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JP2018112209A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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JP2018112209A JP2017001637A JP2017001637A JP2018112209A JP 2018112209 A JP2018112209 A JP 2018112209A JP 2017001637 A JP2017001637 A JP 2017001637A JP 2017001637 A JP2017001637 A JP 2017001637A JP 2018112209 A JP2018112209 A JP 2018112209A
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和樹 市川
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Abstract

【課題】 クランク式の無段変速機の出力軸をケーシングに拘束するパーキングロック機構の負荷を軽減する。【解決手段】 第1要素43が出力軸13に接続され、第2要素45がディファレンシャルギヤDに接続され、第3要素44が歯合切換機構48でケーシング49に結合可能な前後進切換機構Sと、出力軸13と一体に回転するパーキングホイール53をパーキングポール54で拘束可能なパーキングロック機構52とを備え、パーキングロック機構52の作動時に歯合切換機構48は第3要素44をケーシング49に結合するので、パーキングロック機構52の作動時に駆動輪WからディファレンシャルギヤDを介して伝達されるトルクを遊星歯車機構P1で小さくしてパーキングホイール53に伝達することで、パーキングホイール53およびパーキングポール54が負担する負荷を軽減してパーキングロック機構52を小型化することができる。【選択図】 図7

Description

本発明は、複数個の伝達ユニットを入力軸の軸線方向に並置したクランク式の無段変速機の出力軸とディファレンシャルギヤとの間に前後進切換機構を備える車両用動力伝達装置に関する。
かかるクランク式の無段変速機において、遊星歯車機構よりなる前後進切換機構のサンギヤおよびリングギヤを第1歯合切換機構で一体に結合した上で、キャリヤを第2歯合切換機構でケーシングに結合することでパーキングレンジを確立するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2014−209012号公報
ところで、上記従来のものは、パーキングレンジを確立するのに第1、第2の二つの歯合切換機構を必要とするため、構造が複雑化して部品点数が増加するだけでなく、パーキングレンジの確立時に駆動輪からディファレンシャルギヤを介して伝達されるトルクを、そのままの大きさでケーシングに伝達して支持する必要があるため、パーキングロック機構の負担が増加して重量や寸法の増加を招く問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の無段変速機の出力軸をケーシングに拘束するパーキングロック機構の負荷を軽減することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数の伝達ユニットを前記入力軸の軸線方向に並置し、前記伝達ユニットの各々は、前記入力軸と一体に回転する偏心カムと、前記偏心カムの外周に相対回転自在に嵌合するリングギヤが形成された偏心部材と、前記入力軸と同軸に配置された変速軸と、前記変速軸に設けられて前記リングギヤに噛合するピニオンと、前記変速軸を前記入力軸に対して相対回転させる差動機構と、前記出力軸に設けられたワンウェイクラッチと、前記偏心部材および前記ワンウェイクラッチのアウター部材に接続されて往復運動するコネクティングロッドとを備え、前記差動機構で前記変速軸を前記入力軸に対して相対回転させて前記偏心カムに対する前記偏心部材の位相を変化させることで、前記軸線からの前記偏心部材の偏心量を変化させて変速比を変更する車両用動力伝達装置であって、第1要素が前記出力軸に接続され、第2要素がディファレンシャルギヤに接続され、第3要素が歯合切換機構でケーシングに結合可能な前後進切換機構と、前記出力軸と一体に回転するパーキングホイールをパーキングポールで拘束可能なパーキングロック機構とを備え、前記パーキングロック機構の作動時に前記歯合切換機構は前記第3要素を前記ケーシングに結合することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記複数の伝達ユニットと並列に配置されて前記入力軸および前記出力軸を接続するギヤ列よりなる補助動力伝達機構を備え、前記ギヤ列の一部を構成して前記出力軸に固定されるギヤに前記パーキングホイールを一体に設けたことを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
なお、実施の形態の偏心ディスク19は本発明の偏心部材に対応し、実施の形態のサンギヤ43は本発明の第1要素に対応し、実施の形態のキャリヤ44は本発明の第3要素に対応し、実施の形態のリングギヤ45は本発明の第2要素に対応し、実施の形態のドグクラッチ48は本発明の歯合切換機構に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、偏心部材が入力軸と一体に偏心回転すると、偏心部材に一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動し、コネクティングロッドの他端が接続されたアウター部材が往復揺動する。アウター部材が一方向に揺動したときにワンウェイクラッチが係合し、アウター部材が他方向に揺動したときにワンウェイクラッチが係合解除することで、入力軸の回転が変速されて出力軸に伝達される。差動機構で偏心部材の偏心量を変化させると、コネクティングロッドの往復ストロークが変化して動力伝達装置の変速比が変更される。
第1要素が出力軸に接続され、第2要素がディファレンシャルギヤに接続され、第3要素が歯合切換機構でケーシングに結合可能な前後進切換機構と、出力軸と一体に回転するパーキングホイールをパーキングポールで拘束可能なパーキングロック機構とを備え、パーキングロック機構の作動時に歯合切換機構は第3要素をケーシングに結合するので、パーキングロック機構の作動時に駆動輪からディファレンシャルギヤを介して伝達されるトルクを遊星歯車機構で小さくしてパーキングホイールに伝達することで、パーキングホイールおよびパーキングポールが負担する負荷を軽減してパーキングロック機構を小型化することができる。
また請求項2の構成によれば、複数の伝達ユニットと並列に配置されて入力軸および出力軸を接続するギヤ列よりなる補助動力伝達機構を備えるので、車両の減速走行時にディファレンシャルギヤ側から出力軸側に逆伝達される駆動力を補助動力伝達機構を介して入力軸に伝達し、エンジンブレーキや回生ブレーキを支障なく作動させることができる。しかもギヤ列の一部を構成して出力軸に固定されるギヤにパーキングホイールを一体に設けたので、部品点数および組み付け工数の削減が可能になる。
車両用動力伝達装置の骨格を示す図。(第1の実施の形態) 図1の2部詳細図。(第1の実施の形態) 図2の3−3線断面図。(第1の実施の形態) 偏心ディスクの正面図および断面図。(第1の実施の形態) 偏心ディスクの偏心量と変速比との関係を示す図。(第1の実施の形態) 図1の6部詳細図(Nレンジ)。(第1の実施の形態) 図6に対応する図(Rレンジ)。(第1の実施の形態) 図6に対応する図(Dレンジ)。(第1の実施の形態) 車両用動力伝達装置の骨格を示す図。(第2の実施の形態) 図6に対応する図。(第3の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図8に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機Tと、前後進切換機構Sと、ディファレンシャルギヤDとを備える。
図2〜図4に示すように、無段変速機Tのミッションケース11の一対の側壁11a,11bに入力軸12および出力軸13が相互に平行に支持されており、エンジンEに接続された入力軸12の回転が6個の伝達ユニット14…、出力軸13、前後進切換機構SおよびディファレンシャルギヤDを介して駆動輪W,Wに伝達される。中空に形成された入力軸12の内部に、その入力軸12と軸線Lを共有する変速軸15が7個のニードルベアリング16…を介して相対回転可能に嵌合する。
6個の伝達ユニット14…の構造は実質的に同一構造であるため、以下、一つの伝達ユニット14を代表として構造を説明する。
伝達ユニット14は変速軸15の外周面に設けられたピニオン17を備えており、このピニオン17は入力軸12に形成した開口12a(図3参照)から露出する。ピニオン17を挟むように、入力軸12の外周に軸線L方向に2分割された円板状の偏心カム18がスプライン結合される。偏心カム18の中心O1は入力軸12の軸線Lに対して距離dだけ偏心している。また6個の伝達ユニット14…の6個の偏心カム18…は、その偏心方向の位相が相互に60°ずつずれている。
偏心カム18の外周面には、円板状の偏心ディスク19の軸線L方向両端面に形成した一対の偏心凹部19a,19aが、一対のニードルベアリング20,20を介して回転自在に支持される。偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれている。すなわち、入力軸12の軸線Lおよび偏心カム18の中心O1間の距離dと、偏心カム18の中心O1および偏心ディスク19の中心O2間の距離dとは同一である。
軸線L方向に2分割された偏心カム18の割り面の外周には、その偏心カム18の中心O1と同軸に一対の三日月状のガイド部18a,18aが設けられており、偏心ディスク19の一対の偏心凹部19a,19aの底部間を連通させるように形成されたリングギヤ19bの歯先が、偏心カム18のガイド部18a,18aの外周面に摺動可能に当接する。そして変速軸15のピニオン17が、入力軸12の開口12aを通して偏心ディスク19のリングギヤ19bに噛合する。
入力軸12の右端側はボールベアリング21を介してミッションケース11の右側の側壁11aに直接支持される。また入力軸12の左端側に位置する1個の偏心カム18に一体に設けた筒状部18b(図2参照)が、ボールベアリング22を介してミッションケース11の左側の側壁11bに支持されており、その偏心カム18の内周にスプライン結合された入力軸12の左端側はミッションケース11に間接的に支持される。
コネクティングロッド33は、大端部33a、ロッド部33bおよび小端部33cを備えるもので、大端部33aがローラベアリング32を介して偏心ディスク19の外周に支持される。
出力軸13はミッションケース11の一対の側壁11a,11bに一対のボールベアリング34,35で支持されており、その外周にワンウェイクラッチ36が設けられる。ワンウェイクラッチ36は、コネクティングロッド33の小端部33cにピン37を介して枢支された揺動リンク42と、揺動リンク42の内周に固定されたリング状のアウター部材38と、アウター部材38の内部に配置されて出力軸13に固定されたリング状のインナー部材39と、アウター部材38の内周面とインナー部材39の外周面との間に形成された楔状の空間に配置されて複数個のスプリング40…で付勢された複数個のローラ41…とを備える。
入力軸12および変速軸15のエンジンEと反対側の軸端には無段変速機Tの変速比を変更するための差動機構23が設けられる。差動機構23は電動モータ24の駆動力で作動し、変速軸15を入力軸12に対して相対回転させることで偏心ディスク19…の偏心量εを増減する。
次に、図6〜図8に基づいて前後進切換機構Sの構造を説明する。
前後進切換機構Sは出力軸13およびディファレンシャルギヤD間に配置された遊星歯車機構P1を備える。遊星歯車機構P1は、第1要素としてのサンギヤ43と、第3要素としてのキャリヤ44と、第2要素としてのリングギヤ45と、キャリヤ44に相対回転自在に支持された複数のピニオン46…とを備えており、サンギヤ43は出力軸13の右端に固定され、リングギヤ45はデフケース47に固定される。また遊星歯車機構P1はドグクラッチ48を備えており、キャリヤ44と一体に形成した外周スプライン44aと、リングギヤ45と一体に形成した外周スプライン45aと、ケーシング49に形成した外周スプライン49aとに、フォーク50で駆動されるスリーブ51に形成した内周スプライン51aが噛合可能である。スリーブ51が図6に示す左動位置にあるとき、キャリヤ44およびリングギヤ45は共にケーシング49から切り離され、スリーブ51が図7に示す中央位置にあるとき、キャリヤ44がケーシング49に結合されてリングギヤ45がケーシング49から切り離され、スリーブ51が図8に示す右動位置にあるとき、キャリヤ44およびリングギヤ45が一体に結合されてケーシング49から切り離される。
また出力軸13を回転不能に拘束するパーキングロック機構52は、出力軸13に固設されたパーキングホイール53と、電気的に作動するアクチュエータあるいは手動で操作されるケーブルにより作動してパーキングホイール53に係合可能なパーキングポール54とを備える。
次に、無段変速機Tの一つの伝達ユニット14の作用を説明する。
図3および図5(A)〜図5(D)から明らかなように、入力軸12の軸線Lに対して偏心ディスク19の中心O2が偏心しているとき、エンジンEによって入力軸12が回転するとコネクティングロッド33の大端部33aが軸線Lまわりに偏心回転することで、コネクティングロッド33が往復運動する。
その結果、コネクティングロッド33が往復運動する過程で図中右側に押されると、揺動リンク42と共にアウター部材38が図3において反時計方向に揺動し、スプリング40…に付勢されたローラ41…がアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間に噛み込み、アウター部材38およびインナー部材39がローラ41…を介して結合されることで、ワンウェイクラッチ36が係合してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達される。逆にコネクティングロッド33が往復運動する過程で図中左側に引かれると、揺動リンク42と共にアウター部材38が図3において時計方向に揺動し、ローラ41…がスプリング40…を圧縮しながらアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間から押し出され、アウター部材38およびインナー部材39が相互にスリップすることで、ワンウェイクラッチ36が係合解除してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達されなくなる。
このようにして、入力軸12が1回転する間に、入力軸12の回転が所定時間だけ出力軸13に伝達されるため、入力軸12が連続回転すると出力軸13は間欠回転する。6個の伝達ユニット14…の偏心ディスク19…の偏心量εは全て同一であるが、偏心方向の位相が相互に60°ずつずれているため、6個の伝達ユニット14…が入力軸12の回転を交互に出力軸13に伝達することで、出力軸13は連続的に回転する。
このとき、偏心ディスク19の偏心量εが大きいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが大きくなって出力軸13の1回の回転角が増加し、無段変速機Tの変速比が小さくなる。逆に、偏心ディスク19の偏心量εが小さいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが小さくなって出力軸13の1回の回転角が減少し、無段変速機Tの変速比が大きくなる。そして偏心ディスク19の偏心量εがゼロになると、入力軸12が回転してもコネクティングロッド33が移動を停止するために出力軸13は回転せず、無段変速機Tの変速比が最大(無限大)になる。
入力軸12に対して変速軸15が相対回転しないとき、つまり入力軸12および変速軸15が同一速度で回転するとき、無段変速機Tの変速比は一定に維持される。差動機構23により入力軸12に対して変速軸15を相対回転させると、各伝達ユニット14のピニオン17にリングギヤ19bを噛合させた偏心ディスク19の偏心凹部19a,19aが、入力軸12と一体の偏心カム18のガイド部18a,18aに案内されて回転し、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが変化する。
図5(A)は変速比が最小の状態(変速比:TD)を示すもので、このとき入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは、入力軸12の軸線Lから偏心カム18の中心O1までの距離dと、偏心カム18の中心O1から偏心ディスク19の中心O2までの距離dとの和である2dに等しい最大値になる。入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が相対回転することで、図5(B)および図5(C)に示すように、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは最大値の2dから次第に減少して変速比が増加する。入力軸12に対して変速軸15が更に相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が更に相対回転することで、図5(D)に示すように、ついには入力軸12の軸線Lに偏心ディスク19の中心O2が重なり合って偏心量εがゼロになり、変速比が最大(無限大)の状態(変速比:UD)になって出力軸13に対する動力伝達が遮断される。
次に、「N」レンジ、「R」レンジおよび「D」レンジを切り換える前後進切換機構Sの作用を説明する。
図6に示すように、ドグクラッチ48のスリーブ51を左動位置とし、キャリヤ44およびリングギヤ45を共にケーシング49から切り離すと、出力軸13の回転はキャリヤ44が空転することでリングギヤ45からディファレンシャルギヤDに伝達されなくなり、「N」レンジが確立する。
また図7に示すように、ドグクラッチ48のスリーブ51を中央位置とし、キャリヤ44をケーシング49に結合してリングギヤ45をケーシング49から切り離すと、サンギヤ43の回転がピニオン46…を介して逆回転となり、かつ減速されてリングギヤ45に伝達されることで、「R」レンジが確立する。
また図8に示すように、ドグクラッチ48のスリーブ51を右動位置とし、キャリヤ44およびリングギヤ45を一体に結合してケーシング49から切り離すと、遊星歯車機構P1がロック状態になってサンギヤ43の回転が直接リングギヤ45に伝達されることで、「D」レンジが確立する。
以上のように、エンジンEの駆動力がワンウェイクラッチ36…を介して伝達される出力軸13は前進走行方向にしか回転することができないが、前後進切換機構Sを出力軸13の下流側に配置したことで、後進走行用の電動モータを設けてハイブリッド化することなく、車両を後進走行させることができる。
さて車両が停止してパーキングロックを作動させるとき、図7に示すように、前後進切換機構Sが「R」レンジを確立した状態でパーキングロック機構52を駆動し、パーキングポール54をパーキングホイール53に係合させて出力軸13を回転不能に拘束する。前後進切換機構Sが「R」レンジを確立した状態では、出力軸13側からディファレンシャルギヤD側に向かって遊星歯車機構P1は大きな減速比を持つため、逆にディファレンシャルギヤD側から出力軸13側に伝達されるトルクは前記減速比に応じて小さくなる。よって、ディファレンシャルギヤD側から伝達されるトルクを受け止めるパーキングロック機構52の負荷は、前後進切換機構Sが「R」レンジを確立していることにより小さくなり、その分だけパーキングホイール53およびパーキングポール54の負荷を低減することで、パーキングロック機構52の小型化を図ることができる。
第2の実施の形態
次に、図9に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、入力軸12および出力軸13間に、無段変速機Tに対して並列に補助動力伝達機構Aを配置したものであり、補助動力伝達機構Aは遊星歯車機構P2およびクラッチ61を備える。
遊星歯車機構P2は、サンギヤ62と、リングギヤ63と、キャリヤ64と、キャリヤ64に支持されてサンギヤ62およびリングギヤ63に歯合する複数のピニオン65…とを備える。
リングギヤ63に接続されたリングギヤシャフト66の外周にキャリヤシャフト67が同軸に嵌合し、キャリヤシャフト67はリングギヤ63の外周を迂回するドラム部材68を介してキャリヤ64に接続され、サンギヤ62に接続されたサンギヤシャフト69はクラッチ61を介してケーシング49に固定可能である。そして出力軸13に設けた第1ギヤ70がキャリヤシャフト67に設けた第2ギヤ71に歯合し、リングギヤシャフト66に設けた第3ギヤ72が入力軸12に設けた第4ギヤ73に歯合する。
出力軸13に固設した第1ギヤ70の側面にパーキングロック機構52のパーキングホイール53が一体に設けられており、このパーキングホイール53はパーキングポール54によりケーシング49に拘束可能である。パーキングホイール53の内周部分は第1ギヤ70が兼ねるため、パーキングホイール53はパーキングポール54が噛合する外周部分だけが設けられる。
次に、補助動力伝達機構Aの作用について説明する。
無段変速機Tの伝達ユニット14…は出力軸13の外周にワンウェイクラッチ36…を備えており、車両の減速時にはワンウェイクラッチ36…が係合解除して出力軸13側から入力軸12側への駆動力の逆伝達が阻止されるため、そのままではエンジンブレーキを作動させることが不可能である。
しかしながら、本実施の形態によれば、車両の減速時に補助動力伝達機構Aのクラッチ61を係合すると、駆動輪W,Wの駆動力が、車軸10,10→ディファレンシャルギヤD→前後進切換機構S→出力軸13→第1ギヤ70→第2ギヤ71→キャリヤシャフト67→ドラム部材68→キャリヤ64→ピニオン65…→リングギヤ63→リングギヤシャフト66→第3ギヤ72→第4ギヤ73→入力軸12の経路でエンジンEに逆伝達され、エンジンブレーキが作動する。
なお、エンジンEの駆動力を伝達ユニット14…を介して入力軸12から出力軸13に伝達して車両が走行するとき、クラッチ61は係合解除するため、エンジンEの駆動力が入力軸12から補助動力伝達機構Aを介して出力軸13に伝達されることはない。
本実施の形態によれば、出力軸13に固定した補助伝達機構Aの第1ギヤ70の側面を利用してパーキングホイール53を設けたので、部品点数および組み付け工数の削減が可能になる。
第3の実施の形態
次に、図10に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、図6に示す第1の実施の形態に対して遊星歯車機構P1の構造が相違している。すなわち、第3の実施の形態の遊星歯車機構P1は、出力軸13に設けられてサンギヤ43と一体に回転するドグホイール55を備えており、その外周には外周スプライン55aが形成される。
ドグクラッチ48のスリーブ51が図示した位置にあるとき、サンギヤ43およびキャリヤ44は共にケーシング49から切り離されるため、キャリヤ44が空転することで出力軸13の回転がリングギヤ45からディファレンシャルギヤDに伝達されなくなり、「N」レンジが確立する。
ドグクラッチ48が図示した位置から一段左動してキャリヤ44だけをケーシング49に結合すると、サンギヤ43の回転がピニオン46…およびリングギヤ45を介して逆回転となり、かつ減速されてディファレンシャルギヤDに伝達されるようになり、「R」レンジが確立する。
ドグクラッチ48が更に左動してキャリヤ44およびドグホイール55を一体に結合すると、キャリヤ44およびサンギヤ43が一体になって遊星歯車機構P1がロック状態になり、サンギヤ43の回転が直接リングギヤ45からディファレンシャルギヤDに伝達されるようになり、「D」レンジが確立する。
以上のように、本実施の形態によっても、「R」レンジの確立時にパーキングロック機構52を作動させることで、第1の実施の形態と同様にパーキングロック機構52の負荷を軽減することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、補助動力伝達機構Aの構造は実施の形態に限定されるものではない。
また本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、電動モータ等の他の駆動源であっても良い。
12 入力軸
13 出力軸
14 伝達ユニット
15 変速軸
17 ピニオン
18 偏心カム
19 偏心ディスク(偏心部材)
19b リングギヤ
23 差動機構
33 コネクティングロッド
36 ワンウェイクラッチ
38 アウター部材
43 サンギヤ(第1要素)
44 キャリヤ(第3要素)
45 リングギヤ(第2要素)
48 ドグクラッチ(歯合切換機構)
49 ケーシング
52 パーキングロック機構
53 パーキングホイール
54 パーキングポール
70 第1ギヤ(ギヤ)
A 補助動力伝達機構
D ディファレンシャルギヤ
E エンジン(駆動源)
L 入力軸の軸線
S 前後進切換機構
ε 偏心部材の偏心量

Claims (2)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(12)の回転を変速して出力軸(13)に伝達する複数の伝達ユニット(14)を前記入力軸(12)の軸線(L)方向に並置し、
    前記伝達ユニット(14)の各々は、
    前記入力軸(12)と一体に回転する偏心カム(18)と、
    前記偏心カム(18)の外周に相対回転自在に嵌合するリングギヤ(19b)が形成された偏心部材(19)と、
    前記入力軸(12)と同軸に配置された変速軸(15)と、
    前記変速軸(15)に設けられて前記リングギヤ(19b)に噛合するピニオン(17)と、
    前記変速軸(15)を前記入力軸(12)に対して相対回転させる差動機構(23)と、
    前記出力軸(13)に設けられたワンウェイクラッチ(36)と、
    前記偏心部材(19)および前記ワンウェイクラッチ(36)のアウター部材(38)に接続されて往復運動するコネクティングロッド(33)とを備え、
    前記差動機構(23)で前記変速軸(15)を前記入力軸(12)に対して相対回転させて前記偏心カム(18)に対する前記偏心部材(19)の位相を変化させることで、前記軸線(L)からの前記偏心部材(19)の偏心量(ε)を変化させて変速比を変更する車両用動力伝達装置であって、
    第1要素(43)が前記出力軸(13)に接続され、第2要素(45)がディファレンシャルギヤ(D)に接続され、第3要素(44)が歯合切換機構(48)でケーシング(49)に結合可能な前後進切換機構(S)と、前記出力軸(13)と一体に回転するパーキングホイール(53)をパーキングポール(54)で拘束可能なパーキングロック機構(52)とを備え、前記パーキングロック機構(52)の作動時に前記歯合切換機構(48)は前記第3要素(44)を前記ケーシング(49)に結合することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記複数の伝達ユニット(14)と並列に配置されて前記入力軸(12)および前記出力軸(13)を接続するギヤ列よりなる補助動力伝達機構(A)を備え、前記ギヤ列の一部を構成して前記出力軸(13)に固定されるギヤ(70)に前記パーキングホイール(53)を一体に設けたことを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
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