JP2015009541A - 成形体の金型装置および成形体の製造方法 - Google Patents
成形体の金型装置および成形体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015009541A JP2015009541A JP2013138686A JP2013138686A JP2015009541A JP 2015009541 A JP2015009541 A JP 2015009541A JP 2013138686 A JP2013138686 A JP 2013138686A JP 2013138686 A JP2013138686 A JP 2013138686A JP 2015009541 A JP2015009541 A JP 2015009541A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molding
- mold
- pressure receiving
- die
- receiving portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】 真空成形法を用いる成形体の製造において、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上が実現できる成形体の金型装置および成形体の製造方法を提供する。【解決手段】 金型装置20において、駆動手段50は、圧空機構45によって表皮材シート15を圧空成形する際は、圧受け部42の下端に可動体43を位置させることにより、成形金型21が閉じたときに可動体43の下端を下型22の合わせ面33に当接させ、表皮材シート15から切断部46を離間させる一方、切断部46によって成形体が切断される際は、圧受け部42の下端から上型23の外方に可動体43を移動させることにより、成形金型21が閉じたときに圧受け部42の下端を下型22の合わせ面33に当接させ、切断部46を成形体に接触させる。【選択図】 図3
Description
本発明は、成形体の金型装置および成形体の製造方法に関する。
従来、真空成形法を用いて成形体を製造する各種の技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図8〜図10は、真空成形法を用いた従来の技術を説明する図である。
図8(a)および(b)に示すように、金型装置100は、芯材101および表皮材102からなる車両用内装材103が複数連なる成形体105を成形するものであり、下型106のみで構成される。下型106には、複数の凸部107を有する成形面108と、真空吸引機構111とが設けられる。この金型装置100を用いた成形体105の製造では、複数の凸部107のそれぞれに芯材101をセットした後、真空吸引機構111により複数の凸部107に沿って表皮材102を真空成形する。そして、成形体した成形体105をいわゆるピアス工程などの切断工程に送り、一点鎖線で示される切断位置で表皮材102を切断し、所定形状の複数の車両用内装材103を得る。
図8(a)および(b)に示すように、金型装置100は、芯材101および表皮材102からなる車両用内装材103が複数連なる成形体105を成形するものであり、下型106のみで構成される。下型106には、複数の凸部107を有する成形面108と、真空吸引機構111とが設けられる。この金型装置100を用いた成形体105の製造では、複数の凸部107のそれぞれに芯材101をセットした後、真空吸引機構111により複数の凸部107に沿って表皮材102を真空成形する。そして、成形体した成形体105をいわゆるピアス工程などの切断工程に送り、一点鎖線で示される切断位置で表皮材102を切断し、所定形状の複数の車両用内装材103を得る。
しかしながら、このような成形体105の製造においては、上記のように切断工程が必要であるため、ピアス型やプレス機などが別途必要であり、製造コストが高くなるという問題がある。この問題を解消するには、図9に示すように、切断部112を備える上型113を追加し、この上型113を成形体105の成形後に下降して、切断部112で表皮材102を切断することが有効である。この場合、ピアス型などが不要であるため、製造コストを低く抑えることができる。
また、図8(a)に示される金型装置100においては、真空吸引のみによって成形体105を成形するため、凸部107に沿って表皮材102が十分に伸ばされず、成形品質が低下するおそれがある。このような場合、図10に示すように、圧空機構115を備える上型113を追加することが好適である。すなわち、環状の圧受け部116を上型113に設け、圧受け部116の下端116aと下型106の合わせ面117をシールする。そして、真空吸引機構111により表皮材102を真空成形しつつ、圧受け部116で囲われる密閉空間118に圧空機構115によって加圧空気を供給し、表皮材102を圧空成形する。これにより、表皮材102を良好に伸ばすことができ、成形品質を高めることができる。
ところで、品質が高く、しかも安価な成形体が求められる中、真空成形法を用いる成形体の製造には、圧空成形と成形体の切断を両立させる技術が求められている。
そこで、図10に示される金型装置100に切断部を追加する場合について考える。表皮材102を切断部で切断するには、圧受け部116よりも下方に切断部を突出させる必要がある。また、圧空機構115によって、表皮材102を圧空成形するには、圧受け部116の下端116aと下型106の合わせ面117をシールして、密閉空間118を形成する必要がある。
したがって、圧空機構115と切断部を上型106に単に組み合わせて設けた場合、圧受け部116の下端116aよりも下方に切断部が突出することから、圧受け部116の下端116aと合わせ面117がシールされる前(圧空成形する前)に、切断部が表皮材102に接触してしまい、表皮材102が十分に伸ばされる前に切断されることになる。その結果、表皮材102が短く形成されるため、高い成形品質が得られない。このため、圧空成形と成形体の切断を両立できる新たな技術開発が望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、真空成形法を用いる成形体の製造において、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上が実現できる成形体の金型装置および成形体の製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するため、本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の成形体の金型装置は、第1の金型と、前記第1の金型に合わさる第2の金型とを備える成形金型を有し、前記第1の金型の成形面に沿ってシート状の成形素材を成形し、成形体を得る成形体の金型装置であって、前記第1の金型は、前記成形面に設けられる凸部と、前記成形面の外周に沿って設けられ前記第2の金型に合わさる合わせ面と、前記凸部に沿って前記成形素材を真空成形する真空吸引機構と、を有し、前記第2の金型は、前記第2の金型の外周壁を形成する圧受け部と、前記第1の金型側に向く前記圧受け部の先端に連なる可動体と、前記成形金型が閉じたときに、前記圧受け部および前記可動体で囲われる密閉空間に加圧空気を供給し、前記成形素材を圧空成形する圧空機構と、前記可動体を前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に移動させる駆動手段と、前記圧受け部の先端よりも前記第1の金型側に突出し、前記成形体を所定形状に切断する切断部と、を有し、前記駆動手段は、前記圧空機構によって前記成形素材が圧空成形される際は、前記圧受け部の先端に前記可動体を位置させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記可動体の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形素材から前記切断部を離間させる一方、前記切断部によって前記成形体が切断される際は、前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に前記可動体を移動させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記圧受け部の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形体に前記切断部を接触させる、ことを特徴とする。
(1)本発明の成形体の金型装置は、第1の金型と、前記第1の金型に合わさる第2の金型とを備える成形金型を有し、前記第1の金型の成形面に沿ってシート状の成形素材を成形し、成形体を得る成形体の金型装置であって、前記第1の金型は、前記成形面に設けられる凸部と、前記成形面の外周に沿って設けられ前記第2の金型に合わさる合わせ面と、前記凸部に沿って前記成形素材を真空成形する真空吸引機構と、を有し、前記第2の金型は、前記第2の金型の外周壁を形成する圧受け部と、前記第1の金型側に向く前記圧受け部の先端に連なる可動体と、前記成形金型が閉じたときに、前記圧受け部および前記可動体で囲われる密閉空間に加圧空気を供給し、前記成形素材を圧空成形する圧空機構と、前記可動体を前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に移動させる駆動手段と、前記圧受け部の先端よりも前記第1の金型側に突出し、前記成形体を所定形状に切断する切断部と、を有し、前記駆動手段は、前記圧空機構によって前記成形素材が圧空成形される際は、前記圧受け部の先端に前記可動体を位置させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記可動体の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形素材から前記切断部を離間させる一方、前記切断部によって前記成形体が切断される際は、前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に前記可動体を移動させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記圧受け部の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形体に前記切断部を接触させる、ことを特徴とする。
この構成によれば、成形素材を圧空成形する際は、切断部を成形素材に接触させず、成形体を切断する際は、第1の金型および第2の金型をより接近させて成形体に切断部を接触させることができる。これにより、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上を実現することができる。
(2)本発明の成形体の金型装置では、(1)の構成において、前記成形面は、複数の前記凸部を有し、前記成形体は、複数の車両用内装材が連なる積層体であると共に、前記複数の凸部のそれぞれにセットされる複数の芯材と、前記第2の金型側から前記複数の芯材に圧着される前記成形素材で構成される表皮材と、を有し、前記切断部は、前記芯材の周縁に沿って前記表皮材を切断することにより、前記成形体から前記複数の車両用内装材を切り出す、ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の車両用内装材を同時に製造する複数個取りの金型装置において、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上を実現することができる。
(3)本発明の成形体の製造方法は、第1の金型と、前記第1の金型に合わさる第2の金型とを備える成形金型を用い、前記第1の金型の成形面に沿ってシート状の成形素材を成形し、成形体を得る成形体の製造方法であって、前記第2の金型の外周壁を形成する圧受け部と、前記第1の金型側に向く前記圧受け部の先端に連なる可動体と、前記可動体を前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に向けて移動させる駆動手段と、前記第2の金型に設けられ、前記圧受け部の先端よりも前記第1の金型側に突出し、前記成形体を切断する切断部と、を用い、前記圧受け部の先端に前記可動体を位置させて前記可動体の先端を前記第1の金型の合わせ面に当接させることにより、前記成形素材から前記切断部を離間させた状態で前記成形金型を閉じ、前記第1の金型において前記成形素材を前記成形面に沿って真空成形しつつ、前記圧受け部および前記可動体で囲われる密閉空間に加圧空気を供給して、前記成形素材を圧空成形する成形工程と、前記成形素材を前記成形体に成形した後、前記駆動手段によって前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に前記可動体を移動させることにより、前記圧受け部の先端を前記合わせ面に当接させて前記切断部が前記成形体に接触可能な状態で前記成形金型を閉じ、前記成形体を前記切断部で所定形状に切断する切断工程と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、成形素材を圧空成形する成形工程では、切断部を成形素材に接触させず、成形体を切断する切断工程では、第1の金型および第2の金型をより接近させて成形体に切断部を接触させることができる。これにより、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上を実現することができる。
本発明によれば、真空成形法を用いる成形体の製造において、圧空成形と成形体の切断を両立させ、製造コストの低減および成形品質の向上が実現できる成形体の金型装置および成形体の製造方法を提供することができる。
(実施形態)
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
実施形態に係る成形体の金型装置および製造方法の説明に先立ち、製造対象である成形体10および車両用内装材11を図1、図2に基づいて説明する。
(成形体10の構成)
図1に示すように、成形体10は、複数の車両用内装材11が連なる積層体であり、複数の芯材12と、複数の芯材12に圧着される表皮材13とを有する。本実施形態では、後述する金型装置20(図3参照)を用いて、成形体10を成形すると共に各芯材12の周縁に沿って(一点鎖線で示される切断位置で)、表皮材13を切断することにより、所定形状の複数の車両用内装材11を切り出す。
図1に示すように、成形体10は、複数の車両用内装材11が連なる積層体であり、複数の芯材12と、複数の芯材12に圧着される表皮材13とを有する。本実施形態では、後述する金型装置20(図3参照)を用いて、成形体10を成形すると共に各芯材12の周縁に沿って(一点鎖線で示される切断位置で)、表皮材13を切断することにより、所定形状の複数の車両用内装材11を切り出す。
なお、本発明にいう「車両用内装材」には、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム、ルーフトリムなど、車両の車室や荷室を内装する各種の内装材が含まれる。
芯材12には、例えば、発泡樹脂シートを加熱・軟化した後、プレス成形により所定形状に成形した発泡樹脂成形体を用いることができる。発泡樹脂シートは、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加したものであり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤を用いることができる。
表皮材13には、成形性および芯材12への良好な圧着を考慮すると、非通気性を備える材料を用いることが好ましく、例えば、TPO(サーモプラスチックオレフィン)、熱可塑性樹脂シートの裏面に、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォームなどのクッション層を積層した積層シートを用いることができる。
(金型装置20の全体構成)
次に、金型装置20を図3、図4に基づいて説明する。
図3に示すように、金型装置20は、平面形状が略長方形状の成形金型21を有する。成形金型21は、下型22(本発明にいう「第1の金型」に相当)と、この下型22に上方から合わさり下型22に対して昇降可能な上型23(本発明にいう「第2の金型」に相当)とを備える。
次に、金型装置20を図3、図4に基づいて説明する。
図3に示すように、金型装置20は、平面形状が略長方形状の成形金型21を有する。成形金型21は、下型22(本発明にいう「第1の金型」に相当)と、この下型22に上方から合わさり下型22に対して昇降可能な上型23(本発明にいう「第2の金型」に相当)とを備える。
成形に供する材料には、予め湾曲状に成形された複数の芯材12、および、表皮材13(図2参照)の素材である表皮材シート15(本発明にいう「シート状の成形素材」に相当)を用いる。表皮材シート15は、クランプ25で両端が保持された状態で、上型23と下型22の間にセットされる。
(下型22の構成)
下型22は、いわゆる雄型であり、真空吸引機構26を備える。下型22は、下部基盤27と、この下部基盤27の上側に設けられる下型本体部28とを有し、下型本体部28の上部には、複数(この例では、4個)の凸部31を有する成形面32と、この成形面32の外周に沿って設けられ上型23に合わさる合わせ面33とが形成される。複数の凸部31のそれぞれには、複数の芯材12がセットされる。合わせ面33は、環状の平滑な面であり、成形面32の下端と略同じ高さ位置に形成される。
下型22は、いわゆる雄型であり、真空吸引機構26を備える。下型22は、下部基盤27と、この下部基盤27の上側に設けられる下型本体部28とを有し、下型本体部28の上部には、複数(この例では、4個)の凸部31を有する成形面32と、この成形面32の外周に沿って設けられ上型23に合わさる合わせ面33とが形成される。複数の凸部31のそれぞれには、複数の芯材12がセットされる。合わせ面33は、環状の平滑な面であり、成形面32の下端と略同じ高さ位置に形成される。
真空吸引機構26は、表皮材シート15を凸部31に沿って真空成形するものであり、下型本体部28の内部に設けられる真空吸引室35と、この真空吸引室35および成形面32を連通する吸引通路36と、真空吸引室35に弁37を介して接続される真空ポンプ38とを有する。複数の凸部31のそれぞれには、吸引通路36が複数対応しており、これら複数の吸引通路36は、略等間隔に配置される。
(上型23の構成)
一方、上型23は、上部基盤41と、この上部基盤41の下側に設けられる圧受け部42と、下型22側に向く圧受け部42の下端42a(本発明にいう「圧受け部の先端」に相当)に連なる可動体43と、この可動体43を移動させる駆動手段50とを備える。さらに、上型23には、圧空機構45および複数の切断部46が設けられる。
一方、上型23は、上部基盤41と、この上部基盤41の下側に設けられる圧受け部42と、下型22側に向く圧受け部42の下端42a(本発明にいう「圧受け部の先端」に相当)に連なる可動体43と、この可動体43を移動させる駆動手段50とを備える。さらに、上型23には、圧空機構45および複数の切断部46が設けられる。
圧受け部42は、上部基盤41の下面に設けられると共に上部基盤41の外周に沿って環状に設けられる。この例では、上部基盤41の下方空間を4方向から囲うようにして、合計の4個の板状の圧受け部42(図では、対向する2個の圧受け部42を示す)を設ける。すなわち、4個の圧受け部42によって、4つの側面からなる上型23の外周壁が形成される。
図4に示すように、可動体43は、圧受け部42と同程度の厚みで形成される板状の部材であり、4個の圧受け部42のそれぞれの下端42aに設けられる。4個の可動体43のそれぞれは、駆動手段50により、圧受け部42の下端42aから上型23の外方に向けて(矢印(A)で示す向きに)移動可能である。
駆動手段50は、圧受け部42に固定されるガイド軸51と、このガイド軸51にすべり軸受け52を介して設けられガイド軸51の軸方向に沿って移動可能な支持プレート53と、この支持プレート53の外面に固定されるシリンダユニット55とによって構成される。可動体43は、支持プレート53の内面の下部に固定される。
シリンダユニット55は、空圧または油圧で作動するものであり、支持プレート53の外面に固定されるシリンダ56と、このシリンダ56から支持プレート53を貫通して圧受け部42の外面に固定されるロッド57とで構成される。
なお、圧受け部42とガイド軸51を固定する手段や、可動体43と支持プレート53を固定する手段、支持プレート53とシリンダ56を固定する手段、圧受け部42とロッド57を固定する手段は、ねじ部材による締結を含む各種の固定手段から選択可能である。
図4では、シリンダ56内にロッド57が没入した状態のシリンダユニット55を示しており、この状態では、支持プレート53が圧受け部42の外面に接近し、可動体43が圧受け部42の下端42aに(圧受け部42の直下に)位置している。
このように可動体43が圧受け部42の下端42aに位置した状態から、シリンダユニット55が作動すると、ロッド57が伸びてシリンダ56が圧受け部42から離れる方向(矢印(A)で示す向き)に移動する。これにより、支持プレート53がガイド軸51に案内されながら、圧受け部42の外面から離れる方向に移動するため、可動体43も支持プレート53と共に矢印(A)で示す向きに移動し、圧受け部42の下端42aから外れる。
圧受け部42の下端42aから可動体43が外れた状態において、ロッド57がシリンダ56に没入すると、シリンダ56が圧受け部42に接近する方向(矢印(B)で示す向き)に移動する。これにより、支持プレート53がガイド軸51に案内されながら、圧受け部42に接近する方向に移動するため、可動体43も矢印(B)で示す向きに移動して支持プレート53の下端42aに戻る。
なお、駆動手段50の構成は、格別に限定されるものではないが、上記のように支持プレート53の動作をガイド軸51で案内する構成を採用することで、可動体43を高い位置精度で円滑に動作させることができる。
以上のように、圧受け部42に対して可動体43を移動させることにより、金型装置20では、可動体43を嵩上げ部品として機能させ、成形金型21のダイハイト(型締め状態における上部基盤41から下部基盤27までの距離)を調整する。すなわち、可動体43が圧受け部42の下端42aに位置した状態で成形金型21が閉じると、下型22の合わせ面33に可動体43の下端43a(本発明にいう「可動体の先端」に相当)が当接し、上型23と下型22の間に可動体43が挟まれるため、ダイハイトは、可動体43の高さ方向の寸法h(例えば、20mm程度)を含む大きさになる。一方、圧受け部42の下端42aから可動体43が移動して抜かれた状態で成形金型21が閉じると、下型22の合わせ面33に圧受け部42の下端42aが当接するため、上型23と下型22の間に可動体43が挟まれたときよりも、可動体43の寸法hだけダイハイトが小さくなる。
図3に戻る。図3に示すように、圧空機構45は、可動体43が圧受け部42の下端42aに位置した状態において成形金型21が閉じたとき、圧受け部42、可動体43、上部基盤41および表皮材シート15で囲われる密閉空間62(図5(b)参照)に、空圧源61から弁63を介して加圧空気を供給し、表皮材シート15を圧空成形する。
図4に示すように、切断部46は、複数の凸部31のそれぞれに対応して配置される環状の切断刃である。各切断部46の下端46aは、圧受け部42の下端42aよりも下方(下型22側)に突出し、且つ、高さ方向において可動体43の寸法hの範囲内に位置する。また、凸部31の周縁近傍には、切断部46の下端46aを受ける環状の嵌合溝65が設けられており、各切断部46は、後述する切断工程において成形金型21が閉じたとき、環状の嵌合溝65に嵌合する。
(成形体10の製造方法)
続いて、成形体10の製造方法を図5〜図7に基づいて説明する。
この製造方法は、成形工程および切断工程を含む。
続いて、成形体10の製造方法を図5〜図7に基づいて説明する。
この製造方法は、成形工程および切断工程を含む。
(成形工程)
図5(a)に示すように、成形工程の第1段階では、芯材12を凸部31にセットした後、クランプ25で保持された表皮材シート15を、真空吸引機構26(図3参照)により成形面32に沿って真空成形する(矢印(1))。すなわち、表皮材シート15を芯材12に圧着させながら、凸部31に沿って伸ばす。
図5(a)に示すように、成形工程の第1段階では、芯材12を凸部31にセットした後、クランプ25で保持された表皮材シート15を、真空吸引機構26(図3参照)により成形面32に沿って真空成形する(矢印(1))。すなわち、表皮材シート15を芯材12に圧着させながら、凸部31に沿って伸ばす。
図5(b)に示すように、成形工程の第2段階では、圧受け部42の下端42a(図4参照)に可動体43を位置させた状態で、上型23を下降し(矢印(2))、成形金型21を閉じる。これにより、可動体43の下端43a(図4参照)が下型22の合わせ面33(図4参照)に当接するため、可動体43と合わせ面33(図4参照)とがシールされ、圧受け部42、可動体43、上部基盤41および表皮材シート15で囲われる密閉空間62が形成される。次に、下型22において真空成形を行いつつ(矢印(1))、圧空機構45(図3参照)により、密閉空間62に加圧空気を供給して表皮材シート15を圧空成形する(矢印(3))。この圧空成形により、表皮材シート15が凸部31に沿ってさらに伸びるため、成形面32の形状通りに成形された成形体10が得られる。
図7(a)に示すように、この成形工程の第2段階では、切断部46が下型22に対して離間した状態で成形金型21が閉じており、切断部46は、表皮材シート15に接触していない。
(切断工程)
図6(a)に示すように、切断工程の第1段階では、成形体10が成形された後、上型23を上昇させ(矢印(4))、成形金型21を開く。そして、駆動手段50により、圧受け部42の下端42aから可動体43を上型23の外方に移動し(矢印(5))、クランプ25を外して成形体10の両端を解放する。
図6(a)に示すように、切断工程の第1段階では、成形体10が成形された後、上型23を上昇させ(矢印(4))、成形金型21を開く。そして、駆動手段50により、圧受け部42の下端42aから可動体43を上型23の外方に移動し(矢印(5))、クランプ25を外して成形体10の両端を解放する。
図6(b)に示すように、切断工程の第2段階では、上型23を再度下降し(矢印(6))、成形金型21を閉じる。この型閉めでは、図7(b)に示すように、圧受け部42の下端42aが下型22の合わせ面33に当接するため、成形時の型閉め(図7(a)参照)よりも下型22および上型23が接近する。すなわち、切断工程におけるダイハイトH1は、成形工程におけるダイハイトH2(図7(a)参照)よりも可動体43の寸法h(図4参照)だけ小さくなる。これにより、切断部46が表皮材13に接触可能な状態で成形金型21が閉じるため、切断部46の下端46aを嵌合溝65に嵌合させながら表皮材13に食い込ませ(矢印(7))、芯材12の周縁に沿って、表皮材13を所定の外形形状に切断(トリミング)することができる。
以上、説明した実施形態の効果について述べる。
本実施形態によれば、表皮材シート15を圧空成形する際は、切断部46を表皮材シート15に接触させず、成形体10を切断する際は、下型22および上型23をより接近させて成形体10に切断部46を接触させることができる。これにより、複数の車両用内装材11を同時に製造する複数個取りの成形体10の製造において、圧空成形と成形体10の切断を両立させ、型費、設備費、製造工数を抑えて製造コストを低減することができる。また、成形面32において大きく伸ばされる高展開部を有する成形体10の製造においても、圧空成形を行うことができるため、高い成形品質を得ることができる。
本実施形態によれば、表皮材シート15を圧空成形する際は、切断部46を表皮材シート15に接触させず、成形体10を切断する際は、下型22および上型23をより接近させて成形体10に切断部46を接触させることができる。これにより、複数の車両用内装材11を同時に製造する複数個取りの成形体10の製造において、圧空成形と成形体10の切断を両立させ、型費、設備費、製造工数を抑えて製造コストを低減することができる。また、成形面32において大きく伸ばされる高展開部を有する成形体10の製造においても、圧空成形を行うことができるため、高い成形品質を得ることができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 成形体
11 車両用内装材
12 芯材
13 表皮材
15 表皮材シート(成形素材)
20 金型装置
21 成形金型
22 下型(第1の金型)
23 上型(第2の金型)
26 真空吸引機構
31 凸部
32 成形面
33 合わせ面
42 圧受け部
42a 下端(圧受け部の先端)
43 可動体
43a 下端(可動体の先端)
45 圧空機構
46 切断部
50 駆動手段
62 密閉空間
11 車両用内装材
12 芯材
13 表皮材
15 表皮材シート(成形素材)
20 金型装置
21 成形金型
22 下型(第1の金型)
23 上型(第2の金型)
26 真空吸引機構
31 凸部
32 成形面
33 合わせ面
42 圧受け部
42a 下端(圧受け部の先端)
43 可動体
43a 下端(可動体の先端)
45 圧空機構
46 切断部
50 駆動手段
62 密閉空間
Claims (3)
- 第1の金型と、前記第1の金型に合わさる第2の金型とを備える成形金型を有し、前記第1の金型の成形面に沿ってシート状の成形素材を成形し、成形体を得る成形体の金型装置であって、
前記第1の金型は、
前記成形面に設けられる凸部と、
前記成形面の外周に沿って設けられ前記第2の金型に合わさる合わせ面と、
前記凸部に沿って前記成形素材を真空成形する真空吸引機構と、
を有し、
前記第2の金型は、
前記第2の金型の外周壁を形成する圧受け部と、
前記第1の金型側に向く前記圧受け部の先端に連なる可動体と、
前記成形金型が閉じたときに、前記圧受け部および前記可動体で囲われる密閉空間に加圧空気を供給し、前記成形素材を圧空成形する圧空機構と、
前記可動体を前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に移動させる駆動手段と、
前記圧受け部の先端よりも前記第1の金型側に突出し、前記成形体を所定形状に切断する切断部と、
を有し、
前記駆動手段は、
前記圧空機構によって前記成形素材が圧空成形される際は、前記圧受け部の先端に前記可動体を位置させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記可動体の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形素材から前記切断部を離間させる一方、
前記切断部によって前記成形体が切断される際は、前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に前記可動体を移動させることにより、前記成形金型が閉じたときに前記圧受け部の先端を前記合わせ面に当接させ、前記成形体に前記切断部を接触させる、
ことを特徴とする成形体の金型装置。 - 前記成形面は、複数の前記凸部を有し、
前記成形体は、
複数の車両用内装材が連なる積層体であると共に、
前記複数の凸部のそれぞれにセットされる複数の芯材と、前記第2の金型側から前記複数の芯材に圧着される前記成形素材で構成される表皮材と、
を有し、
前記切断部は、
前記芯材の周縁に沿って前記表皮材を切断することにより、前記成形体から前記複数の車両用内装材を切り出す、
ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。 - 第1の金型と、前記第1の金型に合わさる第2の金型とを備える成形金型を用い、前記第1の金型の成形面に沿ってシート状の成形素材を成形し、成形体を得る成形体の製造方法であって、
前記第2の金型の外周壁を形成する圧受け部と、前記第1の金型側に向く前記圧受け部の先端に連なる可動体と、前記可動体を前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に向けて移動させる駆動手段と、前記第2の金型に設けられ、前記圧受け部の先端よりも前記第1の金型側に突出し、前記成形体を切断する切断部と、
を用い、
前記圧受け部の先端に前記可動体を位置させて前記可動体の先端を前記第1の金型の合わせ面に当接させることにより、前記成形素材から前記切断部を離間させた状態で前記成形金型を閉じ、前記第1の金型において前記成形素材を前記成形面に沿って真空成形しつつ、前記圧受け部および前記可動体で囲われる密閉空間に加圧空気を供給して、前記成形素材を圧空成形する成形工程と、
前記成形素材を前記成形体に成形した後、前記駆動手段によって前記圧受け部の先端から前記第2の金型の外方に前記可動体を移動させることにより、前記圧受け部の先端を前記合わせ面に当接させて前記切断部が前記成形体に接触可能な状態で前記成形金型を閉じ、前記成形体を前記切断部で所定形状に切断する切断工程と、
を含むことを特徴とする成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013138686A JP2015009541A (ja) | 2013-07-02 | 2013-07-02 | 成形体の金型装置および成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013138686A JP2015009541A (ja) | 2013-07-02 | 2013-07-02 | 成形体の金型装置および成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015009541A true JP2015009541A (ja) | 2015-01-19 |
Family
ID=52303137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013138686A Pending JP2015009541A (ja) | 2013-07-02 | 2013-07-02 | 成形体の金型装置および成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015009541A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105538665A (zh) * | 2015-12-14 | 2016-05-04 | 长春富维—江森自控汽车饰件系统有限公司 | 真空成型工艺辅助边共用方法 |
CN108790115A (zh) * | 2018-08-09 | 2018-11-13 | 龙游凯耀机械有限公司 | 一种筛吸一体的用于生产水钻吸塑盘的工装盘及其成型方法 |
KR20200085404A (ko) * | 2019-01-04 | 2020-07-15 | 삼성디스플레이 주식회사 | 진공열 성형장치 및 이를 이용한 표시장치의 제조방법 |
-
2013
- 2013-07-02 JP JP2013138686A patent/JP2015009541A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105538665A (zh) * | 2015-12-14 | 2016-05-04 | 长春富维—江森自控汽车饰件系统有限公司 | 真空成型工艺辅助边共用方法 |
CN108790115A (zh) * | 2018-08-09 | 2018-11-13 | 龙游凯耀机械有限公司 | 一种筛吸一体的用于生产水钻吸塑盘的工装盘及其成型方法 |
KR20200085404A (ko) * | 2019-01-04 | 2020-07-15 | 삼성디스플레이 주식회사 | 진공열 성형장치 및 이를 이용한 표시장치의 제조방법 |
KR102639878B1 (ko) | 2019-01-04 | 2024-02-26 | 삼성디스플레이 주식회사 | 진공열 성형장치 및 이를 이용한 표시장치의 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015009541A (ja) | 成形体の金型装置および成形体の製造方法 | |
JP2008155395A (ja) | 積層成形品の成形方法並びに成形装置 | |
JP2009262499A (ja) | 発泡樹脂成形品並びにその成形方法 | |
JP6215023B2 (ja) | 車両用内装材の製造方法 | |
JP4889119B2 (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法並びに成形装置 | |
CN103842151A (zh) | 局部层合尤其是机动车辆的部件的方法和设备 | |
JP5534571B2 (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法並びに成形装置 | |
CN110198867B (zh) | 汽车用内饰部件 | |
CA2739134A1 (en) | A method for producing a foamed article | |
JP4671328B2 (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法及び成形金型 | |
JP4737530B2 (ja) | 自動車用内装部品の製造方法 | |
JP2009269189A (ja) | 部分表皮貼り樹脂成形品の成形方法並びに成形金型 | |
JP2007130966A (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法及び成形金型 | |
JP5741933B2 (ja) | 樹脂成形品の製造方法 | |
JP2009083411A (ja) | 自動車用内装部品並びにその製造方法 | |
JP2008006620A (ja) | 自動車用内装部品並びにその製造方法 | |
JP5013474B2 (ja) | 発泡樹脂成形品 | |
JP2010179485A (ja) | 積層成形品の成形方法並びに成形装置 | |
JP4623640B2 (ja) | 自動車用内装部品及びその製造方法 | |
JP2009248436A (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法並びに成形金型 | |
JP2006346898A (ja) | 発泡樹脂成形品 | |
JP4743506B2 (ja) | 自動車用内装部品の製造方法 | |
JP2007160595A (ja) | 表皮のトリムカット用金型 | |
JP4697056B2 (ja) | 表皮付成形品の成形方法およびその成形装置 | |
JP2010201759A (ja) | 発泡樹脂成形品の成形方法並びにその成形金型 |