)に接続されたワンウェイクラッチ(21)と、
前記ワンウェイクラッチ(21)の入力部材(22)に設けられた出力側支点(19c)と、
前記入力側支点(18)および前記出力側支点(19c)に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッド(19)と、
前記入力側支点(18)の偏心量(ε)を変更する変速アクチュエータ(14)とを備える車両用動力伝達装置であって、
前記前後進切換機構(S)は、
前記出力軸(12)に設けられた第1ドライブギヤ(50)と、
前記出力軸(12)に対して平行に配置された第1カウンタシャフト(41)と、
前記第1カウンタシャフト(41)に設けられて前記第1ドライブギヤ(50)に接続された第1ドリブンギヤ(49)と、
前記第1カウンタシャフト(41)に設けられた第2ドリブンギヤ(57)と、
車両の前進走行時に係合して前記第1カウンタシャフト(41)および前記第1ドリブンギヤ(49)間の動力伝達を可能にする前進クラッチ(Cf)と、
前記第1カウンタシャフト(41)に接続されたサンギヤ(45)、前記駆動輪を駆動する足軸(44,61,62)に接続されたキャリヤ(46)および前記第1ドリブンギヤ(49)に接続されたリングギヤ(47)とを含む第1遊星歯車機構(P1)と、
前記第1カウンタシャフト(41)に対して平行に配置された第2カウンタシャフト(42)と、
前記第2カウンタシャフト(42)に設けられて前記第1ドリブンギヤ(49)に接続された第3ドリブンギヤ(55)と、
前記第2カウンタシャフト(42)に設けられた第2ドライブギヤ(54)と、
前記第1カウンタシャフト(41)および前記第2カウンタシャフト(42)に対して平行に配置された第3カウンタシャフト(43)と、
前記第3カウンタシャフト(43)に設けられて前記第1ドライブギヤ(50)に接続された第4ドリブンギヤ(58)と、
前記第3カウンタシャフト(43)に設けられて前記第2ドリブンギヤ(57)に接続された第3ドライブギヤ(56)と、
車両の後進走行時に係合して前記第4ドリブンギヤ(58)および前記第3ドライブギヤ(56)間の動力伝達を可能にする後進クラッチ(Cr)と、
前記入力軸(11)に設けられて前記第2ドライブギヤ(54)に接続された入力ギヤ(53)と、
前記駆動輪から前記駆動源(E)に駆動力を伝達するときに係合して前記入力軸(11)および前記入力ギヤ(53)間の動力伝達を可能にする入力クラッチ(Ci)と、
を備えることを特徴とする車両用動力伝達装置。 - 前記前進クラッチ(Cf)は第1、第2油室(74,75)を備え、前記第1、第2油室(74,75)に油圧が供給されないときにクラッチスプリング(73)の弾発力で係合し、前記第1、第2油室(74,75)に油圧が供給されたときに前記クラッチスプリング(73)の弾発力に抗して係合解除するノーマルクローズ型であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
- 前記第1遊星歯車機構(P1)のリングギヤ(47)を一体に備える前記第1ドリブンギヤ(49)の軸方向一端側は径方向外側から第1ベアリング(80)でケーシング(77)に支持され、前記第1ドリブンギヤ(49)から軸方向他端側に延びる前記前進クラッチ(Cf)のクラッチアウター(51)は径方向外側から第2ベアリング(81)で前記ケーシング(77)に支持されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用動力伝達装置。
- 前記第1遊星歯車機構(P1)のキャリヤ(46)と前記足軸(61,62)との間に配置されたディファレンシャルギヤを備え、前記ディファレンシャルギヤは、前記第1遊星歯車機構(P1)のキャリヤ(46)に接続されたリングギヤ(63)と、左右一方の前記足軸(61)に接続されたキャリヤ(64)と、左右他方の前記足軸(62)に接続されたサンギヤ(65)とを備えるダブルピニオン式の第2遊星歯車機構(P2)よりなることを特徴とする、請求項1〜請求項3に何れか一方に記載の車両用動力伝達装置。
- 前記サンギヤ(65)の歯数を前記リングギヤ(63)の歯数で割った比をλとしたとき、λ=0.5であることを特徴とする、請求項4に記載の車両用動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015112042A JP2016223572A (ja) | 2015-06-02 | 2015-06-02 | 車両用動力伝達装置 |
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- 2015-06-02 JP JP2015112042A patent/JP2016223572A/ja active Pending
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