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JP2016161753A - 映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法 - Google Patents

映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法 Download PDF

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JP2016161753A JP2015040060A JP2015040060A JP2016161753A JP 2016161753 A JP2016161753 A JP 2016161753A JP 2015040060 A JP2015040060 A JP 2015040060A JP 2015040060 A JP2015040060 A JP 2015040060A JP 2016161753 A JP2016161753 A JP 2016161753A
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Abstract

【課題】映像データに対して複数の処理を効率よく行うことが可能で、シンプルな回路構成を有する映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法を提供する。
【解決手段】プロジェクター1の映像処理部2は、DRAM22と、入力される映像データに対してDRAM22への書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、映像データに対し、DRAM22への書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部とを備える。映像処理部2は、DRAM22から映像データを読み出して第1処理部に入力するブロック転送部28を備え、第2処理部は、第1処理部で処理された映像データをDRAM22に書き込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、映像データを処理する映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法に関する。
従来、映像を表示する装置において、画質を調整する際に画像を静止させる機能が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の装置は、ビデオ信号をディジタルデータに変換してフレームメモリーに書き込み、フレームメモリーからフレームのデータを読み出して表示する。この装置は、「画像フリーズ」スイッチが操作された場合、フレームメモリーへの書き込みを停止し、1フレームをフレームメモリーから繰り返し読み出して表示することで表示画像を静止させる。このように表示画像が静止している間に、ユーザーが画質調整の操作を行う。画質調整の操作がされた場合、フレームメモリーから読み出されたデータが画質調整演算器により処理され、表示される。
特開2002−10281号公報
特許文献1記載の装置は、画像を静止させ画質調整を行うためにフレームメモリーを必要とする。このように、映像のデータを処理する装置においては、処理の種類が増えると、フレームメモリーへのアクセスの頻度が増えるという問題があった。例えば、画質調整された映像に対し、他の映像と合成して1つの映像を生成する処理やフレームレートを変換する処理を行うためには、画質調整された映像を再びフレームメモリーに書き込む必要がある。これに加えて、画像を静止させるためだけに別途フレームメモリーを用いることとすると、フレームメモリーへのアクセスを行う処理部や必要なメモリー容量が増加し、回路構成の複雑化や、メモリーアクセスの帯域が逼迫することが懸念される。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、映像データに対して複数の処理を効率よく行うことが可能で、シンプルな回路構成を有する映像処理装置、表示装置、及び、映像処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の映像処理装置は、メモリーと、入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、前記映像データに対し、前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部と、前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力する転送部と、を備え、前記第2処理部は、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込むこと、を特徴とする。
本発明によれば、第2処理部の機能を利用して映像データをメモリーに書き込み、メモリーの映像データを第1処理部に入力することで、映像データに対し第1処理部で繰り返し処理を行うことができる。また、メモリーに書き込まれた映像データを表示すれば、映像を停止させることができる。この停止中に表示する映像には、第1処理部の処理を反映させることができる。従って、回路構成を複雑化することなく、映像データに対して複数の処理を効率よく行うことができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記第2処理部は、前記第1処理部で処理された前記映像データを、前記画像処理を行わずに前記メモリーに書き込み可能であること、を特徴とする。
本発明によれば、映像データに対する画像処理を行う場合も行わない場合も、映像データをメモリーに書き込むことができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記第2処理部は、前記第1処理部が前記映像データに対する処理を行った場合に前記メモリーへの前記映像データの書き込みを行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、第1処理部が映像データの処理を行わない場合などメモリーへのアクセスが不要な場合に動作を停止でき、処理を効率化し、消費電力量を低減できる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記映像データを処理する第3処理部を備え、前記第2処理部は、前記第1処理部から入力する前記映像データを前記メモリーに書き込む動作と、前記第1処理部から入力する前記映像データを前記第3処理部に出力する動作と、を実行可能であること、を特徴とする。
本発明によれば、第1処理部により処理された映像データを、第2処理部から別の処理部に、メモリーを介さずに出力できる。これにより、メモリーアクセスの頻度を増やさずに映像データに対する処理の種類を増やすことができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記第3処理部は、前記第2処理部が出力する前記映像データを取得して出力する動作、及び、前記メモリーの前記映像データを読み出して出力する動作を実行すること、を特徴とする。
本発明によれば、第2処理部が映像データを出力する場合はこの映像データを第3処理部から出力し、第2処理部が映像データを出力しない場合はメモリーの映像データを第3処理部から出力できる。このため、映像データの出力を継続しながら第2処理部を停止することができるので、処理の効率化を図ることができ、消費電力量を低減できる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前前記第3処理部は、画像を表示する表示部に接続され、前記映像データを前記表示部に出力すること、を特徴とする。
本発明によれば、第2処理部が出力する映像データとメモリーに書き込まれた映像データとを表示部に出力して、表示させることができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記第1処理部に前記映像データを出力する入力処理部を備え、前記入力される映像データを前記第1処理部及び前記第2処理部で処理して出力する第1の動作モードと、前記第2処理部が前記メモリーに書き込む前記映像データを、前記メモリーから読み出して出力する第2の動作モードと、を切り替えて実行可能に構成され、前記第1から第2の動作モードに切り替える場合に、前記第1処理部の入力を、前記入力処理部が出力する前記映像データから、前記転送部が出力する前記映像データに切り替えること、を特徴とする。
本発明によれば、動作モードを切り替える場合に第1処理部の入力を含むデータの流れを切り替えることで、シンプルな回路構成において、動作モードを速やかに切り替えることができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記第1及び第2の動作モードを切り替える際に、前記第1処理部の動作を切り替えるとともに、前記第2処理部の動作を切り替えること、を特徴とする。
本発明によれば、複数の処理部の動作モードを速やかに切り替えることができる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、複数の前記第1処理部を備え、前記第2処理部は、複数の前記第1処理部のそれぞれから入力される前記映像データを前記メモリーに書き込む処理を行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、映像データを処理するパスを複数備えることにより、入力される映像データと転送部がメモリーから読み出した映像データとを効率よく処理できる。
また、本発明は、上記映像処理装置において、前記転送部は、処理対象の前記映像データが入力されない前記第1処理部に、前記メモリーから読み出した前記映像データを入力すること、を特徴とする。
本発明によれば、映像データを処理する複数のパスにより、入力される映像データと転送部がメモリーから読み出した映像データとを効率よく処理できる。
また、上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、メモリーと、入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、前記映像データに対し、前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部と、前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力する転送部と、を備え、前記第2処理部により、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込む映像処理部と、前記映像処理部で処理された前記映像データに基づき映像を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第2処理部の機能を利用して映像データをメモリーに書き込み、メモリーの映像データを第1処理部に入力することで、映像データに対し第1処理部で繰り返し処理を行うことができる。また、メモリーに書き込まれた映像データを表示部に出力して、表示部が表示する映像を停止でき、停止中に表示する映像に、第1処理部の処理を反映させることができる。従って、回路構成を複雑化することなく、映像データに対して複数の処理を効率よく行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の映像処理方法は、映像データを書き込み可能なメモリーを有する装置を制御して、第1処理部により、入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行し、前記映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部により、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込み、前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力すること、を特徴とする。
本発明によれば、映像データに対し第1処理部の処理を繰り返し行うことができ、メモリーに書き込まれた映像データを表示することで、表示する映像を停止できる。さらに、停止中に表示する映像に、第1処理部の処理を反映させることができる。従って、回路構成を複雑化することなく、映像データに対して複数の処理を効率よく行うことができる。
第1実施形態に係るプロジェクターの機能ブロック図。 プロジェクターが備える映像処理部の機能ブロック図。 映像処理部の機能の説明図。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 映像処理部の動作の説明図。 映像処理部の動作の説明図。 プロジェクターの動作を示すタイミングチャート。 第2実施形態のプロ7ジェクターの動作の説明図。 第2実施形態のプロジェクターの動作の説明図。 第3実施形態のプロジェクターの動作の説明図。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係るプロジェクター1の機能ブロック図であり、プロジェクター1に接続される各種周辺装置を合わせて図示する。
表示装置としてのプロジェクター1は、映像データを出力する映像供給装置3を接続するインターフェイス(I/F)部11を備える。インターフェイス部11には複数の映像供給装置3を接続でき、図1には2つの映像供給装置3を接続した例を示す。
映像供給装置3は、例えば、DVDプレーヤー等の映像再生装置、デジタルテレビチューナー等の放送受信装置、ビデオゲーム機やパーソナルコンピューター等の映像出力装置が挙げられる。映像供給装置3は、パーソナルコンピューター等と通信して映像データを受信する通信装置等であってもよい。また、映像供給装置3は、ディジタル映像データを出力する装置に限定されず、アナログ映像信号を出力する装置であってもよい。この場合、映像供給装置3の出力側またはプロジェクター1のインターフェイス部11に、アナログ映像信号からディジタル映像データを生成するアナログ/ディジタル変換装置を設ければよい。また、インターフェイス部11が備えるコネクター及びインターフェイス回路の具体的な仕様や数は任意である。
映像供給装置3は、インターフェイス部11が対応可能なデータフォーマットでディジタル映像データを出力する。データフォーマットは、具体的には解像度、フレームレート、階調数(色数)、色空間、転送レート等を含む。プロジェクター1は、映像供給装置3から静止画像データが入力されても動作できる。この場合、映像供給装置3が出力するデータは、映像データのデータフォーマットと同様のフレームレートで複数のフレームが連続する形態であり、フレームの画像が同じ画像となっている。つまり、映像供給装置3からプロジェクター1に入力されるデータは、インターフェイス部11が対応可能なデータフォーマットであれば、データの内容が静止画像であっても映像(動画像)であってもよい。以下の説明では、プロジェクター1に映像供給装置3から入力されるデータを、映像データと呼ぶ。
プロジェクター1は、プロジェクター1の各部を制御する制御部10と、インターフェイス部11に入力される映像データに基づく映像をスクリーンSCに表示(投射)する画像形成部12と、を備える。また、インターフェイス部11には、映像データを処理して表示用の映像信号を画像形成部12に出力する映像処理部2(映像処理装置)が接続される。
画像形成部12(表示部)は、光源13、変調部14、投射光学系15、光源制御部16、および、表示駆動部17を備える。
光源13は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ類、或いは、LEDやレーザー光源等の固体光源で構成される。光源13は、光源制御部16から供給される電力により点灯し、変調部14に向けて光を発する。光源制御部16は、制御部10の制御に従って、光源13の発光輝度を調整できる。
変調部14は、光源13が発する光を変調して画像光を生成し、画像光を投射光学系15に照射する。本実施形態では、変調部14が、赤色(R)、緑色(G)、及び、青色(B)の各色に対応する3つの液晶ライトバルブを備え、光源13が発した光を液晶ライトバルブに透過させる構成を例示する。
変調部14の3つの液晶ライトバルブには表示駆動部17が接続される。表示駆動部17は、映像処理部2が出力する映像信号に基づき、液晶ライトバルブの各画素を駆動して、液晶ライトバルブにフレーム(画面)単位で画像を描画する。
光源13と変調部14との間の光路または変調部14には、リフレクター、レンズ群、偏光板、調光素子等(いずれも図示略)を設けてもよい。また、変調部14は、反射型の液晶パネルを用いた構成とすることもできる。この場合、変調部14は、光源13が発する光を液晶パネルに反射させ、反射光を投射光学系15に導く。また、変調部14を、デジタルミラーデバイス(DMD)を用いた構成とすることもでき、1枚のDMDとカラーホイールを備えた構成としてもよい。
投射光学系15は、変調部14により変調された画像光をスクリーンSCに向けて導き、スクリーンSC上で画像を結像させる。投射光学系15は、例えば、3つの液晶ライトバルブを通った光を合成するプリズム、画像光を導くレンズ群やミラー等の光学素子を有する構成としてもよい。さらに、投射光学系15は、スクリーンSCの映像を拡大・縮小するズームレンズ、焦点調整をするフォーカスレンズ、ズームの度合いを調整するズーム調整用モーター、フォーカスの調整を行うフォーカス調整用モーター等を備えてもよい。
映像処理部2は、制御部10の制御に従って、インターフェイス部11に入力される映像データに対し、色調補正等の後述する処理を実行する。映像処理部2が処理した映像データは、フレーム毎に映像信号に変換され、表示駆動部17に入力される。
制御部10は、プロジェクター1の各部を制御するプロセッサーを備えて構成され、例えば、CPU10a、ROM10b、及びRAM10cを備え、ROM10bが記憶するプログラムをCPU10aが実行することにより、プロジェクター1の各部を制御する。制御部10は、接続された不揮発性の記憶部(図示略)が記憶するプログラムを実行してもよい。また、制御部10は、ソフトウェアによりプロジェクター1の制御を行う構成に限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで構成されてもよい。
制御部10は、映像処理部2が実行する処理の実行タイミング、実行条件等を制御する。また、制御部10は、画像形成部12の光源制御部16を制御して、光源13の輝度の調整等を行う。
制御部10は、ユーザーの入力操作を受け付ける操作部18に接続される。操作部18は、スイッチを備えた操作パネルやリモコン装置(図示略)の信号を受信する赤外線受光部として構成できる。また、プロジェクター1が操作部18を具備する構成に限らず、操作部18がプロジェクター1に外部接続されてもよい。また、プロジェクター1は、外部のパーソナルコンピューターから送信される制御データを、操作部18に対する操作と同様に処理してもよい。この場合、プロジェクター1は、パーソナルコンピューターなどの外部の機器と通信する通信部を備えてもよい。
制御部10は、指示体5による操作を検出する位置検出部19に接続される。指示体5は、例えばペン型の本体を有し、ユーザーが手に持って使用する。位置検出部19は、スクリーンSC上の所定の位置検出範囲を対象として、指示体5により指示される位置を検出する。ユーザーがスクリーンSC上の任意の位置を指示体5で指し示すと、位置検出部19は、指示位置を検出し、指示位置を示す座標データを制御部10に出力する。位置検出部19が指示位置を検出可能な位置検出範囲は、例えば、投射光学系15が映像を投射する表示領域を含む範囲に設定される。位置検出部19が指示体5の指示位置を検出する具体的な方法は、例えば、位置検出部19が撮像素子を備え、撮像画像データから指示体5の画像を検出する方法を利用できる。この場合、指示体5に代えて、例えばユーザーの手指を指示体として用いることができる。また、例えば、指示体5が赤外光、可視光、紫外光等を発する発光部を備え、位置検出部19が指示体5の発光を検出する方法がある。その他の方法を用いることも勿論可能である。
図2は、プロジェクター1が備える映像処理部2を詳細に示す機能ブロック図である。
映像処理部2は、インターフェイス部11から映像データが入力される入力処理部21、入力処理部21に入力される映像データを処理する各種処理部、及び、処理された映像データを記憶するメモリーを備える。映像処理部2が有するメモリーの具体的仕様は特に制限されず、揮発性メモリーであっても不揮発性メモリーであってもよい。
本実施形態では、映像処理部2が、映像データを記憶するメモリーとしてDRAM22を備え、DRAM22に、DRAM22に対する映像データの書き込み及び読み出しを制御するDRAMコントローラー23を接続した構成を説明する。DRAM22は、いわゆるフレームメモリーとしても機能し、映像データをフレーム単位で記憶する。また、DRAM22に、映像データのフレームと、このフレームに関連する制御データとを対応付けて記憶することもできる。
DRAMコントローラー23は、映像処理部2が備える処理部としての2画面制御部24、OSD処理部25、レート変換部26、及びブロック転送部28の各部に接続される。DRAMコントローラー23は、上記各処理部のメモリーライト要求およびメモリーリード要求に応じて調停を行い、DRAM22に対する書き込み(ライト)、読み出し(リード)を制御する。
映像処理部2は、例えば一つのASICとして実装することが可能であり、DRAM22をASICに内蔵してもよいし、ASICにDRAM22を外部接続してもよい。
入力処理部21には、主映像パス30及び副映像パス40が並列に接続される。主映像パス30は、映像入力部31、スケーラー32、及び色補正部33を備え、色補正部33は2画面制御部24に接続される。また、副映像パス40は、映像入力部41、スケーラー42、及び色補正部43を備え、色補正部43は2画面制御部24に接続される。
入力処理部21は、インターフェイス部11から入力される映像データを、主映像パス30及び/または副映像パス40に出力する。主映像パス30と副映像パス40のうち、入力処理部21が映像データを出力する出力先は、制御部10(図1)の制御により設定される。
また、入力処理部21は、インターフェイス部11から入力される映像データに対する処理を行って、処理後の映像データを主映像パス30及び/又は副映像パス40に出力してもよい。入力処理部21が実行する処理は、例えば、ノイズ除去処理、2D(平面)映像データの3D(立体)映像データへの変換処理、中間フレーム生成(フレーム補間)処理、鮮鋭化処理等とすることができる。また、入力処理部21が、キーストーン(台形歪み)補正処理を行ってもよい。
主映像パス30が備える映像入力部31は、入力処理部21から入力される映像データを取得して、スケーラー32に出力する。
スケーラー32は、映像入力部31が出力する映像データに対し、フレームを拡大し、或いは縮小する解像度変換処理を実行する。また、スケーラー32は、解像度を高める場合に、超解像処理などの鮮鋭化処理を行う構成としてもよい。スケーラー32は、解像度変換処理のタイミングを映像入力部31が映像データを出力するタイミングに合わせることで、DRAM22に映像データを書き込むことなく、解像度を変換した映像データを色補正部33に出力する。
色補正部33は、映像データに対する色補正処理を実行する。この色補正処理は、例えば、映像データのガンマ補正処理、色特性を補正する処理等を含む。これらの処理では、例えば、操作部18(図1)の操作によりユーザーが入力する調整値や目標値に合わせて、制御部10が補正パラメーターを算出して色補正部33に設定し、色補正部33は制御部10が設定するパラメーターに基づき補正を行う。
映像入力部41は、映像入力部31と同様に、入力処理部21から入力される映像データを取得して、スケーラー42に出力する。
スケーラー42はスケーラー32と同様に構成される。スケーラー42は、映像入力部41が出力する映像データに対し解像度変換処理を実行し、処理後の映像データを色補正部43に出力する。色補正部43は、色補正部33と同様に、制御部10の制御に従って映像データに対する色補正処理を実行する。
主映像パス30が備える映像入力部31及び色補正部33と、副映像パス40が備える映像入力部41及び色補正部43は、それぞれ、本発明の第1処理部に相当するということができる。また、主映像パス30を一つの処理部と考え、本発明の第1処理部としてもよく、副映像パス40を一つの処理部と考え、本発明の第1処理部としてもよい。
2画面制御部24は、制御部10の制御に従って2画面生成処理を実行する。2画面生成処理において、2画面制御部24は、主映像パス30と副映像パス40のそれぞれから入力される2つの映像データを組み合わせて、合成映像データを生成する。2画面制御部24は、2画面生成処理で生成した合成映像データをDRAMコントローラー23に出力して、DRAM22に書き込むことができる。2画面制御部24は、2画面生成処理において、主映像パス30から入力される映像データと副映像パス40から入力される映像データのタイミングを調整するため、少なくとも一方の映像データをDRAM22に書き込んでもよい。また、2画面制御部24は、合成映像データをOSD処理部25に出力する動作を行うことができる。
2画面制御部24は、主映像パス30または副映像パス40から入力される映像データに対し、上記の合成映像データを生成する処理を行わずに、DRAMコントローラー23に出力して、DRAM22に書き込むことができる。また、この映像データをOSD処理部25に出力することもできる。
2画面制御部24の動作は、制御部10により制御される。すなわち、2画面制御部24が2画面生成処理を実行するか否かは制御部10により制御される。また、2画面制御部24が、映像データをDRAM22に書き込むか否か、及び、OSD処理部25に出力するか否かは、制御部10により制御される。
OSD処理部25は、2画面制御部24から入力される合成映像データ、或いは映像データに対し、OSD画像を重畳する処理を行う。
ここで、2画面制御部24及びOSD処理部25の動作について詳細に説明する。
図3は、プロジェクター1の動作の説明図であり、図3(A)は2画面制御部24が生成する合成映像データの一態様を示し、図3(B)は合成映像データの別の態様を示す。図3(C)はOSD処理部25が重畳する画像の一例を示す。
上述した2画面生成処理で、2画面制御部24は、主映像パス30及び副映像パス40が出力する映像データのフレームを組み合わせて、一つの合成映像データを生成する。2画面制御部24が生成する合成映像データは、例えば図3(A)、(B)のようにスクリーンSCに投射される。ここでは、主映像パス30が出力する映像データを主映像データとし、副映像パス40が出力する映像データを副映像データとする。
図3(A)の例は、いわゆるピクチャーインピクチャーの形態である。この例では、スクリーンSCの表示領域VAに、主映像データに基づく主映像V1が表示され、主映像V1の一部に重なるように、副映像データに基づく副映像V2が配置される。主映像V1のサイズは表示領域VAのほぼ全体に等しく、副映像V2のサイズは主映像V1より小さい。
図3(B)の例は、いわゆるスプリットスクリーンの形態である。この例では、主映像V1と副映像V2とが同じサイズで並べられている。主映像V1及び副映像V2はいずれも、アスペクト比を維持して表示領域VAより小さいサイズに縮小されるため、表示領域VAの上下に黒い帯状の非表示領域がある。
映像データをピクチャーインピクチャーで合成する場合、2画面制御部24は、副映像パス40が出力する副映像データのフレームを取得し、取得したフレームをDRAM22に書き込む。ここで、2画面制御部24は、取得したフレームを、制御部10により指定されたサイズ及び指定された位置に配置し、表示領域VAに相当するフレームとする。2画面制御部24は、主映像パス30が出力する主映像データのフレームを取得する処理と、DRAM22から副映像データのフレームを取得する処理とを実行する。この処理で、2画面制御部24は、主映像データのフレームに副映像データのフレームを重畳して合成し、図3(A)の合成映像データのフレームを生成する。
映像データをスプリットスクリーンで合成する場合、2画面制御部24は、主映像パス30が出力する主映像データのフレーム、及び、副映像パス40が出力する副映像データのフレームを、DRAM22に書き込む。
このとき、主映像データ及び副映像データのフレームは、いずれも縮小され、DRAM22における主映像データ用の領域、及び副映像用の領域の指定された位置に書き込まれる。この方法では、主映像データ及び副映像データが、DRAM22への書き込み時に縮小されて、DRAM22において合成される。主映像データ及び副映像データのフレームは、縮小された後に、主映像データ用の領域と副映像データ用の領域の先頭から書き込まれても良い。2画面制御部24は、いったん書き込んだ主映像データのフレームと副映像データのフレームとを読み出して、非表示領域を付加した合成映像データを生成する。
また、映像データをスプリットスクリーンで合成する処理では、主映像データのフレーム、及び、副映像データのフレームをDRAM22に書き込み、DRAM22から読み出す際に合成する方法を用いてもよい。この場合、2画面制御部24は、主映像パス30が出力する主映像データのフレーム、及び、副映像パス40が出力する副映像データのフレームを、縮小せず、或いは縮小のみ行ってDRAM22に書き込む。このとき、2画面制御部24は、主映像データのフレームを主映像データ用のDRAM22の領域に先頭から書き込んでもよく、副映像データのフレームも同様に、副映像データ用のDRAM22の領域に先頭から書き込んでもよい。2画面制御部24は、主映像データ及び副映像データのフレームを、スプリットスクリーン形式で合成する場合のサイズ及び配置に合わせたタイミングで、DRAM22から読み出して合成する。
従って、2画面制御部24は、図3(A)、(B)の合成映像データを生成する場合は、DRAM22に対する書き込み、及び、読み出しを実行する。
なお、主映像パス30が主映像データを出力し、副映像パス40が副映像データを出力する場合に限らず、例えば主映像パス30が主映像データのフレームと副映像データのフレームとを交互に出力することもできる。この場合、主映像パス30が出力するデータは、映像データのフレームに、主映像データであるか副映像データであるかを示す識別データが付加され、この識別データに基づき2画面制御部24がDRAM22への書き込み、読み出し、及び、合成映像データの生成を行う。
また、2画面制御部24は、主映像パス30または副映像パス40のいずれかが出力する映像データのフレームを取得して、合成映像データを生成する処理を行わずに、OSD処理部25に出力することもできる。この場合、2画面制御部24は、取得した映像データのフレームをDRAM22に書き込んでも良く、フレームをDRAM22に書き込まないでOSD処理部25に出力しても良い。
これらの2画面制御部24の動作は制御部10により制御される。
OSD処理部25は、プロジェクター1の操作や設定を行うためのメニュー画像等のOSD(On Screen Display)画像をDRAM22から読み出し、2画面制御部24が出力する映像データのフレームに重畳する。OSD処理部25は、2画面制御部24が出力するフレームのサイズ、表示位置、解像度等の変更を行わず、DRAM22上のOSD画像をα(アルファ)ブレンドで合成する。
OSD処理部25がDRAM22から読み出して重畳するOSD画像は、制御部10の制御によりDRAM22に書き込まれる画像である。制御部10は、操作部18の操作に応じて、予めROM10bや図示しない記憶部に記憶するOSD画像のデータを読み出し、DRAM22に書き込む。制御部10は、操作部18の操作に応じて、OSD画像データを演算によって生成し、DRAM22に書き込んでも良い。OSD処理部25が重畳するOSD画像のデータは、インデックス(パレット)形式を利用し、映像処理部2が表示可能な色数(階調数)よりも少ない色数とすることができる。
OSD処理部25は、2画面制御部24が出力するフレームのデータの出力タイミングに合わせて、DRAM22からOSD画像のデータを読み出し、フレームのデータとOSD画像のデータとをαブレンドして出力する。
また、制御部10は、指示体5の操作を位置検出部19で検出した場合に、指示体5の指示位置に対応して画像を描画し、描画した画像データをDRAM22に書き込むことができる。例えば、制御部10は、指示体5で指示された位置を頂点とする幾何学図形や、指示体5の指示位置の軌跡に沿った直線や曲線の画像を描画する。制御部10が描画しDRAM22に書き込む画像データは、OSD画像のデータと同様にDRAM22に記憶される。従って、この画像データは、OSD画像と同様に、OSD処理部25により映像データのフレームに重畳される。
図3(C)は制御部10が描画した画像を重畳した場合のスクリーンSCの投射画像の例を示す。表示領域VAには、指示体5の軌跡に沿って描画された曲線からなる描画画像V3が表示される。図3(C)の例では描画画像V3の背景に映像は無いが、主映像パス30または副映像パス40が処理した映像に描画画像V3を重畳することもできる。
制御部10が画像を描画し、OSD処理部25が描画された画像を映像に重畳する処理を行うことで、指示体5による描画の操作が可能となる。
レート変換部26は、変調部14の液晶ライトバルブを倍速や4倍速で駆動する場合に、OSD処理部25が出力する映像データのフレームレートの変換を行う。例えば、映像処理部2に入力される映像データが60fpsであり、液晶ライトバルブを4倍速で駆動する場合、レート変換部26は、240fpsの映像データをパネル補正部27に出力する。このため、レート変換部26は、OSD処理部25が出力するフレームをDRAM22に書き込み、このフレームを、変換後のフレームレートに合わせて読み出してパネル補正部27に出力する。変調部14が、液晶ライトバルブを備えていない構成であっても、レート変換部26によりフレームレート変換を行ってもよい。
パネル補正部27は、変調部14が備える液晶ライトバルブの電圧−透過率特性(VT特性)や、液晶ライトバルブの個体特有の色むらの状態に対応して、映像データを補正する。パネル補正部27は、例えば、ガンマ補正LUT(LookUp Table)や色むら補正LUTを用いて補正を行う。パネル補正部27は、補正後のフレームのデータを表示するための映像信号を、画像形成部12の表示駆動部17(図1)に出力する。
映像処理部2は、ブロック転送部28(転送部)を備える。ブロック転送部28は、DRAMコントローラー23に接続され、DRAM22が記憶するフレームのデータを読み出すことが可能であり、読み出したデータを映像入力部31又は映像入力部41に入力する。ブロック転送部28は、フレームのデータに対応して垂直同期信号(VSYNC)や水平同期信号(HSYNC)等の映像フレーム制御信号を生成し、フレームのデータとタイミングを合わせて、映像入力部31又は映像入力部41に入力する。
プロジェクター1は、操作部18の操作に応じて、表示映像を停止させる一時停止機能を有する。一時停止機能の実行中は、スクリーンSCには同じフレームが継続して投射される。一時停止機能を実行する場合、制御部10は映像処理部2を制御し、レート変換部26により、フレームのデータの読み出しと出力を実行させる。すなわち、操作部18の操作により一時停止機能が指示されると、制御部10は、レート変換部26に対し、DRAM22が記憶しているフレームのデータの読み出しと出力を実行するように制御を行う。この場合、レート変換部26はDRAM22への書き込みを行わず、それより前にレート変換部26がDRAM22に書き込んだフレームのデータ、或いは、2画面制御部24等が書き込んだデータを読み出す。従って、レート変換部26は、同じフレームのデータを続けてパネル補正部27に出力する。このため、スクリーンSCには同じフレームの映像が表示される。
一時停止機能の実行中は、スクリーンSCに表示される映像が止まるので、ユーザーが映像の色の調整等を行う場合に好適である。ユーザーは、スクリーンSCの画像を見ながら映像の色を確認し、操作部18に対する操作を行って、色の補正の内容を指定する。制御部10は、ユーザーの操作に基づき、色補正部33、43が実行する色調補正のパラメーター等の条件を決定し、色補正部33、43の動作の設定を更新する。
制御部10が色補正部33、43に対する設定を更新した場合、更新後の設定に基づいて映像データを補正して、この補正後の映像データに基づく映像をスクリーンSCに投射することが好ましい。そこで、制御部10は後述するように、一時停止機能の実行中に、DRAM22が記憶するフレームのデータを、設定変更後に補正したフレームデータで更新する。
一時停止機能の実行中に、DRAM22に書き込まれているフレームのデータを更新すると、レート変換部26は、更新後のデータをDRAM22から読み出すことになる。つまり、一時停止機能の実行中であっても、スクリーンSCに表示する映像を更新できる。この場合、レート変換部26は動作を変更しないので、予め設定されたフレームレート(たとえば、倍速駆動の120fps)でDRAM22のフレームのデータを読み出して出力する。従って、一時停止機能中にフレームのデータが更新されても、設定されたフレームレートで表示を続けることができる。
図4は、プロジェクター1の動作を示すフローチャートであり、映像処理部2の動作を示す。また、図5〜図10は、図4に示した各ステップの動作を詳細に示すフローチャートである。
図4に示す動作は、映像処理部2が出力する映像データに基づく映像をスクリーンSCに投射する通常表示モードではなく、色の調整等をユーザーが行う動作モード(ユーザー調整モード)で実行される。このため、図4の動作に先立ち、ユーザーのリモコン等の操作に従い、制御部10は、ユーザー調整モードに移行する。
ユーザーの操作により一時停止機能の実行が指示されると、制御部10は、映像処理部2の各部を制御し、一時停止機能を開始する(ステップST1)。ユーザー調整モード、または、一時停止機能を実行する状態は、第2の動作モードに相当する。また、通常表示モードは、第1の動作モードに相当する。
制御部10は、1フレームメモリーライト処理を実行する(ステップST2)。ステップST2の1フレームメモリーライト処理は、映像を一時停止するために、停止中に表示する1フレームのデータをDRAM22に書き込む処理である。
図5に1フレームメモリーライト処理を示す。
制御部10は、映像処理部2の処理部の動作設定を変更する(ステップST21)。映像処理部2は、2画面制御部24、OSD処理部25、レート変換部26、主映像パス30、及び副映像パス40の各処理部の動作の設定を記憶するレジスター(図示略)を備える。制御部10は、レジスターの設定値を書き換えることで、動作設定を変更する。ステップST21では、スケーラー32、42の動作をオフにし、色補正部33、43の色補正処理および中間フレーム生成の動作をオフに設定する。一時停止中に表示するフレームは、通常表示と同じ順序で処理されるのが好ましく、映像処理部2が出力した映像が、なるべく変更されずにDRAM22に書き込まれることが好適である。このため、制御部10は、主映像パス30及び副映像パス40により、解像度変換、色補正、中間フレーム生成等、映像の内容を変化させる動作をオフにする。
また、ステップST21で、制御部10は、2画面制御部24のDRAM22への書き込みをオンにし、2画面制御部24のOSD処理部25への出力をオフに設定する。また、レート変換部26がDRAM22からフレームのデータの読み出しを繰り返してパネル補正部27にデータを出力する動作(リピート出力)をオンに設定する。
これにより2画面制御部24が1フレームのデータをDRAM22に書き込むことが可能になる。さらに、2画面制御部24からOSD処理部25への出力を停止し、レート変換部26がDRAM22への書き込みを行わなくなるので、DRAM22のデータが意図せず更新されることを防止する。
続いて、制御部10は、アップデート処理を行う(ステップST22)。
図10は、アップデート処理を示すフローチャートである。アップデート処理は、制御部10が映像処理部2の各部の設定を変更した場合に、この変更を反映させるための動作である。具体的には、制御部10は、映像処理部2が備えるアップデートレジスター(図示略)の値を更新し(ステップST81)、アップデート完了まで待機し(ステップST82;NO)、アップデートが完了したら本処理を終了する(ステップST82;YES)。映像処理部2が備えるアップデートレジスターは、設定の更新の有無を示す値を保持するレジスターである。
図5の1フレームメモリーライト処理が完了し、アップデートレジスターの値が更新されると、VSYNCに同期して映像処理部2の各部の動作が切り替わり、入力処理部21に入力された映像が1フレームだけDRAM22に書き込まれる。
すなわち、制御部10は、設定を変更した処理部について、ステップST81でアップデートレジスターの値を1に書き換える。アップデートレジスターが1に書き換えられた処理部は、次のVSYNCに同期して動作を切り替え、この切り替えに伴いアップデートレジスターの値は0に書き換えられる。従って、制御部10は、ステップST82で、アップデートレジスターの値を参照して、処理部の動作が切り替わったことを検出できる。
続いて、制御部10は、1フレーム先行表示処理を実行する(ステップST3)。
図6に1フレーム先行表示処理を示す。
この1フレーム先行表示処理では、ステップST2の1フレームメモリーライト処理でDRAM22に書き込まれたフレームのデータを表示する。ステップST2では2画面制御部24の出力がオフにされるため、ステップST2でDRAM22に書き込まれた映像データは、スクリーンSCに表示されない。このため、図6の動作により、1フレームの映像データに基づく映像を表示する。
これにより、一時停止機能で映像を停止するときに、最初に1フレームの映像の変化が生じて違和感を招くことを防止できる。
制御部10は、映像処理部2の処理部の動作設定に関し、レジスターの値を書き換え、設定を変更する(ステップST31)。ステップST31で、制御部10は、映像入力部31の映像データの入力を、ブロック転送部28側に切り替える。また、スケーラー32の解像度変換の動作をオンにし、色補正部33、43の色補正処理をオンに設定する。これにより、DRAM22に記憶されたフレームのデータを、主映像パス30に入力し、主映像パス30でフレームのデータを処理して2画面制御部24に出力することが可能になる。本実施形態では、ブロック転送部28は副映像パス40に映像データを入力しないため、ステップST31で、制御部10は副映像パス40に関する設定を変更しなくてもよい。また、ステップST31で、中間フレーム生成の動作はオフのままに設定される。映像を静止させる場合は中間フレームの生成は不要だからである。
また、ステップST31で、制御部10は、2画面制御部24のDRAM22への書き込みをオフにし、2画面制御部24のOSD処理部25への出力をオンに設定する。また、レート変換部26のリピート出力をオフに設定する。
この設定が反映されると、2画面制御部24は主映像パス30が出力する映像データをOSD処理部25に出力し、かつ、DRAM22に記憶されたフレームのデータを更新する。また、レート変換部26はOSD処理部25が出力する映像データをDRAM22に書き込み、設定されたフレームレートで読み出してパネル補正部27に出力する。
ここで、2画面制御部24は、主映像パス30が出力する映像データを、DRAM22に書き込まずにOSD処理部25に出力するので、主映像データと副映像データとをピクチャーインピクチャーで合成する場合と同じ動作となる。
制御部10は、ステップST31でレジスターの設定を行った後、アップデート処理を実行して(ステップST32)、設定を反映させる。このアップデート処理は図10に示した通りである。その後、制御部10は、ブロック転送部28に対し、DRAM22のフレームのデータの読み出し及び転送を指示するコマンドを出力し、フレームのデータが転送される(ステップST33)。これにより、DRAM22に記憶されたフレームのデータが、主映像パス30による解像度変換や色補正の処理を経て、スクリーンSCに投射される。
ステップST3で1フレームが先行して表示され、表示される映像が停止すると、ユーザーがリモコンを操作して色の調整等を行うことが可能となる。制御部10は、ユーザー調整処理を行う(ステップST4)。
図7にユーザー調整処理を示す。
ユーザー調整処理で、制御部10は、ユーザーによるリモコン等の操作を待つ状態で待機する(ステップST41)。ユーザーの操作が行われ、この操作を操作部18が検出すると、制御部10は、ユーザーの操作に対応してパラメーターを変更する(ステップST42)。ステップST42で、制御部10は、ユーザーの操作により指定された色の調整値に基づき、色補正部33、43のパラメーターを決定する。ユーザーの操作により、主映像または副映像のいずれかを指定して色の調整値が指定された場合、制御部10は、色補正部33または色補正部43のいずれかのパラメーターを決定する。
また、ステップST41で、制御部10は、ユーザーが色の調整等を行うためのメニュー画像等をOSD表示してもよい。制御部10は、OSD画像のデータをDRAM22に書き込み、OSD処理部25は、1フレーム先行表示処理(ステップST3)で2画面制御部24が出力する映像データのフレームにOSD画像を重畳する。この場合、ユーザーが操作を行うことで、OSD画像を変更することがあり、制御部10は、DRAM22に新たなOSD画像のデータを書き込む。
ステップST4のユーザー調整処理の後、制御部10は、1フレーム更新表示を実行する(ステップST5)。1フレーム更新表示処理で、制御部10は、ステップST4のユーザー調整処理の結果を1フレームの映像データに反映させて、スクリーンSCに表示する映像を更新する。
図8に1フレーム更新表示処理を示す。
制御部10は、ステップST4のユーザー調整処理に基づいて、映像処理部2の各部の動作設定を変更する(ステップST51)。ステップST51では、ステップST42(図7)で決定、変更したパラメーターを、色補正部33及び/又は色補正部43に対応するレジスター(図示略)に書き込む。また、ステップST51で、制御部10は、OSD処理部25によるOSD画像の重畳をするか否かの設定を行い、レジスターの値を書き換える。ステップST42でOSD画像を更新した場合や、OSD画像の表示を継続する場合はOSD処理部25の動作をオンに設定する。また、ユーザーの操作に対応して、OSD画像の表示を停止する場合は、OSD処理部25の動作をオフにする。
続いて、制御部10は、アップデート処理を実行する(ステップST52)。ステップST52のアップデート処理は、図10に示した通りである。その後、制御部10は、ブロック転送部28に対し、DRAM22のフレームのデータの読み出し及び転送を指示するコマンドを出力し、フレームのデータが転送される(ステップST53)。これにより、DRAM22に記憶されたフレームのデータが、ステップST52で変更されたパラメーターに従って補正されて、スクリーンSCに投射される。また、DRAM22のOSD画像が更新された場合、更新されたOSD画像が重畳された映像が、スクリーンSCに表示される。
この1フレーム更新表示処理では、ステップST3の1フレーム先行表示処理で表示されたフレームと同一であり、ユーザーの操作により色補正の内容が変化したフレームが表示される。このため、ユーザーは、色補正の効果を容易に確認できる。
なお、ステップST52において、色補正部33または色補正部43のパラメーターを変更せず、OSD画像の変更のみを行った場合、ブロック転送部28がDRAM22からフレームのデータを読み出す必要はない。この場合、2画面制御部24がDRAM22からフレームのデータを読み出して、OSD処理部25に出力し、OSD処理部25でOSD画像を重畳する処理を行う構成としてもよい。これにより、不要な回路動作を削減し、消費電力量を低減できる。
制御部10は、ユーザーの操作等に基づき、調整を終了するか否かを判定する(ステップST6)。調整を終了しない場合は(ステップST6;NO)ステップST4に戻って、ユーザーの操作に基づき色補正のパラメーター等を変更する。また、調整を終了する場合(ステップST6;YES)、制御部10は通常表示復帰処理を実行し(ステップST7)、動作を終了する。
図9は、通常表示復帰処理を示すフローチャートである。
制御部10は、映像処理部2の処理部の動作設定に関し、レジスターの値を書き換え、設定を変更する(ステップST71)。具体的には、制御部10は、映像入力部31の映像データの入力を、入力処理部21側に切り替えるよう設定を変更する。
制御部10は、ステップST71でレジスターの設定を行った後、アップデート処理を実行して(ステップST72)、設定を反映させる。このアップデート処理は図10に示した通りである。
これにより、入力処理部21が主映像パス30に出力する主映像データを、主映像パス30で処理し、2画面制御部24、OSD処理部25及びレート変換部26の処理を経てパネル補正部27に出力できる。また、ステップST71において、制御部10は、必要に応じて、色補正部33が中間フレームを生成する動作をオンに切り替える。
ここで、映像処理部2の動作を、各処理部間のデータの流れで示す。
図11及び図12は、映像処理部2の動作を示す説明図であり、図11(A)は通常表示モードの動作を示し、図11(B)は1フレームメモリーライト処理を示し、図12は1フレーム先行表示処理を示す。図11及び図12においては、ブロック転送部28から映像入力部41への出力ラインの図示を省略する。
図11及び図12では、入力処理部21から主映像パス30への主映像データの出力を出力S1とし、色補正部33から2画面制御部24への主映像データの出力を出力S2とし、2画面制御部24によるDRAM22への書き込みを出力S3とする。また、2画面制御部24からOSD処理部25への映像データの出力を出力S5とし、OSD処理部25によるDRAM22からの読み出しを出力S6とし、OSD処理部25からレート変換部26への出力を出力S7とする。レート変換部26からDRAM22への書き込みを出力S8、DRAM22からの読み出しを出力S9、レート変換部26からパネル補正部27への出力を出力S10とする。ブロック転送部28によるDRAM22からの読み出しを出力S21、ブロック転送部28から映像入力部31への出力を出力S22とする。
図11(A)では、入力処理部21に主映像データが入力され、副映像データが入力されない場合の動作を例示する。実際に映像データが出力される経路を破線で示す。通常表示モードでは、入力処理部21が主映像データを映像入力部31に出力し(出力S1)、映像入力部31が主映像データをスケーラー32に出力する。スケーラー32は、解像度変換処理を行って、主映像データを色補正部33に出力し、色補正部33が色補正処理や中間フレームの生成を行い、処理後の主映像データを2画面制御部24に出力する(出力S2)。
この例では副映像データが入力されないため、2画面制御部24は、色補正部33が出力した主映像データを、OSD処理部25に出力する(出力S5)。OSD処理部25はOSD画像データをDRAM22から読み出し(出力S6)、重畳した映像データをレート変換部26に出力する(出力S7)。レート変換部26は、映像データをDRAM22に書き込み(出力S8)、この映像データを設定されたフレームレートで読み出して(出力S9)、パネル補正部27に出力する(出力S10)。
図11(B)の1フレーム先行表示処理では、図6で説明した制御により、入力処理部21が映像データを映像入力部31に出力し(出力S1)、2画面制御部24がDRAM22に映像データを書き込む(出力S3)。そして、レート変換部26がDRAM22から映像データを読み出して(出力S9)、パネル補正部27に出力する(出力S10)。
また、図12に示す1フレーム更新表示処理では、図8で説明した制御により、ブロック転送部28がDRAM22から映像データを読み出し(出力S21)、映像入力部31に出力する(出力S22)。主映像パス30により映像データが処理された後、処理後の映像データが2画面制御部24に出力され(出力S2)、2画面制御部24は、色補正部33が出力した主映像データを、OSD処理部25に出力する(出力S5)。以下は図11(A)の通常表示の動作と同様に、OSD処理部25、レート変換部26及びパネル補正部27により映像データが処理されて、パネル補正部27に出力される(出力S10)。
図13は、プロジェクター1の動作を示すタイミングチャートであり、詳細には映像処理部2の動作を示す。図13(A)は主映像パス30に入力されるVSYNCを示し、(B)は入力処理部21に入力される映像データのフレームを示す。(B)のフレームには便宜的に0番から始まる連番を付し、図13(A)のVSYNCは、入力されるフレームに対応して番号F0から始まる番号を付す。
図13(C)はアップデート処理(図10)で設定されたアップデートの実行状態を示し、処理部の動作が切り替えられたときにハイレベルとなる。図13(D)は2画面制御部24によりDRAM22に書き込まれるフレーム(出力S3)を示し、(E)はブロック転送部28が映像入力部31に出力するフレーム(出力S22)を示す。(F)は2画面制御部24がOSD処理部25に出力するフレーム(出力S5)を示し、(G)はレート変換部26がDRAM22に書き込むフレーム(出力S8)を示し、(H)は画像形成部12に表示されるフレームを示す。
入力処理部21には、一定周期で入力されるVSYNCに同期してフレームのデータが入力される。先頭のフレーム0は、映像処理部2により順次処理されてレート変換部26によりDRAM22に書き込まれる。そして、フレーム0の書き込みが完了した後、レート変換部26がDRAM22からフレームのデータを読み出し、このフレームの画像が画像形成部12に表示される。図13の例で、レート変換部26は、変調部14の液晶ライトバルブを2倍速駆動するため、VSYNCの2倍の周波数でフレームのデータを出力する。
図13には、F1のVSYNCからF2のVSYNCまでの間で、ユーザーの操作により一時停止機能が指示された例を示し、この指示を制御部10が検出したタイミングをT1で示す。制御部10は、時刻T1が入力されてから1フレームメモリーライト処理(図5)のステップST21及びST22を実行する。そして、次のVSYNCであるF2に同期して、ステップST21の設定に従い、映像処理部2の処理部の動作が切り替えられる。
まず、F2からF3までの間に、2画面制御部24によってDRAM22にフレーム2が書き込まれる。F2からF3までの期間ではステップST21の設定に従い2画面制御部24からOSD処理部25への出力S5がオフであり、レート変換部26はDRAM22への書き込みを行わない。このため、レート変換部26は、DRAM22に書き込み済みのフレーム1の出力を継続する。
さらに、制御部10は、1フレーム先行表示処理(図6)のステップST31で処理部の動作設定を変更し、この設定変更に従って、次のVSYNCであるF3に同期して動作が切り替えられる。これにより、F3からF4の間に、ブロック転送部28がDRAM22からフレーム2のデータを読み出して映像入力部31に入力し(出力S22)、このデータが2画面制御部24からOSD処理部25に出力される(出力S5)。これにより、レート変換部26がDRAM22にフレーム2のデータを書き込み、この書き込みが完了してからスクリーンSCにフレーム2の映像が表示される。
ここで、F3に同期して動作が切り替えられたことにより、アップデートレジスターの値は1から0に書き換えられる。従って、F4の後はアップデートが完了していて、映像処理部2の処理部の動作の切り替えがおきない。このため、F4以後は、ブロック転送部28によるデータの出力(出力S22)、2画面制御部24のデータ出力(出力S5)、及びレート変換部26によるデータの書き込み(出力S8)が発生しない。このように不要な回路の動作を省略することで、消費電力量を削減できる。また、レート変換部26は、DRAM22に書き込まれたフレーム2の読み出しと出力を継続するので、スクリーンSCの映像の表示を継続できる。
F4の後、制御部10は、ユーザー調整処理(図7)を実行する。時刻T2で、ユーザーの操作により色の調整値が設定されると、制御部10は、ステップST42の動作を行ってパラメーターを決定する。さらに、制御部10は、1フレーム更新表示処理(図8)を実行し、ステップST51で処理部の動作設定を変更する。
そして、次のVSYNCであるF6に同期して、映像処理部2の処理部の動作が切り替えられ、制御部10が変更したパラメーターに基づきフレーム2のデータが補正される。補正されたフレーム2のデータを、フレーム2´とする。フレーム2´は、レート変換部26によりDRAM22に書き込まれ、書き込みが完了してからスクリーンSCに表示される。また、アップデートレジスターの値はF6で0に書き換えられるため、次のVSYNCであるF7の後は、各部の動作が停止される。そして、制御部10が通常表示復帰処理(図9)を実行することで、フレーム8から通常表示が再開される。
以上説明したように本発明を適用した実施形態に係るプロジェクター1は、映像処理部2を備える。映像処理部2は、DRAM22と、入力される映像データに対してDRAM22への書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、映像データに対し、DRAM22への書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部とを備える。第1処理部は、例えば、スケーラー32、42、色補正部33、43、或いは主映像パス30全体及び副映像パス40全体が相当する。また、第2処理部は、例えば、2画面制御部24、及びレート変換部26が相当する。そして、映像処理部2は、DRAM22から映像データを読み出して第1処理部に入力するブロック転送部28を備え、第2処理部は、第1処理部で処理された映像データをDRAM22に書き込む。このため、第2処理部の機能を利用して映像データをDRAM22に書き込み、DRAM22の映像データを第1処理部に入力することで、映像データに対し第1処理部で繰り返し処理を行うことができる。また、DRAM22に書き込まれた映像データを表示すれば、映像を停止させることができる。この停止中に表示する映像には、第1処理部の処理を反映させることができる。従って、回路構成を複雑化することなく、映像データに対して複数の処理を効率よく行うことができる。
また、第2処理部は、第1処理部で処理された映像データを、画像処理を行わずにDRAM22に書き込み可能である。例えば、2画面制御部24は、主映像データと副映像データとを合成する処理を行わずにDRAM22にフレームのデータを書き込むことが可能である。この2画面制御部24の機能を利用して、DRAM22にフレームのデータを書き込み、このフレームのデータをブロック転送部28が主映像パス30に入力できる。このように、一つのフレームのデータを色補正部33の入力側に再び入力でき、繰り返し、色補正部33による色補正等の処理を行える。さらに、表示する映像を停止させ、色の補正を行った場合に、速やかに補正後の状態で映像を表示することができる。このように多機能の構成を、DRAM22への書き込みを行う機能部を増やさず、2画面制御部24を利用して実現できる。従って、回路構成の複雑化やメモリーアクセスの逼迫を招くことなく、多機能な映像処理部2を実現できる。
また、第2処理部は、第1処理部が映像データに対する処理を行った場合にDRAM22への映像データの書き込みを行う。このため、第1処理部が映像データの処理を行わない場合などDRAM22へのアクセスが不要な場合に動作を停止でき、処理を効率化し、消費電力量を低減できる。
また、映像処理部2は、映像データを処理する第3処理部を備え、第2処理部は、第1処理部から入力する映像データをDRAM22に書き込む動作と、第1処理部から入力する映像データを第3処理部に出力する動作と、を実行可能である。第3処理部は、第2処理部の出力側に位置する処理部であり、2画面制御部24が第2処理部に相当する場合はOSD処理部25、レート変換部26及びパネル補正部27が第3処理部に相当する。また、レート変換部26が第2処理部に相当する場合はパネル補正部27が第3処理部に相当する。この場合、第1処理部により処理された映像データを、第2処理部から別の処理部に、DRAM22を介さずに出力できる。これにより、DRAM22アクセスの頻度を増やさずに映像データに対する処理の種類を増やすことができる。
また、第3処理部は、第2処理部が出力する映像データを取得して出力する動作、及び、DRAM22の映像データを読み出して出力する動作を実行してもよい。この構成では、第2処理部が映像データを出力する場合はこの映像データを第3処理部から出力し、第2処理部が映像データを出力しない場合はDRAM22の映像データを第3処理部から出力できる。このため、映像データの出力を継続しながら第2処理部を停止することができるので、処理の効率化を図ることができ、消費電力量を低減できる。
また、前第3処理部は、映像を表示する画像形成部12に接続され、映像データを画像形成部12に出力してもよい。この場合、第2処理部が出力する映像データとDRAM22に書き込まれた映像データとを画像形成部12に出力して、表示させることができる。
また、映像処理部2は、複数の第1処理部を備え、第2処理部は、複数の第1処理部のそれぞれから入力される映像データをDRAM22に書き込む処理を行ってもよい。すなわち、2画面制御部24は、ピクチャーインピクチャー形式で主映像データと副映像データとを合成する場合は、副映像データをDRAM22に書き込む。また、スプリットスクリーン形式で主映像データと副映像データとを合成する場合は、主映像データと副映像データとをDRAM22に書き込む構成であってもよい。
また、映像処理部2は、入力される映像データを主映像パス30または副映像パス40と2画面制御部24で処理して出力する通常表示モードと、ブロック転送部28が映像データを映像入力部31に入力する一時停止動作とを切り替えて実行可能である。この動作モードの切り換え時には、映像入力部31の入力を、ブロック転送部28側に切り替える。より詳細には、映像入力部31の入力を、入力処理部21が出力する映像データから、ブロック転送部28が出力する映像データに切り替える。このため、動作モードを切り替える場合にデータの流れを切り替えることで、シンプルな回路構成において、動作モードを速やかに切り替えることができる。
また、映像処理部2は、図5、6、8及び9に示した動作において、映像処理部2の各部の動作を設定し、設定をアップデート処理でタイミングを合わせて切り替える。このため、複数の処理部の動作を速やかに切り替えることができる。
[第2実施形態]
図14及び図15は、本発明を適用した第2実施形態に係るプロジェクター1の動作を示す説明図である。
本第2の実施形態に係るプロジェクター1は、第1の実施形態で説明したプロジェクター1の映像処理部2に、新たに映像データを出力する経路を設けた構成である。本第2の実施形態において、第1の実施形態と同様に構成される各部には、同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態では、映像入力部41の入力を、入力処理部21が出力する主映像データと、副映像データとに切り替えることが可能である。換言すれば、入力処理部21から主映像データを出力する出力先を、映像入力部31と、映像入力部41とに切換可能である。また、上記第1実施形態と同様、ブロック転送部28から映像入力部41に映像データを出力することが可能であるが、説明の便宜のため、図14及び図15においてブロック転送部28から映像入力部41への出力ラインの図示を省略する。
第2の実施形態では、映像処理部2に主映像データが入力され、副映像データが入力されない場合に、主映像パス30と副映像パス40の両方を利用して映像データを処理する例を示す。具体的には、副映像データが入力されない間に休止している副映像パス40を、主映像データをDRAM22に書き込む動作に利用する。
図14(A)は通常表示モードの動作を示し、図14(B)は1フレームメモリーライト処理を示し、図15は1フレーム先行表示処理を示す。
図14(A)では、入力処理部21に主映像データが入力され、副映像データが入力されない場合の動作を例示する。図14及び図15の各図では、実際に映像データが出力される経路を破線で示す。通常表示モードでは、入力処理部21が主映像データを主映像パス30側に出力する。すなわち、主映像データは映像入力部31に入力され、映像入力部31、スケーラー32、及び色補正部33を経て2画面制御部24に出力される。その後の動作は図11(A)を参照して説明した通りである。
これに対し、主映像データを副映像パス40で処理する場合、図14(B)に示すように、入力処理部21から映像入力部41に主映像データが出力される(出力S31)。入力処理部21が主映像データを出力する出力先の切り替えは、制御部10が、入力処理部21及び映像入力部41のいずれか、または両方を制御することで可能となる。
主映像データは、副映像パス40が備える映像入力部41、スケーラー42、及び色補正部43により処理されて、2画面制御部24に入力される。2画面制御部24は、副映像パス40から入力された主映像データを、DRAM22に書き込む。その後の動作は図11(B)を参照して説明した通りである。
図14(B)の動作では、休止している副映像パス40を利用して、主映像データをDRAM22に書き込む動作を行うことができる。
そして、入力処理部21が主映像データを出力する間に、ブロック転送部28がDRAM22からフレームのデータを読み出す動作を、図15に示す。図15の動作では、図12を参照して説明したように、ブロック転送部28が映像入力部31にフレームのデータを出力し、このデータが主映像パス30により処理されて2画面制御部24に出力される。従って、入力処理部21が出力する主映像データの処理と、ブロック転送部28が読み出すフレームのデータに対する処理とを、色補正部33と色補正部43とが分担する。このため、上記第1の実施形態において色補正部33の色補正動作のオン、オフを切り替える制御が不要となる。具体的には、色補正部43は、主映像データをDRAM22に書き込む動作に適した状態、すなわち色補正をオフにしておけばよい。また、色補正部33は、制御部10が指定するパラメーターに従って色補正を行う状態にしておけばよい。従って、制御部10による制御を簡易化することができ、処理効率の向上を図ることができる。
このように、第2実施形態によれば、入力処理部21が、主映像パス30と副映像パス40のいずれかに主映像データを出力し、ブロック転送部28は、処理対象の映像データが入力されない側に、DRAM22から読み出した映像データを入力する。そして、映像データを処理する複数のパスにより、入力される映像データとブロック転送部28がDRAM22から読み出した映像データとを効率よく処理できる。
[第3実施形態]
図16は、本発明を適用した第3の実施形態に係る映像処理部2aの機能ブロック図である。映像処理部2aは、上記第1及び第2実施形態で説明した映像処理部2に代えて、プロジェクター1に搭載できる。
映像処理部2aは、映像データを処理するパスを1つ有する。具体的には、入力処理部21に接続される映像入力部31a、スケーラー32a、及び色補正部33aを有する。この映像処理部2aは、第1及び第2実施形態で説明した主映像データと副映像データとの合成を行わず、1系統の入力映像データを処理する。映像入力部31aは、映像入力部31と同様に、入力処理部21が出力する映像データを取得してスケーラー32aに出力する。
スケーラー32aは、スケーラー32と同様に、映像入力部31aが出力する映像データに対し解像度変換処理を実行する。また、スケーラー32aは、超解像処理などの鮮鋭化処理を行う構成としてもよい。色補正部33aは、色補正部33と同様に、制御部10の制御に従って色補正処理を実行する。
映像処理部2aが備えるDRAM22、DRAMコントローラー23、OSD処理部25、レート変換部26、及びパネル補正部27は上記と同様の構成である。
リタイミング制御部29は、DRAM22への書き込みと読み出しを行う回路部である。また、リタイミング制御部29は、映像データのタイミング変換、2D(平面)映像データと3D(立体)映像データとの変換機能等を行うものであってもよい。また、リタイミング制御部29は、OSD処理部25及びパネル補正部27の仕様に合わせた帰線期間や映像本体のデータストリームの再生成を行ってもよい。
この構成では、映像入力部31a、スケーラー32a、及び色補正部33aは第1の処理部に相当し、リタイミング制御部29、及びレート変換部26は第2の処理部に相当する。
映像入力部31a、スケーラー32a、色補正部33a、及びリタイミング制御部29は、1フレームメモリーライト処理、1フレーム先行表示処理、及び1フレーム更新表示処理において、主映像パス30及び2画面制御部24と同様に動作する。
2画面制御部24による主映像データと副映像データの合成が不要なプロジェクターにおいては、2画面制御部24及び副映像パス40を省いた映像処理部2aを設けることにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。このため、回路構成をより単純化することができ、効率の向上、消費電力量の一層の削減が期待できる。
なお、上述した各実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。例えば、上記各実施形態では、映像処理部2、2aがプロジェクター1に内蔵された構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、プロジェクター1とは別体で構成された装置に映像処理部2、2aを設けてもよい。さらに、映像処理部2、2aは、ASIC等のハードウェアで構成されるものに限定されず、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで実現してもよい。その他の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1…プロジェクター(表示装置)、2、2a…映像処理部(映像処理装置)、3…映像供給装置、5…指示体、10…制御部、11…インターフェイス部、12…画像形成部(表示部)、18…操作部、19…位置検出部、21…入力処理部、22…DRAM(メモリー)、23…DRAMコントローラー、24…2画面制御部、25…OSD処理部、26…レート変換部、27…パネル補正部、28…ブロック転送部(転送部)、29…リタイミング制御部、30…主映像パス、31、31a…映像入力部、32、32a…スケーラー、33、33a…色補正部、40…副映像パス、41…映像入力部、42…スケーラー、43…色補正部、SC…スクリーン。

Claims (12)

  1. メモリーと、
    入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、
    前記映像データに対し、前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部と、
    前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力する転送部と、を備え、
    前記第2処理部は、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込むこと、
    を特徴とする映像処理装置。
  2. 前記第2処理部は、前記第1処理部で処理された前記映像データを、前記画像処理を行わずに前記メモリーに書き込み可能であること、
    を特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  3. 前記第2処理部は、前記第1処理部が前記映像データに対する処理を行った場合に前記メモリーへの前記映像データの書き込みを行うこと、
    を特徴とする請求項1または2記載の映像処理装置。
  4. 前記映像データを処理する第3処理部を備え、
    前記第2処理部は、前記第1処理部から入力する前記映像データを前記メモリーに書き込む動作と、前記第1処理部から入力する前記映像データを前記第3処理部に出力する動作と、を実行可能であること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像処理装置。
  5. 前記第3処理部は、前記第2処理部が出力する前記映像データを取得して出力する動作、及び、前記メモリーの前記映像データを読み出して出力する動作を実行すること、
    を特徴とする請求項4記載の映像処理装置。
  6. 前記第3処理部は、画像を表示する表示部に接続され、前記映像データを前記表示部に出力すること、
    を特徴とする請求項4または5記載の映像処理装置。
  7. 前記第1処理部に前記映像データを出力する入力処理部を備え、
    前記入力される映像データを前記第1処理部及び前記第2処理部で処理して出力する第1の動作モードと、
    前記第2処理部が前記メモリーに書き込む前記映像データを、前記メモリーから読み出して出力する第2の動作モードと、を切り替えて実行可能に構成され、
    前記第1から第2の動作モードに切り替える場合に、前記第1処理部の入力を、前記入力処理部が出力する前記映像データから、前記転送部が出力する前記映像データに切り替えること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の映像処理装置。
  8. 前記第1及び第2の動作モードを切り替える際に、前記第1処理部の動作を切り替えるとともに、前記第2処理部の動作を切り替えること、
    を特徴とする請求項7または8記載の映像処理装置。
  9. 複数の前記第1処理部を備え、
    前記第2処理部は、複数の前記第1処理部のそれぞれから入力される前記映像データを前記メモリーに書き込む処理を行うこと、
    を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の映像処理装置。
  10. 前記転送部は、処理対象の前記映像データが入力されない前記第1処理部に、前記メモリーから読み出した前記映像データを入力すること、
    を特徴とする請求項9記載の映像処理装置。
  11. メモリーと、
    入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行する第1処理部と、
    前記映像データに対し、前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部と、
    前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力する転送部と、を備え、
    前記第2処理部により、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込む映像処理部と、
    前記映像処理部で処理された前記映像データに基づき映像を表示する表示部と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  12. 映像データを書き込み可能なメモリーを有する装置を制御して、
    第1処理部により、入力される映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴わない処理を実行し、
    前記映像データに対して前記メモリーへの書き込みを伴う画像処理を行う第2処理部により、前記第1処理部で処理された前記映像データを前記メモリーに書き込み、
    前記メモリーから前記映像データを読み出して前記第1処理部に入力すること、
    を特徴とする映像処理方法。
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