JP2016124984A - 繊維製品用の液体洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
Description
かかる消臭効果を付与できる液体洗浄剤として、例えば特許文献1には、環状デキストリンを含有する液体洗浄剤が開示されている。特許文献2には、カチオン系抗菌剤を含有する液体洗浄剤が開示されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、より消臭効果に優れる繊維製品用の液体洗浄剤を目的とする。
すなわち本発明は、以下の構成を有する。
[1](A)成分:半極性界面活性剤と、(B)成分:アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位(b1)並びにオキシアルキレン単位(b2)を有するポリマーと、を含有することを特徴とする繊維製品用の液体洗浄剤。
[2]更に、(C)成分:アニオン界面活性剤を含有することを特徴とする[1]に記載の繊維製品用の液体洗浄剤。
[3]25℃におけるpHが4〜9であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の繊維製品用の液体洗浄剤。
本発明の繊維製品用の液体洗浄剤(以下、単に「液体洗浄剤」ということがある)は、(A)成分及び(B)成分を含有する液体組成物である。
本発明の液体洗浄剤には、液体漂白剤も含まれる。
(A)成分は、半極性界面活性剤である。本発明の液体洗浄剤は、(A)成分を含有することで、洗濯後の衣類等の繊維製品に対して消臭効果を付与できる。
アミンオキシド型界面活性剤としては、例えば下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
前記式(1)中、Xは、−CONH−又は−NHCO−が好ましく、−CONH−がより好ましい。
前記式(1)中、R2は、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましく、炭素数3のプロピレン基がより好ましい。
前記式(1)中、R3及びR4は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。中でもR3及びR4がいずれもメチル基がより好ましい。
前記式(1)中、pは1が好ましい。
一般式(1)で表されるアミンオキシド型界面活性剤は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
前記式(2)中、R6及びR7は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。中でもR6及びR7がいずれもメチル基がより好ましい。
一般式(2)で表される化合物は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
前記式(3)中、R9及びR10は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。中でもR9及びR10がいずれもメチル基がより好ましい。
前記式(3)中、qは、1〜3が好ましく、3がより好ましい。
一般式(3)で表される化合物は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B)成分は、アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位(b1)並びにオキシアルキレン単位(b2)を有するポリマーである。本発明の液体洗浄剤は、(B)成分を含有することで着用と洗濯を繰り返した繊維製品に対する消臭効果を高められる。
なお、本明細書において「繰り返し単位」とは、重合体を構成するモノマー単位をいう。
特定の繰り返し単位(b1)のうち、アルキレンテレフタレート単位(以下、この繰り返し単位を「繰り返し単位(b11)」ともいう)としては、下記一般式(b1−1)で表される繰り返し単位が挙げられる。
繰り返し単位(b11)として具体的には、エチレンテレフタレート単位、プロピレンテレフタレート単位、n−ブチレンテレフタレート単位、イソブチレンテレフタレート単位、sec−ブチレンテレフタレート単位、tert−ブチレンテレフタレート単位等が挙げられる。中でも、プロピレンテレフタレート単位が好ましい。
繰り返し単位(b11)は、1種が単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
繰り返し単位(b12)として具体的には、エチレンイソフタレート単位、プロピレンイソフタレート単位、n−ブチレンイソフタレート単位、sec−ブチレンイソフタレート単位、tert−ブチレンイソフタレート単位等が挙げられる。中でも、プロピレンイソフタレート単位が好ましい。
繰り返し単位(b12)は、1種が単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
繰り返し単位(b1)は、1分子中に、1単位で導入されてもよいし、2単位以上(即ちブロック状)で導入されてもよい。
繰り返し単位(b1)の数が、前記の好ましい下限値以上であると、洗濯後の繊維製品に対する消臭効果が高められやすくなる。前記の好ましい上限値以下であると、液体洗浄剤とした際の外観安定性が高められやすくなる。
オキシアルキレン単位(以下、この繰り返し単位を「繰り返し単位(b2)」ともいう)としては、下記一般式(b2−1)で表される繰り返し単位が挙げられる。
繰り返し単位(b2)としては、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位等が挙げられる。中でも、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位が好ましく、オキシエチレン単位がより好ましい。
また、(B)成分は、その1分子中に、繰り返し単位(b2)として、オキシアルキレン基(繰り返し単位(b2)の繰り返し数が1のもの)を有していてもよく、ポリオキシアルキレン基(繰り返し単位(b2)の繰り返し数が2以上のもの)を有していてもよく、オキシアルキレン基とポリオキシアルキレン基との両方を有していてもよい。
繰り返し単位(b2)の繰り返し数が、前記の好ましい下限値以上であると、液体洗浄剤とした際の外観安定性がより高められやすくなる。前記の好ましい上限値以下であると、洗浄後の被洗物に対する消臭効果が高められやすくなる。
(B)成分中にその他の繰り返し単位を有する場合、繰り返し単位(b1)と繰り返し単位(b2)との合計は、(B)成分を構成する全部の繰り返し単位の合計に対して、80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、100モル%であってもよい。繰り返し単位(b1)と繰り返し単位(b2)との合計が、前記の好ましい下限値以上であると、洗浄後の被洗物に対する消臭効果が高められやすくなる。
ここでいう「水溶性ポリマー」とは、1リットルビーカー内で、ポリマー10gを、40℃の条件で、水1000gに添加し、スターラー(太さ8mm、長さ50mm)により12時間撹拌(200rpm)した後に溶解しているものをいう。
ここでいう「重量平均分子量」は、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いてGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)により測定した値を、PEG(ポリエチレングリコール)における較正曲線に基づいて換算した値を示す。
R24及びR27は、それぞれメチル基又は水素原子であり、それぞれメチル基であることが好ましい。
R25、R26、R28及びR29は、それぞれ独立して、炭素数2〜4のアルキレン基である。
s1及びs2は、それぞれ0〜10であり、好ましくは0.5〜5であり、より好ましくは0.5〜2.5である。t1、t2、u1及びu2は、それぞれ独立して1〜100であり、好ましくは1〜80であり、より好ましくは1〜50である。s1、s2、t1、t2、u1及びu2が前記の好ましい範囲であると、(B)成分の配合効果が充分に発揮されやすくなる。また、水に対する溶解性がより向上し、透明感の高い液体洗浄剤が得られやすくなる。
また、(B)成分としては、合成品が用いられてもよく、市販品が用いられてもよい。
(B)成分の市販品としては、商品名TexCare SRN−100(ドイツ、Clariant Gmb H製、重量平均分子量3000)、商品名TexCare SRN−300(ドイツ、Clariant Gmb H製、重量平均分子量7000)等が挙げられる。
これらの中では、水への溶解性が高く、透明感の高い液体洗浄剤が得られやすいことから、TexCare SRN−100が好ましい。
(B)成分の含有量が、前記の好ましい下限値以上であると、洗浄後の繊維製品に対する消臭効果が高められやすくなる。前記の好ましい上限値以下であると、液体洗浄剤の外観安定性が良好に維持されやすくなる。
本発明の液体洗浄剤は、上記(A)成分及び(B)成分以外に、アニオン界面活性剤((C)成分)を含有してもよい。
(C)成分としては、特に限定されず、繊維製品用等の洗浄剤に通常用いられているアニオン界面活性剤が挙げられる。
(C)成分としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖または分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩またはアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩;脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型のアニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型のアニオン界面活性剤等が挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩などのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩またはアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドを付加したポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20、好ましくは14〜17のアルキル基を有する2級アルカンスルホン酸塩が好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のα−スルホ脂肪酸エステル塩が好ましい。
脂肪酸塩としては、炭素数10〜20の脂肪酸塩が好ましい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.1〜2質量%がさらに好ましい。(C)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値以上であると、液体洗浄剤の粘度を適度に高められ、液体洗浄剤を塗布洗浄に好適な粘度(例えば、10〜300mPa・s)に調整しやすくなる。(C)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値以下であると、液体洗浄剤の外観安定性が高められやすくなる。
また、液体洗浄剤の粘度が適度に高められやすくなる点、良好な外観安定性が得られやすくなる点から、(C−2)成分に対する(C−1)成分の質量比[(C−1)成分の含有質量/(C−2)成分の含有質量、以下「(C−1)/(C−2)比」ともいう。]は、0超0.5以下が好ましく、0.05〜0.3がより好ましく、0.1〜0.2がさらに好ましい。
本発明の液体洗浄剤は、製造時のハンドリングのし易さ、使用する際の水への溶解性等の観点から、溶媒として水を含有することが好ましい。液体洗浄剤中の水の含有量は、特に限定されないが、液体洗浄剤の総質量に対して50〜99質量%が好ましく、60〜98質量%がより好ましく、70〜97質量%がさらに好ましい。
本発明の液体洗浄剤は、上記(A)〜(C)成分以外に、液体洗浄剤に通常用いられるその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、(A)成分及び(C)成分以外の界面活性剤、過酸化水素、漂白活性化剤、キレート剤、ラジカルトラップ剤、溶剤、ハイドロトロープ剤、無機塩類、ホウ酸化合物、ポリオール化合物、香料、抗菌剤、pH調整剤などが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば高級アルコール、アルキルフェノール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アルキルエステル又は高級アミン等にアルキレンオキシドを付加したポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシド等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン酸型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、ノニオン界面活性剤の含有量は、界面活性剤の合計含有質量に対して、0質量%超85質量%以下が好ましく、40〜75質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。
ノニオン界面活性剤の含有量が上記の好ましい範囲であると、液体洗浄剤の洗浄力及び外観安定性が高められやすくなる。
また、界面活性剤の合計含有質量が、液体洗浄剤の総質量に対して、12質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、8質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の液体洗浄剤は、上記(A)成分及び(B)成分を含有することで、液体洗浄剤中の界面活性剤の合計含有質量を前記の上限値以下とした場合であっても、良好な消臭効果と洗浄効果を得ることができる。
本発明の液体洗浄剤が過酸化水素を含有する場合、過酸化水素の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜6質量%がより好ましく、1〜6質量%がさらに好ましい。過酸化水素の含有量が前記の好ましい下限値以上であると、良好な漂白効果が得られやすくなる。過酸化水素の含有量が前記の好ましい上限値以下であると、液体洗浄剤の経時安定性が高められやすくなる。
本発明の液体洗浄剤がキレート剤を含有する場合、キレート剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜4質量%がより好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。
本発明の液体洗浄剤が抗菌剤を含有する場合、抗菌剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0質量%超3質量%以下が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましく、0.005〜0.5質量%がさらに好ましく、0.01〜0.3質量%が特に好ましい。
なお、本発明における液体洗浄剤の25℃でのpHは、試料を25℃に調整し、pHメーター(例えば、東亜ディーケーケー株式会社製の製品名「HM−30G」を使用)等により測定される値を示す。
なお、本発明における液体洗浄剤の25℃での粘度は、試料を25℃に調整し、B型粘度計(TOKIMEC社製)を用いて測定される値を示す(測定条件の一例:ロータNo.2、回転数60rpm、回転開始から1分後の粘度を測定する)。
本発明の液体洗浄剤は、例えば上記(A)成分と(B)成分と必要に応じて任意成分とを、溶媒である水に溶解し、pH調整剤を用いて所定のpHに調整することにより製造できる。
本発明の液体洗浄剤の使用方法は、例えば、液体洗浄剤を洗濯時に被洗濯物と一緒に水に投入する方法、予め水に溶解しこれに被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤を被洗物に塗布して一定時間放置し、その後、通常の洗濯を行ってもよい。
本発明の液体洗浄剤の洗浄対象としては、特に限定されないが、例えば、衣料、布帛、カーテン、シーツ等が挙げられる。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
A−1:ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、クラリアント社製、商品名「GENAMINOX AP」;一般式(3)におけるR8=炭素数11の直鎖状アルキル基、R9=メチル基、R10=メチル基、q=3。
A−2:n−ドデシルジメチルアミンオキシド、ライオン・アクゾ株式会社製、商品名「アロモックスDM12D−W」;一般式(2)におけるR5=炭素数12の直鎖状アルキル基、R6=メチル基、R7=メチル基。
B−1:特定の繰り返し単位(b1)とオキシアルキレン単位(b2)とを有するポリマー。ドイツ、Clariant Gmb H製、商品名「TexCare SRN−100」、重量平均分子量3000、pH4(20℃で測定、5質量%水溶液)、粘度340mPa・s(50℃で測定)、上記一般式(B1)で表される高分子化合物を含む集合体。
B−1は、上述した「水溶性ポリマー」の条件(すなわち、1リットルビーカー内で、ポリマー10gを、40℃の条件で、水1000gに添加し、スターラー(太さ8mm、長さ50mm)により12時間撹拌(200rpm)した後に溶解していること)を満たすことを確認した。
C−1:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ライオン株式会社製、商品名「ライポンLS250」。
C−2:2級アルカンスルホン酸ナトリウム、クラリアント・ジャパン社製、商品名「SAS30」。
A’−1:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、第一工業製薬株式会社製、商品名「アミーゲンS」。
A’−2:塩化ベンザルコニウム、ライオン・アクゾ株式会社製、商品名「アーカードCB−50」。
・過酸化水素、35%工業用過酸化水素、三菱ガス化学株式会社製。
・ノニオン界面活性剤:炭素数12のアルコール(C12OH)と炭素数14のアルコール(C14OH)との混合物(質量比C12OH/C14OH=75/25)に、平均6モルのエチレンオキシドが付加されたもの、ライオン株式会社製、商品名「レオックスCL−60」。
・キレート剤a:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ローディア社製、商品名「BRIQUEST ADPA」。
・キレート剤b:クエン酸、関東化学株式会社製、試薬「くえん酸」。
・ラジカルトラップ剤:p−メトキシフェノール、川口化学工業社製、商品名「MQ−F」。
・溶剤:ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、日本乳化剤株式会社製、商品名「PhDG(90)」。
・香料:特開2003−268398号公報の表7〜14に記載の香料組成物A。
・抗菌剤:ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩、アーチケミカルズ・ジャパン株式会社製、商品名「Proxel IB」。
・シクロデキストリン:β−サイクロデキストリン、日本食品化工株式会社製、商品名「セルデックスB−100」。
・pH調整剤:硫酸(東邦亜鉛株式会社製)、水酸化ナトリウム(鶴見曹達株式会社製)。
・溶媒:精製水。
<繊維製品用の液体洗浄剤の製造>
表1〜3に示す組成に従い、(A)成分又は(A’)成分と、(B)成分と、(C)成分と、任意成分(水及びpH調整剤を除く)とを水に加え混合した。これをpH調整剤で表中のpH値に調整して、実施例1〜19、比較例3〜4の液体洗浄剤を得た。
また、(A)〜(C)成分のいずれかを水に加えなかったこと以外は、上記と同様にして、実施例20、比較例1〜2の液体洗浄剤を得た。
表3に示す組成に従い、シクロデキストリンと、(C)成分と、任意成分(水及びpH調整剤を除く)とを水に加え混合し、これをpH調整剤で表中のpH値に調整して、比較例5の液体洗浄剤を得た。
表1〜3に、得られた各例の液体洗浄剤の組成(配合成分、含有量(質量%))を示す。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。
表中、配合成分の含有量は純分換算量を示す。
pH調整剤の含有量を示す「適量」とは、液体洗浄剤のpH(25℃)を表中のpH値にするために加えたpH調整剤(硫酸又は水酸化ナトリウム)の総量を示す。
精製水の含有量を示す「バランス」は、液体洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように加えられる残部を意味する。
(財)洗濯科学協会の湿式人工汚染布(5cm×5cm)を10枚1組とし、これに清浄な綿メリヤス(5cm×5cm)を加えて45gとしたものを洗浄サンプルとした。この洗浄サンプルに対し、JIS K 3362に準拠して洗浄を行った。洗浄は、各例の液体洗浄剤を濃度667ppmに調整した洗浄液900mLを使用し、回転数120rpmで10分間、水温25℃で行った。次いで、900mLの水で3分間すすぎを行った。洗浄及びすすぎは3°DHの水を用いて行った。その後、湿式人工汚染布を10枚重ね合わせたものを試験サンプルとし、試験サンプルの「不快な臭い」について女性10名が下記6段階の判断基準により採点した。10名の採点結果の平均値を下記評価基準に分類して試験サンプルに対する消臭効果(1)を評価した。△、○、◎を合格とした。
(判断基準)
0:無臭。
1:やっと感知できる臭い。
2:何の臭いであるかが分かる臭い。
3:楽に感知できる臭い。
4:強い臭い。
5:強烈な臭い。
(評価基準)
◎:0点以上1.5点未満。
○:1.5点以上2点未満。
△:2点以上3点未満。
×:3点以上5点以下。
市販の綿肌シャツ(BVD社製、綿100%)を20〜30代男性が1日着用した。前記着用後の綿肌シャツと、市販の綿シャツ(BVD社製、綿100%)とを合計700gになるように調整し、全自動洗濯機(Haier社製、JW−Z23A)に投入した。次いで各例の液体洗浄剤8mLを前記洗濯機に投入し、洗浄、すすぎ、脱水を前記洗濯機の標準コースで行い上記綿肌シャツを洗濯した。洗濯後の綿肌シャツをハンガーにかけて一晩乾燥させた(以下、この綿肌シャツの着用から、洗濯、乾燥までの操作を「着用及び洗浄操作」ということがある。)。
上記「着用及び洗浄操作」を5回繰り返した綿肌シャツを試験衣料として、試験衣料の「不快な臭い」について女性10名が[消臭効果(1)の評価]の6段階の判断基準により採点した。10名の採点結果の平均値を下記評価基準に分類して衣類に対する着用と洗濯が繰り返された衣類に対する消臭効果(2)を評価した。△、○、◎を合格とした。
(評価基準)
◎:0点以上1点未満。
○:1点以上2点未満。
△:2点以上3点未満。
×:3点以上5点以下。
各例の液体洗浄剤の液温を恒温槽で25℃に調整し測定試料とした。B型粘度計(株式会社東京計器製、「型式BM」)を用いて前記測定試料の粘度を測定した(ロータNo.2、回転数60rpm、回転開始から60秒後の粘度を測定)。
粘度の測定値を下記判定基準により分類し評価した。Aの液体洗浄剤は、計量キャップで計り取りやすく、また、塗布洗浄の際に繊維製品に対して非常に塗布しやすいものである。Bの液体洗浄剤は、計量キャップで計り取りやすく、また、塗布洗浄の際に繊維製品に対して塗布しやすいものである。Cの液体洗浄剤は、計量キャップで計り取り難いか、又は塗布洗浄の際に繊維製品に対して塗布し難いものである。
(判定基準)
A:25〜300mPa・s。
B:10mPa・s以上25mPa・s未満。
C:10mPa・s未満又は300mPa・s超。
各例の液体洗浄剤100mLを透明のガラス瓶(広口規格びんPS−No.11)に採取し蓋を閉めて密封したものを測定試料とした。恒温槽で前記測定試料の液温を25℃に調整し30分間静置した後(配合直後)の外観、及び前記測定試料の液温を25℃に調整し24時間静置した後の外観を目視で観察し、下記判断基準により外観安定性を評価した。△、○を合格とした。
(判断基準)
○:配合直後及び24時間静置後のいずれも透明である。
△:配合直後は透明であるが、24時間静置後にやや濁りが見られる。
×:配合直後又は24時間静置後のいずれかで明確な濁りが見られるかもしくは沈殿が見られる。
一方、(A)成分を含まない液体洗浄剤(比較例1)は、消臭効果(1)は×であり、消臭効果(2)は×であった。さらに液体洗浄剤としては粘度が低すぎ使用性に劣るものであった。
(B)成分を含まない液体洗浄剤(比較例2)は、消臭効果(1)は△であり、消臭効果(2)は×であった。
(A)成分に代えて、(A’−1)成分を用いた液体洗浄剤(比較例3)は、消臭効果(1)は×であり、消臭効果(2)は×であった。
(A)成分に代えて、(A’−2)成分を用いた液体洗浄剤(比較例4)は、消臭効果(1)は×であり、消臭効果(2)は×であった。
(A)成分及び(B)成分に代えてシクロデキストリンを用いた液体洗浄剤は、消臭効果(1)は○であったが、消臭効果(2)は×であった。
以上の結果から、本発明を適用した液体洗浄剤は、洗濯後の繊維製品に対する消臭効果に優れることが確認できた。
Claims (3)
- (A)成分:半極性界面活性剤と、
(B)成分:アルキレンテレフタレート単位及びアルキレンイソフタレート単位からなる群より選択される少なくとも一種の繰り返し単位(b1)並びにオキシアルキレン単位(b2)を有するポリマーと、を含有することを特徴とする繊維製品用の液体洗浄剤。 - 更に、(C)成分:アニオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の繊維製品用の液体洗浄剤。
- 25℃におけるpHが4〜9であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の繊維製品用の液体洗浄剤。
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