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JP2015001629A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2015001629A JP2013126122A JP2013126122A JP2015001629A JP 2015001629 A JP2015001629 A JP 2015001629A JP 2013126122 A JP2013126122 A JP 2013126122A JP 2013126122 A JP2013126122 A JP 2013126122A JP 2015001629 A JP2015001629 A JP 2015001629A
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泰尚 松本
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Abstract

【課題】画像形成処理の開始から、現像剤像を形成できる様になるまでの時間が短い画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体と、光源を含み、光源からの光で感光体を走査して静電潜像を形成する走査手段と、感光体に当接して静電潜像を現像する現像手段と、現像手段を感光体に当接又は感光体から離間させる様に駆動する駆動手段と、画像データに応じた静電潜像を形成させるために、走査手段に準備動作を行わせる制御手段と、を備えており、走査手段の準備動作が行われている際に、現像手段は感光体から離間しており、走査手段の準備動作が完了する前に、離間している現像手段を感光体に当接させるため、駆動手段の制御を開始する。
【選択図】図7

Description

本発明は、感光体に形成した現像剤像を記録媒体に転写する画像形成装置に関する。
画像形成装置として、感光体に静電潜像を形成し、形成した静電潜像を、現像ローラを含む現像器により現像することで可視像を形成するものがある。この現像ローラと感光体を当接させたまま長時間放置すると、現像ローラと感光体のそれぞれに局所的な変形が生じ、画像不良の原因となり得る。また、現像ローラと感光体を当接させた状態で、必要以上に回転させると現像ローラと感光体との間の摩擦により感光体が磨耗し、感光体の寿命が短くなる。このため、特許文献1は、現像ローラと感光体との当接・離間動作を行い、感光体と現像ローラの当接時間を短くする構成を開示している。
また、特許文献2に示されている様に、画像形成装置では、感光体の走査のために、ポリゴンミラーをスキャナモータで回転駆動させるものがある。スキャナモータは、慣性が大きく、安定した回転状態になるまでに時間がかかるため、印刷の指示と同時にスキャナモータの駆動を開始する必要がある。また、スキャナモータの回転速度の検出のために、半導体レーザを強制的に点灯させ、受光センサにより検出を行う。スキャナモータの回転速度が目標回転速度で安定すると、感光体に光を照射しない様に、受光センサに入力される同期信号に応じて、半導体レーザの点灯と消灯を行う(アンブランキング発光という)。
特開2006−292868号公報 特開平09−230259号公報
特許文献1に記載の様に、画像形成処理を行っていないときは現像ローラを感光体から離間させ、画像形成処理の開始により現像ローラを感光体に当接させる。画像形成処理の開始によりスキャナモータの回転を開始すると、スキャナモータの回転速度検出のため、光源は強制発光される。この強制発光中において感光体は露光される。したがって、この強制発光中に、現像ローラと感光体が当接すると、感光体の露光された箇所に現像剤が付着する。この感光体に付着した現像剤は、最終的に記録材の裏面に付着し、所謂、裏汚れを生じさせる。したがって、現像ローラを感光体に当接させるための制御は、スキャナモータの回転速度が安定し、光源をアンブランキング発光とした後に開始する必要がある。
このため、画像形成処理の開始から現像ローラを感光体に当接させるまでの時間、つまり、画像形成処理の開始から、現像剤像を形成できる様になるまでの時間が長くなってしまう。
本発明は、画像形成処理の開始から、現像剤像を形成できる様になるまでの時間が短い画像形成装置を提供するものである。
本発明の一態様によると、画像形成装置は、感光体と、光源を含み、前記光源からの光で前記感光体を走査して静電潜像を形成する走査手段と、前記感光体に当接して前記静電潜像を現像する現像手段と、前記現像手段を前記感光体に当接又は前記感光体から離間させる様に駆動する駆動手段と、画像データに応じた前記静電潜像を形成させるために、前記走査手段に準備動作を行わせる制御手段と、を備えており、前記走査手段の準備動作が行われている際に、前記現像手段は前記感光体から離間しており、前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了する前に、離間している前記現像手段を前記感光体に当接させるため、前記駆動手段の制御を開始することを特徴とする。
画像形成処理の開始から、現像剤像を形成できる様になるまでの時間が短くなる。
一実施形態による画像形成装置の概略的な構成図。 一実施形態による感光体と現像ローラの当接・離間機構の構成図。 一実施形態によるカム線図。 一実施形態による制御構成を示す図。 一実施形態によるスキャナモータ起動時の光源の点灯タイミングを示す図。 一実施形態によるスキャナモータの制御と現像ローラの感光体への当接制御との関係を示す図。 一実施形態による現像ローラの感光体への当接制御を示す図。 一実施形態による現像ローラの感光体への当接制御を示す図。 一実施形態による先行制御時間の算出処理のフローチャート。 一実施形態による不揮発性メモリに保存されている情報を示す図。 一実施形態による先行制御時間の算出処理のフローチャート。 一実施形態による感光体及び現像ローラの駆動構成図。 一実施形態による先行制御時間の算出の説明図。 一実施形態による先行制御時間の算出処理のフローチャート。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。また、以下の各実施形態は例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像形成装置の概略的な断面図である。なお、以下の各図において、参照符号の末尾にY、M、C、Kの文字が付与されている部材は、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像剤像を中間転写ベルト51に形成するのに係るものであることを示している。また、以下の説明において、現像剤像の色を区別する必要がない場合にはY、M、C、Kを除いた参照符号を使用する。帯電ローラ62は、帯電バイアスを出力して感光体61の表面を一様に帯電させる。露光器21は、感光体61の走査器であり、形成する画像に応じて対応する感光体61を光で走査して露光することで、感光体61に静電潜像を形成する。現像器63は、対応する色のトナー(現像剤)と、現像ローラ64を有し、現像ローラ64が出力する現像バイアスにより、対応する感光体61の静電潜像にトナーを付着させてトナー像(現像剤像)として可視化する。なお、現像ローラ64は、感光体61に当接する当接状態と、感光体61から離間する離間状態の2つの状態をとることができる様に構成されている。1次転写ローラ52は、1次転写バイアスを出力して、対応する感光体61のトナー像を中間転写ベルト51に転写する。なお、各色のトナー像を中間転写ベルト51に重ねて転写することで多色のトナー像を形成できる。クリーナ65は、感光体61から中間転写ベルト51に転写されず、感光体61の表面に残留したトナーを除去する。なお、同じ色のトナー像を形成するための感光体61、帯電ローラ62、現像器63及びクリーナ65は、画像形成装置から着脱可能な一体型のプロセスカートリッジとして構成される。
中間転写ベルト51(中間転写体)は、駆動ローラ53、テンションローラ54、二次転写対向ローラ55の3本のローラにより張架され、駆動ローラ53の回転により回転する。2次転写ローラ81は、2次転写バイアスを出力し、搬送路7を搬送される記録材に中間転写ベルト51のトナー像を転写する。トナー像が転写された記録材は、その後、図示しない定着器においてトナー像の定着が行われ、画像形成装置外へと排出される。また、クリーナ58は、記録材に転写されず中間転写ベルト51に残留したトナーを除去する。なお、駆動ローラ53の近傍には、中間転写ベルト51に形成した補正制御用のトナー像を検出するための検出センサ56が、駆動ローラ53の長手方向両端に2つ設置されている。
続いて、図2を用いて現像ローラ64と感光体61との当接と離間を切り替えるための構成について説明する。ステッピングモータ91は、ウォームタイプのピニオンギアを介してシャフト92と接続されている。またシャフト92には、各カムギア94を駆動するためのウォームギア93が設けられており、シャフト92が回転すると、カムギア94のカム95の位相が変化する様に構成されている。カム95の位相が変化することで、現像ローラ64を感光体61に当接させたり、感光体61から離間させたりすることができる。また、カム95の位相が、現像ローラ64と感光体61とが当接する前の所定の位相に達すると、図示しないクラッチが現像ローラ64に繋がり、現像ローラ64は、回転駆動される様に構成されている。
続いて、ステッピングモータ91の回転状態と各現像ローラ64の状態との関係を、図3のカム線図を用いて説明する。図3において、待機状態とは、総ての現像ローラ64Y、64M、64C及び64Kが、対応する感光体61から離間している状態であり、画像形成を行っていない間は待機状態に設定される。また、当接状態とは、現像ローラ64と感光体61が当接している状態であり、それ以外の状態は離間状態である。つまり、図3において離間状態と表記された位置から、当接状態と表記された位置に向かう線の部分は、離間状態である。なお、"離間"と"当接"に関する表記は、他の図においても同様とする。また、図3において、アルファベットのY、M、C及びKは、それぞれ、現像ローラ64Y、64M、64C及び64Kの状態を示している。例えば、待機状態から、ステッピングモータ91を正方向に回転させると、現像ローラ64Y、64M、64C、64Kの順で当接状態となる。なお、総ての現像ローラ64Y、64M、64C及び64Kが対応する感光体61に当接している状態をカラー状態と呼ぶ。カラー画像を形成する際には、待機状態からカラー状態に変化させ、当接が完了した部材から対応する色の画像形成、つまり静電潜像の形成と、形成した静電潜像の現像を行う。また、画像形成が終了すると、ステッピングモータ91を正方向に回転させることで、現像ローラ64Y、64M、64C、64Kの順で対応する感光体61から順に離間させて待機状態に遷移させる。
また、図3に示す様に、ステッピングモータ91の回転状態によっては、ブラックに対応する現像ローラ64Kのみが当接状態となる。この、ブラックに対応する現像ローラ64Kのみが対応する感光体61に当接している状態をモノ状態と呼ぶ。なお、図2はモノ状態を示している。例えば、モノクロ画像を形成する場合、ステッピングモータ91を逆回転させて、待機状態からモノ状態に遷移させて画像形成を行う。画像形成が終了すると、ステッピングモータ91を正回転させて待機状態に遷移させる。
カラー画像とモノクロ画像では、ステッピングモータ91の回転方向が異なる。図3のカム線図から明らかな様に、待機状態の位置を、カラー状態に近い位置に設定すると、モノクロ画像を印刷する場合に、モノ状態に遷移させるまでの時間が長くなる。逆に、待機状態の位置を、モノ状態に近い位置に設定すると、カラー画像を印刷する場合に、カラー状態に遷移させるまでの時間が長くなる。
図4は、本実施形態による制御構成を示す図である。図4において、制御部12は、画像形成装置の全体の制御を行うものであり、CPU121は、ROM122に保存されているプログラムを実行し、同じくROM122に保存されている各データを画像形成装置の制御に使用する。さらに、制御用のデータは、本体不揮発性メモリ(NVRAM)124にも保存される。また、RAM123は、CPU121が一時的なデータの記憶に使用する。また、制御の一部はASIC120により行われる。なお、図4の例において制御部12は、CPU121及びASIC120を有するが、CPU121のみや、ASIC120のみであっても良い。
また、図4に示す様に、本実施形態において露光器21は、光源103と、スキャナモータ104により回転駆動される回転多面体105と、受光センサ107を備えている。光源103が照射する光は、回転する回転多面体105の反射面で反射されて感光体61を走査・露光する。また、回転多面体105の反射面の方向によっては、反射光は感光体61ではなく、受光センサ107が受光する様に露光器21は構成されている。本例において、ASIC120は、スキャナモータ104の回転速度及び光源103のオンオフを制御する。なお、CPU121は、ASIC120に対して光源103の点灯方法、例えば、強制発光、消灯、点滅発光等を設定する。また、受光センサ107は、受光状態を、つまり、光を受光しているか否かを示す信号をASIC120に出力する。さらに、制御部12は、ステッピングモータ91を制御して現像ローラ64の感光体61に対する当接・離間を制御する。
図5は、スキャナモータ104の起動時における光源103の点灯タイミングを示している。制御部12は、スキャナモータ104の回転速度が目標値となる様に、スキャナモータ104の回転速度を増加させる。また、制御部12は、スキャナモータ104の回転速度を増加させている間、光源103を点滅発光させる。ここで、点滅発光における点灯時間はtp1であり、消灯時間はtd1である。なお、点灯時間tp1は、スキャナモータ104が目標回転速度で回転したときに受光センサ107が光を検出する周期の2倍以上の長さとする。なお、点灯時間tp1及び消灯時間td1は、スキャナモータ104が目標回転速度に到達するために必要な時間よりは短いものとする。制御部12は、受光センサ107が光を検出する周期からスキャナモータ104の回転速度を検出する。スキャナモータ104の回転速度が、目標値より低い所定値に到達すると、制御部12は、光源103を常時発光する様に制御し、スキャナモータ104が目標回転速度となるように調整する。スキャナモータ104の回転速度が目標値になると、制御部12は、受光センサ107が光を検出するタイミングを含む所定の期間のみ光源103が点灯するアンブランキング発光となる様に光源103を制御する。つまり、アンブランキング発光とは、感光体を走査しないタイミングで光源103を発光させることである。また、スキャナモータ104の回転を開始してから、アンブランキング発光になるまでの期間は、露光器21の準備動作を行う期間である。なお、図5の網掛けは、光源103が点滅発光及び常時発光する様に制御されている間における、光源103の発光期間を示している。
上述した様にスキャナモータ104の起動時には光源103を点灯させる必要がある。ここで、アンブランキング発光時には、受光センサ107が光を検出するタイミングで光源103を発光させるため、感光体61は露光されない。しかしながら、それ以前の例えば常時発光の期間においては、回転多面体105で反射された光は感光体61を露光して静電潜像を形成してしまう。したがって、現像ローラ64を感光体61に当接させていると、感光体61の静電潜像が現像されてトナー像となり、このトナー像が中間転写ベルト51に転写される。中間転写ベルト51のトナー像が2次転写ローラ81の対向位置に到達すると、2次転写ローラ81にはトナーが付着する。2次転写ローラ81に付着したトナーは、印刷時において、記録材の印刷面とは逆の面に付着し、所謂、裏汚れが発生する。
裏汚れを回避するための一つの方法は、アンブランキング発光となった後に、現像ローラ64を感光体61に当接させることである。図6は、スキャナモータ104の制御と現像ローラ64の感光体61への当接制御との関係を示す図である。制御部12は、タイミングAにおいて、画像形成処理の開始によりスキャナモータ104を回転させ始め、スキャナモータ104の回転速度が目標値となると光源103をアンブランキング発光に切り替える。制御部12は、このアンブランキング発光に切り替えたタイミングBで、現像ローラ64が当接状態となる様に、ステッピングモータ91の制御を開始する。ここで、制御部12は、まずステッピングモータ91のプリホールドを行い、プリホールド終了後、実際にステッピングモータ91を回転駆動させて現像ローラ64を感光体61に向けて移動させる。なお、プリホールドとは、ステッピングモータ91の現在の位相を把握するための制御処理であり、実際にステッピングモータ91を回転させる前の準備処理に該当する。制御部12は、現像ローラ64が当接状態となるとトナー像の形成処理を行う。つまり、当接状態となると、画像データの送信を要求する信号を、図示しないコントローラに送信する。そして、制御部12は、その応答として受信する画像データに応じて、露光器21に感光体61を走査・露光させることで感光体61に静電潜像を形成し、現像器63に静電潜像を現像させる。なお、図6に示す制御では、印刷処理、つまり、画像形成処理の開始(タイミングA)から、現像ローラ64と感光体61を当接させるまでには、タイミングAからタイミングCまでの時間が必要である。本実施形態は、この時間を短縮させる。
図7は、本実施形態による現像ローラ64の当接制御の説明図である。図7に示す様に、本実施形態において、制御部12は、画像形成処理の開始後、つまり、スキャナモータ104の回転を開始すると、ステッピングモータ91の起動制御を開始する点で、図6における制御と異なる。なお、制御部12は、ステッピングモータ91のプリホールドがタイミングD1において終了すると、ステッピングモータ91を回転駆動させるのではなく、ステッピングモータ91の励磁を保持したまま停止状態とする(図中のホールド状態)制御を行う。その後、制御部12は、光源103をアンブランキング発光に切り替えるタイミングBで、ステッピングモータ91の回転駆動を開始して現像ローラ64をタイミングCで当接状態にする。タイミングCにおいて、制御部12は、画像データの送信を要求する信号を、図示しないコントローラに送信して、その応答として受信する画像データに応じて静電潜像の形成と現像を行う。以上の構成により、アンブランキング発光に切り替わると直ぐに、ステッピングモータ91を回転させて、現像ローラ64を感光体61に向けて移動させることができる。図7の制御では、図6に示す制御と比較して、ステッピングモータ91のプリホールドに要する時間だけ現像ローラ64を当接状態とするまでの時間を短縮することができる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。図8は、本実施形態による現像ローラ64の当接制御を示す図である。第一実施形態と同様に、本実施形態において制御部12は、スキャナモータ104の回転を開始すると共に、ステッピングモータ91の制御を開始する。しかしながら、第一実施形態と異なり、プリホールド終了後、制御部12は、ステッピングモータ91を回転させて、現像ローラ64を感光体61に向けて移動させ、その後、ステッピングモータ91をホールド状態とする。このホールド状態となったときの現像ローラ64の停止位置は、図8に示す様に、現像ローラ64がクラッチと接続して回転される前の位置とする。以下、ステッピングモータ91の制御を開始してから、プリホールドを行い、その後ステッピングモータ91を回転させて、ホールド状態とするまでの時間を、先行制御時間Yと呼ぶものとする。なお、先行制御時間Yの決定方法については後述する。その後、制御部12は、光源103をアンブランキング発光に切り替えるタイミングBで、ステッピングモータ91の回転駆動を再開して、タイミングCで現像ローラ64を当接状態にし、感光体22へのトナー像の形成を開始する。以上の構成により、アンブランキング発光に切り替わった時点から現像ローラ64を当接状態とするまでの時間を、第一実施形態より短縮させることができる。
続いて、先行制御時間Yの決定方法について説明する。制御部12は、ステッピングモータ91の制御を開始したタイミングから、中間転写ベルト51に形成したイエローのトナー像が検出センサ56により検出されるまでの時間Dを測定する。なお、このとき、制御部12は、現像ローラ64Yが感光体61Yに当接する前に、先行制御時間を決定するための静電潜像を形成しておき、現像ローラ64Yが感光体61Yに当接すると、静電潜像が直ぐに現像される様に制御する。感光体61Yにおいて静電潜像が現像されてトナー像となったときから、このトナー像が検出センサ56で検出されるまでの計算上の時間をEとする。この場合、ステッピングモータ91の起動開始から現像ローラ64Yが感光体61Yに当接するまでの当接時間Xは、X=D−Eで求めることができる。なお、時間Eは、予め制御部12に保存しておく。
続いて、制御部12は、現像ローラ64Yがクラッチと接続することで回転を開始してから当接するまでの時間Fを、当接時間Xから減ずることで、先行制御時間Yを求める。なお、現像ローラ64Yが回転を開始してから当接するまでの時間Fは、個々の個体のばらつきを考慮し、その最も大きい値を使用する。この構成により、先行制御時間Yだけステッピングモータ91を制御しても、現像ローラ64Yが回転する前の位置で現像ローラ64Yを待機させることができる。なお、この時間Fは、予め複数の画像形成装置で計測した値から求めて制御部12に保存しておく。なお、イエローのトナー像により先行制御時間Yを算出したのは、本実施形態の画像形成装置では、イエローに対応する感光体61Yが、中間転写ベルト51表面の移動方向において最も上流側に配置されているからである。つまり、感光体61Yが、最初にトナー像を中間転写ベルト51に転写するからである。したがって、先行制御時間Yの算出に使用するトナーの色は、画像形成装置の構成に依存する。
図9は、先行制御時間Yを算出する処理のフローチャートである。図9の処理は、例えば、プロセスカートリッジを交換するためのドアが閉じられたときや、電源投入時等に実行する。制御部12は、S10で、ステッピングモータ91の制御を開始し、S11でタイマーを起動する。続いて、S12で光源103を発光させて感光体61に静電潜像を形成する。なお、S12は現像ローラ64が感光体61に当接する前に行う。制御部12は、S13で、検出センサ56がトナー像を検出するまで待機する。検出センサ56がトナー像を検出すると、制御部12は、S14で、ステッピングモータ91の制御を開始してから検出センサ56がトナー像を検出するまでの時間Dに基づき上述した様に先行制御時間Yを算出してRAM123に保存する。
なお、本実施形態においては、画像形成処理の開始後、待機状態にある現像ローラ64Yを、現像ローラ64Yが回転駆動される前の停止位置まで感光体61Yに向けて移動させていた。しかしながら、停止位置は、現像ローラ64Yが当接状態とならない範囲であれば、現像ローラ64Yが回転駆動された後の位置であっても良い。
<第三実施形態>
本実施形態は、第二実施形態の先行制御時間Yを算出する処理を行う回数を減らすものである。以下、本実施形態について第二実施形態との相違点を中心に説明する。
図1で説明した画像形成装置の各プロセスカートリッジは、図10(A)に示す様に、シリアルナンバーと、印刷枚数等を記録した不揮発性メモリ(NVRAM)を有している。また、制御部12は、図4に示す様に、本体NVRAM124を有している。本体NVRAM124には、図10(B)に示す様に、画像形成装置において現在使用している各プロセスカートリッジのシリアルナンバーと、第二実施形態にて説明した先行制御時間Yが保存されている。
続いて、本実施形態による処理について図11を用いて説明する。図11の処理は、例えば、プロセスカートリッジを交換するためのドアが閉じられたときや、電源投入時等に実行する。制御部12は、S20で、イエローのプロセスカートリッジのNVRAMからシリアルナンバー読み出し、S21で、本体NVRAM124に保存されているイエローのプロセスカートリッジのシリアルナンバーを読み出す。制御部12は、S22で、S20及びS21で読み出したシリアルナンバーが一致しているかを判定する。シリアルナンバーが一致しない場合、制御部12は、S23で図9に示す処理を実行して先行制御時間Yを求める。その後、制御部12は、本体NVRAM124のイエローのプロセスカートリッジのシリアルナンバーをS20で読み出した値に更新し、本体NVRAM124の先行制御時間YをS23で求めた値に更新する。そして、以後の画像形成においてはS23で求めた先行制御時間Yを使用する。一方、S22で一致する場合には、本体NVRAM124に保存されている先行制御時間Yを使用して画像形成を行う。
以上の構成により、先行制御時間Yの測定を、イエローのプロセスカートリッジの交換があった場合に限定でき、先行制御時間Yの測定によるユーザの待ち時間を抑えることができる。
<第四実施形態>
第二実施形態においては、先行制御時間Yを、ステッピングモータ91の制御開始から、トナー像が検出センサ56で検出されるまでの時間に基づき決定していた。本実施形態では、現像ローラ64の回転を駆動するDCブラシレスモータの回転速度を監視することで先行制御時間Yを判定する。以下、本実施形態について、第二実施形態との相違点を中心に説明する。
図12は、感光体61及び現像ローラ64を回転駆動するための構成を示している。制御部12は、DCブラシレスモータ66が出力するパルス信号によりDCブラシレスモータ66の回転速度を判定し、DCブラシレスモータ66の回転速度が目標値となる様に、速度制御信号をDCブラシレスモータ66に出力する。DCブラシレスモータ66は、感光体61を回転させる。また、図2を用いて説明した様に、現像ローラ64は、感光体61に向けて移動する途中においてクラッチ67と繋がり、DCブラシレスモータ66により回転駆動される様になる。
続いて、本実施形態における先行制御時間Yの決定について図13を用いて説明する。図13に示す様にステッピングモータ91の制御を開始すると、現像ローラ64Yは、プリホールドの終了後、感光体61Yに向けて移動し、時間Rが経過した段階で、クラッチ67と繋がる。図13に示す様に、現像ローラ64Yがクラッチ67と繋がることでDCブラシレスモータ66の回転速度は一旦減少する。したがって、現像ローラ64Yがクラッチ67と繋がったことを、DCブラシレスモータ66の回転速度と閾値を比較することで検出する。より具体的には、ステッピングモータ91の起動開始からDCブラシレスモータ66の回転速度が閾値以下となるまでの時間Rを制御部12は計測する。
先行制御時間Yは、上記時間Rから個々の画像形成装置のばらつきによる変動時間の最大値を減ずることで求めることができる。なお、この変動時間は、予めが制御部12の本体不揮発性メモリに保存しておく。
図14は、本実施形態による先行制御時間Yを算出する処理のフローチャートである。図14の処理は、例えば、プロセスカートリッジを交換するためのドアが閉じられたときや、電源投入時等に実行する。制御部12は、S30で、ステッピングモータ91を起動し、S31でタイマーを起動する。続いて、S32でDCブラシレスモータ66の回転速度が閾値以下となったかを判定する。制御部12は、DCブラシレスモータ66の回転速度が閾値以下となると、S33で、そのときのタイマーの値から上述した様に先行制御時間Yを算出して本体不揮発性メモリ124に保存する。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (11)

  1. 感光体と、
    光源を含み、前記光源からの光で前記感光体を走査して静電潜像を形成する走査手段と、
    前記感光体に当接して前記静電潜像を現像する現像手段と、
    前記現像手段を前記感光体に当接又は前記感光体から離間させる様に駆動する駆動手段と、
    画像データに応じた前記静電潜像を形成させるために、前記走査手段に準備動作を行わせる制御手段と、
    を備えており、
    前記走査手段の準備動作が行われている際に、前記現像手段は前記感光体から離間しており、
    前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了する前に、離間している前記現像手段を前記感光体に当接させるため、前記駆動手段の制御を開始することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記準備動作が完了すると、前記走査手段は前記感光体を走査しないタイミングで前記光源を発光させるアンブランキング発光を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了する前に、前記駆動手段が前記現像手段を前記感光体に向けて移動させるための前記駆動手段の準備処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了する前に、前記駆動手段により前記現像手段を前記感光体に向けて移動させた後、前記感光体と当接しない停止位置で停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像手段は、前記感光体と当接する前の所定の位置で回転駆動される様に構成されており、
    前記停止位置で前記現像手段は回転駆動されないことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了すると、前記駆動手段により前記現像手段を前記感光体に当接させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 感光体と、
    光源を含み、前記光源からの光で前記感光体を走査して静電潜像を形成する走査手段と、
    前記感光体に当接して前記静電潜像を現像剤像に現像する現像手段と、
    前記現像手段を前記感光体に当接又は前記感光体から離間させる様に駆動する駆動手段と、
    画像データに応じた静電潜像を形成させる際に前記走査手段に準備動作を行わせ、前記走査手段の準備動作が完了する前に、前記駆動手段を所定の先行制御時間だけ制御して、前記感光体から離間している前記現像手段を、前記現像手段と前記感光体が当接しない範囲で前記感光体に向けて移動させる制御手段と、
    を備えており、
    前記制御手段は、前記走査手段の準備動作が完了する前に、前記現像手段が前記感光体と当接する様に前記駆動手段を制御し、前記現像手段が前記感光体と当接する前に前記感光体に静電潜像を形成し、前記感光体に当接した前記現像手段により前記感光体に形成された静電潜像を現像することで前記感光体に現像剤像を形成し、前記感光体に形成した現像剤像が所定の位置に到達する時間を測定することで前記先行制御時間を決定することを特徴とする画像形成装置。
  8. 回転駆動され、前記感光体に形成した現像剤像が転写される転写体をさらに備えており、
    前記制御手段は、前記感光体に形成した現像剤像が、前記転写体に転写されて所定の位置に到達する時間を測定することで前記先行制御時間を決定することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記感光体又は前記現像手段が交換されると、前記先行制御時間を決定する制御を開始することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記感光体及び前記現像手段は画像形成に使用する色それぞれに対応して設けられ、前記先行制御時間を決定するために現像剤像を形成する感光体は、複数の感光体のうち、前記転写体の回転方向に対して最も上流側の位置で前記転写体に現像剤像を転写する感光体であり、
    前記制御手段は、前記先行制御時間を決定するために現像剤像を形成する感光体又は当該感光体の静電潜像を現像する現像手段が交換されると、前記先行制御時間を決定する制御を開始することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 感光体と、
    光源を含み、前記光源からの光で前記感光体を走査して静電潜像を形成する走査手段と、
    前記感光体に当接して前記静電潜像を現像する現像手段と、
    前記現像手段を前記感光体に当接又は前記感光体から離間させる様に駆動する駆動手段と、
    画像データに応じた静電潜像を形成させる際に前記走査手段に準備動作を行わせ、前記走査手段の準備動作が完了する前に、前記駆動手段を所定の先行制御時間だけ制御して、前記現像手段を、前記現像手段と前記感光体が当接しない範囲で前記感光体に向けて移動させる制御手段と、
    を備えており、
    前記現像手段は、前記感光体と当接する前の所定の位置で回転駆動される様に構成されており、
    前記制御手段は、前記現像手段が回転駆動されるときを検出することで前記先行制御時間を決定することを特徴とする画像形成装置。
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